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切開鉗子 - オリンパスメディカルシステムズ株式会社
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発明の名称 切開鉗子
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−7140(P2007−7140A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−191475(P2005−191475)
出願日 平成17年6月30日(2005.6.30)
代理人 【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
発明者 鈴木 啓太
要約 課題
目的の部位を安定した状態で容易に把持もしくは切開することができ、手技時間の短縮化を図ることができる切開鉗子を提供すること。

解決手段
内視鏡2の鉗子チャンネル11に挿通されて用いられる切開鉗子1において、前記鉗子チャンネル11を介して体腔内に挿入される可撓管16と、この可撓管16の先端から突出した位置に配される長尺状の案内部材45と、前記先端に設けられ、かつ前記案内部材45の外周面に近接し前記外周面に沿って前記先端から突出した近接位置と、前記外周面に対して前記可撓管16の軸線L方向と交差する方向に離隔する離隔位置Fとの間で往復移動可能に設けられた鉗子片35と、を備え、前記案内部材45が、前記可撓管16の軸線L上に配されることを特徴とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
内視鏡の鉗子チャンネルに挿通されて用いられる切開鉗子において、
前記鉗子チャンネルを介して体腔内に挿入される可撓管と、
この可撓管の先端から突出した位置に配される長尺状の案内部材と、
前記先端に設けられ、かつ前記案内部材の外周面に近接し前記外周面に沿って前記先端から突出した近接位置と、前記外周面に対して前記可撓管の軸線方向と交差する方向に離隔する離隔位置との間で往復移動可能に設けられた鉗子片と、を備え、
前記案内部材が、前記可撓管の軸線上に配されることを特徴とする切開鉗子。
【請求項2】
前記可撓管に、前記軸線方向に延びるルーメンが形成されるとともに、
前記案内部材が筒状に形成されており、
前記案内部材の筒孔と前記ルーメンとが繋がっていることを特徴とする請求項1に記載の切開鉗子。
【請求項3】
前記可撓管に、前記軸線方向に延びるルーメンが形成されるとともに、
前記案内部材が筒状に形成されており、
前記案内部材が、この案内部材の後端から前記ルーメンの先端開口部を介して前記ルーメンに挿脱可能とされ、前記案内部材の後端が、前記ルーメンを通って前記ルーメンの後端開口部から進退操作可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の切開鉗子。
【請求項4】
前記可撓管が、コイル状に形成されたコイル管と、このコイル管を覆う外チューブとを同軸上に備え、
これらコイル管と外チューブとが、前記可撓管の軸線周りに互いに回転可能とされていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の切開鉗子。
【請求項5】
前記案内部材が、前記可撓管の軸線周りに回転可能とされていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の切開鉗子。
【請求項6】
前記案内部材が、前記可撓管の先端に着脱可能に設けられることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の切開鉗子。
【請求項7】
前記可撓管が前記内視鏡の鉗子チャンネルに挿通されて、前記鉗子チャンネルに設けられた鉗子起上台によって起上されたときの前記可撓管の屈曲部分に、補強部材が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の切開鉗子。
【請求項8】
前記可撓管の先端に、絶縁性の先端カバーが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の切開鉗子。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡とともに用いられる切開鉗子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、消化管系及び膵胆管系内にある疾患の処置を行う際に、内視鏡を用いて各種処置を行うことが増加している。内視鏡を用いた膵胆管系の処置には、十二指腸乳頭からカテーテルを挿入し、胆管や膵管を造影する診断的処置のほかに、バルーンや把持処置具によって胆管に存在する胆石などを回収する治療的処置などもある。
【0003】
これら処置を行う場合に、十二指腸乳頭の開口が狭く、各種処置具を胆管などに挿入することが困難なことがある。そこで、十二指腸乳頭の開口を広げるために、可撓管の先端に弓状の高周波電極が設けられたパピロトミーナイフによって、十二指腸乳頭の切開を行う十二指腸乳頭切開術が行われる。このとき、十二指腸乳頭を最適な方向に切開するために、可撓管を介して可撓管の軸線周りに高周波電極を回転させて、この高周波電極を適切な回転位置に合わせる必要がある。
【0004】
しかしながら、パピロトミーナイフは、その先端を体腔内で支持することができないため、術中に先端が振れやすく、安定した状態で目的の部位に迅速かつ適正な処置を施すのに熟練を要する。また、一対の鉗子片により目的の部位を把持したまま切開が可能となる高周波鉗子(例えば、特許文献1参照。)を、パピロトミーナイフの代わりに使用すれば、上記のような安定感は得られるものの、胆管などの内部にまで鉗子片の一片を挿入することは容易ではない。仮に、鉗子片の一片を挿入することができたとしても、その状態で位置合わせのために可撓管を回転させると、鉗子片の一片が前記挿入部位によって押さえられたまま鉗子片の他片が可撓管の回転軸に対して回転するため、その回転軸がブレてしまい、鉗子片の適切な位置合わせが困難になる。
【特許文献1】特開平05−253241号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、目的の部位を安定した状態で容易に把持もしくは切開することができ、手技時間の短縮化を図ることができる切開鉗子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明に係る切開鉗子は、内視鏡の鉗子チャンネルに挿通されて用いられる切開鉗子において、前記鉗子チャンネルを介して体腔内に挿入される可撓管と、この可撓管の先端から突出した位置に配される長尺状の案内部材と、前記先端に設けられ、かつ前記案内部材の外周面に近接し前記外周面に沿って前記先端から突出した近接位置と、前記外周面に対して前記可撓管の軸線方向と交差する方向に離隔する離隔位置との間で往復移動可能に設けられた鉗子片と、を備え、前記案内部材が、前記可撓管の軸線上に配されることを特徴とする。
【0007】
この切開鉗子においては、十二指腸乳頭の開口部に案内部材を挿入し、この挿入した状態で、可撓管を軸線周りに回転させる。すると、鉗子片が可撓管の軸線周りに回転する。このとき、案内部材が可撓管の軸線上に配されていることから、鉗子片は案内部材及び可撓管の軸線を中心として回転する。そして、鉗子片を所定の回転位置に合わせてから、その鉗子片を近接位置に配することにより、案内部材と鉗子片とによって十二指腸乳頭が把持される。すなわち、このとき案内部材は鉗子片の一片として機能する。このように把持した状態で、十二指腸乳頭の切開が行われる。
これにより、鉗子片の一片としての案内部材を十二指腸乳頭の開口部に容易に挿入することができるだけでなく、前記挿入した状態で可撓管を回転させたときに、回転軸を動かすことなく容易に鉗子片を回転させることができる。
【0008】
また、本発明に係る切開鉗子は、請求項1に記載の切開鉗子において、前記可撓管に、前記軸線方向に延びるルーメンが形成されるとともに、前記案内部材が筒状に形成されており、前記案内部材の筒孔と前記ルーメンとが繋がっていることを特徴とする。
【0009】
この切開鉗子においては、十二指腸乳頭の開口部に案内部材を挿入した状態で、ルーメンの後端から、例えばX線撮影のための造影剤を注入すると、その造影剤は、ルーメン及び案内部材の筒孔を通って、案内部材の先端から流出していく。すなわち、ルーメン及び案内部材が造影チューブとして機能する。それからX線撮影後、十二指腸乳頭を把持して切開する。
ここで、従来では、以下のように処置が行われていた。まず、造影チューブを十二指腸乳頭に挿入して造影剤を流す。そして、X線撮影後、造影チューブ内にガイドワイヤを送り込み、それからそのガイドワイヤを留置したまま、造影チューブを抜く。さらに、留置されたガイドワイヤに沿って切開用の処置具を送り込んでいき、この処置具によって十二指腸乳頭の切開が行われる。
【0010】
本発明においては、ルーメン及び案内部材が造影チューブとして機能することから、十二指腸乳頭の切開のためのガイドワイヤの挿入を不要にすることができ、迅速かつ容易に処置を行うことができる。
また、処置の迅速化のため、造影ルーメンと切開鉗子の可撓管とを平行に並べて、それら造影ルーメンと可撓管とを同時に送り込んでいくことも考えられるが、上記のように平行に並べると、全体の径が大きくなってしまう。本発明においては、ルーメン及び案内部材を造影チューブとして機能させることから、全体の細径を維持することができ、内視鏡の鉗子チャンネルへの挿脱性を向上させることができる。
【0011】
また、本発明に係る切開鉗子は、請求項1に記載の切開鉗子において、前記可撓管に、前記軸線方向に延びるルーメンが形成されるとともに、前記案内部材が筒状に形成されており、前記案内部材が、この案内部材の後端から前記ルーメンの先端開口部を介して前記ルーメンに挿脱可能とされ、前記案内部材の後端が、前記ルーメンを通って前記ルーメンの後端開口部から進退操作可能とされていることを特徴とする。
【0012】
この切開鉗子においては、十二指腸乳頭の開口部に案内部材を挿入した状態で、案内部材の後端から造影剤を注入する。それからX線撮影後、ルーメンの先端開口部を介して案内部材の後端をルーメンに挿入して、案内部材に沿って可撓管を送り込んでいく。それから、鉗子片と案内部材とによって十二指腸乳頭が把持され切開が行われる。
これにより、上記請求項2に係る発明と同様の効果を奏することができるだけでなく、造影チューブを案内部材として利用することができ、そのため、新たに専用の案内部材を用意する必要がなく、汎用性や簡便性を向上させることができる。
【0013】
また、本発明に係る切開鉗子は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の切開鉗子において、前記可撓管が、コイル状に形成されたコイル管と、このコイル管を覆う外チューブとを同軸上に備え、これらコイル管と外チューブとが、前記可撓管の軸線周りに互いに回転可能とされていることを特徴とする。
【0014】
この切開鉗子においては、十二指腸乳頭の開口部に案内部材を挿入した状態で、可撓管を回転操作すると、外チューブに対してコイル管が回転する。
これにより、外チューブと外部との間に摩擦があっても、コイル管を介して鉗子片を容易に回転させることができる。
【0015】
また、本発明に係る切開鉗子は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の切開鉗子において、前記案内部材が、前記可撓管の軸線周りに回転可能とされていることを特徴とする。
【0016】
この切開鉗子においては、十二指腸乳頭の開口部に案内部材を挿入した状態で、可撓管を回転操作すると、案内部材に対して可撓管が回転する。
これにより、案内部材と外部との間に摩擦があっても、可撓管及び鉗子片を容易に回転させることができる。
【0017】
また、本発明に係る切開鉗子は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の切開鉗子において、前記案内部材が、前記可撓管の先端に着脱可能に設けられることを特徴とする。
【0018】
この切開鉗子においては、案内部材が可撓管の先端に着脱可能に取り付けられる。ここで、十二指腸乳頭の大きさや状況などにより、必要な案内部材の長さや形状は異なる。
本発明においては、案内部材が着脱可能であることから、状況に応じた最適な案内部材を容易に取り付けることができ、短時間で最適な処置を行うことができる。
【0019】
また、本発明に係る切開鉗子は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の切開鉗子において、前記可撓管が前記内視鏡の鉗子チャンネルに挿通されて、前記鉗子チャンネルに設けられた鉗子起上台によって起上されたときの前記可撓管の屈曲部分に、補強部材が設けられていることを特徴とする。
【0020】
この切開鉗子においては、可撓管を鉗子チャンネルに挿通して鉗子起上台を操作すると、鉗子起上台によって可撓管が屈曲し起上する。このとき、その屈曲部分に補強部材が設けられていることから、可撓管の耐久性を向上させることができる。
【0021】
また、本発明に係る切開鉗子は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の切開鉗子において、前記可撓管の先端に、絶縁性の先端カバーが設けられていることを特徴とする。
【0022】
この切開鉗子においては、十二指腸乳頭を把持した状態で鉗子片に高周波電流を流すと、十二指腸乳頭が焼灼し、これにより切開が行われる。このとき、可撓管の先端に絶縁性の先端カバーが設けられていることから、先端カバーを介して生体組織に高周波電流が流れることを防止することができ、鉗子片に効率よく高周波電流を供給することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、十二指腸乳頭の開口部に案内部材を容易に挿入することができるだけでなく、前記挿入した状態で可撓管を回転させたときに、回転軸を動かすことなく容易に案内部材及び鉗子片を回転させることができることから、目的の部位を安定した状態で容易に把持もしくは切開することができ、手技時間の短縮化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
(実施形態1)
以下、本発明の第1の実施形態における切開鉗子について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態における切開鉗子1は、内視鏡2とともに使用して処置を行うものである。
そこで、まず、切開鉗子1とともに使用される内視鏡2について説明する。
内視鏡2は、術者が手に持ち各種操作を行う内視鏡操作部5と、体腔内に挿入する内視鏡挿入部6とを主な構成要素としている。すなわち、内視鏡2は、中空とした細長い内視鏡挿入部6の手元側となる一端に、内視鏡操作部5が連結されて構成されている。
【0025】
内視鏡操作部5には、各種処置具を挿入するための鉗子栓7が設けられている。鉗子栓7には、各種処置具の挿入口となる鉗子栓開口部10が形成されている。
内視鏡挿入部6には、各種処置具の挿通用通路である管状の鉗子チャンネル11が形成されており、また内視鏡挿入部6の先端には、チャンネル出口開口部12が形成されている。そして、鉗子チャンネル11の一端が鉗子栓開口部10とされ、他端がチャンネル出口開口部12とされている。さらに、鉗子チャンネル11の先端部であって、チャンネル出口開口部12の近傍には、各種処置具を起上させるための鉗子起上台15が設けられている。
このような構成のもと、各種処置具を鉗子栓開口部10から挿入し送り込んでいくと、それら処置具が鉗子チャンネル11を通って、チャンネル出口開口部12から外方に突出するようになっている。
【0026】
次に、本発明に係る切開鉗子1について説明する。
切開鉗子1は、可撓性を有し筒状に延びるシース部(可撓管)16を備えている。シース部16は、図2に示すように、線材が巻回されて形成されたコイル管17を備えており、このコイル管17の外周面には、その外周面を覆うようにして外チューブ20が同軸上に設けられている。シース部16内には、長さ方向に延びる貫通孔18が形成されており、この貫通孔18には、操作ワイヤ21が挿通されている。操作ワイヤ21は、ステンレスや鋼などの金属線からなり、シース部16に対して進退させることができるようになっている。操作ワイヤ21の先端には、図1に示すように、後述する処置部22が設けられている。
【0027】
また、シース部16の先端には、後述する先端カバー32が設けられている。一方、シース部16の後端には、各種操作を行うための操作部25が連結されている。
操作部25は、図3に示すように、シース部16の軸線方向に延びる操作本体部26と、この操作本体部26が挿通されて、操作本体部26に対して進退可能に支持されたスライド部27とを備えている。スライド部27には操作ワイヤ21の後端が取り付けられている。そして、スライド部27を操作本体部26に対して進退させると、操作ワイヤ21がシース部16に対して進退するようになっている。また、スライド部27には、不図示の高周波電源に接続するための接続部30が設けられている。接続部30は、柱状に延びる電極端子31を備えており、この電極端子31は操作ワイヤ21に電気的に接続されている。
このような構成のもと、高周波電源から延びる不図示のケーブルを接続部30に接続して、高周波電源を駆動することにより、ケーブル及び電極端子31を介して、操作ワイヤ21に高周波電流が流れるようになっている。
【0028】
さらに、本実施形態における切開鉗子1は、図4に示すように、柔軟性を有し長尺状に延びる案内チューブ(案内部材)45を備えている。案内チューブ45は、絶縁部材からなっており、筒状に形成されている。また、案内チューブ45は、シース部16の先端からその軸線L上に突出する取り付け筒部46を介してシース部16の先端に取り付けられている。すなわち、案内チューブ45は、シース部16の先端から突出した位置に配されている。さらに、案内チューブ45は、シース部16の軸線L上に配されており、案内チューブ45の軸線Mとシース部16の軸線Lとが一致している。また、案内チューブ45の先端部は、乳頭開口部などに挿入し易くするために、先端にいくにしたがって漸次径が小さくなるように形成されており、案内チューブ45の外周面には、図1に示すように、案内チューブ45の挿入距離を把握するために、所定の間隔毎にマーキング9が配されている。
【0029】
また、処置部22は、連結部材42を介してシース部16の先端に取り付けられた一片の鉗子片35を備えている。鉗子片35は、図5に示すように、横断面が三角形状に形成され、導電性を有する鉗子本体38を備えている。鉗子本体38は、連結部材42を介して操作ワイヤ21に電気的に接続されている。鉗子本体38の外表面には、三つの頂点部のうち、案内チューブ45側に配される一の頂点部を残して鉗子本体38の全体を覆う絶縁コーティング膜37が設けられている。絶縁コーティング膜37は、PTFE、ETFE、PEEKなどの絶縁性の樹脂、またはアルミナ、ジルコニアなどのセラミクス、DLC(Diamond Like Carbon)、DLN(Diamond Like Nanocomposite)などの絶縁部材からなっている。そして、外方に露出した一の頂点部は、高周波電流によって被切開部を切開する処置電極部36となる。
また、連結部材42は、操作ワイヤ21の先端に連結されている。さらに、連結部材42は、シース部16の軸線Lと直交する方向に向けられた取り付けピン40によって先端カバー32に取り付けられている。そして、操作ワイヤ21を進退させると、連結部材42は、取り付けピン40の軸線を中心として正逆回転するようになっている。
【0030】
このような構成のもと、操作ワイヤ21を進退させることにより、鉗子片35は、連結部材42を介して、案内チューブ45に対して開閉するようになっている。すなわち、操作ワイヤ21を退行させると、連結部材42を介して、鉗子片35が、案内チューブ45の外周面に近接した位置であって、かつその外周面に沿ってシース部16の先端から突出した近接位置Nに配されるようになっている。一方、操作ワイヤ21を進行させると、連結部材42を介して、鉗子片35が、案内チューブ45の外周面に対してシース部16の軸線Lと交差する方向に離隔する離隔位置Fに配されるようになっている。
さらに、近接位置Nに配されたときの鉗子片35の前記先端からの突出寸法は、案内チューブ45の突出寸法よりも短くなるように設定されている。
【0031】
また、シース部16の貫通孔18内には、操作ワイヤ21と平行に、管状のルーメン47が設けられている。このルーメン47の先端は、取り付け筒部46を介して、案内チューブ45の筒孔50と繋がっている。一方、ルーメン47の後端は、図2及び図3に示すように、シース部16の基端側であって、操作部25の近傍に設けられた鉗子取り付け部51まで延在している。すなわち、ルーメン47は、連結管52を介して取り付けられた筒状の本体筒部55まで延ばされており、これにより、本体筒部55の注入開口部56がルーメン47を介して案内チューブ45の先端まで繋がっている。なお、符号53は内視鏡挿入部6に取り付けるための取り付けフックを示している。
【0032】
さらに、図4に示すように、外チューブ20の先端には環状連結部57が設けられており、この環状連結部57を介して、外チューブ20とコイル管17とが、軸線L周りに互いに回転可能に構成されている。コイル管17の先端には、上記の先端カバー32が設けられており、コイル管17を回転させると、先端カバー32、鉗子片35及び案内チューブ45が、外チューブ20に対して、軸線L,Mを中心として回転するようになっている。
また、先端カバー32は絶縁部材からなっている。絶縁部材としては、例えば、アルミナやジルコニアなどのセラミックス、またはPTFE、ETFEなどのフッ素樹脂や、PEEKなどの樹脂等が用いられる。
【0033】
次に、このように構成された本実施形態における切開鉗子1の作用について、図1及び図6を用いて説明する。
なお、図1及び図6において、符号60は十二指腸乳頭、符号61は胆管、符号62は乳頭開口部を示している。
まず、内視鏡挿入部6を被検体内に挿入し、十二指腸乳頭60の近傍まで送り込む。それから、切開鉗子1を、鉗子栓開口部10から挿入して、チャンネル出口開口部12から案内チューブ45などを外方に突出させる。このとき、状況に応じて鉗子起上台15を作動し、シース部16を起上させる。それから、シース部16を送り込んでいき、図1に示すように、鉗子片35を離隔位置Fに配した状態で、案内チューブ45を乳頭開口部62に挿入する。
【0034】
案内チューブ45を挿入した状態で、手元側に配される鉗子取り付け部51の注入開口部56から造影剤を注入する。すると、ルーメン47及び案内チューブ45の筒孔50を介して、造影剤が案内チューブ45の先端から流出していく。このとき、ルーメン47及び案内チューブ45は造影チューブとして機能する。そして、胆管61に造影剤が充填された状態でX線撮影する。このX線撮影によって、胆管61内の処置が必要であるか否かが判断される。ここで処置が必要であると判断され、かつ乳頭開口部62が狭い場合、乳頭開口部62の切開が行われる。すなわち、切開鉗子1を高周波電源に接続し、さらに案内チューブ45を挿入した状態で、手元側に配された操作部25を介してコイル管17を軸線L周りに回転させる。すると、外チューブ20は不動のまま、コイル管17のみが回転する。そしてその回転がコイル管17の先端へと伝わり、案内チューブ45が、軸線L,Mを中心として回転する。同時に、鉗子片35も軸線L,Mを中心として回転する。
【0035】
そして、鉗子片35を所定の回転位置に配してから、案内チューブ45に対して鉗子片35を閉じる。すなわち、図6に示すように、鉗子片35を近接位置Nに配する。これにより、鉗子片35と案内チューブ45とによって、十二指腸乳頭60が把持される。このとき案内チューブ45は一片の鉗子片として機能する。それから、高周波電源を駆動して、操作ワイヤ21などを介して処置電極部36に高周波電流を流す。このとき、先端カバー32が絶縁部材からなっていることから、操作ワイヤ21から流れてきた高周波電流が先端カバー32を流れることはない。それから、処置電極部36からの高周波電流によって十二指腸乳頭60が焼灼され、十二指腸乳頭60の切開が行われる。そして、十二指腸乳頭60が切開された後、内視鏡挿入部6が留置されたまま、切開鉗子1が引き抜かれて、さらに、各種処置具が内視鏡挿入部6を介して挿入されて、胆管61の所定の処置が行われる。
【0036】
以上より、本実施形態における切開鉗子1によれば、案内チューブ45の突出寸法が鉗子片35の突出寸法よりも長く、かつ先端が細経化されているため、乳頭開口部62に案内チューブ45を容易に挿入することができる。さらに、案内チューブ45がシース部16の軸線L上に配されて、軸線Lと案内チューブ45の軸線Mとが一致しているため、案内チューブ45を乳頭開口部62に挿入した状態で、シース部16を回転させたときに、回転軸を動かすことなく、容易に鉗子片35を回転させることができる。そのため、十二指腸乳頭60を安定した状態で容易に把持もしくは切開することができ、手技時間の短縮化を図ることができる。
【0037】
また、ルーメン47及び案内チューブ45が造影チューブとして機能することから、十二指腸乳頭60の切開のためのガイドワイヤの挿入を不要にすることができ、迅速かつ容易に処置を行うことができる。さらに、造影ルーメンとシース部16とを平行に並べて挿入する必要がないことから、全体の細径を維持することができ、鉗子チャンネル11への挿脱性を向上させることができる。
また、外チューブ20とコイル管17とが互いに回転可能であることから、外チューブ20と外部との間に摩擦があっても、コイル管17を介して鉗子片35を容易に回転させることができる。
さらに、先端カバー32が絶縁部材からなっていることから、先端カバー32を介して生体組織に高周波電流が流れることを防止することができ、処置電極部36に効率よく高周波電流を供給することができる。
【0038】
なお、本実施形態においては、案内チューブ45が筒状に形成されているとしたが、これに限ることはなく、その形状は適宜変更可能である。例えば、単に棒状であってもよい。ただし、筒状にするとその筒孔を利用して造影ルーメンとして機能させることができるのは上述の通りである。
また、コイル管17と外チューブ20とを互いに回転可能としたが、これに限ることはなく、両者を固定してもよい。ただし、回転可能とした方が回転操作性をより向上させることができるのは上述の通りである。
また、先端カバー32が絶縁部材からなるとしたが、これに限ることはなく、その素材は適宜変更可能である。例えば、ステンレスなどであってもよいし、ステンレスの表面に絶縁コーティングを施してもよい。
【0039】
(実施形態2)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図7から図11は、本発明の第2の実施形態を示したものである。
図7から図11において、図1から図6に記載の構成要素と同一部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
この実施形態と上記第1の実施形態とは基本的構成は同一であり、ここでは異なる点についてのみ説明する。
【0040】
本実施形態においては、図7に示すように、先端カバー32の先端に開口部が形成されており、その開口部が開放されている。すなわち、先端カバー32の開口部が、ルーメン47の先端開口部65とされている。一方、図8に示すように、鉗子取り付け部51の注入開口部56が後端開口部とされている。
また、案内チューブ45aは、上記第1実施形態における案内チューブ45よりも長く形成されている。その長さ寸法としては、例えば、従来の造影チューブと略同一に設定される。そして、図7に示すように、案内チューブ45aの後端が、先端開口部65を介してルーメン47内に挿脱することができるようになっている。すなわち、案内チューブ45aの後端をルーメン47内に挿入すると、案内チューブ45aが、シース部16の先端から突出した位置に配されることになる。さらに、案内チューブ45aの後端をルーメン47内に挿入してシース部16を案内チューブ45aに対して進行させていくと、図8に示すように、案内チューブ45aの後端が、ルーメン47内を通って、注入開口部56から外方に突出するようになっている。そして、注入開口部56から突出した案内チューブ45aを介して、案内チューブ45aをルーメン47に対して進退操作することができるようになっている。
【0041】
このような構成のもと、十二指腸乳頭60を切開するには、図9に示すように、内視鏡挿入部6を介して、案内チューブ45aのみを乳頭開口部62に挿入する。そして、上記と同様にして、造影剤を注入してX線撮影する。ここで、胆管61などに各種処置が必要な場合には、内視鏡挿入部6の手元側に延びる案内チューブ45aの後端を、先端開口部65を介してルーメン47に挿入して、図10に示すように、案内チューブ45aに対してシース部16を進行させる。そして、鉗子片35の把持面が十二指腸乳頭60に対向する位置に配されるまで鉗子片35を送り込む。さらに、鉗子片35を所定の回転位置に合わせて、図11に示すように、鉗子片35を近接位置Nに配する。これにより、十二指腸乳頭60が把持される。それから、高周波電流を流すことにより切開が行われ、切開鉗子1が内視鏡挿入部6から引き抜かれて、さらに各種処置具によって胆管61の各種処置が行われる。
【0042】
以上より、上記実施形態1に係る切開鉗子1と同様の効果を奏することができるだけでなく、従来の造影チューブを案内チューブ45aとして利用することができ、そのため、新たに専用の案内チューブを用意する必要がなく、汎用性や簡便性を向上させることができる。
【0043】
(実施形態3)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図12は、本発明の第3の実施形態を示したものである。
本実施形態においては、シース部16及び鉗子片35に対して、案内チューブ45bが先端カバー32の先端において軸線L,M周りに回転可能に取り付けられている。すなわち、取り付け筒部46aの基端部に、フランジ部66が設けられており、このフランジ部66が取り付け筒部46aの先端カバー32からの抜け止めとして機能している。そして、取り付け筒部46aが軸線L周りに回転可能になっており、この取り付け筒部46aに案内チューブ45bが取り付けられている。
【0044】
このような構成のもと、案内チューブ45bを乳頭開口部62に挿入した状態で、コイル管17を回転させると、案内チューブ45bが不動のまま、鉗子片35が軸線L,Mを中心として回転する。
以上より、案内チューブ45bと外部との間に摩擦があっても、鉗子片35を容易に回転させることができる。
【0045】
(実施形態4)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図13は、本発明の第4の実施形態を示したものである。
本実施形態においては、先端カバー32の先端に、この先端から突出する筒状突出部67が設けられており、この筒状突出部67に案内チューブ45c,45d,45eが択一的に嵌合するようになっている。そして、案内チューブ45c,45d,45eを筒状突出部67に嵌合させることにより、案内チューブ45c,45d,45eが、選択的かつ着脱可能に先端カバー32の先端に取り付けられるようになっている。すなわち、案内チューブ45c,45d,45eは、複数種類用意されており、これら案内チューブ45c,45d,45eが交換可能に取り付けられるようになっている。
【0046】
案内チューブ45cの先端には、先端細径部70を介して、基端部と同径の同径挿入部71が設けられている。この案内チューブ45cは、スタンダードタイプで最も汎用性の高いタイプである。
案内チューブ45dの先端は、漸次径の細くなる傾斜部72が設けられている。この案内チューブ45dは、乳頭開口部62が小さく、挿入が困難な場合に用いられるものである。
案内チューブ45eの先端には、金属製のメタル挿入部74が設けられている。この案内チューブ45eは、メタル挿入部74を介して乳頭開口部62に挿入するようになっており、その乳頭開口部62への挿入が困難な場合に用いることができる。
【0047】
これら案内チューブ45c,45d,45eが選択的に着脱可能となっていることから、状況に応じた最適な案内チューブ45c,45d,45eを容易に取り付けることができ、短時間で最適な処置を行うことができる。
なお、案内チューブ45c,45d,45eを上記3タイプとしたが、これに限ることはなく、その形状や数は適宜変更可能である。
【0048】
(実施形態5)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
図14は、本発明の第5の実施形態を示したものである。
本実施形態においては、シース部16の先端部(先端カバー32)の近傍に、弾性部材からなる補強チューブ(補強部材)76が設けられている。
ここで、切開鉗子1を鉗子チャンネル11に挿通した状態で、鉗子起上台15を作動させると、鉗子起上台15によってシース部16が屈曲し起上する。本実施形態においては、その屈曲部分に補強チューブ76が設けられていることから、シース部16が起上したときにその屈曲部分が補強される。そのため、シース部16の耐久性を向上させることができる。
【0049】
なお、本実施形態においては、補強チューブ76を設けるとしたが、その形状・素材などは適宜変更可能である。例えば、図15に示すように、金属線で編み込まれた補強チューブ76aを設けるようにしてもよい。
また、上記第1から第5の実施形態において、鉗子片35の横断面形状を三角形状としたが、これに限ることはなく、適宜変更可能である。
また、案内チューブ45の形状や素材なども適宜変更可能である。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明に係る切開鉗子の第1の実施形態を示しており、内視鏡とともに使用して各種処置を行う様子を示す説明図である。
【図2】図1のシース部を拡大して示す側断面図である。
【図3】図1の切開鉗子の操作部及び鉗子取り付け部を拡大して示す説明図である。
【図4】図1の切開鉗子の先端部分を拡大して示す側断面図である。
【図5】図4のA−A線矢視断面図である。
【図6】図1の鉗子片を近接位置に配して、十二指腸乳頭を把持した様子を示す説明図である。
【図7】本発明に係る切開鉗子の第2の実施形態の要部を示す図であって、案内チューブの後端が先端開口部を介してルーメン47に挿入される様子を示す説明図である。
【図8】図7の案内チューブの後端が、注入開口部を介して突出した様子を示す説明図である。
【図9】図7の案内チューブ及び切開鉗子を用いて、切開を行う様子を示す図であって、案内チューブを乳頭開口部に挿入された様子を示す説明図である。
【図10】図7の案内チューブ及び切開鉗子を用いて、切開を行う様子を示す図であって、案内チューブを介して切開鉗子を送り込む様子を示す説明図である。
【図11】図7の案内チューブ及び切開鉗子を用いて、切開を行う様子を示す図であって、十二指腸乳頭を把持した様子を示す説明図である。
【図12】本発明に係る切開鉗子の第3の実施形態の要部を示す側断面図である。
【図13】本発明に係る切開鉗子の第4の実施形態の要部を示す側面図である。
【図14】本発明に係る切開鉗子の第5の実施形態の要部を示す側面図である。
【図15】図14の補強チューブの変形例を示す側面図である。
【符号の説明】
【0051】
1 切開鉗子
2 内視鏡
11 鉗子チャンネル
15 鉗子起上台
16 シース部(可撓管)
17 コイル管
20 外チューブ
32 先端カバー
35 鉗子片
45,45a,45b,45b,45d,45e,45f 案内チューブ(案内部材)
47 ルーメン
50 筒孔
56 注入開口部(後端開口部)
65 先端開口部
76 補強チューブ(補強部材)
L 可撓管の軸線
N 近接位置
F 離隔位置




 

 


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