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発明の名称 撮像システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−75445(P2007−75445A)
公開日 平成19年3月29日(2007.3.29)
出願番号 特願2005−269021(P2005−269021)
出願日 平成17年9月15日(2005.9.15)
代理人 【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
発明者 原野 健二 / 浅田 大輔 / 半田 啓二 / 西田 浩幸 / 石渡 裕
要約 課題
生体の深部の血管の走行状態の観察画像を得ることができる撮像システムを提供する。

解決手段
本発明の撮像システムは、少なくとも1200nmの波長を超える赤外領域の光を発生する光源手段と、前記1200nmの波長を超える赤外領域において感度を有する撮像手段と、被写体に照射された前記光における反射光若しくは透過光を受光する前記撮像手段により撮像に用いられる撮像光が、前記1200nmの波長を超える所定の波長帯域のみとなるように波長を制限する分光手段とを具備し、前記所定の波長帯域は、少なくとも血管の光吸収ピークを含む波長帯域である。
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも1200nmの波長を超える赤外領域の光を発生する光源手段と、
前記1200nmの波長を超える赤外領域において感度を有する撮像手段と、
被写体に照射された前記光における反射光若しくは透過光を受光する前記撮像手段により撮像に用いられる撮像光が、前記1200nmの波長を超える所定の波長帯域のみとなるように波長を制限する分光手段と、
を具備し、
前記所定の波長帯域は、少なくとも血管の光吸収ピークを含む波長帯域であることを特徴とする撮像システム。
【請求項2】
前記分光手段は、前記光源手段において発せられる光、若しくは前記撮像手段に入射される光に対し、前記所定の波長帯域のみを透過するフィルタ手段、若しくは選択的に反射する選択的反射手段により構成されることを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
【請求項3】
前記分光手段は、前記光源手段に設けられた、前記所定の波長帯域の光を発する発光素子により構成されることを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
【請求項4】
少なくとも1200nmの波長を超える赤外領域の光を発生する光源手段と、
前記1200nmの波長を超える赤外領域において感度を有する撮像手段と、
被写体に照射された前記光における反射光若しくは透過光を受光する前記撮像手段により撮像に用いられる撮像光が、前記1200nmの波長を超える所定の波長帯域のみとなるように波長を制限する分光手段と、
を具備し、
前記所定の波長帯域は、さらに、所定の生体組織の光透過率が血管の管壁若しくは血液の光透過率以上となる帯域を含む波長帯域であることを特徴とする撮像システム。
【請求項5】
前記所定の生体組織は、脂肪であることを特徴とする請求項4に記載の撮像システム。
【請求項6】
前記所定の波長帯域は、少なくとも1200nmから1600nmの帯域及び1850nmから2200nmの帯域を含む波長帯域であることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の撮像システム。
【請求項7】
前記所定の波長帯域は、少なくとも1200nmから2500nmの帯域を含む波長帯域であることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の撮像システム。
【請求項8】
少なくとも1200nmの波長を超える赤外領域の光を発生する光源手段と、
前記1200nmの波長を超える赤外領域において感度を有する撮像手段と、
被写体に照射された前記光における反射光若しくは透過光を受光する前記撮像手段により撮像に用いられる撮像光が、前記1200nmの波長を超える所定の波長帯域のみとなるように波長を制限する分光手段と、
を具備し、
前記所定の波長帯域は、所定の生体組織及び血管の管壁の光透過率と、血液の光透過率との差が極大となる波長を含む波長帯域であることを特徴とする撮像システム。
【請求項9】
前記所定の生体組織は、脂肪であることを特徴とする請求項8に記載の撮像システム。
【請求項10】
前記所定の波長帯域は、1650±50nm、1850±50nmまたは2200±50nmの各帯域のうち、少なくとも一の帯域を含むことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の撮像システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像システムに関し、特に、血管走行の状態を得ることのできる撮像システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、血管走行を同定する技術として、近赤外の波長領域の700nm〜1000nmのヘモグロビン吸光特性を利用して観察する方法がある。
例えば、第1の従来例としての特開2004−358051号公報には、血中ヘモグロビンが赤外光を吸収する特性を利用し、可視光では観察しにくい生体組織の血管を赤外光により観察し易い画像を得る技術を開示している。
また、第2の従来例としての特開2005−87728号公報には、600nm〜2000nmの範囲内に属する任意の狭い波長帯域光を発生する発光素子を用いて生体に投与された蛍光標識物質の蛍光を検出するセンサを内蔵したカプセル型光センサが開示されている。
【特許文献1】特開2004−358051号公報
【特許文献2】特開2005−87728号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
第1の従来例では、700nm〜1000nmの範囲の波長を用いているため、生体組織の深部の血管を観察することが困難である。
また、第2の従来例では、カプセル型光センサは、単に蛍光波長の有無を検出するセンサを設けているので、血管の走行状態等を知るための画像を得ることができない。
【0004】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、生体の深部の血管の走行状態の観察画像を得ることができる撮像システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明における第1の撮像システムは、少なくとも1200nmの波長を超える赤外領域の光を発生する光源手段と、前記1200nmの波長を超える赤外領域において感度を有する撮像手段と、被写体に照射された前記光における反射光若しくは透過光を受光する前記撮像手段により撮像に用いられる撮像光が、前記1200nmの波長を超える所定の波長帯域のみとなるように波長を制限する分光手段とを具備し、前記所定の波長帯域は、少なくとも血管の光吸収ピークを含む波長帯域であることを特徴とする。
【0006】
本発明における第2の撮像システムは、前記第1の撮像システムにおいて、前記分光手段は、前記光源手段において発せられる光、若しくは前記撮像手段に入射される光に対し、前記所定の波長帯域のみを透過するフィルタ手段、若しくは選択的に反射する選択的反射手段により構成されることを特徴とする。
【0007】
本発明における第3の撮像システムは、前記第1の撮像システムにおいて、前記分光手段は、前記光源手段に設けられた、前記所定の波長帯域の光を発する発光素子により構成されることを特徴とする。
【0008】
本発明における第4の撮像システムは、前記第1の撮像システムにおいて、前記所定の波長帯域は、さらに、所定の生体組織の光透過率が血管の管壁若しくは血液の光透過率以上となる帯域を含む波長帯域であることを特徴とする。
【0009】
本発明における第5の撮像システムは、前記第4の撮像システムにおいて、前記所定の生体組織は、脂肪であることを特徴とする。
【0010】
本発明における第6の撮像システムは、前記第4または第5の撮像システムにおいて、前記所定の波長帯域は、少なくとも1200nmから1600nmの帯域及び1850nmから2200nmの帯域を含む波長帯域であることを特徴とする。
【0011】
本発明における第7の撮像システムは、前記第4または第5の撮像システムにおいて、前記所定の波長帯域は、少なくとも1200nmから2500nmの帯域を含む波長帯域であることを特徴とする。
【0012】
本発明における第8の撮像システムは、少なくとも1200nmの波長を超える赤外領域の光を発生する光源手段と、前記1200nmの波長を超える赤外領域において感度を有する撮像手段と、被写体に照射された前記光における反射光若しくは透過光を受光する前記撮像手段により撮像に用いられる撮像光が、前記1200nmの波長を超える所定の波長帯域のみとなるように波長を制限する分光手段とを具備し、前記所定の波長帯域は、所定の生体組織及び血管の管壁の光透過率と、血液の光透過率との差が極大となる波長を含む波長帯域であることを特徴とする。
【0013】
本発明における第9の撮像システムは、前記第8の撮像システムにおいて、前記所定の生体組織は、脂肪であることを特徴とする。
【0014】
本発明における第10の撮像システムは、前記第8または第9の撮像システムにおいて、前記所定の波長帯域は、1650±50nm、1850±50nmまたは2200±50nmの各帯域のうち、少なくとも一の帯域を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明における撮像システムによると、生体の深部の血管の走行状態の観察画像を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図1から図7は、本発明の第1の実施形態に係るものである。図1は、第1の実施形態に係る撮像システムの全体構成を示す図である。図2は、被写体としての生体組織に赤外光を照射して血管を観察する様子の概念的作用説明図である。図3は、生体組織における血管及び脂肪の透過率特性を示す図である。図4は、脂肪に覆われた血管を可視領域の光により観察した場合により得られる模式的な画像例を示す図である。図5は、第1の実施形態の撮像システムにより得られる模式的な画像例を示す図である。図6は、第1の実施形態における第1変形例の撮像システムの全体構成図である。図7は、第1の実施形態における第2変形例の撮像システムの全体構成図である。
【0018】
図1に示すように、本発明の第1の実施形態の撮像システム1は、被写体としての例えば生体2に対して赤外領域を含む光を照明光として照射する光源装置3と、この照明光が照射された生体2における反射された光、或いは2点鎖線で示すように透過した光における赤外領域の光で撮像を行う赤外撮像用カメラ(以下、単に赤外カメラと略記)4と、この赤外カメラ4により撮像された撮像信号に対する信号処理を行う制御装置5と、この制御装置5から出力される映像信号を表示するモニタ6とから構成される。
光源装置3は、例えば可視領域から少なくとも1200nmの波長を超える赤外領域に至る照明光を発生するハロゲンランプ、タングステンランプ等のランプ11を内蔵している。
【0019】
また、このランプ11は、後述する特定の狭帯域波長帯において、発光強度が大きいものが望ましい。このランプ11として、例えば3000nmを超える波長帯まで連続的な発光特性を有するハロゲンランプを用いることができる。
このランプ11の点灯による照明光は、照明レンズ12を経て生体2に照射される。生体2に照射された際の反射光は、少なくとも1200nmの波長を超える赤外領域で感度を有する撮像手段としての赤外カメラ4を構成するフィルタ13、結像レンズ14を経て撮像素子15の撮像面に結像される。
なお、図1において、赤外カメラ4は、光源装置3から生体2に照射された際に、生体2からの反射光を受光する構成で示しているが、例えば2点鎖線で示すように光源装置3を配置し、生体2による透過光を受光する構成にしても良い。
【0020】
上記赤外カメラ4に用いられている撮像素子15は、少なくとも1200nmの波長を超える赤外領域において感度を有する、例えばEx.InGaAs、InAs、InSb等の半導体検出素子(光起電力型半導体検出素子)を用いて形成された撮像素子である。これらの撮像素子は、少なくとも1200nmから2550nm付近までの波長帯まで感度を有する。なお、InAs、及びInSbは、2550nmより長波長の3000nm以上の長波長にも感度を有する。
また、この撮像素子15の前面に配置されるフィルタ13は、図3に示すように、1200nmの波長を超える波長領域において、血管の透過率が極小値、換言すると血管の吸光率がピークとなる波長を狭帯域で透過するように特定の狭帯域波長に設定されている。 具体的には、このフィルタ13は、1450nm±50nm(図3中符号Aで示す)を透過する第1の狭帯域波長帯と、1950nm±50nm(図3中符号Bで示す)を透過する第2の狭帯域波長帯との一方を透過する透過特性に設定されている。
【0021】
つまり、本実施形態では撮像手段側に配置され、画像情報を得るために撮像(受光)する撮像素子15に入射される撮像光が、特定の狭帯域波長となるように設定している。後述する第2の実施形態の場合のように、照明側において照明光の波長帯域を制限することにより、撮像素子15で撮像される撮像光の波長帯域がやはり特定の狭帯域波長となるように設定しても良い。
また、これらの狭帯域波長帯は、図3に示すように脂肪の組織に対する透過率が十分に大きい値となる波長帯でもあるように選択設定されている。具体的には、第1の狭帯域波長帯及び第2の狭帯域波長帯において、脂肪の透過率の値は、血管の透過率の値に比較して、倍以上となっている。
【0022】
なお、第2の狭帯域波長帯側では血管の吸収ピークは、第1の狭帯域波長帯の場合よりも広くなっているので、フィルタ13による透過波長範囲を、第1の狭帯域波長帯側の場合よりも広く設定しても良い。
【0023】
なお、第1の狭帯域波長帯及び第2の狭帯域波長帯による特定の狭帯域波長として、例えば、透過波長範囲が略100nmの狭帯域に設定した場合を示しているが、これに限定されるものでなく、数10nmから100nm程度の狭帯域に設定するものであれば良い。 このように設定することにより、後述の作用で説明するように血管が脂肪により覆われている状態下で、血管の走行状態を把握したいような場合に、脂肪の組織部分を少ない減衰量で透過し、脂肪の組織の下側の血管の組織で反射された光を撮像する場合、高いS/N状態で撮像することができることになる。
【0024】
生体2には可視領域から赤外領域に至る照明光が照射されるが、撮像素子15に結像される光学像は、フィルタ13を透過した第1の狭帯域波長帯或いは第2の狭帯域波長帯の特定の狭帯域波長光によるものとなる。
【0025】
つまり、本実施形態においては、撮像素子15により撮像される光は、1200nmの波長より長波長側における特定の狭帯域波長光によるものとなるように、フィルタ13により、撮像光の波長を制限する分光手段を形成している。
この撮像素子15の撮像面に結像された光学像は、この撮像素子15により光電変換される。この撮像素子15には、制御装置5に内蔵されたカメラコントロールユニット(CCUと略記)16内の図示しない駆動回路から駆動信号が印加されることにより、光電変換された信号が撮像信号として撮像素子15から出力される。この撮像信号は、CCU16に入力され、CCU16内の図示しない映像信号生成回路により映像信号に変換される。
【0026】
そして、この映像信号はモニタ6に出力され、モニタ6の表示面には、撮像素子15で撮像された画像が表示される。また、制御装置5は、光源装置3内のランプ11を点灯駆動すると共に、その発光量を制御可能とする点灯制御回路17を内蔵している。
このような構成による本実施形態の撮像システム1は、図2に示す概略図のような作用を有する。なお、図2では反射光による赤外観察の場合で示している。
図2に示すように生体2に対して光源装置3から、可視領域から赤外領域をカバーする照明光が照射される。そして、生体2からの反射光を赤外カメラ4で撮像する。生体2においては、脂肪18の組織により血管19が覆われた状態となっている場合がしばしばある。
【0027】
このため、可視領域の照明光の場合はもとより、1200nmの波長程度より短波長側となる赤外領域においては減衰量が大きくなり、脂肪18の下側の血管19からの反射光で撮像することは困難になる。
これに対して、本実施形態においては、1200nmの波長よりも長波長側で感度を有する撮像素子15を用いると共に、照明光として1200nmの波長よりも長波長側を含む照明光を照射する。また、撮像素子15の前には血管19に対する吸光率がピークとなる第1の狭帯域波長帯或いは第2の狭帯域波長帯の特定の狭帯域波長光を選択的に透過する特性のフィルタ13が配置されている。
また、この特定の狭帯域波長光は、脂肪18の組織に対する透過率が高いので、少ない減衰量で血管19の組織に達する。そして、この血管19の組織で吸収されるため、この血管19の組織からの反射光と、その周囲の脂肪18等の組織からの反射光とではその反射光の強度が大きく異なる(反射光となる)。つまり、図2における点線で示すように、血管19の走行状態を反映した反射光が得られることになる。
【0028】
このため、撮像素子15により撮像された撮像信号に対して、CCU16により信号処理を行って映像信号を生成し、モニタに表示した場合には、図5に示すような画像を得ることができる。
上記のように脂肪18の組織に覆われた血管19を観察した場合、可視領域の光で観察した場合には、図4に示すように脂肪18の組織のため減衰量が大きく、点線で示すように血管19が殆ど見えない画像として表示される。
これに対して、本実施形態における1200nmの波長よりもさらに長波長側における特定の狭帯域波長光で観察した場合には、図5に示すように血管19が大きなコントラストを持った画像として表示できる。このため、血管19の走行状態を把握できるようになる。
【0029】
上述の説明では、赤外カメラ4を用いて観察する構成及び動作を説明したが、図6に示すように生体内を観察する第1変形例の撮像システム1Bのような構成にしても良い。
図6に示す第1変形例の撮像システム1Bは、(生体2の)腹部2B内に挿入される例えば光学式内視鏡22に撮像手段を内蔵したカメラヘッド23を装着したカメラ装着内視鏡(以下では、単にスコープと略記)24と、光学式内視鏡22に照明光を供給する光源装置25と、カメラヘッド23に内蔵された撮像手段に対する信号処理を行うCCU26と、このCCU26から出力される標準的な映像信号が入力されることにより、撮像手段で撮像された内視鏡画像を表示するモニタ27とから構成される。
【0030】
光学式内視鏡22は、例えば硬性の挿入部31と、この挿入部31の後端に設けられた把持部32と、この把持部32の後端に設けられた接眼部33とを有し、把持部32の口金にはライトガイドケーブル34が接続される。
挿入部31内には照明光を伝送するライトガイド35が挿通され、このライトガイド35は把持部32の側部の口金に接続されるライトガイドケーブル34を介してその端部に設けたライトガイドコネクタ36が光源装置25に着脱自在に接続される。
光源装置25内にはランプ点灯制御回路37から供給されるランプ点灯電源により点灯するハロゲンランプ等のランプ38が設けてあり、このランプ38は上述のように少なくとも1200nmの波長を超える赤外領域の光を発生する。
このランプ38の光は、照明光路上に配置された集光レンズ39で集光されてライトガイドコネクタ36のライトガイド35の入射端面に照明光が入射され、このライトガイド35により挿入部31の先端面(出射端面)に伝送される。
【0031】
そして、上記ライトガイド35の先端面から出射され、腹部2B内の被写体としての、胃等の観察対象部位40側に照明光を出射し、観察対象部位40を照明する。
挿入部31の先端部には照明窓に隣接して設けられた観察窓には対物レンズ41が取り付けてあり、照明された患部等の観察対象部位の光学像を結ぶ。その光学像は、イメージガイドとしてのリレーレンズ系42により後端面側に伝送される。
伝送された光学像は、接眼部33に設けた接眼レンズ43により、拡大観察することができる。この接眼部33にカメラヘッド23が装着された場合には、カメラヘッド23内の撮像レンズ44を介して伝送された光学像が撮像素子15に結像される。
この場合、例えば撮像レンズ44と撮像素子15との間の光路中には、1450nm±50nmを透過する第1の狭帯域波長帯と、1950nm±50nmを透過する第2の狭帯域波長帯との一方を透過する透過特性に設定されたフィルタ13が配置されている。
【0032】
また、カメラヘッド23から延出されたカメラケーブル47は、CCU26に接続される。CCU26は、撮像素子駆動回路48と、信号処理回路49とを備え、撮像素子駆動回路48は、撮像素子15に対して撮像素子駆動信号を印加する。
そして、この撮像素子駆動信号の印加により撮像素子15により光電変換された撮像信号は、信号処理回路49に入力される。この信号処理回路49は、入力される撮像信号に対して映像信号を生成する信号処理を行う。
そして、生成された映像信号は、モニタ27に出力され、モニタ27の表示面には、撮像素子15により撮像された画像が表示される。
また、信号処理回路49における映像信号の輝度レベルに対して、その数フレーム期間における平均の明るさを表す調光信号は、光源装置25内のランプ点灯制御回路37に入力される。そして、このランプ点灯制御回路37は、調光信号と図示しない基準の明るさの信号との差信号により、ランプ38の発光量を制御する。
【0033】
次にこの撮像システム1Bにより腹部2B内の処置すべき胃をスコープ24下の観察で外科手術を行う場合の作用を説明する。
この変形例の撮像システム1Bにより、図6に示すようにスコープ24の挿入部31を腹部2B内に図示しないトラカールを介して挿入し、例えば大網などに覆われている癌化などした処置対象の胃を切開するために、その血管19の走行状態を確認することが必要になる場合がある。
この場合、大網部分は、成人等の場合においては脂肪18がついてその組織で肉厚となり、上述したように可視光や近赤外光ではこの脂肪18の組織のために血管19の走行状態を把握することが困難になる。
【0034】
これに対して、図6に示すように大網等の脂肪18の組織からなる観察対象部位40で覆われた下側(内側)に血管19が走行しているような場合、本実施形態では1200nmの波長を超える特定の狭帯域波長の光を用いて撮像することにより、図6のモニタ27(或いは図5)に示すように血管19の走行状態を把握できる画像を得ることができる。
このように本実施形態の第1変形例によれば、体腔内に挿入して内視鏡下の外科手術を行う場合においても、脂肪18等の下の血管19の走行状態を把握でき、円滑かつ短時間に処置を行うことができる。従って、手術の時間を大幅に短縮でき、術者及び患者双方の負担を大幅に軽減できる。
図7は第2変形例の撮像システム1Cを示す。この撮像システム1Cは、図6に示す撮像システム1Bにおいて、カメラヘッド23内に、特定の狭帯域波長の光を選択的に反射する選択的反射手段としてのダイクロイックミラー51を配置して、このダイクロイックミラー51で反射した結像位置に撮像素子15を配置している。
【0035】
また、このダイクロイックミラー51の透過光側における結像位置にCCD等による、通常光観察用の撮像素子52を配置したカメラヘッド23Cを用いたスコープ24Cを採用している。なお、この撮像素子52は、例えば可視領域におけるR,G,Bの波長帯の光を透過するモザイクフィルタ等の光学式の色分離フィルタを備えた同時式のカラー撮像素子である。
また、本変形例におけるCCU26Cは、2つの撮像素子15、52に対する信号処理機能を備えた信号処理回路26Cを有する。この信号処理回路26Cは、撮像素子15、52を駆動する撮像素子駆動回路48と、2つの撮像素子15、52に対する信号処理を行う信号処理回路49Cとを有する。
そして、それぞれの撮像素子15、52の撮像信号に対する信号処理により生成した両映像信号を信号処理回路49C内で混合してモニタ27に出力し、両撮像素子15、52でそれぞれ撮像した画像27a、27bを同時に並べて表示できるようにしている。
【0036】
なお、両撮像素子15、52は例えば同じ画素数であり、1つの撮像素子駆動回路48で共通に駆動できるようにしている。勿論、別々に駆動しても良い。
本変形例によれば、赤外観察用の画像27aの他に、可視領域における通常観察用のカラー画像27bも得ることができる。
このため、1つのスコープ24Cにて通常観察用のカラー画像27bと赤外観察用の画像27aとが得られるので、複数のスコープを用いることなく1つのスコープ24Cにて手術を行うこともでき、短時間に手術を行うことができる。従って、術者及び患者双方に対する負担を軽減できる。
なお、図7においてダイクロイックミラー51を用いる代わりにハーフプリズムとフィルタ13とを用いるようにしても良い。
【0037】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
【0038】
図8及び図9は、本発明の第2の実施形態に係るものである。図8は、第2の実施形態に係る撮像システムの全体構成図である。図9は、第2の実施形態における変形例の撮像システムの全体構成図である。
【0039】
第1の実施形態においては、可視領域から1200nmの波長を超える特定の狭帯域波長を含む広帯域の照明光を用いて被写体としての生体2にその照明光を照射し、撮像手段側に設けた分光手段として機能するフィルタ13等により特定の狭帯域波長のみの光が赤外観察用となる撮像素子15に入射されるようにしていた。これに対し、本実施形態においては、光源装置側にフィルタ13を配置して、被写体としての生体2に照射される光が1200nmの波長を超える特定の狭帯域波長となるように設定するものである。
撮像システム1Dは、図6の撮像システム1Bにおけるカメラヘッド23内に配置されていたフィルタ13を例えば光源装置25内に配置するように変更した構成にしている。
【0040】
つまり、この撮像システム1Dは、図6の撮像システム1Bにおいて、カメラヘッド23の代わりに、そのカメラヘッド23内に配置されているフィルタ13を取り去ったカメラヘッド23Dと、光源装置25内にフィルタ13を配置した光源装置25Dが採用されている。
光源装置25D内には、例えばランプ38と集光レンズ39との間の光路上にフィルタ13が配置されている。その他の構成は図6の撮像システム1Bと同じ構成である。 本実施形態によれば、第1の実施形態における図6の場合とほぼ同様に血管19の走行状態を把握できる画像を得ることができる。
次に、本実施形態の変形例を説明する。
【0041】
この撮像システム1Eは、図8の撮像システム1Dにおいて、光源装置25Dにおけるランプ38及びフィルタ13の代わりに赤外LEDアレイ61を用いると共に、ランプ点灯制御回路37の代わりに赤外LEDアレイ61を発光駆動するLED駆動制御回路62を用いた構成の光源装置25Eを用いている。
この場合、赤外LEDアレイ61は、上述した1200nmの波長を超える特定の狭帯域波長で発光する特性の赤外LED61aを複数採用している。その他の構成は図8の場合と同様である。
本変形例によれば、第2の実施形態とほぼ同様の効果が得られると共に、ランプの場合に比べて消費電力を低減化できる。また、光源装置25Eを軽量化及び小型化もできる。
【0042】
(第3の実施形態)
図10から図16は、本発明の第3の実施形態に係るものである。図10は、第3の実施形態に係る撮像システムの、要部の構成の一例を示す図である。図11は、脂肪及び血管の管壁における、照射される光の波長帯域と光透過率との関係の一例を示す図である。図12は、第3の実施形態に係る撮像システムを用いて血管走行の状態を得る際の、光源装置及び撮像装置の配置状態の一例を示す図である。図13は、第3の実施形態に係る撮像システムを用いて観察を行う際にモニタに表示される、血管走行の状態が可視化された画像の一例を示す図である。図14は、ハロゲンランプにおける、照射する光の波長帯域と放射輝度との関係の一例を示す図である。図15は、第3の実施形態に係る撮像システムを用いて血管走行の状態を得る際の、光源装置及び撮像装置の配置状態の、図12とは異なる一例を示す図である。図16は、脂肪、血管の管壁及び血液における、照射される光の波長帯域と光透過率との関係の一例を示す図である。
【0043】
撮像システム101は、図10に示すように、生体組織等の被写体201に対し、少なくとも1200nmを超える赤外領域の帯域を有する照明光を出射する、例えば、光源としてのハロゲンランプ等からなる、光源手段としての光源装置102と、被写体201の像を撮像し、撮像した被写体201の像を撮像信号として出力する、例えば、内視鏡等からなる撮像装置103と、光源装置102及び撮像装置103に接続される制御装置106とを要部として有して構成されている。
【0044】
撮像装置103は、所定の波長帯域の光を透過させる、分光手段としてのフィルタ104と、フィルタ104を透過した光に基づく被写体201の像を撮像し、該被写体201の像を撮像信号として出力する、撮像手段としての撮像素子105とを有して構成されている。
【0045】
フィルタ104は、所定の波長帯域として、血管の光吸収ピークを含むとともに、脂肪の光透過率が血管の管壁の光透過率以上となる帯域の光を透過させるような構成を有している。換言すると、フィルタ104は、被写体に対して出射される照明光における反射光または透過光を受光する撮像素子105により撮像に用いられる撮像光が、所定の波長帯域のみとなるように波長を制限する。具体的には、フィルタ104は、図11に示すように、例えば、1200nmから1600nmの帯域の光及び1850nmから2200nmの帯域の光を透過させる構成を有している。
【0046】
撮像素子105は、例えば、InGaAs、InAs及びInSb等により形成された、1200nmの波長を超える赤外領域において感度を有する赤外線検出素子として構成されている。
【0047】
制御装置106は、撮像装置103に対する制御等を行うためのカメラコントロールユニット(以降、CCUと略記する)107を有すると共に、撮像装置103から出力される撮像信号に基づいて信号処理を行うことにより映像信号を生成し、生成した該映像信号をモニタ108に対して出力する。これにより、モニタ108には、制御装置106から出力される映像信号に基づく、撮像装置103により撮像された被写体201の像が画像表示される。
【0048】
次に、撮像システム101の作用について説明を行う。
【0049】
まず、ユーザは、生体の所望の観察部位において、血管走行の状態を得るために、例えば、光源装置102及び撮像装置103が図12に示すような位置関係となるように、すなわち、被写体の1つとしての血管201aが照明されるような位置に光源装置102を配置すると共に、光源装置102から出射された照明光により照明された血管201aの像を撮像可能な位置に撮像装置103を配置する。
【0050】
その後、光源装置102から出射された照明光は、血管201aと、血管201aの内部を流れる血液201bと、血管201aの周辺を覆う脂肪202とにおいて透過及び反射する。そして、光源装置102から出射された照明光のうち、血管201a、血液201b及び脂肪202において反射した反射光が撮像装置103のフィルタ104に入射する。
【0051】
フィルタ104に入射した前記反射光は、1200nmから1600nm及び1850nmから2200nm以外の帯域成分が遮断された状態の光として、撮像素子105に対して出射される。
【0052】
撮像素子105は、フィルタ104を透過した光に基づいて血管201aの像を撮像し、血管201aの像を撮像信号として出力する。
【0053】
その後、撮像素子105から出力された撮像信号は、制御装置106において信号処理された後、映像信号としてモニタ108に対して出力される。
【0054】
そして、前述した作用により、モニタ108には、脂肪202に覆われた血管201aにおける血管走行の状態が可視化された、図13に示すような画像が表示される。すなわち、モニタ108には、光透過率の高い脂肪202の輝度が相対的に高く、また、光透過率の低い血管201aの管壁の輝度が相対的に低くなるような画像が表示される。これにより、ユーザは、モニタ108に画像表示される、脂肪等に覆われた生体深部の血管走行の状態が明確となった生体組織の像を見ながら、該生体組織に対する処置を、従来に比べて短い時間により行うことができる。
【0055】
また、前述したように、フィルタ104の透過帯域が広く設定されることにより、赤外域以上の長波長帯域において放射輝度が減衰する、例えば、図14に示すような特性を有するハロゲンランプ等が光源装置102における光源として用いられた場合においても、ユーザは、モニタ108に表示される、観察に適した明るさの画像を見ながら、生体深部の血管走行の状態を観察することができる。
【0056】
なお、本実施形態の撮像システム101は、前述した効果と略同様の効果を得るために、血管201aを透過光により撮像するものであっても良い。そして、透過光により血管201aを撮像する場合、ユーザは、生体の所望の観察部位において、光源装置102及び撮像装置103が図15に示すような位置関係となるように、すなわち、血管201aが照明されるような位置に光源装置102を配置すると共に、血管201aを挟んで略対向する位置に撮像装置103を配置すれば良い。
【0057】
また、本実施形態の撮像システム101においては、前述した効果と略同様の効果を得るための構成として、フィルタ104は、撮像装置103に設けられているものに限るものではなく、例えば、脂肪の光透過率が血管の管壁の光透過率以上となる帯域の照明光が被写体に対して出射されるように、光源装置102に設けられていても良い。
【0058】
ところで、血液の光透過率は、図16に示すように、1200nmから2500nmまでの帯域においては、脂肪及び血管の管壁の光透過率に比べて低い場合が多い。そのため、前述した効果と略同様の効果を得るための構成として、本実施形態の撮像システム1は、血管201a内を流れる血液201bにおける反射光または透過光に基づく像を撮像するための構成を有するものであっても良い。具体的には、フィルタ104は、前述した、血液の光透過率に基づく、1200nmから2500nmまでの帯域を透過させる構成を有するものであっても良い。また、1200nmから2500nmまでの帯域を透過させる構成を有するフィルタ104は、撮像装置103に設けられているものに限るものではなく、例えば、脂肪の光透過率が血液の光透過率以上となる帯域の照明光が被写体に対して出射されるように、光源装置102に設けられているものであっても良い。
【0059】
(第4の実施形態)
図17から図21は、本発明の第4の実施形態に係るものである。図17は、第4の実施形態に係る撮像システムの、要部の構成の一例を示す図である。図18は、脂肪、血管の管壁及び血液において、照射される光の波長帯域と光透過率との関係の一例を示す図である。図19は、第4の実施形態に係る撮像システムを用いて血管走行の状態を得る際の、光源装置及び撮像装置の配置状態の一例を示す図である。図20は、第4の実施形態に係る撮像システムを用いて観察を行う際にモニタに表示される、血管走行の状態が可視化された画像の一例を示す図である。図21は、第4の実施形態に係る撮像システムを用いて血管走行の状態を得る際の、光源装置及び撮像装置の配置状態の、図19とは異なる一例を示す図である。
【0060】
撮像システム301は、図17に示すように、生体組織等の被写体401に対し、少なくとも1200nmを超える赤外領域の帯域を有する照明光を出射する、例えば、光源としてのハロゲンランプ等からなる、光源手段としての光源装置302と、被写体401の像を撮像し、撮像した被写体401の像を撮像信号として出力する、例えば、内視鏡等からなる撮像装置303と、光源装置302及び撮像装置303に接続される制御装置306とを要部として有して構成されている。
【0061】
撮像装置303は、所定の波長帯域の光を透過させる、分光手段としてのフィルタ304と、フィルタ304を透過した光に基づく被写体401の像を撮像し、該被写体401の像を撮像信号として出力する、撮像手段としての撮像素子305とを有して構成されている。
【0062】
フィルタ304は、脂肪及び血管の管壁の光透過率と、血液の光透過率との差が極大となる波長を含む所定の波長帯域の光を透過させるとともに、該所定の波長帯域以外の光を遮断するような構成を有している。換言すると、フィルタ304は、被写体に対して出射される照明光における反射光または透過光を受光する撮像素子305により撮像に用いられる撮像光が、所定の波長帯域のみとなるように波長を制限する。具体的には、フィルタ304は、図18に示すように、例えば、1650±50nm、1850±50nmまたは2200±50nmの各帯域のうち、少なくとも一の帯域を有する光を透過させるとともに、該各帯域以外の光を遮断する構成を有している。なお、本実施形態においては、説明の簡単のため、フィルタ304は、1650±50nmの帯域を有する光を透過させるとともに、1650±50nmの帯域以外の光を遮断する構成を有するものであるとする。
【0063】
撮像素子305は、例えば、InGaAs、InAs及びInSb等により形成された、1200nmの波長を超える赤外領域において感度を有する赤外線検出素子として構成されている。
【0064】
制御装置306は、撮像装置303に対する制御等を行うためのカメラコントロールユニット(以降、CCUと略記する)307を有するとともに、撮像装置303から出力される撮像信号に基づいて信号処理を行うことにより映像信号を生成し、生成した該映像信号をモニタ308に対して出力する。これにより、モニタ308には、制御装置306から出力される映像信号に基づく、撮像装置303により撮像された被写体401の像が画像表示される。
【0065】
次に、撮像システム301の作用について説明を行う。
【0066】
まず、ユーザは、生体の所望の観察部位において、血管走行の状態を得るために、例えば、光源装置302及び撮像装置303が図19に示すような位置関係となるように、すなわち、血管401aの内部を流れる、被写体の1つとしての血液401bが照明されるような位置に光源装置302を配置するとともに、光源装置302から出射された照明光により照明された血液401bの像を撮像可能な位置に撮像装置303を配置する。
【0067】
その後、光源装置302から出射された照明光は、血管401aと、血管401aの内部を流れる血液401bと、血管401aの周辺を覆う脂肪402とにおいて透過及び反射する。そして、光源装置302から出射された照明光のうち、血管401a、血液401b及び脂肪402において反射した反射光が撮像装置303のフィルタ304に入射する。
【0068】
フィルタ304に入射した前記反射光は、1650±50nm以外の帯域成分が遮断された状態の光として、撮像素子305に対して出射される。
【0069】
撮像素子305は、フィルタ304を透過した光に基づいて血液401bの像を撮像し、血液401bの像を撮像信号として出力する。
【0070】
その後、撮像素子305から出力された撮像信号は、制御装置306において信号処理された後、映像信号としてモニタ308に対して出力される。
【0071】
そして、前述した作用により、モニタ308には、脂肪402に覆われた血管401a内部を流れる血液401bの状態、すなわち、血管走行の状態が可視化された、図20に示すような画像が表示される。すなわち、モニタ308には、光透過率の高い血管401aの管壁及び脂肪402の輝度が相対的に高く、また、光透過率の低い血液401bの輝度が相対的に低くなるような画像が表示される。これにより、ユーザは、モニタ308に画像表示される、脂肪等に覆われた生体深部の血管走行の状態が明確となった生体組織の像を見ながら、該生体組織に対する処置を、従来に比べて短い時間により行うことができる。
【0072】
また、撮像システム301におけるフィルタ304の透過帯域が前述したような帯域として設定されることにより、ユーザは、モニタ308に表示される、脂肪及び血管と、血液とのコントラストが良好である画像を見ながら、生体深部の血管走行の状態を観察することができる。
【0073】
なお、本実施形態の撮像システム301は、前述した効果と略同様の効果を得るために、血液401bを透過光により撮像する構成を有するものであっても良い。そして、透過光により血液401bを撮像する場合、ユーザは、生体の所望の観察部位において、光源装置302及び撮像装置303が図21に示すような位置関係となるように、すなわち、血液401bが照明されるような位置に光源装置302を配置するとともに、血管401aを挟んで略対向する位置に撮像装置303を配置すれば良い。
【0074】
また、本実施形態の撮像システム301においては、前述した効果と略同様の効果を得るための構成として、フィルタ304は、撮像装置303に設けられているものに限るものではなく、例えば、脂肪及び血管の管壁の光透過率と、血液の光透過率との差が極大となる帯域の照明光が被写体に対して出射されるように、光源装置302に設けられていても良い。そして、このような構成は、血液401bを反射光により撮像する場合、及び血液401bを透過光により撮像する場合のいずれの構成においても適用することができる。
【0075】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更や応用が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】第1の実施形態に係る撮像システムの全体構成を示す図。
【図2】被写体としての生体組織に赤外光を照射して血管を観察する様子の概念的作用説明図。
【図3】生体組織における血管及び脂肪の透過率特性を示す図。
【図4】脂肪に覆われた血管を可視領域の光により観察した場合により得られる模式的な画像例を示す図。
【図5】第1の実施形態の撮像システムにより得られる模式的な画像例を示す図。
【図6】第1の実施形態における第1変形例の撮像システムの全体構成図。
【図7】第1の実施形態における第2変形例の撮像システムの全体構成図。
【図8】第2の実施形態に係る撮像システムの全体構成図。
【図9】第2の実施形態における変形例の撮像システムの全体構成図。
【図10】第3の実施形態に係る撮像システムの、要部の構成の一例を示す図。
【図11】脂肪及び血管の管壁における、照射される光の波長帯域と光透過率との関係の一例を示す図。
【図12】第3の実施形態に係る撮像システムを用いて血管を撮像する際の、光源装置及び撮像装置の配置状態の一例を示す図。
【図13】第3の実施形態に係る撮像システムを用いて血管を撮像した際にモニタに表示される、血管走行の状態が可視化された画像の一例を示す図。
【図14】ハロゲンランプにおける、照射する光の波長帯域と放射輝度との関係の一例を示す図。
【図15】第3の実施形態に係る撮像システムを用いて血管を撮像する際の、光源装置及び撮像装置の配置状態の、図3とは異なる一例を示す図。
【図16】脂肪、血管の管壁及び血液における、照射される光の波長帯域と光透過率との関係の一例を示す図。
【図17】第4の実施形態に係る撮像システムの、要部の構成の一例を示す図。
【図18】脂肪、血管の管壁及び血液において、照射される光の波長帯域と光透過率との関係の一例を示す図。
【図19】第4の実施形態に係る撮像システムを用いて血管走行の状態を得る際の、光源装置及び撮像装置の配置状態の一例を示す図。
【図20】第4の実施形態に係る撮像システムを用いて観察を行う際にモニタに表示される、血管走行の状態が可視化された画像の一例を示す図。
【図21】第4の実施形態に係る撮像システムを用いて血管走行の状態を得る際の、光源装置及び撮像装置の配置状態の、図19とは異なる一例を示す図である。
【符号の説明】
【0077】
1,1B,1C,1D,1E,101,301・・・撮像システム、2・・・生体、2B・・・腹部、3,25,25D,25E,102,302・・・光源装置、4・・・赤外カメラ、5,106,306・・・制御装置、6,27,108,308・・・モニタ、11・・・ランプ、12・・・照明レンズ、13,104,304・・・フィルタ、14・・・結像レンズ、15,52,105,305・・・撮像素子、16,107,307・・・CCU、17・・・点灯制御回路、18,202,402・・・脂肪、19,201a,401a・・・血管、22・・・光学式内視鏡、23,23C,23D・・・カメラヘッド、24,24C・・・スコープ、26C・・・信号処理回路、27a・・・画像、27b・・・カラー画像、31・・・挿入部、32・・・把持部、33・・・接眼部、34・・・ライトガイドケーブル、35・・・ライトガイド、36・・・ライトガイドコネクタ、37・・・ランプ点灯制御回路、38・・・ランプ、39・・・集光レンズ、40・・・観察対象部位、41・・・対物レンズ、42・・・リレーレンズ系、43・・・接眼レンズ、44・・・撮像レンズ、47・・・カメラケーブル、48・・・撮像素子駆動回路、49,49C・・・信号処理回路、51・・・ダイクロイックミラー、61・・・赤外LEDアレイ、61a・・・赤外LED、62・・・駆動制御回路、103,303・・・撮像装置、201,401・・・被写体、201b,401b・・・血液




 

 


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