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運動機能検査装置 - 株式会社日立製作所
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発明の名称 運動機能検査装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−54597(P2007−54597A)
公開日 平成19年3月8日(2007.3.8)
出願番号 特願2005−339533(P2005−339533)
出願日 平成17年11月24日(2005.11.24)
代理人 【識別番号】100064414
【弁理士】
【氏名又は名称】磯野 道造
発明者 神鳥 明彦 / 宮下 豪 / 緒方 邦臣 / 牧 敦 / 鈴木 大介
要約 課題
各指間の動き(曲げ伸ばし)のタイミングを定量的に評価可能な運動機能検査装置を提供することを目的とする。

解決手段
磁場を発信する発信コイル106および発信コイル106から発生した磁場を受信する複数の受信コイル101〜105を含む運動センサ2と、運動センサ2から取得された時系列の波形データを解析する解析手段と、解析手段により解析された解析結果を表示する表示手段とを備えた運動機能検査装置である。そして、解析手段は、各波形データを比較するために、波形データに対応する距離波形を生成する距離波形生成手段と、距離波形における基準距離に基づいて基準点を生成する基準点生成手段とを備えている。
特許請求の範囲
【請求項1】
磁場を発信する発信コイルおよび前記発信コイルから発生した磁場を受信する複数の受信コイルを含む運動センサと、
前記運動センサから取得された時系列の波形データを解析する解析手段と、
前記解析手段により解析された解析結果を表示する表示手段とを備えた運動機能検査装置。
【請求項2】
前記解析手段は、
前記波形データから前記波形データに対応する運動波形を生成する運動波形生成手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の運動機能検査装置。
【請求項3】
前記解析手段は、さらに、
前記運動波形を比較するための基準点を生成する基準点生成手段とを備えたことを特徴とする請求項2に記載の運動機能検査装置。
【請求項4】
前記解析手段は、さらに、
前記基準点の時間差分を算出する差分算出手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の運動機能検査装置。
【請求項5】
前記解析手段は、さらに、
前記基準点のチャンネル間の差分を算出するチャンネル間比較手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の運動機能検査装置。
【請求項6】
前記解析手段は、さらに、
前記複数の受信コイルに対応する前記時間差分に基づいて、相関関数を生成する相関関数生成手段を備えたことを特徴とする請求項4に記載の運動機能検査装置。
【請求項7】
磁場を発信する発信コイル、および、被験者の複数の指に装着されて前記発信コイルから発生した磁場を受信する複数の受信コイルを含み、前記被験者の複数の指の曲げ伸ばし運動を測定する運動センサと、前記運動センサから取得された時系列の波形データを解析する解析手段と、前記解析手段により解析された解析結果を表示する表示手段とを備えた運動機能検査装置であって、
前記解析手段は、前記被験者の複数の指の曲げ伸ばし運動に基づいて取得される前記波形データから、前記波形データに対応する距離波形を生成する距離波形生成手段と、前記距離波形における基準距離に基づいて基準点を生成する基準点生成手段とを備えたことを特徴とする運動機能検査装置。
【請求項8】
前記基準距離は、
前記被験者の指が棒を握った状態で測定された距離であることを特徴とする請求項7に記載の運動機能検査装置。
【請求項9】
前記基準距離は、
前記被験者の手首が垂直に屈曲した状態で測定された距離であることを特徴とする請求項7に記載の運動機能検査装置。
【請求項10】
複数の前記距離波形において前記基準距離を超えた時間を抽出し、前記複数の距離波形間で前記基準距離を超えた時間を比較することにより、指の動き不良を検出する動き不良検出手段を備えたことを特徴とする請求項7に記載の運動機能検査装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、運動機能を検査する装置に関し、特に、複数の運動センサによって複数箇所の定量的な運動情報を同時に取得し、比較解析する装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
頚椎症は、頚椎の椎間板と椎体の退行性変化により、椎間板の変形と骨棘形成をきたした状態をいう。元来、神経症状の有無とは無関係であるが、臨床的には有症状のものを意味する。頚椎症の臨床症状は、脊髄神経根と脊髄に対する直接圧迫、および椎骨動脈圧迫による血行障害により発現する。
【0003】
頚椎症の臨床症状は、例えば、首、肩、腕、指における、痛み、シビレ感、筋力低下、運動障害等が挙げられるが、一般的に指先から生じることが多く、指の運動機能を評価することによって広く診断されている。指の運動機能をみるために、これまで指全部でのグー・パーの屈曲運動の状態の目視観察に加えて、レントゲン検査やMRIからの所見を参考にして診断が下されていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記した従来の診断方法では、運動機能を定量的に判定できておらず、正確に診断判定のできる基準が得られているとはいえないため、適切な治療が施されにくいという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、各指間の動き(曲げ伸ばし)のタイミングを定量的に評価可能な運動機能検査装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明は、磁場を発信する発信コイルおよび前記発信コイルから発生した磁場を受信する複数の受信コイルを含む運動センサと、前記運動センサから取得された時系列の波形データを解析する解析手段と、前記解析手段により解析された解析結果を表示する表示手段とを備えた運動機能検査装置である。
【0007】
このような構成とすることによって各指間の動き(曲げ伸ばし)のタイミングを定量的に評価することができ、頚椎症患者と健常者の運動機能を適切に比較することができる。
なお、他の発明に関しては、本明細書中で明らかにする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、各指間の動き(曲げ伸ばし)のタイミングを定量的に評価可能な運動機能検査装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
図1は、本実施形態の運動機能検査装置の全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、運動機能検査装置1は、運動センサ部2と、処理部3と、表示手段4と、入力手段5とを含んで構成される。
【0011】
運動センサ部2は、被験者の運動情報を時系列上に検出するものであって、少なくとも、距離、速度、加速度、躍度のいずれか1つに関する被験者の運動情報を、波形データとして取得できるものであればよい。
【0012】
ここで、「被験者」とは、運動センサ部2による測定対象であって、動作するものであればどのようなものであってもよく、例えば、機械、動物、人間等である。
そして、本実施形態においては、特に記載のない限り、被験者がパーキンソン病患者である場合を想定している。
【0013】
処理部3は、運動センサ部2によって取得された波形データを解析して運動の特徴量を抽出し、これらの抽出された特徴量を、適宜、被験者情報等とともに表示手段4に表示させるものである。
【0014】
表示手段4は、処理部3により処理された被験者情報や運動情報を表示するものであって、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等によって実現することができる。
【0015】
また、入力手段5は、図示しない運動機能検査装置1の操作者が、被験者情報等を入力するためのものであって、キーボードやマウス等によって実現することができる。また、被験者情報等を入力する場合には、操作者による入力を補助するユーザインタフェースとして、表示手段4に入力画面を表示させるようにしてもよい。
【0016】
図2は、本実施形態における運動センサ部の使用時の構成例を示す斜視図である。図2に示すように、運動センサ部2は、主に、各指に装着される受信コイル101〜104と、手首に装着される受信コイル105と、掌に設置される発信コイル106とから構成される。また、受信コイル101〜104は、それぞれ、人差し指、中指、薬指、小指に配置されている。
【0017】
さらに、これらのコイル101〜105と発信コイル106は、例えば、マジックテープ(登録商標)等の固定手段107を介して、掌の面に対してコイルの巻回面が垂直に立った方向に固定される。
コイル101〜106がこのように掌の面に対して垂直に配置されることによって、被験者が指の曲げ伸ばし運動を行う際に、検出される磁場が反転することを防止することができる。
また、受信コイル101〜105と発信コイル106を装着する場所、および、受信コイルの設置数は、前記したものに限定されることなく、被験者の運動を磁場の変化として適切に測定できる範囲で変更可能である。
【0018】
図3(a),(b)は、受信コイル101の拡大図である。図3に示すように、受信コイル101のコイル部101aは、プラスチック等の絶縁体からなる2枚の平板101bに挟持され、その中心部をねじ101eによって固定されている。また、平板101bの下方には、厚さ方向に貫通孔101fが設けられており、固定手段107(図2参照)を通すことができる。平板101bの厚さ方向に貫通孔101fを設けたことにより、固定手段107を指や手首に巻いて固定した際に、掌の面と受信コイル101との面が自ずと垂直に配置されることとなる。
【0019】
そして、コイル部101aは、ツイストケーブル等の導線101cを介して処理部3に電気的に接続されている。また、導線101cと処理部3との間には、処理部3に対して着脱自在なコネクタ101dが設けられている。なお、コイル部101aは、プリント基板により小型に構成されることによって、指の運動への影響を低減することができる。
【0020】
なお、図3に示した寸法(特に図示しない寸法の単位はミリメートル)は、装置設計の一例として示したものであって、測定条件や被験者の個人差によって、適宜変更される。
【0021】
図4は、本実施形態における運動センサ部2の構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、5つの受信コイル101〜105には同一の回路が配置されている。
図4において、発振器309によって特定の周波数(例えば、20kHz等)を持つ交流電圧が生成される。発振器309によって作成された特定の周波数を持つ交流電圧は、電流増幅器310によって特定の周波数を持つ交流電流に変換され、電流増幅器310によって作成された交流電流を発信コイル106に流す構成とする。発信コイル106によって発生した磁場は、受信コイル101〜105内に誘起起電力を発生させる。
発生した誘起起電力(発振器309によって作成された特定の周波数を持つ交流電圧と同じ周波数を有している)は、プリアンプ回路303によって増幅され、増幅後の信号は検波器304に入力される。
【0022】
検波器304は、発振器309によって作成された特定の周波数または2倍周波数の信号によって検波を行うため、発振器309の出力を位相調整回路(図中では「位相調整」と記載)311によって位相を調整した後、参照信号として検波器304に入力する。
また、特定周波数の2倍周波数で検波する場合は、位相調整回路311は必ずしも必要ではない。2倍周波数で検波する簡単な回路構成としては、発振器309の特定周波数を2倍の周波数としておき、分周器によって半分の周波数に変換した後に、電流増幅器310に入力する構成とし、参照信号には発振器309の特定周波数の2倍の周波数の信号を検波器304に入力する構成とする。
【0023】
検波器304の出力は、LPF(Low−Pass filter)回路305を通った後、所望の電圧を得るためにアンプ回路(AMP)306によって増幅された後、出力(OUT1〜5)を経て、処理部3(図1参照)に入力される。出力端子(OUT1〜5)から出力されるものは、被験者に装着された受信コイル101〜105と発信コイル106との相対距離に相当する電圧である。
【0024】
ここで、本実施形態においては、被験者に対して、例えば、30秒間できるだけ早く指全体を握る運動(曲げ伸ばし運動)を行うように指令している。
そして、運動センサ部2は、このときの運動を、距離波形に対応する波形データとして取得するものとする。
【0025】
図1に戻って、処理部3の説明を続ける。処理部3は、主に、運動センサ部2により取得された波形データに対してデジタルデータへの変換処理等を行う運動センサインタフェース31と、主にこのデジタルデータの解析を行うデータ処理部32とを含んで構成される。
【0026】
運動センサインタフェース31は、例えば、一般のコンピュータに備えられるアナログデジタル変換ボード(以下「ADボード」という)を含み、運動センサ部2により検出されたアナログ信号の波形データを、所定のサンプリング周波数でデジタル信号の波形データに変換し、データ処理部32に入力するものである。
【0027】
データ処理部32は、解析処理部321と、被験者情報処理部322と、表示処理部323とを含んで構成される。
なお、データ処理部32は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、ハードディスク装置等を含んで構成される。前記したデータ処理部32内の各部321〜323は、メモリまたはハードディスク装置に格納されたプログラムまたはデータをコンピュータ(図示せず)にロードすることにより実現される。そして、CPUがメモリにプログラムを読み出して演算処理を実行することにより、データ処理部32の各処理が実現されるものとする。
【0028】
(解析処理部)
図5は、本実施形態の解析処理部321の構成を示すブロック図である。解析処理部321は、運動センサ部2から入力された波形データに基づいて、運動の特徴量を抽出するものである。そして、解析処理部321により解析された結果は、被験者情報処理部322に備わる図示しない被験者DBに記録され、表示処理部323によって適宜被験者DBから読み出されて表示手段4に表示される。
ここで、解析処理部321は、図5に示すように、運動波形生成手段3211と、基準点生成手段3212と、差分算出手段3213と、チャンネル間比較手段3214と、相関関数生成手段3215と動き不良検出手段3216とを含んで構成される。
【0029】
[運動波形生成手段]
運動センサ部2から取得された波形データは、運動波形を直接表すものではなく、運動波形に対応する電圧出力である。
運動波形生成手段3211は、この電圧出力である波形データを、対応する運動波形に変換し、変換された運動波形を時間微分または時間積分することによって、距離波形と、速度波形と、加速度波形と、躍度波形とを補完的に生成するものである。
なお、「運動波形」とは、特に限定しない限り、距離波形と、速度波形と、加速度波形と、躍度波形のうち、少なくとも1つを含む。
【0030】
[基準点生成手段]
基準点生成手段3212は、各チャンネルで測定された運動波形を比較するために、運動波形において基準点を生成するものである。
ここで、基準点生成手段3212が、距離波形において基準点を生成する手順を図面を参照して説明する。
図6は、健常者の指の運動を測定した距離波形である。
まず、基準点生成手段3212は、図6に示す各チャンネルの距離波形において、最大距離Aを抽出する。
次に、図7に示すように、基準点生成手段3212は、最大距離の半値(A/2)、または、1/3(A/3)に対応する時間(基準点)を抽出する。なお、図7において、●は指が開く方向の運動、○は指が閉じる方向の運動である。また、基準点を抽出するために設定される距離(前記した最大距離の半値(A/2)、または、1/3(A/3))を「基準距離」という。
そして、基準点生成手段3212は、各チャンネルで抽出された基準点において、一連の運動に対応する基準点を連結する。連結された基準点は、後記する図9のようにプロットされる。
【0031】
このような処理を行い、操作者が表示手段4に表示されたプロットを見ることによって、被験者の指の運動のずれを視覚的に判断しやすいという効果を奏する。
【0032】
なお、図6に示したように、健常者では、Ch5で測定される運動(手首と掌との距離変化)がほとんど起こらないために、本実施形態での解析は省略しているが、被験者が頚椎症患者の場合には、指が曲がりにくい分を無意識に手首の屈曲で補おうとするトリックモーションと呼ばれる現象が起こる。すなわち、頚椎症患者では、Ch5で測定される運動が健常者に比べて大きな値となるために、Ch1〜4と同様に解析する必要が生じる。
【0033】
また、本実施形態において、最大値の半値(または1/3)に対応する時間として基準点を求めたが、例えば、速度波形においては、図8に示すように、速度の最大値と最小値に対応する時間を基準点とすることができる。すなわち、全てのチャンネルにおいて同一の規則に基づいて基準点を決定する限り、どのように基準点を決定してもよい。
【0034】
[差分算出手段]
差分算出手段3213は、同一のチャンネルにおいて基準点の時間差分を算出することによって、運動の特徴を抽出するものである。
ここで、図9を参照して、差分算出手段3213が、運動波形において時間差分を算出する手順を説明する。図9は、各チャンネルにおける距離波形に関して、基準点をプロットした図である。
まず、差分算出手段3213は、図9に示すプロットにおいて、ある指を開く運動の基準点(●)から、次に指を開く運動の基準点(●)までの差分(T1)を算出する。
そして、差分算出手段3213は、先の基準点(●)の時間に対するT1の値を順次プロットし、連結する。
同様に、基準点生成手段3212は、図9に示すプロットにおいて、ある指を閉じる方向の基準点(○)から、次に指を閉じる方向の基準点(○)までの差分(T2)を算出する。
そして、差分算出手段3213は、先の基準点(○)の時間に対するT1の値を順次プロットし、連結する。
これらの連結されたプロットは、図10のように示される。なお、図10において、(a)は1Ch、(b)は2Ch、(c)は3Ch、(d)は4Chに関するプロットである。
このような処理を行い、操作者が表示手段4に表示されたプロットを見ることによって、指の開く運動と指の閉じる運動との違いを視覚的に判断しやすいという効果を奏する。
【0035】
また、差分算出手段3213は、図9に示すように、ある指を開く運動の基準点(●)から、指を閉じる運動の基準点(○)までの差分(T3)を算出し、連結することができる。また、逆に、ある指を閉じる運動の基準点(○)から、指を開く運動の基準点(●)までの差分(T4)を算出し、連結することができる。これらの連結されたプロットは、図11(a)のように示される。
なお、図11(a)において、T3のプロットが、T4のプロットに比べ、平均して大きい値であることは、健常者が指を閉じる運動が、指を開く運動に比べて速いことを意味している。なお、図11において、(b)は2Ch、(c)は3Ch、(d)は4Chに関するプロットである。
そして、差分算出手段3213が生成したT1およびT2のプロットは、チャンネル間比較手段3214に出力される。
【0036】
[チャンネル間比較手段]
チャンネル間比較手段3214は、各チャンネルで生成された指を閉じる運動の基準点(○)(または指を開く方向の基準点(●))のプロット(図9参照)同士の比較を行うために、差分を算出するものである。
ここで、図12を参照して、チャンネル間比較手段3214が、チャンネル間の基準点(○)(または基準点(●))を比較する手順を説明する。
まず、チャンネル間比較手段3214は、基準となるチャンネルを決定する(本実施形態においては、基準となるチャンネルをCh1(図9 Ch1参照)とする)。
次に、チャンネル間比較手段3214は、基準となるチャンネルの基準点(○)(または基準点(●))と、他のチャンネルとの基準点(○)(または基準点(●))(図9 Ch2〜Ch4参照)の差分を算出する。本実施形態においては、チャンネル間の差分とは、具体的には、差分算出手段3213により算出された各チャンネルのT1、または、T2の差分である。
これらのチャンネル間の差分をプロットしたものは、図12のように示される。図12において、(a)は指を閉じる運動の基準点(○)のチャンネル間の差分であって、(b)は指を開く運動の基準点(●)のチャンネル間の差分である。
なお、図12(a)に示すように、基準点(○)のチャンネル間の差分には差異がない、すなわち、少なくともCh2〜4で測定される指を閉じる運動には差異がないことが示された。一方で、図12(b)に示すように、基準点(●)のチャンネル間の差分には明確な差異が現れた。すなわち、健常者においても、小指を開く運動は、薬指や中指を開く運動に比べ、時間がかかることが示された。
【0037】
[相関関数生成手段]
相関関数生成手段3215は、各チャンネルで測定された運動波形や、解析処理された運動波形に対し、相関関数を生成することによって比較するものである。
図13に示すように、相関関数生成手段3215は、2つの運動波形に基づいて相関関数を生成し、2つの運動波形の相関を1つの関数として表示する。このような処理を行うことによって、2つの運動波形の相関を視覚的に理解しやすいという効果を奏する。
【0038】
[動き不良検出手段]
動き不良検出手段は3216は、基準点生成手段3212により生成された基準点を利用して、被験者の各指の動きが正常か否かを検出するものである。
ここで、図14および図15を参照して、動き不良検出手段が行う動き不良検出処理を説明する。図14は、動き不良検出手段が行う動き不良検出処理を説明するためのフローチャートである。図15は、基準点が生成された距離波形である。
まず、動き不良検出手段3216は、基準点の数がもっとも多く検出されているチャンネルを検出し、基準チャンネル(STch)として設定する(ステップS01)。例えば、図15においては、基準チャンネルを、Ch1、Ch2、Ch3のいずれに設定してもよい。
次に、動き不良検出手段3216は、他のチャンネルにおいて、基準チャンネル(STch)で検出された基準点に対応する基準点の有無を検出することによって、その時間に動き不良が生じたかどうかの判断を行なう(ステップ02)。例えば、図15のCh4においては、a-b間、c-d間、e-f間の時間帯で動き不良が検出される。なお、ステップS02の方法は、前記した方法に限定されるものではなく、例えば、全てのチャンネルの平均波形を基準にして動き不良を検出してもよい。
そして、動き不良検出手段3216は、各チャンネルにおいて検出された動き不良の回数を計算する(ステップS03)。例えば、図15においては、Ch1〜Ch3の動き不良は0回で、Ch4では3回である。
そして、動き不良検出手段3216は、各チャンネルにおける動き不良の回数および動き不良が起こった時間を、表示処理部323に出力する(ステップS04)。
【0039】
(被験者情報処理部)
被験者情報処理部322は、被験者情報や解析結果等の情報を記録する図示しない被験者DBを備え、被験者DBに記録される情報の管理を行うものである。
より詳細には、被験者情報処理部322は、1)被験者情報の登録、修正、削除および検索、ソート、2)被験者情報と計測データとの関連付け、3)計測データの解析結果の登録、修正、削除(項目の追加、修正、削除)、4)統計処理を行った場合には、その統計処理結果の登録、修正、削除の主に4項目の処理、を被験者DBとの連携によって行う。
また、被験者DBに登録される被験者情報としては、被験者ID、氏名、生年月日、年齢、身長、体重、疾患名、被験者に関するコメント等が挙げられる。
なお、被験者情報処理部322による、これらの情報管理は、従来公知のプログラムとデータ構成によって容易に実現することができるものである。
また、被験者DBは、ハードディスク装置等によって実現することができる。
【0040】
(表示処理部)
表示処理部323は、表示手段4に、被験者DBに登録された被験者情報や解析結果等の情報を、グラフやテーブルの形式を適宜用いて視覚的に理解しやすい表示形式で表示させるものである。例えば、表示処理部323は、動き不良検出手段3216が検出した動き不良の回数をチャンネル毎に数値としてデジタル表示するだけでなく、チャンネル間比較手段3214が生成したチャンネル間の差分をプロットしたグラフ(図12参照)において、動き不良に対応するプロットは連結しないように表示することができる。このように表示処理することによって、図16において四角(□)で示したグラフのように、動き不良の部分を視覚的に判断しやすいという効果を奏する。
なお、表示処理部323は、前記した全ての解析結果に関し、同時に表示させる必要はなく、適宜操作者が選択する項目に関して表示させる構成とすることもできる。
このように、解析結果を表示手段4に表示することによって、指の動き等の運動機能を定量的および視覚的に理解しやすいという効果が得られる。
【0041】
以上によれば、本実施形態において、次のような効果を得ることができる。
複数の受信コイルにより検出された波形データに基づき、距離波形、速度波形、加速度波形、躍度波形等の運動波形を生成し、解析することができる。また、これらの複数の運動波形同士の比較解析を多角的に行うことができる。このような運動機能検査装置によれば、頚椎症患者と健常者との運動の違いを詳細に解析することができる。
【0042】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その技術思想のおよぶ範囲で種々の変更実施を行うことができる。
例えば、解析処理部により出力された解析結果を、そのまま出力するだけでなく、統計処理を施した後に出力する構成としてもよい。この場合には、情報処理部内に統計処理部を設け、図示しない被験者DBに記録された被験者情報に基づいて解析結果をグループ化(例えば、健常群と疾患別群とに区分)し、統計処理(例えば、平均値や分散値の算出)を実行させることができる。
【0043】
また、本発明の運動センサ部2を装着する場所は、前記実施形態に限定されるものでではなく、例えば、両手の指に装着して測定してもよい。また、親指に受信コイルを装着してもよい。また、同じ指において、どの位置に装着してもよい。
【0044】
また、本実施形態においては、運動センサ部2によって測定された電圧出力(波形データ)を距離波形等の運動波形に変換した後に、基準点生成等の解析を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、直接、電圧出力(波形データ)に基づいて解析してもよい。
【0045】
<<基準点生成手段に関する変形例>>
ここで、図面を参照して、基準点生成手段の変形例を説明する。本変形例の基準点生成手段は、基準点を測定に基づいて決定する点で、前記した実施形態の基準点生成手段とは異なる。具体的には、所定の指の曲げ伸ばし角度(形態)で測定された距離を基準距離と設定し、この基準距離に基づいて基準点を決定する。
【0046】
まず、本変形例の基準点生成手段が行う基準点生成処理に先だって、あらかじめ運動機能検査装置1によって、以下の処理が行われている。
【0047】
図17は、第一の基準距離を測定するための装置構成を示す図である。図17において、第一の基準距離の測定は、被験者が円筒の棒(例えば、直径が30mm程度の棒)を握り、握った時点でのコイル101〜105の位置における各チャンネルの電圧出力を取得する。そして、この電圧出力を、発信コイルから各受信コイルまでの距離に変換したものを第一の基準距離と設定する。つまり棒を握った指の角度(形態)が指の曲げ伸ばし運動の途中であると考え、この基準距離を通過する時刻を定量解析する。
【0048】
図18は、第二の基準距離を測定するための装置構成を示す図である。図18において、第二の基準距離の測定は、被験者の手首を約90度曲げた状態で、コイル101〜105の位置における各チャンネルの電圧出力をデータとして取得する。そして、この電圧出力を、発信コイルから各受信コイルまでの距離に変換したものを第二の基準距離と設定する。このような基準距離の設定は、トリックモーションを評価する場合に特に有効である。
【0049】
これらの2回の基準距離の測定の後、被験者に対して、例えば、30秒間できるだけ早く指全体を握る運動を行わせる。そして、運動センサ部2は、このときの運動を波形データとして取得する。そして、運動波形生成手段3211は、この波形データを距離波形に変換する。
【0050】
ここで、変形例の基準点生成手段3212が、前記した運動機能検査装置1の処理に基づいて、距離波形上に基準点を生成する手順を図面を参照して説明する。
図19は、変形例の基準点を生成する手順を説明するための図である。図19に示すように、距離波形から手を開くタイミングと閉じるタイミングを指毎に検出するため、図17での計測(円筒の棒を握った状態での計測)で取得されたCh1〜Ch5の第一の基準距離(基準線1001〜1004および1005aに対応する)を距離波形上に重畳する。
また、同時に、距離波形(図19)上には、図18での計測(手首を約90度屈曲した状態での計測)で取得されたCh5の第二の基準距離(基準線1005bに対応する)を距離波形上に重畳する。
次に各チャンネルにおいて距離波形と基準線との交差点(基準点)を検出する。このように算出した基準点は、本実施形態において説明した解析手法と同様に、指の曲げ伸ばし運動の解析に利用される。
【0051】
図20は、本変形例の基準点の計測と指の曲げ伸ばし運動を簡単に迅速に計測できるシステムの外観図である。図20に示すように、握り棒1022が装置本体1021の側面に設置されている。表示部1023には指の曲げ伸ばし運動の波形や基準点の表示や解析結果などが表示される。また、図示しないが、本体1021には、受信コイル101〜105および発信コイル106のコイルが接続されている。
【0052】
図20において、まず、握り棒1022を握った状態で基準点計測ボタン1024を押すことにより握り棒1022を握った状態での電圧計測を行なう。次に指を屈曲した状態(図18)での測定開始を基準点計測ボタン1025で行なう。最後に、指の曲げ伸ばし運動を開始し、運動時の測定を測定開始ボタン1026を押すことによって開始する。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本実施形態の運動機能検査装置の全体構成を示すブロック図である
【図2】本実施形態における運動センサ部の使用時の構成例を示す斜視図である。
【図3】受信コイル101の拡大図である。
【図4】本実施形態における運動センサ部2の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】本実施形態の解析処理部321の構成を示すブロック図である。
【図6】健常者の指の運動を測定した距離波形である。
【図7】基準点を生成する手順を説明するための図である。
【図8】基準点を生成する手順を説明するための図である。
【図9】各チャンネルにおける距離波形に関して、基準点をプロットした図である。
【図10】基準点の差分であるT1とT2をプロットした図である。
【図11】基準点の差分であるT3とT4とをプロットした図である。
【図12】チャンネル間の指を閉じる運動の基準点(または指を開く運動の基準点)を比較する手順を説明するための図である。
【図13】相関関数を生成する手順を模式的に示した図である。
【図14】動き不良の検出処理を説明するためのフローチャートである。
【図15】動き不良の検出処理を説明するための図であって、基準点が生成された距離波形である。
【図16】動き不良の検出結果の表示例であって、各チャンネル間の差分を表示した図である。
【図17】変形例において、第一の基準距離を測定するための装置構成を示す図である。
【図18】変形例において、第二の基準距離を測定するための装置構成を示す図である。
【図19】変形例において、基準点を生成する手順を説明するための図である。
【図20】本変形例の基準点の計測と指の曲げ伸ばし運動を簡単に迅速に計測できるシステムの外観図である。
【符号の説明】
【0054】
1 運動機能検査装置
2 運動センサ部
3 処理部
4 表示手段
5 入力手段
31 運動センサインタフェース
32 データ処理部
101,102,103,104,105 受信コイル
106 発信コイル
321 解析処理部
322 被験者情報処理部
323 表示処理部
3211 運動波形生成手段
3212 基準点生成手段
3213 差分算出手段
3214 チャンネル間比較手段
3215 相関関数生成手段
3216 動き不良検出手段




 

 


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