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発明の名称 カプセル型医療装置用留置装置及びカプセル留置型医療装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−20951(P2007−20951A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−209089(P2005−209089)
出願日 平成17年7月19日(2005.7.19)
代理人 【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
発明者 田中 慎介 / 瀧澤 寛伸 / 内山 昭夫 / 平川 克己 / 横井 武司
要約 課題
簡単な構造でカプセル型内視鏡を観察視野の向きにずれが生じない状態に留置でき、継続して安定した状態での体腔内監視を可能にする。

解決手段
カプセル型内視鏡300を装着保持する保持部材201に連結して設けられ、体腔内組織411に対するカプセル型内視鏡投影面外であって該カプセル型内視鏡300を挟む位置で該体腔内組織411に張りを持って係止される複数の係止部203を有する係止部材202を備えることで、カプセル型内視鏡300の母線Lが所望の方向で体腔内組織411に線接触し観察軸Oの向きがずれないように係止させることができるようにした。
特許請求の範囲
【請求項1】
体腔内に導入されて被検体の体腔内情報を取得するカプセル型医療装置を装着保持する保持部材と、
該保持部材に連結して設けられ、体腔内組織に対する前記カプセル型医療装置投影面外であって該カプセル型医療装置を挟む位置で該体腔内組織に張りを持って係止される複数の係止部を有する係止部材と、
を備えることを特徴とするカプセル型医療装置用留置装置。
【請求項2】
前記係止部材は、観察光学系を備える前記カプセル型医療装置としてのカプセル型内視鏡の母線が所望の方向で体腔内組織に線接触するように該体腔内組織に係止される複数の前記係止部を有することを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置用留置装置。
【請求項3】
観察光学系を有するカプセル型医療装置と、
該カプセル型医療装置における前記観察光学系の視野外に設けられ、前記カプセル型医療装置を体腔内組織へ取り付ける複数の係止部を有する係止部材と、
を備えることを特徴とするカプセル留置型医療装置。
【請求項4】
前記カプセル型医療装置が、その最下位部に当該カプセル型医療装置を体腔内組織へ設置させるための設置部を具備するものであり、
前記係止部材が、前記カプセル型医療装置における前記設置部から上方向に離間した位置に設けられ取付部材により体腔内組織に取り付けられる第1の係止部を有する第1の係止部材と、前記設置部から上方向に離間するとともに前記第1の係止部とは変位した位置に設けられ取付部材により体腔内組織に取り付けられる第2の係止部を有する第2の係止部材とから構成されていることを特徴とする請求項3に記載のカプセル留置型医療装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば小腸用カプセル内視鏡のような消化管用カプセル内視鏡を体腔内留置カプセルとして使用するためのカプセル型医療装置用留置装置及びこのような汎用のカプセル内視鏡或いは留置専用の体腔内留置カプセル内視鏡を用いるカプセル留置型医療装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、内視鏡の分野において、飲み込み型のカプセル型内視鏡が開発されている。このカプセル型内視鏡は、撮像観察機能と無線機能とを備え、体腔内の観察のために患者の口から飲み込まれた後、人体から自然排出されるまでの間、例えば食道、胃、小腸などの臓器の内部をその蠕動運動に従って移動し、順次撮像する機能を有する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
体腔内を移動する間、カプセル型内視鏡によって体内で撮像された画像データは、順次無線通信により体外に送信され、体外の受信機内に設けられたメモリに蓄積される。医師もしくは看護師においては、メモリに蓄積された画像データをもとにディスプレイに表示させた画像に基づいて診断を行うことができる。
【0004】
一方、内視鏡技術の発達に伴い、内視鏡的粘膜除去術(EMR)や内視鏡的粘膜下剥離術(ESD)などの内視鏡的手術が可能となっている。内視鏡的手術後には、術部を止血するものの、夜間などに出血する可能性があるため、出血の有無の監視が必要となる。そこで、開閉可能で体腔内組織に係止される複数のファスナーを備え体腔内の所望の位置に留置可能に構成されたカプセル型内視鏡を用いることで、このような体腔内の監視を行う方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
この他、例えば特許文献3等によれば、体腔内のpH検出等のための医療用カプセルを体腔内の目的部位に固定する技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開2003−19111号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2002/0042562号明細書
【特許文献3】特開昭58−19232号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2に示されるものでは、カプセル型内視鏡が複数のファスナー等を備え、カプセル型内視鏡を複数個所で体腔内組織に係止させるようにしている。ところが、その係止留置状態は、体腔内組織に対する単なる吊り下げ係止であり、係止留置状態においてカプセル型内視鏡の先端等にモーメントが作用して揺動しやすい。ここで、観察光学系を有するカプセル型内視鏡は、揺動により観察視野ないしは観察軸の向きがずれてしまい、監視対象部分の継続的かつ安定した監視機能が損なわれる。
【0008】
また、特許文献3に示されるものでは、医療用カプセルが鋭利部分を持つ複数の針状部材を備え、針状部材を交差するように体腔内組織に差し込むことにより、医療用カプセルを複数個所で係止させるようにしている。ところが、医療用カプセルの内部構造に複雑な変更を要するものであり、観察光学系を有するカプセル型内視鏡には適用しがたいものである。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡単な構造でカプセル型医療装置を観察視野の向きにずれが生じない状態に留置させることができ、継続して安定した状態での体腔内監視に供することができるカプセル型医療装置用留置装置及びカプセル留置型医療装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に係るカプセル型医療装置用留置装置は、体腔内に導入されて被検体の体腔内情報を取得するカプセル型医療装置を装着保持する保持部材と、該保持部材に連結して設けられ、体腔内組織に対する前記カプセル型医療装置投影面外であって該カプセル型医療装置を挟む位置で該体腔内組織に張りを持って係止される複数の係止部を有する係止部材と、を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項2に係るカプセル型医療装置用留置装置は、上記発明において、前記係止部材は、観察光学系を備える前記カプセル型医療装置としてのカプセル型内視鏡の母線が所望の方向で体腔内組織に線接触するように該体腔内組織に係止される複数の前記係止部を有することを特徴とする。
【0012】
請求項3に係るカプセル留置型医療装置は、観察光学系を有するカプセル型医療装置と、該カプセル型医療装置における前記観察光学系の視野外に設けられ、前記カプセル型医療装置を体腔内組織へ取り付ける複数の係止部を有する係止部材と、を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項4に係るカプセル留置型医療装置は、上記発明において、前記カプセル型医療装置が、その最下位部に当該カプセル型医療装置を体腔内組織へ設置させるための設置部を具備するものであり、前記係止部材が、前記カプセル型医療装置における前記設置部から上方向に離間した位置に設けられ取付部材により体腔内組織に取り付けられる第1の係止部を有する第1の係止部材と、前記設置部から上方向に離間するとともに前記第1の係止部とは変位した位置に設けられ取付部材により体腔内組織に取り付けられる第2の係止部を有する第2の係止部材とから構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るカプセル型医療装置用留置装置及びカプセル留置型医療装置によれば、カプセル型医療装置、又は、カプセル型医療装置を装着保持する保持部材に連結して設けられ、体腔内組織に対するカプセル型医療装置投影面外であって該カプセル型医療装置を挟む位置で該体腔内組織に張りを持って係止される複数の係止部を有する係止部材を備えるので、カプセル型医療装置の母線が所望の方向で体腔内組織に線接触し観察視野の向きないしは観察軸がずれないように係止させることができ、よって、簡単な構造でカプセル型医療装置を観察視野の向きにずれが生じない状態に留置させ、継続して安定した状態での体腔内監視に供することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態に係るカプセル型医療装置用留置装置及びカプセル留置型医療装置について説明する。なお、本実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分又は相当する部分には同一の符号を付している。
【0016】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本実施の形態1のカプセル留置型医療装置の構成例を示す概略斜視図であり、図2は、カプセル留置型医療装置の構成例を示す断面構造図である。このカプセル留置型医療装置100は、カプセル型医療装置用留置装置200と、このカプセル型医療装置用留置装置200に装着保持されたカプセル型医療装置としてのカプセル型内視鏡300とを備える。
【0017】
カプセル型内視鏡300は、基本的には、口腔より飲み込まれて被検体の体腔内に導入され、体腔内情報として体腔内画像を撮像し撮像した体腔内画像などのデータ送信を無線によって送信出力する消化管用として既存・汎用のものである。
【0018】
ここで、図2を参照してカプセル型内視鏡300について説明する。カプセル型内視鏡300は、被検体の体腔内部を照明するLED等による複数の照明部301と、体腔内の画像を撮像する例えばCCD或いはCMOSによる撮像素子302とを、これらに電力を供給するボタン型の電池303とともに、カプセル型筐体304内に配設することにより構成されている。電池303は、酸化銀電池、充電式電池、発電式電池等を用い得る。
【0019】
カプセル型筐体304は、照明部301等を覆い透明で半球ドーム状の先端カバー筐体304aと、これらの先端カバー筐体304aと水密状態に設けられ内部に電池303等が配設される円筒状の胴部筐体304bとからなり、被検体の口腔から飲み込み可能な大きさに形成されている。胴部筐体304bは、可視光が不透過な有色材質により形成されている。
【0020】
撮像素子302は、撮像基板305上に実装され、また、前面には結像レンズ等による光学系306が配設されている。照明部301、撮像素子302、光学系306等によりカプセル型筐体304の長手方向中心に観察軸Oを持ち所定の観察視野を有する観察光学系307が構成されている。撮像基板305は、背面側に各部を処理又は制御するためのコントローラ308が実装されている。
【0021】
また、カプセル型内視鏡300は、このカプセル型内視鏡300の駆動を制御するため、内部に外部磁場によってオン・オフするリードスイッチ309を備えている。これは、カプセル型内視鏡300の保管状態においては外部磁場を供給する永久磁石を含むパッケージに収容させておき、一定強度以上の磁場が与えられた環境下では、オフ状態を維持し、外部磁場の強度が低下することによってオンする構造を有する。このため、パッケージに収容されている状態では、カプセル型内視鏡300は駆動しない。
【0022】
さらに、カプセル型内視鏡300は、電池303の背部側に撮像素子302により撮像された画像情報を外部に無線出力するアンテナ310付きの送信装置311を備えている。
【0023】
一方、カプセル型医療装置用留置装置200は、カプセル型内視鏡300を装着保持する保持部材201と、この保持部材201に連結して設けられカプセル型内視鏡300を所望の部位における体腔内組織に係止固定するための係止部材202とを備える。
【0024】
ここで、保持部材201は、カプセル型内視鏡300の外周面に対して面接触状態で一体に保持する構造を有して、嵌合装着されたカプセル型内視鏡300を一体に保持する。より具体的には、保持部201は、カプセル型内視鏡300と略同一半径の略円筒形状部分を含む形状に形成されている上に、カプセル型内視鏡300の先端カバー筐体304a側部分を除いて全体的に覆うキャップ形状に形成されている。また、保持部201は、その端部に後述する把持鉗子により把持される突出形状の把持部201aを備えている。
【0025】
また、保持部201によるカプセル型内視鏡300の装着保持は、圧入による方式、熱収縮チューブ等を用いて一旦装着させた後に熱を加えることで収縮させて確実に保持する方式、接着剤等を用いて固定保持する方式等でもよい。要は、既存のカプセル型内視鏡300の装着が可能であって、装着されたカプセル型内視鏡300が簡単に抜け出さない保持状態を体腔内で監視時間中に亘って維持でき、かつ、カプセル型内視鏡300と同等の飲み込み性(体腔内導入性)を確保できる方式、構造であればよい。また、保持部201は、材料的にも、カプセル型内視鏡300の撮影観察機能、送信機能等を損なわず、かつ、体腔内に導入、留置させても生体に支障ない材料であればよく、硬質部材、軟質部材(弾性部材)のいずれであってもよく、また、透明部材、不透明部材のいずれであってもよい。
【0026】
また、係止部材202は、観察軸Oを含む平面上でキャップ形状の保持部材201の両側に観察軸Oを中心として対称となるようにグリップ形状(観察軸方向の離れた位置に保持部材201に対する連結部を有する略U字形状)に突出させて一体に形成されたもので、先端部分が係止部203として構成されている。すなわち、両側一対の係止部材202は、体腔内組織に対するカプセル型内視鏡投影面外であってカプセル型内視鏡300を挟む位置、より具体的には、観察光学系307の観察軸Oを挟む方向の位置で体腔内組織に係止される2つの係止部203a,203bを備えている。
【0027】
見方を変えると、保持部材201(カプセル型内視鏡300)の最下位部の母線L部分を体腔内組織へ設置するための設置部204とした場合、本実施の係止部材202は、保持部材201(カプセル型内視鏡300)に対して設置部204から上方向に離間した位置に設けられて後述の内視鏡的固定具により体腔内組織に取り付けられる第1の係止部203aを有する第1の係止部材202aと、保持部材201(カプセル型内視鏡300)に対して設置部204から上方向に離間した位置に設けられるとともに第1の係止部203aとは変位した位置に設けられて後述の内視鏡的固定具により体腔内組織に取り付けられる第2の係止部203bを有する第2の係止部材202bとから構成されている。ここで、「最下位部」「上方向」とは、体腔内組織との位置関係において、保持部材201(カプセル型内視鏡300)の体腔内組織に近い位置又は方向を最下位部ないしは下方向とし、体腔内組織から離れる方向を上方向とするものであり、天地方向を意味するものではない。なお、2つの係止部材202a,202b並びに係止部203a,203bは、特に区別する必要のない場合は、適宜係止部材202、係止部203として表記、説明するものとする。後述の実施の形態や変形例における一対の係止部材や係止部も同様であるが、説明を簡単にするため、添え字a,bによる区別を省略する。
【0028】
これらの係止部203a,203bは、内視鏡的固定具、本実施の形態1では内視鏡用止血クリップ410により体腔内組織に係止される。また、係止部材202は、少なくとも弾性材料からなり、体腔内導入時には保持部材201周り(したがって、カプセル型内視鏡300周り)に折り畳み自在であって、体腔内所望位置での開放によって元の固定的なグリップ形状に復元展開可能とされている。カプセル型内視鏡300に対する場合と異なり、内蔵物を含まない保持部材201に対する係止部材202の付加の制約は少なく、簡単に実現することができる。なお、係止部材202は保持部材201と一体であることは必須ではなく、別体であってもよく、要は、一体的に連結されていればよい。
【0029】
このようなカプセル型医療装置用留置装置200に装着保持されたカプセル型内視鏡300を含むカプセル留置型医療装置100は、被検体400内の所望の部位に留置固定された状態で、受信装置等と組合せることによりカプセル留置型医療システムを構成する。図3は、無線型のカプセル留置型医療システムの概略構成例を示す模式図である。図3に示すように、無線型のカプセル留置型医療システムは、被検体400内に導入されて例えば胃401などの体腔内の所望の部位に留置固定されて胃401内の画像をカラー撮像して受信装置402に対して映像信号などのデータ送信を無線によって行うカプセル型内視鏡300を含むカプセル留置型医療装置100と、カプセル型内視鏡300から無線送信されたカラー画像データを受信する携帯型の受信装置402と、受信装置402が受信した映像信号に基づいてカラー画像を表示する携帯型のビュア等の表示装置403とを備える。受信装置402は、被検体400の体外表面においてカプセル型内視鏡300の留置固定箇所に対応する部位、例えば胃401付近に貼付される受信用アンテナ404を備える。
【0030】
これにより、消化管用の汎用のカプセル型内視鏡300を用いながら、このカプセル型内視鏡300をカプセル留置型医療装置100として体腔内の所望の部位に留置固定させて、カプセル型内視鏡300により所望の部位を撮像観察させ、撮像された体腔内画像を表示装置403により観察することにより、術後の患部の監視等に好適となる。
【0031】
ここで、図4〜図6を参照して、カプセル型内視鏡300の体腔内への留置作業の手順について順に説明する。カプセル型内視鏡300の体腔内への導入及び留置は、内視鏡的手術後の患部の出血の有無等の監視のためのものであり、対象となる被検体400の内視鏡的手術後において行われる。なお、内視鏡的手術に先立ってカプセル型内視鏡300の体腔内への導入及び留置を行い、内視鏡的手術後には留置作業を行わないようにしてもよい。また、被検体400の体外表面に対する受信用アンテナ404の貼付は、カプセル型内視鏡300の体腔内導入に前後する適宜タイミングで行われるものとする。
【0032】
まず、消化管用として汎用のカプセル型内視鏡300を用意し、このカプセル型内視鏡300を保持部材201内に嵌合装着することにより保持部材201と一体化させる。そして、図4に示すように、保持部材201の端部の把持部201aを内視鏡406の鉗子チャンネル407内に通した把持鉗子408で把持して、内視鏡406先端の筒状の搬送部材409内にカプセル留置型医療装置100を引き込む。この際、係止部材202は保持部材201周りに巻き付けるように湾曲させて折り畳んで搬送部材409内に引き込ませることにより、搬送部材409周りに余計な突出部分が生じないようにする。
【0033】
そして、図5−1に示すように、搬送部材409内にカプセル留置型医療装置100を引き込んだまま、内視鏡406の先端側を体腔内に導入する。この際、係止部材202等は出っ張り状態にないため、体腔内への導入に支障を来たすことはなく、カプセル型内視鏡300単体の場合と同様に体腔内に導入させることができる。
【0034】
内視鏡406の先端側を体腔内の所望の部位、例えば胃401などにおける術後の監視箇所付近まで導入したら、図5−2に示すように、把持鉗子408を開放させることによりカプセル留置型医療装置100を搬送部材409内から体腔内に放す。この体腔内での開放操作に伴い、カプセル留置型医療装置100においては折り畳まれていた係止部材202が弾性復元力により元の固定的な形状であるグリップ形状に復元展開する。
【0035】
そこで、今度は、図5−2及び図6に示すように、体腔内に放たれたカプセル留置型医療装置100に対して把持鉗子408等の内視鏡的処置具を用いた内視鏡的処置により、係止部材202の先端の2箇所の係止部203a,203bを2個の内視鏡的固定具、ここでは内視鏡用止血クリップ410によって体腔内組織411に係止固定させる。この際、係止部材202が保持部材201に対して張りを持った状態となるように外方向に引っ張り気味として内視鏡用止血クリップ410によって係止部203a,203bを体腔内組織411に係止固定させる。
【0036】
この際、カプセル型内視鏡300の撮影画像を受信装置402、表示装置403を通じてモニタすることで監視対象となる術部がカプセル型内視鏡300の観察光学系307の観察視野内に位置しているかを確認して留置方向を決めながら、把持鉗子408等により内視鏡用止血クリップ410を操作して係止部203a,203bを体腔内組織411に係止固定する。この場合、本実施の形態1では、2つの係止部203a,203bが用意されており、片方を内視鏡用止血クリップ410により体腔内に係止させた後、カプセル型内視鏡300の撮像画像を表示装置403でモニタし残りの係止部203b(又は203a)の内視鏡用止血クリップ410による係止位置を調整することにより、カプセル型内視鏡300の留置姿勢の調整が可能である。
【0037】
その後、内視鏡406を体腔内から引き抜くことにより、図6に示すように、カプセル型内視鏡300は装着保持する保持部材201及び係止部材202を通じて体腔内の所望の部位に留置固定された状態となり、カプセル型内視鏡300を用いた留置観察が可能となる。
【0038】
監視終了後には、内視鏡用止血クリップ410を係止させた部分の体腔内組織411の壊死により内視鏡用止血クリップ410が保持部材201やカプセル型内視鏡300とともに体腔内に脱落するので、脱落したカプセル型内視鏡300を保持部材201と一体のまま回収ネット等により内視鏡的に回収してもよく、そのまま体腔外に排出させるようにしてもよい。
【0039】
ここで、カプセル型内視鏡300(保持部材201)の留置固定状態について図7及び図8を参照して説明する。図7は、留置固定状態を示す概略平面図であり、図8は、留置固定状態を示す概略断面図である。本実施の形態1においては、体腔内組織411に対するカプセル型内視鏡投影面外であってこのカプセル型内視鏡300を観察軸Oに直交する方向に挟む位置に設定された係止部材202の2個の係止部203a,203bを該体腔内組織411に張りを持って内視鏡用止血クリップ410で係止させているので、観察軸Oに平行なカプセル型内視鏡300の母線Lが所望の方向で体腔内組織411に安定して線接触する留置固定状態となり、観察光学系307の観察視野の向きないしは観察軸Oがずれない留置状態を確保できる。
【0040】
つまり、本実施の形態1においては、保持部材201(カプセル型内視鏡300)における設置部204から上方向に離間した位置に設けられた第1の係止部203aを有する第1の係止部材202aと、設置部204から上方向に離間するとともに第1の係止部203aとは変位した位置に設けられた第2の係止部203bを有する第2の係止部材202bとからなる係止部材202を用い、2個の係止部203a,203bを該体腔内組織411に張りを持って内視鏡用止血クリップ410で係止させているので、観察軸Oに平行な保持部材201(カプセル型内視鏡300)の設置部204が所望の方向で体腔内組織411に安定して接触する留置固定状態となり、観察光学系307の観察視野の向きないしは観察軸Oがずれない留置状態を確保できる。
【0041】
より詳細には、図7に示すように平面的に見ても、図8に示すように観察軸方向に見ても、それぞれの係止部203a,203bによる係止位置を中心としてカプセル型内視鏡300に働く矢印で示すようなモーメントを互いに打ち消すようにこれらの係止部203a,203bによる係止位置が設定されて張りを持った状態で内視鏡用止血クリップ410によって体腔内組織411に係止されているので、観察視野の向きがぶれるような揺動を生ずることがなく、継続して安定した状態での体腔内監視が可能となる。
【0042】
(変形例1)
図9−1及び図9−2を参照して変形例1を説明する。図9−1は、変形例1の構成例を示す概略斜視図であり、図9−2は、その回収除去時の様子を示す概略斜視図である。変形例1は、係止部材202に代えて、図9−1に示すように、平面的に見て略8の字状或いは∝字状の係止部材205を用い、その外側先端部分を係止部206とするとともに、境界部分に切断を容易とする切れ目207を入れておくようにしたものである。
【0043】
これによれば、監視動作の終了後、図9−2に示すように、内視鏡406を導入して係止部材205の内側部分を把持鉗子408等で把持して引っ張り、切れ目207部分で切断することにより、内視鏡用止血クリップ410による係止部206部分を放置したまま、カプセル型内視鏡300の回収作業を行うことができる。
【0044】
(変形例2)
図10を参照して変形例2を説明する。図10は、変形例2の構成例を示す概略斜視図である。変形例2は、単純なグリップ形状の係止部材202に代えて、保持部材201に対して両側に位置する係止部材210がグリップ形状を多段に重ねることによりそれぞれ複数個の係止部211a,211b,211c,…を多段に持つ形状に形成したものである。このような構成によれば、内視鏡用止血クリップ410による体腔内組織411への係止作業において、係止部位の体腔内組織411の状況等に応じて、片側複数個の係止部211a,211b,211c,…のうちでクリップしやすい箇所を選択して行うことができ、内視鏡的処置による係止作業が行いやすくなる。
【0045】
(変形例3)
図11及び図12を参照して変形例3を説明する。図11は、変形例3の構成例を示す概略斜視図であり、図12は、その係止状態を示す概略正面図である。変形例3は、観察軸Oを含む平面上で保持部材201に対して両側に設けた係止部材202に代えて、保持部材201(カプセル型内視鏡300)の一側面側に接線的に片寄らせて一体に形成した係止部材215を設けたものである。すなわち、係止部材215は保持部材201の両側において連続する平面形状をなす。
【0046】
このような構成によれば、図5−2で説明した搬送部材409から体腔内へのカプセル留置型衣料装置100の放置時に、図12に示すように、連続する平面形状をなす係止部材215が体腔内組織411に面接触することとなるので、円筒状の保持部材201が直接体腔内組織411に接触する場合よりも転がったりせず安定した状態を採りやすいので、係止部203に対する内視鏡用止血クリップ410の係止作業も容易かつ確実となる。
【0047】
また、図11に示す構成において、図13に示すように、保持部材201と係止部材215との連結部が係止すべき体腔内組織411とは反対側に位置するように配設して、その係止部203を内視鏡用止血クリップ410で体腔内組織411に係止させてもよい。これによれば、張りを持って係止される係止部材215によって図13中に矢印で示すようにカプセル型内視鏡300を体腔内組織411側に押し付ける力が強く働くこととなり、母線Lが所望の方向で体腔内組織411に線接触する状態をより確実に得ることができる。
【0048】
(変形例4)
図14を参照して変形例4を説明する。図14は、変形例4の構成例を示す概略斜視図である。変形例4は、グリップ形状の係止部材202に代えて、先端に径大な係止部221を有する棒状形状の係止部材220を保持部材201と一体的に設けたものである。係止部材220は、観察軸Oに対して直交する方向に形成されており、係止部221は観察軸Oを挟む位置に配設されている。この係止部材220も、係止部材202の場合と同様に、体腔内導入時には保持部材201(カプセル型内視鏡300)周りに折り畳み自在で、体腔内開放時には元の固定的な形状である棒状形状に復元展開する弾性材料により形成されている。この係止部材220は、観察軸Oを含む平面上で保持部材201と一体的に形成されているが、図11等で説明した場合と同様に、保持部材201の一側面側で接線的となるように片寄らせて連結したものであってもよい。
【0049】
変形例4の構成によっても、前述の場合と同様な効果を得ることができる。また、棒状形状の係止部材220は片側1本に限らず、例えば、図15に示すように、それぞれ係止部221a〜221cを有する片側複数本ずつの係止部材220a〜220cを設けるようにしてもよい。これによれば、図10に示した場合と同様に、内視鏡用止血クリップ410による体腔内組織411への係止作業において、係止部位の体腔内組織411の状況等に応じて、片側複数個の係止部221a〜221cのうちでクリップしやすい箇所を選択して行うことができ、内視鏡的処置による係止作業が行いやすくなる。
【0050】
(変形例5)
図16及び図17を参照して変形例5を説明する。図16は、変形例5の構成例を示す概略斜視図であり、図17は、網状部材の折り畳み状態を示す概略斜視図である。変形例5は、特定箇所に係止部203,221を有する係止部材202,220等に代えて、任意箇所に係止部226を有する網状部材よりなる係止部材225を保持部材201に対して連結部227で接着剤等により連結して観察軸Oに直交する方向に設けたものである。係止部材225は、保持部材201の長さ相当の幅を有して、連結部227がその全幅に亘って保持部材201の外周面上の軸方向に設定されている。この係止部材225は、図17に示すように保持部材201周りに巻き付くように折り畳み自在であって開放状態では元の網状展開形状に復元展開し得る弾性材料により構成されている。
【0051】
このような構成において、図17に示すような折り畳み状態で体腔内に導入され、搬送装置409から体腔内に放たれることにより開放状態となると係止部材225が網状展開形状に復元展開する。そこで、例えば図16に示すように係止部材225が保持部材201(カプセル型内視鏡300)の上部側となる配設状態とし、かつ、観察光学系307の観察視野が所望の向きとなるように調整した上で、係止部材225が保持部材201に対して張りを持つ状態で係止部226を内視鏡用止血クリップ410で体腔内組織411に係止する。この際、係止部材225は、網状部材からなり、内視鏡用止血クリップ410をどの位置に係止させてもよく、すなわち、係止部226の位置が任意であるため、係止しやすい箇所を選んで係止させることができ、係止作業性が向上する。また、保持部材201(カプセル型内視鏡300)に対するそれぞれの片側においても、複数個所で係止させることも任意となる。
【0052】
このような網状部材による係止部材225での係止であっても、体腔内組織411に対するカプセル型内視鏡投影面外であってこのカプセル型内視鏡300を挟む位置で体腔内組織411に張りを持って係止部材225を係止させることで、連結部227の方向性が固定されるので、保持部材201(カプセル型内視鏡300)の母線Lが所望の方向で体腔内組織411に線接触し観察視野の向きないしは観察軸Oがずれないように係止させることができる。特に、図16に示すように、連結部227が体腔内組織411とは反対側位置となるように配設して係止部材225を係止させれば、図13の場合と同様にカプセル型内視鏡300に対して体腔内組織411側への押さえ付け力も作用させることができ、安定した係止状態となる。なお、図12の場合と同様に、連結部227が体腔内組織411側位置となるように配設して係止部材225を係止させてもよい。
【0053】
また、網状部材による係止部材225に代えて、図18に示すように、繊維質のシート状部材による係止部材230を用いても同様の効果が得られる。231は、内視鏡用止血クリップ410を差し込み係止させることにより孔があいた箇所で特定される任意の係止部である。また、係止部材230と保持部材201とは、連結部227の場合と同様の連結部(図示せず)により一体的となるように連結されている。
【0054】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2について図19〜図20−2を参照して説明する。図19は、本発明の実施の形態2の構成例を示す概略斜視図であり、図20−1は片側係止状態の様子を示す概略斜視図であり、図20−2は、両側係止状態の様子を示す概略斜視図である。本実施の形態2では、両端にそれぞれ係止部235を有して細長く形成された係止部材236が、回動支点237によって保持部材201の外周面上に連結されることにより、係止部材236と保持部材201とが相互に回動可能な状態で設けられている。また、係止部材236は、弾性材料からなり、体腔内導入時には保持部材201周り(したがって、カプセル型内視鏡300周り)に湾曲させて折り畳み自在であって、体腔内所望位置での開放によって元の固定的な形状に復元展開可能とされている。
【0055】
このような構成において、カプセル留置型医療装置100を体腔内の所望の位置に導入し開放させた後、回動支点237が体腔内組織411とは反対側に位置するように係止部材236を配設させた状態で、カプセル型内視鏡300の留置位置及び視野方向を大まかに定めて図20−1に示すように片側の係止部235を内視鏡用止血クリップ410で体腔内組織411に係止させる。この状態で、表示装置403をモニタしながら図20−1中に仮想線で示すようにカプセル型内視鏡300の留置位置及び視野方向を微調整する。そして、所望の留置位置及び視野方向となった状態で、図20−2に示すように、係止部材236の残りの係止部235側を外方に引っ張り気味として保持部材201に対して張りを持たせてその係止部235を内視鏡用止血クリップ410で体腔内組織411に係止させる。これにより、保持部材201(カプセル型内視鏡300)に対して体腔内組織411側に係止部材236による押え付ける力も作用する係止状態となり、保持部材201(カプセル型内視鏡300)が係止部材236に対して回動することなく母線Lが所望の方向のままで体腔内組織411に線接触する状態に維持され、正確な視野を得ることができる。
【0056】
なお、保持部材201と係止部材236との間の回動に内視鏡的処置具による外力を要する構成とすれば、回動支点237が体腔内組織41側となるように係止部材236を配設して係止させるようにしてもよい。
【0057】
(変形例6)
図21を参照して変形例6を説明する。図21は、変形例6の構成例を示す概略平面図である。変形例6は、係止部材236に代えて、それぞれ端部に係止部241,242を有する2つの係止部材243,244を備え、一方の係止部材243は保持部材201の外周面上に対して回動支点245によって回動可能に連結し、他方の係止部材244は保持部材201に対して係止部材243とは反対側となるように延設させて保持部材201の外周面上に対して固定的に連結したものである。特に、係止部材244の保持部材201に対する連結部分は二又形状とされ、保持部材201の長手方向に離れた2ヶ所の連結部を有する。また、係止部材243,244は、いずれも弾性材料からなり、体腔内導入時には保持部材201周り(したがって、カプセル型内視鏡300周り)に湾曲させて折り畳み自在であって、体腔内所望位置での開放によって元の固定的な形状に復元展開可能とされている。
【0058】
このような構成において、カプセル留置型医療装置100を体腔内の所望の位置に導入し開放させた後、回動支点244や連結部が体腔内組織411とは反対側に位置するように係止部材243,244を配設させた状態で、カプセル型内視鏡300の留置位置及び視野方向を大まかに定めて、まず、可動側の係止部241を内視鏡用止血クリップ410で体腔内組織411に係止させる。この状態では係止部材243に対して保持部材201が回動可能であるので、表示装置403をモニタしながらカプセル型内視鏡300の留置位置及び視野方向を微調整する。そして、所望の留置位置及び視野方向となった状態で、固定側の係止部材244の係止部242側を外方に引っ張り気味として保持部材201に対して張りを持たせてその係止部242を内視鏡用止血クリップ410で体腔内組織411に係止させる。これにより、係止部材244に対する保持部材201の動きもなくなり、かつ、保持部材201(カプセル型内視鏡300)に対して体腔内組織411側に係止部材243,244による押え付ける力も作用する係止状態となり、保持部材201(カプセル型内視鏡300)が係止部材243,244に対して回動することなく母線Lが所望の方向のままで体腔内組織411に線接触する状態に維持され、正確な視野を得ることができる。
【0059】
(変形例7)
図22を参照して変形例7を説明する。図22は、変形例7の構成例を示す概略斜視図である。変形例7は、両端にそれぞれ係止部250,251を有して細長く形成された係止部材252が、回動支点253によって保持部材201の外周面上に連結されることにより、係止部材252と保持部材201とが相互に回動可能な状態で設けられている。ここで、係止部材252と保持部材201との間の相互の回動には、内視鏡、鉗子などの内視鏡的処置具を用いた強制的な外力が必要で、重力等では回動しないように半固定的な連結構造とされている。
【0060】
さらに、係止部250,251のうちの一方の係止部250は前述した各種実施の形態、変形例等の場合と同様に内視鏡用止血クリップ410により体腔内組織411に係止される部分として構成されているが、他方の係止部251は自ら体腔内組織411に対する係止機能を有して内視鏡的処置により体腔内組織411に直接係止処理される係止部分として構成されている。変形例7では、係止部251は外向きのスパイク状に形成されて2つ設けられているが、アンカー構造であってもよい。
【0061】
また、係止部材252は、弾性材料からなり、体腔内導入時には保持部材201周り(したがって、カプセル型内視鏡300周り)に湾曲させて折り畳み自在であって、体腔内所望位置での開放によって元の固定的な形状に復元展開可能とされている。
【0062】
このような構成において、カプセル留置型医療装置100を体腔内の所望の位置に導入し開放させた後、回動支点253が体腔内組織411側に位置するように係止部材252を配設させた状態で、カプセル型内視鏡300の留置位置及び視野方向を大まかに定めて、まず、係止部250を内視鏡用止血クリップ410で体腔内組織411に係止させる。この状態で、表示装置403をモニタしながらカプセル型内視鏡300の留置位置及び視野方向を内視鏡的処置具を用いて強制的な外力を加えることで微調整する。そして、所望の留置位置及び視野方向となった状態で、スパイク形状の係止部251側を外方に引っ張り気味として保持部材201に対して張りを持たせてその係止部251を内視鏡的処置具により体腔内組織411に差し込ませることにより直接係止させる。このような状態では、強制的な外力が加わらない限り、係止部材252に対する保持部材201の動きがなくなる係止状態となり、保持部材201(カプセル型内視鏡300)が係止部材252に対して回動することなく母線Lが所望の方向のままで体腔内組織411に線接触する状態に維持され、正確な視野を得ることができる。また、クリッピング処置も係止部250側のみの1箇所で済み、簡単となる。
【0063】
(変形例8)
図23を参照して変形例8を説明する。図23は、変形例8の構成例を示す概略正面図である。変形例8は、両端に係止部255を有するベルト状の係止部材256を連結部257(回動支点であってもよい)によって保持部材201の外周面上に連結して設け、ベルト状の係止部材256の一部に逆止構造を有する結束部材258を介在させたものである。結束部材258を含む係止部材256が弾性材料からなり、保持部材201周りに巻付けるように折り畳み自在である点は前述の場合と同様である。
【0064】
このような構成において、カプセル留置型医療装置100を体腔内の所望の位置に導入し開放させた後、連結部257が体腔内組織411とは反対側に位置するように係止部材256を配設させた状態で、片側の係止部255を内視鏡用止血クリップ410で体腔内組織411に係止させる。次いで、他方の係止部255も内視鏡用止血クリップ410で体腔内組織411に係止させる。ここで、係止部材256に弛みがあるような場合、結束部材258を締め方向に移動させることにより、係止部材256が保持部材201に対して張り状態となるように調整する。結束部材258は逆止構造を有するので、調整後は、ベルト長手方向に自由に動いてしまうことはない。これにより、保持部材201(カプセル型内視鏡300)に対して体腔内組織411側に係止部材256による強固な押え付ける力も作用する係止状態となり、保持部材201(カプセル型内視鏡300)は母線Lが所望の方向のままで体腔内組織411に線接触する状態に維持され、正確な視野を得ることができる。
【0065】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3を図24を参照して説明する。図24は、本実施の形態3の構成例を示す概略側面図である。本実施の形態3は、カプセル型内視鏡300よりも長く形成された直線的なベルト状のガイド部材からなり、カプセル型内視鏡300を留置させようとする方向に一致させて両端の係止部260が体腔内組織411に張設状態で係止される係止部材261を備え、この係止部材261に対して保持部材201の外周面の一部を連結部材262で移動可能に連結させたものである。ここで、係止部材261はその全長に亘って鋸歯状の逆止構造を有し、連結部材262が一方向にのみ移動可能に連結係止されている。
【0066】
本実施の形態3の構成によれば、カプセル型内視鏡300を留置させようとする方向に一致させて係止部材261を体腔内組織411上に位置決めし、その両端の係止部260を体腔内組織411に張設状態で係止させることにより、係止部材261に対して連結部材262で連結された保持部材201(したがって、カプセル型内視鏡300)の姿勢も決まることとなる。すなわち、観察軸Oに平行なカプセル型内視鏡300の母線Lが連結部材262及び係止部材261を介して間接的ではあるが所望の方向で体腔内組織411に安定して線接触する留置固定状態となり、観察光学系307の観察視野の向きないしは観察軸Oがずれない留置状態を確保できる。また、連結部材262は係止部材261に対して移動可能に連結されているので、係止部材261を体腔内組織411に係止させた後でも、カプセル型内視鏡300を観察軸方向に位置調整して固定的とさせることができる。
【0067】
(変形例9)
図25を参照して変形例9を説明する。図25は、変形例9の構成例を示す概略斜視図である。変形例9は、実施の形態3の場合と同様にカプセル型内視鏡300を観察軸Oの軸方向に挟む位置に係止位置が設定された係止部材を用いるものであるが、紐状の係止部材265を用いる点で異なる。すなわち、端部に係止部266が設けられた係止部材265をカプセル型内視鏡300の先端カバー筐体304aの頂部や保持部材201の把持部201aに連結して設け、カプセル型内視鏡300を留置させようとする方向に一致させて位置決めし、係止部材265もその方向に一致させて、かつ、張設状態となるように端部の係止部266を内視鏡用止血クリップ410で体腔内組織411に係止させるようにしたものである。
【0068】
変形例9の構成によれば、カプセル型内視鏡300を留置させようとする方向に一致させて係止部材265の方向も決め、その端部の係止部266を体腔内組織411に張設状態で係止させることにより、係止部材265が連結された保持部材201やカプセル型内視鏡300の姿勢も決まることとなる。すなわち、観察軸Oに平行なカプセル型内視鏡300の母線Lが所望の方向で体腔内組織411に安定して線接触する留置固定状態となり、観察光学系307の観察視野の向きないしは観察軸Oがずれない留置状態を確保できる。
【0069】
本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変形が可能である。例えば、前述の説明では、カプセル型内視鏡300を装着保持する保持部材201を備え、この保持部材201に対して係止部材を連結させて設けた例で説明したが、保持部材201を省略し、カプセル型内視鏡300に対して係止部材を直接連結して設けることでカプセル留置型医療装置を構成するようにしてもよい。特に、図16、図18等に示した係止部材225,230の場合であれば、カプセル型内視鏡300に特別な処理を施すことなく直接連結させることができ、好適となる。
【0070】
(付記1) 体腔内に導入されて被検体の体腔内情報を取得するカプセル型医療装置を装着保持する保持部材と、
該保持部材に連結して設けられ、体腔内組織に対する前記カプセル型医療装置投影面外であって該カプセル型医療装置を挟む位置で該体腔内組織に張りを持って係止される複数の係止部を有する係止部材と、
を備えることを特徴とするカプセル型医療装置用留置装置。
【0071】
(付記2) 前記係止部材は、観察光学系を備える前記カプセル型医療装置としてのカプセル型内視鏡の母線が所望の方向で体腔内組織に線接触するように該体腔内組織に係止される複数の前記係止部を有することを特徴とする付記1に記載のカプセル型医療装置用留置装置。
【0072】
(付記3) 前記係止部材は、前記観察光学系の観察視野の向きがずれないように係止位置が設定された複数の前記係止部を有することを特徴とする付記1又は2に記載のカプセル型医療装置用留置装置。
【0073】
(付記4) 前記係止部材は、前記観察光学系の観察軸を挟むように係止位置が設定された複数の前記係止部を有することを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載のカプセル型医療装置用留置装置。
【0074】
(付記5) 前記係止部材は、各係止位置を中心として前記カプセル型医療装置に働くモーメントを互いに打ち消すように該係止位置が設定された複数の前記係止部を有することを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載のカプセル型医療装置用留置装置。
【0075】
(付記6) 前記係止部材は、体腔内導入時には前記保持部材周りに折り畳み自在で体腔内開放によって元の固定的な形状に復元展開する弾性材料からなることを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載のカプセル型医療装置用留置装置。
【0076】
(付記7) 前記係止部材は、グリップ形状に形成されていることを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載のカプセル型医療装置用留置装置。
【0077】
(付記8) 前記係止部材は、棒状形状に形成されていることを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載のカプセル型医療装置用留置装置。
【0078】
(付記9) 前記係止部材は、前記保持部材の一側面側に接線的に片寄らせて連結されていることを特徴とする付記1〜8のいずれか一つに記載のカプセル型医療装置用留置装置。
【0079】
(付記10) 前記係止部材は、前記保持部材に対して回動可能に連結されていることを特徴とする付記1〜9のいずれか一つに記載のカプセル型医療装置用留置装置。
【0080】
(付記11) 前記係止部材は、逆止構造を有する結束部材を含むことを特徴とする付記1〜10のいずれか一つに記載のカプセル型医療装置用留置装置。
【0081】
(付記12) 前記係止部材は、前記観察光学系の観察軸方向に配設されて前記保持部材が移動可能に連結される逆止構造を有するガイド部材からなることを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載のカプセル型医療装置用留置装置。
【0082】
(付記13) 前記係止部は、内視鏡的固定具により体腔内組織に係止される部分であることを特徴とする付記1〜12のいずれか一つに記載のカプセル型医療装置用留置装置。
【0083】
(付記14) 前記係止部は、前記係止部材において前記内視鏡的固定具の係止が選択自在となるように多段に形成されていることを特徴とする付記13に記載のカプセル型医療装置用留置装置。
【0084】
(付記15) 前記係止部は、自ら体腔内組織に対する係止機能を有して内視鏡的処置により体腔内組織に直接係止処理される係止部分を含むことを特徴とする付記1〜14のいずれか一つに記載のカプセル型医療装置用留置装置。
【0085】
(付記16) 付記1〜15のいずれか一つに記載のカプセル型医療装置用留置装置と、
該カプセル型医療装置用留置装置の保持部材に装着保持されて口腔より体腔内に導入されて係止部材の係止部で体腔内組織に固定され被検体の体腔内情報を取得し該体腔内情報を体外に無線で送信出力するカプセル型医療装置と、
を備えることを特徴とするカプセル留置型医療装置。
【0086】
(付記17) 体腔内に導入されて被検体の体腔内情報を取得するカプセル型医療装置と、
該カプセル型医療装置に連結して設けられ、体腔内組織に対する前記カプセル型医療装置投影面外であって該カプセル型医療装置を挟む位置で該体腔内組織に張りを持って係止される複数の係止部を有する係止部材と、
を備えることを特徴とするカプセル留置型医療装置。
【0087】
(付記18) 前記カプセル型医療装置は、観察光学系を備えるカプセル型内視鏡であることを特徴とする付記17に記載のカプセル留置型医療装置。
【0088】
(付記19) 前記係止部材は、前記カプセル型医療装置の母線が所望の方向で体腔内組織に線接触するように該体腔内組織に係止される複数の前記係止部を有することを特徴とする付記17又は18に記載のカプセル留置型医療装置。
【0089】
(付記20) 前記係止部材は、前記観察光学系の観察視野の向きがずれないように係止位置が設定された複数の前記係止部を有することを特徴とする付記17〜19のいずれか一つに記載のカプセル留置型医療装置。
【0090】
(付記21) 前記係止部材は、前記観察光学系の観察軸を挟むように係止位置が設定された複数の前記係止部を有することを特徴とする付記17〜20のいずれか一つに記載のカプセル留置型医療装置。
【0091】
(付記22) 前記係止部材は、各係止位置を中心として前記カプセル型医療装置に働くモーメントを互いに打ち消すように該係止位置が設定された複数の前記係止部を有することを特徴とする付記17〜21のいずれか一つに記載のカプセル留置型医療装置。
【0092】
(付記23) 前記係止部材は、体腔内導入時には前記カプセル型医療装置周りに折り畳み自在で体腔内開放によって元の固定的な形状に復元展開する弾性材料からなることを特徴とする付記17〜22のいずれか一つに記載のカプセル留置型医療装置。
【0093】
(付記24) 前記係止部材は、グリップ形状に形成されていることを特徴とする付記17〜23のいずれか一つに記載のカプセル留置型医療装置。
【0094】
(付記25) 前記係止部材は、棒状形状に形成されていることを特徴とする付記17〜23のいずれか一つに記載のカプセル留置型医療装置。
【0095】
(付記26) 前記係止部材は、網状部材よりなることを特徴とする付記17〜23のいずれか一つに記載のカプセル留置型医療装置。
【0096】
(付記27) 前記係止部材は、シート状部材よりなることを特徴とする付記17〜23のいずれか一つに記載のカプセル留置型医療装置。
【0097】
(付記28) 前記係止部材は、前記カプセル型医療装置の一側面側に接線的に片寄らせて連結されていることを特徴とする付記17〜27のいずれか一つに記載のカプセル留置型医療装置。
【0098】
(付記29) 前記係止部材は、連結部が体腔内組織側に位置するように配設されることを特徴とする付記28に記載のカプセル留置型医療装置。
【0099】
(付記30) 前記係止部材は、連結部が体腔内組織とは反対側に位置するように配設されることを特徴とする付記28に記載のカプセル留置型医療装置。
【0100】
(付記31) 前記係止部材は、逆止構造を有する結束部材を含むことを特徴とする付記17〜30のいずれか一つに記載のカプセル留置型医療装置。
【0101】
(付記32) 前記係止部材は、前記観察光学系の観察軸方向に配設されて前記カプセル型医療装置が移動可能に連結される逆止構造を有するガイド部材からなることを特徴とする付記17〜23のいずれか一つに記載のカプセル留置型医療装置。
【0102】
(付記33) 前記係止部は、内視鏡的固定具により体腔内組織に係止される部分であることを特徴とする付記17〜32のいずれか一つに記載のカプセル留置型医療装置。
【0103】
(付記34) 前記係止部は、前記係止部材において前記内視鏡的固定具の係止が選択自在となるように多段に形成されていることを特徴とする付記33に記載のカプセル留置型医療装置。
【0104】
(付記35) 前記係止部は、自ら体腔内組織に対する係止機能を有して内視鏡的処置により体腔内組織に直接係止処理される係止部分を含むことを特徴とする付記17〜34のいずれか一つに記載のカプセル留置型医療装置。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明の実施の形態1のカプセル留置型医療装置の構成例を示す概略斜視図である。
【図2】カプセル留置型医療装置の構成例を示す断面構造図である。
【図3】無線型のカプセル留置型医療システムの概略構成例を示す模式図である。
【図4】カプセル留置型医療装置の内視鏡先端での保持状態を示す断面図である。
【図5−1】内視鏡を体腔内へ導入した様子を示す模式図である。
【図5−2】カプセル留置型医療装置を内視鏡から体腔内に放った様子を示す模式図である。
【図5−3】カプセル留置型医療装置の係止時の様子を示す模式図である。
【図6】カプセル留置型医療装置が体腔内組織に係止された様子を示す概略斜視図である。
【図7】留置固定状態を示す概略平面図である。
【図8】留置固定状態を示す概略断面図である。
【図9−1】変形例1の構成例を示す概略斜視図である。
【図9−2】その回収除去時の様子を示す概略斜視図である。
【図10】変形例2の構成例を示す概略斜視図である。
【図11】変形例3の構成例を示す概略斜視図である。
【図12】その係止状態を示す概略正面図である。
【図13】係止部材の向きを変えた係止状態を示す概略正面図である。
【図14】変形例4の構成例を示す概略斜視図である。
【図15】複数の軽視部材を設けた例を示す概略斜視図である。
【図16】変形例5の構成例を示す概略斜視図である。
【図17】網状部材の折り畳み状態を示す概略斜視図である。
【図18】シート状部材を用いた構成例を示す概略斜視図である。
【図19】本発明の実施の形態2の構成例を示す概略斜視図である。
【図20−1】片側係止状態の様子を示す概略斜視図である。
【図20−2】両側係止状態の様子を示す概略斜視図である。
【図21】変形例6の構成例を示す概略平面図である。
【図22】変形例7の構成例を示す概略斜視図である
【図23】変形例8の構成例を示す概略正面図である。
【図24】本発明の実施の形態3の構成例を示す概略側面図である。
【図25】変形例9の構成例を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
【0106】
100 カプセル留置型医療装置
200 カプセル型医療装置用留置装置
201 保持部材
202 係止部材
203 係止部
204 設置部
205 係止部材
206 係止部
210 係止部材
211 係止部
215 係止部材
220 係止部材
221 係止部
225 係止部材
226 係止部
227 連結部
230 係止部材
235 係止部
236 係止部材
241,242 係止部
243,244 係止部材
250,251 係止部
252 係止部材
255 係止部
256 係止部材
257 連結部
258 結束部材
260 係止部
261 係止部材
265 係止部材
266 係止部
300 カプセル型内視鏡
307 観察光学系
400 被検体
410 内視鏡用止血クリップ
411 体腔内組織
O 観察軸
L 母線




 

 


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