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操縦可能型ガイドワイヤを用いたステント配送システム - コーディス・コーポレイション
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発明の名称 操縦可能型ガイドワイヤを用いたステント配送システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−98141(P2007−98141A)
公開日 平成19年4月19日(2007.4.19)
出願番号 特願2006−274216(P2006−274216)
出願日 平成18年10月5日(2006.10.5)
代理人 【識別番号】100066474
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 博昭
発明者 デイビッド・アール.フィッシェル / ロバート・イー・フィッシェル / ティム エイ.フィッシェル / スコット・ジェイ.エス.フィッシェル
要約 課題
狭窄部の事前拡大の必要のない直接ステント術に適した、新規なステント配送システムを提供する。

解決手段
肉薄のガイドワイヤチューブが、バルーン血管形成術用カテーテルの近位区域および遠位区域双方に、固定してかつシール可能なように取り付けられる。ステントは、バルーン血管形成術用カテーテルの膨張可能なバルーン上に、同軸上に備え付けられる。ガイドワイヤチューブがバルーン血管形成術用カテーテルのための内部ライナーを形成するので、カテーテルの流体膨張用ルーメンはシールされており、「内部ライナー」がなく、バルーン血管形成術用カテーテルがガイドワイヤそのものに取り付けられている場合のように、バルーンを加圧する膨張用液体が漏洩することはない。従来型ガイドワイヤが滑動するための従来の内側シャフトを持たないことにより、ステントが備え付けられた、収縮した状態のバルーンは、小さな直径を有することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
ステントを被術者の血管中に配置するためのステント配送システムにおいて、
遠位部分、前記遠位部分に位置する膨張可能なバルーン、および前記被術者に対し外部に位置する近位部分を有するバルーン血管形成術用カテーテルと、
前記膨張可能なバルーン上に同軸に備え付けられた、バルーンにより膨張可能なステントであって、前記ステントは、前記被術者の狭窄した血管を拡げるように設計されており、前記バルーンは、円筒状の遠位区域および円筒状の近位区域を有する、ステントと、
ガイドワイヤチューブに取り付けられた操縦可能型ガイドワイヤであって、前記ガイドワイヤチューブの遠位端が、前記バルーンの前記円筒状の遠位区域にシール可能なように取り付けられており、前記ガイドワイヤチューブの近位端が、前記バルーン血管形成術用カテーテルの前記近位部分にシール可能なように取り付けられている、操縦可能型ガイドワイヤと、
を含む、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ステント配送システムの長さの大部分にわたって延在する近位シャフト、
を含み、
前記近位シャフトの遠位端が、前記膨張可能なバルーンの前記円筒状の近位区域に固定して取り付けられた遠位端を有する遠位シャフトに連結されており、
前記近位シャフトが、前記遠位シャフトの直径に比してより大きな直径を有する、
システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ガイドワイヤが、0.965mm(0.038インチ)未満の外径を有する、システム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ガイドワイヤが、ほぼ0.356mm(0.014インチ)の外径を有する、システム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記バルーンカテーテルの前記遠位区域を越えて延在する前記操縦可能型ガイドワイヤの長さが5cm未満である、システム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ガイドワイヤチューブが、前記操縦可能型ガイドワイヤ上に熱収縮されている、システム。
【請求項7】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ガイドワイヤチューブが、前記操縦可能型ガイドワイヤ上に配置される前に、まず、溶媒で膨潤させられたものである、システム。
【請求項8】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ステントが、薬物溶出型のステントである、システム。
【請求項9】
請求項8に記載のシステムにおいて、
溶出される前記薬物が、シロリムスである、システム。
【請求項10】
請求項8に記載のシステムにおいて、
溶出される前記薬物が、パクリタキセルである、システム。
【請求項11】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記バルーンの前記円筒状の遠位区域が、遠位シールに固定してシール可能なように取り付けられており、前記遠位シールは、前記ガイドワイヤチューブの前記遠位端に固定してシール可能なように取り付けられている、システム。
【請求項12】
請求項11に記載のシステムにおいて、
前記遠位シールの外面のきつい狭窄部を通過する能力を向上させるために、前記遠位シールの外面が、潤滑性コーティングを有する、システム。
【請求項13】
請求項11に記載のシステムにおいて、
前記遠位シールが、遠位方向に、前記操縦可能型ガイドワイヤの縦軸に対して30°未満の角度の先細り部分を有し、前記先細り部分は、きつい狭窄部を通過する前記遠位シールの能力を向上させるように設計されている、システム。
【請求項14】
請求項11に記載のシステムにおいて、
前記遠位シールが、遠位方向に、前記操縦可能型ガイドワイヤの縦軸に対して15°未満の角度の先細り部分を有し、前記先細り部分は、きつい狭窄部を通過する前記遠位シールの能力を向上させるように設計されている、システム。
【請求項15】
請求項1に記載のシステムにおいて、
きつい狭窄部を通過する前記ステントの能力を高めるために、前記膨張可能なバルーンの前記円筒状の遠位区域の外径が、設置前の前記ステントの外径とほぼ同一か、わずかに大きい、システム。
【請求項16】
請求項11に記載のシステムにおいて、
きつい狭窄部を通過する前記ステントの能力を高めるために、前記遠位シールの外径が、設置前の前記ステントの外径とほぼ同一か、わずかに大きい、システム。
【請求項17】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記バルーン血管形成術用カテーテルの前記近位部分に配置されたルアー取り付け具であって、前記ガイドワイヤチューブに固定してシール可能なように取り付けられた、気密シールを有する、ルアー取り付け具、
を含む、システム。
【請求項18】
請求項17に記載のシステムにおいて、
前記ガイドワイヤチューブの前記近位端をシールするために使用される気密シールである止血弁、
を含む、システム。
【請求項19】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ガイドワイヤチューブの前記近位端に固定してシール可能なように取り付けられた近位シール、
を含む、システム。
【請求項20】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ステント配送システムの前記バルーンに備え付けられた前記ステントが、タンタルおよびL605からなる群から選ばれた高密度金属から形成されたものである、システム。
【請求項21】
ステントを被術者の血管中に配置するためのステント配送システムにおいて、
遠位端、および前記遠位端の形状を調節するための近位ハンドルを有する操縦可能型ガイドワイヤと、
遠位部分、前記遠位部分に位置する膨張可能なバルーン、および前記被術者に対し外部に位置する近位部分を有するバルーン血管形成術用カテーテルであって、前記操縦可能型ガイドワイヤの外側に同軸上に取り付けられた、バルーン血管形成術用カテーテルと、
前記膨張可能なバルーン上に同軸に備え付けられた、バルーンにより膨張可能なステントであって、前記ステントは、前記被術者の狭窄した血管を拡げることができ、前記バルーンは、円筒状の遠位区域および円筒状の近位区域を有する、ステントと、
を含む、システム。
発明の詳細な説明
【開示の内容】
【0001】
〔使用分野〕
本発明は、人体の血管に経皮的に挿入して閉塞のある部位にステントを配置するための装置の分野に属する。
【0002】
〔発明の背景〕
ステントは、人体の血管の開通性を獲得し維持することを目的として血管中に配置するための周知の装置である。ステントの最も大きな用途は、冠状動脈中の狭窄内に配置することであった。冠状動脈狭窄を治療するためにステントを使用する場合、まずガイドワイヤを狭窄部を通して配置することが常に必要であった。ステント術処置における次のステップは、典型的には、このガイドワイヤ上を前進させたバルーン血管形成術用カテーテルで狭窄部を事前拡張することである。次いで、バルーン血管形成術用カテーテルを取り除き、ステントを含むステント配送システムをガイドワイヤの上で前進させ、次いで、拡張された狭窄の部位にステントを設置する。
【0003】
ステント配送システムの設計の最近の改善により、多くの種類の狭窄の治療について、事前拡張ステップを除外することが可能になった。事前拡張のない狭窄部位へのステントの配送には、「直接ステント術(direct stenting)」という名前が与えられている。しかしながら、直接ステント術においてさえ、狭窄部位にステントを配置するためにガイドワイヤ上でステント配送システムを前進させるプレカーサーとして、ガイドワイヤが依然必要である。ガイドワイヤの配置には、その処置のために、さらなる処置時間および追加的費用が必要である。
【0004】
フィスチェル(Fischell)らの米国特許第6,375,660号には、操縦可能型でない固定ガイドワイヤを配したステント配送システムが記述されている。この固定された、操縦可能型でないガイドワイヤシステムは、操縦可能型ガイドワイヤ上を前進するステント配送システムのように、曲がりくねった冠状動脈を通してステントを迅速に配送することはできない。
【0005】
〔発明の概要〕
本発明は、ガイドワイヤチューブで、長さの大部分にわたって同軸的に取り囲まれた操縦可能型ガイドワイヤを使用するステント配送システムである。肉薄のガイドワイヤチューブが、バルーン血管形成術用カテーテルの近位区域(proximal section)および遠位区域(distal section)の両方に、固定してかつシール可能なように取り付けられている。ステントは、バルーン血管形成術用カテーテルの膨張可能なバルーン上に、同軸に備え付けられる。ガイドワイヤチューブがバルーン血管形成術用カテーテルのための内部ライナーを形成するので、カテーテルの流体膨張用のルーメンはシールされており、「内部ライナー」がなく、バルーン血管形成術用カテーテルがガイドワイヤ自体に取り付けられているならば、バルーンに加圧する膨張用液体には、起こり得るような漏洩は生じない。従来型のガイドワイヤが内部を滑動する従来の内側シャフトを持たないことによって、ステントが備え付けられた収縮バルーンは小さい径を有し得る。したがって、そのバルーン上に備え付けられる設置前のステントの外径も最小になる。これにより、最小限の輪郭、すなわち最小限の外径がステントに与えられる。
【0006】
ステント配送システムの遠位区域における最小限の輪郭は、直接ステント術によって治療し得るケース、すなわち狭窄部の事前拡大の必要のないケース、の割合を向上させる上で非常に有利である。
【0007】
本発明のもう一つの利点は、別個のガイドワイヤが不要になり、したがって、そのようなガイドワイヤのコストを節約できることである。更に、狭窄部位にステントを配置するためのステント配送システムを使用する前に別個のガイドワイヤを配置する必要がなくなるので、ステント配送手順を実行する時間が減少する。
【0008】
本発明では、ステント配送システムの全長にわたって延在する操縦可能型ガイドワイヤを使用する。この操縦可能型ガイドワイヤの遠位部分は、操縦可能型ガイドワイヤの近位部分の操作によって、患者の血管系に配置された後、その形状を変更し得る。このようにして、ガイドワイヤの遠位部分の形状は、まっすぐなものでも、高度に湾曲したものでも、その中間の任意の曲率のものでもあり得る。これは、従来のガイドワイヤを使用した場合に較べて、操縦可能型ガイドワイヤの遠位端を、ステントを配置すべき血管中に、より効率的に配置することができる点で大きな利点である。
【0009】
本発明の重要な特徴には、バルーン血管形成術用カテーテルの基本的に全長にわたって延在する肉薄のガイドワイヤチューブがある。このガイドワイヤチューブは、その近位端および遠位端で、バルーン血管形成術用カテーテルに、固定してかつシール可能なように取り付けられている。具体的には、このガイドワイヤチューブは、その近位端で、バルーン血管形成術用カテーテル部の近位取り付け具と液密シールを形成し、その遠位端でも、ステントが備え付けられるバルーンと液密シールを形成する。
【0010】
本発明のもう一つの重要な態様は、バルーンの円筒状の遠位端およびガイドワイヤチューブの遠位端に取り付けられた遠位シールである。このシールは潤滑性のコーティングがされており、また、遠位方向に小さな角度で先細りになって、この先細りになった部分は、動脈中の(「点描器具(Dottering)」と呼ばれることのある)きつい狭窄部を拡げるためのくさびのように働く。遠位シールおよびバルーンの円筒状の遠位区域の外径は、ステントの設置前にステントがバルーン上に縮められているので、ステントの外径と同一かそれより僅かに大きいことが好ましい。バルーンの円筒状の遠位区域および遠位シールの直径、ならびに、遠位シールの円錐状前部表面の潤滑性コーティングは、一緒になって、きつい狭窄部を押し通す際に抵抗を最小にする。操縦可能型ガイドワイヤとバルーン血管形成術用カテーテルとを一緒に押せることも、きつい狭窄部にステントを押し通すのに役立つ。
【0011】
このガイドワイヤチューブは、一つ以上の場所でガイドワイヤに固定して取り付けられるであろうと考えられる。この取り付けは接着剤の使用および/またはステント配送システムの直径を最小にするために、ガイドワイヤの外部表面上にガイドワイヤチューブを収縮させることによって行い得る。
【0012】
バルーン血管形成術用カテーテルの膨張用のルーメンのためのシールされた内部ライナーを形成するために肉薄のガイドワイヤチューブを使用する代わりに、ガイドワイヤ自体をポリマーでコーティングし、防水シールを形成することができるとも考えられる。ついで、このポリマーコーティングは、その近位端および遠位端でバルーン血管形成術用カテーテルに対しシールされよう。この実施形態は、生産がより難しいが、潜在的に、ガイドワイヤの外部表面上に別個のチューブを収縮させる実施形態より小さい直径にし得る。
【0013】
このようにして、本発明は、別個のガイドワイヤを必要とすることなく、人体の血管内にステントを配置するための手段を提供する。これにより、ガイドワイヤのコストが節約され、また、動脈狭窄のような閉塞を通して別個のガイドワイヤを配置するのに要する時間が節約される。
【0014】
本発明により、ステント配送システムの遠位区域の外径(すなわち輪郭)が減少し、直接ステント術のためのステント配送システムの能力を最適化できる。
【0015】
本発明により、操縦可能型ガイドワイヤであって、その遠位部分の形状を、そのガイドワイヤの近位部分によって変更でき、この形状の変更により、ステントが導き入れられる特定の冠状動脈に対して、よりよいアクセスが提供されるような操縦可能型ガイドワイヤが提供される。この操縦可能型ガイドワイヤおよびバルーン血管形成術用カテーテルは、ステント配送システム全体の押し込み性を高めるように組み合わされる。更に、バルーン血管形成術用カテーテルのバルーンの遠位端に取り付けられた、高度に先細の潤滑性コーティングした遠位シールは、きつい狭窄部を拡げて、バルーン上に備え付けられたステントがより容易に移動できるように設計されている。最後に、バルーンの円筒状の遠位区域および遠位シールの外径は、きつい狭窄部をステントがより容易に通過できるように、バルーン上に縮められたステントの直径と同一かこれよりわずかに大きくなっている。
【0016】
〔発明の詳細な説明〕
図1、図2および図3は、ガイドワイヤチューブ17内に配置される、固定されているが操縦可能型のガイドワイヤ16を有するステント配送システム10を示している。ガイドワイヤチューブ17の遠位端および近位端は、操縦可能型ガイドワイヤ16にガイドワイヤチューブ17を固定して取り付け、ステント配送システム10内でガイドワイヤが縦方向に移動するのを防止するために、少量の接着剤で結合し得る。ガイドワイヤ16は、典型的には、0.254〜0.965mm(0.010〜0.038インチ)の間の直径を有する。冠状動脈に用いられる直径の最適値は約0.356mm(0.014インチ)である。
【0017】
図1は、ステント配送システム10の近位部分の縦断面図で、ステント30が備え付けられている、膨張したバルーン11が示されている。このバルーン11は、遠位シール14に固定して取り付けられた円筒状の遠位区域12を有し、また、遠位シャフト15の遠位端に固定して取り付けられた円筒状の近位区域13を有する。遠位シール14は、ガイドワイヤ16を取り囲むガイドワイヤチューブ17の遠位端にシールされている。近位のX線不透過性目印バンド21および遠位のX線不透過性目印バンド22は、蛍光透視法により操作者にステント30の近位端および遠位端の位置を示すために従来のやり方で使用される。これらの目印バンド21および22は、操作者が、冠状動脈の狭窄中の適当な部位に正確にステント30を配置する助けとなる。
【0018】
遠位シール14は、バルーン11の円筒状の遠位区域12とガイドワイヤチューブ17の遠位端との両方に、固定してかつシール可能なように取り付けられている。このようにして、バルーン11を膨張(および、それによってステント30を設置)するための加圧液体が、ステント配送システム10中でシールされる。遠位シール14には、冠状(またはその他の)動脈のきつい狭窄部にステント30を配置するのを助けるための他の設計上の特徴もある。具体的には、遠位シール14の先細の前方円錐面およびガイドワイヤチューブ17は、両方とも、システムをきつい狭窄部を通して押し込む際の助けとなるように潤滑性のコーティングがされている。また、先細の角度は、典型的には、30°未満であり、好ましくは15°未満である。本発明のもう一つの特徴は、バルーン11の円筒状の遠位区域12および遠位シール14の外径「D」が、ステント30が設置前の状態でバルーン11上に縮められあるいは熱入れ子(heat nested)されているので、好ましくは、ステント30の外径に比して、直径がほぼ同一か僅かに大きいように設計されていることである。例えば、バルーン11上で縮められたステント30の外径が、膨張前には(たとえば)0.7mmであれば、直径「D」は、約0.7mm±0.2mmでなければならない。もう一つの概念は、直径「D」が、0.7〜0.9mmの間にあることが好ましいであろうということである。すなわち、直径「D」は、縮められたステント30の外径と同一の寸法であるべきであり、あるいは、おそらく、縮められたステント30の外径より0.2mmだけ大きいものでなければならない。小さい円錐の角度を持ち、バルーン11の円筒状の遠位区域12に取り付けられ、少なくとも設置前のステント30の直径と同一の大きさの直径を有する潤滑性コーティングされた遠位シール14を有するという本発明概念により、設置前のステント30をきつい動脈狭窄をも通して押し込むステント配送システム10の能力を高めることができる。
【0019】
当然のことながら、遠位シール14の遠位端を超えて延在する操縦可能型ガイドワイヤ16の長さは、好ましくは5cm未満でなければならない。ガイドワイヤチューブ17の肉厚が0.051mm(0.002インチ)未満であり、好ましくは約0.0127mm(0.0005インチ)であることも理解されるべきである。
【0020】
図2は、ステント配送システム10の近位部分の縦断面図である。図2では、遠位シャフト15が、近位シャフト23に、固定してかつシール可能なように結合されている。図2には、近位シャフト23が、ステント配送システム10のバルーン11を膨張させたり収縮させたりするための液体源に連結するために使用されるルアー(Luer)取り付け具19に連結されていることも示されている。このようなステント配送システム10で使用される液体は、一般的には、標準の食塩溶液で希釈した造影剤である。図2には、ルアー取り付け具19に固定してかつシール可能なように取り付けられた近位シール20および、操縦可能型ガイドワイヤ16のまわりに配置されたガイドワイヤチューブ17も示されている。遠位シャフト15の長さは約1〜20cmの間である。近位シャフト23の長さは、典型的には、100cmを超える。遠位シャフト15の直径がより小さいのは、その遠位端近傍におけるステント配送システム10の柔軟性を向上させるためである。近位シャフト23がより大きな直径を有する理由は、ステント30の設置のためにバルーン11を膨張させたり収縮させたりするための液体の流れを向上させるためである。本発明には単一直径のシャフトを使用できることが理解されるべきである。
【0021】
(図2と同様)、図3は、ルアー取り付け具33に連結した単一のシャフト35として形成された遠位シャフトと近位シャフトとが付いたステント配送システム40の遠位部分を示している。シャフト35は単一のプラスチックチューブから形成されており、その長さの大部分が相対的に大きな直径でできており、1〜20cmの長さの遠位範囲が相対的に小さい直径でできている。図3は、二つのルアー取り付け具36および38があるという点で図2とは異なっている。ルアー取り付け具36は、バルーン膨張用の液体を注入し、排出するために使用される。ルアー取り付け具38は、バルーン血管形成術用カテーテル内の膨張用液体をシールするための止血弁(図示されず)を取り付けるように設計されている。このような止血弁は、バルーン11を膨張させる前に液密シールを形成するよう、ガイドワイヤチューブ17上に締め付けることができる。
【0022】
ガイドワイヤチューブ17は、操縦可能型ガイドワイヤ16の外面上に配置するために溶媒で膨潤させ得る。ガイドワイヤチューブ17のプラスチックから溶媒が出ていくと、ガイドワイヤチューブ17の最終的な内径は、ガイドワイヤ16の外径と基本的には同一の直径になる。操縦可能型ガイドワイヤ16にガイドワイヤチューブ17を取り付けるためのもう一つの方法は、操縦可能型ガイドワイヤ16の外面上にガイドワイヤチューブ17を焼嵌め(shrink fitting)で取り付ける方法である。ガイドワイヤ16を操縦可能型にするためには、ガイドワイヤ16の外部コイルを、ガイドワイヤ16の内芯に対して押しつけることはできない。しかしながら、操縦可能型ガイドワイヤ16がガイドワイヤチューブ17内で容易に滑動し得ないように、穏やかに圧力を掛けるべきである。このようにして、設置前の状態では、ステント配送システム10内に液体圧がなく、ガイドワイヤチューブ17の内面が、操縦可能型ガイドワイヤ16の外面を穏やかに押すことはできるが、ガイドワイヤ16の外面に対して大きな力を掛けることはできない。したがって、その設置前の状態では、ステント配送システム10が、ステント30を配置すべき動脈中に、操縦可能型ガイドワイヤ16を操縦して送り込むことができる。設置前のステント30が動脈狭窄部内の適切な個所に置かれると、高い液体圧(一般的には8〜20気圧)でステント30を配置でき、その間は、操縦可能型ガイドワイヤ16の外側コイルに掛かるガイドワイヤチューブ17の強い力のため、操縦可能型ガイドワイヤ16は操縦できなくなる。このような高圧により、外部コイルと操縦可能型ガイドワイヤ16の芯線との間に高い摩擦力が形成される。このときには操縦は不要であるので、これは、ステント配送システム10の操作にとって不利益とはならない。
【0023】
バルーン血管形成術用カテーテルの膨張用ルーメンのためのシールされた内部ライナーを形成するために肉薄のガイドワイヤチューブ17を用いる代わりに、ガイドワイヤ16をポリマーでコーティングして水密シールを形成することもできると考えられる。次いで、このポリマーコーティングが、その近位端および遠位端で、バルーン血管形成術用カテーテル10に対しシールされる。この実施形態は、作製するのはより困難であるが、潜在的に、ガイドワイヤ16上に収縮させた別個のガイドワイヤチューブ17を用いる実施形態より小さい直径にし得る。
【0024】
本発明の重要な一目標は、設置前のステント30の外径を0.8mm以下にすることである。このようなものとして、本発明により、動脈の狭窄部を処置するために使用される任意のステントについて、最も小さい輪郭の一つが得られる。設置されたステント30の直径は、1.5mmという小さいものから6mmという大きなものまでの範囲にあり得る。より大きな直径のステント30は、設置前のバルーン11厚みが大きくなるため、設置前の直径がより大きくなる。ステントの肉厚は、0.0381〜0.102mm(0.0015〜0.004インチ)の間にあることが好ましいと言えよう。更に、バルーン設置後の新生内膜過形成を減少させる、シロリムスまたはパクリタキセル等の薬物またはその他の薬物を持つ薬物溶出型のステントは、好ましいタイプのステント30であると言えよう。好ましいステントは、たとえばタンタルまたはL605等のコバルトクロム合金といった高密度(すなわちX線不透過性)の金属から形成されよう。
【0025】
上記教示に鑑み、種々のその他の変更、改作および代替的設計は、もちろん可能である。したがって、この時点で、添付の請求項の範囲内で、ここで具体的に説明された以外の本発明の実施が可能であろうことが理解されるべきである。
【0026】
〔実施の態様〕
本発明の好ましい実施態様は以下の通りである。
(1) ステントを被術者の血管中に配置するためのステント配送システムにおいて、
遠位部分、前記遠位部分に位置する膨張可能なバルーン、および前記被術者に対し外部に位置する近位部分を有するバルーン血管形成術用カテーテルと、
前記膨張可能なバルーン上に同軸に備え付けられた、バルーンにより膨張可能なステントであって、前記ステントは、前記被術者の狭窄した血管を拡げるように設計されており、前記バルーンは、円筒状の遠位区域および円筒状の近位区域を有する、ステントと、
ガイドワイヤチューブに取り付けられた操縦可能型ガイドワイヤであって、前記ガイドワイヤチューブの遠位端が、前記バルーンの前記円筒状の遠位区域にシール可能なように取り付けられており、前記ガイドワイヤチューブの近位端が、前記バルーン血管形成術用カテーテルの前記近位部分にシール可能なように取り付けられている、操縦可能型ガイドワイヤと、
を含む、システム。
(2) 実施態様1に記載のシステムにおいて、
前記ステント配送システムの長さの大部分にわたって延在する近位シャフト、
を含み、
前記近位シャフトの遠位端が、前記膨張可能なバルーンの前記円筒状の近位区域に固定して取り付けられた遠位端を有する遠位シャフトに連結されており、
前記近位シャフトが、前記遠位シャフトの直径に比してより大きな直径を有する、
システム。
(3) 実施態様1に記載のシステムにおいて、
前記ガイドワイヤが、0.965mm(0.038インチ)未満の外径を有する、システム。
(4) 実施態様1に記載のシステムにおいて、
前記ガイドワイヤが、ほぼ0.356mm(0.014インチ)の外径を有する、システム。
(5) 実施態様1に記載のシステムにおいて、
前記バルーンカテーテルの前記遠位区域を越えて延在する前記操縦可能型ガイドワイヤの長さが5cm未満である、システム。
【0027】
(6) 実施態様1に記載のシステムにおいて、
前記ガイドワイヤチューブが、前記操縦可能型ガイドワイヤ上に熱収縮されている、システム。
(7) 実施態様1に記載のシステムにおいて、
前記ガイドワイヤチューブが、前記操縦可能型ガイドワイヤ上に配置される前に、まず、溶媒で膨潤させられたものである、システム。
(8) 実施態様1に記載のシステムにおいて、
前記ステントが、薬物溶出型のステントである、システム。
(9) 実施態様8に記載のシステムにおいて、
溶出される前記薬物が、シロリムスである、システム。
(10) 実施態様8に記載のシステムにおいて、
溶出される前記薬物が、パクリタキセルである、システム。
【0028】
(11) 実施態様1に記載のシステムにおいて、
前記バルーンの前記円筒状の遠位区域が、遠位シールに固定してシール可能なように取り付けられており、前記遠位シールは、前記ガイドワイヤチューブの前記遠位端に固定してシール可能なように取り付けられている、システム。
(12) 実施態様11に記載のシステムにおいて、
前記遠位シールの外面のきつい狭窄部を通過する能力を向上させるために、前記遠位シールの外面が、潤滑性コーティングを有する、システム。
(13) 実施態様11に記載のシステムにおいて、
前記遠位シールが、遠位方向に、前記操縦可能型ガイドワイヤの縦軸に対して30°未満の角度の先細り部分を有し、前記先細り部分は、きつい狭窄部を通過する前記遠位シールの能力を向上させるように設計されている、システム。
(14) 実施態様11に記載のシステムにおいて、
前記遠位シールが、遠位方向に、前記操縦可能型ガイドワイヤの縦軸に対して15°未満の角度の先細り部分を有し、前記先細り部分は、きつい狭窄部を通過する前記遠位シールの能力を向上させるように設計されている、システム。
(15) 実施態様1に記載のステント配送システムにおいて、
きつい狭窄部を通過する前記ステントの能力を高めるために、前記膨張可能なバルーンの前記円筒状の遠位区域の外径が、設置前の前記ステントの外径とほぼ同一か、わずかに大きい、システム。
【0029】
(16) 実施態様11に記載のシステムにおいて、
きつい狭窄部を通過する前記ステントの能力を高めるために、前記遠位シールの外径が、設置前の前記ステントの外径とほぼ同一か、わずかに大きい、システム。
(17) 実施態様1に記載のシステムにおいて、
前記バルーン血管形成術用カテーテルの前記近位部分に配置されたルアー取り付け具であって、前記ガイドワイヤチューブに固定してシール可能なように取り付けられた、気密シールを有する、ルアー取り付け具、
を含む、システム。
(18) 実施態様17に記載のシステムにおいて、
前記ガイドワイヤチューブの前記近位端をシールするために使用される気密シールである止血弁、
を含む、システム。
(19) 実施態様1に記載のシステムにおいて、
前記ガイドワイヤチューブの前記近位端に固定してシール可能なように取り付けられた近位シール、
を含む、システム。
(20) 実施態様1に記載のシステムにおいて、
前記ステント配送システムの前記バルーンに備え付けられた前記ステントが、タンタルおよびL605からなる群から選ばれた高密度金属から形成されたものである、システム。
【0030】
(21) ステントを被術者の血管中に配置するためのステント配送システムにおいて、
遠位端、および前記遠位端の形状を調節するための近位ハンドルを有する操縦可能型ガイドワイヤと、
遠位部分、前記遠位部分に位置する膨張可能なバルーン、および前記被術者に対し外部に位置する近位部分を有するバルーン血管形成術用カテーテルであって、前記操縦可能型ガイドワイヤの外側に同軸上に取り付けられた、バルーン血管形成術用カテーテルと、
前記膨張可能なバルーン上に同軸に備え付けられた、バルーンにより膨張可能なステントであって、前記ステントは、前記被術者の狭窄した血管を拡げることができ、前記バルーンは、円筒状の遠位区域および円筒状の近位区域を有する、ステントと、
を含む、システム。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】操縦可能型ガイドワイヤ上に同軸に備え付けられたバルーン血管形成術用カテーテルを有するステント配送システムの遠位部分の縦断面図である。
【図2】近位シールを用いた、図1に示されるステント配送システムの近位部分の縦断面図である。
【図3】バルーン血管形成術用カテーテルのバルーンを膨張させるための加圧液体をシールするための止血弁を配置し得るルアー取り付け具を用いた、図1で示されるステント配送システムの近位部分の縦断面図である。




 

 


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