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X線装置用の方法 - シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト
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発明の名称 X線装置用の方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−44520(P2007−44520A)
公開日 平成19年2月22日(2007.2.22)
出願番号 特願2006−214392(P2006−214392)
出願日 平成18年8月7日(2006.8.7)
代理人 【識別番号】100075166
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 巖
発明者 ミヒァエル グラスルック / カール シュティールシュトルファー
要約 課題
セグメンテーション時の誤分類を回避する。

解決手段
対象内の物質の均質性の尺度として画像範囲(1)内の特性量を求めるためのX線装置用の方法において、少なくとも2つの異なるX線エネルギーE1,E2について、対象を通り抜けるX線の減弱を表す減弱値Di(E1),Di(E2)(i=1,…,N)を有する2つのX線画像(5,6)が検出され、画像範囲(1)において、第1のX線エネルギーE1で検出されたX線画像(5)の減弱値Di(E1)と、第2のX線エネルギーE2で検出されたX線画像(6)の減弱値Di(E2)とから、対応する画素Diについて、測定値対(D1(E1),D1(E2)),…,(DN(E1),DN(E2))が形成され、画像範囲(1)の測定値対(D1(E1),D1(E2)),…,(DN(E1),DN(E2))の統計的分布の評価によって対象の物質の均質性の尺度として特性量が求められる。
特許請求の範囲
【請求項1】
対象(4)内の物質の均質性の尺度として画像範囲(1)内の特性量Hを求めるためのX線装置用の方法において、
a)少なくとも2つの異なるX線エネルギーE1,E2について、対象(4)を通り抜けるX線の減弱を表す減弱値Di(E1),Di(E2)(i=1,…,N)を有する2つのX線画像(5,6)が検出され、
b)画像範囲(1)において、第1のX線エネルギーE1で検出されたX線画像(5)の減弱値Di(E1)と、第2のX線エネルギーE2で検出されたX線画像(6)の減弱値Di(E2)とから、対応する画素Diについて、測定値対(D1(E1),D1(E2)),…,(DN(E1),DN(E2))が形成され、
c)画像範囲(1)の測定値対(D1(E1),D1(E2)),…,(DN(E1),DN(E2))の統計的分布の評価によって対象(4)の物質の均質性の尺度として特性量Hが求められる
ことを特徴とするX線装置用の方法。
【請求項2】
統計的分布の評価は分布の主軸の2つの固有値EV1,EV2を算出するための主軸変換を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
特性量Hが両固有値EV1,EV2の商から算出され、この商は、両固有値EV1,EV2のうち小さい方が分子に、大きい方が分母に置かれることによって形成されることを特徴とする請求項2記載の方法。
【請求項4】
画像範囲(1)があらゆる画像サイズにおいて少なくとも5以上の画素にわたることを特徴とする請求項1乃至3の1つに記載の方法。
【請求項5】
検出されたX線画像(5,6)は対象(4)のスライス画像であることを特徴とする請求項1乃至4の1つに記載の方法。
【請求項6】
検出されたX線画像(5,6)は対象(4)のボリューム画像であることを特徴とする請求項1乃至4の1つに記載の方法。
【請求項7】
第1のX線エネルギーE1は80kVに設定されたX線電圧で発生され、第2のX線エネルギーE2は140kVに設定されたX線電圧で発生されることを特徴とする請求項1乃至6の1つに記載の方法。
【請求項8】
ステップb)の前に、それぞれの減弱値から、それぞれのX線画像(5;6)の画像範囲(1)において算出された平均減弱値DM1;DM2が減算されることによって、画像範囲(1)内の両X線画像(5,6)のDi(E1),Di(E2)が正規化されることを特徴とする請求項1乃至7の1つに記載の方法。
【請求項9】
ステップb)の前に、物質(2;3)に属さない減弱値が画素(7)から識別されて取除かれることを特徴とする請求項1乃至8の1つに記載の方法。
【請求項10】
識別は、対応する画素の減弱値が互いに換算されて閾値と比較されることによって行われることを特徴とする請求項1乃至9の1つに記載の方法。
【請求項11】
特性量Hが算出される物質(2)は骨であることを特徴とする請求項1乃至10の1つに記載の方法。
【請求項12】
特性量Hが算出される物質(3)はヨウ素であることを特徴とする請求項1乃至10の1つに記載の方法。
【請求項13】
X線装置によって検出された画像内の物質(2;3)をセグメント化するためのX線装置用の方法において、請求項1乃至12の1つに記載の方法に従って物質(2;3)の均質性の尺度として画像範囲(1)内の特性量Hが求められるセグメンテーション基準を構成部分として有することを特徴とするX線装置用の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、特性量を求めるためのX線装置用の方法ならびにX線装置によって検出された画像内の物質をセグメント化するためのこの種のX線装置用の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の物質はX線に対してX線エネルギーに依存して異なる吸収特性を有する。低エネルギーX線画像から高エネルギーX線画像を重み付け減算することによって、異なる吸収特性に基づいてほぼわずかに唯一の物質だけが見える画像を算出することができる。
【0003】
この種の方法は公知である(例えば、非特許文献1参照)。低エネルギーX線画像および高エネルギーX線画像はエネルギー選択性検出器により検出され、主として骨または軟部組織のいずれかが存在するエネルギー画像に形成される。エネルギー画像の算出は個々の画素の平面において行なわれ、両X線画像のそれぞれ対応する画素の減弱値が物質固有の重み付けの考慮のもとに互いに減算される。
【0004】
物質固有の重み付けによって、物質ごとに2つの異なるX線エネルギーの際に理想的な境界条件下において結果画像の各画素では定まった減弱値対が生じるという事情が考慮される。異なるX線エネルギーでの両減弱値を2次元の特性空間の測定値対とみなすならば、1つの物質の測定値対はそれぞれ、特性空間内の同一の点に表示される。
【0005】
しかしながら、結果画像、例えばセグメンテーション画像の個々の画素に関する算出は、多くの状況において、誤りのある結果をもたらす。主たる理由は、物質の存在を判定するセグメンテーション基準が次の仮定、すなわち両減弱値が物質の定まった組成に基づいて発生されるという仮定に基づいていることにあると見られる。しかしながら、多くの状況において、物質の実際に存在する組成は理想的に仮定された組成とは異なる。更に減弱値は測定ノイズによって本来の値から変化させられる。その場合、物質の測定値対は特性空間内の一点に表示されない。
【0006】
実際の検査条件下では特性空間において異なる物質が切断集合を有する領域に表示される。80kVおよび140kVの設定電圧で発生された、例えば骨およびヨウ素溶液の2つの異なる物質の測定値対が、約100HU(ハンスフィールド値)と200HUとの間の範囲内に切断集合を有する領域に表示される。1つの物質へのこれらの測定値対の一義的分類は、対応する画素の両減弱値だけの評価に基づいては原理的に不可能である。
【非特許文献1】"Upright image reader that supports energy subtraction processing software",Technical review No.7,富士フィルム株式会社
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、少なくとも2つの異なるX線エネルギーで検出されたX線画像に基づく物質のセグメンテーションが改善されるX線装置用の方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、独立請求項1のステップによる特性量を求めるためのX線装置用の方法および独立請求項13のステップによるX線装置によって検出された画像内の物質をセグメント化するためのX線装置用の方法によって解決される。請求項1による特性量を求める方法の有利な実施態様はそれぞれ従属請求項2乃至12に記載されている。
【0009】
本発明者は、異なるX線エネルギーで検出された減弱値を個々の画素についてだけでなく、局所的に隣接する画素についても評価するならば、X線装置によって検出されたX線画像内の物質のセグメンテーションを改善することができることを認識した。画像範囲内の評価は、減弱値から形成された測定値対の統計的分布から、物質の均質性の尺度である特性量が算出されるという利点をもたらす。このようにして求められた特性量は、画像内の物質のセグメンテーションの改善を可能にする付加的なセグメンテーション基準となる。
【0010】
例えば、2つの異なる物質の点群の切断集合に属し、従って純粋なピクセルを基本とする減弱値評価に基づいて一義的に分類できない測定値対は、物質の均質性について求められた特性量および対象内の物質の分布の予備知識に基づいて、改善された方法で分類可能である。
【0011】
従って、本発明においては、対象内の物質の均質性の尺度として画像範囲内の特性量Hを求めるためのX線装置用の方法において、
a)少なくとも2つの異なるX線エネルギーについて、対象を通り抜けるX線の減弱を表す減弱値を有する2つのX線画像が検出され、
b)画像範囲において、第1のX線エネルギーで検出されたX線画像の減弱値と、第2のX線エネルギーで検出されたX線画像の減弱値とから、対応する画素について、測定値対が形成され、
c)画像範囲の測定値対の統計的分布の評価によって対象の物質の均質性の尺度として特性量Hが求められる。
【0012】
統計的分布の評価は分布の主軸の2つの固有値を算出するための主軸変換を含むとよく、それによって特性量を測定状況に依存せずに検出することが保証される。特性量の算出は、主軸変換により、特に物質の写像尺度、測定ノイズおよび観察された画素の位置に対して変化しないので、測定状況に依存した付加的な特性量正規化を必要としない。
【0013】
特性量Hが両固有値の商から算出され、この商は、両固有値のうち小さい方が分子に、大きい方が分母に置かれると好ましい。両固有値の商によって簡単に分布の空間的広がりの優先方向が検出される。
【0014】
物質の均質性を求め得る品質は、局所的な近隣において特性量を算出するために使用された画素の個数に依存する。算出時に考慮される画素が多いほど、特性量の算出への測定ノイズの影響が少なくなる。従って、算出に利用される画像範囲は、あらゆる画像サイズにおいて少なくとも5以上の画素に広がっていると好ましい。
【0015】
検出されたX線画像は、各画素が3次元画像のボクセルに相当するように対象のボリューム画像であるとよい。しかし、同様に、X線画像が対象のスライス画像であることも考えることができ、この場合には各画素が2次元ボリューム画像の画素である。
【0016】
異なるX線エネルギーで検出されたX線画像は、簡単に、X線管の形でX線源を有する通常のX線装置により撮影することができ、第1のX線画像は80kVに設定されたX線電圧で検出され、第2のX線画像は140kVに設定されたX線電圧で検出される。異なるX線電圧に基づくX線エネルギーは両X線画像の検出時に十分大きく相違するので、物質は物質の異なる吸収特性により減弱値の評価によって特に良好にセグメント化できる。
【0017】
特性量が減弱値のオフセットに依存しないためには、測定値対の統計的分布が求められるステップb)の前に、それぞれの減弱値から、それぞれのX線画像の画像範囲において算出された平均減弱値が減算されることによって、画像範囲内の両X線画像の減弱値が正規化されると好ましい。
【0018】
画像範囲内で物質に由来しない測定値対によって特性量を算出する際にノイズを大幅に回避するために、ステップb)の前に、前処理ステップにおいて、物質に属さない減弱値が画素から識別されて取除かれると好ましい。
【0019】
物質に属さない減弱値の識別は、対応する画素の減弱値が互いに換算されて閾値と比較されることによって行なわれる。
【0020】
特性量が算出される物質は骨であるとよい。同様にこれは任意の他の物質も考えることができ、造影剤検査時には例えばとりわけ造影剤内に存在するヨウ素を特性量として選択することができる。
【0021】
更に、前記課題は、X線装置によって検出された画像内の物質をセグメント化するためのX線装置用の方法において、上述の方法に従って物質の均質性の尺度として画像範囲内の特性量Hが求められるセグメンテーション基準を構成部分として有する方法によっても解決される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の実施例ならびに従属請求項による本発明の他の有利な実施態様が次の概略的な図面に示されている。
【0023】
図1は、一部は斜視図、一部はブロック図で、画像範囲内の物質の均質性の尺度として特性量を求めるための本発明による方法の実施を可能にするX線装置を示す。
【0024】
図2は、対応する画素の異なるエネルギーで検出された2つの減弱値からなる測定値の統計的分布を示す。
【0025】
図3は、画像範囲内の物質の均質性の尺度として特性量を算出するための本発明による方法を示す。
【0026】
図4は、2つのX線画像から算出され骨および血管が見える物質セグメンテーション出力画像を示す。
【0027】
図5は、それぞれ個々の画素の位置において両減弱値を考慮する第1のセグメンテーション基準によってセグメント化された画素が得られる暫定セグメンテーションの第1の結果画像を示す。
【0028】
図6は、それぞれの画像範囲内の物質の均質性の尺度として全ての画素の特性値を視覚的表示で示す。
【0029】
図7は、画像範囲内の均質性の特性量を考慮する付加的な第2のセグメンテーション基準によってセグメント化された画素が得られる改善されたセグメンテーションの第2の結果画像を示す。
【0030】
画像範囲内の物質の均質性の尺度として特性量Hを求めるための本発明による方法を実施するために、図1に一部が斜視図で、また一部がブロック図で示されているように、公知のX線装置、この実施例ではコンピュータ断層撮影装置が使用される。このようなコンピュータ断層撮影装置は、X線を発生する少なくとも1つの焦点9を有する少なくとも1つのX線源をここではX線管8の形で備え、X線は対向する検出器10に入射する。X線管8および検出器10はコンピュータ断層撮影装置の撮影システムの一部分であり、この撮影システムは図示されていない回転可能なガントリ上に配置されている。ここに示されたコンピュータ断層撮影装置の形態では撮影システムが検査対象4、例えば患者の周りを円形に移動し、その際に対象をX線により走査する。
【0031】
X線の吸収は、検出器10において多数の検出素子11によって減弱値の形で測定されて計算ユニット12へ伝送され、そこに記憶され、処理される。表示ユニット23はX線画像の可視化に使われる。対象4の投影は撮影システムの定められた走査位置で測定する際に得られた全ての検出素子11の減弱値セットによって形成される。撮影システムの回転によって、スライス画像またはボリューム画像の形で画像を再構成するために必要とされる異なる投影方向からの多数の投影が検出される。
【0032】
システム軸線14に沿った患者寝台13の連続送りによって、対象4は1つのスライスのみならず、検出器10の広がりよりも大きいボリュームにわたってスパイラル状に走査される。スパイラル状の走査の簡単な変形は送りを逐次行なうことにあるので、360°走査ごとに送りが行なわれ、本来の走査は対象4の静止状態において行なわれる。両変形は本発明による方法において適用可能である。
【0033】
X線管8のX線電圧は調整装置15により、異なるX線エネルギーが発生されるように、異なる電圧値間で交互に調整可能である。画像範囲1内の物質2;3の均質性の尺度としての特性量Hを求めるために、例えば各走査位置で、例えば80kVと140kVとの間でのX線電圧の交互調整によって、少なくとも2つの異なるX線エネルギーE1,E2について投影が検出される。X線電圧の交替は、コンピュータ断層撮影装置の動作モードに応じて、各走査位置で行なわれるか、または、例えば逐次送りの場合には撮影システムの完全な1回転後に行なうこともできる。
【0034】
ここに説明されている撮影システムの代わりに、固定設定されたX線電圧においてエネルギー選択性検出器により異なるX線エネルギーでの投影を検出することも考え得る。これは、X線の交互調整を省略できるという利点を有する。
【0035】
更に指摘しておくに単列検出器も多列検出器も使用可能である。それぞれ1つ又は複数の焦点を有する1つ又は複数のX線管が、単一または複数の移動式または静止式の検出器と共に使用されてもよい。本発明による方法にとって重要なことは、ファン状に形成されているX線ビームがシステム軸線14の周りの回転移動中に対象4を走査することだけである。
【0036】
検出された投影は計算ユニット12において処理されて2つのX線画像5,6になる。それぞれのX線画像5;6は特定のX線エネルギーのみの投影から再構成される。
【0037】
第1のX線エネルギーE1で再構成されたX線画像5の減弱値Di(E1)および第2のX線エネルギーE2で検出されたX線画像6の減弱値Di(E2)は、両X線画像5,6の対応する画素について、それぞれ、図2に示されているように、両空間軸HUE1,HUE2を有する2次元の特性空間の測定値対(Di(E1),Di(E2))を形成する。図示された例においては、2つの異なる物質2,3すなわち骨およびヨウ素が両X線画像5,6内の2つの異なる領域16,17に表示される。特性空間においては画像範囲1の測定値対が2つの異なる画素20,21の位置に表示される。画像範囲1は、第1の画素20の位置においては第1の物質2すなわち骨の領域16内にあり、そして第2の画素21の位置においては第2の物質3すなわちヨウ素の領域17内にある。図2に示されているように、両物質2,3は部分的に特性空間の同一の領域22に表示されるので、画素には、個々の測定値対(Di(E1),Di(E2))に基づいて、一義的に1つの物質2;3を割り付けることができない。特に特性空間のこの領域22においては、画素の改善された分類を行なうことができる付加的なセグメンテーション基準が必要である。このような付加的なセグメンテーション基準は、画像範囲内の物質の均質性の尺度としての特性量Hを求めるための本発明による方法に基づいて公式化される。
【0038】
両物質2,3はX線に対してエネルギーE1;E2に依存して異なる吸収特性を有する。この理由から、一義的な表示を常に保証するように、物質2;3の均質な分布の仮定のもとに、理想的な測定値対(Di(E1),Di(E2))を特性空間内の2つの異なる点に表示しようというわけである。
【0039】
しかしながら、患者の検査時に、物質は、解剖学的な状態に基づいて画像範囲内に全く異なって分布し、従って実際には均質性に著しい相違を有する。
【0040】
骨は、例えば 固い皮質の組織および柱状の構造を与える海綿組織からなり、海綿組織には血液もしくは骨髄が混じっている。更に、骨組成の変形、骨髄および骨内部の空洞の変形を考慮すべきである。第1の物質2すなわち骨の不均質性により、第1の画素20の周りの画像範囲1の測定値対が、図2に示されているように、特性空間において、円19内ではなく、優先方向を有する楕円18内に表示される。
【0041】
検査時に同様に血液と混合されかつ血管の可視化のための造影剤として使用されるヨウ素は、これとは違って第2の画素21の周りの画像範囲1内にほぼ均質に分布している。第2の物質3すなわちヨウ素の測定値対(Di(E1),Di(E2))はこの理由から特性空間において円19内に表示される。
【0042】
従って、局所的な画像範囲1内の測定値対(Di(E1),Di(E2))の統計的分布の評価によって、物質2;3が均質に分布しているか又は不均質に分布しているかに関する情報を的確に捉えることができる。均質性の尺度としての特性量Hは、それぞれの画素20,21の位置における画像範囲1から求められ、セグメンテーション時の付加的な判定基準として使用することができる。
【0043】
図3には、画像範囲1内の物質2;3の均質性の尺度としての特性量Hを算出するための個々のステップが示されている。
【0044】
ステップAにおいては、少なくとも2つの異なるX線エネルギーE1,E2について2つのX線画像5,6が検出される。X線画像5,6は、それぞれ、対象を通り抜けるX線の減弱を表す減弱値Di(E1),Di(E2)を有する。ただし、i=1,…,Nであり、Nは画像範囲1内に存在する画素の個数を表す。
【0045】
続いて、第2のステップBにおいて、第1のX線エネルギーE1で検出されたX線画像5の減弱値Di(E1)から、そして第2のX線エネルギーE2で検出されたX線画像6の減弱値Di(E2)から、それぞれ対応する画素について、測定値対(D1(E1),D1(E2)),…,(DN(E1),DN(E2))が形成される。
【0046】
画像範囲1内の測定値対(D1(E1),D1(E2)),…,(DN(E1),DN(E2))の統計的分布から、第3のステップCにおいて、均質性の尺度として、画素20;21の位置における特性量Hが算出される。
【0047】
統計的分布を求めるために、測定値対の減弱値は異なる両X線エネルギーについて別々にそれぞれベクトルで記述される。
E1=(D1(E1),D2(E1),…,DN(E1))
E2=(D1(E2),D2(E2),…,DN(E2))
ただし、VE1,VE2は異なるX線エネルギーE1,E2での減弱値の両ベクトルであり、Di(E1)もしくはDi(E2)は画像範囲1のi番目の画素の、80kVもしくは140kVで検出された減弱値であり、そしてNは画像範囲1内に存在する画像の個数である。
【0048】
閾値比較によって、考慮の対象になる物質2;3すなわち骨およびヨウ素に属さない減弱値Di(E1),Di(E2)が算出前に識別されて取除かれる。障害となる減弱値は、例えば、それぞれの値を0にセットされることによって取除かれる。
【0049】
続いて、減弱値の平均値D1M,D2Mが互いにエネルギーE1,E2ごとに別々に算出されることによって、減弱値Di(E1),Di(E2)が平均値修正され、算出された平均値がベクトル成分から引かれる。
V’E1=(D1(E1)−D1M,D2(E1)−D1M,…,DN(E1)−D1M)
V’E2=(D1(E2)−D2M,D2(E2)−D2M,…,DN(E2)−D2M)
変更された両ベクトルV’E1,V’E2は分布の重心補正された座標を記述する。分布の偏心距離を再現する共分散行列が古典的力学における慣性モーメントに類似して表される。
【0050】
【数1】


【0051】
ただし、MはベクトルV’E1,V’E2から形成される共分散行列である。
【0052】
例えばヤコービ法に基づいて行なわれる主軸変換を用いて、共分散行列の両固有値EV1,EV2を求めることができる。
【0053】
主軸の両固有値EV1,EV2に関する情報から、X線画像内の物質2;3の改善されたセグメンテーションのために必要となる付加的なセグメンテーション基準が得られる。第2の物質3すなわちヨウ素が画像範囲1内に均質に分布する場合、例えばヨウ素の形で造影剤が血管内に分布する場合のように、両固有値EV1,EV2は僅かしか相違しない。補正されていない測定ノイズを仮定した場合、測定値対Di(E1)Di(E2)が特性空間において1点を中心とする円内に分布する。
【0054】
第1の物質2すなわち骨の不均一な分布の場合、両主軸は著しく明らかに異なる。
【0055】
従って、両固有値EV1,EV2の次の比は、付加的な判定基準としての物質の均質性の尺度として使用することのできるスカラーの特性量Hを提供する。
H=Min(EV1,EV2)/Max(EV1,EV2)
ただし、EV1,EV2は分布の主軸の両固有値であり、Hは画像範囲内の物質の均質性の特性量である。
【0056】
特性量Hが大きくなればなるほど、画像範囲内の物質の均質性が大きくなる。
【0057】
付加的な判定基準として均質性の特性量Hが使用される物質のセグメンテーションの改善された結果は、模範的に次の画像に表示されるべきである。
【0058】
図4においては、先ず2つのX線画像から算出されたセグメンテーション出力画像が示されており、この出力画像は変更された減弱値を有する。2つの異なる領域16、7が見える。第1の領域16には第1の物質2すなわち骨が表示され、第2の領域17には第2の物質3すなわちヨウ素が表示されている。変更された減弱値は、それぞれ両X線画像5,6のそれぞれ対応する画素の両減弱値Di(E1),Di(E2)の重み付け加算から算出されている。
【0059】
図5は第1の物質2すなわち骨および第2の物質3すなわちヨウ素のセグメンテーションの第1の結果画像を示す。セグメンテーションは2次元の特性空間におけるピクセルに関係する分類によって得られ、特性空間の両次元にそれぞれ特定のX線エネルギーE1;E2の減弱値Di(E1),Di(E2)が割り当てられている。骨内に誤分類7が生じる。なぜならば、若干の画素の減弱値Di(E1),Di(E2)が第1の物質2である骨の範囲に第2の物質3であるヨウ素と類似した値を有するからである。
【0060】
図6には全ての画素についての均質性の特性量の計算結果が視覚的に示されている。特性量Hは両固有値EV1,EV2の商から算出される。暗い範囲はこの特別な表示例では特性量Hの高い値を表し、従って均質性の高い尺度も表している。ほぼ、造影剤として血管検査に使用される第2の物質3すなわちヨウ素の範囲にのみ、均一な分布が存在していることが明らかである。
【0061】
図7は、図5において使用されたセグメンテーション基準に付加して均質性の尺度として特性量Hが使用された改善されたセグメンテーションの第2の結果画像を示す。第2の物質3であるヨウ素として分類される各画素が相応に高い均質性を持たなければならないことによって、誤分類がほぼ回避される。
【0062】
以上により、本発明思想は次のとおり要約することができる。
【0063】
本発明は、対象4内の物質2;3の均質性の尺度として画像範囲1内の特性量Hを求める方法および付加的なセグメンテーション基準として特性量Hを使用する画像内の物質2;3のセグメンテーション方法に関し、少なくとも2つのX線画像5,6が異なるX線エネルギーE1,E2で検出され、特性量Hが画像範囲1内の減弱値Di(E1),Di(E2)、i=1,…,Nの統計的分布から求められので、簡単にセグメンテーション時の誤分類を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】画像範囲内の物質の均質性の尺度として特性量を求めるための本発明による方法の実施を可能にするX線装置を示す概略図
【図2】対応する画素の異なるエネルギーで検出された2つの減弱値からなる測定値の統計的分布を示すダイアグラム
【図3】画像範囲内の物質の均質性の尺度として特性量を算出するための本発明による方法を示すフローチャート
【図4】2つのX線画像から算出された骨および血管が見える物質セグメンテーション出力画像を示す図
【図5】それぞれ個々の画素の位置において両減弱値を考慮する第1のセグメンテーション基準によってセグメント化された画素が得られる暫定セグメンテーションの第1の結果画像を示す図
【図6】それぞれの画像範囲における物質の均質性の尺度として全ての画素の特性値を視覚的表示で示す図
【図7】画像範囲内の均質性の特性量を考慮する付加的な第2のセグメンテーション基準によってセグメント化された画素が得られる改善されたセグメンテーションの第2の結果画像を示す図
【符号の説明】
【0065】
1 画像範囲
2 物質
3 物質
4 対象
5 X線画像
6 X線画像
8 X線管
9 焦点
10 検出器
11 検出素子
12 計算ユニット
13 患者寝台
14 システム軸線
15 調整装置
16 領域
17 領域
18 楕円
19 円
20 画素
21 画素
22 領域
23 表示ユニット
A ステップ
B ステップ
C ステップ
Di(E1) 減弱値
Di(E2) 減弱値
D1M 減弱値の平均値
D2M 減弱値の平均値
E1 第1のエネルギー
E2 第2のエネルギー
H 特性量




 

 


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