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発明の名称 内視鏡
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−61218(P2007−61218A)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
出願番号 特願2005−248476(P2005−248476)
出願日 平成17年8月29日(2005.8.29)
代理人 【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
発明者 鈴木 英理 / 野口 利昭
要約 課題
湾曲部の内部に配設する構成部材のための収納空間を十分確保しつつ、湾曲操作の操作性をより向上させ得ると同時に、製造コストの低減化に寄与し得る内視鏡を提供する。

解決手段
コイル形状からなる外周コイル部24aとこの外周コイル部の所定の部位に形成される複数のワイヤガイド部24bとによって形成されるコイルバネ24と、複数のワイヤガイド部によってそれぞれ保持される複数の操作ワイヤ26a,26b,26c,26dと、複数の操作ワイヤの駆動操作をおこなう駆動操作部34,35,36,8とを具備してなる。
特許請求の範囲
【請求項1】
コイル形状からなる外周コイル部とこの外周コイル部の所定の部位に形成される複数のワイヤガイド部とによって形成されるコイルバネと、
前記複数のワイヤガイド部によってそれぞれ保持される複数の操作ワイヤと、
前記複数の操作ワイヤの駆動操作をおこなう駆動操作部と、
を具備してなることを特徴とする内視鏡。
【請求項2】
前記ワイヤガイド部は、前記コイルバネと一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項3】
前記ワイヤガイド部は、前記外周コイル部と同一部材を巻き形成されていることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡。
【請求項4】
前記ワイヤガイド部は、前記外周コイル部の円周上において等分割する所定の部位にそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3のいずれか一つに記載の内視鏡。
【請求項5】
前記操作ワイヤは、前記外周コイルの軸方向に沿って配列される前記ワイヤガイド部において軸方向に摺動自在に保持されていることを特徴とする請求項4に記載の内視鏡。
【請求項6】
前記駆動操作部は、前記外周コイル部の軸方向に沿う方向に前記操作ワイヤを少なくとも牽引させることで、前記コイルバネを湾曲させる湾曲操作部からなることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちのいずれか一つに記載の内視鏡。
【請求項7】
前記駆動操作部は、前記外周コイル部の円周方向に前記操作ワイヤを回動させる回動操作部であって、この回動操作部は、前記コイルバネを回動させるために設けられているものであることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちのいずれか一つに記載の内視鏡。
【請求項8】
前記駆動操作部は、前記外周コイル部の軸方向に前記操作ワイヤを進退させる伸縮操作部であって、この伸縮操作部は、前記コイルバネを伸縮させるために設けられているものであることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちのいずれか一つに記載の内視鏡。
【請求項9】
前記コイルバネは、先端側が前記挿入部の先端部の基端側に固設されており、前記複数の操作ワイヤは、先端側が前記挿入部の先端部に固定されていることを特徴とする請求項1〜請求項8のうちのいずれか一つに記載の内視鏡。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡、詳しくは挿入部の先端部に所定の動作をおこなわしめる駆動装置を具備してなる内視鏡に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、体腔内に細長の挿入部を挿入して体腔内の臓器を観察したり、必要に応じて処置具チャンネルから挿入した処置具を用いて各種治療処置をおこなうことのできる内視鏡が一般に実用化されている。
【0003】
従来の内視鏡においては、挿入部の先端部の向きを変えるために、例えば挿入部の先端側に上下及び左右に湾曲し得るように構成される湾曲部が設けられている。この湾曲部を湾曲させるための構成としては、例えば筒状の湾曲駒を複数連結させて構成したものがある。
【0004】
この従来の内視鏡における湾曲部の構成例は、例えば特開平7−194518号公報等によって開示されている。ここで、同公報に記載されている湾曲部の構成について、図10,図11を用いて、以下に簡単に説明する。
【0005】
図10は、従来の内視鏡の湾曲部内に配設される湾曲駒連結ユニットを示す図である。図11は、従来の内視鏡の湾曲部の一部の長手方向に沿う断面を示す縦断面図である。
【0006】
この湾曲駒連結ユニット52は、上下及び左右の四方向に湾曲自在に構成されている。そのために、当該湾曲駒連結ユニット52は、図10,図11に示すように2種類の湾曲駒、即ち2方向湾曲用の湾曲駒53と、4方向湾曲用の湾曲駒54とが所定の順序によってそれぞれ複数組み合わせて連結されている。
【0007】
各々の湾曲駒53,54の内周面には、図11に示すようにワイヤガイド55がロー付けされている。さらに、各々の湾曲駒53,54の連結部分は、リベット56によって互いに回動自在となるように連結されている。
【0008】
湾曲駒連結ユニット52の外周部には、ブレード57が被覆されている(図10では図示を省略)。このブレード57の両端部は、湾曲駒連結ユニット52の最先端の湾曲駒58及び最基端の湾曲駒59(図10にのみ図示)のそれぞれに半田付けにより固定されている。
【0009】
そして、ワイヤガイド55には、操作ワイヤ60(図11参照)が挿通されている。この操作ワイヤ60の一端は、本内視鏡の操作部(図示せず)に設けられる操作ノブに連動するように連結されている。これにより、当該操作ノブを操作することによって、操作ワイヤ60が牽引されることで、その牽引方向に向けて、本内視鏡の湾曲部は湾曲するような構造となっている。
【0010】
一方、従来の内視鏡における湾曲部の構成として、コイルを有して筒形状をなす湾曲部についての開示が、特許第3299369号公報等によってなされている。
【特許文献1】特開平7−194518号公報
【特許文献2】特許第3299369号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところが、上記特開平7−194518号公報によって開示されている手段によれば、挿入部の先端部に設ける湾曲機構を複雑なリンク機構によって構成していることから、高価なものになってしまう傾向がある。また、このようなリンク機構からなる湾曲部においては、湾曲方向や湾曲範囲の制限が存在することから、目的の検査対象物等を捉える操作をおこなう際の操作性に制限があるという問題点がある。
【0012】
また、上記特許第3299369号公報によって開示されている手段によれば、コイルは、その中心を偏芯させて巻回されており、空いた空間に操作ワイヤを配置するように構成している。つまり、コイル自体を偏芯させて配置していることで、湾曲部の内部空間が狭くなってしまうことになる。このことは、同湾曲部の内部に配設するべき構成部材、例えばファイバなどを配置するための空間が限られてしまうということになる。
【0013】
また、湾曲部の内部に配設する構成部材の配置空間を必要量だけ確保するためには、湾曲部を形成するコイルの巻回径を大きくしなければならないことになる。その結果、内視鏡が太径化してしまうという問題点がある。
【0014】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、湾曲部の内部に配設する構成部材のための収納空間を十分確保しつつ、湾曲操作の操作性をより向上させ得ると同時に、製造コストの低減化に寄与することのできる内視鏡を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の内視鏡は、コイル形状からなる外周コイル部とこの外周コイル部の所定の部位に形成される複数のワイヤガイド部とによって形成されるコイルバネと、前記複数のワイヤガイド部によってそれぞれ保持される複数の操作ワイヤと、前記複数の操作ワイヤの駆動操作をおこなう駆動操作部とを具備してなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、湾曲部の内部に配設する構成部材のための収納空間を十分確保しつつ、湾曲操作の操作性をより向上させ得ると同時に、製造コストの低減化に寄与し得る内視鏡を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
図1〜図9は、本発明の第1の実施形態の内視鏡について示す図であって、このうち、図1は、本実施形態の内視鏡を含む内視鏡システム全体を示す概略構成図である。図2は、図1の内視鏡システムにおける内視鏡の挿入部及び操作部の先端側近傍を示す外観斜視図である。図3は、図2の内視鏡の長手方向に沿う縦断面図である。図4は、図2の内視鏡の湾曲部に用いられるコイルバネのみを取り出して示す外観斜視図である。図5は、図4の矢印[5]方向から見た矢視図である。図6は、図4のコイルバネの一部を拡大して示す図であって、コイルバネに操作ワイヤを挿通させた状態を示す要部外観斜視図である。図7は、本実施形態の内視鏡の先端構成部に対して図4のコイルバネを配置した状態の挿入部の先端側を示す概略斜視図である。図8は、図7の挿入部の一部を切断して、コイルバネの内側の構成を示す要部拡大斜視図である。
【0018】
本実施形態の内視鏡1は、図1に示すように内視鏡1からの撮像信号を処理する信号処理回路や光源装置等を内部に具備するビデオプロセッサ12と、このビデオプロセッサ12からの画像信号を受けて内視鏡画像等を表示するモニター13とによって、互いに電気的に接続されることで内視鏡システム50を構成している。
【0019】
内視鏡1は、管腔内に挿入される可撓性を有する細長形状の挿入部2と、この挿入部2の基端部に連結される操作部3と、この操作部3から延出するユニバーサルコード10等によって主に構成されている。
【0020】
そして、本内視鏡1は、操作部3に設けられる所定の操作部材を操作することによって、同操作部3の内部に設けられる所定の駆動装置を介して挿入部2の先端側(湾曲部4)の所望の動作、例えば湾曲動作等をおこない得るように構成されている。
【0021】
即ち、挿入部2は、先端側に設けられ対物レンズ15(図1には図示せず。図2参照)等の光学系や撮像素子(図示せず)等を内蔵してなる先端構成部5と、この先端構成部5の基端側に連設され上下及び左右の四方向に湾曲自在に構成される湾曲部4と、この湾曲部4の基端側に配設される湾曲部側接続部6と、この湾曲部側接続部6を介して連設される可撓管部11等によって構成されている。
【0022】
先端構成部5の先端面には、図2に示すように対物レンズ15と、照明レンズ16と、チャンネル開口17と、送気送水口18等が形成されている。
【0023】
このうちチャンネル開口17は、図3に示すように挿入部2の内部を挿通する処置具チャンネル19を介して処置具挿入口14(図1参照)に連通している。
【0024】
また、送気送水口18は、図3に示すように送気送水管20を介して送気管21及び送水加圧管22に連通している。
【0025】
操作部3の先端側には、操作部側接続部7が設けられており、これを介して当該操作部3の先端側と挿入部2の可撓管部11の基端部とを連設している。
【0026】
操作部3の外面側には、湾曲部4を駆動する駆動装置の操作部材である操作ノブ8と、各種の操作を指示する複数の操作スイッチと、操作部側接続部7に設けられ湾曲部4を回動操作する回転ダイヤル9と、挿入部2及び操作部3の内部に設けられる処置具チャンネル19(図3参照)に連通し外部に向けて開口を有する処置具挿入口14等を具備して構成されている。
【0027】
操作部3の内部には、後述する操作ワイヤ26a,26b,26c,26d(図6参照)等からなり湾曲部4を遠隔的に湾曲操作する駆動装置(特に図示せず)等が配設されている。これにより、操作ノブ8を回動操作することで操作ワイヤ26a,26b,26c,26dが駆動され、この操作ワイヤ26a,26b,26c,26dを介して湾曲部4を湾曲操作し得るようになっている。
【0028】
また、操作部3からは、上述したように側方に向けてユニバーサルコード10が延出している。このユニバーサルコード10の先端側には、コネクタ11が設けられている。このコネクタ11はビデオプロセッサ12に接続されている。これにより、操作部3とビデオプロセッサ12とは、ユニバーサルコード10及びコネクタ11を介して電気的に接続されている。そして、内視鏡1からの撮像信号がユニバーサルコード10を介してビデオプロセッサ12へと伝送されるようになっている。
【0029】
ビデオプロセッサ12は、所定の接続ケーブルを介してモニター13と電気的に接続されている。これにより、ビデオプロセッサ12において所定の信号処理がなされた映像信号がモニター13に伝送されるようになっている。これを受けたモニター13は、所定の内視鏡画像等を表示するようになっている。
【0030】
操作者は、このモニター13の表示画面の内視鏡画像によって、当該内視鏡1が挿入されている観察対象の管腔内部の様子を観察することができるようになっている。
【0031】
湾曲部4には、図3に示すようにコイルバネ24が挿入部2の長手軸方向に沿って配置されている。なお、図3に示すコイルバネ24は図面の煩雑化を避けるために概略的な図示に留めている。詳細は、後述の図4〜図6,図8等を参照のこと。
【0032】
コイルバネ24は、図4に示すようにコイル状に巻回された形態からなり弾性力を有する外周コイル部24aを有してなり、伸縮自在で湾曲自在かつ復元自在に形成されている。
【0033】
このコイルバネ24は、湾曲部4に対して配置し得るように、その外周コイル部24aは長手方向に所定の長さを有しかつ径方向には所定の幅となるように形成されている。
【0034】
また、コイルバネ24は、図5,図6に示すようにコイル状の全体形状を形成する外周コイル部24aと、この外周コイル部24aの円周部部分の内径よりも小径となるリング状のワイヤガイド部24bとからなり、両者は一体に形成されている。
【0035】
ワイヤガイド部24bは、図5に示すように外周コイル部24aの径方向において、例えば約4等分するそれぞれの位置(角度略90°毎)に形成されている。このワイヤガイド部24bには、図6に示すように操作ワイヤ26a,26b,26c,26dがそれぞれ軸方向に沿う方向に摺動自在に保持されるようになっている。
【0036】
ワイヤガイド部24bは、外周コイル部24aを巻くことで形成する過程において、例えば4分の1周(角度略90°)毎、または半周(角度略180°)毎、または、4分の3周(角度略270°)毎に形成するようにしている。
【0037】
つまり、ワイヤガイド部24bは、図5に示すように外周コイル部24aの円周上においては、所定の部位に4つ形成するようにしている。同時に、このワイヤガイド部24bは、図6に示すように、コイルバネ24の長手方向に沿って配列されるようになっていて、それぞれに操作ワイヤ26a,26b,26c,26dがコイルバネ24の長手方向に挿通されるようになっている。
【0038】
なお、図6においては、上下方向に対向して設けられるワイヤガイド部24bに操作ワイヤ26a,26bが挿通している。また左右方向に対向して設けられるワイヤガイド部24bに操作ワイヤ26c,26dが挿通している。そして、操作ワイヤ26a,26b,26c,26dの各先端部には、図6に示すようにワイヤ抜けを抑止し固定するためのワイヤ止め27がそれぞれにカシメ等によって固設されている。
【0039】
なお、内視鏡1の湾曲部4においてコイルバネ24を適用することは、従来の内視鏡の湾曲部におけるリンク機構と比較して、非常に簡単な構成することができると同時に、低コストにて製造することができるものである。
【0040】
即ち、操作ワイヤ26a,26b,26c,26dを配置する空間分のみを確保しつつ、コイルバネ24を巻回させながら形成する工程において、同一のコイル素線を少なくとも一巻きすることでワイヤガイド部24bを形成し得る構造となっている。この場合において、ワイヤガイド部24bは、別部品を溶接する等によって取り付ける形態の従来のものとは異なり、コイルバネ24の内側部分において、外周コイル部24aと一体にワイヤガイド部24bを形成するようにしている。したがって、これにより製造コストの低減化に寄与することができる。
【0041】
コイルバネ24及び操作ワイヤ26a,26b,26c,26dと、操作部3に設けられる操作ノブ8等によって、本内視鏡1における湾曲部4を遠隔的に湾曲操作する駆動装置が構成されている。
【0042】
このように構成されるコイルバネ24を内視鏡1の先端構成部に対して配置すると、図7に示すような形態となる。なお、図7においては、図面の煩雑化を防ぐために、また説明の便宜上から操作ワイヤ26a,26b,26c,26dとワイヤガイド部24b等の詳細部分の図示は省略し、コイルバネ24の外周コイル部24aの一部を図示することで湾曲部4を示している。
【0043】
図7に示すように、コイルバネ24の先端側には、先端構成部5の基端側に形成される接続筒である先端部本体部材28が固定されている。この先端部本体部材28には、図8に示すように、その基端側の内周面上の所定の位置にワイヤ先端保持部30が形成されている。このワイヤ先端保持部30は、先端部本体部材28の内周面を約4等分するそれぞれの位置であって、四つのワイヤガイド部24bに対向する位置のそれぞれに四つ形成されている。各ワイヤ先端保持部30には、操作ワイヤ26a,26b,26c,26dが挿通された後、各ワイヤ止め27がロー付などによって固定されている。
【0044】
また、先端部本体部材28の基端側には、湾曲部4の側に向けて突出するように複数の保持部28aが形成されている。この保持部28aは、コイルバネ24が湾曲動作及び回動動作等をおこなう際に、同コイルバネ24の先端部分が湾曲部4の内部において常に安定した状態で収まるように保持するものである。
【0045】
そして、コイルバネ24の先端部は、先端部本体部材28の保持部28aの内側に挿入されるような形態で配置される。この状態で、コイルバネ24は、その外周を覆うブレード部材(図示せず)と共に、それらの先端側が先端部本体部材28の内周面に対して半田付け等の手段で固設されている。
【0046】
コイルバネ24は、ブレード部材(図示せず)を介して可撓性を有する外套カバー31によって全体が覆われている。この外套カバー31の先端側は、図3に示すように先端部本体部材28の基端側外周面も覆っている。そして、外套カバー31の先端側外周面は、例えば糸巻き等の手段により先端部本体部材28に対して固定されている。
【0047】
一方、湾曲部4の基端側に連設される湾曲部側接続部6の接続部材32の先端側にも、上述の先端部本体部材28の保持部28aと略同様の保持部が形成されている(特に図示せず)。これにより、コイルバネ24の基端側は接続部材32に対して保持されている。また、ブレード部材(図示せず)の基端側は、接続部材32の先端側に対して半田付け等の手段により固設されている。さらに、湾曲部側接続部6の接続部材32の先端側は、外套カバー31の基端側に固定されている。
【0048】
操作部3の操作部本体33内部には、図3に示すように操作ワイヤ26a,26bの基端部と連結されるローラーチェーン34と、操作ワイヤ26a,26b及びローラーチェーン34を連結するワイヤ接続部材35と、操作ノブ8(図1,図2参照)に連動する回動軸8aに固設されるスプロケット36等は設けられている。
【0049】
ローラーチェーン34は、スプロケット36に係合している。そして、スプロケット36の回転に連動してローラーチェーン34は進退するようになっている。
【0050】
スプロケット36は、操作ノブ8の回動操作によって回転する回動軸8aに連動して回転するようになっている。
【0051】
したがって、操作ノブ8が回動操作されると、その回動駆動力はローラーチェーン34に伝達されて、同ローラーチェーン34を進退させることになる。これに伴ってローラーチェーン34に対してワイヤ接続部材35を介して接続される操作ワイヤ26a,26bが進退するようになっている。これにより、操作ワイヤ26a,26bの牽引操作及び弛緩操作がなされるようになっている。操作ワイヤ26a,26bは、上述したように先端部本体部材28の保持部28aのワイヤ先端保持部30によって固定されているので、操作ワイヤ26a,26bが牽引または弛緩されると、コイルバネ24が牽引駆動されるようになっている。この場合において、コイルバネ24を配置した湾曲部4は、操作ノブ8の操作量に応じた角度で湾曲するようになっている。
【0052】
なお、図3では図示していないが、操作ワイヤ26c,26dもまた、上述の操作ワイヤ26a,26bと同様の駆動機構に連結されている。即ち、操作ワイヤ26c,26dは、それぞれワイヤ接続部材35を介してローラーチェーン34に連結されており、このローラーチェーン34は操作ノブ8の回動軸8aに固定されるスプロケット36に係合している。なお、操作ワイヤ26a,26bによる湾曲方向と、操作ワイヤ26c,26dによる湾曲方向とは、略直交する方向となるように設定されている。
【0053】
このように、ローラーチェーン34,ワイヤ接続部材35,スプロケット36,操作ノブ8等によって駆動操作部である湾曲操作部が構成されている。
【0054】
操作ノブ8による湾曲操作をおこなうのに当たっては、基本的に対となる操作ワイヤ26a,26bと操作ワイヤ26c,26dとをそれぞれ任意に駆動操作することになる。これにより、湾曲部4を上下方向及び左右方向に湾曲させることができるようになっている。この操作体系は従来の内視鏡の湾曲部におけるリンク機構と全く同様である。したがって、本発明の内視鏡の操作者は、従来の内視鏡と全く同様の操作によって、違和感なく湾曲操作をおこなうことができるようになっている。
【0055】
例えば、湾曲部4を上方向に湾曲させる場合には、操作ワイヤ26aを牽引させる操作をおこなう。これにより、操作ワイヤ26bは弛緩する。この操作ワイヤ26a,26bの駆動操作に加えて、同時に操作ワイヤ26c,26dの駆動操作をおこなって、両者を連動させて操作することによって、湾曲部4を上下方向及び左右方向だけでなく斜め方向への湾曲をも実現させることができるようになっている。
【0056】
このように、ワイヤガイド部24bに挿通した4本の操作ワイヤ26a,26b,26c,26dの牽引及び弛緩操作によってコイルバネ24を湾曲させることで、湾曲部4の先端部に連設される先端構成部5の動きを制御することができるようになっている。
【0057】
なお、本実施形態においては、操作ワイヤ26a,26b,26c,26dの駆動操作を、操作ノブ8の手動操作によっておこなうようにしているが、これに限ることはなく、例えば電動モータ等の電動アクチュエータを使用して駆動操作するように構成することは容易に実現可能である。
【0058】
一方、操作部側接続部7の基端側外周部には、図3に示すように環状の回転ダイヤル9が配設されている。この回転ダイヤル9は、操作ワイヤ26a,26b,26c,26dをそれぞれ保持するワイヤ保持孔38aを備えた回転子38に連結されている。この回転子38は、ドーナツ状の板状部材によって形成されていて、その中央開口部38bには、処置具チャンネル19や送気管21,送水加圧管22等が挿通している。
【0059】
また、回転子38には、上述したようにワイヤ保持孔38aが形成されている。このワイヤ保持孔38aは、回転子38の円周上において約4等分した位置のそれぞれに穿設されており、操作ワイヤ26a,26b,26c,26dが挿通するようになっている。
【0060】
各ワイヤ保持孔38aにはブッシュ39がそれぞれ固着されている。これにより、操作ワイヤ26a,26b,26c,26dは、ワイヤ保持孔38a内にてブッシュ39を介して摺動自在に保持されている。
【0061】
さらに、回転子38の外周側は、円筒状のフランジ部38cが形成されている。このフランジ部38cは、操作部側接続部7と操作部3との各内周面に向けて円環状に形成される凸状部7a,3aによって挟持されるように配置されるようになっている。これにより、同開店し38は、操作部側接続部7及び操作部3の内部において位置決めされている。
【0062】
そして、回転子38のフランジ部38cの外周面は、操作部側接続部7の内周面に対してシール部材40を介して水密的に回動自在に配設されている。
【0063】
また、回転子38のフランジ部38cの外周面上には、外部に向けて突出するように嵌合部38dが形成されている。この嵌合部38dは、操作部側接続部7の外周面上において周方向の所定の範囲の長さだけ形成される回動スリット部7bを貫通して操作部側接続部7の外面に向けて突設されている。そして、同嵌合部38dは、回転ダイヤル9の内周面に形成される周溝に嵌合している。これにより、回転ダイヤル9は、回動スリット部7bの形成される範囲内において、操作部側接続部7の周方向に回動自在となっている。これに連動して回動する操作ワイヤ26a,26b,26c,26dは、挿入部2の軸方向を中心とする回転方向(図4に示す矢印R方向)に所定の範囲内で回動させ得るようになっている。
【0064】
即ち、回転ダイヤル9を回動させることによって回転子38が回動すると、この回転子38の回動に伴ってワイヤ保持孔38aも同方向に回動することになる。したがって、このワイヤ保持孔38aに保持される操作ワイヤ26a,26b,26c,26dは、回転子38に保持された状態のまま捻られることになる。その結果、同操作ワイヤ26a,26b,26c,26dは、挿入部2の軸方向を中心に捻られて、コイルバネ24の先端側に対して捻り力が加えられることになる。このように、湾曲部4に対する捻り操作をおこなうことで先端構成部5を所望の方向に回転させることができるようになっている。したがって、これにより、内視鏡1の先端部の回転方向における観察の自由度が増加し、よってより効率的に観察及び検査をおこなうことができる。
【0065】
なお、図示していないが、伸縮駆動操作部であるスライド機構を用いてスプロケット36及び操作ノブ8をコイルバネ24の軸方向に沿う方向に摺動させることによって湾曲部4を伸縮させることもできるようになっている。
【0066】
つまり、スプロケット36及び操作ノブ8を先端側へ向けて摺動させて、四本の操作ワイヤ26a,26b,26c,26dを同時に弛緩させることによって、湾曲部4のコイルバネ24は、図4に示す矢印L1方向に伸長する。また、スプロケット36及び操作ノブ8を基端側へ向けて摺動させて、四本の操作ワイヤ26a,26b,26c,26dを同時に牽引することによって、湾曲部4のコイルバネ24は、図4に示す矢印L2方向に緊縮する。これにより、先端構成部5の軸方向における位置を可変制御することができるようになっている。
【0067】
そして、これらの操作を複合しておこなうことによって、内視鏡1の先端構成部5の向く方向を自在に変位させ、所望の観察方向等を任意に指定することができる。
【0068】
例えば、操作ワイヤ26a,26b,26c,26dを同時に牽引しながら、回転ダイヤル9を回転させることによって、先端構成部5を、後退させながら、これと同時に回転させことができる。
【0069】
このように、本実施形態の内視鏡1においては、四本の操作ワイヤ26a,26b,26c,26dを捻ったり、同時に弛緩または牽引することができる構成となっているので、これにより生じる動作及びこれらを複合させた動作は、湾曲部にリンク機構を用いた従来の内視鏡においては、不可能な動作である。このような動作は、本発明による構成、即ちワイヤガイド部24bを備えたコイルバネ24を用いて構成する湾曲部4を備えることによって実現し得る動作であって、このような動作を、複雑な機構によらず、従来と略同様の構成、例えば四本の操作ワイヤ26a,26b,26c,26dを用いて実現し得ることは画期的なことである。
【0070】
なお、先端構成部5を、例えば上下方向等、二方向のみに湾曲させる構成とする場合には、操作ワイヤ一対となる2本を備え、これに応じてワイヤガイド部は、湾曲部4の円周上において対向する二箇所の所定の位置に、軸方向に沿って複数形成すればよい。
【0071】
以上説明したように、上記第1の実施形態によれば、湾曲部4を湾曲させる手段として、従来の内視鏡において広く用いられてきたリンク機構に代えて、コイルバネ24を適用した駆動装置を構成することによって、従来と同様の操作性を維持しながら、先端構成部5のより複雑な動作制御を実現することができる。したがって、内視鏡1を用いておこなう検査等を確実に行なうことができると共に、操作性の向上に寄与することができる。
【0072】
また、湾曲を実現するための機構としてのコイルバネ24は、従来のリンク機構と比較して、非常に簡単な構成となるので、その製造コストの低減化に寄与することができる。
【0073】
また、操作ワイヤ26a,26b,26c,26dを配置する空間のみにワイヤガイド部24bを形成すればよいので、湾曲部4の内部における占有空間を節約できるので、内視鏡1における湾曲部4の太径化の抑止に寄与することができる。
【0074】
また、先端部の動作制御の自由度を向上させることができるので、これを用いておこなう検査や治療の際の操作性の向上にも寄与することができる。
【0075】
具体的には、例えば手元操作のみによって、先端部のみを容易に進退及び回動させることができるので、観察対象となる部位を捉えるために内視鏡全体の挿入や抜去や回転等の各種の操作を行なうことなく、同様の動作を実現することができる。
【0076】
なお、湾曲部4の湾曲機構としてコイルバネ24を適用した駆動装置おいて、上述の第1の実施形態では操作ワイヤ26a,26b,26c,26dによる駆動制御をおこなう機構について例示している。コイルバネ24を駆動する駆動制御の手段としては、これに限ることはなく、例えば一般的に人工筋肉と呼ばれる電場応答性高分子(EAP:Electroactive Polymer)等を駆動制御手段として利用することも可能である。
【0077】
この場合においては、EAPを細かく配置制御することによって、さらに複雑な動き制御をおこなうことも可能となり、内視鏡の操作性をより一層向上させることができる。
【0078】
一方、人工筋肉を用いる別の例としては、例えば上述の第1の実施形態におけるスプロケット36及び操作ノブ8に代えて、流体圧人工筋である弾性アクチュエ−タ等を用いて構成することもできる。
【0079】
この弾性アクチュエ−タは平行状態で収納されており、合成ゴム製のチュ−ブの外側に非伸縮性のフィラメント製網状管を被覆してなるものである。当該弾性アクチュエ−タは、チュ−ブ内部に気体供給源としてのコンプレッサまたは小型軽量な水素貯蔵合金等によって送気チュ−ブを介して流体を供給し得るように構成される。これによって、弾性アクチュエータは、径方向に向けて膨脹すると共に、軸方向へは収縮するようになるものである。
【0080】
操作ワイヤ26a,26b,26c,26dの基端部のそれぞれに弾性アクチュエ−タを連結させ、これを適宜収縮させることによって、コイルバネ24(つまり湾曲部4)を四方向に湾曲させ得るように構成することができる。
【0081】
また、弾性アクチュエ−タを同時に収縮させることによって、湾曲部4の軸方向の伸縮をも可能とすることができる。さらに、回転ダイヤル9を用いることによって先端構成部5を回動させることが可能となる。この場合においては、駆動操作部は、弾性アクチュエ−タ及び気体供給源によって構成されることになる。
【0082】
次に、本発明の第2の実施形態について、以下に説明する。
【0083】
図9は、本発明の第2の実施形態の内視鏡における挿入部及び操作部の一部を示す縦断面図である。
【0084】
図9に示すように、本実施形態は、上述の第1の実施形態と略同様の構成からなるものである。即ち、本実施形態の内視鏡1Aにおいて、湾曲部4Aを構成するコイルバネ24Aに一体に設けられるワイヤガイド部24bは、先端寄りの所定の部位にのみ配設するように構成している点が異なるのみである。その他の構成については、上述の第1の実施形態と略同様であるので、同様の構成部材については同じ符号を付して、その説明を省略するものとする。
【0085】
この場合において、本実施形態の内視鏡1Aにおける湾曲部4Aのコイルバネ24Aに設けられるワイヤガイド部24bは、コイルバネ24Aの軸方向における全長のうち先端寄りの略半分の領域に、または先端寄りの略3分の1の領域に、または最先端側において操作ワイヤ26a,26b,26c,26dについて各一つずつ(ワイヤ4本分で4つ)を設けるようにしている。
【0086】
このような構成によれば、操作ワイヤ26a,26bまたは操作ワイヤ26c,26dを牽引または弛緩させることによって、コイルバネ24Aのワイヤガイド部24bが設けられている先端寄りの部分のみを湾曲させることができるようになっている。
【0087】
また、回転ダイヤル9を回動させることによって湾曲部4のワイヤガイド部24bが設けられている先端寄りの部分のみを回動させることができるようになっている。
【0088】
以上説明したように、上記第2の実施形態によれば、上述の第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらにまた、より単純な構成によって、湾曲部4Aの部分的な湾曲動作等、さらに複雑な動作を実現させることができる。
【0089】
なお、上述の第1及び第2の実施形態の内視鏡において、さらに、操作ワイヤの数を増やした形態で構成したり、コイルバネの途中において操作ワイヤを固定する固定部を設けて構成する等の工夫により、湾曲部4の所定の一部のみを伸縮させる等、従来の内視鏡におけるような湾曲駒等を利用して構成するリンク機構によっては、到底実現し得ない複雑な動作を、簡単な構成によって容易に実現することができる。
【0090】
本発明は、上述の各実施形態等によって示す構成例のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態に変形して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の第1の実施形態の内視鏡を含む内視鏡システム全体を示す概略構成図。
【図2】図1の内視鏡システムにおける内視鏡の挿入部及び操作部の先端側近傍を示す外観斜視図。
【図3】図2の内視鏡の長手方向に沿う縦断面図。
【図4】図2の内視鏡の湾曲部に用いられるコイルバネのみを取り出して示す外観斜視図。
【図5】図4の矢印[5]方向から見た矢視図。
【図6】図4のコイルバネの一部を拡大して示し、コイルバネに操作ワイヤを挿通させた状態を示す要部外観斜視図。
【図7】図2の内視鏡の先端構成部に対して図4のコイルバネを配置した状態の挿入部の先端側を示す概略斜視図。
【図8】図7の挿入部の一部を切断して、コイルバネの内側の構成を示す要部拡大斜視図。
【図9】本発明の第2の実施形態の内視鏡における挿入部及び操作部の一部を示す縦断面図である。
【図10】従来の内視鏡の湾曲部内に配設される湾曲駒連結ユニットを示す図。
【図11】図10の内視鏡の湾曲部の一部の長手方向に沿う断面を示す縦断面図。
【符号の説明】
【0092】
1…内視鏡
2…挿入部
3…操作部
4…湾曲部
5…先端構成部
8…操作ノブ
26a,26b,26c,26d…操作ワイヤ
34…ローラーチェーン
35…ワイヤ接続部材
36…スプロケット




 

 


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