米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 医学 -> オリンパスメディカルシステムズ株式会社

発明の名称 高周波処置具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−21024(P2007−21024A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−210427(P2005−210427)
出願日 平成17年7月20日(2005.7.20)
代理人 【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
発明者 小西 純人 / 谷口 一徳 / 肘井 一也 / 本田 吉隆
要約 課題
電極と電気絶縁部との結合性が強固で、かつ安価な構成の処置部を備えた高周波処置具を提供すること。

解決手段
高周波処置具2は、電気的絶縁性を有する挿入部12から突出された状態で生体組織の高周波処置を行う処置用電極部17と、その処置用電極部17の先端に該処置用電極部17の直径寸法より大径な電気絶縁部18とを備える処置部13を有し、処置用電極部17と電気絶縁部18とを一体成形によって一体的に構成している。
特許請求の範囲
【請求項1】
電気的絶縁性を有する挿入部から突出された状態で生体組織の高周波処置を行う処置用電極部と、その処置用電極部の先端に該処置用電極部の外径寸法より大径な電気絶縁部とを備える処置部を有する高周波処置具において、
前記処置用電極部と前記電気絶縁部とを一体成形によって一体的に構成したことを特徴とする高周波処置具。
【請求項2】
前記処置用電極部は、該処置用電極部の一部に前記電気絶縁部が脱落することを防止する抜け止め部を有することを特徴とする請求項1に記載の高周波処置具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、体腔内に挿入されて、粘膜等の生体組織を高周波で、切開、或いは凝固する高周波処置具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、患者への侵襲を小さくするために開腹することなく、観察用の内視鏡を体腔内に導くトラカールと、処置具を処置部位に導くトラカールとを患者の腹部に穿刺して、内視鏡で処置具と処置部位とを観察しながら治療処置を行う腹腔鏡下外科手術が行われている。この手法では、生体組織に高周波電流を流して生体組織の切開、凝固等の処置を行う高周波電源装置と高周波処置具とを備えた高周波処置装置が使用される。また、口腔、肛門等から挿入される挿入部に可撓性を有する内視鏡においても、該内視鏡に設けられている処置具挿通チャンネルを介して体腔内に高周波処置具を導入させることによって生体組織の切開、凝固等の処置を行える。
【0003】
高周波処置具においては、通電されている電極が粘膜に触れることによって切開、或いは凝固等の焼灼が行われる。そして、高周波処置具で処置を行う際、電気絶縁性シースの先端から電極が突出した状態にする。術者が例えば粘膜の凝固を行う際、高周波電流を通電させた電極を粘膜に接触させる。このことによって、粘膜の凝固を行える。一方、切開を行う際には高周波電流を通電させた電極を所定の切除方向に沿って移動させる。このことによって、粘膜の切開、切除を行える。
【0004】
高周波処置具で切開を行う場合、術者は、切除対象部位の深部に位置する非切除組織と電極とが接触しないように、一定の深さを保ちながら電極を移動させて、切除対処部位の切除を行わなければならない。このように一定の深さを保ちながら電極を移動させて切除対処部位のみを切除する手技は熟練を要する手技の1つである。
【0005】
特開平8−299355号公報には、粘膜の切開中において、切開すべきでない深部組織への刺入や不要な焼灼を防止し得る高周波ナイフが示されている。この高周波ナイフは、電極用ナイフの突出先端に、そのナイフよりも大径な絶縁チップを設けたものである。
【特許文献1】特開平8−299355号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1の高周波ナイフでは、膨隆部を先端に設けたナイフを、先端部分に球面を有する絶縁チップに設けられている貫通孔に嵌め込む工程と、ナイフの膨隆部が配置されている凹部に封止剤を塗布して固着させる工程とを経て、電極用ナイフの突出先端に絶縁チップが一体に設けられる。このため、電極用ナイフの突出先端に絶縁チップを一体に設けるのに手間と時間がかかるばかりでなく、歩留りが悪くコストアップの要因になっていた。また、凹部と貫通孔とを有する絶縁チップを安価に形成することも困難であった。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、電極と電気絶縁部との結合性が強固で、かつ安価な構成の処置部を備えた高周波処置具を提供することを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の高周波処置具は、電気的絶縁性を有する挿入部から突出された状態で生体組織の高周波処置を行う処置用電極部と、その処置用電極部の先端に該処置用電極部の外径寸法より大径な電気絶縁部とを備える処置部を有する高周波処置具において、前記処置用電極部と前記電気絶縁部とを一体成形によって一体的に構成している。
【0009】
この構成によれば、処置用電極部の先端部に大径な電気絶縁部を設けた処置部が一体成形によって、効率よく生産される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電極と電気絶縁部との結合性が強固で、かつ安価な構成の処置部を備えた高周波処置具を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1乃至図8は本発明の一実施形態にかかり、図1は高周波処置装置の構成を説明する図、図2は高周波処置具である高周波ナイフの構成を説明する図、図3は絶縁部付き処置用電極部に設けられる抜け止め部の一構成例を説明する図、図4は絶縁部付き処置用電極部に設けられる抜け止め部の他の構成を説明する図、図5は固定金型に処置用電極部を配置した状態を説明する図、図6は処置用電極部が配置された固定金型に対して移動金型を成型位置に配置させて成形材料を充填した状態を説明する図、図7は固定金型からランナー付きの絶縁部付き処置用電極部を取り出した状態を説明する図、図8は切開能と剛性とを考慮した絶縁部付き処置用電極部の構成例を説明する図である。
【0012】
図1に示すように高周波処置装置1は、高周波処置具2と高周波電源3とを備えて構成されている。図に示す高周波処置具2は高周波ナイフであって、生体組織に高周波電流を流して生体組織の切開を行う。高周波電源3は、高周波処置具2に高周波電流を供給する。高周波電源3には高周波を発生する高周波発生回路と、この高周波を電力増幅するHF出力アンプとが内蔵されている。HF出力アンプの2つの出力端がアクティブ電極3aと患者電極3bとに接続されている。
【0013】
高周波処置具2と高周波電源3とはアクティブコード4を介して電気的に接続されている。具体的に、アクティブコード4の一端部は高周波処置具2に設けられている電気的接続部5に着脱自在に接続され、他端部は高周波電源3に設けられているアクティブコード接続部であるアクティブ電極3aに接続される。
【0014】
高周波処置具2は患者6の腹部に刺入されたトラカール7を介して例えば腹腔内6aに導入される。患者6の例えば背面側には広い面積で接触するように構成された対極板8が配置される。対極板8からは対極板コード8aが延出されており、その端部は高周波電源3の対極板コード接続部である患者電極3bに接続される。
【0015】
高周波電源3にはフットスイッチ9から延出する接続コード9aが接続されるようになっている。フットスイッチ9のペダル部9bをオン操作することによって高周波電源3から高周波処置具に高周波電流が供給され、オフ操作することによって高周波電流の供給が停止されるようになっている。
【0016】
具体的には、術者によってフットスイッチ9のペダル部9bがオン操作されたとき、高周波電流は、アクティブ電極3a、アクティブコード4、電気的接続部5、高周波処置具2の後述する処置用電極部から対極板8を介して患者電極3bへ帰還するように流れる。
【0017】
図2に示すように高周波処置具2は、把持部11と挿入部12と処置部13とを備えて構成されている。挿入部12は把持部11の先端面から所定量突出しており、処置部13は挿入部12の先端面から所定量突出している。
【0018】
挿入部12は硬性であり、挿入部本体14と、接続管15と、電極固定部材16とで構成される。挿入部本体14は挿入部12の最外装を構成し、絶縁性を有する例えばセラミックやテフロン(登録商標)等の樹脂部材で構成されている。接続管15は導電性を有する例えばステンレス製である。電極固定部材16は導電性を有する例えばステンレス製の円柱状部材である。
【0019】
把持部11の例えば側部には電気的接続部5が設けられている。この電気的接続部5にはアクティブコード4の一端部に設けられているコネクタ部4aが着脱自在に接続される。電気的接続部5は、導電性を有する電気的接点部5aと、絶縁性を有する絶縁部5bとで主に構成されている。
【0020】
電極固定部材16は接続管15の先端部に一体的に固定されている。このことによって、電極固定部材16と接続管15とは電気的に接続される。また、電極固定部材16には処置部13を構成する処置用電極部17が例えば螺合によって一体固定されている。このことによって、電極固定部材16と処置用電極部17とは電気的に接続される。
【0021】
接続管15の先端部は挿入部本体14の先端面より突出することがないように、言い換えれば先端面から所定量没状態となるように挿入部本体14に一体的に配設されている。接続管15の基端部は、把持部11に一体的に固定されている。接続管15の基端部には、把持部11に設けられた電気的接続部5を構成する電気的接点部5aが電気的に接続されている。したがって、電気的接続部5と、処置用電極部17とは接続管15、及び電極固定部材16を介して電気的に接続された構成になっている。
【0022】
処置部13は、処置用電極部17と、電気絶縁部18とで構成されている。処置用電極部17は導電性を有するステンレス等の金属部材で比較的細径の線材で構成され、高周波による切開処置を行う。一方、電気絶縁部18は膨隆電気絶縁部であって、樹脂部材、或いはセラミック等の耐熱性電気絶縁部材で、処置用電極部17の直径寸法より大径に形成されている。電気絶縁部18の先端側部は生体組織に接触することを考慮して曲面形状、例えば半球面形状に構成されている。処置用電極部17の先端側部には抜け止め部が設けられている。抜け止め部は、例えば図3に示すような凸部17b、又は図4に示すような凹部17cで構成される。したがって、後述するように一体成形によって処置用電極部17に設けられている抜け止め部を覆うように一点鎖線に示すような電気絶縁部18を設けることによって、電気絶縁部18が処置用電極部17から脱落することが確実に防止される。なお、符号17aは雄ねじ部である。この雄ねじ部17aは電極固定部材16に設けられた雌ねじ部に螺合する。
【0023】
なお、処置用電極部17と電極固定部材16とを螺合によって一体的に構成する代わりに、電極固定部材と処置用電極部とを同部材で一体に構成するようにしてもよい。
【0024】
図5乃至図7を参照して処置部13の一体形成工程を説明する。
まず、図5に示すように、例えば作業者によって、処置用電極部17の基端部を破線に示すように固定金型21の電極部配置穴21aに対向させる。その後、作業者は、電極部配置穴21a内に処置用電極部17を実線に示すように配置する。その後、作業者は、成形装置を動作させる。すると、移動金型22が二点鎖線に示すように成形位置に移動されて、該移動金型22のパーティング面と固定金型21のパーティング面とが密着状態になる。この密着状態において、固定金型21と移動金型22とによって構成された電気絶縁部形成空間23の所定位置に処置用電極部17の凸部17bが配置される。
【0025】
なお、本実施形態において、電極部配置穴21aは例えばスリーブピン24と、第1突き出しピン25とで構成される。スリーブピン24には処置用電極部17の径寸法、及び第1突き出しピン25に対応する貫通孔が形成されている。第1突き出しピン25は電極部配置穴21aに配置される処置用電極部17の長さ寸法に対応するように所定長さ寸法に形成されている。第1突き出しピン25は、電極部配置穴21aに配置されている処置用電極部17を電極部配置穴21aから取り外す際に使用される。符号26は絶縁部材供給流路(以下、ランナーと記載)であり、電気絶縁部18を構成する溶融された樹脂部材が供給される。符号26aは湯口(ゲートともいう)であり、溶融した樹脂部材がランナー26から湯口26aを介して電気絶縁部形成空間23内に充填される。符号27は第2突き出しピンであり、ランナー26内で冷却されて固化したランナー部材(図中の符号28a)を固定金型21のランナー26から取り出す際に使用される。
【0026】
次に、溶融した樹脂部材を湯口26aを介して電気絶縁部形成空間23内に充填する。すると、図6に示すように電気絶縁部形成空間23内に溶融した樹脂部材28が所定量充填される。ここで、樹脂部材28の充填を停止し、所定時間の間、所定の圧力を付与して冷却を行う。すると、溶融されていた樹脂部材28が固化される。固化後、移動金型22は再び所定位置に移動される。
【0027】
次いで、移動金型22の移動が完了すると、第1突き出しピン25、27が動作されて、図7に示すように電気絶縁部形成空間23、及び電極部配置穴21aから処置用電極部17に電気絶縁部18を設けた処置部13と、ランナー26、及びゲート26aからランナー部28aとが固定金型21から離型される。このとき、処置用電極部17の先端部に一体に設けられている電気絶縁部18にランナー部28aが一体に設けられている。この後、作業者は、例えば手でランナー部28aと電気絶縁部18とを分離する。このことによって、前記図3に示した処置用電極部17に電気絶縁部18が一体な処置部13が得られる。
【0028】
この結果、処置部13を備えた高周波処置具2によれば、術者によってフットスイッチ9のペダル部9bがオン操作されたとき、高周波電流は、アクティブ電極3a、アクティブコード4、コネクタ部4a、電気的接点部5a、接続管15、電極固定部材16、処置部13の処置用電極部17から対極板8を介して患者電極3bへ帰還するように流れる。
【0029】
このように、電気絶縁部と処置用電極部とを備える処置部を一体成形で形成することによって、電気絶縁部と処置用電極部との接合強度を向上させた処置部を安定し効率よく安価に得ることができる。この結果、この処置部を設けた高周波処置具においては、膨隆電気絶縁部を組織に引っ掛けながら処置用電極部を移動させて切開を行ったとき、組織からかかる負荷によって、該膨隆電気絶縁部が破壊されることや、処置用電極部から脱落することが確実に防止される。
本実施形態においては高周波処置具2の挿入部12を硬性であるとしているが、高周波処置具の挿入部が軟性な構成であってもよい。
【0030】
なお、図8に示すように処置用電極部17Aの先端側の径寸法を例えば連続的に変化させて処置部13Aを構成するようにしてもよい。図8は処置部を構成する処置用電極部の他の構成例を説明する図である。
【0031】
図に示すように本実施形態の処置部13Aにおいては、処置用電極部17Aの先端側にテーパー面部31を設けている。したがって、処置用電極部17Aにおいては、断面積が先端側から基端部近傍にいくにしたがって連続的に大きくなるように変化している。その他の構成は前記実施形態と同様であり、同部材には同符号を付して説明を省略する。
【0032】
この構成の処置部13Aにおいては、処置用電極部17Aのテーパー面部31を備える先端側部31aを組織に接触させた状態と、処置用電極部17Aの基端側部32を組織に接触させた状態とを比べたとき、先端側部31aと組織との接触面積が基端側部32と組織との接触面積より小さくなっている。したがって、処置部13Aの処置用電極部17Aにおいては機械的強度を低下させることなく、切開能が向上される。
【0033】
この結果、処置用電極部17Aを有する処置部13Aを備えた高周波処置具によれば、術者によってフットスイッチ9のペダル部9bがオン操作されたとき、高周波電流は、アクティブ電極3a、アクティブコード4、コネクタ部4a、電気的接点部5a、接続管15、電極固定部材16、処置部13Aを構成する処置用電極部17Aのテーパー面部31から対極板8を介して患者電極3bへ帰還するように流れる。
【0034】
このように、膨隆電気絶縁部と処置用電極部とを備える処置部を一体成形で形成することによって、電極部の径寸法や電極形状等を比較的自由に設計して、所望の特性を有する処置用電極部を備えた処置部を得ることができる。その他の作用及び効果は前記実施形態と同様である。
【0035】
また、処置部の構成は処置用電極部17と、電気絶縁部18との構成に限定されるものではなく、図9乃至図11に示す構成の処置部や、図12乃至図14に示す構成の処置部であってもよい。
【0036】
図9乃至図11を参照して処置部の他の構成を説明する。なお、図9は処置部の構成、及びその処置部を構成する処置用電極部の構成を説明する図、図10は処置部の構成を説明する正面図、図11は固定金型の電極部配置穴に処置用電極部を配置した状態を説明する図である。
【0037】
図9に示すように本実施形態の処置部13Bは、膨隆部41と棒状部42とを備えて構成されている。膨隆部41は膨隆電気絶縁部18Aで構成される。棒状部42は処置用電極部17B、及び導電部被覆絶縁部18Bを備えて構成される。処置部13Bにおいては、膨隆部41の基端面側、及び、棒状部42の先端部側の外表面に処置用電極部17Bが設けられている。棒状部42において処置用電極部17Bは所定幅寸法で周状に設けられている。
【0038】
処置用電極部17Bは円環状電極43として構成されている。円環状電極43には高周波電流を供給するための導電部44が備えられている。本実施形態において円環状電極43は、鍔部43aと管部43bとを備えている。導電部44は管部43b内に配置可能なように細径である。導電部44の先端側部には長手軸に対して直交する方向に所定量突出した例えば一対の先端凸部44aが設けられている。そして、図10に示すように先端凸部44aの外側面は円環状電極43を構成する管部43bの内周面43cに例えば半田によって電気的に接合されている。
【0039】
円環状電極43の管部43bから突出する導電部44の外周面側には全周に渡って導電部被覆絶縁部18Bが略均等に設けられている。つまり、導電部被覆絶縁部18Bの長手方向中央部に導電部44が設けられている。なお、導電部44の基端側部は棒状部42の基端部を構成する雄ねじ部17aとして構成されている。
【0040】
図11に示すように処置用電極部17Bを構成する円環状電極43、及び導電部44と棒状部42を構成する雄ねじ部17aとを、固定金型21Aの電極部配置穴21bに配置する。この配置状態において、円環状電極43の鍔部43aは、スリーブピン24の先端凹部24a内に配置される。また、円環状電極43の管部43bの外周面は電極部配置穴21bの内周面に密着配置される。また、雄ねじ部17aを備える棒状部42の基端部も電極部配置穴21bに密着配置される。そして、移動金型22が二点鎖線に示すように成形位置まで移動されて、該移動金型22のパーティング面と固定金型21Aのパーティング面とが密着状態になると、図中の点ハッチングで示した部分が電気絶縁部形成空間23Aとして構成される。
【0041】
この電気絶縁部形成空間23A内には樹脂部材が充填される。その後、固定金型21Aから膨隆電気絶縁部18Aと、処置用電極部17Bと、導電部被覆絶縁部18Bとを設けた処置部13B、及びランナー部材が離型され、ランナー部材と膨隆電気絶縁部18Aとが分離される。このことによって、前記図9に示したように膨隆電気絶縁部18Aと、処置用電極部17Bと、導電部被覆絶縁部18Bとを備えた処置部13Bを得られる。
【0042】
この結果、処置用電極部17Bを設けた処置部13Bを備えた高周波処置具によれば、術者によってフットスイッチ9のペダル部9bがオン操作されたとき、高周波電流は、アクティブ電極3a、アクティブコード4、コネクタ部4a、電気的接点部5a、接続管15、電極固定部材16、導電部44、処置用電極部17Bの円環状電極43から対極板8を介して患者電極3bへ帰還するように流れる。
【0043】
このように、処置用電極部を円環状電極と、該円環状電極に電気的に接合される導電部とで構成することによって、処置部を構成する棒状部先端側の外周面に所定の幅寸法の周状電極部を配設することができる。また、処置部を膨隆部と棒状部とで構成し、棒状部の中央部に導電部を設ける構成にしたことによって、処置部の剛性を向上させることができる。
【0044】
なお、本実施形態においては電極部を構成する円環状電極に鍔部を設ける構成を示しているが、鍔部を設けることなく管部だけで円環状電極を構成するようにしてもよい。このことによって、処置部を構成する棒状部の外周面所定位置に所定幅寸法の周状電極部を配設することができる。また、本実施形態においては、円環状電極43が膨隆電気絶縁部18Aと、導電部被覆絶縁部18Bとによって挟持される構成になるので円環状電極が絶縁部の抜け止め部を兼ねている。
【0045】
図12乃至図14を参照して処置部の別の構成を説明する。なお、図12は処置部の構成、及びその処置用電極部の構成を説明する図、図13は図12の処置部の処置用電極部をXIII−XIII線で切断した断面図、図14は固定金型の電極部配置穴に処置用電極部を配置した状態を説明する図である。
【0046】
図12、及び図13に示すように本実施形態の処置部13Cは、膨隆部41Aと棒状部42Aとを備えて構成されている。膨隆部41Aは膨隆電気絶縁部18Cで構成される。棒状部42Aは処置用電極部17C、及び電極被覆絶縁部18Dとを備えて構成される。処置部13Cにおいては、棒状部42Aの側面長手方向に所定幅寸法の細長な処置用電極部17Cが設けられている。処置用電極部17Cは長手方向に直交する方向に突出した凸部45aを長手方向に備えた円柱状電極45として構成されている。円柱状電極45には抜け止め部となる凹部45bが設けられている。
【0047】
図13に示すように棒状部42Aの外表面は、円柱状電極45の凸部45aと電極被覆絶縁部18Dとによって構成されている。つまり、円柱状電極45の周囲には、該円柱状電極45の凸部45aの外周面部だけが露出するように、電極被覆絶縁部18Dが設けられている。なお、導電部44の基端側部は棒状部42Aの基端部を構成する雄ねじ部17aとして構成されている。
【0048】
図14に示すように処置用電極部17Cを構成する円柱状電極45を、固定金型21Bの電極部配置穴21cに配置する。この配置状態において、円柱状電極45の凸部45aの外周面部が電極部配置穴21cの内周面に密着配置される。また、雄ねじ部17aを備える棒状部42Aの基端部も電極部配置穴21cに密着配置される。そして、移動金型22が二点鎖線に示すように成形位置まで移動されて、該移動金型22のパーティング面と固定金型21Bのパーティング面とが密着状態になると、図中の点ハッチングで示した部分が電気絶縁部形成空間23Bとして構成される。
【0049】
この電気絶縁部形成空間23B内には樹脂部材が充填される。その後、固定金型21Bから膨隆電気絶縁部18Cと、処置用電極部17Cと、電極被覆絶縁部18Dとを設けた処置部13C、及びランナー部材が離型され、ランナー部材と膨隆電気絶縁部18Cとが分離される。このことによって、前記図12に示したように膨隆電気絶縁部18Cと、処置用電極部17Cと、電極被覆絶縁部18Dとを備えた処置部13Cを得られる。
【0050】
この結果、処置用電極部17Cを設けた処置部13Cを備えた高周波処置具によれば、術者によってフットスイッチ9のペダル部9bがオン操作されたとき、高周波電流は、アクティブ電極3a、アクティブコード4、コネクタ部4a、電気的接点部5a、接続管15、電極固定部材16、処置用電極部17Cを構成する円柱状電極45の凸部45aから対極板8を介して患者電極3bへ帰還するように流れる。
【0051】
このように、処置用電極部を凸部を有する円柱状電極で構成することによって、処置部を構成する棒状部の所望する外周面に、所定の幅寸法の長手方向電極部を配設することができる。また、棒状部の一部に円柱状電極部に設けられている凸部の外周面部が露出される構成にしたことによって、処置部の剛性を向上させることができる。なお、本実施形態においては凸部の幅寸法を適宜設定することをによって、切開能の調整を行える。
【0052】
ところで、上述した実施形態においては処置部を一体成形で形成することによって、処置用電極部の先端側に膨隆電気絶縁部を設ける構成を示しているが、処置部の膨隆電気絶縁部を図15、図16に示すように構成するようにしてもよい。なお、図15は処置用電極部の先端部に電気絶縁体を設ける構成の処置部を示す図、図16は処置用電極部の先端部に電気絶縁体のコーティングを施した処置部を示す図である。
【0053】
図15に示す処置部13Dは、処置用電極部を構成する電極51と、電気絶縁部を構成する膨隆部被覆絶縁体カバー52とで構成されている。電極51は膨隆部51aと処置用電極部51bとを備えている。膨隆部51aは処置用電極部51bの外径寸法より大径で先端側部が曲面形状であり、例えば半球面形状に構成されている。膨隆部被覆絶縁体カバー52は一対の絶縁カバー部材52aによって構成されている。絶縁カバー部材52aは耐熱性に優れたセラミック材料で、膨隆部51aの半球面形状部、及び基端面で構成される外形部を被覆するように所定の肉厚で構成されている。一対の絶縁カバー部材52aは、電極51の膨隆部51aに例えばロウ付けによって被覆接合される。符号51cは雄ねじ部である。この雄ねじ部51cは電極固定部材16に設けられた雌ねじ部に螺合する。
【0054】
この構成によれば、セラミック材料で形成された一対の絶縁カバー部材52aを電極51の膨隆部51aに接合して膨隆部被覆絶縁体カバー52を設けて電気絶縁部を有する処置部13Dを構成している。このことによって、電気絶縁部と処置用電極部との接合強度を向上させた処置部を得ることができる。
【0055】
なお、図16に示す処置部13Eにおいては、電極51の膨隆部51aに膨隆部被覆絶縁体52を設ける代わりに、膨隆部51aの表面に所定の厚み寸法の電気絶縁被覆部53を設けるようにしてもよい。電気絶縁被覆部53は耐熱性に優れたセラミックコーティング剤やフッ素樹脂コーティング剤である。
【0056】
尚、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】図1乃至図8は本発明の一実施形態にかかり、図1は高周波処置装置の構成を説明する図
【図2】高周波処置具である高周波ナイフの構成を説明する図
【図3】絶縁部付き処置用電極部に設けられる抜け止め部の一構成例を説明する図
【図4】絶縁部付き処置用電極部に設けられる抜け止め部の他の構成を説明する図
【図5】固定金型に処置用電極部を配置した状態を説明する図
【図6】処置用電極部が配置された固定金型に対して移動金型を成型位置に配置させて成形材料を充填した状態を説明する図
【図7】固定金型からランナー付きの絶縁部付き処置用電極部を取り出した状態を説明する図
【図8】切開能と剛性とを考慮した絶縁部付き処置用電極部の構成例を説明する図
【図9】図9乃至図11は処置部の他の構成を説明する図であり、図9は処置部の構成、及びその処置部を構成する処置用電極部の構成を説明する図
【図10】処置部の構成を説明する正面図
【図11】固定金型の電極部配置穴に処置用電極部を配置した状態を説明する図
【図12】図12乃至図14は処置部の別の構成を説明する図であり、図12は処置部の構成、及びその処置用電極部の構成を説明する図
【図13】図12の処置部の処置用電極部をXIII−XIII線で切断した断面図
【図14】固定金型の電極部配置穴に処置用電極部を配置した状態を説明する図
【図15】処置用電極部の先端部に電気絶縁体を設ける構成の処置部を示す図
【図16】処置用電極部の先端部に電気絶縁体のコーティングを施した処置部を示す図
【符号の説明】
【0058】
2…高周波処置具
11…把持部
12…挿入部
13…処置部
17…処置用電極部
17b…凸部
18…電気絶縁部




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013