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発明の名称 腹部大動脈瘤の治療に用いる移動防止プロテーゼステントグラフト
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−185506(P2007−185506A)
公開日 平成19年7月26日(2007.7.26)
出願番号 特願2006−355479(P2006−355479)
出願日 平成18年12月28日(2006.12.28)
代理人 【識別番号】100066474
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 博昭
発明者 イサック・ジョン・カーン / デビッド・シー・マジェルカック / ジン・エス・パーク / ダイアナ・エム・サンチェズ
要約 課題
改善された腹部大動脈瘤ステントグラフトを提供すること。

解決手段
腹部大動脈瘤(AAA)治療用プロテーゼステントグラフトであって、複数のグラフト脚を含み、各グラフト脚が、フレーミングブラケットの片側に対して、シーリングガスケットによってシーリングガスケットのステントセグメント内の配置位置に固定される。フレーミングブラケットは、ステントセグメントの直径を横切り、軸方向に離れて延びて、それぞれがステントグラフトのグラフト脚を受容する2つの部分に、第1のステントセグメントを分割している。シーリングガスケットは、第2の概ね円筒状のステントセグメントと、この第2のステントセグメントの直径を横切って、このセグメントから離れる方向に延びる延長ブラケットとを有するスタビライザーを含むことができる。延長ブラケットおよび第1のブラケットは、相互の概ね中心位置で、互いに連結されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
プロテーゼ血管ステントのためのシーリングガスケットにおいて、
概ね円筒状の第1のステントセグメントと、
第1のフレーミングブラケットであって、前記第1のステントセグメントの直径を横切り、前記第1のステントセグメントから離れるよう軸方向に延び、前記第1のステントセグメントを2つの部分に分割しており、これら2つの部分がそれぞれ、グラフト脚を受容する、第1のフレーミングブラケットと、
を含む、シーリングガスケット。
【請求項2】
請求項1に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のステントセグメントによって支持された第1の血管グラフト部分、
をさらに含む、シーリングガスケット。
【請求項3】
請求項2に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のグラフト部分は、前記第1のステントセグメントを取り囲む、シーリングガスケット。
【請求項4】
請求項2に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のグラフト部分は、前記第1のステントセグメントに固定される、シーリングガスケット。
【請求項5】
請求項1に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記シーリングガスケットは、形状記憶材料をさらに含む、シーリングガスケット。
【請求項6】
請求項5に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記形状記憶材料は、ニチノール、およびニチノールを含む合金、のうちの1つ以上を含む、シーリングガスケット。
【請求項7】
請求項1に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のフレーミングブラケットは、中心に位置する連結部材を含む、
シーリングガスケット。
【請求項8】
請求項7に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記連結部材は、前記第1のフレーミングブラケットの両側に横方向に延びている、シーリングガスケット。
【請求項9】
請求項1に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のフレーミングブラケットは、複数の支持部材によって前記第1のフレーミングブラケットの各側で前記第1のステントセグメントに連結されており、
前記支持部材は、互いに対して所定の角度をなしており、前記第1のステントセグメントの外周部の異なる位置で前記第1のステントセグメントに連結されている、
シーリングガスケット。
【請求項10】
請求項9に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のステントセグメントの外周部に配置された、第1の複数の外側を向いた棘、
をさらに含み、
前記第1の複数の棘が、前記第1のフレーミングブラケットの前記支持部材と連続している、
シーリングガスケット。
【請求項11】
請求項1に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のステントセグメントに連結された複数の再捕捉脚、
をさらに含み、
前記複数の再捕捉脚が、前記第1のフレーミングブラケットとは反対方向に、前記第1のステントセグメントから離れるよう軸方向に延びている、
シーリングガスケット。
【請求項12】
請求項11に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記再捕捉脚は、概ね円筒状の前記第1のステントセグメントの配置されたときの直径よりも長くない、シーリングガスケット。
【請求項13】
請求項1に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のステントセグメントの外周部に配置された、第2の複数の内側を向いた棘、
をさらに含む、シーリングガスケット。
【請求項14】
請求項1に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のステントセグメントの外周部に配置された、第3の複数の外側を向いた棘、
をさらに含む、シーリングガスケット。
【請求項15】
請求項14に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第3の複数の外側を向いた棘は、前記第1のフレーミングブラケットと連続している、シーリングガスケット。
【請求項16】
請求項1に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のフレーミングブラケットと前記第1のステントセグメントとの各接合部に近接した前記第1のステントセグメントの内面に固定された、圧縮性シーリングフォームからなる、概ね向かい合った2つの部分、
をさらに含む、シーリングガスケット。
【請求項17】
請求項1に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記シーリングガスケットとグラフト脚との間の空間を塞ぐ血管グラフト材料の部分、
をさらに含む、シーリングガスケット。
【請求項18】
請求項1に記載のシーリングガスケットにおいて、
スタビライザー部分であって、
第2の概ね円筒状のステントセグメント、および、
延長ブラケットであって、前記第2のステントセグメントの直径を概ね横切り、かつ、前記第2のステントセグメントから離れるよう軸方向に延びている、延長ブラケット、
を含み、
前記延長ブラケットおよび前記第1のフレーミングブラケットが、前記延長ブラケットと前記第1のフレーミングブラケットとの概ね中心位置で互いに連結されている、
スタビライザー部分、
をさらに含む、シーリングガスケット。
【請求項19】
請求項18に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のフレーミングブラケットおよび前記延長ブラケットは、前記第1のフレーミングブラケットおよび前記延長ブラケットの両方の中心で、相互に共有する中心連結部材で接合されている、シーリングガスケット。
【請求項20】
請求項18に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記延長ブラケットの方向に、前記第2のステント部分から延出した、複数の長手方向に延びる棘、
をさらに含む、シーリングガスケット。
【請求項21】
請求項18に記載のシーリングガスケットにおいて、
第2のフレーミングブラケットであって、前記第2のステントセグメントの直径を横切り、かつ、前記第2のステントセグメントおよび前記延長ブラケットから離れるよう軸方向に延びる、第2のフレーミングブラケット、
をさらに含む、シーリングガスケット。
【請求項22】
請求項18に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第2のステントセグメントの外周部に配置された、第4の複数の外側に延びる棘、
をさらに含む、シーリングガスケット。
【請求項23】
請求項22に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第4の複数の外側に延びる棘は、前記第2のフレーミングブラケットと連続している、シーリングガスケット。
【請求項24】
請求項18に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第2のフレーミングブラケットは、中心に位置する連結部材、
を含む、シーリングガスケット。
【請求項25】
請求項18に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のフレーミングブラケットおよび前記延長ブラケットは、患者の大動脈の腎動脈接合部にわたって配置されると、前記第1のステントセグメントまたは前記第2のステントセグメントが前記患者の腎動脈への血流を妨げないように少なくとも十分な距離に、前記第1のステントセグメントと前記第2のステントセグメントとを分離させる、シーリングガスケット。
【請求項26】
請求項1に記載のシーリングガスケットにおいて、
複数のグラフト脚、
をさらに含み、
これらグラフト脚それぞれが、前記第1のステントセグメントの対応する部分に、前記第1のフレーミングブラケットの片側に対して配置されている、
シーリングガスケット。
発明の詳細な説明
【開示の内容】
【0001】
〔発明の背景〕
発明の分野
本発明は、医療装置の分野に関し、詳細には、特に腹部大動脈瘤などの血管疾患の治療に用いるプロテーゼに関する。
【0002】
関連技術
血管疾患は、先進国では早期死亡の主な原因であり、血管動脈瘤を伴う場合が多い。血管動脈瘤は、血管構造の菲薄化(thinning)すなわち脆弱化、または血管壁の層間の分離による、血管壁の局所的な拡張である。治療しないで放置すると、動脈瘤が破裂して、止血不可能な出血が起こることがある。動脈瘤は、大動脈で特に危険であり、大動脈で頻繁に起こる。なぜなら、大動脈は、身体の他の全ての領域に血液を供給し、特に高い圧力およびこれに相応した応力を受けるためである。動脈瘤の破裂は、米国では、死因の第15位であり、老年男性の5%が罹患している。
【0003】
大動脈瘤は、その位置によって名称が付けられている。大動脈瘤は、概ね大動脈弓と左右の腎動脈の接合部との間の胸部大動脈瘤か、または、左右の腎動脈の接合部と腸骨動脈の分枝血管との間の腹部大動脈瘤のいずれかである。
【0004】
動脈瘤の成長を血圧調節薬で上手く阻止できない場合は、血管動脈瘤を外科的に治療することが知られている。外科手術では、血管ステントグラフトを挿入し、血液が動脈瘤を通らずに血管の拡張した部分を流れるようにして、動脈瘤にかかる圧力を緩和する場合が多い。腹部大動脈瘤(AAA)の治療に用いる実施可能なステントグラフトの設計は、特に困難である。なぜなら、ステントグラフトは、腹部動脈の形状に従うように分岐し、血流を妨げずに、別々の腸骨動脈に血液を流さなければならないためである。
【0005】
さらに、最小侵襲性の外科技術による経皮挿入が容易になる折り畳み式ステントグラフトを設計することが望ましい。加えて、ステントグラフトは、留置されてから数年使用した後も適切な位置に維持されていなければならない。したがって、最小侵襲性の外科技術で所定の位置に固定できるステントグラフトを設計することが望ましい。さらに、ステントグラフトは、留置後に、優れた位置安定性を有することが有利である。
【0006】
さらに、副腎で安定する既知のAAAステントは、腎動脈の接合部を横断するステントセグメントを含む。このため、ステント構造の周囲が部分的に塞がれて腎動脈への血流が妨げられる腎動脈の「ジェイリング(jailing)」または「ケージング(caging)」と呼ばれる現象が起こる。さらに、このようなステントは、その周囲構造(circumferential stent structure)が長いため、送達時の構造および留置時の構造の両方で柔軟性に欠けている。したがって、副腎で安定し、十分な横断方向の柔軟性を維持し、かつ腎臓への血流を妨げない、改善されたAAAステントグラフトが望ましいであろう。
【0007】
〔発明の概要〕
したがって、本発明にしたがった、プロテーゼ血管ステントグラフト(prosthetic vascular stent graft)、具体的にはこのプロテーゼ血管ステントグラフトに用いるシーリングガスケットを提供する。このシーリングガスケットは、概ね円筒状の第1のステントセグメントを含む。フレーミングブラケットが、第1のステントセグメントの直径を横切り、第1のステントセグメントから離れる方向に延びている。第1のフレーミングブラケットは、それぞれがステントグラフトのグラフト脚を受容する2つの部分に、第1のステントセグメントを分割している。
【0008】
血管グラフト部分は、第1のステントセグメントによって支持することができる。より好ましくは、血管グラフト部分は、第1のステントセグメントを取り囲み、かつ/またはこの第1のステントセグメントに固定される。シーリングガスケットの構造は、好ましくは形状記憶材料、さらに好ましくはニチノールおよび/またはニチノールを含む合金、を含む。フレーミングブラケットの中心に位置する先端部が、フレーミングブラケットの両側に対して横方向に延び、ステント送達装置の内側コアを保持、固定、または誘導することができる。
【0009】
シーリングガスケットの外周に設けられた、複数の内側および/または外側に向いた棘が、シーリングガスケットを血管に固定し、かつ/または、グラフト脚がいずれの方向に移動することも防止する。圧縮性シーリングフォームおよび/または血管グラフト材料のセグメントを、第1のステントセグメントとフレーミングブラケットの各接合部に近接した第1のステントセグメントの内面に固定することができる。
【0010】
さらなる実施形態では、シーリングガスケットは、スタビライザー部分を有する。スタビライザー部分は、第2の概ね円筒状のステントセグメントと、この第2のステントセグメントの直径を横切り、かつ、この第2のステントセグメントから離れる方向に延びる延長ブラケットとを含む。延長ブラケットおよび第1のブラケットは、相互の概ね中心位置で、互いに連結されている。
【0011】
前述した実施形態のいずれにおいても、ステントグラフトは、複数のグラフト脚を含む。各グラフト脚は、シーリングガスケットの第1のステントセグメントの対応する部分に、第1のフレーミングブラケットの片側に対して配置されている。
【0012】
〔詳細な説明〕
本発明の、前述および他の特徴、恩恵、および利点は、以下の詳細な説明、添付の特許請求の範囲、および添付の図面を参照すれば明らかになるであろう。各図面では、複数の図にわたって、同様の参照符号は、同様の構造を指している。
【0013】
ここで図1を参照すると、AAAの治療に用いられる従来技術のプロテーゼステントグラフトが、全体として10として例示されている。従来技術のステントグラフト10は、腹部大動脈18の上部領域(cephalid region)16から各腸骨動脈20、22に動脈血を送り、動脈瘤24に血液が流れないようにする、2つのグラフト脚12、14を含む。グラフト脚12、グラフト脚14は、シーリングガスケット26によって腹部大動脈18の所定の位置に保持される部分を除き、概ね円形の配置されたときの断面(deployed cross-section)を有する。グラフト脚12、グラフト脚14は、シーリングガスケット26内で互いに対して実質的に平坦に保持される。再捕捉脚28は、シーリングガスケット26から垂れ下がり、送達のためにクリンプされる際に送達装置の構造に対してシーリングガスケット26を固定するように、これらの再捕捉脚28の遠位端部に拡大構造30を有する。
【0014】
ここで図2を参照すると、ステントグラフト10へのインレットの軸方向断面図が示されている。シーリングガスケット26とグラフト脚12、グラフト脚14との間の空間32、空間34は、グラフト脚12、グラフト脚14を流れる血液を除き、血液がシーリングガスケット26に流れないように、高密度フォームで満たされている。
【0015】
前述した従来技術は、主に、グラフト脚12、グラフト脚14による移動の問題に悩まされてきた。この原因の一部は、グラフト脚12、グラフト脚14が、シーリングガスケット26の許容範囲を超えて直径が拡張する性質によって、シーリングガスケット26内の所定の位置に保持されることによる。この結果、シーリングガスケット26を使用する際に、グラフト脚12、グラフト脚14を同時に配置する必要がある。
【0016】
したがって、図3を参照すると、本発明にしたがった、AAAを治療するステントグラフトに用いるシーリングガスケット100が示されている。シーリングガスケット100は、概ね円筒状のグラフト材料104を支持する概ね円筒状のステントセグメント102を有する。このステントセグメント102は、グラフト材料104によって覆われ、このグラフト材料104に固定されることが好ましい。再捕捉脚106は、シーリングガスケット100から垂れ下がり、送達のためにクリンプされる際に、送達装置の構造に対してシーリングガスケット100を固定するように、これらの再捕捉脚108の遠位端部に拡大構造を有する。しかしながら、従来技術のシーリングガスケット26と比べると、再捕捉脚106は、比較的短い。再捕捉脚106は、ステントセグメント102の直径よりも長くしないことが好ましい。再捕捉脚106を短くしたことにより、遠位端部108の可動範囲が狭まり、グラフト脚の骨組みの遠位端部108による磨耗の可能性および程度が減少する。
【0017】
シーリングガスケット100の上流すなわち上部端部(cephalid end)は、上方(cephalid direction)に延び、かつ、ステントセグメント102の直径を概ね横切るフレーミングブラケット110を含む。ここで図4を参照すると、シーリングガスケット100は、軸方向平面図に例示されている。フレーミングブラケット110は、各側にそれぞれ2つの支持脚112を備えている。支持脚112は、互いに対して所定の角度でフレーミングブラケット110に連結され、ステントセグメント102の外周部の異なる位置で、このステントセグメント102に連結されている。支持脚112を含むフレーミングブラケット110は、ステントセグメント102と共に、2つの窓114、116を画定している。グラフト脚が、これらの窓114、窓116を通り、シーリングガスケット100によって固定される。したがって、グラフト脚は、窓114、窓116を画定している構造によって完全に周囲が支持され、個別に配置することができる。加えて、フレーミングブラケット110は、その中間部分に、例えばC型先端部118などの、中心に位置する連結部材を備えている。C型先端部118は、配置する前に、送達構成にある経皮的送達装置の円柱状の内側コアの保持および支持に役立つ。C型先端部118の開口部により、シーリングガスケット100を配置した後、送達装置の内側コアを解放することできる。窓114、窓116内に延びるC型先端部118の横延長部が、配置されたグラフト脚の上方すなわち頭部方向へのあらゆる動きを防止する。
【0018】
C型に加えて、他の形状も、中心に位置する連結部材に用いることができる。例えば、1つの角が開口したU型、V型、またはドーム型もまた、適用可能である。好適な先端部は、単純にデリバリーカテーテルの中心コアを受容し、フレーミングブラケット110で片側に開口し、かつ/または、窓114、窓116内に横方向に延びている。
【0019】
シーリングガスケット100は、ステントセグメント102の上部部分(cephalid portion)またはその近傍に位置し、かつ、窓114、窓116の外周部に位置する、1または複数の内側に向いた棘120を含むことが好ましい。これらの棘120は、配置されると、その骨組みすなわち構造がグラフト脚に係合してグラフト脚の位置を固定する役割を果たす。さらに、1または複数の外側に向いた棘122が、好ましくは、支持脚112と連続し、かつ/または、支持脚112の延長部である。棘122が、支持脚112、または、より広くはフレーミングブラケット110と連続している場合、棘122は、シーリングガスケット100の拡張と共に外側に広がるため、自己拡張型である。グラフト脚が配置されてシーリングガスケット100に係合すると、棘122は、血管壁に係合してシーリングガスケット100の移動を防止して、このシーリングガスケット100によって保持されたグラフト脚の移動もまた防止する。
【0020】
図5〜図7は、配置されたグラフト脚と、本発明の第1の実施形態にしたがったプロトタイプのシーリングガスケット100を示す図である。圧縮性フォーム材料は、図を見やすくするために図面から省略している。圧縮性フォーム材料は、シーリングガスケット100とグラフト脚130、グラフト脚140との間の空間に設置して、グラフト脚130、グラフト脚140を介して流れる血液を除き、シーリングガスケット100の先への血液の流れを防止する。圧縮性フォーム部分は、フレーミングブラケット110とステントセグメント102との間の連結点に概ね位置を揃えている。別法では、または、これに加えて、血管グラフト材料の部分を、支持脚112と円筒状のステントセグメント102の外周部との間に固定して、グラフト脚130、グラフト脚140の外側のシーリングガスケット100の先に血液が流れるのを防止することができる。
【0021】
ここで図8〜図10を参照すると、本発明の別の3つの実施形態が例示されている。これらの各実施形態は、シーリングガスケット200の上部方向に延びる、副腎スタビライザー部分によって特徴付けられる。スタビライザー210は、特に、シーリングガスケット200の移動を防止する役割を果たす。本願では、スタビライザー210は、胸部動脈、すなわち腎動脈の接合部の上に位置づけられ得る。
【0022】
ここで図8を参照すると、シーリングガスケット202の特定の実施形態が例示されている。第1の実施形態を用いて説明した特徴に類似した特徴の詳細な説明は、省略する。スタビライザー210は、概ね円筒状のステントセグメント204を含む。ステントセグメント204は、フレーミングブラケット110と延長ブラケット212との間の接合部によって画定された中心点208でシーリングガスケット202に連結されている。中心点208は、C型先端部118とすることができる。延長ブラケット212は、ステントセグメント204の直径を概ね横切っている。
【0023】
ここで図9を参照すると、シーリングガスケット220の別の実施形態が例示されている。図8のシーリングガスケット202を用いて説明した特徴に加えて、シーリングガスケット220は、スタビライザー210の下流端部で長手方向に延びる棘222を含む。棘222は、血管壁に係合して尾部の移動を防止する。
【0024】
ここで図10を参照すると、シーリングガスケット250のさらに別の実施形態が例示されている。シーリングガスケット250は、ステントセグメント204の直径を概ねに横切るフレーミングブラケット252を含む。フレーミングブラケット252は、フレーミングブラケット110と同様の要領で支持脚を含むことができる。フレーミングブラケット252はまた、フレーミングブラケット110と同様の要領で、フレーミングブラケット252またはその支持脚と、任意であるが、一体である、外側を向いた棘254を含むことができる。フレーミングブラケット252は、フレーミングブラケット110のC型先端部118と同様の要領で、例えばC型先端部256などの中心連結部材で接合して、ステント送達装置の内側コアの固定について、C型先端部118と同様の利点を得ることができる。
【0025】
本発明にしたがったスタビライザー210は、従来の装置に比べて、いくつかの利点を有する。第1のケースでは、スタビライザー210とシーリングガスケット200の接続方法により、腎血流との干渉が最小限になる。さらに、スタビライザー210とシーリングガスケット200との接続方法により、従来の装置に比べて、シーリングガスケット200の横断方向の柔軟性が改善される。
【0026】
ステントセグメント102、ステントセグメント210、またはそれらの関連構造は、限定するものではないが、ニチノールまたはニチノール合金を含むグループである形状記憶材料を含むことが好ましい。ニチノール合金の例として、ニチノールニオビウム(Nitinol Niobium:NiTi‐Nb)、ニチノールプラチナ(Nitinol Platinum:NiTi‐Pt)、またはニチノールタンタル(Nitinol Tantalum:NiTi‐Ta)を挙げることができる。ステントセグメント102、ステントセグメント210などは、例えば当分野で周知のレーザーカット技術によるカッティングにより、ニチノールまたはニチノール合金からなる円筒管からステントを形成することができる。
【0027】
特定の例示的または好適な実施形態を用いて、本発明を説明してきたが、これらの実施形態は、単なる例示であって、本発明の範囲を限定するものではない。例えば、例示的な実施形態は、AAAの治療の文脈で説明した。しかしながら、本発明は、この用途に限定されるものではなく、あらゆるプロテーゼインプラントのシーリングガスケットとして利用可能である。このようなシーリングガスケットは、他の適用例における1つまたは3つ以上のグラフトをシールするために利用することもできる。当業者には、本開示から、添付の特許請求の範囲によってのみ規定される本発明の範囲または精神から逸脱することなく、特定の他の変更または改良が明らかであろう。
【0028】
〔実施の態様〕
(1)プロテーゼ血管ステントのためのシーリングガスケットにおいて、
概ね円筒状の第1のステントセグメントと、
第1のフレーミングブラケットであって、前記第1のステントセグメントの直径を横切り、前記第1のステントセグメントから離れるよう軸方向に延び、前記第1のステントセグメントを2つの部分に分割しており、これら2つの部分がそれぞれ、グラフト脚を受容する、第1のフレーミングブラケットと、
を含む、シーリングガスケット。
(2)実施態様(1)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のステントセグメントによって支持された第1の血管グラフト部分、
をさらに含む、シーリングガスケット。
(3)実施態様(2)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のグラフト部分は、前記第1のステントセグメントを取り囲む、シーリングガスケット。
(4)実施態様(2)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のグラフト部分は、前記第1のステントセグメントに固定される、シーリングガスケット。
(5)実施態様(1)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記シーリングガスケットは、形状記憶材料をさらに含む、シーリングガスケット。
【0029】
(6)実施態様(5)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記形状記憶材料は、ニチノール、およびニチノールを含む合金、のうちの1つ以上を含む、シーリングガスケット。
(7)実施態様(1)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のフレーミングブラケットは、中心に位置する連結部材を含む、
シーリングガスケット。
(8)実施態様(7)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記連結部材は、前記第1のフレーミングブラケットの両側に横方向に延びている、シーリングガスケット。
(9)実施態様(1)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のフレーミングブラケットは、複数の支持部材によって前記第1のフレーミングブラケットの各側で前記第1のステントセグメントに連結されており、
前記支持部材は、互いに対して所定の角度をなしており、前記第1のステントセグメントの外周部の異なる位置で前記第1のステントセグメントに連結されている、
シーリングガスケット。
(10)実施態様(9)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のステントセグメントの外周部に配置された、第1の複数の外側を向いた棘をさらに含み、前記第1の複数の棘が、前記第1のフレーミングブラケットの前記支持部材と連続している、
シーリングガスケット。
【0030】
(11)実施態様(1)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のステントセグメントに連結された複数の再捕捉脚、
をさらに含み、
前記複数の再捕捉脚が、前記第1のフレーミングブラケットとは反対方向に、前記第1のステントセグメントから離れるよう軸方向に延びている、
シーリングガスケット。
(12)実施態様(11)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記再捕捉脚は、概ね円筒状の前記第1のステントセグメントの配置されたときの直径(deployed diameter)よりも長くない、シーリングガスケット。
(13)実施態様(1)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のステントセグメントの外周部に配置された、第2の複数の内側を向いた棘、
をさらに含む、シーリングガスケット。
(14)実施態様(1)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のステントセグメントの外周部に配置された、第3の複数の外側を向いた棘、
をさらに含む、シーリングガスケット。
(15)実施態様(14)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第3の複数の外側を向いた棘は、前記第1のフレーミングブラケットと連続している、シーリングガスケット。
【0031】
(16)実施態様(1)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のフレーミングブラケットと前記第1のステントセグメントとの各接合部に近接した前記第1のステントセグメントの内面に固定された、圧縮性シーリングフォームからなる、概ね向かい合った2つの部分、
をさらに含む、シーリングガスケット。
(17)実施態様(1)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記シーリングガスケットとグラフト脚との間の空間を塞ぐ血管グラフト材料の部分、
をさらに含む、シーリングガスケット。
(18)実施態様(1)に記載のシーリングガスケットにおいて、
スタビライザー部分であって、
第2の概ね円筒状のステントセグメント、および、
延長ブラケットであって、前記第2のステントセグメントの直径を概ね横切り、かつ、前記第2のステントセグメントから離れるよう軸方向に延びている、延長ブラケット、
を含み、
前記延長ブラケットおよび前記第1のフレーミングブラケットが、前記延長ブラケットと前記第1のフレーミングブラケットとの概ね中心位置で互いに連結されている、
スタビライザー部分、
をさらに含む、シーリングガスケット。
(19)実施態様(18)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のフレーミングブラケットおよび前記延長ブラケットは、前記第1のフレーミングブラケットおよび前記延長ブラケットの両方の中心で、相互に共有する中心連結部材で接合されている、シーリングガスケット。
(20)実施態様(18)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記延長ブラケットの方向に、前記第2のステント部分から延出した、複数の長手方向に延びる棘、
をさらに含む、シーリングガスケット。
【0032】
(21)実施態様(18)に記載のシーリングガスケットにおいて、
第2のフレーミングブラケットであって、前記第2のステントセグメントの直径を横切り、かつ、前記第2のステントセグメントおよび前記延長ブラケットから離れるよう軸方向に延びる、第2のフレーミングブラケット、
をさらに含む、シーリングガスケット。
(22)実施態様(18)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第2のステントセグメントの外周部に配置された、第4の複数の外側に延びる棘、
をさらに含む、シーリングガスケット。
(23)実施態様(22)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第4の複数の外側に延びる棘は、前記第2のフレーミングブラケットと連続している、シーリングガスケット。
(24)実施態様(18)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第2のフレーミングブラケットは、中心に位置する連結部材、
を含む、シーリングガスケット。
(25)実施態様(18)に記載のシーリングガスケットにおいて、
前記第1のフレーミングブラケットおよび前記延長ブラケットは、患者の大動脈の腎動脈接合部にわたって配置されると、前記第1のステントセグメントまたは前記第2のステントセグメントが前記患者の腎動脈への血流を妨げないように少なくとも十分な距離に、前記第1のステントセグメントと前記第2のステントセグメントと分離させる、シーリングガスケット。
【0033】
(26)実施態様(1)に記載のシーリングガスケットにおいて、
複数のグラフト脚、
をさらに含み、
これらグラフト脚それぞれが、前記第1のステントセグメントの対応する部分に、前記第1のフレーミングブラケットの片側に対して配置されている、
シーリングガスケット。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】従来技術にしたがったプロテーゼAAAステントグラフトを示す図である。
【図2】図1の従来技術のステントグラフトの上方からの軸方向平面図である。
【図3】本発明の第1の例示的な実施形態にしたがったプロテーゼステントシーリンググラフトの概略的な軸方向断面図である。
【図4】本発明の第1の例示的な実施形態にしたがったプロテーゼステントシーリンググラフトの概略的な上方からの平面図である。
【図5】本発明にしたがったステントグラフトのプロトタイプの第1の例示的な実施形態の第1の斜視図ある。
【図6】本発明にしたがったステントグラフトのプロトタイプの第1の例示的な実施形態の上方からの平面図である。
【図7】本発明にしたがったステントグラフトのプロトタイプの第1の例示的な実施形態の代替の斜視図である。
【図8】本発明の第2の例示的な実施形態にしたがったプロテーゼステントシーリンググラフトの概略的な軸方向断面図である。
【図9】本発明の第3の例示的な実施形態にしたがったプロテーゼステントシーリンググラフトの概略的な軸方向断面図である。
【図10】本発明の第4の例示的な実施形態にしたがったプロテーゼステントシーリンググラフトの概略的な軸方向断面図である。




 

 


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