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発明の名称 照射線量異常分析装置および照射線量異常分析プログラム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−68720(P2007−68720A)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
出願番号 特願2005−258053(P2005−258053)
出願日 平成17年9月6日(2005.9.6)
代理人 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦
発明者 大脇 直記 / 高田 洋一 / 池田 智 / 八木 稔
要約 課題
照射線量が高くなった原因をユーザに認識させることを可能とする。

解決手段
プロセッサ11は、1つの検査における放射線の照射線量に関する複数のパラメータの関係を複数の検査について比較分析する。そしてプロセッサ11は、前記比較分析の結果に基づいて前記照射線量が異常である検査の異常原因を特定する。
特許請求の範囲
【請求項1】
放射線を被検体に照射して検査を行う医用検査装置における照射線量の異常を分析する照射線量異常分析装置において、
1つの検査における前記放射線の照射線量に関する複数のパラメータの関係を複数の検査について比較分析する分析手段と、
前記比較分析の結果に基づいて前記照射線量が異常である検査の異常原因を特定する手段とを具備したことを特徴とする照射線量異常分析装置。
【請求項2】
特定された前記異常原因を提示するための提示情報を作成する作成手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の照射線量異常分析装置。
【請求項3】
放射線を被検体に照射して検査を行う医用検査装置における照射線量の異常を分析する照射線量異常分析装置において、
1つの検査における照射線量に関する複数のパラメータの関係を複数の検査について比較分析する分析手段と、
前記比較分析の結果を提示するための提示情報を作成する作成手段とを具備したことを特徴とする照射線量異常分析装置。
【請求項4】
前記作成手段は、前記複数のパラメータの関係を表すグラフに、前記複数のパラメータの関係の傾向を表す補助線を重ねた画像を表す情報を前記提示情報として作成することを特徴とする請求項3に記載の照射線量異常分析装置。
【請求項5】
前記分析手段は、検査部位、検査目的、検査時間、撮影時間、CTDIw(computed tomography dose index 100)、DLP(dose length product)、スライス幅、撮影距離、管電流および管電圧のうちの少なくとも2つを前記パラメータとしてそれぞれ使用することを特徴とする請求項1または請求項3に記載の照射線量異常分析装置。
【請求項6】
コンピュータに、放射線を被検体に照射して検査を行う医用検査装置における照射線量の異常を分析させる照射線量異常分析プログラムにおいて、
前記コンピュータを、
1つの検査における前記放射線の照射線量に関する複数のパラメータの関係を複数の検査について比較分析する分析手段と、
前記比較分析の結果に基づいて前記照射線量が異常である検査の異常原因を特定する手段として機能させることを特徴とする照射線量異常分析プログラム。
【請求項7】
特定された前記異常原因を提示するための提示情報を作成する作成手段として前記コンピュータをさらに機能させることを特徴とする請求項6に記載の照射線量異常分析プログラム。
【請求項8】
コンピュータを、放射線を被検体に照射して検査を行う医用検査装置における照射線量の異常を分析させる照射線量異常分析プログラムにおいて、
前記コンピュータを、
1つの検査における照射線量に関する複数のパラメータの関係を複数の検査について比較分析する分析手段と、
前記比較分析の結果を提示するための提示情報を作成する作成手段として機能させることを特徴とする照射線量異常分析プログラム。
【請求項9】
前記作成手段を、前記複数のパラメータの関係を表すグラフに、前記複数のパラメータの関係の傾向を表す補助線を重ねた画像を表す情報を前記提示情報として作成するように機能させることを特徴とする請求項8に記載の照射線量異常分析プログラム。
【請求項10】
前記分析手段を、検査部位、検査目的、検査時間、撮影時間、CTDIw(computed tomography dose index 100)、DLP(dose length product)スライス幅、撮影距離、管電流および管電圧のうちの少なくとも2つを前記パラメータとしてそれぞれ使用するように機能させることを特徴とする請求項6または請求項8に記載の照射線量異常分析プログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線を利用する医用機器における放射線の照射線量の異常を分析する照射線量異常分析装置および照射線量異常分析プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
患者の診断あるいは治療のためにX線を用いることは現在でも有用な方法であるが、反面その診断に伴って患者がX線を受けることは避けることができない。それゆえ、患者に対するX線の照射量(X線曝射量)がどれくらいであったかは、X線の診断治療に重要な問題であり、ユーザ(医師、検査技師など)にとっても重要な関心事である。
【0003】
このようなX線曝射量を検査計画のデータに基づいて予測し管理するX線管理装置は知られている。
【0004】
一方、X線CT装置など医療診断装置の検査情報などをレポートとしてユーザに配信するサービスもある。この種のサービスでは、検査情報に基づき検査効率の向上を手助けするための情報や、診断装置の品質維持の情報をユーザに送っている。
【0005】
X線診断治療を行う病院などでは、安全に検査を行うためにX線曝射量を管理する義務があり、異常に大きいX線曝射量などの例外値が発生していないかどうかチェックしたり、少量のX線で検査できるようにパラメータの設定を変えたりする。また、もしも例外値が生じていた場合には再発防止のために原因を追求してパラメータを改善する必要がある。
【0006】
しかし、従来はX線曝射量の管理を手助けするようなシステムおよびサービスが確立していなかったため、ユーザにとってX線曝射量の管理は非常に困難であった。
【0007】
また、周知の通り、病院経営を取り巻く環境は益々厳しくなってきている。特に、画像診断機器を導入し画像情報と診断レポート情報とを提供する放射線部門では、画像診断機器の稼動状況や利用状況などの装置パフォーマンス情報を分析し、放射線部門経営の効率化に向けて画像診断機器の有効利用することが経営上重要な課題である。
【0008】
また、高価な画像診断装置パフォーマンスを十分に引き出すと同時に、安全かつ信頼性の高い状態で利用できる環境を提供することが求められている。特に、装置利用プロトコルは、臨床画像を取得する上で、重要な要素であることはいうまでもない。
【0009】
しかし、画像診断装置は、循環器、消化器、脳外科など様々な疾患や診断領域に使われているために、要求される画像の種類や量とも千差万別であり、臨床的な要求に応じた画像の提供が必要とされる。つまり、それぞれのユーザーの課題や問題に応じた検査プロトコルを提供することが要求されている。
【0010】
一方で、被曝線量を管理するため、異常に被曝線量の大きい検査やプロトコルを見つけ出し、業務改善に活用していくという提案もある。
【特許文献1】特開平4−295172号公報
【特許文献2】特開2003−271748
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記のような各種の技術にによっては、いずれの検査における照射線量が異常に高かったのかが分かるのみであって、それがどのような理由に因るのかは分からなかった。
【0012】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、照射線量が高くなった原因をユーザに認識させることを可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
以上の目的を達成するために第1の本発明は、放射線を被検体に照射して検査を行う医用検査装置における照射線量の異常を分析する照射線量異常分析装置において、1つの検査における前記放射線の照射線量に関する複数のパラメータの関係を複数の検査について比較分析する分析手段と、前記比較分析の結果に基づいて前記照射線量が異常である検査の異常原因を特定する手段とを備えた。
【0014】
また前記目的を達成するために第2の本発明は、放射線を被検体に照射して検査を行う医用検査装置における照射線量の異常を分析する照射線量異常分析装置において、1つの検査における照射線量に関する複数のパラメータの関係を複数の検査について比較分析する分析手段と、前記比較分析の結果を提示するための提示情報を作成する作成手段とを備えた。
【0015】
また前記目的を達成するために第3の本発明は、コンピュータに、放射線を被検体に照射して検査を行う医用検査装置における照射線量の異常を分析させる照射線量異常分析プログラムにおいて、前記コンピュータを、1つの検査における前記放射線の照射線量に関する複数のパラメータの関係を複数の検査について比較分析する分析手段と、前記比較分析の結果に基づいて前記照射線量が異常である検査の異常原因を特定する手段として機能させるようにした。
【0016】
また前記目的を達成するために第4の本発明は、コンピュータを、放射線を被検体に照射して検査を行う医用検査装置における照射線量の異常を分析させる照射線量異常分析プログラムにおいて、前記コンピュータを、1つの検査における照射線量に関する複数のパラメータの関係を複数の検査について比較分析する分析手段と、前記比較分析の結果を提示するための提示情報を作成する作成手段として機能させるようにした。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、照射線量が高くなった原因をユーザに認識させることを可能とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
【0019】
図1は本実施形態に係る照射線量異常分析装置1の構成を示すブロック図である。
【0020】
照射線量異常分析装置1は、例えば、医療機関や、医療機関向けの情報サービスの提供機関において使用される。
【0021】
X線CT装置2は、実施した検査に係わる検査情報をネットワーク3へと送信する機能を備える。検査情報は、検査の日付、照射線量、検査部位、患者年齢、患者体重などの情報および各種設定パラメータ値などを含む。検査情報は、ネットワーク3を介して検査情報受信装置4により受信されて、データベース5に登録される。照射線量異常分析装置1は、データベース5から検査情報を取得できる。そして照射線量異常分析装置1は、上記の検査場法に基づいて、X線CT装置2を用いた検査におけるX線の照射線量の異常を分析する。
【0022】
ウェブサーバ6およびメールサーバ7は、ネットワーク3に接続されている。ウェブサーバ6は、HTML(hypertext markup language)データなどのウェブページデータをネットワーク3を介して配信する。メールサーバ7は、ネットワーク3を介して電子メールデータを送信する。照射線量異常分析装置1は、ウェブサーバ6またはメールサーバ7を利用して分析結果を閲覧可能とする。
【0023】
さて照射線量異常分析装置1は、プロセッサ11、メインメモリ12、ハードディスク装置13、入力デバイス14、ディスプレイ15およびネットワークインタフェース部16を有している。そしてこれらの各部は、バス17を介して互いに接続されている。
【0024】
プロセッサ11は、ハードディスク装置13に格納されているプログラムに従ってソフトウェア処理を実行することで各種の制御処理を行う。
【0025】
メインメモリ12は、プロセッサ11が実際に使用するべくハードディスク装置13から取り出されたソフトウェアを一時的に記憶しておく。またメインメモリ12は、プロセッサ11のワークエリアとして利用される。
【0026】
ハードディスク装置13は、プロセッサ11が使用するオペレーティングシステム用のプログラムを格納する。ハードディスク装置13は他に、各種のプログラムおよびその他のデータを格納する。ハードディスク装置13に格納されるデータには、照射線量異常分析プログラム13aを含む。
【0027】
入力デバイス14は、操作者による各種の指示入力を受け付ける。入力デバイス14としては、例えばキーボード、マウス、タッチパネルなどの周知のデバイスを利用できる。
【0028】
ディスプレイ15は、操作者に対する各種の情報提示のための画像表示を行う。
【0029】
ネットワークインタフェース部16には、ネットワーク3が接続される。ネットワークインタフェース部16は、ネットワーク3を介しての通信処理を行う。
【0030】
ところでこの照射線量異常分析装置1としては、例えば汎用のコンピュータを用いることができる。この場合、当初は照射線量異常分析プログラム13aがインストールされていない。そこで、当該照射線量異常分析装置1の導入作業の一環として、CD−ROMなどのリムーバブルな記憶媒体に格納されている照射線量異常分析プログラム13aをハードディスク装置13へとインストールする。あるいは、ネットワーク3を介してダウンロードした照射線量異常分析プログラム13aをインストールしても良い。
【0031】
この照射線量異常分析プログラム13aに基づく処理を行うことでプロセッサ11は、以下のような各種の機能を実現する。1つの機能は、1つの検査における照射線量に関する複数のパラメータの関係を複数の検査について比較分析する。1つの機能は、上記の比較分析の結果に基づいて前記照射線量が異常である検査の異常原因を特定する。1つの機能は、上記の特定した異常原因を提示するための情報を作成する。そしてもう1つの機能は、上記の比較分析の結果を提示するための情報を作成する。
【0032】
次に以上のように構成された照射線量異常分析装置1の動作について説明する。
【0033】
図2は照射線量異常分析プログラム13aに基づくプロセッサ11の処理手順を示すフローチャートである。
【0034】
ステップSa1においてプロセッサ11は、データベース5から収集する。テップSa2においてプロセッサ11は、上記の収集した検査情報に基づいて異常検査を抽出する。この検出には例えば以下のアルゴリズムを利用する。これはBoxplotと呼ばれるグラフを作成する際に利用されるもので、外れ値を検出する機能をも有する。また異常検査の抽出は、検査対象の患者の年齢が属する年齢区分と検査部位とに応じて定められた複数グループ毎にそれぞれ行う。
【0035】
(1) データの整列
上記収集した複数の検査情報にそれぞれ表された照射線量を小さい順に整列させる。
【0036】
(2) 25%値,50%値,75%値の算出
上記で整列した照射線量から全体を1とした場合の25%,50%,75%に位置する照射線量を以下の計算式から求める。
【0037】
前提として、抽出されている検査の数をNとし、をn番目の照射線量をD(n)と表すことする。
【0038】
・V75(75%値)
Quarter1=(int)(N+1)×0.75
ADP(afte_the_decimal_point)=(N+1)×0.75−Quarter1
V75=D(Quarter1)+ADP×{D(Quarter1+1)-D(Quater1)}
・V50(50%値:mean)
Nが偶数なら
V50=[D{(N+1)/2}+D{(N+1)/2+1}]/2
Nが奇数なら
V50=D{(N+1)/2}
・V25(25%値)
Quarter3=(int)(N+1)0.25
ADP(after_the_decimal_point)=(N+1)×0.25−Quarter3
V25=D(Quarter3)+ADP×{D(Quarter3+1)−D(Quarter3)}
・V0
V0=V25−1.5×(V75−V25)
(3) 閾値の算出
上記で算出した75%値および25%値を用いて閾値Thr1を以下の計算式から求める。
【0039】
Thr1=V75+1.5×(V75−V25)
(4) 異常検査の抽出
ステップSa1で収集した複数の検査情報にそれぞれ表された照射線量のうちで、上記で算出した閾値Thr1よりも大きいものを外れ値とする。この外れ値に相当する照射線量を含んだ検査情報を、以下では異常検査情報と称する。そして異常検査情報に関する検査を異常検査とする。
【0040】
プロセッサ11は、検査対象の患者の体重が属する体重区分と検査部位とに応じて定められた複数グループ毎でも、上述と同様にして異常検査を抽出する。
【0041】
ステップSa3においてプロセッサ11は、異常検査に関する情報を文字列で表す文字列レポートを作成する。図3は文字列レポートの一例を示す図である。図3に示す文字列レポートは、異常検査に関する検査情報に含まれる各種の情報を一覧表示する。
【0042】
ステップSa4においてプロセッサ11は、外れ値の存在状況を示すグラフを作成する。図4はここで作成するグラフの一例を示す図である。図4に示すグラフは、1つの検査部位に関する。そして縦軸を照射線量(CTDIw)、横軸を年齢区分として上記のように抽出した外れ値をプロットしている。また図4では、参考のためにV75,V50,V25,V0,閾値Thr1を図5に示すように表している。
【0043】
プロセッサ11は、体重区分と検査部位とに応じて定められた複数グループ毎に行った異常検査の抽出処理の結果も、同様なグラフを作成する。ただしこのときには、横軸を体重区分とする。
【0044】
ステップSa5においてプロセッサ11は、照射時間に関する閾値Thr2を決定する。この閾値Thr2の決定は、照射時間を対象としてBoxplotのアルゴリズムで分析を行うことにより行える。すなわち、D(n)をn番目の照射時間に置き換えた上で、異常検査を抽出する際に適用した前述のアルゴリズムを適用する。
【0045】
これにより、例えば図6に示すように閾値Thr2が決定される。
【0046】
ステップSa6においてプロセッサ11は、照射線量(照射強度)に関する閾値Thr3を決定する。この閾値Thr3の決定には例えば以下のアルゴリズムを利用する。
【0047】
(1) 最小二乗法
ステップSa1で収集した検査情報に対して今度は照射時間の分析を行う。
【0048】
回帰分析の一種である最小二乗法を利用して全体の傾向を示す直線を求める。ここで求める直線の式を次のように定める。
【0049】
y=bx+a
この式において、xは照射時間、yはCTDIwである。a,bは最小二乗法により、下記の式により求めることができる。
【0050】
b=Σ(xの偏差)・(yの偏差)/Σ(xの偏差)2
(xの偏差)=x−(xの平均),(yの偏差)=y−(yの平均)
a=(yの平均)−b・(xの平均)
このような方法で求まる直線は、図7に示すように照射時間と照射線量に関する傾向を表している
(2) 設定ミス閾値の計算
上記のようにして求めた直線と各プロットまでの距離を利用して再度Boxplot分析を行う。すなわち、上記のようにして求めた直線を横軸とみなすとともに、この直線から各プロットまでの距離を各プロットについての値とみなした上で、異常検査を抽出する際に適用した前述のアルゴリズムを適用する。これによって、図8に破線で示すような直線が求まる。この図8に破線で示す直線を閾値Tr3とする。このようにして定まる閾値Tr3は、照射時間が長くなることによる照射線量の増加を排除する閾値である。
【0051】
ステップSa7においてプロセッサ11は、異常検査となった原因を特定する。これは、照射時間とCTDIwとの関係を表すグラフにおける各検査のプロット位置が、閾値Thr2,Thr3によって区切られる4つの範囲のいずれに属するかを判定することにより以下のように行われる。
【0052】
(1) 閾値Thr2の直線を超えるプロット位置に関しては、技師の技量不足で検査時間が長くなり照射線量が高くなった検査であると特定する。
【0053】
(2) 閾値Thr3の直線を超えるプロット位置に関しては、撮影時の設定パラメータが適正でなく照射強度が大きかったために照射線量が高くなった検査であると特定する。
【0054】
(3) 閾値Thr2の直線と閾値Thr3の直線との両方を超えるプロット位置に関しては、技量不足および不適正な設定パラメータの両方が重なった検査であると特定する。
【0055】
ステップSa8においてプロセッサ11は、特定した原因を表すグラフを作成する。図9はここで作成するグラフの一例を示す図である。図9に示すグラフでは、各検査についての照射時間とCTDIwとの関係を、上記の(1)の原因と特定された異常検査は△マーク、(2)の原因と特定された異常検査は☆マーク、(3)の原因と特定された異常検査は□マーク、そして正常検査は○マークによりそれぞれプロットして表している。また閾値Thr2の直線と閾値Thr3の直線とを表している。
【0056】
ステップSa9においてプロセッサ11は、分析結果を報告するための報告レポートを作成する。図10はここで作成する報告レポートの一例を示す図である。図10に示す報告レポートでは、ステップSa3で作成した文字列レポートとステップSa8で生成したグラフとを並べて表している。
【0057】
ステップSa10においてプロセッサ11は、ウェブページデータやメールデータを作成する。ウェブページデータは、上記の報告レポートや図2に示す処理のなかで作成した各種のグラフをネットワーク3を介して閲覧可能とするためのウェブページを表す。メールデータは、上記の報告レポートや各種のグラフを直接的に表すか、あるいは上記のウェブページデータにアクセスするためのURL(uniform resource locater)を表した電子メールを表す。
【0058】
ステップSa11においてプロセッサ11は、上記のように作成したウェブページデータやメールデータを、ウェブサーバ6やメールサーバ7へアップロードする。これにより、ウェブページはネットワーク3を介して所定の端末から閲覧が可能となる。またメールデータは、予め定められた送信先のメール端末へとメールサーバ7によって送信され、該当メール端末でメールの閲覧が可能となる。
【0059】
このように本実施形態によれば、照射線量が他の検査に比べて大きくなっている異常検査について、この異常検査にて照射線量が大きくなった原因が特定される。従って、ユーザは、この特定された結果を確認することによって照射線量が大きくなった原因を容易に認識することができる。
【0060】
また本実施形態によれば、例えば図10に示したような報告レポートを提示するための情報を作成するので、照射線量異常分析装置1により特定された結果を確認するためのユーザの手間を軽減することができる。
【0061】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
照射線量が異常となっている原因の特定は行わずに、図3に示したような文字レポートや、照射線量に関する複数のパラメータの関係を複数の検査について比較分析した結果を示す図4や図7に示したようなグラフを提示するようにしても良い。このとき、該当する文字レポートやグラフを単独で表示しても良いし、例えば図11に示すような報告レポートとして提示しても良い。このとき、上記のパラメータとしては、検査部位、検査目的、検査時間、撮影時間、CTDIw、DLP、スライス幅、撮影距離、管電流および管電圧のうちの少なくとも2つを使用することが有効である。またこれらのパラメータの組み合わせとしては、検査時間とCTDIw、検査時間とDLP、撮影時間とCTDIw、撮影時間とDLP、管電流と管電圧、検査時間と撮影時間、撮影距離とCTDIw、撮影距離とDLP、撮影距離とスライス幅などがそれぞれ有効である。
【0062】
上記のような情報を提示すれば、この情報に基づいてユーザは比較的容易に異常の原因を判断することが可能である。また、図11における照射時間とCTDIwとの関係を示したグラフに表された直線や、管電流と管電圧との関係を示したグラフに表された曲線のように、各グラフに表された関係の傾向を表す補助線をグラフに重ねて提示することにより、ユーザが異常の原因をより容易に判断することが可能となる。
【0063】
各種のグラフに表されるプロットの1つが選択された場合に、図12に示すように、そのプロットと同一の検査に関する別グラフのプロットを例えば色を変えるなどして判別可能とするようにすると、利便性が向上する。
【0064】
各種のグラフに表されるプロットの1つが選択された場合に、そのプロットに関する検査を特定するための情報を例えば図12に示すように提示すると、利便性が向上する。
【0065】
グラフに表された関係の傾向を表す線の判定には、最小二乗法の他に、BoxPlotで利用されている外れ値検出法、主成分分析、クラスター分析などの周知の分析手法を適用できる。
【0066】
異常原因の提示方法は、任意に変更が可能である。例えば図9および図10のようにプロットのマークを代えるのではなく、色を異ならせるようにしても良い。また例えば、「*****番の検査は、技量不足のために照射線量が過剰となっています。」のような文章による提示を行うようにしても良い。
【0067】
検査情報受信装置4の機能や、データベース5は、照射線量異常分析装置1に内蔵していても良い。
【0068】
透視モードと撮影モードとの切り替えを行うX線診断装置などのようなX線を利用する他の医用検査装置や、X線以外の放射線を利用する医用検査装置における照射線量の異常を分析するためにも本実施形態の適用が可能である。
【0069】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の一実施形態に係る照射線量異常分析装置1の構成を示すブロック図。
【図2】図1中の照射線量異常分析プログラム13aに基づくプロセッサ11の処理手順を示すフローチャート。
【図3】文字列レポートの一例を示す図。
【図4】外れ値の存在状況を示すグラフの一例を示す図。
【図5】図4に示すグラフでのV75,V50,V25,V0,閾値Thr1の表し方を示す図。
【図6】閾値Thr2の決定例を示す図。
【図7】照射時間と照射線量に関する傾向を表す直線の一例を示す図。
【図8】閾値Thr3の決定例を示す図。
【図9】特定した原因を表すグラフの一例を示す図。
【図10】報告レポートの一例を示す図。
【図11】報告レポートの変形例を示す図。
【図12】情報提示方法の変形例を示す図。
【符号の説明】
【0071】
1…照射線量異常分析装置、2…X線CT装置、3…ネットワーク、4…検査情報受信装置、5…データベース、6…ウェブサーバ、7…メールサーバ、11…プロセッサ、12…メインメモリ、13…ハードディスク装置、13a…照射線量異常分析プログラム、14…入力デバイス、15…ディスプレイ、16…ネットワークインタフェース部。




 

 


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