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発明の名称 超音波診断システム、および超音波トランスデューサアレイの動作検証方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−252529(P2007−252529A)
公開日 平成19年10月4日(2007.10.4)
出願番号 特願2006−79534(P2006−79534)
出願日 平成18年3月22日(2006.3.22)
代理人 【識別番号】100075281
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 和憲
発明者 田中 俊積
要約 課題
確実に、且つ短時間で超音波トランスデューサアレイの動作の検証を行う。

解決手段
超音波トランスデューサアレイ12の動作を検証するための検証モードにおいて、表示制御部22は、被観察部位からのエコー信号を受信して超音波振動子12aから出力された検出信号の強さを明るさに変換した輝度と深さとの関係を表すBモード画像を生成し、複数の超音波振動子12aの各々に対応した波形40として、モニタ23に並べて表示させる。複数の超音波振動子12aの動作の検証を一括して行うことができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
被検体の被観察部位に超音波を照射し、前記被観察部位からのエコー信号を受信して検出信号を出力する超音波振動子が複数配列された超音波トランスデューサアレイが設けられた超音波プローブを有する超音波診断システムにおいて、
前記超音波トランスデューサアレイの動作を検証するための検証モードを実行させる検証モード実行部と、
モニタと、
前記モニタの表示を制御する表示制御部とを備え、
前記表示制御部は、複数の超音波振動子の各々に対応した前記検出信号に関する波形を、前記モニタに並べて表示させることを特徴とする超音波診断システム。
【請求項2】
前記検証モード実行部は、前記超音波および前記エコー信号の送受信毎に駆動させる超音波振動子を所定個数ずつずらしながら、前記複数の超音波振動子のうちの一個または数個を選択して駆動させる切り替え手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断システム。
【請求項3】
前記検証モード実行部は、前記複数の超音波振動子を手動で1個または数個ずつ、あるいは同時に全てのうちの少なくともいずれか一つを駆動させるための操作入力手段を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の超音波診断システム。
【請求項4】
前記検証モード実行部は、前記複数の超音波振動子を一定時間間隔で自動的に1個または数個ずつ、あるいは同時に全てのうちの少なくともいずれか一つを駆動させる駆動手段を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の超音波診断システム。
【請求項5】
前記複数の超音波振動子を1個ずつ駆動させる場合、前記表示制御部は、以前に駆動された超音波振動子による前記検証の結果の表示を残すことを特徴とする請求項3または4に記載の超音波診断システム。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記複数の超音波振動子をグループに分け、前記グループ毎に前記検証の結果を表示させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の超音波診断システム。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記検出信号の強さを明るさに変換した輝度と深さとの関係を表すBモードで、前記検証の結果を表示させることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の超音波診断システム。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記検出信号の強さと深さとの関係を表すAモードで、前記検証の結果を表示させることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の超音波診断システム。
【請求項9】
前記検出信号の強さと、予め設定された閾値とを比較する比較部をさらに備え、
前記閾値は、前記被観察部位から最初に直接返ってきた前記検出信号のファーストアタックの部分を導出する値に設定されており、
前記表示制御部は、前記比較部の比較結果に基づいて、前記検証の結果を表示させることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の超音波診断システム。
【請求項10】
前記表示制御部は、前記ファーストアタックの部分を他の部分と区別して表示させることを特徴とする請求項9に記載の超音波診断システム。
【請求項11】
被検体の被観察部位に超音波を照射し、前記被観察部位からのエコー信号を受信して検出信号を出力する複数の超音波振動子が配列された超音波トランスデューサアレイの動作を検証するための検証モードを実行する検証モード実行ステップと、
前記複数の超音波振動子の各々に対応した前記検出信号に関する波形を、モニタに並べて表示する表示ステップとを備えたことを特徴とする超音波トランスデューサアレイの動作検証方法。
【請求項12】
前記検証モード実行ステップでは、前記超音波および前記エコー信号の送受信毎に駆動する超音波振動子を所定個数ずつずらしながら、前記複数の超音波振動子のうちの一個または数個を選択して駆動することを特徴とする請求項11に記載の超音波トランスデューサアレイの動作検証方法。
【請求項13】
前記検証モード実行ステップでは、操作入力手段からの操作入力信号に応じて、前記複数の超音波振動子を1個または数個ずつ、あるいは同時に全てのうちの少なくともいずれか一つを駆動することを特徴とする請求項11または12に記載の超音波トランスデューサアレイの動作検証方法。
【請求項14】
前記検証モード実行ステップでは、前記複数の超音波振動子を一定時間間隔で自動的に1個または数個ずつ、あるいは同時に全てのうちの少なくともいずれか一つを駆動することを特徴とする請求項11ないし13のいずれかに記載の超音波トランスデューサアレイの動作検証方法。
【請求項15】
前記複数の超音波振動子を1個ずつ駆動する場合、前記表示ステップでは、以前に駆動された超音波振動子による前記検証の結果の表示を残すことを特徴とする請求項13または14に記載の超音波トランスデューサアレイの動作検証方法。
【請求項16】
前記表示ステップでは、前記複数の超音波振動子をグループに分け、前記グループ毎に前記検証の結果を表示することを特徴とする請求項11ないし15のいずれかに記載の超音波トランスデューサアレイの動作検証方法。
【請求項17】
前記表示ステップでは、前記検出信号の強さを明るさに変換した輝度と深さとの関係を表すBモードで、前記検証の結果を表示することを特徴とする請求項11ないし16のいずれかに記載の超音波トランスデューサアレイの動作検証方法。
【請求項18】
前記表示ステップでは、前記検出信号の強さと深さとの関係を表すAモードで、前記検証の結果を表示することを特徴とする請求項11ないし17のいずれかに記載の超音波トランスデューサアレイの動作検証方法。
【請求項19】
前記検出信号の強さと、予め設定された閾値とを比較する比較ステップをさらに備え、
前記閾値は、前記被観察部位から最初に直接返ってきた前記検出信号のファーストアタックの部分を導出する値に設定されており、
前記表示ステップでは、前記比較ステップの比較結果に基づいて、前記検証の結果を表示することを特徴とする請求項11ないし18のいずれかに記載の超音波トランスデューサアレイの動作検証方法。
【請求項20】
前記表示ステップでは、前記ファーストアタックの部分を他の部分と区別して表示することを特徴とする請求項19に記載の超音波トランスデューサアレイの動作検証方法。
【請求項21】
前記検証モード実行ステップでは、前記超音波振動子の配列面に対向し、一端から他端に向かって前記配列面との距離が漸減する反射面が形成された反射部材を用いることを特徴とする請求項11ないし20のいずれかに記載の超音波トランスデューサアレイの動作検証方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波トランスデューサアレイが設けられた超音波プローブを有する超音波診断システム、および超音波トランスデューサアレイの動作検証方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医療分野において、超音波画像を利用した医療診断が実用化されている。超音波画像は、超音波プローブに配された超音波振動子から被検体の被観察部位に超音波を照射し、被観察部位からのエコー信号を超音波振動子で受信して、これにより超音波振動子から出力された検出信号をプロセッサ装置で電気的に処理することによって得られる。
【0003】
また、超音波振動子を機械的に回転あるいは揺動、もしくはスライドさせるメカニカルスキャン走査方式や、複数の超音波振動子をアレイ状に配列した超音波トランスデューサアレイを用い、駆動する超音波振動子を電子スイッチなどで選択的に切り替える電子スキャン走査方式も知られており、被観察部位に超音波を走査しながら照射することにより、超音波断層画像(Bモード画像)を得ることも可能である。
【0004】
ここで、断線や配線ミス、ショートなどが原因で故障が起こり、超音波振動子が正常に動作しなくなると、超音波画像の画質が劣化するなどして、正確な超音波診断を行うことができなくなる。このため、従来、超音波振動子や、超音波振動子の超音波の送受信を切り替える送受信切り替え回路、超音波を発生させるための励振パルスを超音波振動子に出力するパルサや、超音波振動子からの検出信号を受信するレシーバなどを含む送受信系の動作を診断するためのプログラムをメモリに格納し、術者の操作に応じてプログラムを起動して診断を行う超音波診断装置が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開昭61−131732号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、超音波トランスデューサアレイを用いた超音波プローブでは、超音波画像の高画質化の要求と相俟って、超音波画像の元となる音線数を増やすために、より多数の超音波振動子が搭載される傾向にある。しかしながら、特許文献1に記載の超音波診断装置では、診断の結果の表示状態を規定する記述および図示がなく、具体的にどのように診断結果を表示しているかが不明であるため、超音波トランスデューサアレイの動作を検証する場合に、時間が掛かるなどの不都合が生じるおそれがあった。
【0006】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、確実に、且つ短時間で超音波トランスデューサアレイの動作の検証を行うことができる超音波診断システム、および超音波トランスデューサアレイの動作検証方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、被検体の被観察部位に超音波を照射し、前記被観察部位からのエコー信号を受信して検出信号を出力する超音波振動子が複数配列された超音波トランスデューサアレイが設けられた超音波プローブを有する超音波診断システムにおいて、前記超音波トランスデューサアレイの動作を検証するための検証モードを実行させる検証モード実行部と、モニタと、前記モニタの表示を制御する表示制御部とを備え、前記表示制御部は、複数の超音波振動子の各々に対応した前記検出信号に関する波形を、前記モニタに並べて表示させることを特徴とする。
【0008】
前記検証モード実行部は、前記超音波および前記エコー信号の送受信毎に駆動させる超音波振動子を所定個数ずつずらしながら、前記複数の超音波振動子のうちの一個または数個を選択して駆動させる切り替え手段を含むことが好ましい。
【0009】
前記検証モード実行部は、前記複数の超音波振動子を手動で1個または数個ずつ、あるいは同時に全てのうちの少なくともいずれか一つを駆動させるための操作入力手段を含むことが好ましい。
【0010】
前記検証モード実行部は、前記複数の超音波振動子を一定時間間隔で自動的に1個または数個ずつ、あるいは同時に全てのうちの少なくともいずれか一つを駆動させる駆動手段を含むことが好ましい。
【0011】
前記複数の超音波振動子を1個ずつ駆動させる場合、前記表示制御部は、以前に駆動された超音波振動子による前記検証の結果の表示を残すことが好ましい。
【0012】
前記表示制御部は、前記複数の超音波振動子をグループに分け、前記グループ毎に前記検証の結果を表示させることが好ましい。
【0013】
前記表示制御部は、前記検出信号の強さを明るさに変換した輝度と深さとの関係を表すBモードで、前記検証の結果を表示させることが好ましい。
【0014】
前記表示制御部は、前記検出信号の強さと深さとの関係を表すAモードで、前記検証の結果を表示させることが好ましい。
【0015】
前記検出信号の強さと、予め設定された閾値とを比較する比較部をさらに備え、前記閾値は、前記被観察部位から最初に直接返ってきた前記検出信号のファーストアタックの部分を導出する値に設定されており、前記表示制御部は、前記比較部の比較結果に基づいて、前記検証の結果を表示させることが好ましい。この場合、前記ファーストアタックの部分を他の部分と区別して表示させることが好ましい。
【0016】
請求項11に記載の発明は、被検体の被観察部位に超音波を照射し、前記被観察部位からのエコー信号を受信して検出信号を出力する複数の超音波振動子が配列された超音波トランスデューサアレイの動作を検証するための検証モードを実行する検証モード実行ステップと、前記複数の超音波振動子の各々に対応した前記検出信号に関する波形を、モニタに並べて表示する表示ステップとを備えたことを特徴とする。
【0017】
前記検証モード実行ステップでは、前記超音波および前記エコー信号の送受信毎に駆動する超音波振動子を所定個数ずつずらしながら、前記複数の超音波振動子のうちの一個または数個を選択して駆動することが好ましい。
【0018】
前記検証モード実行ステップでは、操作入力手段からの操作入力信号に応じて、前記複数の超音波振動子を1個または数個ずつ、あるいは同時に全てのうちの少なくともいずれか一つを駆動することが好ましい。
【0019】
前記検証モード実行ステップでは、前記複数の超音波振動子を一定時間間隔で自動的に1個または数個ずつ、あるいは同時に全てのうちの少なくともいずれか一つを駆動することが好ましい。
【0020】
前記複数の超音波振動子を1個ずつ駆動する場合、前記表示ステップでは、以前に駆動された超音波振動子による前記検証の結果の表示を残すことが好ましい。
【0021】
前記表示ステップでは、前記複数の超音波振動子をグループに分け、前記グループ毎に前記検証の結果を表示することが好ましい。
【0022】
前記表示ステップでは、前記検出信号の強さを明るさに変換した輝度と深さとの関係を表すBモードで、前記検証の結果を表示することが好ましい。
【0023】
前記表示ステップでは、前記検出信号の強さと深さとの関係を表すAモードで、前記検証の結果を表示することが好ましい。
【0024】
前記検出信号の強さと、予め設定された閾値とを比較する比較ステップをさらに備え、前記閾値は、前記被観察部位から最初に直接返ってきた前記検出信号のファーストアタックの部分を導出する値に設定されており、前記表示ステップでは、前記比較ステップの比較結果に基づいて、前記検証の結果を表示することが好ましい。この場合、前記ファーストアタックの部分を他の部分と区別して表示することが好ましい。
【0025】
前記検証モード実行ステップでは、前記超音波振動子の配列面に対向し、一端から他端に向かって前記配列面との距離が漸減する反射面が形成された反射部材を用いることが好ましい。
【発明の効果】
【0026】
本発明の超音波診断システム、および超音波トランスデューサアレイの動作検証方法によれば、超音波トランスデューサアレイの動作を検証するための検証モードを検証モード実行部で実行させ、複数の超音波振動子の各々に対応した検出信号に関する波形を、表示制御部でモニタに並べて表示するので、超音波トランスデューサアレイの動作の検証を確実に、且つ短時間で行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
図1において、超音波診断システム2は、超音波プローブ10と、プロセッサ装置11とからなる。超音波プローブ10には、例えば、128個の超音波振動子12aが直線状に配列された超音波トランスデューサアレイ12が設けられたリニア電子走査方式の体外診断型プローブが用いられている(図2も参照)。
【0028】
超音波振動子12aは、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)や、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)などの圧電体厚膜の両面に電極を形成してなる。両電極に電圧が印加されると、圧電体が振動して超音波を発生し、これにより被検体の被観察部位に超音波が照射される。そして、複数の超音波振動子12aをマルチプレクサ(以下、MUXと略す。)13で順次駆動させることで、被観察部位に超音波が走査される。また、被観察部位からのエコー信号を受信すると、圧電体が振動して電圧を発生し、この電圧が検出信号として出力される。
【0029】
MUX13は、128個の超音波振動子12aのうち、隣り合う数個、例えば、8個の超音波振動子12aを同時に選択して、この8個の超音波振動子12aで超音波およびエコー信号の送受信を行わせ、超音波およびエコー信号の送受信毎に駆動させる超音波振動子12aを1〜数個ずつずらす。また、MUX13は、後述する検証モードにおいて、操作部27からの操作入力信号に応じて、あるいは一定時間間隔で自動的に、128個の超音波振動子12aを1個または数個ずつ駆動させる。
【0030】
MUX13には、プロセッサ装置11に設けられた送受信切り替え回路14が接続されている。送受信切り替え回路14は、超音波振動子12aによる超音波およびエコー信号の送受信の切り替えを、所定の時間間隔で行う。
【0031】
送受信切り替え回路14には、パルサ15と、増幅器16を介してレシーバ17とが接続されている。パルサ15は、超音波を発生させるための励振パルスを送受信切り替え回路14に出力する。増幅器16は、送受信切り替え回路14から出力された検出信号を所定の増幅率で増幅する。レシーバ17は、増幅器16で増幅された検出信号を受信する。なお、図示は省略しているが、送受信切り替え回路14、パルサ15、増幅器16、およびレシーバ17は、実際には、MUX13により同時に駆動される超音波振動子12aの個数分設けられている。
【0032】
パルサ15およびレシーバ17には、タイミングコントローラ18およびメモリ19がそれぞれ接続されている。タイミングコントローラ18は、CPU20の制御の下に、励振パルスを発生させるための励振信号をパルサ15に出力する。メモリ19は、超音波トランスデューサアレイ12による1回の超音波走査で得られた複数の検出信号を一旦格納する。
【0033】
メモリ19には、位相整合演算部21が接続されている。位相整合演算部21は、CPU20により規定されるタイミングで、メモリ19から複数の検出信号を読み出す。位相整合演算部21は、メモリ19から読み出した複数の検出信号の各々に対して、送受信の時間差に応じた遅延をかけて時相を揃え、それらを加算する。
【0034】
位相整合演算部21で整相加算された検出信号は、表示制御部22に入力される。表示制御部22は、位相整合演算部21からの検出信号に各種画像処理を施した後、テレビ信号の走査方式(NTSC方式)に変換する。モニタ23は、表示制御部22によりNTSC方式に変換された信号をアナログ信号に変換し、これを超音波画像として表示する。
【0035】
位相整合演算部21には、比較部24が接続されている。比較部24は、検証モードが実行されているときに作動する。比較部24は、複数の検出信号について、その強さと予め設定された閾値とを比較し、比較結果を表示制御部22に出力する。閾値は、試験槽31の底面、あるいは反射板33の反射面34(ともに図2参照)から最初に直接返ってきた検出信号のファーストアタックの部分を導出する値に設定されている。
【0036】
CPU20には、ROM25、RAM26、および操作部27が接続されている。ROM25には、超音波診断システム2を動作させるために必要なプログラムやデータが記憶されている。また、ROM25には、超音波トランスデューサアレイ12の動作を検証するための検証モードを実行する検証プログラムが記憶されている。CPU20は、ROM25に記憶されたプログラムやデータを、作業用メモリであるRAM26に読み出して、超音波診断システム2の各部の動作を統括的に制御する。
【0037】
操作部27は、キーボードやマウス、トラックボール、あるいはタッチパネルなどから構成されている。操作部27は、検証プログラムを起動して検証モードを実行する際や、検証モードで超音波振動子12aを手動で1個または数個ずつ駆動させる際などに操作される。CPU20は、操作部27からの操作入力信号に応じて、超音波診断システム2の各部を動作させる。
【0038】
上記構成を有する超音波診断システム2で診断を行う際には、超音波トランスデューサアレイ12が配列された面32(以下、単に配列面という。図2参照)を、超音波ゼリーが塗られた被検体の体表に宛てがいながら、モニタ23に表示される超音波画像を観察する。このとき、超音波診断システム2では、CPU20の制御の下に、MUX13により駆動すべき超音波振動子12aが選択される。そして、タイミングコントローラ18からの励振信号によりパルサ15から励振パルスが発せられる。
【0039】
パルサ15からの励振パルスは、送受信切り替え回路14、およびMUX13を通って、超音波振動子12aに伝送される。超音波振動子12aは、この励振パルスにより励振される。これにより、MUX13で選択された超音波振動子12aから、被観察部位に向けて超音波が照射される。
【0040】
超音波の照射後、被観察部位からのエコー信号が超音波振動子12aで受信され、超音波振動子12aから検出信号が出力される。出力された検出信号は、MUX13、および送受信切り替え回路14を通って、増幅器16で増幅され、レシーバ17に受信される。励振パルスおよび検出信号の1回の送受信が終了すると、MUX13により駆動すべき超音波振動子12aがずらされた後、上記同様の処理が実行される。これにより、被観察部位に超音波が走査される。
【0041】
1回の超音波走査で得られた複数の検出信号は、メモリ19に一旦格納されて、CPU20により規定されるタイミングで位相整合演算部21に読み出され、位相整合演算部21で整相加算される。位相整合演算部21で整相加算された検出信号は、表示制御部22により各種画像処理を施された後、NTSC方式に変換され、アナログ信号に変換されてモニタ23に超音波画像として表示される。
【0042】
次に、検証モードにおける超音波診断システム2の動作について説明する。検証モードは、超音波診断システム2の出荷時や納入時、納入後の定期点検時などに、メーカーのサービスマンなどにより実行される。
【0043】
検証モードでは、図2に示すような系で検証を行う。すなわち、水30が張られた試験槽31を用意する。そして、配列面32が試験槽31の底面に対して水平となるように、超音波プローブ10の先端を水30に没して固定する。
【0044】
試験槽31の底面には、アルミやステンレス、アクリルなど、水30との音響インピーダンス差が大きい材料からなる反射板33が沈められている。反射板33は、一端から他端に向かって配列面32との距離が漸減するように形成された反射面34を有している。反射板33は、配列面32から退避する(A)に示す位置と、配列面32に正対する(B)に示す位置との間で、試験槽31の底面を移動自在とされている。なお、以下では、説明のために、図中左側から順に1〜128の番号を超音波振動子12aに付す。
【0045】
検証モードを実行する際には、操作部27を操作して検証プログラムを起動させる。まず、反射板33が図2(A)に示す位置で、通常の場合と同様に、超音波振動子12aによる1回の超音波走査(送受信)を行う(以下、第1の検証と呼ぶ。)。このとき、超音波振動子12aから発せられた超音波は、水30中を伝播して試験槽31の底面で反射され、これがエコー信号として超音波振動子12aで受信される。
【0046】
エコー信号の受信により超音波振動子12aから出力された検出信号は、増幅器16で増幅されてレシーバ17で受信され、メモリ19に格納される。メモリ19に格納された1回の超音波走査による複数の検出信号は、位相整合演算部21で整相加算される。位相整合演算部21で整相加算された検出信号は、表示制御部22に出力される。また、複数の検出信号の強さと閾値とが比較部24で比較されて、検出信号のファーストアタックの部分が導出され、この比較結果が表示制御部22に出力される。
【0047】
表示制御部22では、位相整合演算部21からの検出信号に対して各種画像処理が施され、検出信号の強さを明るさに変換した輝度と深さとの関係を表すBモード画像が生成される。生成されたBモード画像は、図3に示すように、複数の超音波振動子12aの各々に対応した波形40として、モニタ23に並べて表示される。
【0048】
波形40は、検出信号の強さを輝線で表示したものであり、縦方向が試験槽31の深さ方向、つまり超音波ビームの深さ方向に対応している。波形40上には、エコー信号が得られた位置にのみ、輝点41が表示される。輝点41は、比較部24でファーストアタックの部分とされた、試験槽31の底面から最初に直接返ってきたエコー信号によるもので、超音波振動子12aの受信状態が正常である場合は、各波形40の略同位置に同じ表示状態で表示される。この第1の検証では、輝点41の有無や濃淡、表示位置を観察することで、超音波振動子12aの感度のムラやばらつきなどの受信不良、配線の断線を検証することができる。
【0049】
モニタ23には、(A)に示すように、最初に1〜64番目の超音波振動子12aに対応した波形40が表示される。この状態で、モニタ23の表示画面右上にある「NEXT」ボタン42にカーソル43を合わせて選択すると、(B)に示す65〜128番目の超音波振動子12aに対応した波形40の表示に切り替わる。(B)に示す「BACK」ボタン44にカーソル43を合わせて選択すると、(B)から(A)に表示が戻される。
【0050】
次いで、反射板33が図2(A)に示す位置のままで、操作部26を操作して、あるいはMUX13により一定時間間隔で自動的に、超音波振動子12aを1個ずつ駆動させる(以下、第2の検証と呼ぶ。)。モニタ23には、第1の検証の場合と同様の波形40が、超音波振動子12aを1個ずつ駆動させる毎に表示される。このとき、モニタ23には、以前(例えば、数個前)に駆動された超音波振動子12aによる波形40の表示が残される。
【0051】
第1の検証では、8個の超音波振動子12aが同時に駆動されていたので、受信不良を検証することはできるが、個々の超音波振動子12aの送信不良を検証することができない。これに対して、第2の検証では、超音波振動子12aを1個ずつ駆動させるので、輝点41の有無や濃淡、表示位置を観察することで、超音波振動子12aの送信不良、配線のショートや断線を検証することができる。なお、この場合、隣り合う超音波振動子12aでエコー信号を受信して、これによる波形40をモニタ23に表示するようにすれば、検証のサンプルが増えるのでさらに確実に検証を行うことができる。
【0052】
続いて、反射板33を図2(B)に示す位置に移動させ、反射板33を配列面32に正対させる。そして、第2の検証の場合と同様に、超音波振動子12aを1個ずつ駆動させる(以下、第3の検証と呼ぶ)。この場合、波形40上には、図4に示すように、反射面34から最初に直接返ってきたエコー信号に正確に対応した輝点41が表示される。
【0053】
ここで、例えば、隣り合う超音波振動子12aの間で誤配線が起こっていた場合、輝点41の表示位置は、左側よりも右側の波形40のほうが上に表示される。このため、第3の検証では、輝点41の有無や表示位置を観察することで、超音波振動子12aの誤配線を検証することができる。
【0054】
以上説明したように、複数の超音波振動子12aの各々に対応した波形40をモニタ23に並べて表示するようにしたので、複数の超音波振動子12aの動作の検証を一括して行うことができる。
【0055】
超音波振動子12aを1〜64、65〜128番の2つのグループに分け、検証の結果をグループ毎に切り替えて表示するようにしたので、超音波振動子12aの個数が多い場合でも、円滑に検証を進めることができる。また、比較部24で検出信号のファーストアタックの部分を導出し、これに基づいて波形40の表示を行うようにしたので、検証に必要のない余計な輝点41が表示されることがない。
【0056】
上記実施形態では、検証の結果をBモード画像で表示する例を挙げて説明したが、図5に示すように、検出信号の強さと深さとの関係を表すAモードで表示してもよい。この場合、波形40は、検出信号そのものを表すものであり、上記実施形態の輝点41に相当する部分には、振幅を有する波50が表示される。
【0057】
なお、図6に示すように、波形40を表示する代わりに、あるいはこれに加えて、比較部24で導出されたファーストアタックの部分を丸形のマーカー60などで強調して表示してもよい。このようにすれば、より視覚的に検証の結果を捉えることができる。
【0058】
上記実施形態では、リニア電子走査方式の超音波プローブ10を例示して説明したが、配列面71が凸状とされた、図7に示すコンベックス電子走査方式の超音波プローブ70を用いてもよい。この場合、反射板72の反射面73は、第1、第2の検証と第3の検証とを続けて行えるように、配列面71と同様の形状を有する部分73a(斜線で示す)と、配列面との距離が漸減するように形成された部分73b(ドットで示す)とからなる。第1、第2の検証を行う際には、配列面71と同様の形状を有する部分73aが配列面71に正対するように、反射板72を実線の位置とする。第3の検証を行う際には、配列面との距離が漸減するように形成された部分73bが配列面71に正対するように、反射板72を破線の位置に移動させる。
【0059】
なお、検証の結果をグループ毎に表示する際に、グループの端が重複するように表示してもよい。また、第3の検証の結果を表示する際に、輝点41や波50の表示位置を数値に換算した情報を表示したり、輝点41や波50の部分を拡大して表示したりしてもよい。
【0060】
さらに、目視による検証に代えて、あるいはこれに加えて、波形40に画像認識処理を施し、この処理結果を解析して不良な超音波振動子12aを特定し、特定した超音波振動子12aの波形40を他と区別して表示してもよい。
【0061】
なお、上記実施形態で示した超音波振動子の配列個数や同時に駆動させる超音波振動子の個数、第1〜第3の検証の手順などは一例であり、本発明を特に限定するものではない。例えば、超音波振動子の個数が少ない場合には、同時に全ての超音波振動子を駆動させて検証を行ってもよい。また、複数個の超音波振動子で超音波を発し、1個の超音波振動子でエコー信号を受信するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】超音波診断システムの構成を示す概略図である。
【図2】検証モードで超音波振動子の動作を検証する際の系を説明するための説明図であり、(A)は、第1、第2の検証を行う場合、(B)は、第3の検証を行う場合をそれぞれ示す。
【図3】検証の結果をBモードでモニタに表示した状態を説明するための説明図であり、(A)は、1〜64番目の超音波振動子の検証の結果、(B)は、65〜128番目の超音波振動子の検証の結果をそれぞれ示す。
【図4】第3の検証の結果をBモードでモニタに表示した状態を説明するための説明図である。
【図5】第3の検証の結果をAモードでモニタに表示した状態を説明するための説明図である。
【図6】検証の結果の別の表示例を説明するための説明図である。
【図7】コンベックス電子走査方式の超音波プローブを用いた場合の検証の様子を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0063】
2 超音波診断システム
10、70 超音波プローブ
11 プロセッサ装置
12 超音波トランスデューサアレイ
12a 超音波振動子
13 マルチプレクサ(MUX)
14 送受信切り替え回路
15 パルサ
17 レシーバ
18 タイミングコントローラ
20 CPU
22 表示制御部
23 モニタ
24 比較部
27 操作部
32、71 配列面
33、72 反射板
34、73 反射面
40 波形
41 輝点
50 波
60 マーカー




 

 


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