米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 医学 -> コーディス・コーポレイション

発明の名称 脈管の病気の局所注入に基づく治療のためのナノ粒子および/またはマイクロ粒子の配合物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−153896(P2007−153896A)
公開日 平成19年6月21日(2007.6.21)
出願番号 特願2006−329765(P2006−329765)
出願日 平成18年12月6日(2006.12.6)
代理人 【識別番号】100066474
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 博昭
発明者 ジョナサン・ゼット・チャオ
要約 課題
脈管の病気の、局所的な注入に基づく治療のための、ナノ粒子およびマイクロ粒子、の配合物を提供する。

解決手段
本発明は、脈管の病気の治療のための、少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質の、長期にわたる十分に高い局所的な濃度、を達成するために、標的部位、またはその近傍、において、動脈壁の中に、局所的に注入できる、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物、に関連している。具体的に言えば、それぞれの配合物は、薬理学的に活性な物質とd−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート(ビタミンE・TPGS)とが装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、を含有している。これらの配合物は、上記ビタミンE・TPGSを乳化剤として用いる、溶媒の気化/抽出の処理または超臨界CO2 の抽出の処理、により、形成できる。
特許請求の範囲
【請求項1】
配合物において、
脈管の病気を治療するために有効な、少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質、が装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、
を含有し、
前記配合物は、前記配合物の全重量の、約0.01重量%〜約20重量%の範囲内の濃度で、d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート(d-alpha-tocopheryl polyethylene glycol 1000 succinate)をさらに含有している、
配合物。
【請求項2】
請求項1に記載の配合物において、
前記配合物の全重量の、約0.01重量%〜約1重量%の範囲内の濃度で、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート、
を含有している、配合物。
【請求項3】
請求項1に記載の配合物において、
前記配合物の全重量の、約1重量%〜約20重量%の範囲内の濃度で、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート、
を含有している、配合物。
【請求項4】
請求項1に記載の配合物において、
前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質は、ラパマイシン(rapamycin)、ラパマイシン・エステル(rapamycin ester)、エベロリムス(everolimus)、ゾタロリムス(zotarolimus)、ビオリムス(biolimus)、タクロリムス(tacrolimus)、ピメクロリムス(pimecrolimus)、PX867、ワートマニン(wortmannin)、タキサン(taxanes)、パクリタキセル、ドセタキセル(docetaxel)、カンプトセシン(camptothecin)、エストラジオール、パンゼム(Panzem)、モルヒネ、エポチロン(epothilone)、テトラサイクリン、ならびに、これらの誘導体および類似体、から成る群から選択される、配合物。
【請求項5】
請求項1に記載の配合物において、
異なる薬理学的なメカニズムの、2種類以上の薬理学的に活性な物質、
を含有している、配合物。
【請求項6】
請求項5に記載の配合物において、
少なくともラパマイシンおよびエストラジオール、
を含有している、配合物。
【請求項7】
請求項5に記載の配合物において、
少なくともラパマイシンおよびテトラサイクリン、
を含有している、配合物。
【請求項8】
請求項5に記載の配合物において、
少なくともラパマイシンおよびPX867、
を含有している、配合物。
【請求項9】
請求項1に記載の配合物において、
異なる装填の用量で、前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質と、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートとが装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の少なくとも二つ以上の部分、
を含む、配合物。
【請求項10】
請求項9に記載の配合物において、
第1の装填の用量で、前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質が装填され、かつ、第2の装填の用量で、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートが装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の第1の部分と、
第3の装填の用量で、前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質が装填され、かつ、第4の装填の用量で、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートが装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の第2の部分と、
を少なくとも含んでいて、
前記第1の装填の用量は、前記第3の装填の用量よりも多く、
前記第2の装填の用量は、前記第4の装填の用量よりも多い、
配合物。
【請求項11】
請求項10に記載の配合物において、
前記第2の装填の用量は、前記第1の部分の全重量の、約1重量%〜約20重量%の範囲内であり、
前記第4の装填の用量は、前記第2の部分の全重量の、約0.01重量%〜約1重量%の範囲内である、
配合物。
【請求項12】
請求項1に記載の配合物において、
前記生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子は、
少なくとも1種類の生体適合性で生体分解性の高分子材料であって、局所的な注入の後に、調整および持続された様式で、動脈壁の中の少なくとも一つの標的部位の中に、前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質を放出できる、ホモポリマー、コポリマー、またはポリマーの混合物、を含む、少なくとも1種類の生体適合性で生体分解性の高分子材料、
を含有している、
配合物。
【請求項13】
請求項12に記載の配合物において、
前記少なくとも1種類の生体適合性で生体分解性の高分子材料は、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、乳酸とグリコール酸とのコポリマー(PLGA)、ポリ(エステル・アミド)(poly(ester amide))、ポリカプロラクトン、ポリホスホエステル、ポリオルソエステル、ポリ(ヒドロキシ・ブチレート)(poly(hydroxy butyrate))、ポリ(ジアキサノン)(poly(diaxanone))、ポリ(ヒドロキシ・バレレート)(poly(hydroxy valerate))、ポリ(ヒドロキシ・ブチレート−コ−バレレート)(poly(hydroxy butyrate-co-valerate))、ポリ(グリコリド−コ−トリメチレン・カーボネート)(poly(glycolide-co-trimethylene carbonate))、ポリ酸無水物、ポリ(ホスホエステル−ウレタン)(poly(phosphoester-urethane))、ポリ(アミノ酸)(poly(amino acids))、ポリシアノアクリレート、フィブリン、フィブリノゲン、セルロース、デンプン、コラーゲン、ヒアルロン酸、ならびに、これらのコポリマーおよび混合物、から成る群から選択される、配合物。
【請求項14】
請求項12に記載の配合物において、
前記少なくとも1種類の生体適合性で生体分解性の高分子材料は、PLLA、PGA、PLGA、およびこれらの混合物、から成る群から選択される、配合物。
【請求項15】
請求項1に記載の配合物において、
約1nm〜約1000nmの範囲内の粒度を有している、生体適合性で生体分解性のナノ粒子、
を含有している、配合物。
【請求項16】
請求項1に記載の配合物において、
約1μm〜約1000μmの範囲内の粒度を有している、生体適合性で生体分解性のマイクロ粒子、
を含有している、配合物。
【請求項17】
ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物を形成する方法において、
溶媒の気化/抽出の処理、または、超臨界CO2 の抽出の処理により、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子の中に、脈管の病気を治療するために有効な、少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質、をカプセル化する処理、
を含み、
このカプセル化の間に、d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート(d-alpha-tocopheryl polyethylene glycol 1000 succinate)が用いられ、
この結果として得られる、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物は、前記配合物の全重量の、約0.01重量%〜約20重量%の範囲内の濃度で、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートを含有している、
方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、
前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートは、前記溶媒の気化/抽出の処理の間に、乳化剤として用いられ、
この結果として得られる、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物は、前記配合物の全重量の、約0.01重量%〜約1重量%の範囲内の濃度で、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートを含有している、
方法。
【請求項19】
請求項17に記載の方法において、
前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートは、前記カプセル化の処理の間に、乳化剤として用いられるとともに、前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質を保護するための安定化剤、および前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質の放出速度を調整するための放出調節剤として用いられ、
この結果として得られる、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物は、前記配合物の全重量の、約1重量%〜約20重量%の範囲内の濃度で、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートを含有している、
方法。
【請求項20】
脈管の病気を治療するための方法において、
脈管の病気を治療するために有効な、少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質、が装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、を含有している、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物を形成する処理であって、前記配合物は、前記配合物の全重量の、約0.01重量%〜約20重量%の範囲内の濃度で、d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート(d-alpha-tocopheryl polyethylene glycol 1000 succinate)をさらに含有している、処理と、
少なくとも一つの標的部位、またはその近傍、における動脈壁の中に、前記配合物を局所的に注入する処理であって、前記配合物は、前記脈管の病気を治療するために、前記標的部位における、前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質の、長期にわたって十分に高い局所的な濃度を達成するよう、持続および調整された様式で、前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質を放出する、処理と、
を含む、方法、
【請求項21】
複合配合物において、
第1の薬理学的に活性な物質、およびd−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート(d-alpha-tocopheryl polyethylene glycol 1000 succinate)、が装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の第1の部分であって、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートは、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の前記第1の部分の全重量の約0.01重量%〜約20重量%の範囲内の、第1の濃度で存在している、第1の部分と、
第2の異なる薬理学的に活性な物質、およびd−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート、が装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の第2の部分であって、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートは、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の前記第2の部分の全重量の約0.01重量%〜約20重量%の範囲内の、第2の濃度で存在している、第2の部分と、
を少なくとも含む、複合配合物。
【請求項22】
請求項21に記載の複合配合物において、
前記第1の濃度と前記第2の濃度とは、異なっている、複合配合物。
発明の詳細な説明
【開示の内容】
【0001】
〔発明の分野〕
本発明は、再狭窄、ぜい弱性プラーク、動脈瘤、および/または発作、等のような、脈管の病気の治療のための、ナノ粒子およびマイクロ粒子、の配合物、に関連している。特に、本発明は、それぞれの脈管の病気の治療のために、十分に高い局所的な濃度において、薬理学的に活性な物質の持続された局所的な送達を実施するために、動脈壁の中の標的部位の中に、局所的に注入できる、ナノ粒子およびマイクロ粒子、の配合物、に関連している。
【0002】
〔発明の背景〕
サイファー(Cypher)(登録商標)ステントおよびタクサス(Taxus)(登録商標)ステント、等のような、最近において開発されている薬物溶出式ステントは、局所的な薬物送達のためのすぐれた結果、を立証している。例えば、サイファー(Cypher)(登録商標)ステントは、ラパマイシン(rapamycin)含有の被膜を有していて、無被覆型のステントに比べて、その植え込み後の再狭窄に対して、すぐれた効果を一貫して立証している。また、タクサス(Taxus)(登録商標)ステントも、パクリタキセル含有の被膜を有していて、そのステントの被膜からの薬物放出の比較的に短い持続時間にもかかわらず、効力のある抗再狭窄作用を立証している。これらの薬物溶出式ステントは、薬物含有の被膜を有しており、隣接している組織に対して、調整された様式で、ラパマイシン(rapamycin)および/またはパクリタキセル等のような、効力のある抗炎症性および抗腫瘍性の物質、を放出するために、体内に植え込むことができる。
【0003】
植え込まれたステントによる、上記の抗炎症性および抗腫瘍性の物質、の局所的な送達は、体内における全体の薬物濃度の、何らの著しい増加も、結果として生じないことにより、他の組織または器官に対する、それらの薬物の潜在的な毒性作用、を減少させる。さらに、植え込まれたステントにより達成される、抗炎症性および抗腫瘍性の物質の、高い局所的な濃度と、長期にわたる組織における保持とは、脈管形成の処置の後における、新内膜の増殖の、完全な排除または有効な減少、を確実にする。
【0004】
しかしながら、ステントの植え込みを含まない局所的な薬物送達のための低侵襲性の方法は、分岐の連結部分または小動脈を含む手術等のような、特定の臨床状況において、あるいは、ステントを既に配置した後の再狭窄の場合において、望ましくなる可能性がある。
【0005】
それゆえ、局所的な薬物送達のための、改善された低侵襲性の、装置および方法、に対する継続している要望が存在している。
【0006】
〔発明の概要〕
本発明は、一例の態様において、生体適合性で生体分解性のナノ粒子、および/または、マイクロ粒子、を含有している配合物であって、脈管の病気を治療するために有効な、少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質、が装填されている、当該配合物に関連しており、この場合に、上記の配合物は、この配合物の全重量の、約0.01重量%〜約20重量%、の範囲内の濃度において、d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート(d-alpha-tocopheryl polyethylene glycol 1000 succinate)、をさらに含有している。
【0007】
上記用語の「ナノ粒子(nano-particles)」または「マイクロ粒子(micro-particles)」は、生体適合性であり、また、十分な量のナノ粒子および/またはマイクロ粒子が、動脈壁の中の標的部位の中への注入後に、実質的に無傷で残るように、使用の環境による化学的および/または物理的な破壊に対して、十分な耐性を有している、キャリア構造、を示すために、本発明の全体を通して、用いられている。一般的に、本発明のナノ粒子は、約1nm〜約1000nm、の範囲内の寸法を有しているが、約100nm〜約500nm、の寸法がさらに好ましい。また、本発明のマイクロ粒子は、約1μm〜約1000μm、の範囲内の寸法を有しているが、約10μm〜約200μm、の寸法がさらに好ましい。上述されているような薬理学的に活性な物質は、上記のナノ粒子および/またはマイクロ粒子の、中および/または表面の上、に装填されている。
【0008】
上記用語の「生体適合性」は、本明細書において用いられる場合に、任意の材料、組成物、構造、または物品であって、その材料、組成物、構造、または物品が接触している、生きている組織または生きている系に、実質的に全く毒性または傷害性の影響を与えず、それらの生きている組織または生きている系の中において、実質的に全く免疫学的な応答を生じない、材料、組成物、構造、または物品、を言う。特に、この材料、組成物、構造、または物品は、当該材料、組成物、構造、または物品に接触している、生きている組織または生きている系、の細胞の、増殖および何らかの他の望まれる特性に、実質的に全く悪影響を及ぼさない。一般に、材料、組成物、構造、または物品の生体適合性を試験するための方法は、当業界において周知である。
【0009】
上記用語の「生体分解性」は、本明細書において用いられる場合に、酵素の作用により、加水分解の作用により、さらに/または、生体の体内における類似のメカニズムにより、経時的に、分解する、材料、組成物、構造、または物品、を言う。
【0010】
別の態様において、本発明は、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物、を形成する方法であって、溶媒の気化/抽出の処理、または、超臨界CO2 の希釈および抽出の処理により、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の中に、脈管の病気を治療するために有効な、少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質、をカプセル化する処理を含む、方法に関し、このカプセル化の間に、d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート(d-alpha-tocopheryl polyethylene glycol 1000 succinate)が用いられ、この結果として得られる、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物は、その配合物の全重量の、約0.01重量%〜約20重量%、の範囲内の濃度で、上記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート、を含有している。
【0011】
さらに別の態様において、本発明は、脈管の病気を治療する方法に関し、当該方法は、
脈管の病気を治療するために有効な、少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質、が装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、を含有している、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物、を形成する処理であって、上記配合物は、その配合物の全重量の、約0.01重量%〜約20重量%、の範囲内の濃度で、d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート(d-alpha-tocopheryl polyethylene glycol 1000 succinate)、をさらに含有している、処理と、
標的部位、またはその近傍、における動脈壁の中に、上記配合物を局所的に注入する処理であって、この配合物は、脈管の病気を治療するために、上記標的部位における、上記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質の、長期にわたって十分に高い局所的な濃度を達成するための、持続および調整された様式で、上記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質を放出する、処理と、を含む。
【0012】
本発明のさらに別の態様において、少なくとも2種類の異なる薬理学的に活性な化合物は、上記の説明に一貫している、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の少なくとも二つの異なる部分を形成するために、それらのナノ粒子おまたはマイクロ粒子の中に、別々にカプセル化されており、これらのカプセル化された化合物は、その後、所定の比率で、使用の前に混合される。具体的に言えば、上記のナノ粒子および/またはマイクロ粒子の少なくとも二つの部分の所定の比率は、最適な臨床結果を達成するために、それぞれの化合物のLogPの値、薬物放出の予測持続時間、およびそれぞれの化合物の固有の有効性、等のような、変数の群に基づいて、計算される。
【0013】
本発明の、別の態様、特徴および利点は、以下の開示および添付の特許請求項により、完全に明らかになるであろう。
【0014】
〔発明およびその好ましい実施形態の詳細な説明〕
以下の説明において、本発明の完全な理解を与えるために、特定の材料、組成物、化学式、構造、装置、および製造またはこれらを使用するための方法、等のような、多数の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、本発明が、これらの具体的な詳細を伴わなくても、実施可能であることが、当業界の通常の熟練者により、認識されるであろう。また、別の場合において、周知の材料、構造または処理工程は、本発明をわかりにくくすることを避けるために、詳細に説明されていない。
【0015】
本発明の具体的な実施形態が、上記において、説明されて例示されているが、当業界における通常の熟練者が、ここに記載されている説明に一貫して、それらの具体的な実施形態を容易に変更できることは、明らかである。それゆえ、本発明が、上記において例示されている具体的な実施形態に限定されず、むしろ、実用性において、任意の他の変更、変形、応用、および実施形態、に拡張しており、したがって、全てのこのような別の変更、変形、応用、および実施形態は、本発明の趣旨および範囲の中にあるものとして、見なされるべきである、ということが、認識されるべきである。
【0016】
本発明は、薬理学的に活性な物質の調整および持続された送達のための、動脈壁の中の標的部位の中への局所的な注入のための、マイクロ粒子および/またはナノ粒子、の配合物、を提供している。この薬理学的に活性な物質の、長期にわたって十分に高い局所的な濃度(一般的に、1ng/組織の1mg、よりも高い)は、例えば、再狭窄、ぜい弱性プラーク、動脈瘤、および/または発作、等のような、脈管の病気の有効な治療のために、本発明により達成できる。例えば、血管形成術の処置後の再狭窄の治療のために、投与後の24時間において、4〜6ng/組織の1mg、よりも高い、さらに、その次の1ヶ月間にわたり、少なくとも1ng/組織の1mgの、薬物濃度、を有することが好ましい。
【0017】
本発明の、マイクロ粒子および/またはナノ粒子、の配合物は、それぞれ、脈管の病気を治療するために有効な、少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質、が装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、を含む。
【0018】
さらに重要なことは、ビタミンE・TPGSとも言われている、d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・100・スクシネート(d-alpha-tocopheryl polyethylene glycol 100 succinate)が、本発明の、マイクロ粒子および/またはナノ粒子、の配合物、の中に、供給されている。このビタミンE・TPGSは、天然のビタミンEの水溶性の誘導体であり、以下の化学式を有している。
【化1】


【0019】
このビタミンE・TPGSは、本発明の、マイクロ粒子および/またはナノ粒子、の配合物、の中において、幾つかの重要な機能を果たす。
【0020】
第1に、上記の、マイクロ粒子および/またはナノ粒子、の配合物は、溶媒の気化/抽出の処理により形成され、この処理の間に、ビタミンE・TPGSは、それらのナノ粒子および/またはマイクロ粒子の中への、薬理学的に活性な物質のカプセル化または装填、を容易にするために、乳化剤として、用いられる。このビタミンE・TPGSの化学構造は、親油性(liphophilic)および親水性の、両方の官能基、を含んでおり、両親媒性の特性を結果として生じている。それゆえ、ビタミンE・TPGSは、上記のマイクロ粒子および/またはナノ粒子、の中における、薬物のカプセル化または装填の効率を(100%まで)高めるための、乳化剤として、使用できる。さらに、ビタミンE・TPGSは、既に形成されている配合物の中における、懸濁されたマイクロ粒子および/またはナノ粒子、の集合/凝集、を減少させて、かなり狭い直径(一般的に、70μmよりも小さい)の注射針を通る、配合物の通過をさらに容易にするための、界面活性剤として、機能できる。
【0021】
ビタミンE・TPGSは、酸化性の分解に対して、上記の薬理学的に活性な物質を保護するための、安定化剤としても、機能できる。天然のビタミンEの化合物と同様に、ビタミンE・TPGSは活性な酸化防止の機能性を示す。それゆえ、このビタミンE・TPGSは、潜在的な酸化性の分解に対して上記の薬理学的に活性な物質を保護して、その配合物の貯蔵寿命を長くすることができる。さらに、上記のビタミンE・TPGSは、放出される薬理学的に活性な物質による、健康な局所的な組織に対する、潜在的な損傷、あるいは、上記の高分子基質の分解により形成される副産物、を減少させる役割も、果たすことが可能である。
【0022】
さらに、ビタミンE・TPGSは、標的部位(すなわち、本発明の配合物が注入される動脈壁の中の部位)の中への水の摂取を容易にし、上記のマイクロ粒子および/またはナノ粒子、の高分子基質の分解を遅らせて、これにより、標的部位の中への、マイクロ粒子および/またはナノ粒子、の配合物、の注入後における、その標的部位の近くの周囲組織の中への、マイクロ粒子および/またはナノ粒子からの、薬理学的に活性な物質の放出速度、を調整するための、放出調節剤として、機能できる。この場合に、分解副産物は、ある濃度に到達すると、局所的な組織に対して毒性になる可能性があるので、上記のような高分子基質の遅い分解は重要である。それゆえ、ビタミンE・TPGSは、所望の高分子基質の分解速度ならびに薬物放出速度、を達成するために、以下において詳細に記載されているような、さまざまな生体適合性で生体分解性のポリマーと、組み合わせることが可能である。
【0023】
比較的に低濃度(例えば、上記の高分子基質、薬理学的に活性な物質、ビタミンE・TPGS、および任意のその他の添加物、の合計の固形物の重量の、約0.01重量%〜約1重量%)において用いられる場合に、ビタミンE・TPGSは、上記の薬理学的に活性な物質の、カプセル化または装填の効率、を高めるためのみの、乳化剤および界面活性剤として、機能する。
【0024】
一方、比較的に高濃度(例えば、約1重量%〜約20重量%)において用いられる場合には、ビタミンE・TPGSは、特に上記の薬理学的に活性な物質が非水溶性(ラパマイシン(rapamycin)およびパクリタキセル等)である場合に、その薬理学的に活性な物質の最適な薬物速度論(PK)のプロファイル、を達成するために役立つ、安定化剤および放出調節剤としても、機能する。このような、上記の配合物中における、ビタミンE・TPGSの比較的に高い濃度はまた、その配合物の密度を変えて、さらに複雑な注入装置に対する必要性を減少させる。
【0025】
好ましくは、本発明において用いられている少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質は、例えば、ラパマイシン(rapamycin)、ラパマイシン・エステル(rapamycin ester)、エベロリムス(everolimus)、ゾタロリムス(zotarolimus)(以前においては、ABT−578として、知られている)、ビオリムス(biolimus)、タクロリムス(tacrolimus)、ピメクロリムス(pimecrolimus)、およびワートマニン(wortmannin)、パクリタキセル等のようなタキサン(taxanes)、ドセタキセル(docetaxel)、カンプトセシン(camptothecin)、エストラジオール、パンゼム(Panzem)、モルヒネ、エポチロン(epothilone)、テトラサイクリン等のような基質メタロプロテイナーゼ(matrix metalloproteinase)(MMP)阻害薬、およびこれらの関連の誘導体および類似体、等のような、有力な抗炎症性および抗腫瘍性、の物質、である。このような、抗炎症性で抗腫瘍性、の物質は、血管形成術の処置後の、新内膜の増殖を有効に排除することができ、それゆえ、再狭窄、ぜい弱性プラーク、動脈瘤、および/または発作、等のような、再狭窄誘発型の脈管の病気、を予防または治療するために、使用できる。比較的に低い水溶性を伴う、いずれの薬理学的に活性な化合物も、本発明の、ナノ/マイクロ粒子、の配合物、を形成するために、そのナノ粒子またはマイクロ粒子、の中にカプセル化できる。蛋白質、ポリペプチド、プラスミド、DNA、RNA、リボザイム、デオキシリボヌクレアーゼ、siRNA、アンチセンス薬、等のような、大きな分子量の存在物は、全て、本発明に従って、配合可能である。
【0026】
本発明の一つの特別の重要な態様は、配合物中の治療剤の安定性を高めるために役立つための、最終の配合物中の、比較的に高い濃度における、ビタミンE・TPGSの使用、である。マクロライド系統群の中の薬物等のような、脈管の用途において有効な、多くの重要な治療剤は、酸化性の分解を受けやすい不飽和の二重結合、を含んでいる。ビタミンE・TPGSは、酸化防止の機能性を有しており、それゆえ、保存中の、ラパマイシン(rapamycin)等のような、マクロライド系の薬物、の安定性を高めるために、使用できる。ビタミンE・TPGSは、さらに、上記の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の中への、薬物のカプセル化を容易にするための、乳化剤として、機能する。さらに、ビタミンE・TPGSは、本特許出願において用いられる場合に、ポリビニル・アルコール(PVA)、トウィーン20(Tween 20)、およびトウィーン80、等のような、別の乳化剤の場合等のように、上記の薬物カプセル化した、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の形成後に、除去される必要がない。その代わりに、ビタミンE・TPGSは、中に含有されている薬物を安定化するために、本発明の、最終的なナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物の中に、保持される。
【0027】
本発明の、好ましいが、必要ではない、実施形態、において、上記の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物は、少なくともラパマイシン(rapamycin)、を含有している。このラパマイシンは、シロリムス(sirolimus)とも言われており、米国特許第3,929,992号に開示されているように、ストレプトミセス属ハイグロスコピカス(Streptomyces hygroscopicus)により生成される大環状トリエン型の抗生物質である。このラパマイシンは、とりわけ、生体内における脈管平滑筋細胞の増殖を抑制することが知られている。従って、ラパマイシンは、特に、生物学的にまたは機械的に媒介される脈管の損傷に続いて、あるいは、哺乳類動物を脈管損傷に罹りやすくすると考えられる状況において、哺乳類動物における、内膜平滑筋細胞の過形成、再狭窄、および脈管閉塞の治療、に利用することが可能である。さらに、ラパマイシンは平滑筋細胞の増殖を抑制するように機能し、脈管壁部の再内皮化を妨げない。このラパマイシンは、血管形成術により誘発される傷害の間に放出されるマイトジェン信号に応答して、平滑筋の増殖に拮抗することにより、脈管の過形成を軽減する。細胞周期の後期のG1期における、増殖因子およびサイトカインにより媒介される平滑筋増殖の抑制は、ラパマイシンの作用の主要なメカニズム(domain mechanism)であると、考えられている。しかしながら、ラパマイシンはまた、全身系的に投与される場合に、T細胞の増殖および分化を阻止することも知られており、それゆえ、このラパマイシンは、移植片の拒絶を阻止するための、免疫抑制薬として、使用可能である。
【0028】
本発明のさらに好ましい実施形態において、上記のマイクロ粒子および/またはナノ粒子、の配合物は、異なる薬理学的なメカニズムの、2種類以上の薬理学的に活性な物質、を含有している。例えば、この配合物は、再狭窄およびぜい弱性プラークの治療のための、ラパマイシン(rapamycin)およびエストラジオール、を含有していてよい。また、ラパマイシンとテトラサイクリン、あるいは、ラパマイシンとワートマニン(wortmannin)またはその誘導体のPX867等のようなPI3キナーゼ、等のような、別の薬物の組み合わせ物も、類似の様式を伴って、使用可能である。
【0029】
本発明の別の好ましい実施形態において、上記のマイクロ粒子および/またはナノ粒子、の配合物は、異なる装填の用量で、上記の薬理学的に活性な物質とビタミンE・TPGSとが装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の少なくとも2つ以上の部分、を含んでいる。例えば、このマイクロ粒子および/またはナノ粒子、の配合物は、第1の装填の用量で上記の薬理学的に活性な物質が装填され、および、第2の装填の用量でビタミンE・TPGSが装填されている、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の第1の部分と、第3の装填の用量で上記の薬理学的に活性な物質が装填され、および、第4の装填の用量でビタミンE・TPGSが装填されている、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の第2の部分と、を少なくとも含んでいてよく、上記第1の装填の用量は上記第3の装填の用量よりも多く、上記第2の装填の用量は上記第4の装填の用量よりも多い。さらに具体的に言えば、上記の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の第1の部分は、比較的に高い装填の用量(例えば、約1重量%〜約20重量%)で、ビタミンE・TPGSが装填されており、上記の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の第2の部分は、比較的に低い装填の用量(例えば、約0.01重量%〜約1重量%)で、ビタミンE・TPGSが装填されている。このような、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物は、局所的な濃度の上記の薬理学的に活性な物質の、望ましいPKプロファイルを達成するように、使用可能であり、このPKプロファイルは、例えば、最初の日における、初期の、短期間の、高い局所的な濃度(例えば、組織1mgあたり5ngよりも多い)の薬理学的に活性な物質と、これに続く、次の30日間にわたる、長期の、低い局所的な濃度(例えば、組織1mgあたり約1ng)の薬理学的に活性な物質と、により特徴づけられる。
【0030】
上記のような、少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質は、少なくとも1種類の生体適合性で生体分解性の高分子材料により形成されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の中にカプセル化されており、上記の高分子材料は、上記の薬理学的に活性な物質のための支持を行なうと共に、その放出を調整するための、キャリア基質として、機能する。
【0031】
上記用語の「ポリマー」または「高分子」は、本明細書において用いられる場合に、1種類以上のポリマーを含んでいる、任意の材料、組成物、構造、または物品、を言い、これらのポリマーは、ホモポリマー、コポリマー、またはポリマーの混合物、であってよい。
【0032】
本発明の生体適合性で生体分解性の高分子材料は、局所的な注入の後に、調整および持続された様式で、動脈壁の中の少なくとも一つの標的部位の中に、上記の薬理学的に活性な物質を放出できる、ホモポリマー、コポリマー、またはポリマーの混合物、のいずれかにすることができる。本発明において使用できる適当な高分子材料は、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、乳酸とグリコール酸とのコポリマー(PLGA)、ポリカプロラクトン、ポリホスホエステル、ポリオルソエステル(polyorthoester)、ポリ(ヒドロキシ・ブチレート)(poly(hydroxy butyrate))、ポリ(ジアキサノン)(poly(diaxanone))、ポリ(ヒドロキシ・バレレート)(poly(hydroxy valerate))、ポリ(ヒドロキシ・ブチレート−コ−バレレート)(poly(hydroxy butyrate-co-valerate))、ポリ(グリコリド−コ−トリメチレン・カーボネート)(poly(glycolide-co-trimethylene carbonate))、ポリ酸無水物(polyanhydride)、ポリホスホエステル、ポリ(エステル−アミド)(poly(ester-amide))、ポリホスホエステル(polyphosphoeser)、ポリホスファゼン、ポリ(ホスホエステル−ウレタン)(poly(phosphoester-urethane))、ポリ(アミノ酸)(poly(amino acids))、ポリシアノアクリレートと、フィブリン、フィブリノゲン、セルロース、デンプン、コラーゲンおよびヒアルロン酸等のような生体高分子と、これらの混合物およびコポリマー、を含むが、これらに限定されない。
【0033】
好ましくは、本発明の生体適合性で生体分解性の高分子材料は、PLA、PGA、PLGA、およびこれらの混合物、から成る群から、選択される。さらに好ましくは、本発明の生体適合性で生体分解性の高分子材料は、PLGAのコポリマー、を含んでいる。また、上記の、PLA、PGA、またはPLGA、のポリマーは、D−、L−およびD−/L−、の形態、のいずれであってもよい。ただし、この本発明の生体適合性で生体分解性の高分子材料は、約75/25〜約25/75、さらに好ましくは約60/40〜約30/70、の範囲内における、D−/L−の形態比(モル%)を伴う、PLA、PGA、またはPLGA、のポリマー、を含んでいることが好ましい。
【0034】
上記ポリマーの分解の過程は、生体内または生体外のいずれにおいても、調製方法、分子量、組成、化学的構造、大きさ、形状、結晶化度、表面形態、疎水性、ガラス転移温度、装填の部位、周囲環境内の物理化学的パラメータ(pH、温度、およびイオン強度等)、および加水分解のメカニズム、を含む、幾つかの要因により、影響を受ける。具体的には、上記の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の分解作用は、これらの粒子を形成するために用いられるポリマーの親水性により決まり、そのポリマーの親水性が高いほど、その分解が速くなる。上記のポリマーの親水性は、非晶質の領域に対する結晶の比率により、影響を受け、この比率は、さらに、高分子の組成とモノマーの立体化学と、により、決定される。例えば、L−PLAとPGAとにより調製されたPLGAのコポリマーは結晶性のコポリマーであるが、D−、L−PLAとPGAとによるPLGAのコポリマーは、本質的に、非晶質である。また、乳酸は、グリコール酸よりも疎水性であり、乳酸に富むPLGAのコポリマーを親水性の低いものとし、これにより、その分解の過程を遅らせる。
【0035】
一般に、上記の分解の時間は、分子量が低く、親水性が高く、非晶質性が高く、グリコール酸の含有量の高い、ポリマーおよびコポリマーほど、短くなる。これらの変数に従って、D−、L−PLGAのコポリマーの生体内における分解は、数週間から1年よりも長く、変わることができる。
【0036】
さらに、上述したように、上記のナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の中に装填されるビタミンE・TPGSの濃度は、これらの粒子の生物分解速度に、影響を与える。それゆえ、上記のナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の所望の生体内における分解速度を達成するために、異なる高分子の組成を、異なる濃度のビタミンE・TPGSに、組み合わせることが可能である。
【0037】
本発明の、高分子の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の生体内における分解速度は、この分解速度が、これらの、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、により運ばれる薬理学的に活性な物質の放出の速度およびメカニズム、を決定するので、重要である。この、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の高分子基質からの、薬理学的に活性な物質の放出は二つの相を有しており、すなわち、その高分子基質を通る分散の初期的な相と、その後の、薬理学的に活性な物質の分散およびその高分子基質自体の分解の両方の相と、を含んでいる。
【0038】
それゆえ、薬理学的に活性な物質を運ぶ、高分子の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の生体内における分解速度を調整することにより、その薬理学的に活性な物質の放出速度を容易に調節することが可能になる。好ましくは、上記のナノ粒子および/またはマイクロ粒子は、例えば、約1週間〜約1年、の範囲内の、長期の期間にわたり、上記の薬理学的に活性な物質を放出する。さらに好ましくは、本発明の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物は、異なる速度で上記の薬理学的に活性な物質を放出する、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、を含有しているので、その薬理学的に活性な物質の総合的な放出パターンが、特定の用途に対応して、容易に採用可能である。
【0039】
本発明のナノ粒子および/またはマイクロ粒子は、溶媒の気化/抽出の処理、超臨界CO2 の希釈/抽出の処理、あるいは、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、を形成するための、任意の他の既知の方法、により、容易に形成できる。
【0040】
例えば、上記の生体適合性で生体分解性の高分子材料、および薬理学的に活性な物質は、有機性の相の混合物を形成するために、1種類以上の有機溶媒の中に、溶解される。その後、この有機性の相の混合物は、他の添加物を伴うか、伴わずに、ビタミンE・TPGSを含有している水性の溶液の中に徐々に添加されると共に、十分な攪拌が、かきまぜまたは超音波処理のいずれか、またはこれらの両方、により、適用される。このように形成された、油/水、のエマルジョンは、その後、有機溶媒を気化させるために、室温で一晩にわたり、穏やかに攪拌された後に、薬理学的に活性な物質が装填されている、高分子の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、を得るために、凍結乾燥される。このような、溶媒の気化/抽出の処理に関連している、処理工程は、所望の装填効率および粒度と、混合された薬物の高められた安定性と、を達成するための、ビタミンE・TPGSの使用を除いて、当業界において周知であり、それゆえ、これらの処理は、本発明をわかりにくくすることを避けるために、ここにおいては、詳細に説明されていない。この場合に、好ましいが、必要ではない、比較的に高い濃度のビタミンE・TPGS(すなわち、1重量%〜約20%)と、酢酸エチル(EA)等のような、安全な溶媒とが、上記溶媒の気化/抽出において用いられている。さらに、ビタミンE・TPGSは、配合処理の後に、除去されずに、最終的な配合物の中に保持される。また、この結果として得られる、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物、の粒度は、上記溶媒の気化/希釈の処理の間に用いる、ビタミンE・TPGSの濃度および/または攪拌速度、を変えることにより、容易に調節できる。すなわち、ビタミンE・TPGSの濃度が高いほど、さらに、攪拌速度が速いほど、上記の粒度は小さくなる。
【0041】
本発明の、マイクロ粒子および/またはナノ粒子、の配合物は、注入により、動脈壁の中の、一つ以上の標的部位の中に、局所的に送達できる。脈管内超音波術(IVUS)または血管造影、の案内の下に、上記の、マイクロ粒子および/またはナノ粒子、の配合物は、血流の中に放出される代わりに、動脈壁の中の最も影響を受ける部位に、直接に注入されて、付着する。
【0042】
このような、薬物を含有している、マイクロ粒子および/またはナノ粒子、の配合物の、動脈壁の中への、直接の注入は、血流の中における薬理学的に活性な物質の総合の全身系的な濃度を著しく増大させることなく、動脈の組織の中の薬理学的に活性な物質の比較的に高い局所的な濃度、を達成できる。この付着させた、薬物を含有している、マイクロ粒子および/またはナノ粒子、からの、薬理学的に活性な物質の、持続および調整された放出は、その薬理学的に活性な物質の、周囲の動脈の組織の中への、長期の浸透、を可能にする。さらに、上記のマイクロ粒子および/またはナノ粒子の中に、薬理学的に活性な物質をカプセル化することにより、局所的な組織は、高い濃度における、その組織に対する直接の接触が行なわれる時に、薬理学的に活性な物質の潜在的な毒性作用から、遮蔽される。
【0043】
本発明の、マイクロ粒子および/またはナノ粒子、の配合物は、ウィーピング・バルーン・カテーテル(weeping balloon catheters)またはマイクロ−ニードル・インジェクタ(micro-needle injectors)等のような、注入カテーテルにより、局所的な動脈の組織に、容易に送達できる。このような配合物は、ぜい弱性プラーク(VP)のための実行可能な治療と、発作の予防の治療と、を提供している。
【0044】
本発明の具体的な実施形態が、上記において、説明および例示されているが、当業界における通常の熟練者は、ここに記載されている説明に一貫して、これらのような具体的な実施形態を容易に変更することが可能である。それゆえ、本発明は、上記において例示されている具体的な実施形態に限定されず、むしろ、あらゆる他の、変更、変形、応用、および実施形態に、実用性において、及んでおり、したがって、これらの他の、変更、変形、応用、および実施形態は、本発明の趣旨および範囲の中にあるものとして、見なされるべきである。
【0045】
〔実施の態様〕
(1)配合物において、
脈管の病気を治療するために有効な、少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質、が装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、
を含有し、
前記配合物は、前記その配合物の全重量の、約0.01重量%〜約20重量%の範囲内の濃度で、d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート(d-alpha-tocopheryl polyethylene glycol 1000 succinate)をさらに含有している、
配合物。
(2)実施態様1に記載の配合物において、
前記配合物の全重量の、約0.01重量%〜約1重量%の範囲内の濃度で、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート、
を含有している、配合物。
(3)実施態様1に記載の配合物において、
前記配合物の全重量の、約1重量%〜約20重量%の範囲内の濃度で、d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート、
を含有している、配合物。
(4)実施態様1に記載の配合物において、
前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質は、ラパマイシン(rapamycin)、ラパマイシン・エステル(rapamycin ester)、エベロリムス(everolimus)、ゾタロリムス(zotarolimus)、ビオリムス(biolimus)、タクロリムス(tacrolimus)、ピメクロリムス(pimecrolimus)、PX867、ワートマニン(wortmannin)、タキサン(taxanes)、パクリタキセル、ドセタキセル(docetaxel)、カンプトセシン(camptothecin)、エストラジオール、パンゼム(Panzem)、モルヒネ、エポチロン(epothilone)、テトラサイクリン、ならびに、これらの誘導体および類似体、から成る群から選択される、配合物。
(5)実施態様1に記載の配合物において、
異なる薬理学的なメカニズムの、2種類以上の薬理学的に活性な物質、
を含有している、配合物。
【0046】
(6)実施態様5に記載の配合物において、
少なくともラパマイシンおよびエストラジオール、
を含有している、配合物。
(7)実施態様5に記載の配合物において、
少なくともラパマイシンおよびテトラサイクリン、
を含有している、配合物。
(8)実施態様5に記載の配合物において、
少なくともラパマイシンおよびPX867、
を含有している、配合物。
(9)実施態様1に記載の配合物において、
異なる装填の用量で、前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質と、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートとが装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の少なくとも二つ以上の部分、
を含む、配合物。
(10)実施態様9に記載の配合物において、
第1の装填の用量で、前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質が装填され、かつ、第2の装填の用量で、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートが装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の第1の部分と、
第3の装填の用量で、前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質が装填され、かつ、第4の装填の用量で、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートが装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の第2の部分と、
を少なくとも含んでいて、
前記第1の装填の用量は、前記第3の装填の用量よりも多く、
前記第2の装填の用量は、前記第4の装填の用量よりも多い、
配合物。
【0047】
(11)実施態様10に記載の配合物において、
前記第2の装填の用量は、前記第1の部分の全重量の、約1重量%〜約20重量%の範囲内であり、
前記第4の装填の用量は、前記第2の部分の全重量の、約0.01重量%〜約1重量%の範囲内である、
配合物。
(12)実施態様1に記載の配合物において、
前記生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子は、
少なくとも1種類の生体適合性で生体分解性の高分子材料であって、局所的な注入の後に、調整および持続された様式で、動脈壁の中の少なくとも一つの標的部位の中に、前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質を放出できる、ホモポリマー、コポリマー、またはポリマーの混合物、を含む、少なくとも1種類の生体適合性で生体分解性の高分子材料、
を含有している、配合物。
(13)実施態様12に記載の配合物において、
前記少なくとも1種類の生体適合性で生体分解性の高分子材料は、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、乳酸とグリコール酸とのコポリマー(PLGA)、ポリ(エステル・アミド)(poly(ester amide))、ポリカプロラクトン、ポリホスホエステル、ポリオルソエステル、ポリ(ヒドロキシ・ブチレート)(poly(hydroxy butyrate))、ポリ(ジアキサノン)(poly(diaxanone))、ポリ(ヒドロキシ・バレレート)(poly(hydroxy valerate))、ポリ(ヒドロキシ・ブチレート−コ−バレレート)(poly(hydroxy butyrate-co-valerate))、ポリ(グリコリド−コ−トリメチレン・カーボネート)(poly(glycolide-co-trimethylene carbonate))、ポリ酸無水物、ポリ(ホスホエステル−ウレタン)(poly(phosphoester-urethane))、ポリ(アミノ酸)(poly(amino acids))、ポリシアノアクリレート、フィブリン、フィブリノゲン、セルロース、デンプン、コラーゲン、ヒアルロン酸、ならびに、これらのコポリマーおよび混合物、から成る群から選択される、配合物。
(14)実施態様12に記載の配合物において、
前記少なくとも1種類の生体適合性で生体分解性の高分子材料は、PLLA、PGA、PLGA、およびこれらの混合物、から成る群から選択される、配合物。
(15)実施態様1に記載の配合物において、
約1nm〜約1000nmの範囲内の粒度を有している、生体適合性で生体分解性のナノ粒子、
を含有している、配合物。
【0048】
(16)実施態様1に記載の配合物において、
約1μm〜約1000μmの範囲内の粒度を有している、生体適合性で生体分解性のマイクロ粒子、
を含有している、配合物。
(17)ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物を形成する方法において、
溶媒の気化/抽出の処理、または、超臨界CO2 の抽出の処理により、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子の中に、脈管の病気を治療するために有効な、少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質、をカプセル化する処理、
を含み、
このカプセル化の間に、d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート(d-alpha-tocopheryl polyethylene glycol 1000 succinate)が用いられ、
この結果として得られる、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物は、前記配合物の全重量の、約0.01重量%〜約20重量%の範囲内の濃度で、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートを含有している、
方法。
(18)実施態様17に記載の方法において、
前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートは、前記溶媒の気化/抽出の処理の間に、乳化剤として用いられ、
この結果として得られる、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物は、前記配合物の全重量の、約0.01重量%〜約1重量%の範囲内の濃度で、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートを含有している、
方法。
(19)実施態様17に記載の方法において、
前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートは、前記カプセル化の処理の間に、乳化剤として用いられるとともに、前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質を保護するための安定化剤、および前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質の放出速度を調整するための放出調節剤として用いられ、
この結果として得られる、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物は、前記配合物の全重量の、約1重量%〜約20重量%の範囲内の濃度で、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートを含有している、
方法。
(20)脈管の病気を治療するための方法において、
脈管の病気を治療するために有効な、少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質、が装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、を含有している、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の配合物を形成する処理であって、前記配合物は、前記配合物の全重量の、約0.01重量%〜約20重量%の範囲内の濃度で、d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート(d-alpha-tocopheryl polyethylene glycol 1000 succinate)をさらに含有している、処理と、
少なくとも一つの標的部位、またはその近傍、における動脈壁の中に、前記配合物を局所的に注入する処理であって、前記配合物は、前記脈管の病気を治療するために、前記標的部位における、前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質の、長期にわたって十分に高い局所的な濃度を達成するよう、持続および調整された様式で、前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質を放出する、処理と、
を含む、方法、
【0049】
(21)実施態様(20)に記載の方法において、
組織1mgあたり1ngよりも高い、前記少なくとも1種類の薬理学的に活性な物質の、局所的な濃度が、前記標的部位、またはその近傍、において達成され、かつ、少なくとも1週間にわたり持続される、方法。
(22)実施態様(20)に記載の方法において、
前記標的部位、またはその近傍、における前記動脈壁の中への、前記配合物の局所的な注入のために、注入カテーテルが用いられる、方法。
(23)実施態様(20)に記載の方法において、
前記局所的な注入は、脈管内超音波術(IVUS)または血管造影、による案内を伴って、行なわれる、方法。
(24)複合配合物において、
第1の薬理学的に活性な物質、およびd−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート(d-alpha-tocopheryl polyethylene glycol 1000 succinate)、が装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の第1の部分であって、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートは、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の前記第1の部分の全重量の約0.01重量%〜約20重量%の範囲内の、第1の濃度で存在している、第1の部分と、
第2の異なる薬理学的に活性な物質、およびd−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート、が装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の第2の部分であって、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートは、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の前記第2の部分の全重量の約0.01重量%〜約20重量%の範囲内の、第2の濃度で存在している、第2の部分と、
を少なくとも含む、複合配合物。
(25)実施態様24に記載の複合配合物において、
前記第1の濃度と前記第2の濃度とは、異なっている、複合配合物。
【0050】
(26)脈管の病気を治療するための方法において、
第1の薬理学的に活性な物質、およびd−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート(d-alpha-tocopheryl polyethylene glycol 1000 succinate)、が装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の第1の部分を形成する処理であって、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートは、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の前記第1の部分の全重量の約0.01重量%〜約20重量%の範囲内の、第1の濃度で存在している、第1の部分を形成する処理と、
第2の異なる薬理学的に活性な物質、およびd−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネート、が装填されている、生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の第2の部分を形成する処理であって、前記d−アルファ−トコフェリル・ポリエチレン・グリコール・1000・スクシネートは、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の前記第2の部分の全重量の約0.01重量%〜約20重量%の範囲内の、第2の濃度で存在している、第2の部分を形成する処理と、
生体適合性で生体分解性の、ナノ粒子および/またはマイクロ粒子、の前記第1および第2の部分を、所定の比率で混合して、複合配合物を形成する処理と、
少なくとも一つの標的部位、またはその近傍、において、動脈壁の中に、前記複合配合物を局所的に注入する処理であって、その配合物は、持続および調整された様式で、前記第1および第2の薬理学的に活性な物質を放出する、処理と、
を含む、方法。
(27)実施態様26に記載の方法において、
前記所定の比率は、前記第1および第2の薬理学的に活性な物質のLogPの値、放出の予測持続時間、および、前記第1および第2の薬理学的に活性な物質の固有の有効性、から成る群から選択される、方法。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013