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発明の名称 医療装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−68550(P2007−68550A)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
出願番号 特願2005−255272(P2005−255272)
出願日 平成17年9月2日(2005.9.2)
代理人 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦
発明者 金澤 憲昭
要約 課題
医療器具を保持したときに、医療器具に伝達される回転方向の力に応じて医療器具を回転させることが可能、または、回転を規制することが可能な医療装置を提供する

解決手段
医療装置は、内視鏡の基部を床面または天井から延出されたアームの先端に配設するものである。医療装置は、内輪152と、外輪164と、ブレーキ機構146とを備えている。内輪152には、内視鏡の基部が配設されている。外輪164は、内輪152の外側に配設されている。この外輪164は、床面または天井から延出されたアームの先端に配設されている。ブレーキ機構146は、外輪164に対する内輪152の回動または回転を、所定の回動力または回転力以下のときに規制し、所定の回動力または回転力以上のときに規制しつつ許容する。
特許請求の範囲
【請求項1】
医療器具が配設され、所定の回転軸を中心として回動させる回動部を有する第1の支持機構と、
前記第1の支持機構が配設され、前記第1の支持機構の前記回転軸を中心として前記回動部を回動可能に支持する支持部を有する第2の支持機構と、
前記第1の支持機構の前記回動部と前記第2の支持機構の前記支持部との間に設けられ、前記回動部と前記支持部との間の相対的な回動に対して所定の抵抗力を発生させる抵抗力発生機構と
を具備することを特徴とする医療装置。
【請求項2】
前記医療器具に配設され、前記医療器具から所定の方向に延出された第1の軟性体と、
前記医療器具に配設され、前記医療器具から前記第1の軟性体とは異なる方向に延出された第2の軟性体と、
を備え、
前記第2の軟性体は、前記第1の軟性体に対してトルク伝達率が低いことを特徴とする請求項1に記載の医療装置。
【請求項3】
前記第2の軟性体は、前記第1の軟性体よりも軟性であることを特徴とする請求項2に記載の医療装置。
【請求項4】
前記抵抗力発生機構は、
前記回動部に設けられ、前記支持部に対して当接する当接部と、
前記当接部を前記支持部に対して所定の力量で付勢させる付勢部と
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の医療装置。
【請求項5】
前記支持部は、前記当接部に係合可能な係合部を、前記回動部の回動方向に沿って複数備えていることを特徴とする請求項4に記載の医療装置。
【請求項6】
前記抵抗力発生機構は、
前記支持部に設けられ、前記回動部に対して当接する当接部と、
前記当接部を前記回動部に対して所定の力量で付勢させる付勢部と
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の医療装置。
【請求項7】
前記回動部は、前記当接部に係合可能な係合部を、前記回動部の回動方向に沿って複数備えていることを特徴とする請求項6に記載の医療装置。
【請求項8】
前記支持部は、筒状に形成され、
前記回動部は、前記支持部の筒状の端面に対して対向するフランジ部を備え、
前記抵抗力発生機構は、前記支持部の端面と前記フランジ部との間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の医療装置。
【請求項9】
医療器具が内側に配設される内輪と、
前記内輪が回動または回転可能に内側に配設される外輪と、
前記外輪に対する前記内輪の回動または回転を、所定の回動力または回転力以下のときに規制し、所定の回動力または回転力以上のときに規制しつつ許容する抵抗力発生機構と
を具備することを特徴とする医療装置。
【請求項10】
前記医療器具と前記内輪とは、一体であることを特徴とする請求項9に記載の医療装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば内視鏡や電気メスなど、各種の医療器具を支持するための医療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、内視鏡の連結部に内視鏡の挿入部を取り付けるための構造が開示されている。内視鏡の挿入部は、スライドリングを介して挿入部の軸方向に対して側方から圧縮バネのバネ付勢力によって押圧されて固定される。なお、スライドリングは、押圧ボタンを押すことにより押圧状態を解除することができ、押圧ボタンを押さない状態では押圧状態を解除することができない。
【0003】
特許文献2には、内視鏡を回動自在に保持する保持部が開示されている。この保持部は、挿入部にねじり方向の力を加えると、挿入部を簡単に回転させることができる。
【特許文献1】特開平7−227398号公報
【特許文献2】特開2002−224016号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された内視鏡の握り部を取り付けるための構造は、押圧ボタンを押さないと、挿入部の側方からの押圧状態を解除することができない。このため、ねじり方向(挿入部の軸回り)に力を加えた場合、挿入部を回転させるには、押圧ボタンを押して押圧状態を解除しなければならない。すなわち、内視鏡を保持部に固定した場合、少しのねじりを内視鏡の挿入部に加えて内視鏡を回転させようとしても、回転させることができない。そして、片側が固定端となるため、ねじりによる力が固定端側に蓄積して解放されず、ねじりによるループが生じることがあり、そのループを解消する(力を解放する)際に反力が生じるので、操作性が悪くなる場合がある。
【0005】
一方、特許文献2に開示された回動自在な保持部に内視鏡を保持した場合、内視鏡の挿入部に少しだけねじり方向の力を加えただけで、内視鏡の挿入部が保持部に対して回動してしまう。すなわち、挿入部をねじるたびに内視鏡の挿入部が簡単に回転してしまう。このため、挿入部を元の状態に戻そうとする(ねじり方向の力を解放する)場合、ねじり量によっては反力が生じず、操作性が悪くなる場合がある。
【0006】
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、医療器具を保持したときに、医療器具に伝達される回転方向の力に応じて医療器具を回転させることが可能、または、回転を規制することが可能な医療装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明に係る医療装置は、医療器具が配設され、所定の回転軸を中心として回動させる回動部を有する第1の支持機構と、前記第1の支持機構が配設され、前記第1の支持機構の前記回転軸を中心として前記回動部を回動可能に支持する支持部を有する第2の支持機構と、前記第1の支持機構の前記回動部と前記第2の支持機構の前記支持部との間に設けられ、前記回動部と前記支持部との間の相対的な回動に対して所定の抵抗力を発生させる抵抗力発生機構とを具備することを特徴とする。
このため、抵抗力発生機構によって、前記回動部と前記支持部との間の相対的な回動に対して抵抗力を発生させることができる。そうすると、医療器具を保持したときに、医療器具に伝達される回転方向の力に応じて医療器具を回転させることが可能、または、回転を規制することが可能、さらには、回転を許容した状態で適切な抵抗力を持った回転に規制することも可能である。
【0008】
また、前記医療器具に配設され、前記医療器具から所定の方向に延出された第1の軟性体と、前記医療器具に配設され、前記医療器具から前記第1の軟性体とは異なる方向に延出された第2の軟性体とを備え、前記第2の軟性体は、前記第1の軟性体に対してトルク伝達率が低いことが好適である。
抵抗力発生機構の抵抗力を適正な値に設定することによって、第2の軟性体のねじりによって医療器具を回転させ難く、第1の軟性体のねじりによって医療器具を回転し易くすることができる。
【0009】
また、前記第2の軟性体は、前記第1の軟性体よりも軟性であることが好適である。
このため、第2の軟性体を第1の軟性体よりも回動または回転させ難くすることができる。
【0010】
また、好ましくは、前記抵抗力発生機構は、前記回動部に設けられ、前記支持部に対して当接する当接部と、前記当接部を前記支持部に対して所定の力量で付勢させる付勢部とを備えていることが好適である。
このため、回動部を支持部に対して回動または回転させる場合、当接部を付勢部の付勢力に抗して移動させることによって、付勢力を受けた状態で回動部を回動または回転させることができ(許容)、付勢力に抗することができないときには、回動または回転させることができない(規制)。
【0011】
また、好ましくは、前記支持部は、前記当接部に係合可能な係合部を、前記回動部の回動方向に沿って複数備えていることが好適である。
このため、回動部を支持部に対して回動または回転させる場合、所定の範囲内、または、全体にわたって(常に)、支持部に対して当接部を付勢させておくことができる。
【0012】
また、好ましくは、前記抵抗力発生機構は、前記支持部に設けられ、前記回動部に対して当接する当接部と、前記当接部を前記回動部に対して所定の力量で付勢させる付勢部とを備えていることが好適である。
このため、回動部を支持部に対して回動または回転させる場合、当接部を付勢部の付勢力に抗して移動させることによって、付勢力を受けた状態で回動部を回動または回転させることができ(許容)、付勢力に抗することができないときには、回動または回転させることができない(規制)。
【0013】
また、好ましくは、前記回動部は、前記当接部に係合可能な係合部を、前記回動部の回動方向に沿って複数備えていることが好適である。
このため、回動部を支持部に対して回動させる場合、所定の範囲内、または、全体にわたって(常に)、回動部に対して当接部を付勢させておくことができる。
【0014】
また、好ましくは、前記支持部は、筒状に形成され、前記回動部は、前記支持部の筒状の端面に対して対向するフランジ部を備え、前記抵抗力発生機構は、前記支持部の端面と前記フランジ部との間に設けられていることが好適である。
このため、支持部の端面と回動部のフランジ部との間で抵抗力発生機構を作用させることができる。したがって、回動部の本体に抵抗力発生機構を設ける必要がなく、成形も容易である。
【0015】
上記課題を解決するために、この発明に係る医療装置は、医療器具が内側に配設される内輪と、前記内輪が回動または回転可能に内側に配設される外輪と、前記外輪に対する前記内輪の回動または回転を、所定の回動力または回転力以下のときに規制し、所定の回動力または回転力以上のときに規制しつつ許容する抵抗力発生機構とを具備することを特徴とする。
このため、ブレーキ機構によって、内輪と外輪との間の相対的な回動に対して抵抗力を発生させることができる。そうすると、医療器具を保持したときに、医療器具に伝達される回転方向の力に応じて医療器具を回転させることが可能、または、回転を規制することが可能、さらには、回転を許容した状態で回転を規制することも可能である。
【0016】
また、好ましくは、前記医療器具と前記内輪とは、一体であることが好適である。
このように医療器具に内輪を一体化することにより、外輪に対する医療器具の支持を容易にすることができる。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、医療器具を保持したときに、医療器具に伝達される回転方向の力に応じて医療器具を回転させることが可能、または、回転を規制することが可能な医療装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照しながらこの発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について説明する。
【0019】
第1の実施の形態について図1ないし図6を用いて説明する。
図1および図2に示すように、この実施の形態に係る医療装置10は、電動湾曲内視鏡(医療器具)12と、支持装置14と、光源装置16と、ビデオプロセッサ18と、電磁弁ユニット20と、システムコントローラ22とを備えている。電動湾曲内視鏡12は、体腔内の観察機能および処置機能を備えている。支持装置14は、電動湾曲内視鏡12を所定の範囲内で移動自在に支持するものである。光源装置16は、後述する挿入部34の先端部の前面から出射する照明光束を供給するものである。ビデオプロセッサ18は、後述する撮像ユニット42からの映像信号を受けて所定の信号処理を施すものである。電磁弁ユニット20は、挿入部34の内部に設けられる後述する送気送水管路52や吸引管路54等を介して送気送水および吸引動作の制御を行なうものである。システムコントローラ22は、光源装置16、ビデオプロセッサ18および電磁弁ユニット20に電気的に接続されている。このため、システムコントローラ22は、後述する湾曲駆動機構44の駆動制御を行なうとともに、光源装置16やビデオプロセッサ18や電磁弁ユニット20を統括的に制御することができる。
【0020】
図2に示すように、内視鏡12は、例えば略円筒状や略円柱状の基部32と、この基部32の一側面から延出された細長形状の挿入部(第1の軟性体)34と、基部32の他側面から延出された細長形状のユニバーサルケーブル(第2の軟性体)36とを一体的に備えている。
【0021】
図3に示すように、基部32の外周には、後述する内視鏡保持部120(図1参照)のロック用のスライドプレート190(図4および図5参照)が嵌合される1対の嵌合溝部32aが形成されている。
【0022】
挿入部34とユニバーサルケーブル36とは、基部32に対して同一の軸上に配置されている。これら挿入部34とユニバーサルケーブル36とは、ともに可撓性を備えている。図1および図2に示すように、ユニバーサルケーブル36の端部は光源装置16に光学的に接続されているとともに、ビデオプロセッサ18に電気的に接続されている。内視鏡12は、さらに、後述する湾曲部34bを湾曲させたり、送気送水や吸引を行なうための操作部38を別に備えている。この操作部38は、システムコントローラ22に電気的に接続されている。
【0023】
挿入部34は、その最先端側に形成された先端硬質部34aと、この先端硬質部34aの基端側に連設された湾曲部34bと、この湾曲部34bの基端側に連設され、細長状に形成された可撓管部34cとを備えている。先端硬質部34aには、撮像光学系(図示せず)やCCD等の撮像素子等によって構成される撮像ユニット42が内蔵されている。湾曲部34bは、操作部38による湾曲操作指示に応じて制御される後述する湾曲駆動機構44の駆動制御により上下左右に湾曲動作するように構成されている。
【0024】
基部32には、湾曲部34bを湾曲させるための湾曲駆動機構44が内蔵されている。この基部32から延出された挿入部34は、体腔内の導管に挿入するために可撓性を有する。基部32の他側から延出されたユニバーサルケーブル36の端部には、光源装置16が光学的に接続され、かつ、ビデオプロセッサ18が電気的に接続されている。
【0025】
また、挿入部34には、駆動機構44からの駆動力を受けて駆動されるアングルワイヤ48が挿通されている。このアングルワイヤ48は、図示しないが、湾曲部34bの先端側に接続されている。このため、アングルワイヤ48が基部32の湾曲駆動機構44からの駆動力を受けて駆動されると、湾曲部34bが上下左右方向に湾曲する。
【0026】
挿入部34には、送気送水管路52と吸引管路54とが挿通されている。送気送水管路52の先端には送気送水口が開口され、吸引管路54の先端には吸引口が開口されている。送気送水管路52の基端は送気送水口が基部32に開口され、吸引管路54の基端は吸引口が基部32に開口されている。送気送水管路52の基端の送気送水口、および吸引管路54の基端の吸引口には、後述するチューブ82の一端が接続されている。すなわち、基部32には、チューブ82の一端が接続されている。また、挿入部34には、鉗子等の処置具を挿通させる鉗子管路56が挿通されている。この鉗子管路56の先端側前面には鉗子口が開口されている。鉗子管路56の基端は、挿入部34の基端部で、基部32の近傍に形成された鉗子挿入口56aに連通されている。このため、鉗子挿入口56aから挿入される鉗子等の処置具は、鉗子管路56を挿通して挿入部34の先端側前面から突出可能である。
【0027】
湾曲駆動機構44は、電動モータ62や、この電気モータ62から生じる動力を伝達および切り離すために形成される各種の部材等によって構成される湾曲駆動手段である。湾曲駆動機構44は、電気モータ62と、モータ制御部64と、エンコーダ66と、減速ギヤ68とを備えている。
電気モータ62は、回転による駆動力を生じさせる。モータ制御部64は、電気モータ62を含む湾曲駆動機構44の統括的な制御を行なう。エンコーダ66は、電気モータ62の駆動軸の回転速度や回転量等の動作状態をデータ化する。減速ギヤ68は、電気モータ62の駆動軸の回転動力を減速させる。
【0028】
光源装置16には、ライトガイド72が接続されている。このライトガイド72は、ユニバーサルケーブル36、基部32および挿入部34の内部を挿通して、挿入部34の先端にまで延設されている。このため、光源装置16から供給される照明光束は、ライトガイド72を介して挿入部34の先端から出射される。
【0029】
ビデオプロセッサ18には、撮像ユニット42からの映像信号を伝達する信号ケーブル76が接続されている。この信号ケーブル76は、挿入部34の先端の撮像ユニット42から延出され、挿入部34、基部32、および、ユニバーサルケーブル36の内部を挿通して、ビデオプロセッサ18の所定の端子に接続されている。また、ビデオプロセッサ18には、コントロールパネル80が電気的に接続されている。ビデオプロセッサ18から出力される映像信号はコントロールパネル80に伝送される。これを受けて、コントロールパネル80には、所定の内視鏡画像が表示部を用いて表示される。また、このコントロールパネル80は、表示部の他、この表示部の表示面上に操作部が設けられている。このため、この操作部から各種の操作指示を入力することができる。
【0030】
電磁弁ユニット20には、挿入部34の送気送水管路52や吸引管路54に連通する1対のチューブ(第2の軟性体)82が接続されている。すなわち、電磁弁ユニット20は、チューブ82、送気送水管路52、吸引管路54を介して挿入部34の先端に連通されている。このため、電磁弁ユニット20が駆動されて送気送水動作が行なわれると、チューブ82、基部32および挿入部34の送気送水管路52を通して挿入部34の先端面から送気送水を行なうことができる。また、電磁弁ユニット20が駆動されて吸引動作が行なわれると、挿入部34の先端面から挿入部34および基部32の吸引管路54、チューブ82を通して吸引を行なうことができる。また、チューブ82は中空の柔軟な樹脂材で形成されているのに対してユニバーサルケーブル36にはライトガイド72や信号ケーブル76が内部に配設されている分、チューブ82よりも可撓状態にし難いものである。すなわち、チューブ82は、ユニバーサルケーブル36に対してトルク伝達率が低く形成されている。
【0031】
操作部38は、湾曲操作指示や送気送水、および、吸引操作指示信号を生じさせる各種の操作部材を備え、基部32とは別体に構成されている。操作部38は、各種操作部材86と、A/D変換器88とを備えている。各種操作部材86は、湾曲操作指示を行なう操作スティック86aと、送気送水操作指示や吸引操作指示を行なう操作ボタン86bとを備えている。A/D変換器88には、各種操作部材86a,86bが電気的に接続されている。このため、A/D変換器88は、各種操作部材86a,86bから生じる電気信号を受けて所定の操作指示信号とするA/D変換処理を行なう。
【0032】
操作部38は、電気ケーブル90によってシステムコントローラ22に電気的に接続されている。このため、操作部38の各操作部材が操作されることによってA/D変換器88により生成される各種の操作指示信号は、電気ケーブル90を介してシステムコントローラ22に伝達される。また、システムコントローラ22には、光源装置16とビデオプロセッサ18と電磁弁ユニット20とコントロールパネル80とが、それぞれ電気的に接続されている。このため、システムコントローラ22は、操作部38から各種の指示信号を受けると、指示信号に対応する制御を行なうための制御信号を各機器に向けて適宜に伝達する。また、システムコントローラ22は、コントロールパネル80の操作部からの各種の操作指示信号を受けて、指示信号に対応する制御を行なうための制御信号を各機器に向けて適宜に伝達する。
【0033】
支持装置14は、支持装置基部102と、アーム104と、第1および第2の支持部106,108とを備えている。支持装置基部102は、例えばキャスター等を備えて構成されるカートである。この支持装置基部102には、光源装置16、ビデオプロセッサ18、電磁弁ユニット20、および、システムコントローラ22、さらにはコントロールパネル80が収納されているとともに、載置された状態で床上を移動自在である。アーム104は、内視鏡12を支持するとともに、内視鏡12を所定の範囲内で移動させるものである。第1および第2の支持部106,108は、例えばアーム104に配設されている。第1の支持部106では、ユニバーサルケーブル36とチューブ82とを支持するとともに、第2の支持部108でも、ユニバーサルケーブル36とチューブ82とを支持する。
【0034】
図1に示すように、この支持装置基部102には、アーム104が支持されている。アーム104は、第1ないし第4のアーム104a,104b,104c,104dを備えている。第1のアーム104aは、支持装置基部102に一端が固定されている。この第1のアーム104aの他端には、第2のアーム104bの一端が上下方向(鉛直方向)に延出されたピン(図示せず)によって水平動可能に支持されている。すなわち、第2のアーム104bは、内視鏡12を水平方向に移動させるためのアームである。なお、第1のアーム104aの他端と、第2のアーム104bの一端とを支持するピンの回りには、例えば図示しない電磁ブレーキが配設されている。このため、第2のアーム104bを第1のアーム104aに対して所定の回動範囲内で所望の位置に配置することができる。
【0035】
第2のアーム104bの他端には、第3のアーム104cの一端が水平方向に延出されたピン(図示せず)によって上下動可能に支持されている。すなわち、第3のアーム104cは、内視鏡12を上下方向に移動させるためのアームである。なお、第2のアーム104bの他端と、第3のアーム104cの一端とを支持するピンの回りには、例えば図示しない電磁ブレーキが配設されている。このため、第3のアーム104cを第2のアーム104bに対して所定の回動範囲内で所望の位置に配置することができる。
【0036】
第3のアーム104cの他端には、第4のアーム104dの一端が支持されている。この第4のアーム104dの他端には、内視鏡保持部120が配設されている。この第4のアーム104dは、内視鏡12の挿入部34を傾けた状態で保持する場合があるため、1つまたは複数の関節により傾斜可能である。また、関節には大きな力が加えられることがあるため、それぞれ電磁ブレーキが配設されていることが好ましい。このため、内視鏡12は、所定の範囲内で所望の角度に固定可能である。また、内視鏡12の基部32は、内視鏡保持部120によって挿入部34やユニバーサルケーブル36の軸回りに回転可能に支持されている。
【0037】
第3のアーム104cの一端の例えば上面は、平坦面に形成されている。この第3のアーム104cの一端の上面には、第1の支持部106が固定されている。また、第3のアーム104cの他端の例えば上面は、平坦面に形成されている。この第3のアーム104cの他端の上面には、第2の支持部108が固定されている。これら第1および第2の支持部106,108は、第3のアーム104cに対して回動または回転可能である。
【0038】
これら第1および第2の支持部106,108は、それぞれバンドルリテナ134を備えている。これら第1および第2の支持部106,108における、一方のバンドルリテナ(第1の保持部材)134には、例えばユニバーサルケーブル36が配設されている。他方のバンドルリテナ(第2の保持部材)134には、例えばチューブ82が配設されている。これらバンドルリテナ134は、ユニバーサルケーブル36やチューブ82の軸方向に沿った移動をそれぞれ許容するとともに、軸回りの回動/回転もそれぞれ許容する。
【0039】
図4ないし図6に示すように、内視鏡保持部120は、第1および第2の支持機構142,144と、ブレーキ機構(抵抗力発生機構)146とを備えている。
第1の支持機構142は、内視鏡12の基部32が配設される筒状の内輪(回動部)152と、内視鏡12の基部32を内輪152に配設した状態で装着するストッパ154とを備えている。第2の支持機構144は、第4のアーム104dに接続された筒状のカバー(連結部)162と、このカバー162の内側に配設された筒状の外輪(支持部)164とを備えている。
【0040】
カバー162の外周には、第4のアーム104dに装着されるアーム取付用シャフト162aが形成されている。このため、第4のアーム104dの先端には、アーム取付用シャフト162aによってカバー162が装着されている。このカバー162の内側には、外輪164が固定されている。
【0041】
外輪164の内側には、内輪152が配設されている。外輪164の内周面には、1対のベアリング172a,172bが並設された状態で固定されている。すなわち、外輪164の内周面と内輪152の外周面との間には、ベアリング172a,172bが配設されている。これらベアリング172a,172bは、それぞれ外輪164の内周面に形成された凹部164a,164bに配設されている。さらに、内輪152の下端部の外周面には、雄ネジ部152aが形成されている。この雄ネジ部152aには、リング状のストッパネジ176を螺合可能である。このため、リング状のカラー178を下側のベアリング172bを押し込むように配置し、このカラー178をストッパネジ176によって固定して、ベアリング172bを固定している。このため、内輪152は、その中心軸を支軸として外輪164に対して回転または回動可能である。すなわち、内輪152と外輪164の中心軸は共通である。
【0042】
内輪152の上端には、内輪152の中心軸に対して径方向外方に突出したフランジ部180が形成されている。このフランジ部180には、後述するストッパピン196の下端部を配設可能な、それぞれ1対の第1および第2の凹部180a,180bが形成されている。第1の凹部180aは第2の凹部180bよりも内輪152の中心側に形成されている。第1の凹部180aは、フランジ部180を貫通する寸前までの深さに形成されている。第2の凹部180bは、第1の凹部180aよりも浅く形成されている。
【0043】
図5に示すように、このフランジ部180には、中心軸に対して対称的に、径方向外方に突出した突出部182が形成されている。これら突出部182の外側端部には、図5中の上側に向かって折り曲げられた縁部184が形成されている。
【0044】
このフランジ部180には、ストッパ154が配設されている。ストッパ154は、トッププレート188と、スライドプレート190と、チューブ192と、圧縮バネ194と、ストッパピン196と、ノブ198とを備えている。
【0045】
トッププレート188は、フランジ部180の縁部184に載置された状態でネジ189によりフランジ部180に固定されている。このトッププレート188の下面とフランジ部180の上面との間には、スライドプレート190が配設されている。これらスライドプレート190は、トッププレート188の下面とフランジ部180の上面との間を挿脱可能である。
【0046】
トッププレート188には、それぞれ略矩形状の貫通孔188aが形成されている。これら貫通孔188aの長手方向は、内輪152の中心軸に対する径方向である。
【0047】
チューブ192の下端部には、雄ネジ部192aが形成されている。また、スライドプレート190には、貫通孔が形成され、この貫通孔の内周面に雌ネジ部190aが形成されている。このため、チューブ192の下端部の雄ネジ部192aは、トッププレート188の貫通孔188aを通してスライドプレート190の雌ネジ部190aに螺合されている。すなわち、チューブ192は、トッププレート188の貫通孔188aを通してスライドプレート190から立設されている。したがって、チューブ192は、トッププレート188の貫通孔188a内をスライド可能である。そうすると、このチューブ192を貫通孔188aに沿って移動させると、スライドプレート190がトッププレート188に対して所定の範囲内で挿脱される。
【0048】
チューブ192の内側には、圧縮バネ194が配設されている。さらに、この圧縮バネ194の内側には、ストッパピン196がチューブ192の下端部に向かって付勢された状態で配設されている。このストッパピン196の上端部には、チューブ192の上端部から上方に突出した状態で、ノブ198がイモネジ199により固定されている。
【0049】
図6(A)に示すように、ブレーキ機構146は、内輪152と外輪164との間の回転を阻害するように設けられている。
図6(B)に示すように、外輪164の上端面には、クリック用プレート(係合部)212が一体的に固定されている。このクリック用プレート212には、断面が略V字型の複数のV字部212aと、断面が山形の複数の山形部212bとが互いに隣接された状態に形成されている。これらV字部212aと山形部212bとは、クリック用プレート212の上面の全周にわたって形成されている。すなわち、外輪164の上面は、いわゆるギザギザ状に形成されている。
【0050】
内輪152のフランジ部180には、凹部220が形成されている。この凹部220には、貫通孔222が形成されている。内輪152のフランジ部180の凹部220には、この貫通孔222を上側から覆うように、板バネ(付勢部)224がネジ225により固定されている。この板バネ224は、後述するサポート部材228を介してクリック用ボール226を外輪164のクリック用プレート212に対して押圧している。なお、板バネ224によるサポート部材228の付勢力(押圧力)は、材料や板厚、ネジ225からの距離などにより適宜に設定されている。
【0051】
クリック用プレート212のV字部212aの1つには、クリック用ボール(当接部)226が載置されている。このクリック用ボール226は、一部が内輪152のフランジ部180の凹部220の貫通孔222に収容されている。このクリック用ボール226と板バネ224との間には、サポート部材228が配設されている。クリック用ボール226は、常に、一部が内輪152の凹部220の貫通孔222に収容された状態で貫通孔222の軸方向に沿って移動する。
【0052】
外輪164に対して内輪152が回動すると、クリック用ボール226は、クリック用プレート212の山形部212bにより徐々に上側に移動するとともに、サポート部材228を板バネ224に対して押圧する。このため、クリック用ボール226は内輪152の回転により1つの山形部212bを乗り越えて隣接するV字部212aに収容されることが可能である。
なお、内輪152の凹部220にゴミ等が浸入することを防止するため、凹部220には目隠しプレート230がネジ231により固定されていることが好ましい。
【0053】
次に、この実施の形態に係る医療装置10の作用について説明する。
内視鏡保持部120のスライドプレート190が図4および図5に示す状態にあるとする。この状態ではスライドプレート190が内輪152の内周面よりも中心軸側に配置されているので、内視鏡12の基部32を内輪152の内側に挿入することができない。
【0054】
そこで、ストッパ154のノブ198を把持して圧縮バネ194の付勢力に抗して図5の上側に向かってストッパピン196を移動させる。このため、ストッパピン196の下端と第2の凹部180bとの間の係合が解除される。この状態で、チューブ192をトッププレート188の貫通孔188aの長手方向に沿って径方向外方に向かって移動させる。すなわち、ストッパ154のチューブ192を貫通孔188aの内方側端部から外方側端部まで移動させる。そうすると、スライドプレート190が内輪152の内周面に対して引き込まれてトッププレート188の下側に挿入される。この状態でノブ198を放す。すると、圧縮バネ194の付勢力により、ストッパピン196の下端が第1の凹部180aに係合される。すなわち、内輪152の内側に、内視鏡12の基部32を配置可能な状態となる。
【0055】
そして、基部32を、内視鏡保持部120の上側または下側から、内輪152の内側に挿入する。このとき、基部32の1対の嵌合溝部32aに、それぞれスライドプレート190を嵌合させる。この場合、ノブ198を把持して圧縮バネ194の付勢力に抗して図5中の上側にストッパピン196を移動させる。このため、ストッパピン196の下端と第2の凹部180bとの間の係合が解除される。この状態で、チューブ192をトッププレート188の貫通孔188aの長手方向に沿って径方向内方に向かって移動させる。すなわち、ストッパ154のチューブ192を貫通孔188aの外方側端部から内方側端部まで移動させ、スライドプレート190を内輪152の内周面側に突出させる。このスライドプレート190を内視鏡12の基部32の1対の嵌合溝部32aに挿入する。この状態でノブ198を放す。すると、圧縮バネ194の付勢力により、ストッパピン196の下端が第1の凹部180aに係合される。すなわち、内輪152の内側に、内視鏡12の基部32が装着された状態となる。このとき、第1の凹部180aは第2の凹部180bよりも十分に深く形成されているので、ストッパピン196が抜け難くされている。このため、内視鏡12の基部32を介して内視鏡保持部120に大きな力が加えられたときであっても、基部32の嵌合溝部32aにスライドプレート190が挿入された状態が維持される。
【0056】
内視鏡12は、このように内視鏡保持部120に保持された状態で使用される。
図1および図2に示す内視鏡12の挿入部34の先端部を体腔内の導管等の所望の位置まで導入する。この際、操作部38を操作して湾曲部34bを湾曲させる他、挿入を容易にするテクニックの1つとして、術者が挿入部34を把持して挿入部34の軸回りに回動または回転させながら挿入することがある。このように挿入部34を回動させると、その回動力が挿入部34から基部32に伝達される。すなわち、内視鏡保持部120に保持された基部32に、挿入部34の回動に伴って回動力が伝達される。このため、基部32からスライドプレート190を通して内輪152に回動力が伝達される。
【0057】
内輪152は、第4のアーム104dの先端に固定されたカバー162によって保持された外輪164に対して回動しようとする。この場合、板バネ224によってサポート部材228を介してV字部212aの両方の斜面に押圧されていたクリック用ボール226は、内輪152の貫通孔222によりV字部212aの一方の斜面に押圧される。クリック用ボール226は、V字部212aの斜面、すなわち、山形部212bの斜面を登ろうとする。そうすると、クリック用ボール226は、サポート部材228を介して板バネ224を上側に押圧する。
【0058】
そして、所定の力以上の力が内輪152に加えられた場合、クリック用ボール226は板バネ224をその付勢力に抗して弾性変形させて、山形部212bを乗り越える。すなわち、隣接するV字部212aにクリック用ボール226が収容される。所定の力以上の力が内輪152に加えられた状態が維持されている場合、クリック用ボール226はさらに隣接する山形部212bを乗り越えて隣接するV字部212aに収容される作用を繰り返す。所定の力以上の力が加えられ続けている間は、内輪152が外輪164に対して回動する。
なお、内輪152が外輪164に対して回動する場合には、板バネ224がその弾性力により内輪152の凹部220に当接される際の音や振動、クリック用ボール226がV字部212aに収容される際の音や振動が生じる。すなわち、クリック感を得ることができる。
【0059】
一方、所定の力以下の力が内輪152に加えられても、板バネ224により、サポート部材228を介して下側に押圧されたクリック用ボール226は山形部212bを乗り越えることができない。したがって、所定の力以下の力が内輪152に加えられても、外輪164に対して回動することが防止されている。
【0060】
ここで、ユニバーサルケーブル36の端部は光源装置16およびビデオプロセッサ18に接続されている。また、チューブ82の端部は電磁弁ユニット20に接続されている。このため、ユニバーサルケーブル36やチューブ82の回動量には限度がある。すなわち、基部32や挿入部34の回動量にも限度がある。したがって、術者が挿入部34を把持して挿入部34を回動させたとき、その回動を元に戻そうとする反力が働く。一方、術者は、挿入部34が回動された状態を保持するように、その反力に抗して回動力を及ぼし続ける。
【0061】
挿入部34の回動状態を元に戻す(挿入部34を逆方向に回動させて真直ぐに戻す)際には、その挿入部34が体腔内に挿入されている場合、ゆっくりと回動を元に戻す必要がある。ここで、挿入部34を軸回りに回動させた状態から元の回動状態に戻す場合、V字部212aに収容されたクリック用ボール226は、サポート部材228を介して板バネ224をその付勢力に抗して弾性変形させながら山形部212bを乗り越える作用を繰り返す。このように、外輪164に対して内輪152が回動される場合、クリック用ボール226は板バネ224の付勢力に抗して山形部212bを乗り越えなければならないので、回動状態を元に戻し難いブレーキ作用が生じる。そして、クリック用ボール226が山形部212bを順次乗り越えるたびに回動に対する反動のエネルギが消費されるので、挿入部34の回動を元の回動状態に戻そうとする回動は、エネルギの消費とともに緩やかになる。
【0062】
挿入部34をその軸回りに回動させると基部32に力が伝達されて回動するが、ユニバーサルケーブル36をその軸回りに回動させて基部32に力が伝達されても基部32が回動しない場合がある。これは、一般に、ユニバーサルケーブル36が挿入部34に比べて柔らかく形成されているために力を伝達させ難いことによって生じるものである。このため、ユニバーサルケーブル36の根元に基部32が回動するだけのトルクを加えると、基部32が回動するとともに挿入部34も回動される。
【0063】
このため、この実施の形態に係る内視鏡保持部120は、挿入部34をその軸回りに回動させると基部32が回動するが、ユニバーサルケーブル36をその軸回りに回動させても基部32が回動しないものではなく、所定の力以上の力が加えられると基部32が回動し、所定の力以下の力が加えられても基部32の回動が停止される。
【0064】
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下の効果が得られる。
この実施の形態に係る医療装置10は、内視鏡12の基部32をアーム104の先端で支持することができるとともに、その基部32に加えられる回転方向の力に応じて基部32を回動させることができる。すなわち、所定の力以上の回動力が内視鏡12の基部32を通して内輪152に伝達されたときのみ、外輪164に対して回動させることができる。したがって、挿入部34を少しだけねじったときに、内視鏡保持部120により、基部32が回動することを防止することができるので、内視鏡12の操作性を向上させることができる。また、挿入部34を大きくねじったときには、内視鏡保持部120により、基部32が回動するので、ねじりによる反力を抑えることができる。すなわち、内輪152と外輪164との間には、ブレーキ機構146を設けたので、基部32の回動の反力を低減させることができる。
【0065】
クリック用ボール226は板バネ224により貫通孔222内でV字部212aや山形部212bに押し付けられている。このため、内視鏡12の基部32に伝達された回動力がさらに内輪152に伝達されたときであっても、外輪164に対する内輪152の回動を規制することができる。すなわち、外輪164に対して内輪152の回動を規制するブレーキとして作用させることができる。
【0066】
したがって、外輪164に対する内輪152の回動力または回転力によっては、回動または回転を規制することができるとともに、回動または回転を規制しつつ回動または回転を許容することもできる。すなわち、ブレーキを作用させつつ、外輪164に対して内輪152を回動または回転させることができる。
【0067】
また、内輪152のフランジ部180の第2の凹部180bよりも第1の凹部180aを深く形成したので、ストッパピン196の係合状態を変化させることができる。すなわち、内視鏡12の基部32を内視鏡保持部120に支持させたときに、基部32を常に支持することができる。
【0068】
なお、上述した実施の形態において、板バネ224を変えるだけでなく、クリック用プレート212のV字部212aおよび山形部212bの斜面の傾斜角度を変化させることによっても、ブレーキ作用の強さを規定することができる。このため、外輪164に対して内輪152を回動させる場合、一方向の回動し易さと他方向の回動し易さとをV字部212aおよび山形部212bの傾斜角度を変化させることによって、互いに異なるものとすることができる。
【0069】
また、この実施の形態では、ブレーキ機構146を内視鏡保持部120の1箇所にのみ設けたことについて説明したが、複数の個所に設けられていることも好適である。
【0070】
次に、第2の実施の形態について図7を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材または同一の作用を有する部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0071】
この実施の形態は、ブレーキ機構146が第1の実施の形態に対して変形されている。
図7に示すように、外輪164には、径方向内方に突出した1対の凸部240が形成されている。すなわち、外輪164の内周面には、一部が径方向内方に突出した凸部240が形成されている。これら凸部240は、例えば外輪164の中心軸に対して対向する位置に形成されている。また、これら凸部240は、ベアリング172a,172bの間に形成されている。これら凸部240には、それぞれ内周面に雌ネジ部を有する貫通孔242が形成されている。これら貫通孔242の軸方向は、径方向である。
【0072】
これら貫通孔242には、それぞれ外周面に雄ネジ部を有するチューブ244が螺合されている。これらチューブ244の内周面には、雌ネジ部が形成されている。これらチューブ244内には、プランジャ246が螺合されて固定されている。プランジャ246のうち、内輪152に当接される端部には、クリック用ボール226が固定されている。これらクリック用ボール226は、内輪152の外周面に向かって圧縮バネ248によって付勢されている。このため、クリック用ボール226は、外輪164の中心軸に対して、所定の範囲内で近接および離隔可能である。
【0073】
内輪152の外周面には、クリック用ボール226が配設される凹部252が全周にわたって並設されている。これら隣接する凹部252間には段差が形成されている。凹部252間の段差は、山形部状に形成されている。
【0074】
次に、この実施の形態に係る医療装置10の内視鏡保持部120の作用について説明する。
外輪164に対して内輪152を回動させると、クリック用ボール226が内輪152の凹部252の段差に当接される。この段差は山形状に形成されているので、回動力が所定の回動力よりも大きい場合、クリック用ボール226はプランジャ246の付勢力に抗してその段差を登って隣接する凹部252に収容される。一方、回動力が所定の回動力よりも小さい場合、クリック用ボール226は、その凹部252に収容された状態を保つ。
【0075】
このため、内輪152が外輪164に対して回動しようとすると、クリック用ボール226が外輪164に固定されたプランジャ246によって内輪152の凹部252に付勢されているので、所定の力以上の力が加えられたときのみ内輪152が外輪164に対して回動する。また、回動状態を元に戻す際には、隣接する凹部252間の段差を乗り越えるエネルギを要するので、ブレーキ作用を生じる。
【0076】
なお、この実施の形態では、1対の貫通孔242を外輪164の中心軸に対して対称的に径方向に設けることについて説明したが、中心軸に対して対称的に設けなければならないということはない。また、貫通孔242は1対だけでなく、1つや3つなど、ブレーキ作用を適宜に設定することができる。
【0077】
また、この実施の形態では、クリック用ボール226やプランジャ246を外輪164に設け、凹部252を内輪152に設けたことについて説明した。その他、外輪164に凹部252を設け、内輪152にクリック用ボール226やプランジャ246を設けることも好適である。
【0078】
また、第1の実施の形態で説明したブレーキ機構146と、この実施の形態で説明したブレーキ機構146とを、同時に使用することも好適である。
【0079】
次に、第3の実施の形態について図8を用いて説明する。この実施の形態は第1および第2の実施の形態の変形例であって、第1および第2の実施の形態で説明した部材と同一の部材または同一の作用を有する部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0080】
この実施の形態は、内視鏡12の基部32の保持の仕方が第1の実施の形態に対して変形されている。
図8に示すように、内視鏡12の基部32の外周面には、ベアリング172が保持されたベアリング保持部262が配設されている。このベアリング保持部262の外周面は、外輪164の凸部240に載置した状態で外輪164に対して着脱可能である。
【0081】
したがって、内視鏡12の基部32の外周面は、ベアリング172によって、外輪164に対して回転または回動可能である。すなわち、外輪164に対して上側から内視鏡12の基部32を載置することによって、内視鏡12の基部32を内視鏡保持部120で保持することができる。
【0082】
この実施の形態のブレーキ機構146は、第2の実施の形態で説明したブレーキ機構146を変形させたものである。ここでは、内視鏡12の基部32の外周面には、クリック用ボール226が配設される凹部266が全周にわたって形成されている。これら隣接する凹部266間には段差が形成されている。凹部266間の段差は、山形部状に形成されている。
【0083】
次に、第4の実施の形態について図9を用いて説明する。この実施の形態は第1ないし第3の実施の形態の変形例であって、第1ないし第3の実施の形態で説明した部材と同一の部材または同一の作用を有する部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0084】
図9(A)に示すように、ブレーキ機構146が、内輪152の外周面と、外輪164の内周面との間に設けられている。このときのブレーキ機構146は、内輪152の外周面と外輪164の内周面との間に摩擦力を発生する、例えば樹脂材などの弾性体である。ここでは、例えば略等間隔に3つのブレーキ機構146が配設されている。このため、内輪152を外輪164に対して規制した状態で所望の方向に回動または回転させることができる。
【0085】
図9(B)に示すように、ブレーキ機構146が、内輪152の外周面と、外輪164の内周面との間に設けられている。このブレーキ機構146は、図9(A)中に示すブレーキ機構146と同じであってもよく、異なっていてもよい。ここでは、さらに、内輪152の外周面と、外輪164の内周面との間に、ボールベアリング270が配設されている。ブレーキ機構146は、内輪152と外輪164との間の回転を規制し、抵抗力を発生させる。したがって、内輪152の外周面と外輪164の内周面との間の回転または回動が規制される。
【0086】
図9(C)に示すように、ブレーキ機構146が、内輪152の外周面と、外輪164の内周面との間に設けられている。ブレーキ機構146は、ボールベアリング270の回転を規制し、抵抗力を発生させる。したがって、内輪152の外周面と外輪164の内周面との間の回転または回動が規制される。
【0087】
図9(D)に示すように、ブレーキ機構146が、内輪152の外周面に設けられている。このブレーキ機構146と外輪164の内周面との間には、ボールベアリング270が配設されている。ブレーキ機構146は、ボールベアリング270の回転を規制し、抵抗力を発生させる。したがって、内輪152の外周面と外輪164の内周面との間の回転または回動が規制される。
【0088】
図9(E)に示すように、ブレーキ機構146が内輪152に設けられている。このブレーキ機構146は、例えば舌状であり、その先端が外輪164の内周面に当接されている。したがって、内輪152の外周面と外輪164の内周面との間の回転または回動が規制される。
【0089】
図9(F)に示すように、ブレーキ機構146が外輪164に設けられている。このブレーキ機構146は、例えば舌状であり、その先端が内輪152の外周面に当接されている。したがって、内輪152の外周面と外輪164の内周面との間の回転または回動が規制される。
【0090】
次に、第5の実施の形態について図10を用いて説明する。この実施の形態は第1ないし第4の実施の形態の変形例であって、第1ないし第4の実施の形態で説明した部材と同一の部材または同一の作用を有する部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0091】
図10(A)に示すように、ブレーキ機構146は、外輪164の内周面に形成された、弾性体の突起部282と、内輪152の外周面に全周にわたって形成された、所定の間隔ごとの凹部284とを備えている。外輪164の内周面に設けられた突起部282は、内輪152の凹部284のいずれか1つに収容されている。
【0092】
内輪152が外輪164に対して回動する場合、外輪164の突起部282が収容された内輪152の凹部284の縁部に外輪164の突起部282が当接される。内輪152の回動力が所定の力上の場合、凹部284の縁部が、外輪164の突起部282を弾性変形させて押し退けて隣接する凹部284に収容される。一方、回動力が所定の力以下の場合、凹部284の縁部により内輪152の回動が規制される。
【0093】
また、図10(B)に示すように、図10(A)に示す構造と逆の構造であることも好適である。この場合、外輪164の内周面の全周には、所定の間隔ごとに凹部284が形成されている。一方、内輪152の外周面には、弾性体の突起部282が形成されている。
【0094】
次に、第6の実施の形態について図11を用いて説明する。この実施の形態は第1ないし第5の実施の形態の変形例であって、第1ないし第5の実施の形態で説明した部材と同一の部材または同一の作用を有する部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0095】
図11に示すように、ここでは、内視鏡保持部120の代わりに、ケーブル290aを有する電気メス290を保持する電気メス保持部292が第4のアーム104dの先端に形成されている。ケーブル290aの端部には、照灼コントロール装置296が接続されている。この照灼コントロール装置296は、支持装置基部102上に支持されている。
【0096】
このときの電気メス保持部292の構成は例えば、第3の実施の形態で説明した保持部292と略同一である。すなわち、保持部292,120は、電気メス290や内視鏡12などの医療器具の形状などに合わせて適宜に変更可能である。
【0097】
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る医療装置の構成を示す概略図。
【図2】第1の実施の形態に係る医療装置の詳細な構成を示す概略図。
【図3】第1の実施の形態に係る内視鏡の基部、および、この基部から延出された挿入部およびユニバーサルケーブルを示す概略的な斜視図。
【図4】第1の実施の形態に係る医療装置に使用される内視鏡保持部の構成を示す概略的な上面図。
【図5】第1の実施の形態に係る医療装置に使用される内視鏡保持部の図4中のV−V線に沿う概略的な断面図。
【図6】(A)は第1の実施の形態に係る医療装置に使用される内視鏡保持部の図4中のVI−VI線に沿う概略的な断面図、(B)は第1の実施の形態に係る医療装置に使用される内視鏡保持部の外輪の上端に形成されたクリック用プレートを示す概略的な斜視図。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る医療装置に使用される内視鏡保持部の概略的な縦断面図。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る医療装置に使用される内視鏡保持部の概略的な縦断面図。
【図9】(A)ないし(F)は、本発明の第4の実施の形態に係る医療装置に使用される内視鏡保持部の概略的な横断面図。
【図10】(A)および(B)は、本発明の第5の実施の形態に係る医療装置に使用される内視鏡保持部の概略的な横断面図。
【図11】本発明の第6の実施の形態に係る医療装置の構成を示す概略図。
【符号の説明】
【0099】
146…ブレーキ機構、152…内輪、164…外輪、172a…ベアリング、212…クリック用プレート、212a…V字部、212b…山形部、220…凹部、222…貫通孔、224…板バネ、225…ネジ、226…クリック用ボール、228…サポート部材、230…目隠しプレート、231…ネジ




 

 


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