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発明の名称 内視鏡の吸引装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−252589(P2007−252589A)
公開日 平成19年10月4日(2007.10.4)
出願番号 特願2006−80571(P2006−80571)
出願日 平成18年3月23日(2006.3.23)
代理人 【識別番号】100089749
【弁理士】
【氏名又は名称】影井 俊次
発明者 小見 修二
要約 課題
吸引源側通路及び弁ユニットに着脱可能に接続される接続パイプが本体操作部を把持して行う際に邪魔にならようにする。

解決手段
吸引弁装置10の弁ユニット27は、弁ガイド部材18が本体操作部2の筐体13に固定的に設けた弁ケーシング14に着脱可能に装着され、弁ガイド部材18には規制壁28が形成されて、規制壁28の下方部位に円環状の係止凸部29が設けられ、弁ケーシング14には、円環状のストッパ突条30が設けられ、このストッパ突条30の内径は弁ガイド部材18の係止凸部29の外径より僅かに大きくなっており、接続パイプ21及びそれに連結した可撓性チューブ31は、弁ガイド部材18及び弁体19と共に弁ケーシング14の軸回りに回転させることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
内視鏡の本体操作部に設けられ、挿入部の先端に開口する吸引口からの吸引通路と、吸引源装置からの吸引源側通路とが接続されて、この吸引源側通路と前記吸引通路との間を連通・遮断するように切り換える内視鏡の吸引弁装置において、
前記本体操作部に装着され、前記吸引通路を接続した弁ケーシングと、
前記弁ケーシングに対して着脱可能な弁ガイド部材と、この弁ガイド部材内に設けられ、前記弁ケーシングの軸線方向に摺動可能な弁体と、この弁体を押動操作する操作ボタンと、前記弁ガイド部材から側方に延在され、前記吸引源側通路が着脱可能に連結される接続パイプとを有する弁ユニットとからなり、
前記弁ユニットは前記弁ケーシングに対して回転可能に装着される
構成としたことを特徴とする内視鏡の吸引弁装置。
【請求項2】
前記弁ケーシングの内面に円環状のストッパ突条が形成され、前記弁ガイド部材には、前記弁ケーシングの端面と当接する規制壁と、この弁ケーシングの外面から突出する円環状の係止凸部とが設けられ、この係止凸部が前記弁ケーシングのストッパ突条を乗り越えて、この係止凸部と前記規制壁との間で前記ストッパ突条を挟持するようにして前記弁ユニットが前記弁ケーシングに固定的に保持される構成としたことを特徴とする請求項1記載の内視鏡の吸引弁装置。
【請求項3】
前記弁体が前記吸引源側通路と前記吸引通路とを接続する状態に切り換わったときに形成され、その間の流路の断面積は、その全長にわたって、少なくとも前記吸引通路の通路断面積と同じかそれより大きくなる構成としたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の内視鏡の吸引弁装置。
【請求項4】
前記本体操作部には通気アダプタへの接続部を突出させて設けた通気コネクタが装着され、この通気コネクタは、前記弁ユニットのいずれかの回転位置で前記接続パイプと干渉可能な位置に配設されており、前記通気コネクタを前記本体操作部の軸回りに対して回転可能としたことを特徴とする請求項1記載の内視鏡の吸引弁装置。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡に設けられ、体内汚物や体液等を吸引除去するための内視鏡吸引機構を構成する吸引装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
内視鏡は、本体操作部に挿入部を連結して設けたものからなり、挿入部は被検者の体内に挿入されて、所定の部位の検査や処置等を行うことができるようになっている。この内視鏡による検査や処置等を行うに当って、観察視野を良好にするために吸引機構が設けられている。従って、体内汚物や血液その他の体液が充満して、十分な観察視野が得られないときには、吸引機構を操作することによって、それらを吸引除去できるようになっている。通常、吸引経路としては、鉗子等の処置具を挿通するための処置具挿通チャンネルが利用されるが、独立の吸引通路を挿入部に設けることもできる。いずれにしろ、本体操作部には吸引バルブとその操作部材とから構成される吸引装置が装着されている。吸引装置を構成する吸引バルブには吸引源装置に接続した吸引源側通路が接続されており、必要なときに操作部材をマニュアル操作することによって、必要なだけの吸引を行うことができるようになる。
【0003】
ところで、前述した吸引操作を行うと、吸引経路、つまり処置具挿通チャンネルを含む吸引通路及び吸引バルブの内部、さらには吸引源側通路の内面が汚損されることになる。従って、この内視鏡を再使用する際には、予め吸引経路の洗浄及び消毒を行わなければならない。処置具挿通チャンネルそれに連なる吸引通路及び吸引源側通路は、いずれも管路であることから、比較的容易に洗浄することができる。しかしながら、吸引バルブは吸引通路と吸引源側通路との間を連通・遮断する機構であり、従って複雑な通路構成となっているので、本体操作部に装着したままでは完全な洗浄を行うのは非常に困難である。
【0004】
以上の点を勘案して、洗浄性の良好な構成とした吸引バルブが、例えば特許文献1に開示されている。この特許文献1では、本体操作部に弁ケーシングが固定的に装着されており、この弁ケーシング内にスリーブと、弁体及び操作ボタンを設けた弁ユニットを着脱可能に装着する構成としている。そして、弁ケーシングには吸引通路が接続されており、また弁ユニット側には、具体的にはそのスリーブに吸引源側通路を構成する可撓性チューブを接続するための口金となる接続パイプが一体に設けられている。そして、スリーブの端部にはゴム等の弾性部材からなるシール部材が連結して設けられ、弁ケーシングを装着したときには、このシール部材が弁体と弁ケーシングとの間に挟持されるようになっており、これによって弁ユニットが弁ケーシングに対して位置ずれしたり、逸脱したりせず、安定的に保持される。しかも、弁ユニットが装着される部位は、本体操作部における高低差のある部位となっており、これによって弁ユニットは本体操作部に対しても固定的に保持されている。
【特許文献1】特許第3476959号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、弁ユニットに設けられる接続パイプには吸引源側通路を構成する可撓性チューブが着脱可能に接続されるようになっており、しかも接続状態で安定した状態に保持され、みだりに脱落しないように固定する必要がある。このために、接続パイプはかなり長尺のパイプ材から構成され、本体操作部から側方に延在させるようにしている。従って、この接続パイプの延在方向によっては、本体操作部を把持して操作する際に、接続パイプ及びそれから延在させた可撓性チューブが邪魔になって内視鏡の操作性が悪くなることがあるといった問題点がある。
【0006】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、吸引源側通路及び弁ユニットに着脱可能に接続される接続パイプが本体操作部を把持して行う際に邪魔にならないようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明は、内視鏡の本体操作部に設けられ、挿入部の先端に開口する吸引口からの吸引通路と、吸引源装置からの吸引源側通路とが接続されて、この吸引源側通路と前記吸引通路との間を連通・遮断するように切り換える内視鏡の吸引弁装置であって、前記本体操作部に装着され、前記吸引通路を接続した弁ケーシングと、前記弁ケーシングに対して着脱可能な弁ガイド部材と、この弁ガイド部材内に設けられ、前記弁ケーシングの軸線方向に摺動可能な弁体と、この弁体を押動操作する操作ボタンと、前記弁ガイド部材から側方に延在され、前記吸引源側通路が着脱可能に連結される接続パイプとを有する弁ユニットとからなり、前記弁ユニットは前記弁ケーシングに対して回転可能に装着される構成としたことをその特徴とするものである。
【0008】
吸引通路と吸引源側通路との間を連通・遮断する吸引弁装置は、吸引通路と吸引源側通路との連通が遮断されているときに、この吸引源側通路に対する負圧吸引力を作用させないようにするが、このためには吸引源との間を遮断するか、吸引源側通路を大気に開放する構成とすることができる。この通路の連通・遮断を行う弁体は弁ガイド部材にガイドされて、弁ケーシング内をその軸線方向に摺動するが、この操作は本体操作部を把持する手の指で行うことができるようにしている。操作ボタンはこのために設けられるが、操作ボタンは弁体と一体に設けることができ、またそれぞれ別部材で構成することもできる。操作ボタンと弁体とを別部材で構成する場合には、それらを相対回転不能に連結する構成とするのが望ましい。接続パイプは弁ガイド部材から側方に延在させて設けるが、この接続パイプは弁ガイド部材と一体に設けるか、または弁ガイド部材とは別部材で構成して、この弁ガイド部材に連結して固定する。そして、本体操作部を操作する際に接続パイプが邪魔にならないようにするために、この接続パイプは本体操作部の筐体からあまり突出しないように、できるだけ本体操作部の表面に沿うように延在させる。
弁ガイド部材は弁ケーシングに着脱可能に固定されるが、この固定方式の一例としては、弁ケーシング内面における端部近傍位置に円環状のストッパ突条を形成するようになし、弁ガイド部材には、弁ケーシングの端面と当接する規制壁と、この弁ケーシングの外面から突出する円環状の係止凸部とを設ける構成とする。そして、弁ガイド部材の係止凸部が弁ケーシングのストッパ突条をスナップアクション作用により乗り越え可能とする。そして、弁ケーシングの係止凸部と前記規制壁との間で弁ガイド部材のストッパ突条を挟持するようにして弁ユニットを弁ケーシングに固定的に保持させるようにする。
【0009】
弁ガイド部材は弁ケーシングに対して回転するが、どの回転位置に配置したとしても、弁体が吸引源側通路と吸引通路とを接続する状態に切り換わったときに、その間の流路の断面積は、その全長にわたって、つまり吸引通路への接続部から吸引源側通路への接続部までの間は、少なくとも吸引通路の通路断面積と同じかそれより大きくなる設定する。これによって、接続パイプを回転させたときに、どの回転位置でも同じ吸引能力が発揮することになる。
【0010】
本体操作部には通気コネクタを装着することができる。ここで、通気コネクタは加圧空気を内視鏡の内部に供給して、気密漏れの有無を検出するためのものである。本体操作部に通気コネクタを設けることができる。この通気コネクタは通気アダプタの空気配管に着脱可能に接続される接続部が本体操作部の表面から突出するようにして設けられるが、その位置は本体操作部における把持部から離れた位置とする。好ましくは、吸引弁装置の装着位置より基端側に配置する。吸引弁装置の接続パイプは、その回転位置によっては、通気コネクタと干渉する可能性のある位置となることがある。そのために、通気コネクタを本体操作部の軸回りに対して回転可能な構成とすることによって、弁ガイド部材を弁ケーシングに対して回転させる際に、通気コネクタを本体操作部に対して回転させて、弁ガイド部材から突出している接続パイプを避けた位置に変位させることができる。
【発明の効果】
【0011】
吸引源側通路及び弁ユニットに着脱可能に接続される接続パイプを、本体操作部を把持する手の邪魔にならない方向に移動させることができ、内視鏡の操作性が良好になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1に内視鏡の吸引機構の概略構成を示す。図中において、内視鏡1は、本体操作部2と挿入部3とから大略構成されるものである。挿入部3には鉗子等の処置具を挿通するための処置具挿通チャンネル4が設けられており、この処置具挿通チャンネル4は、挿入部3の先端部に吸引口として開口しており、他端は本体操作部2において、処置具導入部5として開口している。そして、この処置具導入部5には、処置具を挿通する時以外は鉗子栓6により密閉されている。
【0013】
前述した処置具挿通チャンネル4は、また吸引経路としても活用されるものであって、処置具挿通チャンネル4は本体操作部2内で吸引通路11に分岐している。そして、この吸引通路11は吸引バルブとその操作手段とからなる吸引弁装置10に接続されている。吸引弁装置10には吸引源側通路12接続されており、この吸引源側通路12の他端は吸引源装置(図示せず)に接続されている。従って、吸引弁装置10は、吸引源側通路12を大気に連通させるか、吸引通路11に接続させるかの切換制御を行うためのものであり、この切換制御は、本体操作部2を把持する手の指で行われる。
【0014】
この内視鏡1は、図2及び図3に示したように、本体操作部2の後端部に接眼部7が設けられており、この接眼部7に接眼することによって、体内像を観察できるようになる。また、体内に向けて照明光を照射する必要があるが、このために内視鏡1にはライトガイドが内蔵されている。そして、内視鏡1には外付けのライトガイド軟性部8が着脱可能に接続されるようになっており、このために本体操作部2にはライトガイド接続部9が設けられている。なお、内視鏡1における観察手段としては、体腔内の光学像を接眼部7に導いて、術者はこの接眼部7に接眼することにより観察する光学式内視鏡だけでなく、挿入部3の先端に設けた対物レンズの結像位置に固体撮像素子を配設した電子内視鏡として構成することもできるのはいうまでもない。
【0015】
次に、図4乃至図6に吸引弁装置10の具体的構成を示す。ここで、図4は弁ユニットを弁ケーシングから取り外した状態を示し、図5は吸引弁装置10の吸引停止状態、図6は吸引作動状態をそれぞれ示している。
【0016】
これらの図において、本体操作部2の筐体13には吸引弁装置10の弁ケーシング14が装着されており、この弁ケーシング14は筐体13に固定的に設けられている。弁ケーシング14の下端部(ここで、以下の説明においては、筐体13の内部側を下方乃至下部側とし、筐体13から突出する側を上方乃至上部側とする)には吸引通路11が接続されている。そして、弁ケーシング14の内面部には内向きに突出する段差部が形成されている。この段差は軸線方向に所定の長さを有する摺動面部14aを構成するものであり、弁ケーシング14は、後述する弁部22によって、摺動面部14aより下部側の第1のチャンバ15と上部側の第2のチャンバ16とに区画形成される。また、摺動面部14aにおける第1のチャンバ15側への移行部はテーパ部14bとなっている。なお、17は弁ケーシング14の外周面と筐体13との間に介装されたシール部材である。
【0017】
弁ケーシング14内には、弁ガイド部材18及び弁体19が装着されている。弁ガイド部材18は、弁ケーシング14内において、第2のチャンバ16側に概略密嵌状態にして挿嵌されており、この弁ガイド部材18と弁ケーシング14との間にはシール部材20が介装されている。また、弁体19は、弁ガイド部材18内に挿通されており、弁ガイド部材18の内面には、この弁体19を弁ガイド部材18の軸線方向に向けて直進的にガイドするガイド面18aが形成されている。そして、弁ガイド部材18におけるガイド面18aより上部位置であって、筐体13の外部に位置する部位には接続パイプ21が装着されており、この接続パイプ21は吸引源側通路12の一部を構成している。
【0018】
弁ガイド部材18に挿入ガイドされた弁体19は、弁ガイド部材18のガイド面18aに摺動するようにガイドされる本体軸19aを有し、この本体軸19aの下端部には延長部19bが連設されており、この延長部19bは、一度細径化した上で、さらにその下部位置を太径化させており、この太径化した部位には円環状の取付溝19cが形成されている。そして、この取付溝19cには、リング状の弾性部材からなる弁部22が装着されている。この弁部22は弁ケーシング14に設けた摺動面部14aに対して摺接するようになっている。
【0019】
本体軸19aには連通路23が軸線方向に向けて所定長さ分だけ形成されており、また本体軸19aの外周面と弁ガイド部材18の内周面におけるガイド面18aを形成した部位より上部側には円環状通路24が形成されている。そして、吸引源側通路12の一部を構成する接続パイプ21はこの円環状通路24に臨んでおり、また弁体19の本体軸19aに設けた連通路23はこの円環状通路24に常時開口している。
【0020】
弁体19の上部には、ガイド部材17の上端部より突出して、大径化された操作ボタン部19dとなっている。そして、この操作ボタン部19dには弾性筒部材25の天蓋部25aが連結して設けられている。また、弾性筒部材25はスカート部25bを有し、このスカート部25bは弁ガイド部材18の上部位置に連結されている。この弾性筒部材25のスカート部25bは圧縮が可能であり、圧縮方向の力を解除すると、筒状となるように弾性復元するものである。ここで、スカート部25bを圧縮する際には、常に一定の位置を境として、外向きに折れ曲がるようになる。さらに、弾性筒部材25のスカート部25bには大気に連通する開口部26が形成されている。
【0021】
弁体19の操作ボタン部19dは吸引弁装置10の操作部材を構成し、また弾性筒部材25は開弁状態から閉弁方向に付勢する付勢手段を構成している。そして、弁体19の操作ボタン部19dは手指等で押圧可能となっており、これによって吸引弁装置10の切り換え操作が行われる。
【0022】
以上のように、弁ガイド部材18と弁体19とは弾性筒部材25を介して連結されており、また弁ガイド部材18には接続パイプ21が接続されている。これらによって弁ユニット27が構成され、この弁ユニット27は、その弁ガイド部材18が本体操作部2の筐体13に固定的に設けた弁ケーシング14に着脱可能に装着されている。そして、弁ガイド部材18にはフランジ部を形成することにより規制壁28が形成されており、またこの規制壁28の下方部位には円環状の係止凸部29が設けられている。一方、弁ケーシング14には、その先端面14cから僅かに下方位置の内周面に円環状のストッパ突条30が設けられており、このストッパ突条30の内径は弁ガイド部材18の係止凸部29の外径より僅かに大きくなっている。
【0023】
従って、図4に矢印で示したように、弁ユニット27における弁ガイド部材18を弁ケーシング14に強力に押し込むと、係止凸部29がストッパ突条30を乗り越えるようにして嵌合し、この弁ガイド部材18の規制壁28が弁ケーシング14の先端面と当接する。このときには、係止凸部29と規制壁28とによってストッパ突条30を挟持するようになる結果、弁ガイド部材18を含む弁ユニット27は弁ケーシング14に対して容易には抜け出さないように固定される。この固定状態では、弁ガイド部材18は弁ケーシング14に対して軸回りに回転可能となる。また、弁ガイド部材18を強制的に引き抜くことによって、この弁ガイド部材18を含む弁ユニット27は弁ケーシング14から分離できることになる。
【0024】
前述のようにして本体操作部2に吸引弁装置10を構成する弁ユニット27が弁ケーシング14に装着されるが、この装着状態で接続パイプ21に吸引源側通路12を構成する可撓性チューブ31が接続される。ここで、吸引弁装置10は、常時には、図5に示したように、その弁体19が弾性筒部材25の作用によって、弁ガイド部材18に沿って引き上げられており、このときには、弾性筒部材25の開口部26が開いており、吸引源側通路12を構成する可撓性チューブ31は、弁体19の本体軸19aの外周面と弁ガイド部材18の内周面との間に形成した円環状通路24及び弾性筒部材25の内部を介して、開口部26から大気と連通する状態となっている。これが吸引停止状態である。
【0025】
図5に示した吸引停止状態では、弁体19に設けた弁部22は、弁ケーシング14の摺動面部14aと当接している。また、弁ケーシング14に対して弁ガイド部材18は軸線方向において、所定の長さ分が面接触しており、さらに弁体19はこの弁ガイド部材18に対して軸線方向に所定の長さ面接触している。そして、弁部22の外径と摺動面部14aの内径との径差によって、弾性部材からなる弁部22が撓められた状態になり、その間は気密性が確保される。その結果、弁ケーシング14内において、吸引通路11に通じている第1のチャンバ15と吸引源側通路12と連通している第2のチャンバ16との間が遮断される。従って、吸引通路11及び処置具挿通チャンネル4に負圧吸引力が作用することはない。
【0026】
体内から吸引を行うには、弁体19における操作ボタン部19dを手指で押動する。これによって、弁体19は弁ケーシング14内に設けたガイド部材17に沿って摺動することになり、その結果、図6に示したように、弾性筒部材25におけるスカート部25bが折れ曲がるように圧縮され、天蓋部25aが弁ガイド部材18の先端に形成した当接面18bと当接する。これによって、吸引源側通路12と大気との連通が遮断される。また、弁体19は弁ガイド部材18のガイド面18aに沿って下降し、この弁体19の延在部19bに設けた取付溝19cに装着した弁部22が弁ケーシング14の摺動面部14aに沿って摺動して、この摺動面部14aから離脱する。
【0027】
これによって吸引作動状態に切り換わり、吸引通路11が接続されている第1のチャンバ15が吸引源側通路12に通じている第2のチャンバ16と連通して、吸引通路11の内部に負圧吸引力が作用して、処置具挿通チャンネル4から体内汚物や体液等の吸引が行われる。このときに、弁ケーシング14と弁ガイド部材18との間にはシール部材20が介在して、その間が気密状態となっており、また前述したように開口部26も閉鎖されているので、外気からの吸い込みが発生することがなく、吸引通路11における負圧吸引力が低下することはない。
【0028】
再び吸引を停止するには、弁体19の操作ボタン部19dに作用させている押圧力を解除する。弾性筒部材25は弾性復元力を有するものであるから、この弾性復元力によって弁体19が引き上げられることになる。その結果、弁体19の延在部19bにおける取付溝19cに装着した弁部22が弁ケーシング14のテーパ部14bから摺動面部14aに乗り上げることになり、弁部22がこの摺動面部14aと当接して第1のチャンバ15と第2のチャンバ16との間の連通が遮断される閉弁状態に復帰する。
【0029】
体内からの吸引を行うと、吸引経路が汚損されることになり、使用後にはこの吸引経路を洗浄及び消毒しなければならない。このために、弁ガイド部材18及び弁体19を含む弁ユニット27を取り外す(図4の状態)。ただし、弁ケーシング14は本体操作部2の筐体13に固定したままで保持される。弁ケーシング14における第2のチャンバ16は大径の空間からなり、摺動面部14aで縮径された上で、この摺動面部14aの内部より広い第1のチャンバ15に至るが、この弁ケーシング14の内部は直進状態となっているので、ブラシを挿入する等によって、容易に、しかも確実に洗浄及び消毒をすることができる。また、接続パイプ21,弁ガイド部材18及び弁体19を含む弁ユニット27は、独立に洗浄及び消毒するか、若しくは使用後は廃棄して、新たな組立体を装着することもできる。
【0030】
ここで、内視鏡1を操作する術者は、その本体操作部2において、処置具導入部5を設けた位置より後部側を把持する。一方、吸引弁装置10の装着位置は、術者による本体操作部2の把持位置より後部側となっている。つまり、本体操作部2の把持位置は処置具導入部5と吸引弁装置10の装着位置との間である。
【0031】
吸引弁装置10には接続パイプ21が設けられ、この接続パイプ21に吸引源からの可撓性チューブ31が接続されている。これら接続パイプ21及び可撓性チューブ31は、内視鏡を操作する術者の持ち方等によっては、例えば左手で把持するか、右手で把持するか等によっては、望ましい導出方向が異なってくる。例えば、本体操作部2の左方に導出した方が操作し易い場合があり、また右方に導出した方が操作し易い場合もあり、さらに本体操作部2の軸線と直交する方向に導出した方が望ましいこともあり、斜め後方または前方に導出する方が好まれることもあり、さらに導出角度も術者の個性や好み等により多少異なってくる。
【0032】
このために、内視鏡1の操作性の観点から、接続パイプ21及びそれに連結した可撓性チューブ31は、その方向乃至位置調整できるようにするのが好ましい。弁ユニット27は、接続パイプ21が設けられている弁ガイド部材18が弁ケーシング14に対して、この弁ケーシング14の軸回りに回転可能となっている。しかも、弁ガイド部材18において、回転機能を発揮する係止凸部29より下方の位置にこの弁ガイド部材18と弁ケーシング14との間をシールするシール部材20が設けられており、第2のチャンバ16の内部は密閉状態に保持されている。従って、図2に矢印で示したように、可撓性チューブ31を接続した接続パイプ21を任意の方向に向けることによって、内視鏡を操作する術者にとって邪魔にならないように方向調整することができる。
【0033】
そして、弁ガイド部材18と共に弁体19を弁ケーシング14の軸回りに回転させたときにも、吸引作動状態としたときに、吸引弁装置10の内部における流路断面積が変化しないようになし、かつ少なくとも吸引通路11の流路断面積より大きくする必要がある。まず、接続パイプ21の内径を吸引通路11の内径と同じものとする。そして、図6において、弁体19の弁部22の外径と弁ケーシング14の第1のチャンバ15の内径との径差(Aで示した位置)、弁体19の延長部17bの外径と弁ケーシング14の摺動面部14aの内径との径差(Bで示した位置)、弁体19の本体軸19aの外径と弁ガイド部材18のガイド面18aの内径との径差(Cで示した位置)及び連通路23の開口径(Dで示した位置)を適宜設定することによって、これらの各部位の流路断面積を吸引通路11の流路断面積より大きくする。ただし、吸引弁装置10の小型化、コンパクト化のために、前述した各部位の流路断面積をあまり大きくする必要はなく、要は全経路の流路断面積が吸引通路11の流路断面積より僅かでも大きくしておけば良い。そして、接続パイプ21の方向を変えるために回転させると、弁ガイド部材18及び弁体19も一体に回転することになるので、前述した流路断面積は変化することはない。
【0034】
ところで、本実施の形態における内視鏡1は、ライトガイド軟性部8は本体操作部2に設けたライトガイド接続部9に対して着脱可能な構成となっている。内視鏡は内部が気密構造となっていなければならず、この気密性を確認するために、気密漏れ検査を行える構成としている。ライトガイド軟性部が本体操作部と一体的に設けられている場合には、このライトガイド軟性部に気密漏れの検査を行うための通気コネクタを設けるのが一般的である。しかしながら、本実施の形態の内視鏡1はライトガイド軟性部8が本体操作部2に対して着脱式になっているので、このライトガイド軟性部8に通気コネクタを設けても、本体操作部2及び挿入部3の内部における気密漏れの有無を検査できない。
【0035】
以上のことから、本体操作部2に通気コネクタ32を設けている。この通気コネクタ32は、図2及び図3からも明らかなように、吸引弁装置10の装着部と接眼部7との間の位置に設けられている。図7に本体操作部2における通気コネクタ32の装着部の断面を示す。この図から明らかなように、本体操作部2の内部には接眼部7にイメージガイド34を導くためのガイド筒33が設けられている。そして、本体操作部2側からは、このガイド筒33の外周部に筐体13が延在されており、また接眼部7側からは連結リング35が延在されており、これら筐体13の端部と連結リング35の端部との間にコネクタ取付筒36が介装されており、このコネクタ取付筒36は接眼部7側から挿入されて、ガイド筒33に螺合したストッパリング37により軸線方向に移動しないように保持され、かつ軸回りに回転可能となっている。そして、コネクタ取付筒36の内面と筐体13の端部外面及びストッパリング37の外面との間にシール部材38が設けられている。通気コネクタ32はこのコネクタ取付筒36に装着した段付きパイプ状の部材であって、内部に通路が形成されている。この通路は常時においては閉鎖状態となり、通気アダプタを接続したときに開く開閉弁が設けられている。なお、通気コネクタ32及び通気アダプタの構成は従来から周知であるので、その図示及び説明は省略する。
【0036】
以上のように、通気コネクタ32は通気アダプタの空気配管と接続される関係から、コネクタ取付筒36から大きく突出している。従って、この通気コネクタ32の位置によっては、吸引弁装置10の接続コネクタ21と干渉するおそれがある。しかしながら、前述したように、通気コネクタ32が装着されているコネクタ取付筒36は回転可能となっているので、接続パイプ12を図3に仮想線で示した方向に回転させたときには、この通気コネクタ32を図3の矢印方向に回転させることによって、接続コネクタ21との干渉を避けることができる。ここで、通気コネクタ32は気密漏れ検査時だけに使用されるものであって、通常の内視鏡使用時には通気コネクタ32は不要であるために、接続コネクタ21を避けるように移動させても全く支障を来たすことはない。一方、気密漏れ検査を行う際は、通気コネクタ32は使用されるが、接続コネクタ21はどの位置にあっても差し支えないので、コネクタ取付筒36を適宜回転させて、通気コネクタ32を通気アダプタと接続しやすい位置となし、接続コネクタ21が邪魔になるようであれば、この接続コネクタ21を回転させて、通気コネクタ32を避けるようにすれば良い。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】一般的な内視鏡の吸引機構の構成を示す説明図である。
【図2】本発明の実施の一形態を示す内視鏡の本体操作部を示す平面図である。
【図3】図2の正面図である。
【図4】吸引弁装置を分解して示す断面図である。
【図5】吸引弁装置の吸引停止状態での断面図である。
【図6】吸引弁装置の吸引作動状態での断面図である。
【図7】本体操作部に設けた通気コネクタの構成を示す要部断面図である。
【符号の説明】
【0038】
1 内視鏡 2 本体操作部
3 挿入部 5 処置具挿通チャンネル
11 吸引通路 12 吸引源側通路
13 筐体 14 弁ケーシング
14a 摺動面部 15 第1のチャンバ
16 第2のチャンバ 18 弁ガイド部材
18a ガイド面 19 弁体
21 接続パイプ 22 弁部
23 連通路 24 円環状通路
27 弁ユニット 28 規制壁
29 係止凸部 30 ストッパ突条
31 可撓性チューブ 32 通気コネクタ
33 ガイド筒 35 コネクタ取付筒




 

 


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