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発明の名称 血圧測定装置及びそれに用いるカフ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−125246(P2007−125246A)
公開日 平成19年5月24日(2007.5.24)
出願番号 特願2005−321323(P2005−321323)
出願日 平成17年11月4日(2005.11.4)
代理人 【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
発明者 三澤 裕 / 大澤 孝明
要約 課題
腕章のごとく薄く小型、軽量且つ無音又は低騒音な、耐久性及び耐ノイズ性に優れた血圧測定装置を実現する。

解決手段
測定部位を圧迫するカフ2が測定部位を圧迫する要素として、電圧変化によって伸縮する電気活性ポリマ31を有する。カフ2は、5乃至10単位の電気活性ポリマユニット31の積層体からなる複数のポリマブロック23が互いに隣接してマトリックス状に配置して構成される。電気活性ポリマユニット31は、電気活性ポリマ層と、当該電気活性ポリマ層を挟んで両面に設けられた電極からなる。
特許請求の範囲
【請求項1】
測定部位を圧迫するカフを有する血圧測定装置であって、
前記カフは、前記測定部位を圧迫する要素として、電圧変化によって伸縮する電気活性ポリマを有することを特徴とする血圧測定装置。
【請求項2】
前記カフは、5乃至10単位の電気活性ポリマユニットの積層体からなる複数のポリマブロックが互いに隣接してマトリックス状に配置して構成されることを特徴とする請求項1に記載の血圧測定装置。
【請求項3】
前記電気活性ポリマユニットは、電気活性ポリマ層と、当該電気活性ポリマ層を挟んで両面に設けられた電極からなることを特徴とする請求項2に記載の血圧測定装置。
【請求項4】
前記電気活性ポリマの伸縮による変形を電気信号に変換する圧電素子と、
前記圧電素子から出力される電気信号から前記カフの圧力信号及び血管の脈波信号を検出する圧力検出回路と、
前記電気活性ポリマに電圧を印加する駆動回路と、
前記圧力信号に基づいて前記電気活性ポリマに印加する電圧を制御すると共に、前記圧力信号及び脈波信号から血圧値を算出する制御回路と、を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の血圧測定装置。
【請求項5】
前記圧力検出回路は、前記圧電素子から出力される電気信号を前記圧力信号と前記脈波信号とに分離するフィルタ回路を備えることを特徴とする請求項4に記載の血圧測定装置。
【請求項6】
前記制御回路は、前記駆動回路を介して直流電圧信号を駆動信号として前記電気活性ポリマに対して印加することを特徴とする請求項4に記載の血圧測定装置。
【請求項7】
前記制御回路は、前記駆動回路を介して直流電圧信号に交流電圧信号を重畳した駆動信号を前記電気活性ポリマに対して印加することを特徴とする請求項4に記載の血圧測定装置。
【請求項8】
前記カフは、前記測定部位を圧迫する圧迫用カフと、前記圧迫用カフより小さく当該測定部位から脈波振動を検出する測定用カフとに分離して構成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の血圧測定装置。
【請求項9】
表示部、操作部及び前記制御回路を有する血圧計本体と、前記カフとが一体的に構成されることを特徴とする請求項4乃至8のいずれか1項に記載の血圧測定装置。
【請求項10】
前記カフは、前記電気活性ポリマの伸展により直接的に測定部位を加圧することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の血圧測定装置。
【請求項11】
前記カフは、前記電気活性ポリマの伸展により変形する流体層を介して測定部位を加圧することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の血圧測定装置。
【請求項12】
血圧測定装置に用いられ、測定部位を圧迫するカフであって、
電圧変化によって伸縮する電気活性ポリマを構成要素として有することを特徴とするカフ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、上腕、手首及び下肢等に装着して、単回若しくは間欠的に連続して血圧測定を行う血圧測定装置やカフに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の家庭用又は病院用の血圧計は、測定部位を阻血するために測定部位に巻回したカフと呼ばれる天然ゴムやポリウレタン等からなる空気袋にエアを導入して拡張させる必要があり、このためにポンプやバルブ等からなるエア供給機構が必須であった。このようなエアを用いて加圧する血圧計では、装置の小型化や駆動時の騒音発生、空気袋、エア配管やポンプ等の劣化に代表される耐久性が課題であった。
【0003】
特に、患者が常時(24時間)装着し単回若しくは間欠的に連続して血圧測定を行う24時間血圧計では、小型化や騒音の問題は顕著である。すなわち、患者はカフの他にポンプ等の機構部を有する装置を携帯しなければならず、行動の制限や測定時の騒音により著しくQOLを低下させている。また、家庭用血圧計や病院用血圧計において夜間や任意の場所での血圧測定を容易に行いたいというニーズもあり、装置の小型化と低騒音化が望まれている。
【0004】
なお、特許文献1には、表示部、操作部、回路基板、及び電池等が搭載される本体部と測定部位を加圧するカフとを一体的に構成したカフ一体型血圧計が記載されている。
【特許文献1】特開2000−083912号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記装置の小型化や騒音の問題に着目し、電圧変化により伸縮する電気活性ポリマを用いてカフを構成することで、腕章のごとく薄く小型、軽量且つ無音又は低騒音な、耐久性及び耐ノイズ性に優れた血圧測定装置やカフを実現することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するために、本発明は、測定部位を圧迫するカフを有する血圧測定装置であって、前記カフは、前記測定部位を圧迫する要素として、電圧変化によって伸縮する電気活性ポリマを有する。
【0007】
また、本発明は、血圧測定装置に用いられ、測定部位を圧迫するカフであって、電圧変化によって伸縮する電気活性ポリマを構成要素として有する。
【0008】
また、上記構成において、前記カフは、5乃至10単位の電気活性ポリマユニットの積層体からなる複数のポリマブロックが互いに隣接してマトリックス状に配置して構成される。
【0009】
また、上記構成において、前記電気活性ポリマユニットは、電気活性ポリマ層と、当該電気活性ポリマ層を挟んで両面に設けられた電極からなる。
【0010】
また、上記構成において、前記電気活性ポリマの伸縮による変形を電気信号に変換する圧電素子と、前記圧電素子から出力される電気信号から前記カフの圧力信号及び血管の脈波信号を検出する圧力検出回路と、前記電気活性ポリマに電圧を印加する駆動回路と、前記圧力信号に基づいて前記電気活性ポリマに印加する電圧を制御すると共に、前記圧力信号及び脈波信号から血圧値を算出する制御回路と、を備える。
【0011】
また、上記構成において、前記圧力検出回路は、前記圧電素子から出力される電気信号を前記圧力信号と前記脈波信号とに分離するフィルタ回路を備える。
【0012】
また、上記構成において、前記制御回路は、前記駆動回路を介して直流電圧信号を駆動信号として前記電気活性ポリマに対して印加する。
【0013】
また、上記構成において、前記制御回路は、前記駆動回路を介して直流電圧信号に交流電圧信号を重畳した駆動信号を前記電気活性ポリマに対して印加する。
【0014】
また、上記構成において、前記カフは、前記測定部位を圧迫する圧迫用カフと、前記圧迫用カフより小さく当該測定部位から脈波振動を検出する測定用カフとに分離して構成される。
【0015】
また、上記構成において、表示部、操作部及び前記制御回路を有する血圧計本体と、前記カフとが一体的に構成される。
【0016】
また、上記構成において、前記カフは、前記電気活性ポリマの伸展により直接的に測定部位を加圧する。
【0017】
また、上記構成において、前記カフは、前記電気活性ポリマの伸展により変形する流体層を介して測定部位を加圧する。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、本発明によれば、従来のようにカフを空気袋で構成しないので、ポンプ類を廃止でき、腕章のごとく薄く小型、軽量且つ無音又は低騒音な、耐久性及び耐ノイズ性に優れた血圧測定装置やカフを実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
尚、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で下記実施形態を修正又は変形したものに適用可能である。
【0020】
また、本発明は、本実施形態の血圧計の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録媒体に記録させ、CPUが当該記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。
【0021】
[全体構成]
図1は、本発明の血圧測定装置を適用した一実施形態の電子血圧計の外観斜視図である。
【0022】
図1に示すように、本実施形態の電子血圧計は、血圧計本体1と阻血用カフ2とが一体的に構成されたカフ一体型血圧計である。
【0023】
カフ2は血圧計本体1の裏面に接続されている。血圧計本体1の上面には表示部3、開始/停止スイッチ等の操作部4、及びバッテリー蓋5が設けられている。表示部3はLCDパネル等から構成され、測定結果(最高血圧、最低血圧、脈拍、過去何回分かの測定値のトレンドグラフ)や動作状態(加圧及び減圧)を表示する。
【0024】
カフ2は、血圧計本体1が連結された第1カフ片2Aと、この第1カフ片2Aの一端部に対して蝶番等の支持部2Cを介して回動可能に軸支された第2カフ片2Bと、を備える。
【0025】
第1カフ2Aの他端部(支持部2Cとは反対側)には第2カフ2Bの他端部(支持部2Cとは反対側)から延びる軟質のファスナー布部6を挿通して折り返すためのリング8が回動自在に取り付けられている。そして、ファスナー布部6のリング8に挿通する側の外面には無数の面ファスナー7が設けられ、リング8を挿通して折り返しファスナー布部6又は第2カフ片2Bの外面に取り付けられた無数のループ体が設けられたファスナーフックに対して着脱可能に形成されている。
【0026】
第1カフ片2A及び第2カフ片2Bはファスナー布部6をリング8に通して固定した状態でユーザの上腕のまわりに巻回されるようにリング状になる。
【0027】
次に、カフ2の詳細な構成について説明する。
【0028】
図2(a)はカフ2の構成を示す側断面図であり、図2(b)はカフ2を展開した図である。図3は非加圧時(a)及び加圧時(b)におけるカフ2の詳細な構造を示す側断面図である。図4は非通電時(a)及び通電時(b)における電気活性ポリマユニットの構造を示す外観斜視図である。
【0029】
図2乃至図4に示すように、第1及び第2カフ片2A,2Bは予めユーザの上腕、手首及び下肢等に装着可能に湾曲したポリエチレン製樹脂材料からなる外郭ケース部21と、測定部位の表面形状に略合致し得る軟質なポリエステル製布材からなる内張部22とで外形を構成し、これらの間に複数の電気活性ポリマユニット(以下、ポリマユニット)31を積層して構成される複数のポリマブロック23がマトリックス状に配置されている。
【0030】
各ポリマブロック23は、その一面(積層された側面)が内張部22に対面し、他面には圧電素子24が当接している。圧電素子24はピエゾ効果を有する弾性材料からなり、各ポリマブロック23の伸縮による変形を電気信号に変換する電気−機械(圧力)変換素子として作用する。圧電素子24は外郭ケース部21の内面に設けられたポリエステル製の担持体25に保持されており、担持体25には圧電素子24におけるポリマブロック23に当接しない反対側の面に深さ2mm程度の凹状の空隙26が形成される。このように、圧電素子24の反対側の面に空隙26を形成することで、ポリマブロック23の変形に応じた圧電素子24の変形を許容し、圧電素子24の変形による電位の変化が電気信号として検出可能となっている。
【0031】
1つのポリマブロック23は、5〜10単位のポリマユニット31が直列にカフ2の短辺方向(幅方向)に積層されて構成されている。
【0032】
ポリマユニット31は、図4に示すように、電気活性ポリマとその両面に設けられた±電極を有し全体が方形状であり、10〜50mm角、厚さ1mm程度の外形を有する。ポリマブロック23は1〜5mmの間隔で隣接して配置されている。
【0033】
また、上記外郭ケース部21と担持体25の間には、各ポリマブロック23の電極に電気的に接続される導電部と、圧電素子24に電気的に接続される導電部が形成された回路基板27が設けられている。回路基板27は各ポリマブロック23や圧電素子24の変形に伴って変形可能な軟質の材料で構成されている。
【0034】
[電気活性ポリマの概要]
電気活性ポリマは、電気エネルギによって作動されると変形を生じる。本実施形態において、電気活性ポリマは、2つの電極間の絶縁誘電体として作用し且つ2つの電極間に電圧差を加えると変形するようなポリマが含まれる。本実施形態の電気活性ポリマは、少なくとも約200%の線ひずみと、少なくとも約300%の面ひずみと、を加えることが可能である。
【0035】
図4(a)に示すように、ポリマユニット31は、電気エネルギと機械エネルギとの間の変換を行うポリマ層32を備える。ポリマ層32の上面および下面には、トップ電極33およびボトム電極34がそれぞれ取り付けられており、ポリマ層32の一部分に電圧差を発生させる。ポリマ層32は、トップ電極33およびボトム電極34によって生成される電場の変化によって変形する。
【0036】
図4(b)は、電場の変化に応じて変形したポリマユニット31の斜視図である。一般に、変形とは、あらゆる変位、膨張、収縮、捩れ、線もしくは面ひずみ、またはポリマ層32の一部分に生じる他のあらゆる変形を指す。電極33,34によって生じた電圧差に対応する電場の変化は、ポリマ層32内に機械的圧力を生じる。この場合は、電極33,34によって生じた異なる電荷が互いに引き合うことによって、電極33,34間で圧縮力を生じ、ポリマ層32上で2次元方向X,Yへの膨張力を生じるので、ポリマ層32は、電極33,34間で圧縮され、2次元方向X,Yに伸張される。
【0037】
電気活性ポリマとして使用するのに適した材料は、静電力に応じて変形するか、またはその変形によって電場が変化するような、実質的に絶縁体である任意のポリマまたはゴムを含んで良い。このような適切な材料の1つとして、任意の誘電エラストマポリマ、シリコーンラバー、フルオロエラストマ等が挙げられる。
【0038】
本実施形態における電気活性ポリマに適した作動電圧は、ポリマの寸法(例えば電極間の厚さ)はもちろん、その電気活性ポリマの材料および特性(例えば誘電率)にも依存して変化し得る。なお、電気活性ポリマについては、特表開2003−506858号公報に詳述されている。
【0039】
[第1の実施形態の動作ブロック]
図5は、本発明に係る第1の実施形態の血圧計のブロック図である。
【0040】
図5に示すように、血圧計本体1には、測定結果等を表示する表示部3、ユーザが血圧計本体1に対して操作指示を行う操作部4、血圧測定動作プログラムや測定結果を記憶するEEPROM等の不揮発性のメモリ52、血圧計全体を統括して制御するCPU(演算処理部)51、各ポリマブロック23に印加する電圧を制御する電圧制御部53、CPU51からのアナログ信号をデジタル信号に変換して電圧制御部53に出力するD/A変換部54、圧電素子24からの出力信号を増幅する増幅器55、増幅器55により増幅された出力信号を圧力信号と脈波信号とに分離するフィルタ56、フィルタ56で分離されたアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU51に出力するA/D変換部57からなる。
【0041】
上記電圧制御部53及びD/A変換部54はポリマブロック23を駆動する駆動回路、増幅器55、フィルタ56及びA/D変換部57はポリマブロック23により加圧された測定部位から脈波を検出する圧力検出回路として機能する。
【0042】
本実施形態の血圧測定には、周知の圧脈法(オシロメトリック法)による測定方式が適用される。また、上記圧電素子24のほかに、カフ内部にマイクロフォンを内蔵してコロトコフ音を検出する測定方式を適用してもい。
【0043】
CPU51は、メモリ52に記憶された血圧測定動作プログラムの手順に従って、操作スイッチ類4からの操作信号を入力する。そして、CPU51は、上記駆動回路として機能する電圧制御部53に対してポリマブロック23ごとに駆動信号を出力する。また、CPU51は、上記圧力検出回路として機能する増幅器55及びフィルタ56から出力される圧力信号及び脈波信号から血圧値や脈拍値を算出し、これらの値をメモリ52に格納すると共に、表示部3に出力する。
【0044】
[血圧測定動作の説明]
図6は、本実施形態の血圧計による血圧測定動作を示すフローチャートである。
【0045】
なお、以下の各ステップは、操作部4の開始スイッチがオンされたときに、CPU51がメモリ52に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。
【0046】
図6において、測定動作開始後(S11)、CPU51は駆動回路53,54に駆動信号を出力して各ポリマブロック23に電圧を印加する(S12)。次にカフ2が適正加圧値になるまで(300mmHg程度にまで)電圧印加を続行する(S13)。その後CPU51は駆動回路53,54に駆動信号を出力して各ポリマブロック23に印加した電圧を降下させる(S14)。すると、カフ2が拡張し測定部位を(80〜140mmHg程度に)徐々に減圧していく(S15)。次に圧力検出回路55〜57により脈波振動の検出を行う(S16)。そして、上記加圧値及び脈波振動から最高血圧、最低血圧、脈拍数を算出する(S17)。上記血圧測定が終了すると、カフ2の加圧を解除し、血圧値及び脈拍数を表示部3に表示する(S18)。次に測定結果をメモリ52に記録する(S19)。なお、血圧測定は要時の単回測定で行っても良いし、血圧計を装着した状態で任意の時間間隔で連続的に行っても良い。
【0047】
[第2の実施形態の動作ブロック]
図7は、本発明に係る第2の実施形態の血圧計のブロック図である。
【0048】
第2の実施形態はポリマブロック23ごとの電圧制御をDC(直流)電圧信号で行う構成であり、第1の実施形態の圧力検出回路55,56に代えて、電圧検出部61、フィルタ62、及びA/D変換部63からなる圧力検出回路と、電圧検出部61、バンドパスフィルタ64、増幅器65、及びA/D変換部66からなる脈波検出回路とを備えている。
【0049】
上記フィルタ62は、電圧検出部61で検出された信号の周波数成分のうち0.1Hz以上の帯域をカットして圧力信号としてA/D変換部63を通じてCPU51に出力する。CPU51は、上記圧力信号を受けてカフ2の加圧値を算出する。
【0050】
上記バンドパスフィルタ64は、電圧検出部61で検出された信号の周波数成分のうち0.5〜3Hz帯をパスして脈波信号としてA/D変換部66を通じてCPU51に出力する。CPU51は、上記脈波信号を受けて血圧値及び脈拍数を算出する。
【0051】
DC電圧制御では、図7(b)のように各ポリマブロック23へ印加する電圧を略線形に増大してカフ2を所定の適正値まで加圧した後、略線形に電圧を降下させて減圧を行う。
【0052】
本実施形態での血圧測定動作は、前述した図6のフローと同様である。
【0053】
[第3の実施形態の動作ブロック]
図8は、本発明に係る第3の実施形態の血圧計のブロック図である。
【0054】
第3の実施形態はポリマブロックごとの電圧制御をDC(直流)電圧信号及びキャリアAC(1KHz)電圧信号で行う構成であり、電圧制御部53は、各ポリマブロック23に対してDC+キャリアAC(1KHz)からなる電圧を印加する。
【0055】
また、第1の実施形態の圧力検出回路55,56に代えて、電圧検出部71、バンドパスフィルタ72、及びA/D変換部73からなる圧力検出回路と、電圧検出部71、バンドパスフィルタ74、増幅器75、及びA/D変換部76からなる脈波検出回路とを備えている。
【0056】
上記バンドパスフィルタ72は、電圧検出部71で検出された信号の周波数成分のうち1KHz帯をパスしてキャリアAC電圧信号を分離し、圧力信号としてA/D変換部73を通じてCPU51に出力する。CPU51は、上記圧力信号を受けてカフ2の加圧値を算出する。
【0057】
上記バンドパスフィルタ74は、電圧検出部71で検出された信号の周波数成分のうち0.5〜3Hz帯をパスして脈波信号としてA/D変換部76を通じてCPU51に出力する。CPU51は、上記脈波信号を受けて血圧値及び脈拍数を算出する。
【0058】
DC+キャリアAC電圧制御では、図8(b)のように各ポリマブロック23へ印加する電圧を略線形に増大してカフ2を所定の適正値まで加圧した後、略線形に電圧を降下させて減圧を行う。
【0059】
本実施形態での血圧測定動作は、前述した図6のフローと同様である。
【0060】
なお、本実施形態では、電気活性ポリマを伸縮させるため(カフ2を加減圧するため)のDC電圧信号に、AC電圧信号(例えば、脈波成分とは異なり電気活性ポリマの伸縮に影響が出ないと考えられる1KHz)を重畳させており、電気活性ポリマの伸縮による容量変化(C)は、バンドパスフィルタ72をパスした1KHzのAC電圧信号をモニタすることで検出される。
【0061】
カフ2による加圧状態を考えた場合、電気活性ポリマを伸展させ測定部位を締め付けても、測定部位からの反力により電気活性ポリマは印加電圧とは比例した伸展を生じない。この伸展の様子は上記AC電圧信号を用いて容量変化をモニタすることで検出することができる。図9において、印加電圧に比例した電気活性ポリマの伸展による容量変化から外れた挙動を示す部分が反力による変化であり、予め電気活性ポリマの容量変化と圧力との関係をキャリブレーションしておくことで、容量変化からカフ2の加圧値がモニタできるようになる。
【0062】
[他の実施形態]
図10は、他の実施形態の血圧計の構成を示す側断面図であり、(b)はカフを展開した図である。図11は非加圧時(a)及び加圧時(b)におけるカフの詳細な構造を示す側断面図である。
【0063】
図10及び図11に示すように、本実施形態のカフ一体型血圧計は、血管を圧迫するための圧迫用カフ121と、脈波振動を検出するための測定用カフ122とを分離して構成した、いわゆるダブルカフである。
【0064】
圧迫用カフ121は測定部位に十分な阻血圧力を加えるのに十分な大きさを有し、測定用カフ122は脈波振動の拡散による波高の減少を少なくするために出来るだけ小さいものが好ましい。
【0065】
圧迫用カフ121は、図11(a)に示すように、外郭ケース部21の内面に設けられた回路基板124上に担持体125を形成し、この担持体125にマトリックス状に複数の矩形状又は環状の孔からなる空隙125aを形成し、これら空隙125a内部(又は空隙125aを覆うように)にポリマブロック23を配置して構成されている。そして、図11(b)に示す加圧時には、空隙125a内部の各ポリマブロック23はその伸展が空隙125aの側壁で規制されるため、空隙125a内部で座屈して空隙125aの開口部から突出するように変形しダイヤフラムとして作用する。更に、このダイヤフラムとなるポリマブロック23と内張部22との間に流体を封入した流体層126が形成されており、変形したダイヤフラムが流体層126を介して測定部位を加圧するように構成されている。なお、流体は空気でもよいが、水、シリコンオイル、流動性ゲル等が好ましい。
【0066】
測定用カフ122も加圧用カフ121と同様に、電気活性ポリマと、流体層127とを備え、圧迫用カフ121の内面の一部に設けられている。
【0067】
上記構成において、圧迫用カフ121の流体層126には圧力検出センサ、測定用カフ122の袋体127内部には脈波検出センサが夫々内蔵されており、上述した動作ブロックにより各センサの検出信号を用いて加圧値及び血圧値が算出される。なお、ダブルカフを用いた血圧測定については、特開2000−79101号公報に詳述されている。
【0068】
[効果の説明]
上記各実施形態によれば、従来のようにカフを空気袋で構成しないので、ポンプ類を廃止でき、腕章のごとく薄く小型、軽量且つ無音又は低騒音な、耐久性及び耐ノイズ性に優れた血圧計を実現できる。
【0069】
この結果、患者が常時(24時間)装着しても行動の制限や測定時の騒音によるQOLを低下を改善し、また、家庭やや病院内において夜間や任意の場所での血圧測定を容易に行うことができる。
【0070】
なお、本発明は本実施形態として例示したカフ一体型血圧計に限らず、血圧計本体とカフとが分離したものやカフをハウジングに内蔵し上腕を挿入するだけで測定可能としたもの、その他の測定部位を加圧により阻血するカフを有する血圧計に適用可能である。
【0071】
また、測定部位にあたる位置のポリマブロック23の密度を少なくし、各ブロックごとに検出される圧力信号及び脈波信号の強度等を比較することにより、最適な測定部位を見つけることができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明に係る実施形態の血圧計の外観斜視図である。
【図2】カフの構成を示す側断面図(a)、カフを支持部で展開した図(b)である。
【図3】非加圧時(a)及び加圧時(b)におけるカフの詳細な構造を示す側断面図である。
【図4】非通電時(a)及び通電時(b)における電気活性ポリマユニットの構造を示す外観斜視図である。
【図5】本発明に係る第1の実施形態の血圧計のブロック図である。
【図6】第1の実施形態の血圧計による血圧測定動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明に係る第2の実施形態の血圧計のブロック図(a)、DC電圧制御による電圧変化(b)を示す図である。
【図8】本発明に係る第3の実施形態の血圧計のブロック図、DC及びキャリアAC電圧制御による電圧変化(b)を示す図である。
【図9】印加電圧(V)と電気活性ポリマの容量変化(C)との関係を示す図である。
【図10】本発明に係る他の実施形態のカフの構成を示す側断面図(a)、カフを展開した図(b)である。
【図11】非加圧時(a)及び加圧時(b)におけるカフの詳細な構造を示す側断面図である。
【符号の説明】
【0073】
1 血圧計本体
2 カフ
2A 第1カフ片
2B 第2カフ片
2C 支持部
3 表示部
4 操作部
5 バッテリー蓋
6 ファスナー布部
7 面ファスナー
8 リング
21 外郭ケース部
22 内張部
23 ポリマブロック
24 圧電素子
25 担持体
26 空隙
27 回路基板
31 ポリマユニット
32 ポリマ層
33,34 電極
51 CPU
52 メモリ
53 電圧制御部
54 D/A変換部
55 増幅器
56 フィルタ
57 A/D変換部
61 電圧検出部
62 フィルタ
63 A/D変換部
64 バンドパスフィルタ
65 増幅器
66 A/D変換部
71 電圧検出部
72 バンドパスフィルタ
73 A/D変換部
74 バンドパスフィルタ
75 増幅器
76 A/D変換部
121 圧迫用カフ
122 測定用カフ
124 回路基板
125 担持体
126,127 流体層




 

 


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