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発明の名称 3D画像データセットの後処理方法および装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−90073(P2007−90073A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2006−262744(P2006−262744)
出願日 平成18年9月27日(2006.9.27)
代理人 【識別番号】100075166
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 巖
発明者 ルッツ ギュンデル
要約 課題
マーキング造影剤を満たされた領域を、障害となる画像アーチファクトなしに、画像から消去することができるようにする。

解決手段
画像化断層撮影装置により身体領域から記録された3D画像データセットを後処理するために、3D画像データセットが、マーキング造影剤および基礎造影剤を少なくとも部分的に満たされた中空器官を含み、画像データセットにおいて造影剤を満たされた中空器官を含む関心部分で自動的な3次元エッジ検出が行なわれて、画像データセットにおいてマーキング造影剤を含む領域と中空器官の壁との間の移行部が境界面として決定され、境界面に垂直に、造影剤を含む領域を除去しかつ移行部の周りの領域を移行部から遠くに離れている領域よりも低く重み付けする重み付け高域通過フィルタリングが行なわれ、移行部の周りの領域において移行部を平滑するために低域通過フィルタリングが行なわれる。
特許請求の範囲
【請求項1】
画像化断層撮影装置により身体領域から記録された3D画像データセットを後処理するために、
3D画像データセットが、マーキング造影剤および基礎造影剤を少なくとも部分的に満たされた中空器官を含み、
画像データセットにおいて造影剤を満たされた中空器官を含む関心部分で自動的な3次元エッジ検出が行なわれて、画像データセットにおいてマーキング造影剤を含む領域と中空器官の壁との間の移行部が境界面(14)として決定され、
境界面(14)に垂直に、造影剤を含む領域を除去しかつ移行部の周りの領域を移行部から遠くに離れている領域よりも低く重み付けする重み付け高域通過フィルタリングが行なわれ、
移行部の周りの領域において移行部を平滑するために低域通過フィルタリングが行なわれる
ことを特徴とする3D画像データセットの後処理方法。
【請求項2】
3次元エッジ検出の際に、画像データセットにおいてマーキング造影剤を含む領域と基礎造影剤を含む領域との間の移行部ならびに基礎造影剤を含む領域と中空器官の壁との間の移行部が同様に境界面として決定されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
自動的な3次元エッジ検出のための画像データセットの関心部分を得るために、3D画像データセットにおいて中空器官がセグメント化されることを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
セグメント化が2段階で行なわれ、第1段階においてマーキング造影剤を含む領域がセグメント化され、第2段階においてこの領域が中空器官の壁を含めるために拡張されることを特徴とする請求項3記載の方法。
【請求項5】
3次元エッジ検出の際に、画像データセットにおいてコントラスト跳躍およびその空間方位ならびにその接平面(T)を決定するために、関心部分における画像データセットの各画像ボクセル(15)について、画像ボクセルの周りの予め定められた範囲内または半径内の分散が算出されることを特徴とする請求項1乃至4の1つに記載の方法。
【請求項6】
3つの空間方向が線形に独立している少なくとも3つの空間方向についての1次元分散が決定されることを特徴とする請求項5記載の方法。
【請求項7】
空間方向として、関心部分における任意の直方体基準ボリュームの基準軸、面対角線および空間対角線のうちの少なくとも1つが使用されることを特徴とする請求項6記載の方法。
【請求項8】
ベクトルvmaxが分散の最大値を持つ方向であり、ベクトルvvminが分散の最小値を持つ方向であり、ベクトルvがベクトルvmin,vmaxによって設定された平面に垂直である場合に、接平面がベクトルv,vminによって設定されることを特徴とする請求項5乃至7の1つに記載の方法。
【請求項9】
患者の身体領域の断層撮影3D画像データセットのための測定データを記録する画像撮影システム(1,2)と、画像撮影システム(1,2)の測定データから3D画像データセットを再構成するように構成されている画像処理システム(10)とを備え、請求項1乃至8の1つに記載の方法を実施するための装置において、
画像処理システム(10)が画像後処理モジュール(13)を含み、画像後処理モジュール(13)は、
3D画像データセットにおいてマーキング造影剤および基礎造影剤を少なくとも部分的に満たされた中空器官を含む関心部分で自動的な3次元エッジ検出を行って、画像データセットにおいてマーキング造影剤を含む領域と中空器官の壁との間の移行部を境界面(14)として決定し、
境界面(14)に垂直に、造影剤を含む領域を除去しかつ移行部の周りの領域を移行部から遠くに離れている領域よりも低く重み付けする重み付け高域通過フィルタリングを行ない、
移行部の周りの領域において移行部を平滑するために低域通過フィルタリングを行なう
ことを特徴とする3D画像データセットの後処理装置。
【請求項10】
画像後処理モジュール(13)は、3次元エッジ検出の際に、画像データセットにおけるマーキング造影剤を含む領域と基礎造影剤を含む領域との間の移行部ならびに基礎造影剤を含む領域と中空器官の壁との間の移行部が同様に境界面として決定されるように構成されていることを特徴とする請求項9記載の装置。
【請求項11】
画像後処理モジュール(13)は、自動的な3次元エッジ検出のための画像データセットの関心部分を得るために、3D画像データセットにおいて先ず中空器官をセグメント化するように構成されていることを特徴とする請求項9又は10記載の装置。
【請求項12】
画像後処理モジュール(13)は、セグメント化を2段階で行ない、第1段階においてマーキング造影剤を含む領域をセグメント化し、第2段階においてこの領域を中空器官の壁を含めるために拡張するように構成されていることを特徴とする請求項11記載の装置。
【請求項13】
画像後処理モジュール(13)は、3次元エッジ検出の際に、画像データセットにおいてコントラスト跳躍およびその空間方位ならびにその接平面(T)を決定するために、関心部分における画像データセットの各画像ボクセル(15)について、画像ボクセルの周りの予め定められた範囲内または半径内の分散を算出するように構成されていることを特徴とする請求項9乃至12の1つに記載の装置。
【請求項14】
画像後処理モジュール(13)は、3つの空間方向が線形に独立している少なくとも3つの空間方向についての1次元分散を決定するように構成されていることを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項15】
画像後処理モジュール(13)は、空間方向として、関心部分における任意の直方体基準ボリュームの基準軸、面対角線および空間対角線のうちの少なくとも1つを使用するように構成されていることを特徴とする請求項14記載の装置。
【請求項16】
画像後処理モジュール(13)は、ベクトルvmaxが分散の最大値を持つ方向であり、ベクトルvminが分散の最小値を持つ方向であり、ベクトルvがベクトルvmin,vmaxよって設定された平面に垂直である場合に、接平面をベクトルv,vminによって設定するように構成されていることを特徴とする請求項13乃至15の1つに記載の装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像化断層撮影装置により身体領域から検出されかつ造影剤を少なくとも部分的に満たされた中空器官を含む3D画像データセットの後処理方法、特にバーチャル結腸鏡検査の3D画像データセットの後処理方法に関する。本発明は、この方法を実施するための少なくとも1つの画像処理モジュールを含む患者の身体領域の3D画像データセットを検出する装置、特にコンピュータ断層撮影(CT)システムまたは磁気共鳴断層画像化(MR)システムにも関する。
【背景技術】
【0002】
この方法および装置の主要適用分野は、バーチャル結腸鏡検査(Virtual Colonography)の分野である。腸癌は主要国における頻度の高い死因である。この病気の良性の前段階は腸癌発生の遥か前に既に腸内に形成されたポリープである。ポリープは多くの場合多年を経て悪性の癌に成長する。従って、腸癌制圧における有効な措置はポリープの早期認識である。このために過去においては内視鏡検査法が使用された。最近においてバーチャル結腸鏡検査の技術が重要性を増している。バーチャル結腸鏡検査においては腸がコンピュータ断層撮影法または磁気共鳴断層画像化法により走査され、その際に得られた画像が後で医療ワークステーションにおいて分析される。両技術、すなわち内視鏡による結腸鏡検査とバーチャル結腸鏡検査とにおいて、腸壁のポリープを示す構造を識別できるようにするために、検査前に腸が適切な薬剤によって洗浄されなければならない。これは、患者によって不快に感じられ、しばしばこの検査にとっての障害をなす。
【0003】
バーチャル結腸鏡検査の公知の方法の場合、患者は検査の2日前から、画像化方法において良好に認識可能なマーキング造影剤を付加された繊維質の少ない食べ物に切り替えられる。この場合にコンピュータ断層撮影においては主としてバリウムまたはガストログラフィンが使用される。マーキング造影剤は、多かれ少なかれ腸内にある糞便および液体の残留物とよく混ざり合い、従って後で撮影される医用画像において容易に識別することができる。検査中には腸壁のより良好なコントラスト強調のためにいわゆる基礎造影剤(例えば、CTにおける空気またはCO、MRにおける水)が与えられる。画像データの後処理時には糞便−マーキング造影剤混合物もしくは液体−マーキング造影剤混合物が閾値法によって識別され、ディジタル減算によって1つ又は複数の画像から消去される。薬剤によってひき起こされる腸洗浄は、バーチャル腸洗浄とも呼ばれるこの技術の場合もはや実施する必要がないか、または限定的にしか実施する必要がない。
【0004】
空気を満たされた腸と周りを囲む腸壁との間の大きなコントラスト差が、使用される画像化方法によって、その際に得られる2Dまたは3D画像における多数のピクセルまたはボクセルにわたる移行部に描出される。この理由は部分ボリュームアーチファクトまたは伝達関数にある。しかしながら、バーチャル腸洗浄の場合に行なわれる減算は、マーキング造影剤を含む領域と腸壁との間の移行部に画像エラーを生じる。画像エラーは、探索されるポリープに似た構造を持ち、それゆえポリープの識別を難しくし、それどころか妨害すらする。
【0005】
バーチャル洗浄の改善された方法として、これらの移行部を考慮して、フィルタマスクにより、造影剤を満たされた領域内と腸壁への移行部とにおいて異なる減算を行なう方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。この方法においては、マーキング造影剤を満たされた領域の減算後に腸壁への移行部が新たにモデル化される。この場合に、アキシャル2D画像データセットにおいて、その都度、減算に基づいて得られた鋭い移行部を検出するために、エッジ検出が行なわれる。続いて、この鋭い移行部が、CT画像内の腸壁と空気を満たされた腸との間の移行部において一般に認識されているように、緩やかに低下する移行範囲に置き換えられる。引き続いて、平滑化をもたらすために、この新たにモデル化された移行部の低域通過フィルタリングが行なわれる。方法全体は、2次元において、すなわち個別の2D断層画像により動作する。
【非特許文献1】M.E.Zalis et al.,“Digital Substruction Bowel Cleaning for CT Colonography”,IEEE Transaction on Imaging,Vol.23,No.11,2004,pp.1335−1343
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、マーキング造影剤を満たされた領域を、障害となる画像アーチファクトなしに、画像から消去することができるように、検査範囲の断層撮影画像データの後処理を可能にする3D画像データセットの後処理方法ならびにこの方法を実施するための画像化装置、すなわち3D画像データセットの後処理装置を提供することにある。この場合に、方法およびシステムは、バーチャル結腸鏡検査の分野におけるバーチャル腸洗浄に適しているべきである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
3D画像データセットの後処理方法に関する課題は、本発明によれば、画像化断層撮影装置により身体領域から記録された3D画像データセットを後処理するために、3D画像データセットが、マーキング造影剤および基礎造影剤を少なくとも部分的に満たされた中空器官を含み、画像データセットにおいて造影剤を満たされた中空器官を含む関心部分で自動的な3次元エッジ検出が行なわれて、画像データセットにおいてマーキング造影剤を含む領域と中空器官の壁との間の移行部が境界面として決定され、境界面に垂直に、造影剤を含む領域を除去しかつ移行部の周りの領域を移行部から遠くに離れている領域よりも低く重み付けする重み付け高域通過フィルタリングが行なわれ、移行部の周りの領域において移行部を平滑するために低域通過フィルタリングが行なわれることによって解決される。
3D画像データセットの後処理装置に関する課題は、本発明によれば、患者の身体領域の断層撮影3D画像データセットのための測定データを記録する画像撮影システムと、画像撮影システムの測定データから3D画像データセットを再構成するように構成されている画像処理システムとを備え、本発明による方法を実施するための装置において、画像処理システムが画像後処理モジュールを含み、画像後処理モジュールは、
3D画像データセットにおいてマーキング造影剤および基礎造影剤を少なくとも部分的に満たされた中空器官を含む関心部分で自動的な3次元エッジ検出を行って、画像データセットにおいてマーキング造影剤を含む領域と中空器官の壁との間の移行部を境界面として決定し、
境界面に垂直に、造影剤を含む領域を除去しかつ移行部の周りの領域を移行部から遠くに離れている領域よりも低く重み付けする重み付け高域通過フィルタリングを行ない、
移行部の周りの領域において移行部を平滑するために低域通過フィルタリングを行なうことによって解決される。
本発明による方法ならびに装置の有利な実施態様は従属請求項に記載され、あるいは以下の説明並びに実施例から引き出すことができる。
【0008】
画像化断層撮影装置、特にコンピュータ断層撮影装置または磁気共鳴断層画像化装置により身体領域から記録され、マーキング造影剤および基礎造影剤を少なくとも部分的に満たされた中空器官を含む3D画像データセットを後処理するために、先ず、画像データセットの関心部分で自動的な3次元エッジ検出が行なわれて、画像データセットにおけるマーキング造影剤を含む領域と中空器官の壁との間の移行部が境界面として決定される。この決定後に、境界面に垂直に、造影剤を含む領域を消去しかつ移行部の周りの領域をその移行部から遠くに離れている領域よりも低く重み付けする重み付け高域通過フィルタリングが画像データセット全体または関心部分で行なわれる。消去とは、この関係においては、この領域が引続いて画像内において、あたかも液体またはマーキング造影剤を満たされていないかのように見えることであると理解される。続いて移行部の周りの領域において、移行部を平滑するために、更に低域通過フィルタリングが行なわれる。
【0009】
3次元のエッジ検出の際に、画像データセットにおいて、マーキング造影剤を含む領域と基礎造影剤を含む領域との間の移行部ならびに基礎造影剤を含む領域と中空器官の壁との間の移行部が同様に境界面として決定されるので、これらの移行部も引き続いて、場合によっては差別して平滑されると好ましい。これは、特に3つの媒質、すなわちマーキング造影剤を含む領域と、基礎造影剤を含む領域と、中空器官の壁との間の移行部に関係する。
【0010】
従って、本発明による方法は、3次元エッジ検出および高域通過フィルタリングならびに低域通過フィルタリングが行なわれる3D画像データセットの3次元の後処理方法である。重み付け高域通過フィルタリングによって、マーキング造影剤を満たされた本来の領域と中空器官の壁もしくは基礎造影剤(例えば、空気)を満たされた領域との間の移行部が、後処理された画像データの表示の際に、障害となる画像アーチファクトなしに再現される。この場合に本発明による方法は、特に、腸壁への移行部の画像の分析を、障害となる画像アーチファクトなしに、可能にするためのバーチャル結腸鏡検査時のバーチャル腸洗浄に適している。
【0011】
本発明による方法は3D画像データセット全体に適用することができる。しかしながら、本発明による方法の有利な実施態様では、費用低減のために、フィルタリングすべき範囲が先ず関心部分に限定される。このために3D画像データセットにおける中空器官が先ず造影剤を含む領域に基づいてセグメント化される。しかしながら後続のフィルタリングステップにとって中空器官の壁の部分も必要であるので、セグメンテーション結果は造影剤を満たされた領域の周りの定められた範囲に関して評価される。このステップは、セグメンテーションが不均一な造影剤分布により中空器官の内部の部分を効果的に処理できない場合にも有利である。
【0012】
3D画像データセットにおける3次元エッジ検出方法として、好ましくは画像データセットの各ボクセルもしくは画像データセットの関心部分の各ボクセル(以下において画像ボクセルと呼ぶ。)について、画像データセットもしくは関心部分におけるコントラスト跳躍およびその空間方位ならびにその接平面Tを境界面として決定するために、画像ボクセルの周りの予め定められた範囲内または半径内の分散が算出される。第1の好ましい実施態様においては、3つの空間方向が線形に独立している少なくとも3つの空間方向についての1次元分散が算出される。1次元分散を算出する多数の空間方向は、空間内にできるだけ均一に分布して配置されていると好ましい。できるだけ均一な分布は、例えば空間方向として、関心部分における任意の直方体基準ボリュームの基準軸、面対角線および空間対角線のうちの少なくとも1つが使用される場合に達成される。上述の軸線の全てが使用される場合、3個の基準軸、6個の面対角線および4つの空間対角線による全部で13個の空間方向が生じる。この場合に更に注目すべきことは、直方体基準ボリュームを任意に空間内に配置してよいことであり、立方体を使用すると好ましい。なぜならば、これによって優先的方向が存在しないからである。
【0013】
コントラスト跳躍の空間方位は接平面によって決定される。この場合に、この面はベクトルv,vminによって設定される。ベクトルvはベクトルvmin,vmaxよって設定される平面に対して垂直であり、ベクトルvmaxは分散の最大値を持つ方向を示し、ベクトルvminは分散の最小値を持つ方向を示す。
【0014】
1次元分散を算出する方法のほかに、2つの面が線形に独立である少なくとも3つの平面において2次元分散を算出する方法も可能である。この場合に、前述と類似して、2次元分散が算出される多数の平面が、その法線ベクトルに関して、できるだけ均一に空間内に分布するように合わせられるべきである。なぜならば、このようにして全ての空間方向が均一に考慮されるからである。更に、検査領域における任意の直方体基準ボリュームの基準軸、面対角線および空間対角線のうちの少なくとも1つに相当する法線を有する2次元分散が決定される面が使用されるとよい。この場合に接平面としては最も少ない2次元分散を有する面を選択するとよい。この2次元方法の場合にも結局、接平面Tにおいて種々の方向の1次元分散が決定され、それから最小分散方向vminおよび垂線vが決定され、定義に従って垂線vは接平面における最大1次元分散の方向vT,maxとして想定される。逆に、接平面においても種々の方向の1次元分散が決定され、それから最小分散方向vmaxおよび垂線vが決定され、定義に従って垂線vは接平面における最小1次元分散の方向vT,minとして想定されてもよい。
【0015】
結局、このように決定された接平面が被探索境界面を生じる。引続いて3次元で境界面つまり接平面に対して垂直に行なわれる高域通過フィルタリングのために、適切な重み付けが行なわれる。この重み付けでは、マーキング造影剤を満たされた領域と中空器官の壁もしくは基礎造影剤を満たされた領域との間の移行部の領域がその移行部から離れている領域よりも小さく重み付けされる。この場合に異なる重み付けは、強く重み付けされた領域と少なめに重み付けされた領域との間の緩やかな移行を保証する重み付け関数により行なわれる。
【0016】
本発明による装置、すなわち医用断層撮影システム、特にCTシステムまたはMRシステムは、公知のように、測定データを検出する画像撮影システムならびに測定データから3D画像データセットを再構成する画像処理システムを有する。画像処理システムは、本発明においては、本発明による方法の後処理ステップを自動的に実行するプログラムモジュールを含んでいる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下において、図面を参照しながら実施例に基づいて本発明による方法および装置を、特許請求の範囲によって設定される保護範囲を限定することなく、もう一度詳しく説明する。
図1は本発明によるCTシステムを極めて概略的に示し、
図2は本発明による方法におけるステップの例を概略的に示し、
図3は3Dエッジ検出の際の分散計算のための選択方向を示し
図4はエッジ検出の際の接平面の例を示す。
【0018】
図1は、本発明による方法に従って構成されているコンピュータ断層撮影システムの構成を極めて概略的に示す。コンピュータ断層撮影システムはX線管1の形のX線源を有する。X線管1は、ファン状のX線ビーム5を、X線検出素子2を有する検出器列に向かって放出する。X線管1も検出素子2も、測定中に連続的に患者4の周りを回転する回転枠6、いわゆるガントリに配置されている。患者4は図1に示されていない患者用寝台上に横たわり、患者用寝台はガントリ6内へ伸びている。ガントリ6は図1に示されている直交座標系x−y−zのx−y平面において回転する。患者用寝台はz軸に沿って移動可能である。z軸は患者4のその都度表示すべきスライスのスライス厚方向に相当する。この図においては紙面に対して垂直な方向であるz方向へのX線ビーム5の広がりは、一方ではX線管1の回転陽極上の焦点3の広がりによって、他方では管側に配置されかつ絞り開口がz方向に調整可能である絞り7によって予め与えられる。
【0019】
X線管1は高電圧発生装置8を介して例えば120kVの高電圧を供給される。制御装置9は、コンピュータ断層撮影装置の個々の構成要素、特に高電圧発生装置8、ガントリ6、検出素子2ならびに患者用寝台を測定データ取得のために制御する。検出器2から供給された測定データは画像コンピュータ10に転送される。画像コンピュータ10は画像再構成ユニット12を含む。画像再構成ユニット12においては測定データから画像再構成、この例では3D画像データセットの再構成が行なわれる。3D画像データセットの使用者によって選択された眺めがモニタ11に表示される。
【0020】
この種のコンピュータ断層撮影システムは専門家によく知られている。このコンピュータ断層撮影システムにおいては、画像再構成ユニット12の後に画像後処理ユニット13が接続されている。画像後処理ユニット13は、得られた3D画像データセットを必要時に、すなわち使用者によって要求された時に、模範的に図2に示されているように本発明による方法に従って自動的に後処理する。
【0021】
バーチャル腸洗浄をともなうバーチャル結腸鏡検査が実施されるこの例において、患者は検査前の1〜2日の期間にマーキング造影剤を付加された食べ物を摂取した。その後基礎造影剤として空気を腸内に注入した後、コンピュータ断層撮影装置により、患者の腸を含む身体領域の3D画像データセットが記録される。画像後処理ユニット13においては、3D画像データセットの再構成後に、3D画像データセットにおける造影剤を満たされた領域のCT値に基づく腸のセグメント化(つまりセグメンテーション)が行なわれる。この造影剤を満たされた領域のCT値は、造影剤に応じて、300〜500HU(ハウンズフィールド値)の範囲内にあるので、これらの範囲は閾値法によって容易に他の画像範囲から分離可能である。例えば、脂肪成分のCT値は−20HUの範囲にあり、腸壁のCT値は約10〜20HUの範囲にある。空気を満たされた腸領域は−1000HUのCT値を有する。造影剤を満たされた領域のこの閾値に基づいたセグメンテーションに従って、この領域が全ての方向に拡張され、それによって腸壁は同様に共にセグメント化された領域内に含められる。
【0022】
続いて、画像データセットのこのセグメント化された部分は本発明による方法に従って更に処理される。この場合に3次元のエッジ検出が行なわれる。この3次元のエッジ検出は13個の空間方向への分散に基づく接平面の決定を要求する。座標x,y,zを有する検査対象の3次元空間内のデータ点である各ボクセルについて、これらの空間方向について適切な半径R内の1次元分散が算出される。図3はこれらの空間方向についての有意義な選択を示す。ここには、3個の基準軸、6個の面対角線および4個の空間対角線、従って全部で13個の優先的な方向が、辺長1の立方体内に示されている。これらの図示された13個の優先的な空間方向は、特別な優先方位なく3次元空間内に方向の十分に等方性の配分をもたらす。
【0023】
類似の均一な配分は、被観察点が正多面体の幾何学的重心を形成するように正多面体が被観察点の周りに置かれ、幾何学的重心から角点への接続線が等配分された優先的な空間方向として役割を果たす場合にも達成される。
【0024】
線形分散の計算が行なわれる半径Rを有する被観察領域は、後続のステップにおいて画像データに適用される高域通過フィルタの相関長の大きさ範囲に選ばれると好ましい。
【0025】
指向性のコントラスト跳躍もしくはエッジが局所的に存在する場合に、1次元分散の分布は、3次元空間においてエッジに垂直な方向vmaxについての大きさが最大であるように、先行するステップから得られる。従って、選択された方向に対して垂直な平面がエッジへの接平面Tである。図4は対象の部分画像におけるこのような接平面Tを示す。同じCT値を有するこの3次元対象の2次元輪郭がここでは境界面14として示され、この境界面14において画像ボクセル15およびその周辺が観察される。この画像ボクセル15から出発して最大の測定された線形分散の方向vmaxおよび最小の測定された線形分散の方向vminが示され、接平面Tはvmaxおよびvminに対する垂線vおよびベクトルvminによって与えられる。
【0026】
この接平面Tの決定は、セグメント化された領域内の各ボクセルについて行なわれる。この場合に求められた接平面は、造影剤を満たされた領域と腸壁との間における被探索境界面を生じる。
【0027】
これらの境界面もしくはエッジの決定後に高域通過フィルタリングが行なわれる。この高域通過フィルタリングにおいては、エッジ移行部が次のように、すなわちエッジではほんの僅かにフィルタリングされ、造影剤を満たされた領域(腸内のマーキング造影剤混合物)ではエッジから遠くに離れるほど強くフィルタリングされるように考慮される。これによって、マーキング造影剤混合物内においてマーキング造影剤混合物を満たされた領域の減算が行なわれる、この結果これらの領域が画像データから消去され、CT画像においては黒っぽく見える。この重み付け高域通過フィルタリングは、マーキング造影剤の減算およびそれに続くエッジの低域通過フィルタリングによっても実現することができる。高域通過フィルタリングの異なる重み付けにおいて緩やかに選択された移行部に基づいて、このフィルタリングによって鋭いコントラスト移行部は生じない。同様にして、マーキング造影剤を満たされた領域と空気を満たされた領域との間の移行部で、僅かに重み付けされたフィルタリングが行なわれる。
【0028】
マーキング造影剤混合物の内部領域と、空気を満たされた腸内部に対するエッジならびに腸壁に対するエッジとの間の移行部が、この高域通過フィルタリング後になおも不均一であり、従って低域通過フィルタリングによって平滑される。この結果、腸壁への移行部で、障害となる画像アーチファクトが生じることなく、マーキング造影剤混合物を消去され後処理された3D画像データセットが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明によるCTシステムを示す概略図
【図2】本発明による方法におけるステップの例を概略的に示すフローチャート
【図3】3Dエッジ検出の際の分散計算のための選択方向を示すダイアグラム
【図4】エッジ検出の際の接平面の例を示すダイアグラム
【符号の説明】
【0030】
1 X線管
2 検出素子
3 焦点
4 患者
5 X線ビーム
6 回転枠
7 絞り
8 高電圧発生装置
9 制御装置
10 画像コンピュータ
11 モニタ
12 画像再構成ユニット
13 画像後処理ユニット
14 境界面
15 画像ボクセル
T 接平面
max 最大に測定された線形分散の方向
min 最小に測定された線形分散の方向
maxおよびvminに対する垂線
x,y,z 3次元空間の座標




 

 


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