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発明の名称 高周波処置具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−44281(P2007−44281A)
公開日 平成19年2月22日(2007.2.22)
出願番号 特願2005−232139(P2005−232139)
出願日 平成17年8月10日(2005.8.10)
代理人 【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
発明者 小西 純人 / 谷口 一徳 / 肘井 一也 / 本田 吉隆
要約 課題
体腔内に挿入されて、粘膜等の生体組織を高周波電流で、切開、或いは凝固する高周波処置具であって、処置中に処置具を交換することなく、処置部の処置能の切替えを行える高周波処置具を提供すること。

解決手段
高周波処置具は電気的絶縁性を有する挿入部から突出された処置部13に処置用電極14を備え、処置部13を構成する処置用電極14に、異なる処置能を発揮する複数の電極部として、凝固用の電極部である第1電極部16と、切開用の電極部である第2電極部17とを設けている。したがって、1つの高周波処置具で切開処置と凝固処置とを行える。
特許請求の範囲
【請求項1】
電気的絶縁性を有する挿入部から突出された処置部に処置用電極を備え、該処置用電極で生体組織の高周波処置を行う高周波処置具において、
前記処置部を構成する処置用電極に、異なる処置能を発揮する複数の電極部を設けたことを特徴とする高周波処置具。
【請求項2】
前記処置用電極は、前記生体組織に対して切開処置と凝固処置とをそれぞれ行う電極部、又は前記生体組織に対して異なる切開処置を行う複数の電極部、又は前記生体組織に対して異なる凝固処置を行う複数の電極部のうち何れか1つの電極部を有することを特徴とする請求項1に記載の高周波処置具。
【請求項3】
電気的絶縁性を有する挿入部から突出された処置部に処置用電極を備え、該処置用電極で生体組織の高周波処置を行う高周波処置具において、
前記処置用電極に、前記生体組織に対して切開処置を施す切開用電極部と、前記生体組織に対して凝固処置を施す凝固用電極部とを少なくとも1つずつ設けたことを特徴とする高周波処置具。
【請求項4】
電気的絶縁性を有する挿入部から突出された処置部に処置用電極を備え、該処置用電極で生体組織の高周波処置を行う高周波処置具において、
前記処置部を前記処置用電極と電気絶縁部材とで一体的に構成し、該処置部に前記電気絶縁部材によって分割して構成される前記生体組織に対して切開処置を施す切開用電極部と、前記生体組織に対して凝固処置を施す凝固用電極部とを少なくとも1つずつ設けたことを特徴とする高周波処置具。
【請求項5】
前記電気絶縁部材によって、電極部を処置部長手方向に露出させて、処置部周方向に対して分割して配置させたことを特徴とする請求項4に記載の高周波処置具。
【請求項6】
前記電気絶縁部材によって、電極部を処置部周方向に露出させて、処置部長手方向に対して分割して配置させたことを特徴とする請求項4に記載の高周波処置具。
【請求項7】
前記処置部の先端側に、前記電気絶縁部材によって該処置用電極の外形より大径な電気絶縁部を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一つに記載の高周波処置具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、体腔内に挿入されて、粘膜等の生体組織を高周波電流で、切開、或いは凝固する高周波処置具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、患者への侵襲を小さくするために開腹することなく、観察用の内視鏡を体腔内に導くトラカールと、処置具を処置部位に導くトラカールとを患者の腹部に穿刺して、内視鏡で処置具と処置部位とを観察しながら治療処置を行う腹腔鏡下外科手術が行われている。この外科手術では、処置部位の生体組織に切開、凝固等の処置を行うための高周波電流を供給する高周波電源装置と、処置部位に対して処置を行う高周波処置具とを備えた高周波処置装置が使用される。また、口腔、肛門等から挿入される、挿入部に可撓性を有する内視鏡においても、該内視鏡に設けられている処置具挿通チャンネルを介して体腔内に高周波処置具を導入させて処置部位の切開、凝固等の処置が行われている。
【0003】
高周波処置具においては、粘膜等、生体組織に触れている電極に高周波電流を通電させることによって切開、或いは凝固等の処置が行われる。高周波処置具でこれら処置を行う際、電気絶縁性を有する挿入部であるシースの先端から電極を突出させた状態にする。術者が粘膜に対して凝固処置を行う際、高周波電流を通電させた電極を粘膜に接触させるこのことによって、粘膜の凝固を行える。一方、術者が切開を行う際には、高周波電流を通電させた電極を処置部位に接触させ、所定の切除方向に電極を移動させていく。このことによって、粘膜の切開、切除を行える。
【0004】
高周波処置装置においては、モノポーラタイプのものとバイポーラタイプのものとが知られている。モノポーラタイプの処置装置では、高周波焼灼電源装置から電極に出力された高周波電流は、高周波処置具に設けられた電極から、該電極が接触している処置対象である生体組織を介して、該処置対象部位以外の体表面に面接触されている帰還電極を通って該高周波焼灼電源装置に帰還する構成になっている。一方、バイポーラタイプの処置装置においては、高周波焼灼電源装置から電極に出力された高周波電流は、高周波処置具に設けられた処置用電極から、該電極が接触している処置対象である生体組織を介して該高周波処置具に設けられている帰還電極を通って該高周波焼灼電源装置に帰還する構成になっている。つまり、バイポーラタイプの処置装置では体表面に面接触される帰還電極が不要になっている。
【0005】
例えば、特開平8−299355号公報には、粘膜の切開中において、切開すべきでない深部組織への刺入や不要な焼灼を防止し得る高周波ナイフが示されている。この高周波ナイフは、電極用ナイフの突出先端に、そのナイフよりも大径な絶縁チップを設けている。
【特許文献1】特開平8−299355号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1の高周波ナイフは切開することを目的に構成されている。このため、切開処置中に出血が発生してしまった場合には、この高周波ナイフに換えて凝固性能に優れた高周波処置具、或いは超音波処置具で止血を行わなければならない。つまり、切開処置中に出血が発生したとき、処置具を交換する必要が生じることによって、止血までに手間と時間がかかっていた。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、処置中に処置具を交換することなく、処置部の処置能の切替えを行える高周波処置具を提供することを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の高周波処置具は、電気的絶縁性を有する挿入部から突出された処置部に処置用電極を備え、該処置用電極で生体組織の高周波処置を行う高周波処置具において、
前記処置部を構成する処置用電極に、異なる処置能を発揮する複数の電極部を設けている。
【0009】
この構成によれば、処置部を構成する処置用電極に設けられている1つの電極部を生体組織に接触させた場合と、それとは別の電極部を生体組織に接触させた場合とで異なる処置を行える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、処置中に処置具を交換することなく、処置部の処置能の切替えを行える高周波処置具を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1乃至図3は本発明の第1実施形態にかかり、図1は高周波処置装置の構成を説明する図、図2は高周波処置具を構成する処置用電極を備える処置部を説明する図、図3は処置用電極の断面形状を説明する図2のA面で切断して先端方向を見た状態の断面図である。
【0012】
図1に示すように高周波処置装置1は、高周波処置具2と高周波電源3とを備えて構成されている。図に示す高周波処置具2は生体組織に高周波電流を流して生体組織の凝固、及び切開を行う。高周波電源3は、高周波処置具2に高周波電流を供給する。高周波電源3には高周波を発生する高周波発生回路や、この高周波を電力増幅するHF出力アンプ等が内蔵されている。HF出力アンプの2つの出力端がアクティブ電極3aと患者電極3bとに接続されている。
【0013】
高周波処置具2と高周波電源3とはアクティブコード4を介して電気的に接続されている。具体的には、アクティブコード4の一端部が高周波処置具2に設けられている電気的接続部5に着脱自在に接続され、他端部が高周波電源3に設けられているアクティブコード接続部であるアクティブ電極3aに接続される。
【0014】
高周波処置具2は患者6の腹部に刺入されたトラカール7を介して例えば腹腔内6aに導入される。患者6の例えば背面側には広い面積で接触するように構成された対極板8が配置される。対極板8からは対極板コード8aが延出されており、その端部は高周波電源3の対極板コード接続部である患者電極3bに接続される。
【0015】
高周波電源3にはフットスイッチ9から延出する接続コード9aが接続されるようになっている。フットスイッチ9のペダル部9bをオン操作することによって高周波電源3から高周波処置具2に高周波電流が供給される。一方、ペダル部9bをオフ操作することによって高周波電流の供給が停止される。つまり、術者によってフットスイッチ9のペダル部9bがオン操作されると、高周波電流は、アクティブ電極3a、アクティブコード4、電気的接続部5、高周波処置具2の後述する処置用電極、生体組織、対極板8を介して患者電極3bへ帰還するように流れる。
【0016】
高周波処置具2は、把持部11と挿入部12と処置部13とを備えて構成されている。挿入部12は把持部11の先端面から所定量突出されており、処置部13は挿入部12の先端面から所定量突出されている。把持部11の例えば側部には電気的接続部5が設けられている。把持部11、及び挿入部12の最外装は絶縁性を有する例えばセラミックや樹脂部材で構成されている。
【0017】
図2に示すように処置部13は処置用電極14と膨隆部15とを備えて構成されている。膨隆部15は、樹脂部材、或いはセラミック等の耐熱性電気絶縁部材で、処置用電極14の外形寸法より大径に形成されている。膨隆部15の先端側部は生体組織に接触することを考慮して曲面形状、例えば半球面形状等で構成されている。膨隆部15は処置用電極14の先端部に例えば、接着、或いは一体成形によって一体的に設けられている。
【0018】
一方、処置用電極14は例えばステンレス等の金属部材で構成され、異なる処置能を発揮する電極部16、17が備えられている。図3に示すように処置用電極14の断面形状は略扇形形状であり、第1電極部16は弧側に設けられて表面積を大きく設定した凝固用電極部である。これに対して、第2電極部17は中心角側の先端を鋭利に形成した切開用電極部である。なお、扇形の形状は使用目的に応じて適宜設定される。
【0019】
処置用電極14の基端部には雄ねじ部18が形成されている。雄ねじ部18は挿入部12の先端部に設けられている図示しない導電部材に設けられた雌ねじ部に螺合するように構成されている。即ち、処置部13を構成する処置用電極14は挿入部12に螺着によって一体的に構成される。
【0020】
上述のように構成した処置部13を備える高周波処置具2の作用を説明する。
まず、ユーザーは、アクティブコード4と対極板8とを用意する。そして、アクティブコード4の一端部を高周波電源3に備えられているアクティブ電極3aに接続し、アクティブコード4の他端部を把持部11に設けられている電気的接続部5に接続する。一方、対極板8に設けられている対極板コード8aを高周波電源3の患者電極3bに接続する。そして、対極板8を患者の所定位置に配置する。
【0021】
次に、ユーザーは、処置部位の切開を目的とした処置を行うため、例えば図示しない腹腔に穿刺されているトラカールを介して高周波処置具2の処置部13、及び挿入部12を腹腔内に導入する。そして、図示しない表示装置の画面上に表示されている例えば内視鏡画像を観察しながら高周波処置具2を構成する処置部13に備えられている切開用電極部である第2電極部17を処置部位に対峙させる。ここで、ユーザーはフットスイッチ9のペダル部9bをオン操作する。すると、高周波電源3から高周波電流が出力され、その高周波電流がアクティブ電極3a、アクティブコード4、導電部材を介して処置用電極14に供給される。そして、ユーザーが処置部位に対して第2電極部17を接触させながら移動を行うことによって、高周波電流が該第2電極部17、生体組織、対極板8、対極板コード8aを介して患者電極3bへ帰還するように流れて、接触部位が切開されていく。
【0022】
この切開中、万一、画面上で出血の発生を確認したなら、ユーザーは、フットスイッチ9のペダル部9bをオフ操作する。その後、高周波処置具2の処置部13を180度、反転させるために高周波処置具2を手元操作する。このことによって、処置部13に備えられている凝固用電極部である第1電極部16が出血部位に対峙する。ここで、ユーザーはフットスイッチ9のペダル部9bをオン操作する。すると、高周波電源3から出力された高周波電流が処置用電極14に供給される。この状態で、ユーザーは第1電極部16を処置部位である出血部位近傍に接触させる。すると、高周波電流が第1電極部16、生体組織、対極板8、対極板コード8aを介して患者電極3bへ帰還するように流れて、接触部位が凝固されて止血が行われる。
【0023】
なお、処置部13の先端側に膨隆部15が設けられているので、第2電極部17による切開処置を行っているとき、及び第2電極部16で凝固処置を行っているときに、処置用電極14の先端が生体組織に接触することが防止されている。
【0024】
このように、高周波処置具の処置部を構成する処置用電極に、処置能の異なる切開用電極部と凝固用電極部とを設けている。したがって、処置部に設けられた切開用電極部を処置部位に接触させて高周波電流を供給することによって生体組織の切開を行うことができる。一方、処置部に設けた凝固用電極部を処置部位に接触させて高周波電流を供給することによって生体組織の凝固を行うことができる。つまり、一度体腔内に導入した高周波処置具の抜き差しを行うことなく、言い換えれば、処置具の交換を行うことなく、体腔内に導入させた1つの高周波処置具で切開処置と凝固処置とを行うことができる。したがって、術者は、切開処置の際に、万一、出血が発生した場合でも、短時間で止血処置を行える。
【0025】
なお、処置部13を構成する複数の処置能を備える処置用電極14の断面形状は扇形形状に限定されるものではなく、例えば図4に示すように処置用電極14Aの断面形状を長方形形状に構成したものでも良い。この処置用電極14Aにおいては、短辺部19a側が切開用電極部となり、長辺部19b側が凝固用電極部として構成される。ここで、図4は処置用電極の他の構成を説明する断面図である。
【0026】
また、例えば一方の短辺部19a側に、破線に示すように先端が尖った形状である鋭角部20を形成するようにしてもよい。このことによって、鋭角部20の切れ味が短辺部19aの切り味に比べて鋭利な切開用電極部として構成される。このことによって、処置用電極14Aには2つの切れ味の異なる切開用電極部と、一対の凝固用電極部とが設けられる。
【0027】
なお、図4に示した処置用電極14Aの例えば短辺部19aで切開処置を行っているときに出血が発生した場合、高周波処置具2の処置部13を90度、回転移動させて長辺部19bを出血部位に接触させる。このことによって、出血部位を凝固して止血を行える。
【0028】
図5乃至図7は本発明の第2実施形態にかかり、図5は高周波処置具を構成する処置用電極を備える処置部の他の構成例を説明する図、図6は処置部を構成する処置用電極と電気絶縁部材との関係を説明する図、図7は処置部を構成する処置用電極と電気絶縁部材との関係を説明する、図5のB面、及び図6のC−C線の断面図である。
【0029】
図5に示すように処置部13Aは例えば円柱状の棒状部21と、膨隆部22とを備えて構成されている。膨隆部22は前記第1実施形態と同様に樹脂部材、或いはセラミック等の耐熱性電気絶縁部材で、棒状部21の外形寸法より大径に形成されている。膨隆部22の先端側部は生体組織に接触することを考慮して曲面形状、例えば半球面形状等で構成されている。膨隆部22は棒状部21の先端部に、例えば一体成形によって設けられている。
【0030】
一方、棒状部21は処置用電極23と絶縁部24とで構成されている。処置用電極23には異なる処置能を発揮する、例えば電極部25、26が備えられている。絶縁部24は、膨隆部22を構成する電気絶縁部材である例えば樹脂部材によって構成される。絶縁部24を設けることによって、2つの電極部25、26の電極面25a、26aが、絶縁部材を挟んで周方向に対して分割される。
【0031】
図7に示すように第1電極部25の第1電極面25aは、露出面の幅寸法aを幅広に設定した凝固用電極部である。これに対して、第2電極部26の第2電極面26aは、露出面の幅寸法bを第1電極面25aの幅寸法aに比べて幅狭に設定した切開用電極部である。
【0032】
図6、及び図7に示すように処置部13Aは、実線に示すステンレス等の金属部材で構成された処置用電極23に対して、一体成形によって二点鎖線で示すように絶縁部24が一体に設けられる。処置用電極23には突起形状の電極部25、26の他に、雄ねじ部18、及び抜け止め溝27が設けられている。抜け止め溝27は処置用電極23の基端側に所定幅寸法で周状に設けられた例えば周溝である。図5、及び図6に示すように絶縁部24と処置用電極23とが一体の棒状部21を構成したとき、絶縁部24が処置用電極23から脱落することが確実に防止される。なお、電極面25a、26aの長手方向の長さ寸法は同寸法に設定されている。
上述のように構成した処置部を備える高周波処置具の作用を説明する。
まず、第1実施形態で説明したようにユーザーは、アクティブコード4の接続と、対極板8に設けられている対極板コード8aの接続とを行う。また、対極板8を患者の所定位置に配置させる。
【0033】
次に、ユーザーは、処置部位の切開を目的とした処置を行うため、高周波処置具2の処置部13A、及び挿入部12を腹腔内に導入する。そして、図示しない表示装置の画面上に表示されている例えば内視鏡画像を観察しながら高周波処置具2を構成する処置部13Aに備えられている切開用電極部である第2電極部26の第2電極面26aを処置部位に対峙させる。ここで、ユーザーはフットスイッチ9のペダル部9bをオン操作する。すると、高周波電源3から高周波電流が出力され、その高周波電流がアクティブ電極3a、アクティブコード4、図示しない導電部材を介して処置用電極23に供給される。そして、ユーザーが処置部位に対して第2電極面26aを接触させながら移動を行うことによって、高周波電流が該第2電極面26a、生体組織、対極板8、対極板コード8aを介して患者電極3bへ帰還するように流れて、接触部位が切開されていく。
【0034】
この切開中、万一、画面上で出血の発生を確認したなら、ユーザーは、フットスイッチ9のペダル部9bをオフ操作する。その後、高周波処置具2の処置部13Aを180度、反転させるために高周波処置具2を手元操作する。このことによって、処置部13Aに備えられている凝固用電極部である第1電極部25の第1電極面25aが出血した出血部位に対峙する。ここで、ユーザーはフットスイッチ9のペダル部9bをオン操作する。すると、高周波電源3から出力された高周波電流が処置用電極23に供給される。この状態で、ユーザーは第1電極面25aを処置部位である出血部位近傍に接触させる。すると、高周波電流が第1電極面25a、生体組織、対極板8、対極板コード8aを介して患者電極3bへ帰還するように流れて、接触部位が凝固されて止血が行われる。
【0035】
このように、高周波処置具を構成する処置部に絶縁部で分割された凝固用の第1電極面と、切開用の第2電極面とを設けている。そして、第2電極面を処置部位に接触させて切開処置を行い、第2電極面を処置部位に接触させて凝固処置を行う。この処置中、それぞれの電極面と処置部位との接触面積が常に一定の状態に保持することができる。したがって、処置中に電極部と生体組織との接触面積が変化することによって発生する処置能のバラツキが確実に防止される。このため、術者は手元操作によって接触状態を調整することなく、切開処置、凝固処置を安定して速やかに行える。
その他の作用、及び効果は前記第1実施形態と同様である。
【0036】
なお、第2実施形態においては処置部13Aに2つの電極面25a、26aを設ける構成を示している。しかし、電極面の数は2つに限定されるものではなく、例えば図8の処置部13Bに示すように、例えば3つの電極面26b、25b、25c等を周方向に分割して設ける構成にしてもよい。この構成において、電極面26b、25b、25cの幅寸法をc<d<eのように設定する。このことによって、1つの切開用電極部と、2つの凝固能の異なる凝固用電極部とが高周波処置具の処置部13Aに構成される。ここで、図8は処置部の別の構成であって、処置部を構成する処置用電極と電気絶縁部材との関係を説明する図である。
【0037】
また、第2実施形態においては処置部13Aに設けた電極面25a、26aの長手方向の長さ寸法を同一寸法に設定して幅寸法を変化させて、即ち、幅寸法aと幅寸法bとにそれぞれ設定して、異なる処置能を得る構成とてしている。しかし、図9、及び図10に示す処置部13Cにおいては、電極面28a、29aの幅寸法を同一寸法fに設定する。そして、第1電極部28の長手方向の寸法L1と、第2電極部29の長手方向の寸法L2との間にL1>L2の関係を設定する。このことによって、処置部13Cに2つの異なる処置能、具体的には第1電極面28aを凝固用電極面にして、第2電極面29aを切開用電極面にした構成を得られる。この処置部13Cにおいては、第2実施形態と略同様の作用、及び効果を得ることができる。ここで、図9は処置部のまた他の構成であって、処置部を構成する処置用電極と電気絶縁部材との関係を説明する図、図10は図9のD−D線断面図である。
【0038】
上述した実施形態において、高周波処置具の処置部はモノポーラタイプとして構成されている。以下に示す実施形態においては、バイポーラタイプの処置部についてその構成を説明する。
図11乃至図14は本発明の第3実施形態にかかり、図11は処置用電極と帰還用電極とを備える処置部の構成を説明する図、図12は処置部を構成する処置用電極と電気絶縁部材との関係、及び帰還用電極と電気絶縁部材との関係を説明する図、図13は処置部を構成する処置用電極と電気絶縁部材との関係を説明する、図11のE面で切断して先端方向を見た状態の断面図、図14は処置部を構成する帰還用電極と電気絶縁部材との関係を説明する、図11のF面で切断して先端方向を見た状態の断面図である。
【0039】
図11、及び図12に示すように処置部30は円柱状の棒状部31と、膨隆部32とを備えて構成されている。膨隆部32は上述した実施形態と同様に樹脂部材、或いはセラミック等の耐熱性電気絶縁部材で、棒状部31の外径寸法より大径に形成されている。膨隆部32の先端側部は生体組織に接触することを考慮して曲面形状、例えば半球面形状等で構成されている。膨隆部32は棒状部31の先端部に、例えば一体成形によって設けられる。
【0040】
一方、棒状部31は処置用電極33と、第1絶縁部34と、帰還用電極35と、第2絶縁部36とで構成されている。処置用電極33には太径部33aと細径部33bとが設けられている。太径部33aには異なる処置能を発揮する、例えば電極部37、38が備えられている。第1絶縁部34は膨隆部32を構成する樹脂部材によって一体的に構成されており、該第1絶縁部34を設けることによって2つの電極部37、38の電極面37a、38aが絶縁部材を挟んで周方向に分割される。第1絶縁部34と処置用電極33とを一体に構成するとき、細径部33bを覆い包むように該第1絶縁部34を設ける。このとき、細径部33bを覆う第1絶縁部34の外径寸法を棒状部31の外径寸法と同径にする。また、細径部33bは第1絶縁部34の基端面から所定量突出した状態になる。第1絶縁部34が太径部33aを挟持するように配設されることによって、該第1絶縁部34が処置用電極33から脱落することが確実に防止される。なお、電極面37a、38aの長手方向の寸法は同寸法に設定されている。
図13に示すように第1電極部37の第1電極面37aは、露出面の幅寸法gを幅広に設定した凝固用電極部である。これに対して、第2電極部38の第2電極面38aは、露出面の幅寸法hを第1電極面37aの幅寸法gに比べて幅狭に設定した切開用電極部である。
【0041】
一方、図12、及び図14に示すように帰還用電極35は環状に構成されており、外周面の基端側部には雄ねじ部35aが設けられている。帰還用電極35の内孔35b内には、環状の第2絶縁部36が一体に設けられる。第2絶縁部36の内孔36a内には処置用電極33を構成する細径部33bが挿通配置されるようになっている。帰還用電極35と第2絶縁部36とは一体成形、又は接着によって一体的に構成される。
【0042】
ここで、処置部30の形成工程を説明する。
まず、第1絶縁部34が一体に設けられた処置用電極33及び、第2絶縁部36が一体に設けられた帰還用電極35を用意する。次に、処置用電極33の細径部33bを帰還用電極35に一体に設けられている第2絶縁部36の内孔36aに挿通させる。そして、帰還用電極35、及び第2絶縁部36の端面を処置用電極33を構成する太径部33aの基端部に設けられている第1絶縁部34の端面に当接させる。この後、帰還用電極35、及び第2絶縁部36と、第1絶縁部34とを例えば接着によって一体的に固定する。このことによって、図11に示す処置部30が構成される。この構成において、処置部30の処置用電極33と帰還用電極35とは、第1絶縁部34、及び第2絶縁部36によって電気的に接触することが確実に防止される。また、処置用電極33の細径部33bは帰還用電極35、及び第2絶縁部36の基端面から所定量突出している。
【0043】
この処置部30を図示しない高周波処置具の挿入部(不図示)に接続する。このことによって、処置用電極33と図示しないアクティブコード用口金部とが挿入部内に設けられる第1の導電部材を介して電気的に接続され、帰還用電極35と図示しないリターンコード用口金部とが挿入部に設けられる第2の導電部材によって電気的に接続される。
【0044】
上述のように構成した処置部30を備える高周波処置具の作用を説明する。
まず、ユーザーは、アクティブコード(不図示)、及びリターンコード(不図示)を高周波処置具の把持部に設けられているそれぞれの口金部、及び高周波電源に設けられているそれぞれの接続部に接続する。次に、ユーザーは、処置部位の切開を目的とした処置を行うため、高周波処置具の処置部30、及び挿入部を腹腔内に導入する。そして、図示しない表示装置の画面上に表示されている例えば内視鏡画像を観察しながら高周波処置具の処置部30に備えられている切開用電極部である第2電極部38の第2電極面38aを処置部位に対峙させる。ここで、ユーザーはフットスイッチ9のペダル部9bをオン操作する。すると、高周波電源3から高周波電流が出力され、その高周波電流がアクティブコード4、図示しない第1導電部材、処置用電極33に供給される。そして、ユーザーが処置部位に対して第2電極面38aを接触させながら移動を行うことによって、高周波電流が該第2電極面38a、処置部位、帰還用電極35、第2導電部材、リターンコードを介して高周波電源に帰還するように流れて、接触部位が切開されていく。
【0045】
この切開中、万一、画面上で出血の発生を確認したなら、ユーザーは、フットスイッチ9のペダル部9bをオフ操作する。その後、高周波処置具の処置部30を180度、反転させるために高周波処置具を手元操作する。このことによって、処置部30に備えられている凝固用電極部である第1電極部37の第1電極面37aが出血部位に対峙する。ここで、ユーザーはフットスイッチ9のペダル部9bをオン操作する。すると、高周波電源3から出力された高周波電流が上述したように処置用電極33に供給される。この状態で、ユーザーは第1電極面37aを処置部位である出血部位近傍に接触させる。すると、高周波電流が第1電極面37a、処置部位、帰還用電極35、第2導電部材、リターンコードを介して高周波電源に帰還するように流れて、接触部位が凝固されて止血が行われる。
【0046】
このように、高周波処置具の処置部に処置用電極、及び帰還用電極とを設けて該処置部をバイポーラタイプに構成する。そして、処置用電極に処置能の異なる切開用電極部と凝固用電極部とを設ける。このことによって、処置用電極に設けられた切開用電極部を処置部位に接触させて高周波電流を供給することによって生体組織の切開を行うことができる。一方、処置部に設けた凝固用電極部を処置部位に接触させて高周波電流を供給することによって生体組織の凝固を行うことができる。即ち、バイポーラタイプにおいても、モノポーラタイプと同様に、処置具の交換を行うことなく、体腔内に導入させた1つの高周波処置具で切開処置と凝固処置とを行うことができる。その他の作用、及び効果は上述した実施形態と同様である。
【0047】
なお、第3実施形態においては処置部30に設けた電極面37a、38aの長手方向の寸法を同一寸法に設定して幅寸法を変化させて、即ち、幅寸法gと幅寸法hとにそれぞれ設定して、異なる処置能を得る構成とてしている。しかし、図15、及び図16に示す処置部30Aにおいては、電極面39a、40aの幅寸法を同一寸法iに設定する。そして、第1電極部39の長手方向の寸法L3と、第2電極部40の長手方向の寸法L4との間にL3>L4の関係を設定する。このことによって、処置部30Aに2つの異なる処置能、具体的には第1電極面39aを凝固用電極面にして、第2電極面40aを切開用電極面にした構成が得られる。この処置部30Aにおいては、第3実施形態と略同様の作用、及び効果を得ることができる。ここで、図15は処置用電極と帰還用電極とを備える処置部の他の構成であって、長手方向寸法の異なる電極面を有する処置用電極、及び帰還用電極と、電気絶縁部材との関係を説明する図、図16は図15のG面で切断して先端方向を見た状態の断面図である。
【0048】
また、第3実施形態においては第1電極面37a、及び第2電極面38aを絶縁部材を挟んで周方向に分割して設けることによって処置部30を構成しているが、第1電極部、及び第2電極部を絶縁部材を挟んで長手方向に分割して設けるようにしても良い。その構成例を図17乃至図19を参照して説明する。
【0049】
図17は処置用電極と帰還用電極とを備え、処置用電極に第1電極部と第2電極部とを長手方向に分割して設けた処置部の構成を説明する図である。
図に示すように本実施形態の処置部30Bは管状の棒状部41と膨隆部42とを備えて構成されている。膨隆部42は膨隆部材43に設けられている。膨隆部材43は、上述した実施形態と同様に樹脂部材、或いはセラミック等の耐熱性電気絶縁部材で形成され、前記膨隆部42と管部42aとを備えて構成されている。管部42aには後述する電線が挿通されるスリット42bが設けられている。膨隆部42は棒状部41の外径寸法より大径に形成されている。膨隆部42の先端側部は生体組織に接触することを考慮して曲面形状、例えば半球面形状等で構成されている。
【0050】
一方、棒状部41は、先端側から順に、第1処置用電極44、第1絶縁部材45、第2処置用電極46、第2絶縁部材47、及び帰還用電極48とを備えて構成されている。処置用電極44、46、帰還用電極48、及び絶縁部材45、47はそれぞれ環状に構成されており、膨隆部材43の管部42aに外嵌配置された状態で、例えば接着的によって一体的に固定される。第1処置用電極44は長手方向の長さ寸法kを長めに設定した凝固用電極部である。これに対して、第2処置用電極46は、長さ寸法mを第1処置用電極44の長さ寸法kに比べて短く設定した切開用電極部である。
【0051】
処置用電極44、46、及び帰還用電極48の内周面の所定位置からは電線44a、46a、48aがそれぞれ延出している。これら電線44a、46a、48aはスリット42bを介して管部42aの内孔42c内に導出されている。電線44aの基端部は図示しないアクティブコード用口金部に電気的に接続される。電線46aの基端部は図示しないアクティブコード用口金部に電気的に接続される。一方、電線48aの基端部は図示しないリターンコード用口金部に電気的に接続される。なお、符号49は挿入部である。
【0052】
上述のように構成した処置部30Bを備える高周波処置具の作用を説明する。
まず、ユーザーは、アクティブコード(不図示)、及びリターンコード(不図示)を高周波処置具の把持部に設けられているそれぞれの口金部、及び高周波電源に設けられているそれぞれの接続部に接続する。次に、ユーザーは、処置部位の切開を目的とした処置を行うため、高周波処置具の処置部30B、及び挿入部49を腹腔内に導入する。そして、図示しない表示装置の画面上に表示されている例えば内視鏡画像を観察しながら高周波処置具を構成する処置部30Bに備えられている切開用電極部である第2処置用電極46の表面を処置部位に対峙させる。ここで、ユーザーはフットスイッチ9の切開用ペタルをオン操作する。すると、高周波電源3から高周波電流が出力され、その高周波電流がアクティブコード、電線46aを介して第2処置用電極46に供給される。そして、ユーザーが処置部位に対して第2処置用電極46を接触させながら移動を行うことによって、高周波電流が第2処置用電極46、処置部位、帰還用電極48、電線48a、リターンコードを介して高周波電源に帰還するように流れて、接触部位が切開されていく。
【0053】
この切開中、万一、画面上で出血の発生を確認した場合、ユーザーは、フットスイッチ9の切開用ペタルをオフ操作する。その後、高周波処置具の処置部30Bに設けられている凝固用電極部である第1処置用電極44をを手元側に位置ずれさせるために高周波処置具を手元操作する。すると、処置部30Bに備えられている第1処置用電極44の表面が出血部位に対峙する。ここで、ユーザーはフットスイッチ9の凝固用ペタルをオン操作する。すると、高周波電源3から出力された高周波電流がアクティブコード、電線44aを介して第1処置用電極44に供給される。この状態で、ユーザーは第1処置用電極44の表面を処置部位である出血部位近傍に接触させる。すると、高周波電流が第1処置用電極44、処置部位、帰還用電極48、電線48a、リターンコードを介して高周波電源に帰還するように流れて、接触部位が凝固されて止血が行われる。
【0054】
このように、凝固用の電極部と切開用の電極部とを長手方向に分割して設けることによって、高周波処置具を回転させることなく、進退移動させることによって、異なる処置を速やかに行うことができる。その他の作用、及び効果は上述した実施形態と同様である。
【0055】
なお、環状の処置用電極44、46の表面に電極面を設ける構成にして、処置中、電極面と処置部位との接触面積を常に一定の状態に保持されるようにしても良い。
【0056】
また、本実施形態においては先端側から順に、第1処置用電極44、第1絶縁部材45、第2処置用電極46、第2絶縁部材47、及び帰還用電極48を配置して処置部30Bの棒状部41を構成しているが、例えば図18に示すようにシース側から順に第1処置用電極44、第1絶縁部材45、第2処置用電極46、第2絶縁部材47、及び帰還用電極48を配置して処置部30Cの棒状部41Aを構成するようにしてもよい。ここで、図18は処置用電極と帰還用電極とを備え、処置用電極に第1電極部と第2電極部とを長手方向に分割して設けた処置部の他の構成を説明する図である。
さらに、バイポーラタイプの高周波処置具において、電極部を周方向に分割させて設けるようにしてもよい。
【0057】
図19は処置用電極と帰還用電極とを備え、シースを進退移動させて処置用電極の処置能を変化させる構成の処置部を説明する図である。
図に示すように本実施形態の処置部30Dは管状の棒状部51と膨隆部52とを備えて構成されている。膨隆部52は膨隆部材53によって構成されている。膨隆部材53は、上述した実施形態と同様に樹脂部材、或いはセラミック等の耐熱性電気絶縁部材で形成され、前記膨隆部52と管部52aとが備えられている。管部52aには後述する電線が挿通されるスリット52bが設けられている。膨隆部52は棒状部41の外径寸法より大径に形成されている。膨隆部52の先端側部は生体組織に接触することを考慮して曲面形状、例えば半球面形状等で構成されている。
【0058】
一方、棒状部51は、先端側から順に、帰還用電極54、絶縁部材55、及び処置用電極56で構成されている。処置用電極56、帰還用電極54、及び絶縁部材55は環状に構成されており、膨隆部材53の管部52aに外嵌配置された状態で、例えば接着的によって一体的に固定される。本実施形態においては、処置用電極56の外周側に配置される挿入部57が該処置用電極56に対して進退自在な構成になっている。シース57を図中の実線に示すように基端側に配置させる。すると、処置用電極56の長手方向の長さ寸法pが長く設定されて該処置用電極56が凝固用電極部となる。これに対して、シース57を図中の破線に示すように先端側に移動配置させる。すると、処置用電極56の長手方向の長さ寸法rが短く設定されて該処置用電極56が切開用電極部となる。
【0059】
処置用電極56、及び帰還用電極54の内周面の所定位置からは電線56a、54aがそれぞれ延出している。これら電線56a、54aはスリット52bを介して管部52aの内孔52cに導出される。電線56aの基端部は図示しないアクティブコード用口金部に電気的に接続される。一方、電線54aの基端部は図示しないリターンコード用口金部に電気的に接続される。
【0060】
上述のように構成した処置部30Dを備える高周波処置具の作用を説明する。
まず、ユーザーは、アクティブコード(不図示)、及びリターンコード(不図示)を高周波処置具の把持部に設けられているそれぞれの口金部、及び高周波電源に設けられているそれぞれの接続部に接続する。次に、ユーザーは、処置部位の切開を目的とした処置を行うため、高周波処置具のシース57を破線に示す位置にセットする。その後、高周波処置具の処置部30D、及び挿入部57を腹腔内に導入する。そして、図示しない表示装置の画面上に表示されている例えば内視鏡画像を観察しながら処置部30Dに構成された処置用電極56の表面を処置部位に対峙させる。ここで、ユーザーはフットスイッチ9のペダル部9bをオン操作する。すると、高周波電源3から高周波電流が出力され、その高周波電流がアクティブコード、電線56aを介して処置用電極56に供給される。そして、ユーザーが処置部位に対して処置用電極56を接触させながら移動を行うことによって、高周波電流が該処置用電極56、処置部位、帰還用電極54、電線54a、リターンコードを介して高周波電源に帰還するように流れて、接触部位が切開されていく。
【0061】
この切開中、万一、画面上で出血の発生を確認した場合、ユーザーは、フットスイッチ9のペダル部9bをオフ操作する。その後、高周波処置具のシース57を破線に示す位置から例えば実線に示す位置まで移動させる手元操作を行う。すると、処置部30Dに備えられている処置用電極56が凝固用電極部として構成される。そして、その処置用電極56の表面を出血部位に対峙される。ここで、ユーザーはフットスイッチ9のペダル部9bをオン操作する。すると、高周波電源3から出力された高周波電流が処置用電極56に供給される。この状態で、ユーザーは処置用電極56の表面を処置部位である出血部位近傍に接触させる。すると、高周波電流が処置用電極56、処置部位、帰還用電極54、電線54a、リターンコードを介して高周波電源に帰還するように流れて、接触部位が凝固されて止血が行われる。
【0062】
このように、処置部の長手方向に対して先端側から帰還用電極、絶縁部材、及び処置用電極の順に配置し、挿入部を処置用電極に対して進退自在に構成する。このことによって、挿入部を進退移動させることによって、挿入部の先端面から突出する処置用電極の長さ寸法が適宜調整される。このため、挿入部の先端面から突出する処置用電極の長さ寸法を適宜設定することによって、処置部の処置能を自在に変化させることが可能な高周波処置具を構成することができる。
【0063】
尚、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】図1乃至図3は本発明の第1実施形態にかかり、図1は高周波処置装置の構成を説明する図
【図2】高周波処置具を構成する処置用電極を備える処置部を説明する図
【図3】処置用電極の断面形状を説明する図2のA面で切断して先端方向を見た状態の断面図
【図4】処置用電極の他の構成を説明する断面図
【図5】図5乃至図7は本発明の第2実施形態にかかり、図5は高周波処置具を構成する処置用電極を備える処置部の他の構成例を説明する図
【図6】処置部を構成する処置用電極と電気絶縁部材との関係を説明する図
【図7】処置部を構成する処置用電極と電気絶縁部材との関係を説明する、図5のB面、及び図6のC−C線の断面図
【図8】処置部の別の構成であって、処置部を構成する処置用電極と電気絶縁部材との関係を説明する図
【図9】処置部のまた他の構成であって、処置部を構成する処置用電極と電気絶縁部材との関係を説明する図
【図10】図9のD−D線断面図
【図11】図11乃至図14は本発明の第3実施形態にかかり、図11は処置用電極と帰還用電極とを備える処置部の構成を説明する図
【図12】処置部を構成する処置用電極と電気絶縁部材との関係、及び帰還用電極と電気絶縁部材との関係を説明する図
【図13】処置部を構成する処置用電極と電気絶縁部材との関係を説明する、図11のE面で切断して先端方向を見た状態の断面図
【図14】処置部を構成する帰還用電極と電気絶縁部材との関係を説明する、図11のF面で切断して先端方向を見た状態の断面図
【図15】処置用電極と帰還用電極とを備える処置部の他の構成であって、長手方向寸法の異なる電極面を有する処置用電極、及び帰還用電極と、電気絶縁部材との関係を説明する図
【図16】図15のG面で切断して先端方向を見た状態の断面図
【図17】処置用電極と帰還用電極とを備え、処置用電極に第1電極部と第2電極部とを長手方向に分割して設けた処置部の構成を説明する図
【図18】処置用電極と帰還用電極とを備え、処置用電極に第1電極部と第2電極部とを長手方向に分割して設けた処置部の他の構成を説明する図
【図19】処置用電極と帰還用電極とを備え、シースを進退移動させて処置用電極の処置能を変化させる構成の処置部を説明する図
【符号の説明】
【0065】
2…高周波処置具
12…挿入部
13…処置部
14…処置用電極
16…第1電極部(凝固用電極部)
17…第2電極部(切開用電極部)




 

 


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