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発明の名称 断層撮影の画像データセットにおけるノイズリダクション方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−209756(P2007−209756A)
公開日 平成19年8月23日(2007.8.23)
出願番号 特願2007−26964(P2007−26964)
出願日 平成19年2月6日(2007.2.6)
代理人 【識別番号】100075166
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 巖
発明者 アンヤ ボルスドルフ / ライナー ラウパッハ
要約 課題
ウェーブレット解析により断層撮影画像データセットにおけるノイズリダクション方法を改善する。

解決手段
少なくとも2つの統計学的に無関係な3Dボリュームデータセット(A,B)を、3次元のボリュームデータセットの3つの空間方向において低域フィルタリングおよび高域フィルタリングによりそれぞれ3Dウェーブレット変換し、ウェーブレット係数を有するそれぞれ1つの初期データセットを算出し、初期データセットから同じウェーブレット係数の相関係数を求め、初期データセットのウェーブレット係数の求められた相関係数に依存して、少なくとも1つの初期データセットのウェーブレット係数の重み付けによって、新たなウェーブレットデータセットを算出し、新たなウェーブレットデータセットから新たな3Dボリュームデータセット(17)を再変換する。
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも2つの統計学的に無関係な、同じ次元で同じ位置かつ同じ状況の三次元(3D)ボリュームデータセット(A,B)を作成し、
少なくとも2つの統計学的に無関係な3Dボリュームデータセット(A,B)を、3次元のボリュームデータセットの3つの空間方向において低域フィルタリング(TP)および高域フィルタリング(HP)によりそれぞれ3Dウェーブレット変換し、ウェーブレット係数を有するそれぞれ1つの初期データセットを算出し、
初期データセットから同じウェーブレット係数の相関係数を求め、
初期データセットのウェーブレット係数の求められた相関係数に依存して、少なくとも1つの初期データセットのウェーブレット係数の重み付けによって、新たなウェーブレットデータセットを算出し、
最終的に、新たなウェーブレットデータセットから新たな3Dボリュームデータセット(17)を再変換する
ことを特徴とする断層撮影画像の三次元ボリュームデータセットにおけるノイズリダクション方法。
【請求項2】
ウェーブレットデータセットは、もっぱら3つの空間方向(x,y,z)における低域フィルタリング(TP)により算出されるウェーブレット係数
【数1】


の第1のグループを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ウェーブレットデータセットは、3つの空間方向(x,y,z)のうちの2つの空間方向における2つの低域フィルタリング(TP)と、残りの第3の空間方向(x,y,z)における1つの高域フィルタリング(HP)とにより算出されるウェーブレット係数
【数2】


の第2のグループを有することを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
ウェーブレットデータセットは、3つの空間方向(x,y,z)のうちの2つの空間方向における2つの高域フィルタリング(HP)と、残りの第3の空間方向(x,y,z)における1つの低域フィルタリング(TP)とにより算出されるウェーブレット係数
【数3】


の第3のグループを有することを特徴とする請求項1乃至3の1つに記載の方法。
【請求項5】
ウェーブレットデータセットは、もっぱら3つの空間方向(x,y,z)における高域フィルタリング(HP)により算出されるウェーブレット係数
【数4】


の第4のグループを有することを特徴とする請求項1乃至4の1つに記載の方法。
【請求項6】
4つの全てのグループのウェーブレット係数(T;Gx,Gy,Gz;Fyz,Fxz,Fxy;D)に対して、同じ相関関数および/または同じ評価基準を使用することを特徴とする請求項2乃至5の1つに記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つの高域フィルタリングによって得られている3つのグループのウェーブレット係数(Gx,Gy,Gz;Fyz,Fxz,Fxy;D)のうちの少なくとも1つのグループのウェーブレット係数に対して、異なる相関関数および/または異なる評価基準を使用することを特徴とする請求項2乃至5の1つに記載の方法。
【請求項8】
新たなウェーブレットデータセットを算出するためのウェーブレット係数の重み付けは、少なくとも1つの高域フィルタリングによって得られている3つの全てのグループのウェーブレット係数(Gx,Gy,Gz;Fyz,Fxz,Fxy;D)の中では同じであることを特徴とする請求項2乃至7の1つに記載の方法。
【請求項9】
新たなウェーブレットデータセットを算出するためのウェーブレット係数の重み付けは、少なくとも1つの高域フィルタリングによって得られている少なくとも2つのグループのウェーブレット係数(Gx,Gy,Gz;Fyz,Fxz,Fxy;D)に対して異なることを特徴とする請求項2乃至7の1つに記載の方法。
【請求項10】
新たなウェーブレットデータセットは、少なくとも2つの初期データセットのうちの1つの初期データセットから算出されていることを特徴とする請求項1乃至9の1つに記載の方法。
【請求項11】
新たなウェーブレットデータセットは、少なくとも2つの初期データセットの組合わせから算出されていることを特徴とする請求項1乃至9の1つに記載の方法。
【請求項12】
相関関数として、少なくとも第2のグループのウェーブレット係数(Gx,Gy,Gz)に対して、1つの相互相関関数を使用することを特徴とする請求項1乃至11の1つに記載の方法。
【請求項13】
第2のグループのウェーブレット係数(Gx,Gy,Gz)に対する相互相関関数として、次の関数を使用する
【数5】


(但し、添え字A,Bは少なくとも2つの統計学的に無関係な3DボリュームデータセットA,Bに関し、添え字jはウェーブレット変換における計算レベルを表す)
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
相関関数として、少なくとも第3のグループのウェーブレット係数(Fyz,Fxz,Fxy)に対して、1つの相互相関関数を使用することを特徴とする請求項1乃至13の1つに記載の方法。
【請求項15】
第3のグループのウェーブレット係数(Fyz,Fxz,Fxy)に対する相互相関関数として、次の関数を使用する
【数6】


(但し、添え字A,Bは少なくとも2つの統計学的に無関係な3DボリュームデータセットA,Bに関し、添え字jはウェーブレット変換における計算レベルを表す)
ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
相関関数として、少なくとも第4のグループのウェーブレット係数(D)に対して、1つの相互相関関数を使用することを特徴とする請求項1乃至15の1つに記載の方法。
【請求項17】
第4のグループのウェーブレット係数(D)に対する相互相関関数として、次の関数を使用する
【数7】


(但し、添え字A,Bは少なくとも2つの統計学的に無関係な3DボリュームデータセットA,Bに関し、かつ添え字jはウェーブレット変換における計算レベルを表し、かつ指数Pは選択度を設定するための変数として使用できる)
ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
3Dウェーブレット変換のためにハールウェーブレットを使用することを特徴とする請求項1乃至17の1つに記載の方法。
【請求項19】
X線コンピュータ断層撮影に適用され、それぞれ多数のボクセルからなる少なくとも2つの統計学的に無関係なボリュームデータセット(A,B)を使用することを特徴とする請求項1乃至18の1つに記載の方法。
【請求項20】
X線コンピュータ断層撮影に適用され、それぞれ多数のスライス画像データセットからなる少なくとも2つの統計学的に無関係なボリュームデータセット(A,B)を使用し、かつ3Dウェーブレット変換をスライス画像に実施することを特徴とする請求項1乃至18の1つに記載の方法。
【請求項21】
核磁気共鳴断層撮影のボリュームデータセットに適用されることを特徴とする請求項1乃至18の1つに記載の方法。
【請求項22】
陽電子放出断層撮影におけるボリュームデータセットに適用されることを特徴とする請求項1乃至18の1つに記載の方法。
【請求項23】
超音波断層撮影におけるボリュームデータセットに適用されることを特徴とする請求項1乃至18の1つに記載の方法。
【請求項24】
断層撮影システムの計算ユニット中に組み込まれたメモリ媒体または計算ユニットのためのメモリ媒体において、メモリ媒体に少なくとも1つのコンピュータプログラムまたはプログラムモジュルが記憶され、コンピュータプログラムまたはプログラムモジュルは断層撮影システムの計算ユニットでの実行の際に請求項1乃至23の1つに記載の方法を実行することを特徴とするメモリ媒体。
【請求項25】
計算ユニットを備えた断層撮影システムにおいて、断層撮影システムに少なくとも1つのコンピュータプログラムまたはプログラムモジュルが記憶され、コンピュータプログラムまたはプログラムモジュルは断層撮影システムの計算ユニットでの実行の際に請求項1乃至23の1つに記載の方法を実行することを特徴とする断層撮影システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの統計学的に無関係なデータセットをウェーブレット解析し、このデータセットの相関関係を決定し、重み付けされたデータから新規のボリュームデータセットを再構成することによる、断層撮影画像データセットにおけるノイズリダクション方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1から類似のノイズリダクション方法が知られている。2つの統計学的に無関係の、同じ又は空間的に類似の2Dスライス画像又は投影から画像レベル中のウェーブレット係数を決定する。ウェーブレット係数の求められた相互相関に基づいて、ウェーブレット係数は相応の重み付けにより新規の画像を算出するために相関していない成分を抑制しながら使用される。この種の画像処理により、確かに大部分のノイズは抑制されるが、実際に存在するノイズと小さな画像構造とをより良好に区別すると望ましい。
【特許文献1】独国特許公開第10305221号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明の課題は、ウェーブレット解析により断層撮影画像データセットにおける改善されたノイズリダクション方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は独立請求項の特徴部により解決される。本発明の好ましい実施態様は従属請求項に記載されている。
【0005】
本発明者は、ウェーブレット係数の相関の評価の信頼性が信号対ノイズ比に決定的に依存し、この信号対ノイズ比がウェーブレット係数を計算するために使用されたピクセルの統計により決定されることを認識した。2つの次元において、このためそれぞれのレベル(Lw2中でピクセルが使用される。なお、Lwは1つのウェーブレットに所属する一次元フィルタの長さである。短いウェーブレット、例えばハールウェーブレットの場合には、従って、解析は非常に少ないピクセル(つまりハールをベースにする場合には4つ)に基づいている。従って、ノイズが比較的高い確率で実際の構造として解釈され、よって新しくリフォーマッティング(reformatting)された画像内に維持されてしまう危険性が生じる。このことは、一方では最大可能なノイズリダクションを低下させ、他方では係数をより強く重み付けすると誤って維持されたノイズが明らかに現れ、かつフィルタリングされた画像材料の品質を低下させてしまう。
【0006】
従って、本発明者は、ウェーブレット解析を、画像データセットの1つのレベルだけで行うのではなく、3つの全ての空間方向を有する測定された全ボリュームにまで拡張することを提案する。このことは、3つの全ての空間方向においてほぼ等方向分解能を示す3Dボリュームデータセットを再構成する近代的なコンピュータ断層撮影(CT)システムでは、特に簡単でかつ有効である。従って、統計は1つのレベルにおいて2つの空間方向に応じて利用できるだけでなく、3つの相互に無関係の空間方向においても利用できる。分解能に使用された第3の次元が第3の次元に対して垂直のスライス面にある観察された3Dボリュームデータセットの分解能がより高くなればなるほど、つまり分解能がより等方的であればあるほど、この第3の次元における情報はより良好でかつ統計学的により有意に利用できる。CT画像データセットの場合には、第3の次元はz軸方向つまりシステム軸線方向に相当する。それにより、相関算出に使用されたピクセルの数を(Lw3に高め、真の相関と偶然の相関との差異をLw倍改善する。
【0007】
三次元のウェーブレット解析は、4つのグループに分割することができる次の係数を有する。グループ分割の際に、細分化基準として一次元の高域フィルタリングもしくは低域フィルタリングの数がそれぞれのウェーブレットを求める時に使用される。
【0008】
「低域成分」といわれる第1グループ:
【数8】


一次元の「方向微分係数」といわれる第2グループ:
【数9】


「平面−対角成分」といわれる第3グループ:
【数10】


「空間−対角成分」といわれる第4グループ:
【数11】


TPはウェーブレット変換に所属する一次元の低域フィルタを表し、HPはウェーブレット変換に所属する一次元の高域フィルタを表し、これらの添え字はそれぞれ高域フィルタリングのフィルタ方向を表す。こうしてウェーブレット係数T,Gx,Gy,Gz,Fyz,Fxz,Fxy,Dが生じる。
【0009】
第2から第4グループのこの3つの微分成分は、ウェーブレット算出のそれぞれのレベルの周波数帯域におけるエッジおよびノイズに関する情報を有する。相関解析は、特に好ましくは、多様な成分に分けて行うことができ、次いでこの関与したウェーブレット係数の重み付けのために実施することができる。
【0010】
この一次項つまり方向微分係数Gx,Gy,Gzから、レベルjにおいて例えば次に正規化された相互相関関数gjを算出することができる。
【数12】


jに依存して、引き続きウェーブレット係数Gx..,j,Gy..,j,Gy..jをノイズリダクションのために重み付けすることができる。これは最も簡単な場合に閾値に基づいて行うことができる。つまり、gj<Cgを示す全てのウェーブレット係数G..,jは、ゼロに設定されかつ従って再変換(ウェーブレット合成)においてもはや考慮されない。gjの直接的な使用もしくはgjの累数の直接的な使用は、ウェーブレット係数Gx..,j,Gy..,j,Gy..,jの関与のための重み付けとして特に好ましい。
【0011】
二次成分つまり平面対角成分Fyz,Fxz,Fxyは、ウェーブレット係数G...,jと同様に取り扱うことができる。つまり、この大きさfiは、相関の評価および係数F...,jの重み付けに使用される。
【数13】


【0012】
この対角項は例えば次の相互相関関数djと共に使用することができる。
【数14】


なお、指数Pは選択度を設定するための変数として使用することができる。
【0013】
好ましい実際の変換において、上記の方法はリアルタイムで進行させることができる。このために、断層撮影ボリュームデータの構築中にオンラインでデータを高域フィルタ処理および低域フィルタ処理しなければならない。CTの場合にこのボリュームデータはスキャン進行に応じてz軸つまりシステム軸線に沿って再構成されかつ3Dウェーブレット変換のためにスキャン方向にあるデータも必要であるので、スキャンとウェーブレット変換との間で特定の先行撮影を行わなければならず、その結果、3Dウェーブレット変換はスキャンおよび再構成に対して幾つかの断層分遅れて進行する。このための可能な処理方法は後記の図2との関連で記載されている。
【0014】
上記の基本思想に応じて、本発明者は、
少なくとも2つの統計学的に無関係な、同じ次元で同じ位置かつ同じ状況の三次元(3D)ボリュームデータセット(A,B)を作成し、
少なくとも2つの統計学的に無関係な3Dボリュームデータセット(A,B)を、3次元のボリュームデータセットの3つの空間方向において低域フィルタリング(TP)および高域フィルタリング(HP)によりそれぞれ3Dウェーブレット変換し、ウェーブレット係数を有するそれぞれ1つの初期データセットを算出し、
初期データセットから同じウェーブレット係数の相関係数を求め、
初期データセットのウェーブレット係数の求められた相関係数に依存して、少なくとも1つの初期データセットのウェーブレット係数の重み付けによって、新たなウェーブレットデータセットを算出し、
最終的に、新たなウェーブレットデータセットから新たな3Dボリュームデータセットを再変換する
ことを特徴とする断層撮影画像の三次元ボリュームデータセットにおけるノイズリダクション方法を提案する。
【0015】
この方法により、従来技術と比較して、相関の決定を行うために更なる次元において付加的な情報が利用可能となり、かつこの相関の決定は相応により確実となる。統計学的に無関係なボリュームデータセットを得るための多様な可能性に関して、例えば公開前の独国特許出願第102005012654.5号明細書が参照される。
【0016】
好ましくは、ウェーブレットデータセットはグループ化することができるため、もっぱら3つの空間方向(x,y,z)における低域フィルタリング(TP)によって算出されるウェーブレット係数の第1のグループが存在し、次の式が適用される。
【数15】


補足的に指摘すると、このグループTのウェーブレット係数は常に中間画像として機能し、かつ次の計算レベルにおいてさらに分解される。つまり各計算レベル(レベル)jにおいて、少なくとも1つの高域フィルタリングを含むウェーブレット係数の成分だけが重み付けされる。
【0017】
ウェーブレットデータセットは、3つの空間方向(x,y,z)のうちの2つの空間方向における2つの低域フィルタリング(TP)と、それぞれ残りの第3の空間方向(x,y,z)における1つの高域フィルタリング(HP)とにより算出されるウェーブレット係数の第2のグループをも含むことができ、次の式が適用される。
【数16】


【0018】
さらに、ウェーブレットデータセットは、3つの空間方向(x,y,z)のうちの2つの空間方向における2つの高域フィルタリング(HP)と、それぞれ残りの第3の空間方向(x,y,z)における1つの低域フィルタリング(TP)とにより算出されるウェーブレット係数の第3のグループを含むことができ、次の式が適用される。
【数17】


【0019】
最後に、ウェーブレットデータセットは、もっぱら第3の空間方向(x,y,z)における高域フィルタリング(HP)により算出されるウェーブレット係数の第4のグループを含むことができ、次の式が適用される。
【数18】


【0020】
一方で、ウェーブレット係数の全てのグループに対して、例えばウェーブレット係数Gx,Gy,Gz;Fyz,Fxz,Fxy;Dの3つのグループに対して簡素化して、同じ相関関数および/または同じ評価基準を使用することができる。
【0021】
3つのグループのウェーブレット係数Gx,Gy,Gz;Fyz,Fxz,Fxy;Dのうちの少なくとも1つのグループのウェーブレット係数に対して異なる相関関数および/または異なる評価基準を使用する場合に、よりフレキシブルな変形例においておよびそれぞれの実状に容易に整合可能である。特に、2つのグループのウェーブレット係数Gx,Gy,Gz;Fyz,Fxz,Fxyの評価を、ウェーブレット係数Dのグループとは異なるようにすることができる。
【0022】
簡単に、新たなウェーブレットデータセットを算出するために、ウェーブレット係数の重み付けを、4つの全てのグループのウェーブレット係数T;Gx,Gy,Gz;Fyz,Fxz,Fxy;D内で同じにすることも可能である。
【0023】
新たなウェーブレットデータセットを算出するために、ウェーブレット係数の重み付けを、少なくとも2つのグループのウェーブレット係数T;Gx,Gy,Gz;Fyz,Fxz,Fxy,Dに対して異なるようにするフレキシブルな変形例は有利である。
【0024】
さらに、新たなウェーブレットデータセットは少なくとも2つの初期データセットのうちの正確に1つの初期データセットから又は少なくとも2つの初期データセットの組合わせから算出することができる。
【0025】
本発明による方法の特別な変形例において、相関関数として、少なくとも第2のグループのウェーブレット係数(Gx,Gy,Gz)に対して、1つの相互相関関数を使用することができる。この場合、例えば第2のグループのウェーブレット係数(Gx,Gy,Gz)に対して、次の関数が適している。
【数19】


なお、添え字A,Bは少なくとも2つの統計学的に無関係な3DボリュームデータセットA,Bに関し、かつ添え字jはウェーブレット変換における計算レベルを表す。
【0026】
同様に、相関関数として、少なくとも第3のグループのウェーブレット係数(Fyz,Fxz,Fxy)に対して、1つの相互相関関数を使用することができる。この場合、例えば、次の関数が適している。
【数20】


なお、添え字AおよびBは少なくとも2つの統計学的に無関係な3DボリュームデータセットAおよびBに関し、かつ添え字jはウェーブレット変換における計算レベルを表す。
【0027】
最後に、相関関数として、少なくとも第4のグループのウェーブレット係数(D)に対して、1つの相互相関関数を使用することができ、その場合、特に次の関数が適している。
【数21】


同様に、添え字A,Bは少なくとも2つの統計学的に無関係な3DボリュームデータセットA,Bに関し、添え字jはウェーブレット変換における計算レベルを表し、かつ指数Pは変数として選択度を設定するために使用することができる。統計学的に無関係なボリュームデータセットの例として、一方で偶数の投影値または他方で奇数の投影値から再構成されたボリュームデータセットを挙げることができる。同様に、統計学的に無関係なボリュームデータセットは、角度をずらした異なる焦点−検出器の組合せから得ることもできる。他には、例えば、跳躍焦点(ジャンプフォーカス)システムの場合に、異なる跳躍焦点位置の投影はそれぞれ統計学的に無関係な投影にまとめられ、かつその投影からそれぞれ統計学的に無関係なボリュームデータセットを算出することが可能である。
【0028】
3Dウェーブレット変換のためのオンライン処理には、特にハールウェーブレットが簡単な構造に基づいて適している。もちろん、他の変換も可能であることが指摘される。例えばスプラインウェーブレット又はドベシィウェーブレットを使用することができる。
【0029】
上記の方法は、好ましくはX線コンピュータ断層撮影の範囲内に適用することができ、それぞれ多数のボクセルからなる少なくとも2つの統計学的に無関係なボリュームデータセットA,Bが使用される。
【0030】
代替的に、この方法はX線コンピュータ断層撮影に適用することができ、それぞれ多数のスライス画像データセットからなる少なくとも2つの統計学的に無関係なデータセットA,Bが使用され、3Dウェーブレット変換がスライス画像に包括的に実施される。
【0031】
CTの範囲内で本発明による方法を使用することに関して、この方法が一方で一定の適用された放射線量で画像品質を改善するために又は画像品質を維持しながら放射線量を減少させるために利用できることを指摘することができる。同様のことが、イオン化された放射線の適用下で陽電子放出断層撮影(PET)又はその他の断層撮影の範囲内での使用にも適用される。
【0032】
さらに、本発明のノイズリダクション方法をNMR断層撮影(NMR=核磁気共鳴)又は超音波断層撮影からのボリュームデータセットに転用することも、画像品質の改善のための本発明の範囲内にある。
【0033】
本発明には、断層撮影システムの計算ユニット中に組み込まれているか又は断層撮影システムの計算ユニット用に決定されかつ少なくとも1つのコンピュータプログラムまたはプログラムモジュルを有し、コンピュータプログラム/プログラムモジュールが稼働時に断層撮影システムの計算ユニットで本発明の方法を実行するメモリ媒体も属している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
次に、本発明を、図1〜4によるコンピュータ断層撮影(CT)画像表示の具体的な実施例を用いて詳細に説明する。図には本発明の理解のために必要な特徴だけが示されている。なお次の符号が使用されている。1:コンピュータ断層撮影(CT)システム、2:第1のX線管、3:第1の多列検出器、4:第2のX線管、5:第2の多列検出器、6:ガントリハウジング、7:患者、8:患者寝台、9:システム軸線、10:計算ユニットおよび制御ユニット、11:内部メモリ、12:ボリュームデータセット、13.1,13.2:統計学的に無関係なボリュームデータセット、14.1,14.2:ウェーブレット変換、15:ノイズ抑制、16:ウェーブレット係数の相関的に関係する重み付け、17:新たなボリュームデータセット、18:本発明による方法、Prg1−Prgn:コンピュータプログラム、A,B:統計学的に無関係なボリュームデータセット、j:計算レベル、jmax:計算レベルの最大数、Lw:一次元フィルタの長さ、P:投影、P’,P”:統計学的に無関係な部分投影、S:ビームデータセット、S’,S”統計学的に無関係なビームデータセット、S1〜Sj:投影のビーム、S1〜Sk:第1のボリューム要素のビーム、α1〜αn:投影角。
【0035】
図1には、例示されたコンピュータ断層撮影(CT)システム1が模式的に示され、このCTシステム1の計算ユニット10中でプログラムPrgxの実施により本発明によるノイズリダクション方法がCTスライス画像表示に適用される。
【0036】
CTシステム1は、ここで具体的に示されている事例ではガントリハウジング6を有し、ガントリハウジング6中で図示されていないガントリにX線管2と多列検出器3とが固定されている。運転時にはX線管2と検出器3とはシステム軸線9を中心として回転し、一方患者7はシステム軸線9に沿って走行可能な患者寝台8を用いてX線管2と検出器3との間のスキャン領域を通って送り込まれる。患者に対して相対的にこのようにスパイラル走査が実施される。選択的に、複数のX線管−検出器組合せを走査に使用することもできる。このように第2のX線管−検出器組合せは、第2のX線管4と第2の多列検出器5とにより破線で表示されている。第2のX線管−検出器組合せにより極めて簡単に第2の統計学的に無関係のボリュームデータセットが作成され、ボリュームデータセットは量子ノイズに関してだけ統計学的に無関係であることがわかる。
【0037】
CTシステムの制御、およびノイズリダクションによる画像処理を含めた画像再構成は計算ユニット10により行われ、計算ユニット10は内部メモリ11にコンピュータプログラムPrg1−Prgnを有し、コンピュータプログラムPrg1−Prgnは移動可能な記憶媒体で転送することもできる。コンピュータプログラムPrg1−Prgnは、CTコンピュータのその他の通常の作業の他に、画像処理時の本発明によるノイズリダクション方法も実行する。
【0038】
図1の模式的な図において、点線の枠18中に本発明によるノイズリダクションの変法が示されている。これに従って、まず、コンピュータプログラムを用いて患者7のボリュームデータセット12を再構成する。ボリュームデータセット12から、同じスライス面(切断面)に関して2つの統計学的に無関係なボリュームデータセット13.1,13.2を抽出し、引き続いてこれらの2つの統計学的に無関係なボリュームデータセット13.1,13.2がそれぞれ3Dウェーブレット変換14.1,14.2を受ける。ここで、ステップ15において計算されたウェーブレット係数に関して相互相関係数が計算される。引き続き、ステップ16でウェーブレット係数の求められた相関に基づいて、新しいボリュームデータセットのリフォーマッティングの際にウェーブレット係数の相関に関係する重み付けが実施される。この場合、両ボリュームデータセットA,Bのうちの一方のボリュームデータセットの重み付けされたウェーブレット係数だけを、又は両画像データセットA,Bの重み付けされたウェーブレット係数の組合わせを使用することができる。
【0039】
このようにして、量子ノイズを除去された新しいボリュームデータセット17が生じ、新しいボリュームデータセット17はオペレータによって評価されるために計算ユニット10のディスプレーに表示することができるか又は医者による更なる評価のために外部コンピュータに、データ記録媒体に又は印刷物で伝達することもできる。
【0040】
上記の方法がリアルタイムで進行する場合には、断層撮影のボリュームデータの構築中にオンラインでそのデータを高域フィルタ又は低域フィルタ処理しなければならない。ボリュームデータはスキャン進行に応じてz軸つまりシステム軸線9に沿って再構成され、かつ3Dウェーブレット変換のためにスキャン方向に置かれたデータも必要であるために、スキャンとウェーブレット変換との間で特定の先行撮影が行われなければならず、その結果、3Dウェーブレット変換はスキャンと再構築とに対して幾つかの断層分ずらして進行する。このような状況は図2に示されており、これは計算レベル0〜j(ここでは例示的にj=3)を用いたz軸方向でのウェーブレット解析を模式的に示す。
【0041】
選択されたxy平面においてウェーブレット係数をレベルjで計算するために、2j+(2j−1)(LW−2)のアキシャル断層を必要とする。
【0042】
これは内部2j断層のフィルタリングを可能にする。従って、(2j−1)(LW−2)/2分の画像の先行取得が必要である。中央の2j断層のフィルタリングにより更なる2jアキシャル画像に関する待機が必要であり、次にまた内部2j断層がフィルタリングされる。これは、全てのデータまで反復的に続いて処理される。
【0043】
実際には、ウェーブレット変換のレベルを上向きでjmaxにより限定すると好ましい。というのは、低い計算レベルにある有意なノイズ成分は高周波帯域に見られるためである。同時に、これは処理速度にも有利に影響する。従って、ノイズリダクションは、好ましくはブロック的に2jmax断層に対して行うことができ、それぞれ対応する統計学的に無関係なボリュームデータの(2jmax−1)(LW−2)/2断層は先行画像として利用可能でなければならない。更なるそれぞれの2jmax一次断層の後に次のブロックのフィルタリングを行うことができる。
【0044】
次に、さらに統計学的に無関係なボリュームデータセットを獲得するためのいくつかの変形例を示すが、変形例は完全性を要求されない。無関係なボリュームデータセットを計算するための既存の検出器データを分割する変形例は図3に模式的に示されている。ここでは、平行ビームS1〜Sjの複数の検出器データからなる1つの投影Pが2つの完全な部分投影P’,P”とにどのように分割されるかが示されている。奇数の添え字を有するビームから由来するデータが投影P’に分類され、偶数の添え字を有するビームからなるデータが完全な部分投影P”に分類される。この方法は、使用された全ての投影角α1〜αnに対して実施されるため、投影およびこの投影から算出されたスライス画像から引き続き統計学的に無関係なボリュームデータセットA,Bを再構成することができる。このボリュームデータセットA,Bに関して、本発明によるノイズリダクション方法15が適用され、かつノイズリダクションされた完成したボリュームデータセット17が再変換される。
【0045】
図4は、ボクセルによる再構成への本発明による方法の適用を例示的に示す。この図にはビームS1〜Skが示され、ビームS1〜Skはそれぞれ共通のボクセルVを通過しかつ180゜半回転に相当する。ボクセルごとの再構成の場合には、公知のように、多数のこのようなビームセットから、検査対象物の個々のボクセル値を再構成し、かつボリュームデータセットを作成する。
【0046】
本発明による方法のために、図4に模式的に示したように、1つのボクセルVの各ビームセットS、より正確には各ビームセットSにより生じる検出器データセットを、ビームセットS’,S”に相当する完全な部分データセットに分割することにより、無関係なボリュームデータセットA,Bを作成することができる。この完全な部分検出器データセットの合計から、次にボクセルによるボリュームデータセットA,Bが算出される。この統計学的に無関係なボリュームデータセットは、本発明によるノイズリダクション方法を受け、引き続きノイズ除去されたボリュームデータセット17が作成される。
【0047】
上記の実施例は、唯一の焦点−検出器の組合せにより求められたCTデータセットにも適用することができる。少なくとも2つの焦点−検出器の組合せ又は少なくとも2つの跳躍焦点位置を有する跳躍焦点(ジャンプフォーカス)を使用する場合には、それぞれ互いに無関係に求められたデータセットを同じようにさらに処理することができる。
【0048】
補足的に指摘するに、本発明による方法は、検査システムに直接に接続された計算ユニットで実行できると共に、独立して別個のユニットでも実行することができる。
【0049】
前述の本発明の特徴は、本発明の範囲を超えることなしに、それぞれ記載された組合わせにおいてだけではなく、他の組合わせにおいても又は単独でも使用可能であると解釈される。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】模式化されたプロセス図を有するCTシステムを表す図
【図2】ウェーブレット変換の基本原理図を表す図
【図3】1つの平行投影を2つの完全な部分平行投影に分割する様子を示す図
【図4】本発明による方法に従ったボクセル走査の分割を示す図
【符号の説明】
【0051】
1 CTシステム
2 第1のX線管
3 第1の多列検出器
4 第2のX線管
5 第2の多列検出器
6 ガントリハウジング
7 患者
8 患者寝台
9 システム軸線
10 計算ユニットおよび制御ユニット
11 内部メモリ
12 ボリュームデータセット
13.1,13.2 統計学的に無関係なボリュームデータセット
14.1,14.2 ウェーブレット変換
15 ノイズリダクション
16 ウェーブレット係数の相関的に関係する重み付け




 

 


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