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発明の名称 超音波診断装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−37564(P2007−37564A)
公開日 平成19年2月15日(2007.2.15)
出願番号 特願2005−221758(P2005−221758)
出願日 平成17年7月29日(2005.7.29)
代理人 【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
発明者 小室 雅彦 / 川島 知直 / 生熊 聡一
要約 課題
正確な3次元超音波画像データを構築することが可能な超音波診断装置を提供することを目的とする。

解決手段
挿入部3と該挿入部の先端部4に配設された超音波振動子22とを有し、前記挿入部3を被検体の体内に挿入し前記超音波振動子22を機械的に回転させ被検体の体内を走査することで、超音波断層像を得る超音波診断装置1において、前記超音波断層像の位置と配向を検出するための位置検出手段である送信コイル24と、前記超音波振動子22の回転角度を検出する回転角度検出手段であるエンコーダ23とを前記挿入部3の先端部4に設ける構成とした。
特許請求の範囲
【請求項1】
挿入部と、該挿入部の先端部に配設された超音波振動子とを有し、前記挿入部を被検体等の内部に挿入し前記超音波振動子を機械的に回転させて被検体等の内部を超音波走査することで、超音波断層像を得る超音波診断装置において、
前記超音波断層像の位置と配向を検出するための位置検出手段と、
前記超音波振動子の回転角度を検出する回転角度検出手段とを前記挿入部の先端部に設けたことを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記超音波振動子を回転させる回転駆動手段を前記挿入部の先端部に設けたことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記回転駆動手段の周囲に磁性体からなる磁気シールド部材が配設されていることを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記位置検出手段は、前記挿入部に配設される一つ又は複数の第1のコイルと、前記被検体外部の予め決められた所定の位置に配設される一つ又は複数の第2のコイルとを具備し、前記第1のコイル及び前記第2のコイル間において磁場を送受することにより、前記第1のコイル及び前記第2のコイル間の相対的な位置を算出するものであって、前記磁場に応じて前記第1のコイル若しくは前記第2のコイルから出力される電気信号について、該電気信号に混入した磁気ノイズ成分を分離するフィルタ回路を具備することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の超音波診断装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置、より詳しくは、被検体に超音波を送受信して得られる超音波信号より被検体の超音波断層像を生成する超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置は、被検体等の内部の状態を診断するために、被検体等の内部へ超音波を送信し、被検体等の内部の音響インピーダンスの変化部分において反射された反射超音波を受信することで、被検体等の内部の状態を断面図として描画するものである。
【0003】
超音波診断装置によって得られる超音波画像は、リアルタイムで被検体等の内部を描画することが可能なため、医療分野においては各種診断に広く用いられている。例えば医療分野では、超音波診断装置は、体腔内に、超音波を送受信するための超音波振動子を備えた超音波プローブを挿入し、被検体の体内の状態を描画することにより、被検体の体内の診断に用いられている。
【0004】
被検体の体腔内に挿入される超音波プローブの一例として、内視鏡の挿入部の先端部に超音波振動子を備えた超音波内視鏡が知られている。この超音波内視鏡の一例として、超音波内視鏡の超音波振動子が設けられた部分における挿入部の軸方向に直交する平面内において放射状に、すなわちラジアル方向に、超音波を送受信することにより、軸方向に直交する平面における超音波断層像を得る、ラジアルスキャン式と呼ばれる超音波内視鏡が知られている。
【0005】
また近年では、被検体の体内に生じた腫瘍等の形状の把握や、体積を計測することを目的とした、被検体の体内の臓器等の状態を3次元画像により描画し、診断することが可能な超音波診断装置の必要性が高まっている。このような被検体の体内の臓器等の状態を3次元画像により描画する超音波診断装置の例として、特開平10−248852号公報において開示されている超音波画像診断装置や特開2004−230193号公報において開示されている超音波診断装置が挙げられる。
【0006】
特開平10−248852号公報に開示の超音波画像診断装置は、挿通部を備えた超音波内視鏡と、先端部に位置検出手段を有し挿通部に挿通される位置検出カテーテルと、位置検出手段からの位置信号と超音波内視鏡により得られる複数の超音波断層像とを同期させて取得し3次元データを構築する処理手段とを具備して構成されている。
【0007】
また、特開2004−230193号公報において開示されている超音波診断装置は、体腔内に挿入される超音波プローブと、超音波プローブが超音波走査を行う走査平面の位置及び配向を検出する検出手段と、超音波プローブの走査により得られる超音波断層像データに基づいて超音波3次元画像を作成する3次元画像処理手段とを有して構成されている。
【特許文献1】特開平10−248852号公報
【特許文献2】特開2004−230193号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特開平10−248852号公報に開示されている超音波画像診断装置においては、超音波振動子をDCモータにより回転駆動することにより、ラジアルスキャンを行う超音波内視鏡が用いられている。この超音波内視鏡は、体腔内に挿入される挿入部と、挿入部の基端に設けられた操作部とを有して構成されている。操作部の内部には、DCモータと、DCモータの回転軸に一端が接続されたフレキシブルシャフトとが配設されている。一方、挿入部の先端硬質部の先端には、超音波振動子が配設されている。超音波振動子には、上記フレキシブルシャフトの他端が接続されている。超音波振動子は、DCモータを回転させることにより、フレキシブルシャフトを介して回転駆動される。
【0009】
上記の構成による超音波画像診断装置においては、フレキシブルシャフトを介して超音波振動子を回転駆動しているため、フレキシブルシャフトがねじれることにより、DCモータの回転角度と、超音波振動子の実際の回転角度との間に、ずれが生じてしまう。さらに、このDCモータの回転角度と超音波振動子の回転角度とのずれ量は、フレキシブルシャフトが屈曲される形状によって影響を受けるため、一定ではない。このため、超音波断層像の実際の角度と、位置検出手段によって検出される超音波断層像の角度とにずれが発生してしまう。よって、超音波内視鏡により得られた複数の超音波断層像と、その超音波断層像に同期して取得された位置及び角度情報とから構築される3次元画像に歪みが生じ、被検体等の内部が正確に描画されないという課題があった。
【0010】
また、特開2004−230193号公報に開示されている超音波診断装置においては、体腔内に挿入される超音波プローブとして、挿入軸の所定の位置の周囲、かつ挿入軸に垂直な平面上に複数の超音波振動子を配設し、該超音波振動子により超音波を送受信することでラジアルスキャンを行う、電子ラジアル走査式超音波内視鏡が用いられている。
【0011】
上記の電子ラジアル走査式超音波内視鏡においては、先端に複数の超音波振動子からなる環状の超音波振動子アレイによって超音波の送受信方向を回転させるため、超音波振動子を回転駆動するためのフレキシブルシャフトは不要となる。このため、超音波断層像の角度と、位置検出手段によって検出される超音波断層像の角度とにずれが生じず、超音波診断装置により構築される3次元画像に歪みは生じない。
【0012】
しかしながら、超音波振動子アレイは、およそ100個から200個の超音波振動子で構成されており、これら複数の超音波振動子にはそれぞれ1個づつに電気的な配線を施す必要がある。すなわち、電子ラジアル走査式超音波内視鏡の挿入部には、100本から200本の信号線が挿通されている。さらに、位置検出手段のための信号線も、挿入部に挿通されている。このため、電子ラジアル走査式超音波内視鏡の挿入部の外径が大きくなってしまい、診断される患者に対する負担が大きくなってしまうという課題があった。
【0013】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、被検体等の内部を診断する超音波診断装置において、正確な3次元超音波画像データを構築することが可能な超音波診断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、本発明の超音波診断装置は、挿入部と該挿入部の先端部に配設された超音波振動子とを有し、前記挿入部を被検体の体内に挿入し前記超音波振動子を機械的に回転させ被検体の体内を走査することで、超音波断層像を得る超音波診断装置において、前記超音波断層像の位置と配向を検出するための位置検出手段と、前記超音波振動子の回転角度を検出する回転角度検出手段とを前記挿入部の先端部に設ける構成としたものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、被検体内部を診断する超音波診断装置において、正確な3次元超音波画像データを構築することが可能な超音波診断装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る超音波内視鏡の構成図である。図2は本発明の第1の実施の形態に係る超音波内視鏡の先端部の内部構成を示す部分断面図である。図3は本発明の実施の形態に係る超音波診断装置の構成図である。図4は本発明の実施の形態に係る超音波診断装置により得られる、連続する複数の超音波断層像の一例を示す模式図である。
【0017】
本発明の第1の実施の形態に係る超音波内視鏡2の全体構成を図1に示す。超音波内視鏡2は、被検体の体腔内に挿入される挿入部3と、挿入部3の基端に設けられ術者が超音波内視鏡2を把持し操作するための操作部5と、後述する超音波振動子22を回転駆動するための回転駆動手段である図示しないモータを内蔵した副操作部6とを有して構成されている。後述する外部装置である位置検出装置11に接続するための位置検出用コネクタ7が、操作部5に設けられている。後述する外部装置である光学観察装置13に接続するためのスコープコネクタ9が、操作部5にケーブルを介して設けられている。また、後述する外部装置である超音波診断装置12に接続するための超音波コネクタ8が、副操作部6にケーブルを介して設けられている。図1に示す超音波内視鏡2においては、操作部5に位置検出用コネクタ7を設けているが、位置検出用コネクタ7は、超音波コネクタ8に設ける等、超音波内視鏡2の図示した箇所とは異なる箇所に設けられる構成としてもよい。
【0018】
図2に、本発明の第1の実施の形態に係る超音波内視鏡2の挿入部3の先端部4の構成を説明する部分断面図を示す。先端部4には硬質な材質により形成された硬質部21が配設されている。中空で略円筒形状を有する振動子収納部材41が、その中心軸を先端部4の挿入軸と平行となる向きとして、硬質部21の先端側に、嵌合されている。振動子収納部材41の先端は、封止部材41aにより封止されている。振動子収納部材41は内側に、略円筒状の空間を有する部材である。
【0019】
硬質部21には、硬質部21の先端側に嵌合された振動子収納部材41の中心軸と同軸上に、すなわち先端部4の挿入軸と平行に、貫通孔46が形成されている。貫通孔46を介して、振動子収納部材41の内側の空間と、挿入部3の内側の空間とが連通している。貫通孔46の先端側の内周面に、水密性を有する軸受け43が嵌合されている。
【0020】
振動子収納部材41の内側の空間には、後述する超音波振動子22を支持するための、振動子ホルダ42が配設されている。振動子ホルダ42の基端面には基端方向に回転軸部42aが突出して形成されている。振動子ホルダ42は、回転軸部42aの中心軸と貫通孔46の中心軸を同軸として、軸受け43によって回転可能に支持されている。つまり、振動子ホルダ42は、先端部4の挿入軸周りに回転可能に支持されている。
【0021】
超音波振動子22は、振動子収納部材41の内側の空間において、超音波を送受信する面を、回転軸部42aの中心軸と直交する方向に向けて、振動子ホルダ42によって支持されている。つまり、超音波振動子22が送受波を行う方向は、先端部4の挿入軸と直交する方向となる。また、振動子収納部材41の内側の空間には、超音波伝達媒体44が充填されている。
【0022】
硬質部21に形成された貫通孔46内に、回転角度を検出する機能を有する回転角度検出手段であるエンコーダ23が配設されている。エンコーダ23は、回転可能なシャフト部を有し、該シャフト部の回転角度に応じて電気信号を出力するものである。エンコーダ23は、シャフト部の回転軸を貫通孔46の中心軸と同軸として、軸受け43の基端側に配設されている。エンコーダ23のシャフト部の先端側は、超音波振動子22を支持する振動子ホルダ42の基端方向に突出して形成された回転軸部42aと機械的に接続されている。すなわち、超音波振動子22とエンコーダ23のシャフト部は一体的に回転する。エンコーダ23によって、超音波振動子22の回転角度が検出される。
【0023】
エンコーダ23のシャフト部の基端側には、フレキシブルシャフト25の先端が、機械的に接続されている。一方、フレキシブルシャフト25の基端は、挿入部3の内部に挿通されて、副操作部6の内部に設けられた図示しない回転駆動手段であるモータの回転軸に機械的に接続されている。すなわち、操作部6の内部に設けられたモータの回転軸は、超音波内視鏡2の内部において、フレキシブルシャフト25、エンコーダ23のシャフト部及び振動子ホルダ42と機械的に接続されて連設されており、これらは一体的に回転する。よって、振動子ホルダ42によって支持された超音波振動子22は、副操作部6の内部に設けられたモータを駆動することにより、回転駆動される。
【0024】
また、位置検出手段としての磁場を発生するための送信コイル24が、硬質部21の内部に配設されている。送信コイル24は、挿入部3の内部に挿通されたコイル用ケーブル45を介して、後述するコイル駆動回路34に接続されている。
【0025】
ここで、超音波振動子22とエンコーダ23とは近接して設けられており、エンコーダ23と送信コイル24は、それぞれ硬質な部材である硬質部21に配設されているため、それぞれの相対位置は変化することがない。
【0026】
図2に示した本発明の実施の形態に係る超音波内視鏡2においては、一つの送信コイル24が硬質部21の内部に配設される構成としているが、先端部4の内部に送信コイル24が複数個配設される構成としてもよい。先端部4の内部に、複数個の送信コイル24が配設される場合は、少なくとも一つの送信コイル24が、硬質部21の内部に配設される構成とする。
【0027】
また、図2には図示しないが、硬質部21には、体腔内を光学的に観察するための、CCDを有した撮像装置や照明装置等が配設されている。
【0028】
図3に、本発明の実施の形態に係る超音波診断装置1の構成図を示す。図3において、実線及び破線の矢印は、超音波診断装置1における各部位間の電気的接続と、信号及びデータの送受信の方向を示すものである。超音波診断装置1は、超音波内視鏡2と、光学観察装置13と、超音波断層像処理装置12と、画像処理装置14と、位置検出装置11とを有して構成されている。超音波内視鏡2に設けられている超音波コネクタ8とスコープコネクタ9は、それぞれ超音波断層像処理装置12と光学観察装置13とに接続されている。また、超音波内視鏡2は、位置検出用コネクタ7に接続されたケーブルを介して位置検出装置11と電気的に接続されている。
【0029】
位置検出装置11は、超音波内視鏡2の硬質部21に配設された送信コイル24を励起するためのコイル駆動回路34と、送信コイル24により発生された磁場を検出するための複数の受信コイル32を有する受信アンテナ31と、受信アンテナ31より出力される信号から送信コイル24の位置と配向を算出する位置算出回路33とを有して構成されている。
【0030】
画像処理装置14は、超音波断層像処理装置12と位置検出装置13に接続されている。
【0031】
上記に説明した構成による、本発明の第1の実施の形態に係る超音波診断装置1の作用を以下に説明する。なお、以下の作用の説明においては、超音波内視鏡2の先端部4には複数個の送信コイル24が配設されているものとする。
【0032】
超音波断層像処理装置12を操作することで、超音波内視鏡2の副操作部6の内部に設けられたモータが駆動される。モータの回転軸の回転力は、挿入部3の内部に挿通されたフレキシブルシャフト25によって、エンコーダ23のシャフト部と、超音波振動子22を支持している振動子ホルダ42とに伝達される。振動子ホルダ42に支持された超音波振動子22は、被検体の体腔内において、回転しながら超音波の送受信をくりかえすことで、超音波内視鏡2の先端部4の挿入軸に直交する平面内において放射状に走査を行う。一般に、この走査方法はラジアル走査として知られている。
【0033】
超音波振動子22は、ラジアル走査により受信した反射超音波を電気信号であるエコー信号に変換し、エコー信号を超音波断層像処理装置12へ出力する。超音波断層像処理装置12は、入力されたエコー信号に対し、包絡線検波、対数増幅、A/D変換及び極座標系から直交座標系への座標変換等の処理を行うことにより、被検体の体内の超音波断層像を生成する。超音波断層像処理装置12は、超音波振動子22が1回転する1回のラジアル走査に対して、1枚の超音波断層像データを生成する。超音波断層像処理装置12により生成された超音波断層像データは、画像処理装置14へ出力される。
【0034】
また、エンコーダ23は、エンコーダ23のシャフト部の回転をセンサ部により検出し、シャフト部の回転に応じてパルス信号を発生し出力する。このエンコーダ23から出力されるパルス信号をカウントすることにより、エンコーダ23のシャフト部と機械的に接続された超音波振動子22の回転の角度を算出することが可能となる。より詳しくは、エンコーダ23は、例えば1回転につき1パルスの信号(以下、Z相信号と称する)や、1回転につき255パルスの信号(以下、A相信号と称する)等を発生する。この場合、Z相信号を回転位置の基準として、A相信号のパルス数をカウントすることで、超音波振動子22の回転の角度を算出する。エンコーダ23によってA相信号が1回転につき255パルス発生される場合、超音波振動子22は、1パルスあたり約1.4度回転していることになる。
【0035】
一方、位置検出装置11に内蔵されたコイル駆動回路34は、超音波内視鏡2の先端部4に配設された複数個の送信コイル24に対し、それぞれ互いに異なる周波数の磁場発生電流を、位置検出用コネクタ7及びコイル用ケーブル45を介して供給する。それぞれ異なる磁場発生電流を供給された複数個の送信コイル24は、それぞれ異なる周波数の磁場を周囲の空間に向けて発生する。ここで、コイル駆動回路34が各送信コイル24に対してそれぞれ異なる周波数を供給するのは、後述する位置算出回路33が、各送信コイル24によって発生されたそれぞれ特有の周波数の磁場を用いて、それぞれの送信コイル24を識別するためである。
【0036】
送信コイル24によって発生された磁場は、受信アンテナ31により検出される。受信アンテナ31は、検出した磁場を電流に変換し、電気信号として位置算出回路33へ出力する。
【0037】
位置算出回路33は、受信アンテナ31から出力された電気信号をA/D変換し、周波数を識別して各送信コイル24の位置を表す位置ベクトルを算出する。ここで、位置ベクトルを算出する際の原点は、受信アンテナ31の特定の位置として仮定される。位置算出回路33は、各送信コイル24の位置ベクトルを、位置情報データとして画像処理装置14へ出力する。
【0038】
画像処理装置14は、位置検出装置11から出力された位置情報データと、超音波断層像処理装置12から出力された超音波断層像データとから画像処理を行う。
【0039】
画像処理装置14による画像処理の一例として、3次元の超音波画像の構築について以下に説明する。
【0040】
画像処理装置14は、超音波断層像処理装置12から出力される超音波断層像データと、位置検出装置11から出力される位置情報データを、画像メモリに記憶する。超音波断層像データ群と、それぞれの超音波断層像に同期して取得された各送信コイルの位置情報データとを画像処理装置14によって処理することにより、2次元である超音波断層像データ群は、例えば図4に示す模式図のように、位置と方向を持って3次元空間上に配置される。つまり、2次元の超音波断層像データを構成する輝度を有した各ピクセルは、3次元空間上に配置される。ここで、各ピクセルの輝度は、超音波振動子22によって受信されたエコー信号の強度を表すものである。画像処理装置14は、被検体の体内において先端部4を移動させながらラジアル走査を続けることにより得られる複数の超音波断層像データと位置情報データとに基づいて、それぞれの超音波断層像データを構成する各ピクセルを3次元空間上に配置していく。画像処理装置14は、3次元空間内における各位置でのエコー信号の強度の分布を取得する。さらに、画像処理装置14は、隣り合う超音波断層像間のデータを補完することで、被検体の体内の3次元の超音波画像を構築し、図示しないモニタへ出力する。上記のような、3次元の超音波画像を構築する技術の詳細は、特開平10−248852号公報に開示されている。
【0041】
以上のように、本発明の第1の実施の形態では、超音波内視鏡2において、位置検出をするための送信コイル24と、超音波振動子22と、超音波振動子22の回転角度を検出するエンコーダ23とを、先端部4の硬質部21に配設した。これにより、エンコーダ23が超音波振動子22の回転角度を検出する際に、超音波振動子22を回転駆動するフレキシブルシャフト25のねじれの影響を受けることがなくなる。つまり、位置検出装置11が検出する超音波内視鏡の位置情報データと、エンコーダ23によって検出される超音波振動子22の回転角度、すなわちここでは超音波断層像の回転方向の向きとにずれが生じることがない。よって、本発明の第1の実施の形態に係る超音波診断装置1によれば、正確な3次元の超音波画像データを構築することが可能となる。
【0042】
また、本発明の第1の実施の形態によれば、環状の超音波振動子アレイを用いた電子ラジアル走査式の超音波診断装置と比べて、挿入部3に多数の信号線を挿通する必要がないため、挿入部3の外径を小さくすることができる。挿入部3を小径化すれば、挿入部3の体腔内への挿入性が向上し、検査に伴う被検体への負担を軽減することが可能となる。
【0043】
このため、本発明の第1の実施の形態によれば、正確な3次元の超音波画像データを構築することができ、かつ被検体への負担が少ない超音波診断装置を実現できる。
【0044】
上述した本発明の第1の実施の形態の超音波診断装置1により構築される3次元の超音波画像データの用途は、3次元の画像を用いて直接的に被検体の体内の臓器等の状態を診断すると言った用途に限られるものではなく、他に下記の様な用途においても利用することができる。例えば、超音波内視鏡による被検体の体内の診断時において、予め構築された被検体の体内の3次元の超音波画像上に、位置検出手段によって得られた現在の超音波の走査面の位置と配向の状態を重ね合わせて表示する超音波診断装置が考えられる。この超音波診断装置によれば、術者が、被検体の体内のどの部位をどのような向きで超音波走査しているかを容易に理解することが可能となる。このような、被検体の体内の3次元の画像を用いて超音波内視鏡による診断を容易にする技術は、特開2004−230193号公報、及び特開2004−113629号公報に開示されている。
【0045】
なお、第1の実施の形態においては、コイルによる磁場の検出によって挿入部3の位置を検出しているが、他の位置検出手段、例えば挿入部3の硬質部21の内部に加速度センサー等を配設することで、挿入部3の位置を検出する構成としてもよい。
【0046】
(第2の実施の形態)
図5は本発明の第2の実施の形態に係る超音波内視鏡の構成図である。図6は本発明の第2の実施の形態に係る超音波内視鏡の先端部の内部構成を示す部分断面図である。
【0047】
上述した本発明の第1の実施の形態においては、超音波振動子22を回転駆動するためのモータを副操作部6の内部に配設しているが、モータを超音波内視鏡の先端部に配設する構成とすることも可能である。その構成の例を、本発明の第2の実施の形態として、図5及び図6を参照して説明する。なお、以下の説明において、第1の実施の形態と同一の構成要素については同一の番号を付番して説明を省略する。
【0048】
本発明の第2の実施の形態に係る超音波内視鏡51の全体構成を図5に示す。超音波内視鏡51は、被検体の体腔内に挿入される挿入部52と、挿入部52の基端に設けられ超音波内視鏡51を把持し操作するための操作部5とを有して構成されている。外部装置である位置検出装置11に接続するための位置検出用コネクタ7が、操作部5に設けられている。外部装置である光学観察装置13に接続するためのスコープコネクタ9が、操作部5にケーブルを介して設けられている。また、外部装置である超音波診断装置12に接続するための超音波コネクタ8が、操作部5にケーブルを介して設けられている。図5に示す超音波内視鏡51においては、操作部5に位置検出用コネクタ7を設けているが、位置検出用コネクタ7は、超音波コネクタ8に設ける等、超音波内視鏡51の図示した箇所とは異なる箇所に設けられる構成としてもよい。
【0049】
図6に超音波内視鏡51の挿入部52の先端部53の構成を説明するための断面図を示す。図6に示した第2の実施の形態に係る超音波内視鏡51の先端部53において、第1の実施の形態で示した超音波内視鏡2の先端部4の構成と異なるのは、超音波振動子22を回転させるための回転駆動手段であるモータ62が、硬質部61の内部に配設されていることである。モータ62は、エンコーダ23の基端側に配設される。エンコーダ23のシャフト部とモータ62の回転軸は機械的に接続されている。すなわち、モータ62の回転軸は、エンコーダ23のシャフト部及び振動子ホルダ42と機械的に接続されて連設されており、これらは一体的に回転する。モータ62を駆動することにより、振動子ホルダ42によって支持された超音波振動子22は回転駆動される。
【0050】
超音波振動子22とエンコーダ23とは近接して設けられており、エンコーダ23とモータ62と送信コイル24は、それぞれ硬質な部材である硬質部61に配設されているため、互いの相対位置は変化することがない。
【0051】
本発明の第2の実施の形態に係る超音波診断装置1の作用を以下に説明する。
【0052】
超音波断層像処理装置12を操作することで、超音波内視鏡51の先端部53に内蔵されたモータ62が駆動される。モータ62の回転軸が回転することによって、エンコーダ23と、超音波振動子22を支持した振動子ホルダ42とが回転駆動される。振動子ホルダ42に支持された超音波振動子22は、被検体の体腔内において、回転しながら超音波の送受信をくりかえすことで、ラジアル走査を行う。
【0053】
また、第2の実施の形態におけるその他の作用は、第1の実施の形態と同様である。
【0054】
上述した本発明の第2の実施の形態では、超音波内視鏡51において、位置検出をするための送信コイル24と、超音波振動子22と、超音波振動子22の回転角度を検出するエンコーダ23と、超音波振動子22を回転駆動するためのモータ62とを、先端部53の硬質部61に配設した。この構成によれば、第1の実施の形態において、副操作部6に内蔵されたモータの回転力を、超音波振動子22へ伝達するために設けられていたフレキシブルシャフト25が不要となる。このため、挿入部52の内部の構成物を少なくすることができ、挿入部52の外径を小さくすることができる。挿入部52の外径を小さくすることによって、挿入部52の体腔内への挿入性が向上し、検査に伴う被検体への負担を軽減することが可能となる。
【0055】
第2の実施の形態におけるその他の効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0056】
(第3の実施の形態)
図7は本発明の第3の実施の形態に係る超音波診断装置の構成図である。図8は本発明の第3の実施の形態に係る超音波内視鏡の先端部の内部構成を示す部分断面図である。
【0057】
上述の第1の実施の形態及び第2の実施の形態においては、超音波内視鏡の挿入部に磁場を発生するための送信コイル24を配設し、被検体の外部に配設された受信アンテナ31によって磁場を検出する構成としているが、磁場の送受がこの逆となる構成とすることも可能である。その構成の例を、本発明の第3の実施の形態として、図7及び図8を参照して説明する。なお、以下の説明において、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同一の構成要素については同一の番号を付番して説明を省略する。
【0058】
図8に示すように、第3の実施の形態に係る超音波診断装置101の超音波内視鏡51aは、第2の実施の形態における超音波内視鏡51と同様に、挿入部52aの先端部53aにおいて、モータ62と、エンコーダ23とを具備している。モータ62の周囲には、モータ62によって発生される磁界を遮蔽するための、例えば鉄等の磁性体材料からなる磁気シールド部材63が配設されている。磁気シールド部材63は、一つ又は複数の部材からなり、モータ62の周囲を覆う様に配設されている。また、超音波内視鏡51aの先端部53aにおいては、第2の実施の形態とは異なり、硬質部21の内部に受信コイル31aが配設されている。
【0059】
一方、図7に示すように、第3の実施の形態に係る超音波診断装置101においては、位置検出装置11aは、磁場を発生するための送信コイル24aと、複数の送信コイル24aを有する送信アンテナ24bと、複数の送信コイル24aを励起するためのコイル駆動回路34とを有して構成されている。また、位置検出装置11aは、超音波内視鏡51aの挿入部52aに配設された受信コイル31aと電気的に接続される、位置算出回路33aを有している。位置算出回路33aは、受信コイル31aからの電気信号に混入しているノイズ成分を除去する機能を有するフィルタ回路であるフィルタ35を具備している。ここで、ノイズ成分とは、特に不要な磁気により発生し、電気信号に混入するノイズ成分のことであり、単に磁気ノイズと呼ぶことがある。
【0060】
本発明の第3の実施の形態に係る超音波診断装置101の作用を以下に説明する。第2の実施の形態と同様に、超音波断層像処理装置12を操作することで、超音波内視鏡51aの先端部53aに内蔵されたモータ62が駆動される。モータ62によって超音波振動子22が回転駆動されることで、超音波内視鏡51aはラジアル走査を行う。このラジアル走査時において、位置検出装置11に内蔵されたコイル駆動回路34は、送信アンテナ24b内に配設された複数の送信コイル24aに対し、それぞれ互いに異なる周波数の磁場発生電流を供給する。それぞれ異なる磁場発生電流を供給された複数個の送信コイル24aは、それぞれ異なる周波数の磁場を周囲の空間に向けて発生する。
【0061】
送信コイル24aによって発生された磁場は、超音波内視鏡51aの先端部53aに配設された受信コイル31aにより検出される。受信コイル31aは、検出した磁場を電流に変換し、電気信号として位置検出装置11aの位置算出回路33aへ出力する。
【0062】
位置算出回路33aは、フィルタ35によって、受信コイル31aから出力された電気信号を、信号成分とノイズ成分とに分離し、電気信号の信号成分から各送信コイル24aと受信コイル31aとの位置関係を算出する。位置検出装置11aは、各送信コイル24aと受信コイル31aとの位置関係を、位置情報データとして画像処理装置14へ出力する。
【0063】
第3の実施の形態におけるその他の作用は、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様である。
【0064】
上述した本発明の第3の実施の形態では、超音波振動子22を回転駆動するためのモータ62の周囲に磁気シールド部材63を配設した。また、受信コイル31aからの電気信号に混入しているノイズ成分を除去する機能を有するフィルタ回路であるフィルタ35を位置算出回路33a内に配設した。この構成によれば、一般的に磁気ノイズの発生源とされるモータ62が発生する磁界を遮蔽し、受信コイル31aから位置算出回路33aへ出力される電気信号に磁気ノイズが混入することを防止することができる。また、モータ62と受信コイル31aが近接していることにより、受信コイル31aから位置算出回路33aへ出力される電気信号に、モータ62を発生源とする磁気ノイズが混入した場合においても、位置検出回路33aに具備されたフィルタ35により、磁気ノイズを除去することができる。よって、第3の実施の形態によれば、モータ62に起因する磁気ノイズに影響を受けることなく、精度の良い位置情報データを得ることができるため、正確な3次元の超音波画像データを構築することが可能となる。
第3の実施の形態におけるその他の効果は、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様である。
【0065】
なお、第3の実施の形態においては、被検体の外部に磁場を発生する送信アンテナ24bを配設し、超音波内視鏡51aの挿入部52aに配設された受信コイル31aによって磁場を検出する構成としているが、磁場の送受がこの逆となる構成とすることも可能である。モータ62に起因する磁気ノイズが及ぼす影響は、受信コイル31aに対してのみとは限らないため、挿入部52aに送信アンテナ24bに相当する送信コイルを設け、被検体の外部に設けられたコイルによって磁場を受信する構成とすることも有効である。
【0066】
また、第3の実施の形態においては、磁気ノイズ発生源の一例としてのモータ62の周囲に磁気シールド部材63を配設したが、超音波診断装置101内に他の磁気ノイズ発生源が存在する場合、その磁気ノイズ発生源の周囲に他の磁気シールド部材を設けることは言うまでもない。
【0067】
また、第3の実施の形態においては、受信コイル31aから位置算出回路33aへ出力される電気信号への磁気ノイズの影響を低減するために、磁気シールド部材63とフィルタ35とを併せて具備する構成としたが、どちらか一方を具備する構成であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】第1の実施の形態に係る超音波内視鏡の構成図である。
【図2】第1の実施の形態に係る超音波内視鏡の先端部の内部構成を示す部分断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る超音波診断装置の構成図である。
【図4】連続する複数の超音波断層像の一例を示す模式図である。
【図5】第2の実施の形態に係る超音波内視鏡の構成図である。
【図6】第2の実施の形態に係る超音波内視鏡の先端部の内部構成を示す部分断面図である。
【図7】第3の実施の形態に係る超音波診断装置の構成図である。
【図8】第3の実施の形態に係る超音波内視鏡の先端部の内部構成を示す部分断面図である。
【符号の説明】
【0069】
4 先端部、 21 硬質部、 22 超音波振動子、 23 エンコーダ、 24 送信コイル、 25 フレキシブルシャフト、 41 振動子収納部材、 41a 封止部材 42 振動子ホルダ、 42a 回転軸部、 43 軸受け、 44 超音波伝達媒体、 45 コイル用ケーブル




 

 


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