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発明の名称 超音波診断装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−37790(P2007−37790A)
公開日 平成19年2月15日(2007.2.15)
出願番号 特願2005−225676(P2005−225676)
出願日 平成17年8月3日(2005.8.3)
代理人 【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
発明者 川島 知直 / 生熊 聡一 / 小室 雅彦
要約 課題
異種の画像データから超音波診断装置に予め記録された点と、この点に解剖学的に一致すると考えられる被検者の点とを解剖学的に正確に一致させること。

解決手段
生体内に送受される超音波信号により超音波断層像を作成する超音波断層像作成手段と、超音波断層像の位置又は配向を検出する検出手段と、生体に特徴点を指定する指定手段と、参照画像データ保持手段と、前記指定の特徴点と参照画像データ上の参照点との解剖学上の位置を照合し、前記検出された位置又は配向と前記照合の結果とに基づき、超音波断層像の解剖学的な位置又は配向をガイドする画像を作成するガイド画像作成手段とを備え、指定手段が超音波断層像上で特徴点を指定し、ガイド画像作成手段が、前記指定された特徴点の前記超音波断層像上での位置と、前記検出された前記超音波断層像の位置又は配向とを基に前記特徴点の生体内での位置を算出する。
特許請求の範囲
【請求項1】
生体内に超音波を送受して得られる超音波信号により超音波断層像を作成する超音波断層像作成手段と、
前記超音波断層像の位置もしくは配向を検出する検出手段と、
前記生体に特徴点を指定する指定手段と、
参照画像データを保持する参照画像データ保持手段と、
前記指定手段が指定した特徴点と、前記参照画像データ上に設定された参照点との、解剖学上の位置を照合し、前記検出手段により検出された位置もしくは配向と、前記照合の結果とに基づき、前記超音波断層像の解剖学的な位置もしくは配向をガイドするガイド画像を作成するガイド画像作成手段とを具備し、
前記指定手段が、前記超音波断層像作成手段が作成した超音波断層像上で前記特徴点を指定し、
前記ガイド画像作成手段が、前記指定手段が指定した前記特徴点の前記超音波断層像上での位置と、前記検出手段が検出した前記超音波断層像の位置もしくは配向とを基に前記特徴点の前記生体内での位置を算出したことを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記超音波断層像作成手段が、血流を検出する血流検出手段を備え、
前記超音波断層像作成手段が、血流が態様を変えて重畳された超音波断層像を作成し、
前記指定手段が、前記血流が重畳された超音波断層像上に前記特徴点を指定したこと、
を特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記指定手段が、生体の体腔表面に直接接触して前記特徴点とは別の特徴点の位置を得る位置取得手段を備えたこと、
を特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検体に超音波を送受して得られる超音波信号により超音波画像を生成する超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
生体内に超音波を送信し、生体組織からの反射波を受信して生体の状態を画像として観察する超音波診断装置は、生体内の様子をリアルタイムで観察できるため普及している。術者は、超音波診断装置を用いる際、あらかじめ生体内の各器官、各組織の既知の解剖学的な位置関係を念頭に置きながら、現在観察している超音波断層像の解剖学上の位置を推定して超音波断層像を観察し、診断を行っている。このような診断を支援するために、超音波断層像で観察している位置を案内するガイド画像を表示する超音波診断装置が提案されている。
【0003】
例えば特開平10−151131号公報で開示された超音波診断装置では、外部からボリューム画像を含む複数の画像を入力する画像データ入力装置を設け、体外の探触子(超音波プローブ)から超音波を照射することで特定診断部位の超音波断層像を得て、この超音波断層像に対応する位置の2次元画像(断層像)を画像データ入力装置からの画像より得て超音波断層像に並べて若しくは重ねて、又は一定時間で交互に表示させる画像位置関係付け表示手段を設けている。画像位置関係付け表示手段は、磁場を発信する発信器、または磁場を受信する受信器を探触子の側面や内部に設けている。この発信器や受信器は探触子が被検体のどの部位に位置しているかを知るために用いられる。この超音波診断装置を用いることで、検査中の超音波断層面に対応するX線CT装置の断層像やMRI装置の断層像と、超音波断層像とを比較しながら検査をすることができる。
【0004】
また、例えば特開2004−113629号公報で開示された超音波診断装置では、超音波を送受する部位の位置を検出するための超音波走査位置検出手段と、超音波信号を基に超音波断層像を生成する超音波画像生成手段と、超音波走査位置検出手段により得られる位置に対応する被検体の部位の解剖学的な模式図を人体の模式図データを有する画像情報保持手段より取得し、この模式図をガイド画像として超音波断層像と同一の画面に表示させる制御手段と、を設けている。この特開2004−113629 号公報では、超音波断層像を得る手段として被検体内に挿入する細長で可撓性のある超音波プローブを設けており、この超音波プローブとして、挿入軸の周囲に超音波振動子群をアレイ状に設けた電子ラジアル走査型超音波内視鏡と、挿入軸の一方に超音波振動子群を扇状に設けた電子コンベックス型超音波内視鏡と、挿入軸を中心に超音波振動子片が回転する機械走査型超音波内視鏡を設けた超音波診断装置とが開示されている。これら超音波内視鏡は、通常、その体腔内への可撓部の先端に、体腔内に照明光を照射する照明窓と、体腔内の様子を観察するための観察窓とを設けているのが通例である。
【0005】
ところで、特開平10−151131号公報のように検査中の超音波断層面に対応するX線CT装置の断層像やMRI装置の断層像と超音波断層像とを比較したり、特開2004−113629号公報のように検査中の超音波断層像に対応した模式図と超音波断層像とを比較するためには、超音波断層像と異種の画像データとの位置関係を解剖学的に一致させる必要がある。
【0006】
この方法について、上記公報には以下のように開示されている。
【0007】
特開平10−151131号公報の:「X線CT装置やMRI装置等で得られた立体画像 〜中略〜 上記立体画像中の画素を探触子の原点となる位置で指し示し、空間内で対応する位置として記録しておく。このキャリブレーションを同一平面上にない4点以上について行えば、探触子の位置や超音波断層像上の画素と対応する上記立体画像中の画素を探し出すことができる。」
特開2004−113629号公報:特に明確な開示がない。
【0008】
特開2004−113629号公報には開示がないので以下では触れず、特開平10−151131号公報の一致方法についてのみ以下に述べる。特開平10− 151131号公報の記述でも立体画像中の画素を「探触子の原点」となる位置で指し示す具体的な方法は明確ではない。そのため、ひとまず、特開平10−151131号公報の記述より、この方法を以下のように解釈する。
【0009】
[1]術者は、予めX線装置やMRI装置等で得られた立体画像の体表上に該当する4点を超音波診断装置に記録させる。
【0010】
[2]術者は、上記各4点に解剖学的に一致する被検者の実際の体表上の4点に探触子を順次接触させる。
【0011】
[3]画像位置関係付け表示手段は、探触子の側面または内部に設けられた発信器または受信器を用い、接触した各時刻で「探触子の原点」の位置を求め、上記解剖学的にー致する4点の被検者の実際の体表上の位置とする。
【0012】
[4]画像位置関係付け表示手段は、被検者の実際の体表上の4点の位置と、予めX線装置やMRI装置等で得られた立体画像の体表上に該当する4点の位置とを照合する。
【0013】
[5]術者は、探触子の走査を開始して、超音波診断装置に被検者の超音波断層像を表示させる。
【0014】
[6]超音波診断装置は、受信器からの出力を基にして超音波断層像の各画素の位置を求める。
【0015】
[7]超音波診断装置は、超音波断層像の各画素位置にー致する立体画像中の各画素を順次読み出し、二次元画像(断層像)に再構築し、画像として表示する。
【特許文献1】特開平10−151131号公報
【特許文献2】特開2004−113629号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかし、特開平10−151131号公報で開示されている一致方法では、異種の画像データ(特開平10−151131号公報では立体画像)から超音波診断装置に予め記録された点と、この点に解剖学的に一致すると考えられる被検者の点とを解剖学的に正確に一致させることが難しい、という課題があった。
【0017】
理由は以下の通りである。
【0018】
(1) 術者の認識による不一致
術者が解剖学的に一致させるための点に探触子を順次接触させたので、この点は被検者の体表以外、特に体内深部には取ることができない。加えて、超音波診断装置が多く用いられる腹部の体表には、解剖学的に特徴のある客観的な点が少ない。そのため、異種の画像データから記録された点と、術者が探触子を接触させた被検者の体表の点との間の解剖学的な一致度には、術者の認識による差が生じる。例えば接触点として骨盤の端を例にとってみても、術者によって、端の認識には5cm前後の差があり、探触子を接触させる点には術者による差が生じる。結局、異種の画像データから超音波診断装置に予め記録された骨盤の端と実際の接触点とは正確に一致しない。
【0019】
(2) 探触子の接触の仕方による不一致
術者は「探触子の原点」の位置を探触子の外見から認識できず、また探触子も無限小の点にはならない。そのため、異種の画像データから記録された点と、術者が探触子を接触させた被検者の体表の点との間の解剖学的な一致度には、探触子の接触の仕方による差が生じる。例えば、探触子の外装のうちで探触子の原点から遠い点を、被検者の体表の点に接触させてしまった場合には、前者の点と後者の点とは、原点から接触点までの距離だけ不ー致が生じてしまう。
【0020】
そこで、本発明の目的は、異種の画像データから超音波診断装置に予め記録された点と、この点に解剖学的に一致すると考えられる被検者の点とを解剖学的に正確に一致させることができる超音波診断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明による超音波診断装置は、生体内に超音波を送受して得られる超音波信号により超音波断層像を作成する超音波断層像作成手段と、前記超音波断層像の位置もしくは配向を検出する検出手段と、前記生体に特徴点を指定する指定手段と、参照画像データを保持する参照画像データ保持手段と、前記指定手段が指定した特徴点と、前記参照画像データ上に設定された参照点との、解剖学上の位置を照合し、前記検出手段により検出された位置もしくは配向と、前記照合の結果とに基づき、前記超音波断層像の解剖学的な位置もしくは配向をガイドするガイド画像を作成するガイド画像作成手段とを具備し、前記指定手段が、前記超音波断層像作成手段が作成した超音波断層像上で前記特徴点を指定し、前記ガイド画像作成手段が、前記指定手段が指定した前記特徴点の前記超音波断層像上での位置と、前記検出手段が検出した前記超音波断層像の位置もしくは配向とを基に前記特徴点の前記生体内での位置を算出したことを特徴とする。
【0022】
前記超音波断層像作成手段は、図1又は図24における超音波観測装置400,400Aに対応する。前記検出手段は、図1又は図24における位置配向算出装置500に対応する。前記指定手段は、図1又は図24におけるキーボード720、マウス710及び位置検出プローブ530を含んで構成される。前記参照画像データ保持手段は、図1又は図24における参照画像記憶部610に対応する。前記ガイド画像作成手段は、図1又は図24における3次元ガイド画像作成回路630に対応する。
本発明の装置によれば、異種の画像データから超音波診断装置に予め記録された点と、この点に解剖学的に一致すると考えられる被検者の点とを解剖学的に正確に一致させることが可能となる。
【0023】
本発明において、前記超音波断層像作成手段が、血流を検出する血流検出手段を備え、前記超音波断層像作成手段が、血流が態様を変えて重畳された超音波断層像を作成し、前記指定手段が、前記血流が重畳された超音波断層像上に前記特徴点を指定したこと、を特徴とする。
【0024】
前記血流検出手段は、図24におけるカラーフローマッピング回路(CFM回路)410に対応する。
本発明によれば、腹腔動脈分岐のような血管分岐を体内深部の特徴点として指定する際には、より分かりやすく、正確に指定することが可能となる。
【0025】
本発明において、前記指定手段が、生体の体腔表面に直接接触して前記特徴点とは別の特徴点の位置を得る位置取得手段を備えたこと、を特徴とする。
前記位置取得手段は、図1又は図24における位置検出プローブ530に対応する。
【0026】
本発明によれば、特徴点を体内深部と体腔表面とのどちらにも指定することができ、関心領域に応じて適切な種々の特徴点を指定することができる。そのため、特徴点を関心領域の近傍に取る自由度が増し、超音波内視鏡の動きに伴って関心領域が動くときにも特徴点が一緒に動くことが想定でき、より正確な3次元ガイド画像を作成することができる。さらに、特に膵臓検査や肺の検査では関心領域の近傍で特徴点を取得することができ、特徴点に近いほど、また、特徴点でつくられた凸な三角錐に含まれる空間は三角錐の外側の空間より、超音波断層像マーカの位置と配向の算出が正確になることが予想されるから、特徴点を体腔内の関心領域の近傍の適切な場所に取得することでより正確な3次元ガイド画像を作成することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、異種の画像データから超音波診断装置に予め記録された点と、この点に解剖学的に一致すると考えられる被検者の点とを解剖学的に正確に一致させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
[構成]
図1は本発明の第1の実施の形態の超音波診断装置の構成を示している。なお、この実施の形態により本発明は限定されないことは勿論である。
【0029】
本発明の第1の実施の形態の超音波診断装置100は、超音波プローブとしての超音波内視鏡200と、光学観察装置300と、超音波観測装置400と、位置配向算出装置500と、送信アンテナ510と、姿勢検出プレート520と、位置検出プローブ530と、超音波画像処理装置600と、マウス710と、キーボード720と、表示装置700とからなり信号線で接続されている。
【0030】
超音波内視鏡200は、体腔内に挿入されて用いられるよう、先端のステンレス等の硬質な材料で構成された硬性部210と、硬性部210より後端側に可撓性のある材料で構成された長尺の可撓部220と、可撓部220より後端側に硬質な材料で構成された操作部230とからなる。
【0031】
硬性部210は、カバーガラスでできた光学観察窓211と、レンズ212と、CCD(Charge Coupled Device)カメラ213と、体腔内に照明光を照射する図示しない照明光照射窓とを設けている。CCDカメラ213は光学観察装置300と信号線で接続している。図示しない照明光照射窓は照明光を照射し、体腔内を照明するよう構成されている。体腔表面の像は光学観察窓211からレンズ212を経由してCCDカメラ213に結像し、CCDカメラ213からのCCD信号は信号線を経由して光学観察装置300へ出力されるよう構成されている。
【0032】
硬性部210は、超音波振動子214を設けている。操作部230は、モータ231と、モータ231の回転軸に接続し回転角度を検出して出力するロータリーエンコーダ232とを設けている。超音波内視鏡200は、操作部230から可撓部220を経て硬性部210にかけて、一端をモータ231の回転軸にもうー端を超音波振動子214に固定された可撓性のあるフレキシブルシャフト221を設けている。モータ231は超音波観測装置400とは制御線250で接続している。ロータリーエンコーダ232は超音波観測装置400と信号線260で接続している。超音波振動子214はモータ231の回転により、図1のフレキシブルシャフト周囲に示した矢印方向に回転しながら超音波の送受を繰り返す、所謂ラジアル走査を実施するよう構成されている。超音波振動子214は、超音波内視鏡200の挿入軸に垂直な平面(以下、ラジアル走査面)の超音波断層像に必要な超音波信号を得て、フレキシブルシャフト221とモータ231とロータリーエンコーダ232とを経由して超音波観測装置400に超音波信号を出力するよう構成されている。ここで、硬性部210に固定した正規直交基底(各方向の単位ベクトル)V、V3、V12を図1のように定義する。後述するように、Vはラジアル走査面の法線方向ベクトル、V3はラジアル走査面の3時方向ベクトル、V12はラジアル走査面の12時方向ベクトルである。
【0033】
位置配向算出装置500は、送信アンテナ510と、姿勢検出プレート520と、長尺の位置検出プローブ530とを信号線540,550,560で接続している。
【0034】
図2に位置検出プローブ530を示す。位置検出プローブ530は、可撓性のある材料で構成された外筒531を設け、外筒531内の先端に受信コイル532を固定して設け、後端にコネクタ533を設け、外筒531の表面に鉗子口マーカ534と12時方向マーカ535とを設けている。
【0035】
受信コイル532は、図2に示すように位置検出プローブ530に固定された直交する3つの方向単位ベクトルVaとVbとVcを巻線軸とした3個のコイルを一体にしたものである。3個のコイルは、両極にそれぞれ2本ずつの計6本の信号線を設けている。コネクタ533は、図示しない6個の電極を設けている。6本の信号線はこの6個の電極に別々に接続している。電極はケーブル560を介して、位置配向算出装置500と接続している。
【0036】
図1に示すように、超音波内視鏡200は、操作部230から可撓部220を経て硬性部210にかけて、操作部230に第1の開口としての鉗子口201を備え、硬性部210に第2の開口としての突出口202を備えた、管状の鉗子チャンネル203を設けている。鉗子チャンネル203は位置検出プローブ530を鉗子口201から挿通し、突出口202から突出できるよう構成されている。突出口202の開口方向は、位置検出プローブ530が突出口202から突出したときに、位置検出プローブ530が光学観察窓211の光学視野範囲Rの内に入るよう向けられている。
【0037】
鉗子口マーカ534は、術者が鉗子口201から位置検出プローブ530を挿通する際、鉗子口マーカ534と鉗子口201の開口面との位置が一致したとき、位置検出プローブ530の先端の位置と突出口202の開口面の位置とが一致し、受信コイル532が超音波振動子214のラジアル走査の回転中心のごく近傍となるような外筒531の表面上の位置に、設けられている。このときには位置検出プローブ530の先端は、突出口202の開口面上に有り、突出しないことになる。
【0038】
操作部230は、位置検出プローブ530がその外筒に設けている12時方向マーカ535のほかに、操作部230自身も鉗子口201の周囲に12時方向マーカ536を設けている。位置検出プローブ530の外筒の表面に設けられた12時方向マーカ535と、操作部230の鉗子口付近に設けられた12時方向マーカ536とは、術者が鉗子口201から位置検出プローブ530を挿通する際、図2のベクトルVcを中心に、両12時方向マーカ535と536との位置が一致するまで位置検出プローブ530を回転させると、図2のベクトルVcが図1のベクトルVと、図2のベクトルVaが図1のベクトルV3と、図2のベクトルVbが図1のベクトルV12と、それぞれ一致するよう、設けられている。
【0039】
操作部230は、位置検出プローブ530が挿入軸方向に動かないよう、また位置検出プローブ530が鉗子チャンネル203内でさらに不必要に回転しないよう、位置検出プローブ530を着脱可能に固定する図示しない固定治具を鉗子口201付近に設けている。
【0040】
送信アンテナ510は巻線軸の配向の異なる複数の図示しない送信コイルを円筒形の筐体の中に一体に納めている。複数の送信コイルはそれぞれ位置配向算出装置500に接続している。
【0041】
図3に姿勢検出プレート520を示す。
姿勢検出プレート520は、巻線軸が単軸のコイルからなるプレートコイル520a,520b,520cの3個を内蔵している。ここで、姿勢検出プレート520に固定した直交座標軸O”−x”y”z”とその正規直交基底(各軸方向の単位ベクトル)i”、j”、k”を図3のように定義する。3個のプレートコイルのうち2個はその巻線軸がi”方向、1個はその巻線軸がj”方向を向けられて固定されている。ここで、姿勢検出プレート520の基準位置Lを3個のプレートコイルの重心に定義する。姿勢検出プレート520は基準位置Lが被検者の肋骨の剣状突起の位置に重なるよう、付属のベルトを用いて、図3の体表接触面BSで被検者に接触して固定される。
【0042】
超音波画像処理装置600は、参照画像記憶部610と、抽出回路620と、3次元ガイド画像作成回路630と、ボリュームメモリ640と、混合回路650と、表示回路660と、制御回路670とを設けている。
【0043】
表示回路660はその入力を切り替えるスイッチ661を設けている。スイッチ661は、入力端子αと、入力端子βと、入力端子γと、入力端子δと、1個の出力端子dを設けている。入力端子αは、光学観察装置300の図示しない出力端子と接続している。入力端子βは、参照画像記憶部610と接続している。入力端子γは、超音波観測装置400の図示しない出力端子と接続している。入力端子δは、混合回路650と接続している。出力端子dは表示装置700と接続している。
【0044】
制御回路670は超音波画像処理装置600内の各部、回路に指令を出力できるよう、各部、回路とは図示しない信号線で接続されている。制御回路670は超音波観測装置400、マウス710、キーボード720と制御線a,b,cで直接接続している。
【0045】
参照画像記憶部610は、大容量のデータを保存できるハードディスクドライブ等からなる。参照画像記憶部610は、解剖学的な画像情報として、複数の参照画像データRDを記憶している。図4に示すように、参照画像データRDは、被検者以外の凍結人体を1mmピッチで平行にスライスして撮った一辺60cmの正方形の写真データを、さらに画素ごとに器官別に分類後、色分けで属性を変えて得た画像データである。写真データの一辺を60cmにしたのは、頭部から足にかけての体軸に垂直な人体の横断面全体がほぼ入る大きさだからである。図4の参照画像記憶部610内の参照画像データRDには説明の都合上、1番からN番までの番号が付されている。ここで、複数の参照画像データRDに対して固定した直交座標軸O’−x’y’z’とその正規直交基底(各軸方向の単位ベクトル)i’、j’、k’と、原点O’とを図4のように1番の参照画像データの最も左下に定義する。
【0046】
ボリュームメモリ640は大容量のデータを格納することができるよう構成されている。ボリュームメモリ640の一部の記憶領域にはボクセル空間VXSが割り当てられている。図5に示すように、ボクセル空間VXSは、直交座標軸O’−x’y’z’に対応したアドレスを持つメモリセル(以下、ボクセル)VXからなっている。
【0047】
キーボード720は、関心器官指定キー721と、参照点指定キー722と、体腔表面特徴点指定キー723と、体内深部特徴点指定キー724と、特徴点指定中止キー725と、走査制御キー726と、表示切換キー727としての、表示切換キーαと、表示切換キーβと、表示切換キーγと、表示切換キーδとを設けている。表示切換キーαもしくはβもしくはγもしくはδが押されると、制御回路670は表示回路660へスイッチ661を入力端子αもしくはβもしくはγもしくはδへ切り換えるよう指令を出力する。スイッチ661は、表示切換キーαが押されたときには入力端子αへ、表示切換キーβが押されたときには入力端子βへ、表示切換キーγが押されたときには入力端子γへ、表示切換キーδが押されたときには入力端子δへ切り換える。
【0048】
[作用]
図1の各矢印線は以下の通りの信号、データの流れを示す。
第1:点線は光学像に関わる信号・データの流れ、
第2:破線は超音波断層像に関わる信号・データの流れ、
第3:実線は位置に関わる信号・データの流れ、
第4:一点鎖線は参照画像データやそれを加工して作成されたデータの流れ、
第5:太線は3次元ガイド画像データ(後述)と超音波断層像データ(後述)とを合成した最終的な表示画面に関わる信号・データの流れ、
第6:曲線はそれ以外の制御に関わる信号・データの流れ。
【0049】
第1の光学像に関わる信号・データの流れに沿って、本第1の実施の形態の作用を説明する。
【0050】
硬性部210の図示しない照明光照射窓は光学視野範囲Rに照明光を照射する。CCDカメラ213は光学視野範囲Rの物体を撮像し、CCD信号を出力する。光学観察装置300はCCD信号を基にして光学視野範囲Rの画像のデータを作成し、このデータを光学像データとして超音波画像処理装置600内の表示回路660のスイッチ661の入力端子αへ出力する。
【0051】
第2の超音波断層像に関わる信号・データの流れに沿って、本第1の実施の形態の作用を説明する。
術者が走査制御キー726を押すと、制御回路670はラジアル走査のオン/オフ制御を指令するための走査制御信号を超音波観測装置400へ出力する。超音波観測装置400は走査制御信号を受けてモータ231に回転のオン/オフを制御する回転制御信号を出力する。モータ231は回転制御信号を受けて超音波振動子214を回転させる。超音波振動子214は、体腔内で回転しながら、超音波の送信と反射波の受信とを繰り返して、各反射波を電気的な超音波信号に変換する。すなわち、超音波振動子214は可撓部220、硬性部210の挿入軸とは垂直な平面内で放射状に超音波の送受信を行う、所謂ラジアル走査を実施する。ロータリーエンコーダ232はモータ231の回転軸の角度を回転角度信号として超音波観測装置400へ出力する。
【0052】
この際、超音波観測装置400は超音波振動子214を駆動するとともに、超音波振動子214により反射波から変換された超音波信号と、ロータリーエンコーダ232からの回転角度信号とから、超音波振動子214の1回転のラジアル走査に対し、可撓部220の挿入軸に垂直な1枚のデジタル化した超音波断層像データを作成し、超音波画像処理装置600内の混合回路650と表示回路660のスイッチ661の入力端子γとへ出力する。超音波観測装置400が超音波断層像データの12時方向を超音波内視鏡200に対してどの方向に向けて超音波断層像データを作成するかは、このロータリーエンコーダ232からの回転角度信号が決定することになる。この回転角度信号により、ラジアル走査面の法線方向ベクトルV、3時方向ベクトルV3、12時方向ベクトルV12が定義される。
【0053】
第3の位置に関わる信号・データの流れに沿って、本第1の実施の形態の作用を説明する。
位置配向算出装置500は、送信アンテナ510の図示しない送信コイルを時分割で複数回励磁する。送信アンテナ510は、受信コイル532を構成する巻線軸の異なる3個のコイル、姿勢検出プレート520の3個のプレートコイル、のために計6回に分けて、空間に交番磁場を張る。受信コイル532を構成する巻線軸の異なる3個のコイル、3個のプレートコイルは、交番磁場を検出し、検出した磁場を位置電気信号に変換して位置配向算出装置500へ出力する。
【0054】
位置配向算出装置500は、時分割に入力する各位置電気信号を基にして、受信コイル532の巻線軸が直交する3個のコイル位置と巻線軸の方向とを算出し、これら算出値から受信コイル532の位置と配向とを算出する。受信コイル532の位置と配向についての算出値の詳細は後述する。
【0055】
位置配向算出装置500は、時分割に入力する各位置電気信号を基にして、姿勢検出プレート520の3個のプレートコイルの位置と巻線軸の方向とを算出する。そして、位置配向算出装置500は、3個のプレートコイルの位置の算出値から3個のプレートコイルの重心、すなわち姿勢検出プレート520の基準位置Lを算出する。さらに、位置配向算出装置500は、3個のプレートコイルの巻線軸の方向の算出値から姿勢検出プレート520の配向を算出する。姿勢検出プレート520の基準位置と配向についての算出値の詳細は後述する。
【0056】
位置配向算出装置500は、上記算出した、受信コイル532の位置と配向、姿勢検出プレート520の基準位置Lと配向を位置・配向データとして超音波画像処理装置600の3次元ガイド画像作成回路630へ出力する。
ここで、本第1の実施の形態では、原点Oを送信アンテナ510上に定義して、術者が被検者を検査する実際の空間上に直交座標軸O−xyzとその正規直交基底(各軸方向の単位ベクトル)i、j、kを図6のように定義する。そして、位置・配向データの内容を時間tの関数として以下に定義する。位置・配向データを時間tの関数として定義したのは、受信コイル532、姿勢検出プレート520は空間上を動くため、その位置と配向の内容も時間tにより変化するからである。なお、位置配向算出装置500はVc(t)とVb(t)の長さをあらかじめ単位長に規格化して出力する。
【0057】
受信コイル532の位置C(t)の位置ベクトルOC(t)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分
受信コイル532の第1の巻線軸方向を示す方向単位ベクトルVc(t)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分
受信コイル532の第2の巻線軸方向を示す方向単位ベクトルVb(t)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分
姿勢検出プレート520の基準位置L(t)の位置ベクトルOL(t)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分
姿勢検出プレート520の配向を示す3×3の回転行列T(t)
ここで、T(t)は図6の直交座標軸O−xyzに対する姿勢検出プレート520の配向を示す回転行列である。
【0058】
厳密には、3×3の回転行列T(t)の(m,n)成分tmn(t)は、下式で定義される。i”、j”、k”は図3に示す姿勢検出プレート520に固定された直交座標軸O”−x”y”z”の正規直交基底(各軸方向の単位ベクトル)である。原点O”は姿勢検出プレート520と位置関係が固定されていればどこに取っても良いが、本第1の実施の形態では姿勢検出プレート520の基準位置L(t)に取る。ただし、図3では説明の都合上、分かりやすいように直交座標軸O”−x”y”z”とその正規直交基底i”、j”、k”は姿勢検出プレート520とは離して描いている。下式では「・」は内積を意味する。
【0059】
[数1]


このようにT(t)を定義すると、下式が成り立つ。
【0060】
[数2]


また、一般に、T(t)は所謂オイラー角θ、φ、ψを用い、z軸め周りの角度ψの回転、y軸の周りの角度φの回転、x軸の周りの角度θの回転をこの順序で、直交座標軸O−xyzに対して施したとき、姿勢検出プレート520上に仮想的に固定された直交座標軸O”−x”y”z”と一致することを想定した行列であり下式でも表現される。被検者は時間とともに体位を変えるため、θ、φ、ψはいずれも時間tの関数である。
【0061】
[数3]


第4の参照画像データやそれを加工して作成されたデータの流れについては、超音波画像処理装置600の詳細の作用とともに後述する。
【0062】
第5の超音波断層像データと3次元ガイド画像データ(後述)とを合成した最終的な表示両面に関わる信号・データの流れに沿って、本第1の実施の形態の作用を説明する。
【0063】
混合回路650は超音波観測装置400からの超音波断層像データと3次元ガイド画像作成回路630(後述)からの3次元ガイド画像データとを並べて表示用の混合データを作成する。
【0064】
表示回路660はこの混合データをアナログビデオ信号に変換する。
【0065】
表示装置700はこのアナログビデオ信号を基に超音波断層像と3次元ガイド画像とを並べて表示する。表示例を図23に示す。
【0066】
第6に制御に関わる信号・データの流れに沿って、本第1の実施の形態の作用を説明する。
超音波画像処理装置600内の3次元ガイド画像作成回路630、混合回路650、参照画像記憶部610、表示回路660は制御回路670からの指令により制御される。制御の詳細は超音波画像処理装置600の詳細な作用とともに後述する。
【0067】
図7は本第1の実施の形態の超音波画像処理装置600、キーボード720、マウス710、表示装置700の作用の全体を説明するフローチャートである。
【0068】
図7に示すように、本第1の実施の形態のフローは、(S−1)関心器官抽出処理、(S−2)参照点指定処理、(S−3)体腔表面特徴点指定処理、(S−4)体内深部特徴点指定処理、(S−5)3次元ガイド画像作成・表示処理からなる。図8、図11、図13、図15、図18はその各々のフローチャートである。本第1の実施の形態ではこれらの処理がこの順番で実行される。以下、これらの処理の詳細を説明する。
【0069】
(S−1)関心器官抽出処理の説明
図8を参照して、関心器官抽出処理の詳細を説明する。本第1の実施の形態では関心器官として、膵臓、大動脈、上腸間膜静脈、十二指腸を抽出する処理を例にあげて説明する。
【0070】
(S−1−1)
術者は表示切換キーβを押す。表示回路660のスイッチ661は入力端子βに切り換わる。
(S−1−2)
制御回路670は表示回路660に参照画像記憶部610から参照画像データを読み出させる。制御回路670は初回は1番の参照画像データを読み出させる。
【0071】
(S−1−3)
表示回路660は参照画像データをアナログビデオ信号に変換し、アナログビデオ信号を表示装置700に出力する。表示装置700は参照画像を表示する。
【0072】
(S−1−4)
術者は表示装置700の表示画面上で参照画像に関心器官が写っているかどうかを確認する。ここで、関心器官が写っていれば処理は(S−1−6)へ、写っていなければ処理は(S−1−5)ヘジャンプする。
【0073】
(S−1−5)
術者はキーボード720上の所定のキーを押すか画面上のメニューをマウス710でクリックし、表示するべき参照画像データを他の参照画像データに選択し直す。本第1の実施の形態では、例えば術者は次の番号の参照画像データを選択するよう指示する。この後、制御回路670は処理を(S−1−2)ヘジャンプさせ、処理を繰り返す。
【0074】
(S−1−6)
術者は表示装置700の表示画面上に写っている関心器官を指定する。この様子を図9に示す。図9ではn番の参照画像データに対応する参照画像が表示されている。表示画面上には、参照画像が体軸に垂直な人体の横断面全体がほぼ入る大きさで、画素ごとに器官別に色分けされて表示されている。図9では膵臓は水色、大動脈は赤、上腸間膜静脈は紫、十二指腸は黄で表示されている。また、表示画面上には、マウス710で動かすことのできるカーソルが表示されている。術者は、関心のある膵臓、大動脈、上腸間膜静脈、十二指腸の上に、順次カーソルを移動させ、それぞれの上で関心器官指定キー721を押す。
【0075】
(S−1−7)
抽出回路620は1番からN番までの全ての参照画像データにわたり、指定された関心器官に対応する画素を抽出する。例えば、(S−1−6)で膵臓、大動脈、上腸間膜静脈、十二指腸が関心器官として指定されていれば、全ての参照画像データにわたり水色、赤、紫、黄の画素が抽出される。
(S−1−8)
抽出回路620は、ボクセル空間VXSの全てのボクセルVXにデータを割り当てるよう、参照画像データごとに抽出されたデータを補間する。この補間された画素のデータをまとめて、抽出データと呼ぶ。
【0076】
(S−1−9)
抽出回路620は、抽出データをボリュームメモリ640内のボクセル空間VXSへ書き出す。この際、抽出回路620は、抽出データを各々の画素の直交座標軸O’−x’y’z’上の座標に対応したアドレスを持つボクセル空間VXSのボクセルVXヘ書き出す。ここで、抽出回路620は(S−1−7)で抽出した画素に対応するボクセルVXにはその画素の着色されたデータを、(S−1−7)で抽出した画素の間に相当するボクセルVXにはその画素を補間したデータを、それ以外のボクセルVXには0(透明)を割り当て、ボクセル空間VXSの全てのボクセルVXにデータを割り当てて稠密なデータを構築する。
【0077】
ボクセル空間VXSへ書き出された抽出データを図10に示す。図10は関心器官として膵臓、大動脈、上腸間膜静脈、十二指腸が関心器官として指定された場合の図である。図10では関心器官の形状が分かりやすいよう十二指腸は省略してある。
【0078】
(S−2)参照点指定処理の説明
図11を参照して、参照点指定処理の詳細を説明する。本第1の実施の形態では参照点として、剣状突起、十二指腸乳頭(総胆管の十二指腸への出口)、噴門(胃の入口)、幽門(胃の出口)、血管分岐を指定する処理を例にあげて説明する。血管分岐は、以下、本第1の実施の形態では腹腔動脈が総肝動脈と脾動脈とに分かれる分岐点(以下、腹腔動脈分岐)を例にとる。この腹腔動脈分岐に相当する領域は、被検者によらず「骨盤右端」などより小さい。さらに、短い腹腔動脈が大動脈とすぐつながっているため、被検者の体位によらず比較的動かない一定の位置に存在する。この分岐点は膵臓の背面すぐの体内深部に存在し、胃、十二指腸などの消化管には露出していない。
【0079】
(S−2−1)〜(S−2−3)
図8の(S−1−1)〜(S−1−3)と同じである。
(S−2−4)
術者は表示装置700の表示画面上で参照画像に参照点が写っているかどうかを確認する。ここで、参照点が写っていれば処理は(S−2−6)へ、写っていなければ処理は(S−2−5)ヘジャンプする。
(S−2−5)
図8の(S−1−5)と同じである。
【0080】
(S−2−6)
術者は表示装置700の表示画面上に写っている参照点を指定する。この様子を図12に示す。図12ではm番の参照画像データに対応する参照画像が表示されている。表示画面上には、参照画像が体軸に垂直な人体の横断面全体がほぼ入る大きさで、画素ごとに器官別に色分けされて表示されている。図12では剣状突起が表示されている。また、表示画面上には、マウス710で動かすことのできるカーソルが表示されている。術者は、参照点として関心のある点(剣状突起)の上にカーソルを移動させ、その上で参照点指定キー722を押す。
【0081】
(S−2−7)
抽出回路620は指定された参照点の位置ベクトルの直交座標軸O’−x’y’z’における方向成分をボリュームメモリ640に書き出す。
(S−2−8)
制御回路670は、5つの参照点の指定が終了している場合には参照点指定処理を終了させ、それ以外の場合には処理を(S−2−2)ヘジャンプさせ、処理を繰り返す。
【0082】
このようにして術者が指定した5参照点を、指定した順番に参照点L’、P0’、P1’、P2’、P3’とする。本第1の実施の形態では、以下、この参照点L’は剣状突起、P0’は十二指腸乳頭、P1’は噴門、P2’は幽門、P3’は腹腔動脈分岐として説明する。
【0083】
抽出回路620は、参照点が指定される順に、位置ベクトルO’L’の直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分(x’、y’、z’)と、位置ベクトルO’P0’の直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分(xp0’、yp0’、zp0’)と、位置ベクトルO’P1’の直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分(xp1’、yp1’、zp1’)と、位置ベクトルO’P2’の直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分(xp2’、yp2’、zp2’)と、位置ベクトルO’P3’の直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分(xp3’、yp3’、zp3’)とをボリュームメモリ640に書き出す。各参照画像データは一辺60cmで一定の大きさであり、一定の1mmピッチで平行であるため、抽出回路620は各方向成分を演算できる。
直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分が上記の通り定義できたため、下式が成り立つ。
【0084】
[数4]


(S−3)体腔表面特徴点指定処理の説明
図13を参照して、体腔表面特徴点指定処理の詳細を説明する。以下に説明する「特徴点」P0、P1、P2、P3は、「参照点」P0’、P1’、P2’、P3’に解剖学的に対応する、被検者の体腔表面上もしくは体内深部の実際の点である。本第1の実施の形態では特徴点として、参照点のうち剣状突起を除く十二指腸乳頭、噴門、幽門、腹腔動脈分岐を指定する処理を例にあげて説明する。
【0085】
参照点P0’と特徴点P0は十二指腸乳頭、参照点P1’と特徴点P1は噴門、参照点P2’と特徴点P2は幽門、参照点P3’と特徴点P3は腹腔動脈分岐であるから、特徴点P0、P1、P2は被検者の体腔表面上の点、特徴点P3は被検者の体内深部の点である。
従って、以下で説明する(S−3)体腔表面特徴点指定処理のフローの中では、被検者の体腔表面上の特徴点P0の十二指腸乳頭、特徴点P1の噴門、特徴点P2の幽門を指定する処理のみ説明する。
【0086】
(S−3−1)
術者は表示切換キーαを押す。表示回路660のスイッチ661は入力端子αに切り換わる。
(S−3−2)
表示回路660は光学観察装置300からの光学像データをアナログビデオ信号に変換し、アナログビデオ信号を表示装置700に出力する。表示装置700は光学像を表示する。
【0087】
(S−3−3)
術者は硬性部210と可撓部220を被検者の体腔へ挿入し、光学像を観察しながら特徴点を探し、硬性部210を特徴点(十二指腸乳頭)近傍へ移動する。
【0088】
(S−3−4)
術者は光学像を観察しながら、位置検出プローブ530を鉗子口201から挿入し、突出口202から突出させる。そして、術者は、光学像視野下で位置検出プローブ530の先端を特徴点(十二指腸乳頭)に接触させる。
この様子を図14に示す。図14は光学像の表示画面を示している。図14では表示画面に光学像が表示されている。光学像には十二指腸乳頭と位置検出プローブ530とが写っている。術者は光学像を見ながら、位置検出プローブ530の先端を十二指腸乳頭に接触させる。
【0089】
(S−3−5)
術者は体腔表面特徴点指定キー723を押す。この時刻をt0と定義する。
(S−3−6)
3次元ガイド画像作成回路630は位置配向算出装置500から位置・配向データを取り込む。
3次元ガイド画像作成回路630は位置・配向データより位置検出プローブ530先端の受信コイル532の位置C(t0)の位置ベクトルOC(t0)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分を取得する。
【0090】
十二指腸乳頭の位置P0の位置ベクトルOP0(t0)とその直交座標軸O−xyzにおける各方向成分xp0(t0)、yp0(t0)、zp0(t0)は、OP0(t0)がOC(t0)と同じであるから下式で表現できる。
【0091】
[数5]


このとき、3次元ガイド画像作成回路630は位置配向算出装置500から同時に再び姿勢検出プレート520の基準位置L(t0)の位置ベクトルOL(t0)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分を取得する。
さらに、3次元ガイド画像作成回路630は位置配向算出装置500から同時に姿勢検出プレート520の基準点L(t0)の配向を示す回転行列T(t0)とを取得する。
位置ベクトルOL(t0)と回転行列T(t0)とは被検者の体位の変化による、特徴点P0の位置の変化を補正するときに用いる。
【0092】
3次元ガイド画像作成回路630はこの時刻t0でのOP0(t0)、OL(t0)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分と、回転行列T(t0)とを取得できたことになる。
【0093】
(S−3−7)
3次元ガイド画像作成回路630はこの時刻t0でのOP0(t0)、OL(t0)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分と、回転行列T(t0)とをボリュームメモリ640に書き出す。
(S−3−8)
制御回路670は、このステップまでに術者からの特徴点指定中止キー725ヘの入力がある場合には体腔表面特徴点指定処理を終了させる。それ以外の場合には処理を(S−3−3)ヘジャンプさせ、(S−3−3)〜(S−3−7)までの処理を繰り返す。
【0094】
上記した(S−3−3)〜(S−3−7)では体腔表面の特徴点を十二指腸乳頭として説明したが、本第1の実施の形態ではさらに(S−3−3)〜(S−3−7)までの処理を繰り返す過程で、噴門、幽門の順で同様の作用を実施する。この作用を噴門での作用では(S−3−3)’〜(S−3−7)’、幽門での作用では(S−3−3)”〜(S−3−7)”として以下に示す。図13からは省略する。
【0095】
術者は十二指腸乳頭、噴門、幽門の3つの体腔表面特徴点を入力した後、特徴点指定中止キー725を押す。図13からは省略する。
繰り返しの2目目では以下の通りである。
【0096】
(S−3−3)’
術者は硬性部210と可撓部220を被検者の体腔へ挿入し、光学像を観察しながら特徴点を探し、硬性部210を特徴点(噴門)近傍へ移動する。
(S−3−4)’
術者は光学像を観察しながら、位置検出プローブ530を鉗子口201から挿入し、突出口202から突出させる。そして、術者は、光学像視野下で位置検出プローブ530の先端を特徴点(噴門)に接触させる。
(S−3−5)’
術者は体腔表面特徴点指定キー723を押す。この時刻をt1と定義する。
【0097】
(S−3−6)’
3次元ガイド画像作成回路630は位置配向算出装置500から位置・配向データを取り込む。
3次元ガイド画像作成回路630は位置・配向データより位置検出プローブ530先端の受信コイル532の位置C(t1)の位置ベクトルOC(t1)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分を取得する。
十二指腸乳頭の位置P1の位置ベクトルOP1(t1)とその直交座標軸O−xyzにおける各方向成分xp1(t1)、yp1(t1)、zp1(t1)は、OP1(t1)がOC(t1)と同じであるから下式で表現できる。
【0098】
[数6]


このとき、3次元ガイド画像作成回路630は位置配向算出装置500から同時に再び姿勢検出プレート520の基準位置L(t1)の位置ベクトOL(t1)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分を取得する。
さらに、3次元ガイド画像作成回路630は位置配向算出装置500から同時に姿勢検出プレート520の基準点L(t1)の配向を示す回転行列T(t1)とを取得する。
位置ベクトルOL(t1)と回転行列T(t1)とは被検者の体位の変化による、特徴点P1の位置の変化を補正するときに用いる。
【0099】
3次元ガイド画像作成回路630はこの時刻t1でのOP1(t1)、OL(t1)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分と、回転行列T(t1)とを取得できたことになる。
(S−3−7)’
3次元ガイド画像作成回路630はこの時刻t1でのOP1(t1)、OL(t1)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分と、回転行列T(t1)とをボリュームメモリ640に書き出す。
繰り返しの3回目では以下の通りである。
【0100】
(S−3−3)”
術者は硬性部210と可撓部220を被検者の体腔へ挿入し、光学像を観察しながら特徴点を探し、硬性部210を特徴点(幽門)近傍へ移動する。
(S−3−4)”
術者は光学像を観察しながら、位置検出プローブ530を鉗子口201から挿入し、突出口202から突出させる。そして、術者は、光学像視野下で位置検出プローブ530の先端を特徴点(幽門)に接触させる。
(S−3−5)”
術者は体腔表面特徴点指定キー723を押す。この時刻をt2と定義する。
【0101】
(S−3−6)”
3次元ガイド画像作成回路630は位置配向算出装置500から位置・配向データを取り込む。
3次元ガイド画像作成回路630は位置・配向データより位置検出プローブ530先端の受信コイル532の位置C(t2)の位置ベクトルOC(t2)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分を取得する。
十二指腸乳頭の位置P2の位置ベクトルOP2(t2)とその直交座標軸O−xyzにおける各方向成分xp2(t2)、yp2(t2)、zp2(t2)は、OP2(t2)がOC(t2)と同じであるから下式で表現できる。
【0102】
[数7]


このとき、3次元ガイド画像作成回路630は位置配向算出装置500から同時に再び姿勢検出プレート520の基準位置L(t2)の位置ベクトルOL(t2)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分を取得する。
さらに、3次元ガイド画像作成回路630は位置配向算出装置500から同時に姿勢検出プレート520の基準点L(t2)の配向を示す回転行列T(t2)とを取得する。
位置ベクトルOL(t2)と回転行列T(t2)とは被検者の体位の変化による、特徴点P2の位置の変化を補正するときに用いる。
【0103】
3次元ガイド画像作成回路630はこの時刻t2でのOP2(t2)、OL(t2)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分と、回転行列T(t2)とを取得できたことになる。
(S−3−7)”
3次元ガイド画像作成回路630はこの時刻t2でのOP2(t2)、OL(t2)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分と、回転行列T(t2)とをボリュームメモリ640に書き出す。
【0104】
(S−4)体内深部特徴点指定処理の説明
図15を参照して、体内深部特徴点指定処理の詳細を説明する。参照点P3’と特徴点P3は腹腔動脈分岐であるから、特徴点P3は被検者の体内深部の点である。
(S−4−1)
術者は位置検出プローブ530の鉗子口マーカ534と鉗子口201の開口面との位置を一致させる。このとき、位置検出プローブ530の先端の位置と突出口202の開口面の位置とがー致し、受信コイル532が超音波振動子214のラジアル走査の回転中心のごく近傍となる。
さらに術者は位置検出プローブ530の12時方向マーカ535と操作部230の鉗子口201周囲に設けられた12時方向マーカ536との位置が一致するまで位置検出プローブ530を回転させる。このとき、図2のベクトルVcが図1のベクトルVと、図2のベクトルVaが図1のベクトルV3と、図2のベクトルVbが図1のベクトルV12と、それぞれ一致する。
【0105】
そして、術者は位置検出プローブ530が鉗子チャンネル203で動かないよう固定する。
このように固定することで、位置・配向データの内容は以下のように解釈される。
【0106】
受信コイル532は超音波振動子214の近傍に固定されるため、受信コイル532のOC(t)は超音波振動子214の回転中心位置の位置ベクトルと考えて実使用上差し支えない。
受信コイル532の第1の巻線軸方向を示す方向単位ベクトルVcが図1のベクトルVと一致するため、Vc(t)は超音波振動子214のラジアル走査面の法線方向、すなわち超音波断層像データの法線方向を示すベクトルVと考えて実使用上差し支えない。
【0107】
受信コイル532の第2の巻線軸方向を示す方向単位ベクトルVb(t)が図1のベクトルV12と一致するため、Vb(t)は超音波振動子214のラジアル走査面の12時方向を示すベクトルV12と考えて実使用上差し支えない。
以下、VとV12とを時間の関数V(t)、V12(t)とし、Vc(t)をV(t)に、Vb(t)をV12(t)に置き換えて説明する。
【0108】
(S−4−2)
術者は表示切換キーγを押す。表示回路660のスイッチ661は入力端子γに切り換わる。
(S−4−3)
術者は走査制御キー726を押す。超音波振動子214はラジアル走査を開始する。
(S−4−4)
表示回路660は超音波観測装置400からの超音波断層像データをアナログビデオ信号に変換し、超音波断層像を表示装置700に出力する。表示装置700は超音波断層像を表示する。
【0109】
(S−4−5)
術者は超音波断層像を観察しながら可撓部220、硬性部210を動かし、向きを変えて特徴点(腹腔動脈分岐)を探し、特徴点を超音波断層像上に描出する。
この様子を図16に示す。図16は超音波断層像の表示画面を示している。図16では表示画面に超音波断層像がカーソルを重畳されて表示されている。超音波断層像には大動脈、腹腔動脈、総肝動脈、脾動脈が写っている。腹腔動脈分岐は腹腔動脈が総肝動脈と脾動脈とへ枝分かれする部分である。図16では説明の都合上、腹腔動脈分岐は点線の仮想円で示されている。腹腔動脈分岐は実際の被検者の体内では直径1〜2cm程度の円内に収まる領域である。
【0110】
(S−4−6)
術者はマウス710を用いて、図16の点線矢印で示すようにカーソルを動かし、腹腔動脈分岐の部分を指し示す。
図17に、このときの超音波断層像の表示画面を示している。術者がカーソルで指し示した画面中心からのアドレスを(−Q1,−Q2)で示している。アドレスは、縦は12時方向、横は3時方向が正である。
そして、術者は体内深部特徴点指定キー724を押す。この時刻をt3と定義する。
(S−4−7)
3次元ガイド画像作成回路630は位置配向算出装置500から位置・配向データを取り込む。具体的には以下のデータである。
【0111】
受信コイル532の位置C(t3)の位置ベクトルOC(t3)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分
受信コイル532の第1の巻線軸方向を示す方向ベクトルV(t3)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分
受信コイル532の第2の巻線軸方向を示す方向ベクトルV12(t3)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分
姿勢検出プレート520の基準位置L(t3)の位置ベクトルOL(t3)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分
姿勢検出プレート520の配向を示す3×3の回転行列T(t3)
OC(t3)、V(t3)、V12(t3)を取り込むのは、後述する通り、特徴点P3の位置ベクトルOP3(t3)とその直交座標軸O−xyzにおける各方向成分xp3(t3)、yp3(t3)、zp3(t3)を計算するためである。
【0112】
OL(t3)とT(t3)を取り込むのは、後述する通り、3次元ガイド画像作成回路630が常に被検者の体位変化により移動する特徴点P3の現在位置を正しく補正するためである。
(S−4−8)
3次元ガイド画像作成回路630はアドレス(−Q1,−Q2)を用いて、この時刻t3での特徴点P3の位置ベクトルOP3(t3)を算出する。
超音波振動子214の回転中心位置、すなわち超音波断層像の中心は点C(t3)で、その位置ベクトルはOC(t3)である。
【0113】
超音波断層像の法線方向を示す方向単位ベクトルはV(t3)、ラジアル走査面の12時方向を示す方向単位ベクトルはV12(t3)であるから、超音波断層像の3時方向を示す方向単位ベクトルはV12(t3)×V(t3)と書ける。これら3つのベクトルV(t3)、V12(t3)、V12(t3)×V(t3)と超音波断層像との位置関係は図17に示されている。ここで、V12(t3)×V(t3)はV12(t3)とV(t3)との外積である。
特徴点P3の位置ベクトルOP3(t3)は図17より下式で求められる。
【0114】
[数8]


OC(t3)、V(t3)、V12(t3)はいずれも直交座標軸O−xyzにおける各方向成分で表現できるので、腹腔動脈分岐の位置P3の位置ベクトルOP3(t3)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分xp3(t3)、yp3(t3)、zp3(t3)は上式から求めることができる。OP3(t3)とその直交座標軸O−xyzにおける各方向成分xp3(t3)、yp3(t3)、zp3(t3)とは以下の関係がある。
【0115】
[数9]


(S−4−9)
3次元ガイド画像作成回路630はこの時刻t3でのOP3(t3)、OL(t3)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分と、回転行列T(t3)とをボリュームメモリ640に書き出す。
(S−4−10)
制御回路670は、このステップまでに術者からの特徴点指定中止キー725ヘの入力がある場合には体内深部特徴点指定処理を終了させる。それ以外の場合には処理を(S−4−5)ヘジャンプさせ、(S−4−5)〜(S−4−9)までの処理を繰り返す。
【0116】
本第1の実施の形態では、体内深部の特徴点をこの腹腔動脈分岐1点として説明し、術者が腹腔動脈分岐を入力した後、特徴点指定中止キー725を押し、繰り返さない例として説明する。何故なら、特徴点は参照点と同じく4点必要であるが、既に十二指腸乳頭、噴門、幽門の3特徴点は体腔表面特徴点指定処理で指定済みであり、体内深部特徴点として残り1点があれば、特徴点として4点揃うからである。
【0117】
(S−5)3次元ガイド画像作成・表示処理の説明
図18を参照して、3次元ガイド画像作成・表示処理の詳細を説明する。
(S−5−1)
(S−4−1)と同じである。
(S−5−2)、
術者は表示切換キーδを押す。表示回路660のスイッチ661は入力端子δに切り換わる。
【0118】
(S−5−3)
3次元ガイド画像作成回路630はボリュームメモリ640から5つの参照点L’、P0’、P1’、P2’、P3’の位置ベクトルの直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分を読み出す。そして、3次元ガイド画像作成回路630はボリュームメモリ640から4つの特徴点P0、P1、P2、P3の位置ベクトルの直交座標軸O−xyzにおける各方向成分と、回転行列とを読み出す。
(S−5−4)
術者は走査制御キー726を押す。超音波振動子214はラジアル走査を開始する。ラジアル走査に応じて、混合回路650には超音波観測装置400から逐次超音波断層像データが入力する。
【0119】
(S−5−5)
超音波振動子214が1回のラジアル走査をして超音波観測装置400が超音波断層像データを作成し、超音波断層像データが超音波観測装置400から混合回路650に入力するたびに、制御回路670は3次元ガイド画像作成回路630に指令を出す。
3次元ガイド画像作成回路630はこの指令により位置配向算出装置500から位置・配向データを取り込む。この時刻をtsと定義する。
【0120】
3次元ガイド画像作成回路630は位置・配向データより以下のデータを取得する。
【0121】
受信コイル532の位置C(ts)の位置ベクトルOC(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分
受信コイル532の第1の巻線軸方向を示す方向ベクトルV(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分
受信コイル532の第2の巻線軸方向を示す方向ベクトルV12(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分
姿勢検出プレート520の基準位置L(ts)の位置ベクトルOL(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分
姿勢検出プレート520の配向を示す3×3の回転行列T(ts)
OC(ts)、V(ts)、V12(ts)を取得するのは、後述する通り、3次元ガイド画像作成回路630が常にラジアル走査面の位置と方向を正しく補正するためである。
【0122】
OL(ts)とT(ts)を取得するのは、後述する通り、3次元ガイド画像作成回路630が常に被検者の体位変化により移動する特徴点P0、P1、P2、P3の現在位置を正しく補正するためである。
(S−5−6)
3次元ガイド画像作成回路630は時刻tsにおける特徴点P0、P1、P2、P3の位置を、被検者の体位変化を考慮して正しく補正し算出する。このとき、被検者の体は伸縮したり歪んだりすることがなく、L(剣状突起)、P0、P1、P2、P3の互いの位置関係は時間的に不変と仮定する。
以下、時刻tsにおける特徴点P0の位置の算出方法を例にとり具体的に説明する。
【0123】
姿勢検出プレート520の、基準位置Lの位置ベクトルOL(t)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分と、配向を示す回転行列T(t)とは、被検者の体位変化に応じて逐次変化する。
【0124】
(S−3−7)において、時刻t0でのOL(t0)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分と、回転行列T(t0)とは同時にボリュームメモリ640に書き出され、記憶されている。
(S−5−5)において、時刻tsでのOL(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分と、回転行列T(ts)とは同時に3次元画像作成回路により取得されている。
従って、時刻t0からtsまでの被検者の体位変化は、OL(t0)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分とOL(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分との変化、及び、回転行列T(t0)と回転行列T(ts)との変化とから算出することができる。
【0125】
(S−3−7)において、時刻t0での特徴点P0の位置ベクトルOP0(t0)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分xp0(t0)、yp0(t0)、zp0(t0)はボリュームメモリ640に書き出され、記憶されている。
【0126】
従って、時刻tsでの特徴点P0の位置ベクトルOP0(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分xp0(ts)、yp0(ts)、zp0(ts)は、OL(t0)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分と、回転行列T(t0)と、OL(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分と、回転行列T(ts)とを用い、xp0(t0)、yp0(t0)、zp0(t0)から求めることができる。
【0127】
すなわち、時刻tsにおける特徴点P0の位置は、(S−3−7)で既にボリュームメモリ640に記憶された値と、(S−5−5)で3次元ガイド画像作成回路630が取り込んだ位置・配向データとから、被検者の体位変化を考慮して正しく補正され算出される。
時刻tsにおける特徴点P1、P2、P3の位置の算出方法も同様である。結局、以下の値が被検者の体位変化を考慮して正しく補正され算出される。
【0128】
OP0(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分xp0(ts)、yp0(ts)、zp0(ts)
OP1(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分xp1(ts)、yp1(ts)、zp1(ts)
OP2(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分xp2(ts)、yp2(ts)、zp2(ts)
OP3(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分xp3(ts)、yp3(ts)、zp3(ts)
(S−5−7)
以下、図19及び図20を参照して説明する。図19は特徴点とラジアル走査面631を示している。図20は参照点と超音波断層像マーカ632を示している。
【0129】
3次元ガイド画像作成回路630は、抽出データとともにボクセル空間VXSの中で超音波断層像を示すべき指標(以下、超音波断層像マーカ)632の位置と配向とを算出する。図21に超音波断層像マーカ632を示す。超音波断層像マーカ632は、ボクセル空間VXSの中で超音波振動子214の1回転のラジアル走査に対して超音波観測装置400が出力する超音波断層像データと解剖学的に位置と配向とが一致する模式図である。
【0130】
図20に示す通り、超音波断層像マーカ632の中心位置を点C’(ts)、超音波断層像マーカ632の法線方向ベクトルをV’(ts)、12時方向ベクトルをV12’(ts)と定義する。すると、3時方向ベクトルはV12’(ts)×V’(ts)となるため、超音波断層像マーカ632は図19が示すように位置ベクトルが下式を満足する点R’(ts)の集合となる。ここで、V12’(ts)×V’(ts)はV12’(ts)とV’(ts)との外積である。X’は点R’(ts)と点C’(ts)との間の3時方向の距離、Y’は点R’(ts)と点C’(ts)との間の12時方向の距離である。
【0131】
[数10]


以下、(1)超音波断層像データの平面上の任意点と超音波断層像マーカ632上の点との対応関係、(2)超音波断層像マーカ632の位置と配向として、その中心位置、法線方向、12時方向の算出方法の原理について説明する。
3次元ガイド画像作成回路630はこの原理の説明で最終的に得られる(33)式と(34)式とより中心位置C’(ts)の位置ベクトルO’C’(ts)とその直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分を、(40)式もしくは、(44)式と(45)式とで超音波断層像マーカ632の12時方向ベクトルV12’(ts)とその直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分を、(57)式と(58)式とで超音波断層像マーカ632の法線方向ベクトルV’(ts)とその直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分を算出する。
【0132】
(1)超音波断層像データの平面上の任意点と超音波断層像マーカ632上の点との対応関係
点R(ts)を直交座標軸O−xyz上にあるラジアル走査面631上の任意点とする。点P0と点R(ts)との間の位置ベクトルP0R(ts)は適当な実数a、b、cをとって下式の通り表現することができる。なお、下式ではベクトルを全て時間の関数にして扱っている。
【0133】
[数11]


一方、参照画像データ上の参照点P0’、P1’、P2’、P3’は、各々特徴点P0、P1、P2、P3に解剖学的に同じ位置として対応づけられている。さらに、人体の解剖学的な構造が人によらず凡そ同じであると考えられる。そのため、点R(ts)が特徴点を頂点とする三角錐P0P1P2P3に対して特定の位置にあるとすると、参照画像データ上の参照点を頂点とする三角錐P0’P1’P2’P3’に対して同等の位置にある点R’(ts)は点R(ts)と解剖学的に同じ器官、もしくは同じ組織上の点に相当すると仮定することができる。この仮定の下では、(17)式のa、b、cを使って下式のように同様に表現できる直交座標軸O’−x’y’z’上にある点R’(ts)こそが点R(ts)の解剖学的な対応点と言える。
【0134】
[数12]


ここで、点R(ts)の位置ベクトルOR(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分をxR(ts)、yR(ts)、zR(ts)と定義し、点R’(ts)の位置ベクトルO’R’(ts)の直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分をxR’(ts)、yR’(ts)、zR’(ts)と定義すると、下式が成り立つ。
【0135】
[数13]


以下では、これまでに出てきた式を基に、直交座標軸O−xyz上にあるラジアル走査面上の任意点R(ts)の解剖学的な対応点R’(ts)の位置ベクトルO’R’とその直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分xR’(ts)、yR’(ts)、zR’(ts)とを求める。
まず、(17)式より、下式が成り立つ。
【0136】
[数14]


(21)式に(19)式と、(S−5−6)で算出したOP0(ts)、OP1(ts)、OP2(ts)、OP3(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分(xp0(ts)、yp0(ts)、zp0(ts))と、(xp1(ts)、yp1(ts)、zp1(ts))と、(xp2(ts)、yp2(ts)、zp2(ts))と、(xp3(ts)、yp3(ts)、zp3(ts))とを代入して、下式が成り立つ。
【0137】
[数15]


ここで、以降の式を簡単に表現するために3×3行列Q(ts)を下式で定義する。
[数16]


(23)式を(22)式に代入して
[数17]


故に下式が成り立つ。ここでQ(ts)−1はQ(ts)の逆行列を意味する。
【0138】
[数18]


一方、(18)式からも(21)式と同様な式が導かれる。
[数19]


(21)式に(19)式と、(S−5−6)で算出したOP0(ts)、OP1(ts)、OP2(ts)、OP3(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分とを代入して(22)式が導かれたのと同様に、(26)式に(7)〜(10)式と(20)式とを代入して下式が成り立つ。
【0139】
[数20]


ここで、以降の式を簡単に表現するために3×3行列Q’を下式で定義する。
[数21]


(28)式を(27)式に代入して下式を得る。
【0140】
[数22]


(25)式で、a、b、cが求まっているから、これを(29)式へ代入して、下式を得る。
[数23]


故に、下式を得る
[数24]


こうして、(20)式と(31)式とで直交座標軸O−xyz上にあるラジアル走査面631上の任意点R(ts)の解剖学的な対応点R’(ts)の位置ベクトルO’R’(ts)とその直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分xR’(ts)、yR’(ts)、zR’(ts)とを求めることができた。つまり、ラジアル走査面631上の任意点R(ts)に対し、3次元ガイド画像作成回路630が(S−5−3)でボリュームメモリ640から読み出した5つの参照点と4特徴点の位置ベクトルの方向成分と回転行列とを用い、(20)式と(31)式とで計算できる点R’(ts)の集合こそが超音波断層像マーカ632なのである。
【0141】
(2)超音波断層像マーカ632の中心位置、法線方向、12時方向の算出方法
(31)式で直交座標軸O−xyz上にあるラジアル走査面631上の任意点R(ts)と、直交座標軸O’−x’y’z’上にある解剖学的な対応点R’(ts)との対応関係を求めることができた。
以下、超音波断層像マーカ632の中心位置C’(ts)、法線方向ベクトルV’(ts)、12時方向ベクトルV12’(ts)の算出方法について、それぞれ述べる。
【0142】
(2)−1:超音波断層像マーカの中心位置C’(ts)の算出
受信コイル532の位置C(ts)の解剖学上の対応点をC’(ts)とする。点C(ts)は超音波振動子214の回転中心であるため、結局ラジアル走査面631の中心である。故に、点C’(ts)は超音波断層像マーカ632の中心である。
【0143】
OC(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分をxc(ts)、yc(ts)、zc(ts)とすれば下式が成り立つ。
【0144】
[数25]


O’C’(ts)の直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分をxc’(ts)、yc’(ts)、zc’(ts)とすれば下式が成り立つ。
【0145】
[数26]


(31)式では点R(ts)がラジアル走査面631上の任意点であったため、点R(ts)を点C(ts)、点R’(ts)を点C’(ts)と考えれば、下式が成り立つ。
【0146】
[数27]


(33)式、(34)式より参照画像データ上における超音波断層像マーカ632の中心位置C’(ts)が求められた。
【0147】
(2)−2:超音波断層像マーカ632の12時方向ベクトルV12’(ts)の算出
ラジアル走査面631上で、平面の中心C(ts)から12時方向へ単位距離にある点をR12(ts)とする。点R12(ts)は図示されていない。点R12(ts)の解剖学上の対応点を点R12’(ts)とする。
OR12(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分をxR12(ts)、yR12(ts)、zR12(ts)とすれば下式が成り立つ。
【0148】
[数28]


O’R12’(ts)の直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分をxR12’(ts)、yR12’(ts)、zR12’(ts)とすれば下式が成り立つ。
[数29]


(31)式では点R(ts)がラジアル走査面631上の任意点であったため、点R(ts)を点R12(ts)、点R’(ts)を点R12’(ts)と考えれば(31)式より以下の式を得る。
【0149】
[数30]


(36)式、(37)式よりラジアル走査面631の中心C(ts)から12時方向へ単位距離にある点R12(ts)の解剖学上の対応点R12’(ts)が求められた。
【0150】
このとき、点R12(ts)の位置ベクトルについて、超音波断層像の12時方向ベクトルV12(ts)を用いると下式が成り立つ。
[数31]


(39)式より、O’R12’(ts)−O’C’(ts)の方向が超音波断層像マーカ632の12時方向ベクトルV12’(ts)の方向であり、12時方向ベクトルV12’(ts)を求めるにはこれを単位長に規格化すれば良い。すなわち、下式が成り立つ。
【0151】
[数32]


(33)式と(34)式とでO’C’(ts)が、(36)式と(37)式とでO’R12’(ts)が既に求められているため、(40)式でV12’(ts)が求められたことになる。
ここで、より明快にV12’(ts)を求める方法を述べておく。
因みに、(34)式と(37)式とを両辺差し引くと、下式が成り立つ。この左辺はO’R12’(ts)−O’C’(ts)の直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分である。右辺の{ }の中はOR12(ts)−OC(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分である。
【0152】
[数33]


さらに右辺の{ }の中は、(39)式よりV12(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分であり、3次元ガイド画像作成回路630は位置配向算出装置500からこの各方向成分を(S−5−5)で取得している。V12(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分をxv12(ts)、yv12(ts)、zv12(ts)とすれば、(41)式より下式を得る。
[数34]


結局、これを(40)式のように規格化して、超音波断層像マーカ632の12時方向ベクトルV12’(ts)が求められる。なお、こでV12’(ts)の直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分をxv12’(ts)、yv12’(ts)、zv12’(ts)とする。
【0153】
[数35]


(2)−3:超音波断層像マーカ632の法線方向ベクトルV’(ts)の算出
超音波断層像マーカ632の法線方向ベクトルをV’(ts)とすると、V’(ts)は結局、超音波断層像マーカ632上の如何なるベクトルとも直交すれば良い。
【0154】
ところで、点R1’(ts)、点R2’(ts)を超音波断層像マーカ632上の任意点とする。
【0155】
点R1’(ts)、点R2’(ts)にはもともとラジアル走査面631上に解剖学上の対応点があったはずなのでそれらを点R1(ts)、点R2(ts)とする。
【0156】
点R1(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分をxR1(ts)、yR1(ts)、zR1(ts)、点R2(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分をxR2(ts)、yR2(ts)、zR2(ts)とする。このとき下式が成り立つ。
【0157】
[数36]


点R1’(ts)の直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分をxR1’(ts)、yR1’(ts)、zR1’(ts)、点R2’(ts)の直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分をxR2’(ts)、yR2’(ts)、zR2’(ts)とする。このとき下式が成り立つ。
[数37]


(31)式より点R1(ts)と点R1’(ts)、点R2(ts)と点R2’(ts)には下式の関係がある。
【0158】
[数38]


(50)式と(51)式とを両辺差し引くと、下式が成り立つ。
【0159】
[数39]


両辺に左からQ(ts)Q’−1(ts)をかけると下式が成り立つ。
[数40]


ここでラジアル走査面631の法線方向ベクトルV(ts)の直交座標軸O−xyzにおける各方向成分をxv(ts)、yv(ts)、zv(ts)とすれば下式を得る。
[数41]


ここで、V(ts)はラジアル走査面631の法線方向ベクトルだから、点R2(ts)を始点としR1(ts)を終点とするベクトルR2R1(ts)とは直交する。従って、下式が成り立つ。
【0160】
[数42]


右辺の{ }の中に(53)式を代入して、下式を得る。
[数43]


ここで、V’(ts)の直交座標軸O’−x’y’z’における各方向成分をxv’(ts)、yv’(ts)、zv’(ts)とすれば下式を得る。
[数44]


さらに各方向成分を以下のように定義する。
【0161】
[数45]


このように定義して、(56)式に代入すると下式が得られる。
[数46]


すなわち、下式が得られる。
[数47]


(60)式は結局、V’(ts)が超音波断層像マーカ632上の任意の2点を結ぶベクトルに常に直交するということを意味しているから、(57)式、(58)式で与えられるV’(ts)は超音波断層像マーカ632の法線方向ベクトルである。このようにして(57)式と(58)式とで超音波断層像マーカ632の法線方向ベクトルV’(ts)が求められた。
【0162】
(S−5−8)
3次元ガイド画像作成回路630は(S−5−7)で求めた超音波断層像マーカ632の位置と配向(中心位置、法線方向、12時方向)とを基に、図21に示す12時方向マーカ633を付した平行四辺形の超音波断層像マーカ632を作成する。そして、3次元ガイド画像作成回路630は、超音波断層像マーカ632をその位置と配向とを基にして、ボリュームメモリ640内のボクセル空間VXSの対応するボクセルVXヘ書き出す。ボクセル空間VXS内には既に抽出回路620が抽出して補間した抽出データが書き出されているので、超音波断層像マーカ632と抽出データとは合成されたデータ(以下、合成データ)となる。図22に合成データを示す。
【0163】
十二指腸は図10では省略していたが、図22の超音波断層像マーカ632の中に十二指腸壁を示す指標を重畳している。
(S−5−9)
3次元ガイド画像作成回路630は、ボリュームメモリ640内のボクセル空間VXSから合成データを読み出す。3次元ガイド画像作成回路630は、読み出した直後、ボクセル空間VXSから超音波断層像マーカ632を消去しておく。
(S−5−10)
3次元ガイド画像作成回路630は、合成データを基に、陰面消去、陰影付加、視線変換に伴う座標変換等の公知の3次元画像処理を加え、3次元ガイド画像データを作成する。そして、3次元ガイド画像作成回路630は、3次元ガイド画像データを混合回路650へ出力する。
【0164】
(S−5−11)
混合回路650は、超音波観測装置400から入力する超音波断層像データと、3次元ガイド画像作成回路630から入力する3次元ガイド画像データとを並べて、混合データとして表示回路660へ出力する。表示回路660は混合データをアナログビデオ信号に変換し、表示装置700に出力する。図23は3次元ガイド画像701と超音波断層像702を並べて表示した表示例を示している。表示装置700は図23に示すように、超音波断層像702と、3次元ガイド画像701とを並べて表示する。3次元ガイド画像701上で表現される各器官は、もともと参照画像データで器官別に色分けされた色で表示される。図23の3次元ガイド画像701上において膵臓は水色、大動脈は赤、上腸間膜静脈は紫、十二指腸は黄で表示されている。矢印Aは超音波断層像マーカ632がラジアル走査面631の移動に連動して移動することを表している。
【0165】
(S−5−12)
制御回路670は、(S−5−5)から(S−5−11)の間、術者が再び走査制御キーを押すか否かを確認している。
術者が再び走査制御キー726を押した場合には、ここで上記の処理を終了させ、ラジアル走査の制御オフ(OFF)を指令するための走査制御信号を超音波観測装置400へ出力する。超音波観測装置400は走査制御信号を受けてモータ231に回転をオフに制御する回転制御信号を出力する。モータ231は回転制御信号を受けて超音波振動子214の回転を停止させる。
術者が術者が再び走査制御キー726を押していなかった場合には、処理は(S−5−5)ヘジャンプする。
【0166】
このようにして、(S−5−5)から(S−5−11)で述べた処理を繰り返すことで、超音波振動子214が1回のラジアル走査をして超音波観測装置400が超音波断層像データを作成し、超音波断層像データが超音波観測装置400から混合回路650に入力するたびに、新たな3次元ガイド画像701が作成され、新たな超音波断層像702とともに表示装置700の表示両面にリアルタイムに更新されつつ表示される。すなわち、術者の可撓部220、硬性部210の用手的な操作に伴うラジアル走査面631の移動とともに、3次元ガイド画像701の超音波断層像マーカ632が抽出データに対して移動していく。
【0167】
<効果>
本第1の実施の形態によれば、超音波観測装置400が作成した超音波断層像702上で、術者がキーボード720とマウス710とを用いて腹腔動脈分岐の位置を入力し、3次元ガイド画像作成回路630が腹腔動脈分岐の位置を位置・配向データに基づき算出するよう構成したため、「骨盤の端」などより小さい腹腔動脈分岐を特徴点に選ぶことができ、異種の画像データから超音波診断装置100に予め記録された点と、この点に解剖学的に一致すると考えられる被検者の点とを被検者によらずに解剖学的に正確に一致させることができる。さらに、腹腔動脈分岐は短い腹腔動脈が大動脈と直ぐにつながっており、被検者の体位によらず比較的動かない一定の位置に存在するため、上記一致をー層正確にすることができる。さらに、腹腔動脈分岐は超音波断層像702の描出が膵臓等より比較的容易で術者の習熟度によらないので、こういった体内深部の点をガイド画像を作成するための特徴点として採用することには合理性がある。
【0168】
また、超音波診断装置100のうち、とくに被検者の体腔内に挿入する可撓性のある材料でつくられた超音波内視鏡200は、術者が体腔内での走査面の位置を直視できないため、病変部を推定して超音波画像に映し出しており、これを読映するにはかなりの熟練度が要求され、超音波内視鏡200の普及の妨げとなっていた。本第1の実施の形態によれば、被検者の体腔内に挿入する可撓性のある材料でつくられた可撓部220を設けた超音波内視鏡200を用い、参照画像データ上の関心器官の配置と実際の被検者の器官の配置は同じであると仮定し、特徴点から補正した超音波断層像702の観察位置を、計算式により参照画像データより構築した3次元ガイド画像701上に超音波断層像マーカ632として重畳するよう構成、作用させたため、超音波断層像702による観察位置を、より分かりやすい3次元ガイド画像701で表示することができる。例えば術者は器官別に色分けされた3次元ガイド画像701を観察して、現在、超音波断層像702で解剖学的に被検者のどの位置を観察しているのかを認識しながらより正確に診断を行うことができる。このことは、被検者の体外から照射するタイプの超音波診断装置100よりも医学的な有用性ははるかに大きく、特に検査時間の短縮と初心者の学習時間の軽減に寄与が大きい。
【0169】
また、本第1の実施の形態によれば、4つの特徴点、4つの参照点で生成される三角錐に対して、同じ位置関係にあれば解剖学的に対応すると仮定して3次元ガイド画像701を作成するよう構成、作用させたため、被検者の体位の変化や、体格の差も自動的に補正することができ、3次元ガイド画像701がより正確に作成される。
【0170】
また、本第1の実施の形態によれば、ラジアル走査中に自動で、リアルタイムで、超音波画像と3次元ガイド画像701を合せて観察できるよう構成、作用させたため、術者はいま見ている超音波断層像702が解剖学的に生体のどこに相当しているのかがわかり、術者は3次元ガイド画像701を見ながら超音波内視鏡200の走査面を様々な角度に変えても3次元ガイド画像701を用いて関心領域を正確に観察することができる。
【0171】
また、本第1の実施の形態によれば、3次元ガイド画像701を走査面の位置だけでなく配向も検出して3次元ガイド画像701を作成する構成、作用にしたため、ラジアル走査の走査面の配向を変えると超音波断層像マーカ632の配向も変わり、3次元ガイド画像701がより正確に作成される。そのため、術者は3次元ガイド画像701を見ながら超音波内視鏡200の走査面を関心領域の近傍で様々な角度に変えても3次元ガイド画像701を用いて関心領域を正確に観察することができる。
【0172】
また、本第1の実施の形態によれば、参照画像データとして膵臓、膵管、総胆管、門脈など器官をあらかじめ色分け等で属性を変えて得た参照画像データを用い、3次元ガイド画像701として器官別に色分けされた画像を表示するよう構成、作用させたため、3次元ガイド画像701上の指標となる器官を分かりやすい態様で観察することができ、3次元ガイド画像701を見ながら体腔内で超音波内視鏡200の走査面を変更させることができる。このことは、病変等関心領域へのアプローチを早くすることにつながり、やはり検査時間の短縮に寄与する。
【0173】
また、本第1の実施の形態によれば、位置検出プローブ530を体内深部での特徴点とは別の特徴点に接触させ、この別の特徴点の位置を取得するよう構成したため、特徴点を体内深部と体腔表面とのどちらにも指定することができ、関心領域に応じて適切な種々の特徴点を指定することができる。そのため、特徴点を関心領域の近傍に取る自由度が増し、超音波内視鏡200の動きに伴って関心領域が動くときにも特徴点が一緒に動くことが想定でき、より正確な3次元ガイド画像701を作成することができる。さらに、特に膵臓検査や肺の検査では関心領域の近傍で特徴点を取得することができ、特徴点に近いほど、また、特徴点でつくられた凸な三角錐に含まれる空間は三角錐の外側の空間より、超音波断層像マーカ632の位置と配向の算出が正確になることが予想されるから、特徴点を体腔内の適切な場所に取得することで関心領域の近傍でより正確な3次元ガイド画像701を作成することができる。
【0174】
本第1の実施の形態では十二指腸乳頭、噴門、幽門、腹腔動脈分岐で参照点、特徴点を設定した。しかし、本第1の実施の形態によれば、参照点も特徴点もマウス710、キーボード720からの指示と位置配向算出装置500の出力を通じて設定できるよう構成、作用させたため、参照点、特徴点として胆管と主膵管との分岐点を加えたり、術前に関心領域が分かっている場合には、関心領域に近い参照点、特徴点に設定することが容易である。特徴点に近いほど、また、特徴点でつくられた凸な三角錐に含まれる空間は三角錐の外側の空間より超音波断層像マーカ632の位置と配向の算出が正確になることが予想されるから、関心領域の近傍でより正確な3次元ガイド画像701を作成することができる。また、超音波断層像702で描出しやすい点を特徴点に変更して採用することも容易である。
【0175】
また、本第1の実施の形態によれば、姿勢検出プレート520の基準位置を剣状突起に重なるよう被検者に固定し、常に姿勢検出プレート520の位置と配向の変化を取得し、特徴点を補正し、3次元ガイド画像701を作成する構成、作用にしたため、特徴点取得中やラジアル走査中に被検者に体位の変化があっても、より正確な3次元ガイド画像701を作成することができる。
【0176】
従来の技術として述べた特開2004−113629号公報で開示されている超音波診断装置をはじめ、これまで公知となっている超音波診断装置では外部からの画像と超音波画像とで位置や配向を照合するための特徴点の指定方法が不明瞭であった。特に超音波内視鏡のような可撓性のある超音波プローブを体腔内へ挿入する形態の超音波診断装置では、超音波プローブの操作自体で関心器官を移動させてしまう場合があり、特徴点として体表のみの点だけを参照し、参照画像との位置を照合させているとガイド画像が不正確になるという課題があった。しかし、本第1の実施の形態によれば、超音波内視鏡200に鈴子チャンネルを設け、位置検出プローブ530を鉗子チャンネル203の鉗子口201から挿入し、突出口202から突出させ、光学像視野下で位置検出プローブ530の先端を特徴点に接触させることで体腔表面の特徴点を指定するよう構成したので、光学像視野下で正確に体腔表面の特徴点を指定し、正確なガイド画像を作成することができる。
【0177】
<変形例>
本第1の実施の形態では、体腔表面の参照点、特徴点として十二指腸乳頭、噴門、幽門の3点を、体内深部の参照点、特徴点として腹腔動脈分岐の1点を例にとったが、参照点と特徴点との例はこれに限らない。例えば、体腔表面の参照点、特徴点として十二指腸乳頭と幽門との2点と、体内深部の参照点、特徴点として腹腔動脈分岐と他の脈管分岐(例えば胆管と主膵管との合流部)との2点との計4点を指定しても良い。このときには、体腔表面特徴点指定処理の(S−3−3)〜(S−3−7)の処理を2回、体内深部特徴点指定処理の(S−4−5)〜(S−4−9)の処理を2回繰り返すことになる。
【0178】
また、本第1の実施の形態では、鉗子チャンネル203を備えた超音波内視鏡200と、鉗子チャンネル203に挿通する位置検出プローブ530を設けて構成したが、構成はこれに限らない。鉗子チャンネル203を設けずに硬性部210に受信コイル532を内蔵した専用の超音波内視鏡を設けた構成にしても良い。
また、本第1の実施の形態では、術者が参照点をマウス710、キーボード720からの指示を通じて設定できるよう構成、作用させたが、あらかじめ検査の関心領域やプロトコールが決まっていれば、工場出荷時等に数種類の参照点のセットをデフォルトで参照画像記憶部に記憶させておき、マウス710、キーボード720から制御回路を介した術者からの指示により特徴点取得前に参照画像記憶部610から適切なセットを読み出すよう構成、作用させても良い。
【0179】
また、本第1の実施の形態では、参照点を設定する際に、術者が、順次、キーボード720上の所定のキーを押すか画面上のメニューをマウス710でクリックしていき、参照画像データが1番から番号の少ない順に2番、3番、4番・・・・と表示装置700の画面上に表示されるよう構成、作用させたが、これは一度に複数の参照画像データを読み込み、表示装置700に一度に並べてー覧表示させるよう構成、作用させても良い。
また、本第1の実施の形態では、超音波断層像マーカ632をその中心位置、法線方向、12時方向を求めて、それを基に超音波断層像マーカ632を求めるよう構成、作用させた。しかし、超音波断層像データの4隅の点をそれぞれ変換式(31)で解剖学的に対応させた4つの対応点を求め、それを基に超音波断層像マーカ632を求めるよう構成、作用させても良い。また、3次元ガイド画像701の大きさを、超音波断層像データの4隅の点から決めるのではなく、3次元ガイド画像701の大きさを、表示サイズおよび表示倍率を勘定にいれて、予め術者がキーボード720から大きさを数値で入力するか、マウス710で画面上の大きさメニューを選択することで指定しても良い。
【0180】
また、本第1の実施の形態では、位置検出手段として送信アンテナ510と受信コイル532とを用い、磁場で位置と配向とを検出するよう構成、作用させたが、送受は逆でも良く、また、磁場ではなく加速度や他の手段で位置と配向とを検出するよう構成、作用させても良い。
また、本第1の実施の形態では、原点Oを受信コイル532の特定の位置に設定するよう構成したが、受信コイル532と位置関係の変わらない他の場所に設定するよう構成しても良い。
【0181】
また、本第1の実施の形態では、超音波内視鏡200としてラジアル走査型の超音波内視鏡を設けて構成したが、ラジアル走査型の超音波内視鏡の代わりに、従来技術として述べた特開2004−113629号公報で開示されているような、挿入軸の一方に超音波振動子群を扇状に設けた電子コンベックス型超音波内視鏡を設けても良く、超音波の走査方式には限定されない。
また、本第1の実施の形態では、参照画像データを画素ごとに器官別に分類後、色分けで属性を変えて得た画像データとしたが、属性として色に限らず、輝度値や他の態様でも良い。
また、本第1の実施の形態では、3次元ガイド画像701上の各器官を、器官別に色分けして表示されるよう構成したが、色分けの態様に限らず、輝度、明度、彩度等、他の態様でも良い。
【0182】
[第2の実施の形態]
<構成>
図24は本発明の第2の実施の形態の超音波診断装置の構成を示す図である。
本第2の実施形態の超音波診断装置100Aでは、図1に示す第1の実施の形態の超音波診断装置100とは以下の点が異なる。
第1の実施の形態では、超音波内視鏡200の可撓部220にフレキシブルシャフト221、操作部230にモータ231、ロータリーエンコーダ232とを設けたが、本第2の実施形態ではそれらを設けずに超音波内視鏡200Aとして電子ラジアル走査型の超音波内視鏡を用いている。図24に示す通り、本第2の実施形態の超音波内視鏡200Aの硬性部210Aには超音波振動子を短冊状に細かく切断し、挿入軸の周囲に環状のアレイとして配列させている(以下、超音波振動子アレイ215)。超音波振動子アレイ215を構成する各超音波振動子はそれぞれ信号線を介して操作部230A経由で超音波観測装置400Aと接続している。
【0183】
本第2の実施形態の超音波観測装置400Aは、血流検出手段としてのカラーフローマッピング回路(以下、CFM回路)410を搭載している。
その他の構成は第1の実施の形態と同じである。
【0184】
<作用>
本第2の実施形態は第1の実施の形態とは超音波断層像702を取得する作用、特にラジアル走査と血流検出との作用が異なる。以下、異なる個所のみ説明する。
【0185】
超音波振動子アレイ215を構成する超音波振動子のうち、一部かつ複数の超音波振動子は、超音波観測装置400Aからのパルス電圧状の励起信号を受け取って媒体の疎密波である超音波に変換する。この際、各励起信号が各超音波振動子に到着する時刻が異なるよう、超音波観測装置400Aが各励起信号に遅延をかけている。この遅延は、各超音波振動子が励起する超音波が被検者内で重ね合わせられたときに一本の超音波ビームを形成するようにかけられる。超音波ビームは超音波内視鏡200A外部へと照射され、被検者内からの反射波が超音波ビームとは逆の経路を辿って各超音波振動子へ戻る。各超音波振動子は反射波を電気的なエコー信号に変換して励起信号とは逆の経路で超音波観測装置400Aへ伝達する。
【0186】
超音波観測装置400Aは、超音波ビームが可撓部220Aに垂直な平面(以下、ラジアル走査面631)内を第1の実施の形態と同様の方向へ旋回するラジアル走査をするよう、超音波ビームの形成に関与する複数の超音波振動子を選択し直し、再び励起信号を送信する。このようにして超音波ビームの送信角度が変わっていく。これを反復的に繰り返すことにより、いわゆる電子ラジアル走査が実現する。
第1の実施の形態では、超音波観測装置400Aが超音波断層像データの12時方向を超音波内視鏡に対してどの方向に向けて超音波断層像データを作成するかは、ロータリーエンコーダ232からの回転角度信号により決定していたが、本第2の実施形態では、超音波観測装置400Aが超音波ビームの形成に関与する複数の超音波振動子を選択し直し、再び励起信号を送信するため、超音波観測装置400Aが12時方向としてどの超音波振動子を選択するかで決定することになる。
【0187】
さらに、超音波観測装置400AのCFM回路410は、エコー信号にドップラー効果を応用した公知の処理を施し、移動体、特に赤血球の移動を検出することで、血流を検出し、血流の速度に応じた例えば赤の色相の着色データを作成する。
超音波観測装置400Aは、超音波振動子アレイ215の1回の電子ラジアル走査に対し、可撓部220Aの挿入軸に垂直な1枚のデジタルの超音波断層像データを作成する。この際、超音波観測装置400Aは、超音波断層像データの血流部分に着色データを重畳する。超音波観測装置400Aは、この超音波断層像データを、超音波画像処理装置600内の混合回路650と表示回路660のスイッチ661の入力端子γとへ出力する。
【0188】
本第2の実施形態では、第1の実施の形態の(S−4−6)で説明した腹腔動脈分岐を体内深部の特徴点に指定する処理の際、大動脈、腹腔動脈、総肝動脈、牌動脈が着色される。この様子を図25に示す。図25は超音波断層像の表示画面を示している。図25のハッチングされた部分が超音波観測装置400Aにより血流として着色された血管である。
その他の作用は第1の実施の形態と同じである。
【0189】
<効果>
本第2の実施形態では、CFM回路410が血流を検出し、超音波観測装置400Aが超音波断層像データの血流部分に着色データを重畳し、術者がキーボード720とマウス710とを用いて血管が着色された超音波断層像702上で腹腔動脈分岐の位置を入力し、3次元ガイド画像作成回路630が腹腔動脈分岐の位置を位置・配向データに基づき算出するよう構成したため、腹腔動脈分岐のような血管分岐を体内深部の特徴点として指定する際にはよりわかりやすく、正確に指定することができる。
【0190】
また、第1の実施の形態では、超音波振動子を回転させる機械式ラジアル走査を採用しているため、フレキシブルシャフト221のねじれが生じる可能性がある。そして、フレキシブルシャフト221のねじれに起因して、ロータリーエンコーダ232の角度出力と実際の超音波振動子との間に角度ずれが生じる可能性があり、これが元になって超音波断層像702と3次元ガイド画像701の12時方向が互いにずれる可能性がある。しかし、本第2の実施形態によれば、超音波内視鏡200Aとして電子ラジアル走査を行う超音波内視鏡を採用し、超音波断層像702の12時方向は超音波観測装置400Aが12時方向としてどの超音波振動子を選択するかで決定する構成にしたため、この12時方向のずれが生じることを防ぐことができ、表示装置700の表示画面に表示される3次元ガイド画像701の超音波断層像マーカ632やその12時方向マーカと、超音波断層像との間で12時方向にずれが少なく、正確な3次元ガイド画像701を構築することができる。
【0191】
その他の効果は第1の実施の形態と同じである。
【0192】
<変形例>
本第2の実施形態では、超音波内視鏡200Aの可撓部220A先端において超音波振動子を短冊状に細かく切断し、可撓部220Aの周囲に環状のアレイとして配列させたが、超音波振動子アレイ215は360°全周に設けても、それより欠けても良い。例えば270°や180°のように可撓部220Aの周囲の一部に設けても良い。
その他の変形例は第1の実施の形態と同じである。
【0193】
以上述べた述べた本発明の超音波診断装置によれば、異種の画像データから超音波診断装置に予め記録された点と、この点に解剖学的に一致すると考えられる被検者の点とを解剖学的に正確に一致させることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0194】
本発明は、超音波診断装置に広く応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0195】
【図1】本発明の第1の実施の形態の超音波診断装置の構成を示す図。
【図2】図1の位置検出プローブの構成を示す斜視図。
【図3】図1の姿勢検出プレートの構成を示す斜視図。
【図4】図1の参照画像記憶部の構成を説明する斜視図。
【図5】ボクセル空間及びボクセルを示す図。
【図6】原点Oを受信コイル上に、術者が被検者を検査する実際の空間上に直交座標軸O−xyzとその正規直交基底(各軸方向の単位ベクトル)i、j、kを定義する場合の説明図。
【図7】本発明の第1の実施の形態の超音波画像処理装置、キーボード、マウス、表示装置の作用を説明するフローチャート。
【図8】図7における関心器官抽出処理の詳細を説明するフローチャート。
【図9】参照画像記憶部におけるn番の参照画像データに対応する参照画像が表示された状態を示す図。
【図10】ボクセル空間へ書き出された抽出データを示す図。
【図11】図7における参照点推定処理の詳細を説明するフローチャート。
【図12】参照画像記憶部におけるm番の参照画像データに対応する参照画像が表示された状態を示す図。
【図13】図7における体腔表面特徴点指定処理の詳細を説明するフローチャート。
【図14】光学像の表示画面を示す図。
【図15】図7における体内深部特徴点指定処理の詳細を説明するフローチャート。
【図16】超音波断層像の表示画面を示す図。
【図17】超音波断層像の表示画面を示す図。
【図18】図7における3次元ガイド画像作成・表示処理の詳細を説明するフローチャート。
【図19】特徴点とラジアル走査面を示す図。
【図20】参照点と超音波断層像マーカを示す図。
【図21】超音波断層像マーカをに示す図。
【図22】超音波断層像マーカと抽出データとが合成されたデータを示す図。
【図23】超音波断層像と3次元ガイド画像とを並べて表示した表示例を示す図。
【図24】本発明の第2の実施の形態の超音波診断装置の構成を示す図。
【図25】血流が検出された超音波断層像の表示画面を示す図。
【符号の説明】
【0196】
100,100A…超音波診断装置
200,200A…超音波内視鏡
214…超音波振動子
215…超音波振動子アレイ
400,400A…超音波観測装置(超音波断層像作成手段)
410…CFM回路(血流検出手段)
500…位置配向算出装置(検出手段)
520…姿勢検出プレート
530…位置検出プローブ(位置取得手段)
610…参照画像記憶部(参照画像データ保持手段)
630…3次元ガイド画像作成回路(ガイド画像作成手段)
660…表示回路
700…表示装置
710…マウス(指定手段)
720…キーボード(指定手段)
723…体腔表面特徴点指定キー
724…体内深部特徴点指定キー




 

 


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