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発明の名称 水薬調剤装置及び調剤方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−21087(P2007−21087A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−211438(P2005−211438)
出願日 平成17年7月21日(2005.7.21)
代理人 【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
発明者 松本 圭太
要約 課題
適正な調剤処理を保証し、特に装置の簡略化とメンテナンス性に優れた水薬調剤装置及び調剤方法を提供する。

解決手段
複数種類の水薬を調剤する。分注位置に位置決めされた薬瓶101を識別する薬瓶識別手段21と、投薬瓶100がセットされる分注位置で各薬瓶101を転倒させる転倒機構と、投薬瓶100に分注された水薬量を検出する液量検出手段33とを備える。調剤行為を実質的に自動で行うことで極めて適正且つ的確に調剤処理を行い、しかも効率よく円滑な調剤処理を実現する。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数種類の水薬を調剤する水薬調剤装置であって、
投薬瓶がセットされる分注位置に位置決めされた各薬瓶を識別する薬瓶識別手段と、前記分注位置で前記各薬瓶を転倒させる転倒機構と、前記投薬瓶に分注された水薬量を検出する液量検出手段とを備えたことを特徴とする水薬調剤装置。
【請求項2】
前記各薬瓶は、内部の水薬の性状に応じて設定された内径の分注ノズルを有し、各分注ノズルから吐出される水薬の流速が、前記各薬瓶間で実質的に一定となるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の水薬調剤装置。
【請求項3】
前記各分注ノズルの水薬吐出口を栓止する栓が付設され、この栓を開閉する栓開閉機構を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の水薬調剤装置。
【請求項4】
複数種類の水薬を調剤する水薬調剤方法であって、
投薬瓶がセットされる分注位置に位置決めされた各薬瓶を識別する工程と、識別された前記各薬瓶を転倒させる工程と、転倒した前記各薬瓶の分注ノズルからその水薬を吐出する工程と、前記投薬瓶に分注された水薬量を検出する工程とを有することを特徴とする水薬調剤方法。
【請求項5】
前記各薬瓶の分注ノズルの内径を、内部の水薬の性状に応じて設定し、各分注ノズルから吐出する水薬の流速が、前記各薬瓶間で実質的に一定となるようにすることを特徴とする請求項4に記載の水薬調剤方法。
【請求項6】
前記分注ノズルから前記水薬を吐出する際、前記分注ノズルの水薬吐出口を開閉する工程をさらに有することを特徴とする請求項4又は5に記載の水薬調剤方法。
【請求項7】
前記水薬を吐出する前に必要に応じて、前記薬瓶を所定回数転倒させてその水薬を攪拌する工程をさらに有することを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の水薬調剤方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に複数種類の水薬を調剤する水薬調剤装置及び調剤方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、調剤業務では一般に調剤師において人手による調剤が行われている。この場合、薬瓶のピッキングミスを防止するための調剤支援システム、調剤監査なるものが知られている。これらのシステムでは、薬品棚から薬を取り出すときに薬瓶に貼ってあるバーコードをハンディターミナルで読み取ることにより、薬の取出しの間違いを防止するようにしている。
【0003】
近年、特に水薬の調剤装置として、自動化しようとする例も出ている。たとえば特許文献1に記載の水薬自動調剤機では、回転テーブルに薬瓶をセットし、回転角によって薬瓶の選択を行い、且つ水平方向にアクチュエータを移動し、各薬瓶に接続されているチューブポンプを結合することにより薬液を投薬瓶に送り込むものである。
また、特許文献2あるいは特許文献3には、水剤調剤ユニットあるいは液量読取装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−325639号公報
【特許文献2】特開2000−140071号公報
【特許文献3】特開2000−199719号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献のように幾つかの例はあるものの、自動調剤装置は現時点では普及していないのが実情である。自動化の要請はあるが、先ず調剤行為であることから前提として留意すべき点がある。第1に薬のコンタミネーションの問題、第2に雑菌並びに残洗浄液の危惧、第3に薬瓶をセットする際の煩雑さ、第4に温度変化の影響があり、薬の重さ(比重)から液量を算出することができない、そして第5に薬剤師が監査を行うので、クローズした装置ではこの監査が実質的に不可能になる等々の問題がある。
【0006】
また、特に上述した特許文献1等に記載の装置では、装置構造が複雑であり、装置のメンテナンスにも手間がかからざるを得ない。すなわち、装置の洗浄に際して、複雑に組み込まれた配管やポンプ等を取り外し、多数の部品類を洗浄しなければならず、清掃に多くの手間と時間を要する。
【0007】
本発明はかかる実情に鑑み、適正な調剤処理を保証し、特に装置の簡略化とメンテナンス性に優れた水薬調剤装置及び調剤方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の水薬調剤装置は、複数種類の水薬を調剤する水薬調剤装置であって、投薬瓶がセットされる分注位置に位置決めされた各薬瓶を識別する薬瓶識別手段と、前記分注位置で前記各薬瓶を転倒させる転倒機構と、前記投薬瓶に分注された水薬量を検出する液量検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の水薬調剤装置において、前記各薬瓶は、内部の水薬の性状に応じて設定された内径の分注ノズルを有し、各分注ノズルから吐出される水薬の流速が、前記各薬瓶間で実質的に一定となるようにしたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の水薬調剤装置において、前記各分注ノズルの水薬吐出口を栓止する栓が付設され、この栓を開閉する栓開閉機構を有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、複数種類の水薬を調剤する水薬調剤方法であって、投薬瓶がセットされる分注位置に位置決めされた各薬瓶を識別する工程と、識別された前記各薬瓶を転倒させる工程と、転倒した前記各薬瓶の分注ノズルからその水薬を吐出する工程と、前記投薬瓶に分注された水薬量を検出する工程とを有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の水薬調剤方法において、前記各薬瓶の分注ノズルの内径を、内部の水薬の性状に応じて設定し、各分注ノズルから吐出する水薬の流速が、前記各薬瓶間で実質的に一定となるようにすることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の水薬調剤方法において、前記分注ノズルから前記水薬を吐出する際、前記分注ノズルの水薬吐出口を開閉する工程をさらに有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の水薬調剤方法において、前記水薬を吐出する前に必要に応じて、前記薬瓶を所定回数転倒させてその水薬を攪拌する工程をさらに有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、調剤行為を実質的に自動で行うことで極めて適正且つ的確に調剤処理を行い、しかも効率よく円滑な調剤処理を実現する。特に配管を複雑に引き回す必要がなく、且つそれらの配管に水薬を流すためのポンプ類や、それらの流路を開閉するための多数のバルブ類を持たないで済み、部品点数が少なく装置構成を極めて簡素化することができる。
【0016】
また、装置を簡素化したことでメンテナンス性を向上し、清掃作業を格段に容易化し、手間がかからない等の利点がある。また、清掃作業は大幅に簡単になる上、装置の簡素化や部品点数の減少により故障発生率を低く抑え、この点でもメンテナンス性に優れているとともに、結果的に装置の稼働率を向上させることができる。また、薬瓶の転倒機構を持つことで懸濁液等であってもこれを適正に攪拌することができ、品質の確保及び安定化に有利である。さらに、バーコードリーダで薬瓶のバーコードラベルを読み取り確認することで、水薬種類の誤認を確実に防止して調剤処理の信頼性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面に基づき、本発明による水薬調剤装置及び調剤方法における好適な実施の形態を説明する。
図1は、この実施形態における本発明装置の全体構成例を示している。この実施形態において、典型的には複数種類の水薬を調剤するものとし、異なる種類の水薬が入った薬瓶から投薬瓶へそれぞれ所定量の水薬を注入して調剤する。
【0018】
本発明の調剤装置10は、複数の薬瓶を位置決め移動可能に搭載する薬瓶移動機構と、投薬瓶がセットされる分注位置で各薬瓶を転倒させる転倒機構と、分注位置に移動位置決めされた薬瓶を識別する薬瓶識別手段と、投薬瓶に分注された水薬量を検出する液量検出手段とを備える。
【0019】
載置台11上の所定位置に投薬瓶100がセットされるようになっており、この位置が分注位置として設定される。薬瓶移動機構として、この例では分注位置のほぼ上方付近を通過可能に走行する(矢印X)コンベア12を有する。コンベア12は例えばステッピングモータ13を駆動源として走行駆動される。コンベア12上にはそれぞれホルダ14及び後述する搭載基板(図1では図示せず)を介して、異なる種類の水薬が入った複数の薬瓶101(図示例では5つの薬瓶101A〜101Eとする)が搭載される。なお、コンベア12上に搭載された各薬瓶101がそれぞれ、分注位置に移動するが、コンベア12はそのような移動に必要となる十分な長さを有している。
【0020】
コンベア12によって搬送移動される各薬瓶101は、ステッピングモータ13を作動制御することにより、分注位置で静止し得るように位置決めされる。この場合、ステッピングモータ13に送出する駆動信号としてのパルス数と、各薬瓶101のコンベア12上での位置との相対関係を予め設定しておくことで、各薬瓶101を分注位置で正確に静止させ、該分注位置に保持することができる。
【0021】
図2及び図3は、薬瓶101の転倒機構の構成例を示している。薬瓶101を収容保持する各ホルダ14は、搭載基板16上に水平支持されるようになっており、このようにユニット化したかたちでコンベア12に搭載される。搭載基板16はコンベア12上の所定位置に固定されるが、取り外し可能になっている。薬瓶101を収容保持するホルダ14は、支点シャフト15と共にそのまわりに回動し、これにより該薬瓶101が転倒されるようになっている。この場合、ホルダ14が支点シャフト15のまわりに回動し、図3(b)のように転倒しても、薬瓶101をガタつくことなくホルダ14内に安定して保持する薬瓶固定手段(図示せず)を備えている。
【0022】
支点シャフト15は支持ブラケット17によりホルダ14の一側面に、コンベア12と平行(矢印X)になるように支持・固定される。支点シャフト15はその両端で、搭載基板16に設けた軸受部18により回転可能に支持される。支点シャフト15の長手方向ほぼ中央部には、ギヤ19(平歯車等であってよい)が取り付けられている。ホルダ14、支点シャフト15及びギヤ19は一体的に結合している。また、図3に示されるようにホルダ14の底面には、搭載基板16の端部適所に当接するストッパ20が設けられており、該ストッパ20が搭載基板16の上面に当接することでホルダ14が水平状態で搭載される。
【0023】
一方、分注位置に対応するコンベア12側近の所定位置には、各ホルダ14のギヤ19と噛合可能なギヤ21が配置されている。このギヤ21は駆動軸22に取り付けられており、さらに駆動軸22は例えばタイミングベルト等の動力伝達手段23を介して、ステッピングモータ24により回転駆動されるようになっている。なお、駆動軸22及び動力伝達手段23等の薬瓶101の転倒機構を構成する駆動側部材は、装置フレーム(図示せず)内の適所に配置構成される。ギヤ21は、分注位置に移動してきたホルダ14のギヤ19と自動的に係合するように構成される。
【0024】
各薬瓶101は常態ではコンベア12上に水平に支持されるが、分注位置において転倒機構によりホルダ14を介して支点シャフト15のまわりに回動付勢される。各薬瓶101の転倒角度は、ステッピングモータ24を制御することで自由に設定可能である。
【0025】
薬瓶101を識別する薬瓶識別手段として、この実施形態では例えば分注位置で装置フレーム上に搭載されたバーコードリーダ(BCR)25を有する。一方、各薬瓶101A〜101Eの例えば肩部付近部位には、バーコードラベル(図示せず)が貼着されている。バーコードリーダ25は、分注位置にある薬瓶101の斜め上方に位置するように配置されており、分注位置に移動してきた薬瓶101のバーコードラベルを斜め上方から読み取るようになっている。なお、図1においては作図上、バーコードリーダ25を薬瓶101Bの左斜め上方に図示しているが、コンベア12によって移動される各薬瓶101A〜101Eと干渉しないようにコンベア12の軌道から適度にずれて配置される。
【0026】
各薬瓶101には図4にも示されるように、異物混入防止用のキャップ26が蓋着される。キャップ26にはノズル27が延出するとともに、空気抜き用のストロー28が挿着されている。ノズル27は先細に形成されており、図示例では適度に湾曲しているが、湾曲せずにストレートな先細形状であってもよい。なお、ノズル27を湾曲させる場合、その湾曲方向とは反対側にストロー28を設けるとよい。
【0027】
本発明では各薬瓶101のノズル27は、内部の水薬の性状に応じたものが選ばれる。これは、各薬瓶101のノズル27から吐出される水薬の流速が実質的に一定となるようにするものである。特に水薬の粘性は種類によって異なり、この粘性は水薬がノズル27から吐出する際の流速に影響する。装置の作動効率等の点でいずれの水薬の場合でもノズル27からの水薬吐出時の流速を一定にする必要があり、そのため各薬瓶101毎にノズル27の先端径を内部の水薬の粘性の大小に応じて設定する。例えば粘性が大きいシロップ状の水薬の場合には、粘性がそれよりも小さい水等に比べてその先端径が大きく設定される。これにより粘性等の水薬の性状に関わらず、流速を一定することができる。
【0028】
また、例えば図5に示されるように各ノズル27の水薬吐出口を栓止する栓29が付設され、さらに栓29を開閉する栓開閉機構を有する。ノズル27の先端には上述のゴム質製の栓29が取り付けられる。この図示例ではノズル27に固着した取付用ブラケット30に支点31が設けられ、栓29は支持アーム32を介して支点31のまわりに回動可能に支持される。支持アーム32は、スプリング33の弾力によって栓29の閉じ方向に付勢されており、これにより常態では栓29がノズル27の水薬吐出口を塞いでいる。
【0029】
栓29の栓開閉機構として、この例では分注位置に配置されたソレノイド(図示せず)を有し、このソレノイドによって作動するプッシュロッド(図示せず)が、栓29に対して進退するようになっている。例えば図5(b)に示されるように、栓29にはプッシュロッドが当接し得る突片34が設けられているが、この突片34はノズル27の長手方向軸線からずれて、即ちオフセットして突設されている。プッシュロッド自体も突片34と同様に、ノズル27に対してオフセットして配置される。ソレノイドの作動によりプッシュロッドが突片34に当接することで、栓29を開くことができるようになっている。なお、プッシュロッドを上記のようにオフセットして配置することにより、栓29を開くことでノズル27から吐出する水薬が、プッシュロッド等にかかることはなく、水薬の飛散等を防いで適正に吐出させることができる。
【0030】
また、投薬瓶100に分注された水薬量を検出する液量検出手段を備える。この液量検出手段として、図1に示されるように載置台11上の投薬瓶100の至近位置に配置された、例えばCCDカメラ等の撮像装置35を有する。この撮像装置35は昇降装置36上に搭載され、投薬瓶100内の水薬の液面に合わせて上下動可能になっている。また、投薬瓶100の撮像装置35とは反対側にはバックライトパネル37が設置されていて、撮像装置35による液面撮像時にバック照明が行われるようになっている。
【0031】
なお、図1に示されるように分注位置において、薬瓶101から投薬瓶100へ水薬が分注される際、薬瓶101にロート38が取り付けられる。ロート38を用いることで水薬を飛散させることなく、適正且つ効率的に分注することができる。
【0032】
上記の場合、装置作動を制御し、あるいは装置作動に必要な入力操作やデータ処理等を行うための制御装置を備え、さらに適宜各種データ類等をプリントアウト可能なプリンタ等を装備してもよい。また、装置作動上必要な情報等を表示する表示部を備え、この表示部に制御装置から指令で情報を表示することができるようになっている。
【0033】
上記構成において、つぎに本発明装置の作動例を説明する。図6は、この実施形態における作動例を示している。薬剤師は先ず、処方箋に従って所定の薬瓶101(101A〜101E)をホルダ14内に収容することでコンベア12上に搭載するとともに、載置台11上の投薬瓶100をセットする。
【0034】
ステップS1において所定の薬瓶101を分注位置に移動し、位置決めする。つぎにステップS2においてバーコードリーダ25が、薬瓶101に貼られたバーコードラベルを読み取り、これによりステップS3において指定された水薬であるかを確認する。なお、指定された水薬でない場合はエラー処理し、即ち例えば表示部にてそのエラー内容を表示し、オペレータの操作でエンドとする。
【0035】
この水薬の確認後、ステップS4において当該水薬が転倒攪拌を要するか否かを判断して、攪拌を要する場合にはステップS5において転倒攪拌が実施される。水薬の種類によっては薬瓶101の底部に沈殿物が生じる場合があり、このような水薬に対しては転倒機構により薬瓶101を所定回数転倒させ、薬瓶101内の水薬を攪拌する。この場合、転倒機構においてステッピングモータ24の作動によりギヤ21を回転させ、このギヤ212と噛合するギヤ19を介して、薬瓶101を支点シャフト15のまわりに往復回動させることで、薬瓶101内の水薬を攪拌することができる。
【0036】
薬瓶101内の水薬の攪拌後、ステップS6において薬瓶101を転倒状態(180°)に保持する(図3(b)参照)。つぎに、ステップS7において栓開閉機構により栓29を開く。この場合、前述のソレノイドの作動によりプッシュロッドが栓29の突片34に当接し、これにより栓29が開き、薬瓶101内の水薬の吐出が開始する。薬瓶101から吐出した水薬は、ロート38を介して投薬瓶100へ分注される。
【0037】
つぎに、ステップS8において投薬瓶100内の水薬の液面高さを測定する。この場合、撮像装置35により水薬の液面付近を撮像し、これを画像処理することで正確に液面高さを検出することができる。この液面測定により水薬の吐出前後で液面高さに変化があった場合には、ステップS9においてその液面高さの変化から水薬の分注量を算出し、その分注量が目標値付近に達したかを判断する(ステップS10)。例えばX=90〜95%程度を目安として、この量に到達するまで水薬の吐出を続行する。本発明では薬瓶101のノズル27からの水薬吐出量を比較的少量(例えば1ml/s程度)に設定することで、分注量を確認しながらこれを精度よく制御することができる。なお、水薬の液面高さに変化がなかった場合にはエラー処理し、即ち例えば表示部にてそのエラー内容を表示し、オペレータの操作でエンドとする。
【0038】
つぎに、ステップS11において転倒させていた薬瓶101の傾斜角度を緩和する。この緩和傾斜角度として90°前後(薬瓶101としてはほぼ水平姿勢)とし、このように傾斜角度を緩和することで薬瓶101から吐出流量を抑制し、吐出量の制御を行い易くすることができる。
【0039】
つぎに、ステップS12において再び投薬瓶100内の水薬の液面高さを測定する。水薬の液面高さに変化があった場合には(ステップS13)、その液面高さの変化から水薬の分注量を算出し、その分注量が目標値に対して許容誤差範囲内であるかを判断する(ステップS14)。そして、許容誤差範囲内に到達するまで水薬の吐出を続行する。なお、水薬の液面高さに変化がなかった場合にはエラー処理し、即ち表示部にてそのエラー内容を表示し、オペレータの操作でエンドとする。
【0040】
つぎに、ステップS15において栓開閉機構により栓29を閉じる。この場合、ソレノイドの作動によりプッシュロッドを後退させることで栓29が閉じ、これにより薬瓶101からの水薬の吐出が停止する。さらに、ステッピングモータ24を作動させて、薬瓶101を支点シャフト15のまわりに回動させることで、薬瓶101の転倒を解除する。
【0041】
ここで、上記のように薬瓶101の転倒動作(この例では特に180°〜90°)に伴い、薬瓶101の先端に設けた栓29は、支点シャフト15に関する円弧状軌道に沿って回動する。本実施形態では栓29の少なくとも2つの異なる位置(180°及び90°)で、栓29を開閉するようにしている。そこで、栓開閉機構のソレノイド及びそのプッシュロッドが、栓29に対する相対位置を維持しながら、栓29の円弧状軌道に沿って且つ同期して移動するように構成し、所定タイミングでプッシュロッドを作動させることもできる。その場合、栓開閉機構のソレノイドを、例えば分注位置に移動してきた薬瓶101のホルダ14等とリンク機構を介して連結し得るようにし、栓29の動きに対してソレノイドを連動させる連動機構を備える。
【0042】
つぎに、ステップS16において投薬瓶100内の水薬の液面高さを測定し、最終確認する。ステップS16において分注量が目標値許容誤差範囲内であれば、当該水薬の分注を完了する。なお、分注量が目標許容誤差範囲外であれば、エラー処理し、即ち表示部にてそのエラー内容を表示し、オペレータの操作でエンドとする。
【0043】
上述した工程を各薬瓶101毎に順次行い、指定された水薬をそれぞれ所定量だけ投薬瓶100に吐出・供給し、これにより調剤工程が完了する。なお、調剤終了後、その調剤内容を制御装置を介して、適宜プリントアウトすることができる。
【0044】
上記のようにこの種の調剤行為を実質的に自動で行うことができ、極めて適正且つ的確に調剤処理を行い、しかも効率よく円滑な調剤処理を実現する。この場合、各薬瓶101から水薬を分注する際、転倒機構によって薬瓶101を転倒させることにより水薬を吐出することができる。このため配管を複雑に引き回す必要がなく、且つそれらの配管に水薬を流すためのポンプ類や、それらの流路を開閉するための多数のバルブ類を持たないで済み、部品点数が少なく装置構成を極めて簡素化することができる。
【0045】
また、このように装置を簡素化したことでメンテナンス性を向上し、清掃作業を格段に容易化し、手間がかからない等の利点がある。ちなみに、主だった要清掃箇所としてはノズル27、必要に応じてロート38であり、清掃作業は大幅に簡単になる。さらに、装置の簡素化や部品点数の減少により故障発生率を低く抑え、この点でもメンテナンス性に優れているとともに、結果的に装置の稼働率を向上させることができる。
【0046】
また、薬瓶101を転倒させる転倒機構を持っているため、水薬が例えば懸濁液等であってもこれを適正に攪拌することができ、品質の確保及び安定化に有利である。また、バーコードリーダ25で薬瓶101のバーコードラベルを読み取り確認することで、水薬種類の誤認を確実に防止して調剤処理の信頼性を高めることができる。また、水薬の分注時には撮像装置35により水薬の液面高さを検出し、これをフィードバックしながら水薬の吐出量を測定し、これにより分注精度を高めることができる。
【0047】
以上、本発明を種々の実施形態とともに説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
図示した装置構成は具体例を示すものであり、たとえば、薬瓶の個数等は必要に応じて適宜変更可能である。また、薬瓶移動機構としてコンベア12を有する例を説明したが、この他に例えばターンテーブル式に薬瓶を移動させるものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施形態における調剤装置の概略構成を示す正面図である。
【図2】本発明の実施形態における転倒機構まわりの概略構成を示すそれぞれ斜視図である。
【図3】本発明の実施形態における転倒機構の作動例を示すそれぞれ概略側断面図である。
【図4】本発明の実施形態における薬瓶のノズルまわりの構成例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態におけるノズルの栓開閉機構の構成例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態における装置動作シーケンスを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0049】
10 調剤装置
11 載置台
12 コンベア
14 ホルダ
15 支点シャフト
16 搭載基板
17 支持ブラケット
18 軸受部
19,21 ギヤ
24 ステッピングモータ
25 バーコードリーダ(BCR)
26 キャップ
27 ノズル
29 栓
34 突片
35 撮像装置
37 バックライトパネル
38 ロート
100 投薬瓶
101 薬瓶




 

 


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