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発明の名称 管腔内医療器具の配置システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−130469(P2007−130469A)
公開日 平成19年5月31日(2007.5.31)
出願番号 特願2006−303036(P2006−303036)
出願日 平成18年11月8日(2006.11.8)
代理人 【識別番号】100066474
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 博昭
発明者 ジョン・ディー・バザード / ブルース・エイ・ホー / カレン・ピー・ジャクソン / フランシスコ・バルデス / クリストファー・ダブリュ・ワイデンハウス
要約 課題
管腔内医療器具を取り付け、所望の治療部位に配送する間に、管腔内医療器具中に、より一様に力を分散する管腔内医療器具配送システムを提供する。

解決手段
カテーテル配送システムの内部部材に設けた支持部材は、支持部材上で本器具をクリンプすることで、本器具の全体に渡って力をより一様に分散させるのに役立ち、器具を治療部位に配送する間に機械的圧縮状態の支持部材を配置する。支持部材は、好ましくは、材料が圧縮されたときに増大する弾性率を有する材料から構成される。支持部材の機械的性質により、熱、その他の予備形成品、または追加の機械部材を加えることなく、器具の取付および配送中の器具の安定性が高まる。器具が支持部材上に取り付けられたときの安定性により、器具の再配置もできる。本管腔内医療器具は、ステント、ステントグラフトもしくはそれらのセグメント、または、そのようなステント、ステントグラフトもしくはそれらのセグメントの連なりであり得る。
特許請求の範囲
【請求項1】
管腔内医療器具配送システムにおいて、
内部部材、および外部部材を有するカテーテルであって、前記内部部材、および前記外部部材のうちの少なくとも一方が互いに対して移動可能である、カテーテルと、
前記内部部材上に配される支持部材と、
所望の治療部位へのステントの配送が達成されるまで、前記支持部材上にクリンプされており、前記支持部材を機械的に圧縮している自己拡張型管腔内医療器具と、
を含む、管腔内医療器具配送システム。
【請求項2】
請求項1に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材が、圧縮状態、および非圧縮状態を有し、かつ、前記圧縮状態で増大する弾性率を有する、機械的に圧縮可能な材料から構成されている、管腔内医療器具配送システム。
【請求項3】
請求項2に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記自己拡張型管腔内医療器具が前記所望の治療部位に配送されその部位で拡張した後、前記支持部材が、前記非圧縮状態に全てまたは幾分か回復する、管腔内医療器具配送システム。
【請求項4】
請求項3に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を構成する材料が、前記支持部材の表面に適用された、チューブ、スリーブ、コーティングおよびフィルムのうちの一つの形態を更に含む、管腔内医療器具配送システム。
【請求項5】
請求項4に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を構成する材料が、機械的に圧縮可能なフォーム、ジェル、ポリマーまたは、熱を与えることなく変形するエラストマーのうちの一つを更に含む、管腔内医療器具配送システム。
【請求項6】
請求項5に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を構成する材料が、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、膨張したPTFE、シリコーン、天然ゴム、EPDMゴム、エピクロロヒドリンゴム、ポリアミド、ポリイミド、フルオロポリマー、ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリスルホプロピルアクリレート、ポリオレフィン、ポリアクリレート、メチルアクリレート、またはこれらのブレンド物およびコポリマーのうちの少なくとも一つを更に含む、管腔内医療器具配送システム。
【請求項7】
請求項6に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記フォームが、連続気泡フォーム(open cell foam)、および独立気泡フォーム(closed cell foam)のうちの一つである、管腔内医療器具配送システム。
【請求項8】
請求項6に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記管腔内医療器具が、ステント、ステントグラフト、およびこれらのセグメントのうちの少なくとも一つを含む、管腔内医療器具配送システム。
【請求項9】
請求項8に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記自己拡張型管腔内器具がコーティングを更に含む、管腔内医療器具配送システム。
【請求項10】
請求項9に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記コーティングが、ポリマーコーティング、薬剤コーティング、および生体活性剤コーティングのうちの少なくとも一つを更に含む、管腔内医療器具配送システム。
【請求項11】
請求項8に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記機械的に圧縮された状態の前記支持部材が、前記管腔内医療器具の一部を解放可能に把持する突起部を更に含む、管腔内医療器具配送システム。
【請求項12】
請求項8に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を前記内部部材に固定する手段、
を更に含む、管腔内医療器具配送システム。
【請求項13】
請求項12に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を前記内部部材に固定する前記手段が接着剤である、管腔内医療器具配送システム。
【請求項14】
請求項12に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を前記内部部材に固定する前記手段が、前記支持部材上にかしめられているか、またはスエージ加工されている、少なくとも一つの目印バンドである、管腔内医療器具配送システム。
【請求項15】
請求項12に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を前記内部部材に固定する前記手段として、前記支持部材が、前記内部部材上に直接オーバーモールドされている、管腔内医療器具配送システム。
【請求項16】
請求項12に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を前記内部部材に固定する前記手段として、前記支持部材が、一つの層として前記内部部材上に共押し出しされている、管腔内医療器具配送システム。
【請求項17】
請求項12に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を前記内部部材に固定する前記手段として、前記支持部材が、前記内部部材上に圧縮嵌合または摩擦嵌合されている、管腔内医療器具配送システム。
【請求項18】
請求項14に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記少なくとも一つの目印バンドが、
前記支持部材の遠位端上にかしめられているか、またはスエージ加工されている第一の目印バンドと、
前記支持部材の近位端上にかしめられているか、またはスエージ加工されている第二の目印バンドと、
を更に含む、
管腔内医療器具配送システム。
【請求項19】
請求項1に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材上での前記管腔内医療器具の摩擦嵌合が、取り付けと前記所望の治療部位への配送の間、前記管腔内器具の全体にわたって抵抗力を分散する、管腔内医療器具配送システム。
【請求項20】
請求項19に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記管腔内医療器具の再配置が、前記支持部材上での前記管腔内医療器具の前記摩擦嵌合により与えられる、管腔内医療器具配送システム。
【請求項21】
自己拡張型管腔内医療器具を、患者の身体中の所望の治療部位に配送する方法において、
内部部材、外部部材、および機械的に圧縮可能な支持部材を有するカテーテルを準備する工程であって、前記支持部材は前記内部部材上に置かれ、前記内部部材、および前記外部部材のうちの少なくとも一つが互いに対して移動可能である、工程と、
前記支持部材上に前記自己拡張型管腔内医療器具を取り付け、クリンプして、前記支持部材を機械的に圧縮する工程と、
前記管腔内医療器具をクリンプされた状態に押さえ込み、前記外部部材内で前記支持部材を圧縮状態に押さえ込む工程と、
前記支持部材で前記内部部材を前記外部部材の遠位端を越えて押すこと、または前記支持部材で前記内部部材を前記所望の治療部位に対し適切な場所に保持したまま、前記外部部材を後退させることのいずれかにより、前記管腔内医療器具を前記所望の治療部位に配送する工程と、
前記所望の治療部位で前記管腔内医療器具の拡張状態を取り戻す工程と、
前記内部部材、および前記支持部材を後退させる工程と、
を含む、方法。
発明の詳細な説明
【開示の内容】
【0001】
〔発明の背景〕
〔発明の分野〕
本発明は、管腔内医療器具の配置システムに関する。より具体的には、本発明は、取り付けと配送の間、管腔内医療器具の全体に渡って負荷をより一様に分散する助けとなる支持部材をカテーテルの内部部材上に持つ配置システムに関する。
【0002】
〔関連技術〕
経皮経管的血管形成術(PTA)は、動脈を通る血流量を増加させるために用いられる治療的医療処置である。この処置では、血管形成用バルーンが、血管の壁構成要素を切り取り、破壊して、内腔を拡大するために、狭窄した血管または身体通路中でふくらまされる。
【0003】
より最近では、患者の血管、胆管またはその他の類似器官を、開放し、拡張し、またはその開通性を維持するために、それらの体内への植え込みで経管的プロテーゼ、例えばステントが使用されてきている。このようなステントは、しばしば、パルマズ(Palmatz)に付与された米国特許第4,733,665号におけるように、バルーン拡張型ステントと称されたり、米国特許第4,655,771号におけるように、編み上げまたは自己拡張型ステントと称されたりする。
【0004】
バルーン拡張型ステントは、血管、例えば頸動脈によっては、ステントを配置する場合に血管が患者の皮膚の表面近傍にあるため、その使用が実用的ではなくなり得る。他方、編み上げステントは、例えば半径方向の強度が不十分であるとか、編み上げステントを構成する繊維の一部がほころびるリスクとかの、他の不利な点を有する。これらのリスクの一部に対処するため、他のタイプの自己拡張型ステント、例えば形状記憶材料を含むもの、が考案されてきた。しかしながら、自己拡張型ステントでさえ、所望の治療部位の方に押し込もうとする際に、ステントが、好ましくない曲がり、団子状化、座屈または破損を起こす原因となり得る、配送中の抵抗力の影響を受けやすい。このような曲がりや団子状化の結果、反力が、ステントの一部に集中し得る。この結果、ステントの配置が一様でなくなり得る。
【0005】
この傾向は、その場(in situ)においてより大きな柔軟性を与えるために長手方向の剛性を減少させたより新しいステントデザインで特によく見られる。ステントの座屈は、更に、ステントの筋交いまたはセグメントの好ましくない面外たわみを引き起こし得る。これは、一連のステントまたはステントグラフトが本装置を構成する場合に特によく見られ得る。このような撓みにより、筋交いまたはセグメントが配送鞘部(delivery sheath)の一部、場合によっては血管壁に貫通する危険性が生じるので、ステントの配置が妨げられ得る。座屈により、ステントの一部に、反力の好ましくない蓄積が生じ、その結果、上記のように、ステントの一様でない配置を起こすことにもなり得る。勿論、抵抗力が大きく、ステントの破損が生じる場合には、ステントは、もはや所期の目的に使用し得ない。コーティングステントが使用されている場合には、抵抗力はコーティングも傷つけ、それによってステントを使用不能にもし得る。一連の従来技術のシステムでは、自己拡張型ステントの時期尚早の配置も起こる傾向がある。
【0006】
米国特許第6,302,893号と第6,077,295号には、ステントを置くためのエラストマー製内部部材チューブまたはスリーブとこの内部部材またはスリーブの上に置かれる外部部材とを有するカテーテルが開示されている。内部部材チューブまたはスリーブは、配送の前に、ステントの開いた格子構造を満たし、中に取り付け用突起を形成するまで加熱される。内部部材と外部部材との相対的な軸方向移動によって、カテーテルの外部スリーブが内部部材上から後退するまで、加熱された内部部材チューブまたはスリーブの取り付け用突起が、ステントが軸方向の移動あるいはその他の移動を起こさないようにするので、カテーテルの外部部材は、自己拡張型ステントを、半径方向に外向きに拡張しないように維持する。外部部材が後退すると、自己拡張型ステントが拡張し、所望の治療部位において、内部部材チューブまたはスリーブから自由になる。しかしながら、’893または’295特許の内部部材チューブまたはスリーブの取り付け用突起を造るために必要とされる熱は、配送されるべきステントの橋架けまたはその他の部分を弱化し得る。更に、取り付け用突起を造るために熱が必要なことと、ステントの開いた格子構造を満たすこととは、追加のステップとなり、ステントの配送を複雑にし得る。特に、不十分な加熱は、取り付け用突起の発達が不十分となったり、他の開いた格子構造の充填機能が不十分となったりする結果、ステントが配送中に位置ずれを起こしやすくなる。このような熱は、配送さるべきステントが、このようなポリマー、薬剤またはその他の生体活性剤コーティング付きである場合、ステントコーティングの時期尚早な劣化あるいはその他の劣化を生じる危険性もある。
【0007】
米国特許第6,468,298号等におけるような更に他の配送システムには、ステントの配送中にステントを適切な場所に維持するのを助けるために、カテーテル配送システムの内部部材から延長される、事前成形された突起または機械的格納式の把持部が含まれている。このような機械的格納式把持部は、延長されると、その配送中のステントの筋交い部に係合し、引っ込むと、所望の治療部位におけるステントの配置が可能になる。このような把持部の機構は、ステントの配送と配置を複雑にし得る。このような把持部の機構が作動しなくなる場合には特にそうである。更に、このような格納式把持部またはこのような事前成形された突起は、配置中におけるステントの係合や係合の開放の信頼性を得るべく、ステントの筋交いの構成と適切に整列するよう、ある程度の正確性を備えなければならない。
【0008】
上記に鑑み、ステントまたはステントグラフトの取り付けと配送の間にステントまたはステントグラフトの全体にわたってより一様に力を分散する一方、所望の治療部位に、より簡単により確実に、ステントまたはステントグラフトを配送する管腔内医療器具配送システムへのニーズが存在する。
【0009】
〔発明の概要〕
本発明のシステムおよび方法の種々の態様には、取り付けと配送の間、ステントまたはステントグラフトの全体に渡って力をより一様に分散させつつ、ステントまたはステントグラフトを所望の治療部位に簡単かつ確実に配送する、管腔内医療器具配送システムが含まれる。
【0010】
好ましい実施形態では、管腔内医療器具配送システムに、外部部材と、内部部材と、カテーテルの内部部材上に配される支持部材と、この支持部材上に嵌合された自己拡張型のステントまたはステントグラフトとを有するカテーテルシステムが含まれる。このステントまたはステントグラフトには、ステントまたはステントグラフトを形成する連続的なまたは非連続のセグメントまたはこれらの組み合わせが含まれ得る。内部部材と外部部材との少なくとも一方は、軸方向に互いに移動可能であり、ステントまたはステントグラフトが所望の治療部位に配送される間、ステントまたはステントグラフトが、支持部材により長手方向に支持されている。
【0011】
支持部材は、低い弾性率を有し、材料が圧縮されたときにその弾性率が増大する材料から構成されているのが好ましい。ステントまたはステントグラフトは、支持部材を機械的に圧縮するように、支持部材上にクリンプされている。すなわち、非拡張状態に縮められている。支持部材は、ステントまたはステントグラフトを配送システムの内部部材および支持部材上に取り付ける間および所望の治療部位に配送する間に、抵抗力をステントまたはステントグラフト全体に、より一様に分散させることにより、ステントまたはステントグラフトに対し長手方向に高い安定性を与える。ステントまたはステントグラフトは支持部材上でクリンプされているので、ステントまたはステントグラフトは、その配送中に、より容易に、前後に、すなわち、所望の治療部位の方へまたはそこから離れる方向に移動し、これによって、所望され、または医療上好ましいとされた場合に、ステントまたはステントグラフトの再配置を助け、より正確な据え付けができるようにし得る。ステントまたはステントグラフトをクリンプして支持部材上に置くことにより、二つ以上のステントもしくはステントグラフトの連なり、または、単一のステントもしくはステントグラフトの連続的なもしくは非連続のセグメントの連なり、または、これらの組み合わせが、より容易にまとまって移動し、希望に応じて、所望の治療部位にこれらを据え付けすることができるようにもなる。このようにして、ステントまたはステントグラフトを支持部材上にクリンプして置くことにより、ステントまたはステントグラフトを所望の治療部位に配送する間に、ステントまたはステントグラフトを適切な場所に維持するのにも役立ち、配送カテーテルからのステントまたはステントグラフトの時期尚早の配置を最小限にし、理想的には根絶するのに役立つ。
【0012】
支持部材は、柔らかく柔軟で、形状順応性がある限り種々の材料と形態のものから構成し得る。この材料は、材料が圧縮されたときに増大する弾性率を有し、所望の治療部位に配置されるときに、ステントもしくはステントグラフトまたはそれらのセグメントよりもゆっくりと、拡張した状態を部分的にまたは全面的に回復する、機械的に圧縮可能な任意の既知の材料または今後開発される任意の材料であり得る。支持部材の形態は、所望の治療部位への配送前または配送中に、ステント、ステントグラフトまたはそれらのセグメントがクリンプして置かれている支持部材の表面に適用される、チューブ、スリーブ、コーティングまたはフィルムのどれでもよい。
【0013】
通常、ステント、ステントグラフトまたはそれらのセグメントは、取り付けと配送の間に、ステント、ステントグラフトまたはそれらのセグメントの安定性を助けるために、支持部材上にクリンプされる。しかしながら、実施形態によっては、ステント、ステントグラフトまたはそれらのセグメントを解放可能なように把持するために、支持部材の一部が、ステントまたはステントグラフトまたはそれらのセグメントの開いたまたはアクセス可能な領域中に突出している。クリンプすることのみでも、ステント、ステントグラフトまたはそれらのセグメントに対し、十分な長手方向の安定性を与え、その取り付けと配送との間、管腔内医療器具の全体に渡って力を有効に分散させ得るが、支持部材の突出部分によるこのような把持により、配送が達成されるまでクリンプすることのみにより得られるよりずっとよく、ステント、ステントグラフトまたはそれらのセグメントが、配送システムの内部部材にしっかりと固定される。ステント、ステントグラフトまたはそれらのセグメントにコーティングが付いている場合には、ステント、ステントグラフトまたはそれらのセグメントの開いた領域またはアクセス可能な領域を通して突出する支持構造体の一部は、コーティングへのバリアにもなる。このようなバリアは、上記の把持機能に加え、管腔内医療器具の貯蔵寿命を伸ばし、管腔内医療器具からの好ましくないまたは時期尚早なコーティングの剥離を最小限にし得る。
【0014】
ある実施形態では、支持部材が、接着剤を用いて、配送システムの内部部材に接着させられる。他の実施形態では、支持部材が、支持部材上にかしめられあるいはスエージ加工された目印バンドにより内部部材に取り付けられ、これによって、支持部材が内部部材に固定される。一つの目印バンドが支持部材の遠位端に置かれ、もう一つの目印バンドが支持部材の近位端に置かれるのが好ましい。管腔内医療器具の配送と配置の間、ステント、ステントグラフトまたはそれらのセグメントおよびカテーテルの可視性を高めるために目印バンドの一部または全部がX線不透性物質から構成され得る。
【0015】
本発明に係る管腔内医療器具の配送方法には、一般的に、外部部材と、内部部材と、機械的に圧縮可能な支持部材と自己拡張型の管腔内医療器具とを備えたカテーテルベースの配送システムを提供する工程を含み、その内部部材と外部部材との少なくとも一方が互いに長手方向に移動可能であり、機械的に圧縮可能な支持部材が内部部材の遠位部分に沿って置かれている。本方法は、支持部材上に管腔内医療器具をクリンプして取り付け、支持部材を機械的に圧縮し、管腔内医療器具をそのクリンプした状態に押さえ込み、外部部材内で支持部材をその圧縮された状態に押さえ込み、内部部材を外部部材の遠位端の向こうまで押すか、所望の治療部位に対し内部部材を適切な場所に維持したまま、外部部材を後退させるかのいずれかにより、管腔内医療器具を所望の治療部位に配送し、所望の治療部位で管腔内医療器具の拡張状態を取り戻し、そして、支持部材がその十分に非圧縮の状態を取り戻す前に、内部部材と支持部材とを後退させることが更に含まれる。管腔内医療器具は、ステント、ステントグラフトもしくはそれらのセグメントまたはこのようなステント、ステントグラフトもしくはそれらのセグメントの連なりとすることができる。
【0016】
次に、部品の構成および組み合わせの種々の新規な詳細を含む、本発明の上記およびその他の特徴について、添付の図面および特許請求の範囲を参照してより具体的に説明する。本明細書に記載された本発明の種々の例示的実施形態は説明のためだけのものであり、本発明を制限するものではないことが理解されよう。本発明の原理と特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の代替的実施形態において採用することができよう。
【0017】
上記の説明、添付の特許請求の範囲および添付の図面に関連して、本発明の装置および方法のこれらおよびその他の特徴、態様および利点がよりよく理解されるであろう。
【0018】
〔発明の詳細な説明〕
図1は、冠状動脈、頸動脈、腎動脈、末梢動脈または静脈等の患者の脈管構造にステント20を配送するための従来のカテーテル配送システム10を示す図である。図1で示すように、開いた格子構造を持つ自己拡張型ステント20は、カテーテル配送システム10の遠位端において、内部部材11と外部部材12との間に挿入される。ステント20は自己拡張可能であり、ステントを取り付ける内部部材11が外部部材12を越えて移動すると、ステント20が拡張する。配送前には、ステント20は、かぶさっている外部部材12による以外では、内部部材11に固定されていないので、ステント20がカテーテル配送システム10から外に出てくると、ステントの拡張が急速に起こる。
【0019】
図2は、内部部材111の遠位端が、熱されると柔らかくなるポリマー物質から作られている以外は、図1に関しての上記のものと同様である従来技術のカテーテル配送システム110を示している。熱で柔らかくなる内部部材111の外面は、このようにして、ステント120の開いた格子を満たす取り付け用突起113を形成する。取り付け用突起113は、ステント120の配送が実行されるときにステント120が軸方向に移動することを防止するのに役立つ。取り付け用突起113は、ステント120が外部部材112の制約から解かれ外に出てきた後のステント120の拡張を遅らせるのにも役立つ。この結果、所望の治療部位へのステント120のよりよい位置決めが理想的に行われ得る。内部部材111を柔らかくするために必要な熱は、内部部材111を直接加熱すること、または、外部部材112を通して内部部材111を間接的に加熱すること等の種々の方法で与えられる。
【0020】
図3〜図8は、本発明の種々の実施形態に係る管腔内医療器具配送システムのより具体的な詳細態様を示している。この本管腔内医療器具は、ステント、ステントグラフトもしくはそれらのセグメント、または、そのようなステント、ステントグラフトもしくはそれらのセグメントの連なりであると理解される。本明細書で説明されている配送システムは、通常、単一のステントとして記載されている。ただし、これは説明用の目的のみのためであり、異なる記載が具体的にない限り、直上に記載された種々の管腔内医療器具のいずれもが本説明で考慮されている。ステントまたはステントグラフトセグメントが言及されている場合、これらは、ステントまたはステントグラフトの、連続的な、すなわち連結されている形態の、または非連続的な、すなわち連結されていない状態の、セグメントまたはこれらの組み合わせのいずれかであると考えられる。なお、これらには、配送システムに取り付けられたときに連続的であり、所望の治療部位への配送の間か後にこれらのセグメントの全てまたは一部分が非連続になるセグメントが含まれる。
【0021】
図3は、支持部材1111の遠位端上にクリンプして置かれた自己拡張型ステント1120が本発明に基づいて支持部材1113を機械的に圧縮している様子を模式的に示したものである。支持部材には熱は与えられず、支持部材上には、支持部材1113の機械的圧縮またはステント1120のクリンプを達成するための事前成形された突起やその他の機械的部材も与えられていない。外部部材1112が内部部材1111を取り囲み、配送が達成されるまで、ステント1120と支持部材1113とを、それぞれがクリンプされ圧縮された状態に維持する。図4も同様に、本発明に係るカテーテル配送システムであって他の点では従来のカテーテル配送システムと同様なカテーテル配送システムの、機械的に圧縮された支持部材1113の遠位端上にクリンプして置かれた自己拡張型ステント1120を示している。ただし、カテーテル配送システムの内部部材の遠位端のそれらの部分だけが図4に示されている。
【0022】
図5は、支持部材1113を含む自己拡張型ステント1120と内部部材1111とがカテーテル配送システム1110の外部部材1112から外に出て来つつある様子を示している。カテーテル配送システム1110の遠位端から出てくると、外部部材1112の遠位端を超えて内部部材1111を押すことにより、または、内部部材1111を所望の治療部位に対し適切な位置に維持しつつ、内部部材上から外部部材1112を後退させることにより、ステント1120は、支持部材1113上のそのクリンプした状態から拡張し、所望の治療部位で拡張した状態になる。
【0023】
図6はステントが届けられ、その所望の治療部位に配置された後の、支持部材1113の上に残った、クリンプしたステント1120の跡を示したものである。所望の治療部位に届けられたときに、支持部材1113がその非圧縮状態すなわち拡張状態に戻るのに、自己拡張型ステント1120がその拡張した状態に戻るために要する時間より長い時間が掛かる材料から構成されていることが理想的である。このようにして、拡張したステント1120は、支持部材1113の摩擦によるまたはその他の如何なる維持効果をも克服し、配置されたステント1120または、ステントを支持部材1113から据え付ける対象である血管への損傷または干渉を最小限にするように、支持部材1113を患者の身体から後退させることができる。したがって、例えば、支持部材1113の当初の非圧縮状態が、ステント1120の当初の非圧縮状態を超える場合、ステント1120が十分に拡張した後で支持部材1113がその完全な非圧縮状態を取り戻す前に支持部材1113が後退するのが理想的である。もちろん、当業者ならば直ちに理解するであろうように、支持部材1113の当初の非圧縮状態が、ステント1120の当初の非圧縮状態に及ばない場合には、支持部材1113の維持効果がステント1120の拡張により十分克服されたときに、ステント1120が所望の部位で完全に拡張する前でも、ステント1120または血管に弊害をもたらすような影響を与えずに、支持部材1113を後退させることが可能である。支持部材1113の当初の非圧縮状態と、ステント1120の当初の非圧縮状態とが同一か実質的に同一の場合には、支持部材1113の後退が起こる前に、ステント1120の拡張により支持部材1113の維持効果が克服されることが好ましい。
【0024】
図3〜図6を更に参照して、支持部材1113は、機械的に圧縮可能な材料から構成される。この機械的に圧縮可能な材料は、通常柔らかく、柔軟で、熱等の物性を変えるものの投入による助けなしに機械的に圧縮可能な、ポリマーまたはエラストマー等の、フォーム(泡)、ジェル等の材料であり得る。支持部材は、その非圧縮状態では、好ましくは低い弾性率を持つ。自己拡張型ステント1120がクリンプされて支持部材1113上に置かれるとき、支持部材を構成する材料は、機械的に圧縮されて、より固くあるいはより強固になる。この圧縮状態では、支持部材1113は、非圧縮状態における弾性率に比してより高い弾性率を示すようになる。支持部材の弾性率の増大により、配送システム1110の内部部材1111および支持部材1113上へのステントの取り付け中、および、ステントを所望の治療部位へ配送する間、ステント1120への長手方向の安定性を増大させることができる。例えば、ステント1120が、配送システム1110の内部部材1111および支持部材1113上に取り付けられ、あるいは内部部材および支持部材上で押されるとき、または、ステント1120が、所望の治療部位に配置されるように、別の方法で操作されるとき、従来の多くの配送システムにおけるようにステントが経験する抵抗力はステントの近位端に集中するのではなく、ステント1120が支持部材1113上へ摩擦嵌合により取り付けられるため、このような抵抗力はステントの全体に、より一様に分散される。ステントが支持部材1113に取り付けられる結果、力がステントの全体に、より一様に分散されることは、ステントの取り付けおよび配送中における、好ましくない曲がり、座屈、団子状化または破損を最小限にする助けとなる。支持部材1113は、機械的に圧縮可能な材料のスリーブを内部部材1111上に圧縮または摩擦で嵌合することにより、内部部材1111上へ機械的に圧縮可能な材料を直接オーバーモールドすることにより、または、機械的に圧縮可能な材料を、一つの層として、内部部材1111上に共押し出しすることにより、配送システムの内部部材1111に嵌合される。更に、支持部材1113上へのステント1120の摩擦嵌合により、ステントが理想的に具合よく支持部材1113上に固定されるので、そのような配送方策の間に、ステントの移動を最小限にし、または理想的には全くなくした状態で、ステントの前後への移動、すなわち、所望の治療部位に向かいあるいは所望の治療部位から離れる移動、が可能になる。ステントのより正確なまたはより好ましい据え付けを成し遂げるためのステント1120の再配置も、本発明に係る支持部材1113に対するステントの摩擦嵌合の結果として、より確実に実行される。このようにして、支持部材へのステントの摩擦嵌合により、他の取付部材や支持部材1113の突起を必要とせずに、この移動と再配置の能力が与えられる。
【0025】
支持部材1113は、その圧縮状態ではその非圧縮状態より高い弾性率を示す、機械的に圧縮可能な構造体に処理可能な一つ以上の材料から構成される。このような材料には、ポリウレタン、(膨張したPTFEの形態の)ポリテトラフルオロエチレン、シリコーン、ゴム(例えば、天然ゴム、EPDMゴム、エピクロロヒドリンゴム等)、ポリアミド、ポリイミド、フルオロポリマー、ヒドロゲル(例えば、ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリスルホプロピルアクリレート等)、ポリオレフィン、ポリアクリレート、メタクリレート、これらのブレンド物およびコポリマー、または、機械的に圧縮された状態では弾性率が上昇し、所望の治療部位にこの器具が配置されると、管腔内医療器具よりもゆっくりその拡張状態を回復する、既知のまたは今後開発される任意の他の材料が含められるが、それらに限られるわけではない。支持部材を構成する材料は、上に置く管腔内医療器具のクリンプによるだけで、その十分に機械的に圧縮された状態を得ることができるように、熱なしでも変形可能である。支持部材を構成する材料がフォームである場合、そのフォームは連続気泡フォーム(open cell foam)でも独立気泡フォーム(closed cell foam)でもよい。支持部材の形態は、チューブ、スリーブ、コーティングまたはフィルムのどれであってもよく、そのいずれでも、支持部材の表面に適用し得る。
【0026】
本明細書に記載された本発明の種々の実施形態に係る支持部材1113を構成する、機械的に圧縮可能な材料とその形態の結果、内部部材または支持構造体を加熱することなく、また、内部部材1111または支持部材1113の表面にどのような付加的な機械的部材や構成を採用することなく、カテーテル配送システム1110の内部部材1111および支持部材1113上のステント1120の安定化と固定化とが実現される。このようにして、本発明により、所望の治療部位へのステント1120のより単純で、より信頼できる取り付けと配送とが実現される。
【0027】
いくつかの実施形態においては、支持部材1113が、上にあるステント1120をクリンプすることによって機械的に圧縮されると、支持部材1113の一部が、ステント1120の開いた格子様領域の間に突出し、支持部材1113の突起部でステント1120の一部を解放可能に把持するようになる。このような把持は、ステント1120の所望の治療部位への取り付けまたは配送を行うために十分高いステントの安定性を達成するには必須ではないが、ステント1120の取り付けまたは配送の間に、ステント1120により多くの安定性を与え得る。ステント1120の把持は、支持部材1113の突起部によって実現するが、このような把持は、ステント1120への損傷を最小限にし、ステント1120の貯蔵寿命を増やすバリアとしても働く。特に、支持部材1113の突起部によるステントのこのような把持は、コーティングがステント上に与えられている場合には、コーティングへの損傷を最小限にするバリアも構成し得る。コーティングには、ポリマー、薬剤または、当業者が容易に認識するであろう、ステントに適用されるその他の生体活性剤を含め得る。このようなコーティングは、支持部材の突出部の把持バリアが適切な場所にないと、ステントからより容易に剥離し得る。いずれにせよ、所望の治療部位へ配送がなされたときのステント1120の拡張により、ステント1120が支持部材1113の突出部の把持から解放される。
【0028】
更に他の実施形態では、図7に示すように、支持部材2113が、カテーテル配送システムの内部部材2111に、更に固定される。支持部材2113は、当業者が容易に認識するであろう、接着剤によって、または、支持部材の端の上にかしめられまたはスエージ加工された目印バンドによって、内部部材2111に更に固定され得る。図7は、例えば、支持部材2113の遠位端をカテーテル配送システムの内部部材2111に固定する第一の目印バンド2113aおよび、支持部材2113の近位端をカテーテル配送システムの内部部材2111に固定する第二の目印バンド2113bを持つ支持部材2113を示している。勿論、カテーテル配送システムの内部部材2111に支持部材2113を固定するのに、図示されるより多いまたは少ない目印バンドを使用し得る。いずれにしても、ステントの取り付け、配送および所望の治療部位への配置の間、ステントおよびカテーテルの視覚性を高めるため、目印バンドのいくつかまたは全てをX線不透性物質から構成し得る。図7にも示されるように、内部部材2111は、所望の治療部位へのステントの挿入および据え付けを容易にするために、先細の遠位端2111aを更に含み得る。内部部材には、配送システムの内部部材2111に対し、支持部材2113をよりよく位置決めするために、ストップ部材2111bを支持部材2113の近位端近傍に含めることもできる。
【0029】
図8は、本明細書に記載された配送システムの種々の実施形態で使用し得るステントグラフト300の一例を示している。当業者は認識するであろうが、ステントグラフト300は、内面302と外面303とを有するステント301から構成される。グラフト材料304は、表面、すなわち、ステントグラフト300の内面302と外面303の一方または両方に与えられる。図8から明らかなように、グラフト材料304は、ステントグラフト300の全部またはその一部のみをカバーし得る。支持部材1113または2113の一部がステントグラフト300の一部を把持することを意図したものである場合、そのような把持は、ステントグラフト300の内面302でグラフト材料304が省略された領域に最も容易に起こるであろう。しかしながら、ステントグラフト300の内面302の全体にグラフト材料304が与えられたとしても、支持部材1113または2113の突起部は、本明細書の他の個所で説明したようにステントグラフト300の配置が成し遂げられるまで、ステント301の一部とグラフト材料304の一部とを解放可能に把持し得る。このようなステントグラフト300は、最も典型的には、腹部大動脈瘤の治療に関して使用されるが、ステントグラフトは、より小さい血管あるいは末梢血管の治療のために配送され、また、本明細書に記載されたカテーテルベースの管腔内医療器具配送システムを用いて配送され得る。
【0030】
実際には、本発明に係る管腔内医療器具の配送には、一般的に、外部部材、内部部材、機械的に圧縮可能な支持部材および自己拡張型管腔内医療器具を持つカテーテルベースの配送システムを与えることが含まれ、内部部材と外部部材とのうちの少なくとも一方が長手方向に互いに移動可能であり、機械的に圧縮可能な支持部材が内部部材の遠位部分に沿って置かれる。本方法には、支持部材を機械的に圧縮するように、クリンプすることによって支持部材上に管腔内医療器具を取り付け、管腔内医療器具をそのクリンプした状態に押さえ込み、支持部材を、外部部材内にその圧縮した状態で押さえ込み、内部部材を外部部材の遠位端を超えて押すことまたは、所望の治療部位に対して内部部材を適切な場所に維持したまま外部部材を後退させることのどちらかにより、管腔内医療器具を所望の治療部位に配送し、所望の治療部位で管腔内医療器具の拡張状態を取り戻し、本器具または、本器具が上記の支持部材から据え付けられる対象である血管への損傷やこれらとの干渉を最小限にするため内部部材と支持部材とを後退させること、が更に含まれる。いくつかの実施形態では、本方法には、所望の治療部位に対する本器具の配送が達成されるまで支持部材の突起部で管腔内医療器具の一部を解放可能に把持し、その後、器具の拡張により支持部材の突起部の把持から本器具を解放することが更に含まれる。このようにして管腔内医療器具の一部を解放可能に把持することにより、管腔内医療器具上にコーティングがある場合には、コーティングの好ましくないまたは時期尚早の剥離を最小限にするバリアが更に与えられ得る。この管腔内医療器具は、ステント、ステントグラフトまたはそれらのセグメントであり得る。本支持部材は、上記の材料と形態のものから構成される。
【0031】
上記のような本発明の種々の例示的実施形態は、本発明のシステムおよび方法の種々異なる実施形態を制限するものではない。本明細書に記載された材料は、例示的目的のみのために本明細書で参照された材料、デザインまたは形状に制限されるものではなく、この材料には、当業者が理解するであろう、本明細書に記載されたシステムおよび方法に適した、種々のその他の材料、デザインまたは形状が含まれ得る。
【0032】
本発明の好ましい実施形態と考えられるものについて、これまで開示と記載がなされてきたが、本発明の精神と範囲とから逸脱することなく、形態や詳細についての種々の修正と変更とが容易になし得ることは、勿論理解されよう。したがって、本発明は、本明細書に記載され示されたそのままの形状に限定されるものではなく、添付の請求項の範囲内に属し得る全ての変更をカバーするものと解釈すべきであることを意図するものである。
【0033】
〔実施の態様〕
本発明の好ましい実施態様は以下の通りである。
(1) 管腔内医療器具配送システムにおいて、
内部部材、および外部部材を有するカテーテルであって、前記内部部材、および前記外部部材のうちの少なくとも一方が互いに対して移動可能である、カテーテルと、
前記内部部材上に配される支持部材と、
所望の治療部位へのステントの配送が達成されるまで、前記支持部材上にクリンプされており、前記支持部材を機械的に圧縮している自己拡張型管腔内医療器具と、
を含む、管腔内医療器具配送システム。
(2) 実施態様(1)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材が、圧縮状態、および非圧縮状態を有し、かつ、前記圧縮状態で増大する弾性率を有する、機械的に圧縮可能な材料から構成されている、管腔内医療器具配送システム。
(3) 実施態様(2)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記自己拡張型管腔内医療器具が前記所望の治療部位に配送されその部位で拡張した後、前記支持部材が、前記非圧縮状態に全てまたは幾分か回復する、管腔内医療器具配送システム。
(4) 実施態様(3)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を構成する材料が、前記支持部材の表面に適用された、チューブ、スリーブ、コーティングおよびフィルムのうちの一つの形態を更に含む、管腔内医療器具配送システム。
(5) 実施態様(4)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を構成する材料が、機械的に圧縮可能なフォーム、ジェル、ポリマーまたは、熱を与えることなく変形するエラストマーのうちの一つを更に含む、管腔内医療器具配送システム。
(6) 実施態様(5)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を構成する材料が、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、膨張したPTFE、シリコーン、天然ゴム、EPDMゴム、エピクロロヒドリンゴム、ポリアミド、ポリイミド、フルオロポリマー、ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリスルホプロピルアクリレート、ポリオレフィン、ポリアクリレート、メチルアクリレート、またはこれらのブレンド物およびコポリマーのうちの少なくとも一つを更に含む、管腔内医療器具配送システム。
(7) 実施態様(6)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記フォームが、連続気泡フォーム(open cell foam)、および独立気泡フォーム(closed cell foam)のうちの一つである、管腔内医療器具配送システム。
(8) 実施態様(6)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記管腔内医療器具が、ステント、ステントグラフト、およびこれらのセグメントのうちの少なくとも一つを含む、管腔内医療器具配送システム。
(9) 実施態様(8)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記自己拡張型管腔内器具がコーティングを更に含む、管腔内医療器具配送システム。
(10) 実施態様(9)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記コーティングが、ポリマーコーティング、薬剤コーティング、および生体活性剤コーティングのうちの少なくとも一つを更に含む、管腔内医療器具配送システム。
(11) 実施態様(8)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記機械的に圧縮された状態の前記支持部材が、前記管腔内医療器具の一部を解放可能に把持する突起部を更に含む、管腔内医療器具配送システム。
(12) 実施態様(8)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を前記内部部材に固定する手段、
を更に含む、管腔内医療器具配送システム。
(13) 実施態様(12)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を前記内部部材に固定する前記手段が接着剤である、管腔内医療器具配送システム。
(14) 実施態様(12)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を前記内部部材に固定する前記手段が、前記支持部材上にかしめられているか、またはスエージ加工されている、少なくとも一つの目印バンドである、管腔内医療器具配送システム。
(15) 実施態様(12)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を前記内部部材に固定する前記手段として、前記支持部材が、前記内部部材上に直接オーバーモールドされている、管腔内医療器具配送システム。
(16) 実施態様(12)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を前記内部部材に固定する前記手段として、前記支持部材が、一つの層として前記内部部材上に共押し出しされている、管腔内医療器具配送システム。
(17) 実施態様(12)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材を前記内部部材に固定する前記手段として、前記支持部材が、前記内部部材上に圧縮嵌合または摩擦嵌合されている、管腔内医療器具配送システム。
(18) 実施態様(14)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記少なくとも一つの目印バンドが、
前記支持部材の遠位端上にかしめられているか、またはスエージ加工されている第一の目印バンドと、
前記支持部材の近位端上にかしめられているか、またはスエージ加工されている第二の目印バンドと、
を更に含む、
管腔内医療器具配送システム。
(19) 実施態様(1)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記支持部材上での前記管腔内医療器具の摩擦嵌合が、取り付けと前記所望の治療部位への配送の間、前記管腔内器具の全体にわたって抵抗力を分散する、管腔内医療器具配送システム。
(20) 実施態様(19)に記載の管腔内医療器具配送システムにおいて、
前記管腔内医療器具の再配置が、前記支持部材上での前記管腔内医療器具の前記摩擦嵌合により与えられる、管腔内医療器具配送システム。
(21) 自己拡張型管腔内医療器具を、患者の身体中の所望の治療部位に配送する方法において、
内部部材、外部部材、および機械的に圧縮可能な支持部材を有するカテーテルを準備する工程であって、前記支持部材は前記内部部材上に置かれ、前記内部部材、および前記外部部材のうちの少なくとも一つが互いに対して移動可能である、工程と、
前記支持部材上に前記自己拡張型管腔内医療器具を取り付け、クリンプして、前記支持部材を機械的に圧縮する工程と、
前記管腔内医療器具をクリンプされた状態に押さえ込み、前記外部部材内で前記支持部材を圧縮状態に押さえ込む工程と、
前記支持部材で前記内部部材を前記外部部材の遠位端を越えて押すこと、または前記支持部材で前記内部部材を前記所望の治療部位に対し適切な場所に保持したまま、前記外部部材を後退させることのいずれかにより、前記管腔内医療器具を前記所望の治療部位に配送する工程と、
前記所望の治療部位で前記管腔内医療器具の拡張状態を取り戻す工程と、
前記内部部材、および前記支持部材を後退させる工程と、
を含む、方法。
(22) 実施態様(21)に記載の方法において、
前記管腔内医療器具が、ステント、ステントグラフト、およびそれらのセグメントのうちの少なくとも一つである、方法。
(23) 実施態様(21)に記載の方法において、
前記所望の治療部位における前記器具の配送が達成されるまで、前記支持部材の突起部で前記管腔内医療器具の一部を解放可能に把持する工程、
を更に含む、方法。
(24) 実施態様(21)に記載の方法において、
前記支持部材の前記突起部で前記管腔内医療器具の一部を解放可能に把持することにより、前記管腔内医療器具上のコーティングに対する損傷を最小限にするバリアを与える工程、
を更に含む、方法。
(25) 実施態様(21)に記載の方法において、
前記支持部材が、加熱なしで機械的に圧縮される、方法。
(26) 実施態様(25)に記載の方法において、
追加の機械的部材を要することなく、摩擦嵌合、共成型(co-molding)および共押し出しのうちの一つによって、前記管腔内医療器具が前記支持部材上に嵌合される、方法。
(27) 実施態様(26)に記載の方法において、
前記管腔内医療器具を前記支持部材に嵌合することによって、前記管腔内器具の再配置が可能となる、方法。
(28) 実施態様(21)に記載の方法において、
前記支持部材が機械的に圧縮されると、前記支持部材の弾性率が増大する、方法。
(29) 実施態様(21)に記載の方法において、
前記内部部材、および前記支持部材の後退が、前記管腔内医療器具の拡張後に起こる、方法。
(30) 実施態様(21)に記載の方法において、
前記内部部材、および前記支持部材の後退が、前記管腔内医療器具の拡張前に起こる、方法。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】自己拡張型ステントの配送のための、従来のカテーテル配送システムを示す図である。
【図2】ステントを固定するための、取り付け用突起の付いた、熱で柔らかくなる内部部材を持つ、従来のカテーテル配送システムを示す図である。
【図3】本発明に係る、クリンプしたステントにより圧縮された支持部材を模式的に示す図である。
【図4】本発明に係るカテーテル配送システムの支持部材上にクリンプしたステントを示す図である。
【図5】本発明に係る図4のカテーテル配送システムから外に現れつつある図4のステントを示す図である。
【図6】本発明に従ったステントの配送、配置および拡張の起こった後、支持部材上に残っている跡を示す図である。
【図7】本発明に係るカテーテル配送システムの支持部材の他の一実施形態を示す図である。
【図8】本発明に従う所望の治療部位への最終的な配送のためにクリンプすることによって配送システム支持部材に取り付け可能なステントグラフトを示す図である。




 

 


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