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発明の名称 電子内視鏡
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−373(P2007−373A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−184102(P2005−184102)
出願日 平成17年6月23日(2005.6.23)
代理人 【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
発明者 柳沢 聡志 / 浦崎 剛
要約 課題
特殊光観察時に主ランプが消灯した場合でも、観察が続けられるようにする内視鏡システムを提供する。

解決手段
内視鏡システム1は、内視鏡2による特殊光観察を含む複数の観察モードを有するプロセッサ5を有する。さらに、主ランプ31と副ランプ46とを有し、観察モードに対応した観察光を出射するする光源装置3を有する。特殊光観察モード時に、主ランプ31が消灯して、副ランプ46の点灯した場合、プロセッサ5と光源装置3の動作を通常光観察モードに切り替える。
特許請求の範囲
【請求項1】
内視鏡による特殊光観察を含む複数の観察モードを有するプロセッサと、
第1のランプと第2のランプとを有し、前記観察モードに対応した観察光を出射する光源装置とを有し、
前記特殊光観察モード時に、前記第1のランプが消灯し前記第2のランプの点灯した場合、前記プロセッサと前記光源装置の動作を通常光観察モードに切り替えることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項2】
前記光源装置は、前記第1のランプが点灯指示状態において消灯したことを検知すると、前記第2のランプを点灯させることを特徴とする請求項1記載の内視鏡システム。
【請求項3】
前記光源装置は、前記第2のランプを点灯した場合、自己の観察モードを通常光観察モードに変更すると共に、前記プロセッサへ観察モードを通常光観察モードへ変更するコマンドを送信することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の内視鏡システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、接続されたモニタに通常光観察モードになっていることを示す表示を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の内視鏡システム。


発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡システムに関し、特に非常用ランプを有する光源装置を含む内視鏡システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、内視鏡システムが医療分野及び工業分野において広く普及して利用されている。内視鏡システムは、内視鏡と、内視鏡に接続されたプロセッサと光源装置とを有して構成されている。
【0003】
内視鏡システムには、特殊フィルタを用いて、光源装置からの通常観察光であるRGB光から波長を変更し、RGB光以外による特殊光、例えば蛍光、赤外光等を得て、その特殊光を用いた特殊光観察ができるものがある(例えば、特開2003−265410号公報)。
【特許文献1】特開2003−265410号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、そのような特殊光観察を行うためには、内視鏡も、光源装置も、プロセッサも特殊光観察モードの状態で動作する必要がある。
【0005】
また、光源装置の主となるランプが切れる等のエラー状態になると、副ランプが作動して観察画像は得られるが、特殊光観察モード時に主ランプが切れ、副ランプが作動して観察画像を得ても、色調が変化するため、副ランプ下での観察は困難であり、術者にとってその後の内視鏡挿入部の抜去等の操作は容易ではなかった。
【0006】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、特殊光観察時に主ランプが消灯した場合でも、観察が続けられるようにする内視鏡システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の内視鏡システムは、内視鏡による特殊光観察を含む複数の観察モードを有するプロセッサと、第1のランプと第2のランプとを有し、前記観察モードに対応した観察光を出射する光源装置とを有し、前記特殊光観察モード時に、前記第1のランプが消灯し前記第2のランプの点灯した場合、前記プロセッサと前記光源装置の動作を通常光観察モードに切り替える。
【発明の効果】
【0008】
特殊光観察時に主ランプが消灯した場合でも、プロセッサ等は通常光モードとなるため、副ランプ下でも観察が可能となり、挿入部の抜去、先端部の湾曲等の操作が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について述べる。
図1は、内視鏡システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態の内視鏡システム1は、体腔内に挿入し患部を観察あるいは処置する電子内視鏡2と、この内視鏡2にRGB光及び特殊光を供給する光源装置3と、内視鏡2により撮像された内視鏡映像信号を信号処理してモニタ4に内視鏡画像を表示させるプロセッサ5とを備えて構成される。
【0010】
内視鏡2は、患者の体腔内に挿入する挿入部の先端部に設けられた固体撮像素子であるCCD11と、挿入部先端へ観察照明光を導くライトガイド12と、内視鏡2の操作を行う操作部に設けられた操作スイッチ(図示せず)と、光源装置3に接続するためのコネクタ部13と、プロセッサ5とに接続するための電気コネクタ14とを有する。
【0011】
内視鏡2は、さらに挿入部の先端部に第2のCCD11aを有する。CCD11aには、増幅器11bが接続あるいは内蔵されている。これは、撮像画像の明るさが不足しているときに、蛍光等の弱い光の信号を増幅するためである。従って、内視鏡2は、通常光と特殊光、ここでは蛍光による観察が可能なものである。
【0012】
なお、電気コネクタ14には、撮像装置である第1のCCD11を識別するための識別手段(図示せず)が設けられている。その識別手段は、複数の接点ピンであり、接点ピンのHi/Lowの情報によってCCD11の種類を示すようにして、プロセッサ5は、その接点ピンの情報により接続された内視鏡2の種類を判定することができるようになっている。そして第2のCCD11aの種類を含む内視鏡2の情報は、内視鏡2のメモリ(図示せず)内に記憶されている。第2のCCD11aについても、CCD11と同様に電気コネクタ14の複数の接点ピンのHi/Low情報によりプロセッサ5に種類を判別させようとすると、ピン数が増えて電気コネクタ14が大型化してしまうので、そのようなことがないようにするためである。このようにすれば、プロセッサ5は、内視鏡2のメモリ内の情報を読み出すことによって、第2のCCD11aの種類の情報を得ることができる。
【0013】
プロセッサ5と光源装置3も、それぞれ、複数の観察モードを有し、特に通常光と特殊光の両方の観察モードに対応しており、内視鏡2と組み合わせて、内視鏡システム1は、通常光観察と特殊光観察を行うことができる。
【0014】
なお、プロセッサ5は、特殊光観察機能がない光源装置とも組み合わせて使用することができるが、プロセッサ5は、光源装置3との通信によって、光源装置3が特殊光観察に対応したものであるか否かを認識することができる。
【0015】
プロセッサ5は、内視鏡2のCCD11とCCD11aを駆動する駆動回路21と、CCD11とCCD11aからの映像信号を処理する映像処理回路22と、内視鏡システム1全体を制御する制御部としての中央処理装置(以下、CPUと略す)23と、キーボード、フロントパネル等の入力および表示手段(図示せず)とを有する。
【0016】
光源装置3は、メインの第1のランプ(以下、主ランプという)31と、フィルタ切り替え部32と、RGB回転板33と、絞り34と、フィルタ切り替え部32とRGB回転板33を介した主ランプ31からの光を、光ファイバであるライトガイド12の端面に集光するレンズ35と、光源装置3を制御するCPU36と、フロントパネル等の入力および表示手段(図示せず)とを有する。
【0017】
光源装置3のCPU36は、プロセッサ5のCPU23との間で通信を行い、信号ケーブル6を介して、各種データのやり取りを行っている。この通信により、光源装置3とプロセッサ5は、例えば機種種別とソフトウエアバージョン等のお互いの識別情報、お互いの状態情報、動作コマンド、などが送受信されている。よって、プロセッサ5は、通信により光源装置3の各種状態の切り替えが可能である。
【0018】
ユーザは、プロセッサ5のキーボードとフロントパネル、内視鏡2の操作スイッチ、及び光源装置3のフロントパネルのいずれからも観察モードなどを切り替えることが可能であり、プロセッサ5は、各種操作に応じて、CPU23の各種処理、光源装置3の状態、内視鏡2の状態などを切り替える。例えば、光源装置3では、観察モードに応じて、RGB回転板33の位置及び回転速度、フィルタ切り替え部32の回動板の回動位置などが切り替えられて、光源装置3は、その観察モードに応じた観察光を出射するように制御される。
なお、内視鏡システム1は、電源投入時は、各装置の電源投入の順序に拘らず、通常光観察モードとなるように設定されている。
また、内視鏡2によって得られた観察画像の明るさが、光源装置3からの観察光の光量だけでは十分でないときは、プロセッサ5は、CCD11aの増幅器11bのゲインを上げるように内視鏡2を制御する。例えば、特殊光観察である蛍光観察モードの場合、励起光は反射光に比べて非常に光の強度が小さいため、蛍光観察画像は暗くなる。そのような場合、後述するように光源装置3内の絞りが最も開いていれば、増幅器11bのゲインを上げることにより、蛍光観察画像の明るさが所定の明るさになるように制御される。なお、増幅器11bのゲインの最大値は予め決められており、プロセッサ5は、その最大値を超えて増幅器11bのゲインを上げることはない。なお、増幅器11bのゲインを上げても、観察画像の明るさが十分でないときは、プロセッサ5は、プロセッサ5内のAGC回路を動作させる。
【0019】
なお、本実施の形態では、内視鏡システム1の全体の制御は、CPU23によって行われているが、CPUの代わりにFPGA(Field Programmable Gate Array)等を用いて行うようにしてもよい。
【0020】
図2を用いて、光源装置3の構成をより詳しく説明する。図2は、光源装置3の構成を説明するための模式的構成図である。主ランプ31から出射した光は、フィルタ切り替え部32の複数のフィルタのいずれかを通して、RGB回転板33に向かう。RGB回転板32に向けられた光は、RGB回転板32の複数のフィルタのいずれかを通して、レンズ35に向かう。レンズ35から出射した光は、ライトガイド12の光ファイバの端面に集光される。
【0021】
フィルタ切り替え部32とRGB回転板33との間には、光量を制御するための絞り34が設けられている。絞り34の位置を制御することによって、フィルタ切り替え部32を通ってRGB回転板33に向かう光量が制御される。絞り34には、絞り34の位置を制御するための絞り位置制御機構34aが接続されており、CPU36からの制御信号に応じて、絞り34の位置を変更する。また、絞り34の位置を示す信号が、位置制御機構34aからCPU36と、後述するA/D変換部72を介してFPGA73とへフィードバックされている。なお、絞り34は、図示しないモータによって位置が移動し、その移動量はそのモータの電圧によって決定される。その電圧は、後述するように、図2では図示しないA/D変換部を介してCPU36と、A/D変換部72を介してFPGA73とへ伝えられる。
【0022】
図3は、フィルタ切り替え部32の構成を示す斜視図である。図4は、フィルタ切り替え部32上のフィルタとランプの配置を示す図である。フィルタ切り替え部32は、円板形状を有し、円板の周辺部であって、円板中心の周りに複数のフィルタが配設されている。複数のフィルタは、ここでは、白色フィルタ41、赤外フィルタ42、蛍光フィルタ43、狭帯域フィルタ44、通常光フィルタ45の5つのフィルタである。さらに、その円板の周辺部に、第2のランプとしての副ランプ46が、円板の周辺部に複数のフィルタと共に設けられている。すなわち、5つのフィルタと副ランプ46が、略等間隔で、円板の周辺部に配設されている。副ランプ46は、主ランプ31が何らかのエラーなどにより消灯した場合に備えて、代わりに設けられたランプであり、主ランプ31が消灯した場合でも、術者が観察を継続できるようにするランプであり、例えばハロゲンランプである。
【0023】
さらに、円板上のフィルタ切り替え部32の一方の面の周辺部には、その面に直交する方向に突出するように設けられた位置決め用突起部47が設けられている。後述するように、フィルタ切り替え部32は、観察モード等に応じて円板の中心を回動中心軸として、図示しないステッピングモータなどのモータによって駆動されて回動する。突起部47は、フィルタ切り替え部32の円板の回動位置の位置決め用の基準位置を検出するためのものである。フィルタ切り替え部32が図3において時計周りに回動したときに、光源装置3内に固定されて設けられたスイッチ48に突起部47が接触することによって、スイッチ48はオンされ、フィルタ切り替え部32の回動位置の基準位置を検出することができる。すなわち、スイッチ48が突起部47の接触を検出すると検出信号をCPU36へ出力するので、光源装置3は、スイッチ48がオン信号を出力したところから、ステッピングモータのパルス数をカウントすることによって、観察モード等に応じて、フィルタ切り替え部32の回動量を正確に制御し、所望のフィルタあるいは副ランプ46を選択することができる。
【0024】
次に、図5を用いて、光源装置3のRGB回転板33の駆動機構について説明する。図5は、光源装置3のRGB回転板33の駆動機構を示す構成図である。図5に示すように、光源装置3は、観察モードに応じて、RGB回転板33の位置および回転を制御して駆動するための機構として、RGB回転板33と、RGB回転板33を支持する移動板51と、移動板51の移動させる動力となる駆動用モータ52と、移動板51の位置を検出するための位置検出用センサ53を有する。CPU36は、位置検出用センサ53の検出信号に基づいて、移動板51の位置を観察モードに応じて、所定の位置になるように制御する。
【0025】
図6は、RGB回転板33の構成を説明するための図である。図6は、RGB回転板33の構成を示す構成図である。図6に示すように、RGB回転板33は、通常光観察用RGBフィルタ61R,61G,61B及び特殊光観察用フィルタ61a,61b,61cとを含んで構成される。RGB回転板33は、円板形状を有し、円板の周辺部であって、円板中心の周りに特殊光観察用フィルタ61a,61b,61cが配設されている。RGB回転板33の円板中心の周りであって、通常光観察用フィルタ61R,61G,61Bの内周部に、特殊光観察用フィルタ61a,61b,61cが配設されている。外周側の通常光観察用フィルタ61R,61G,61Bも、内周側の特殊光観察用フィルタ61a,61b,61cも、それぞれ略等間隔に、円板の中心部の周りに配設されている。
【0026】
従って、RGB回転板33のフィルタとフィルタ切り替え部32のフィルタとの組み合わせは、ユーザが選択した観察モードに応じて決定される。その組み合わせに応じて、RGB回転板33の位置と回動が制御され、かつフィルタ切り替え部32のフィルタが選択されるように制御されて、主ランプ31からの光の光路中にそれぞれのフィルタが配置される。
【0027】
図6に示すRGB回転板33が、円板の中心部の周りに回動可能に、移動板51に支持されるように固定される。そして、移動板51が、モータ52の駆動によって、所定の方向に移動して、かつ図示しないモータによってRGB回転板33を回転することによって、所定のフィルタが光路中に置かれる。その結果、ユーザの指定する観察モードに応じたフィルタが選択されてその観察モードによる観察が可能となる。
【0028】
以上のように構成された内視鏡システム1は、特殊光観察モードで使用中に、主ランプ31が切れる等の所定のエラーが発生して光が出射されなくなった場合、その後観察が出来なくなるので、本実施の形態に係る内視鏡システム1は、副ランプ46をオンして、内視鏡挿入部に補助的な光を供給し、加えて観察モードを通常光観察モードに変更する。その結果、術者がその内視鏡挿入部を体腔内から引き抜く等の操作をすることができるようになる。以下、その副ランプ46を動作させる等の処理について説明する。
【0029】
主ランプ31の点灯と消灯の制御は、光源装置3のフロントパネル(図示せず)のスイッチ、あるいは通信を介するプロセッサ5からのコマンドによって行われる。また、光源装置3には、筐体内の主ランプ31を収納する収納部内の温度を検出する温度センサ93が設けられている。この温度センサ93は、主ランプ31が熱くなり過ぎて故障する前に、主ランプ31の周辺部の温度が所定の温度になったかを検知するためである。
【0030】
そして、主ランプ31及び副ランプ46の点灯と消灯のステータスは、各ランプへの電源ラインに流れる電流を検出するセンサ(図示せず)を設けること等によって検知され、そのステータス情報は、CPU36へ送信される。
【0031】
従って、CPU36は、フロントパネルのスイッチ操作等による主ランプ31の点灯及び消灯の点灯指示状態において、主ランプ31が点灯しているか、あるいは消灯(完全に消えていなくてもほとんど消灯に近い場合も含む)しているかのステータスを検出して、主ランプ31と副ランプ46の制御を行う。
【0032】
CPU36は、フロントパネル(図示せず)のスイッチ等がオン指令にも拘わらず、主ランプ31が消灯した、あるいは上述した温度センサ93が所定の温度値以上になったときは、次の動作を行う処理を実行する。
【0033】
図7は、CPU36の副ランプを点灯するときの処理の流れの例を示すフローチャートである。特殊光観察モードにおいて、主ランプ31が消灯した場合において、CPU36は図7の処理をする。
【0034】
まず、副ランプ46を光路上に移動し(ステップS1)、副ランプ46を点灯する(ステップS2)。具体的には、CPU36は、主ランプ31が消灯したときはフィルタ切り替え部32を回動させて、主ランプ31の光路中に副ランプ46が置かれるように制御する。また、温度センサが所定の温度値以上になったときにも、CPU36は、主ランプ31を消灯して、副ランプ46が光路中に置かれるように制御する。副ランプ46がその光路上に置かれたことが、フィルタ切り替え部32の回動位置制御によって検出されると、CPU36は、副ランプ46を点灯させる。このとき、フロントパネル上の非常灯の表示が点灯し、ユーザに対して副ランプ46が点灯したことが知らされる。
【0035】
続いて、現在の観察モードが通常光観察モードであるか否かを判定する(ステップS3)。現在の観察モードが通常光観察モードであれば、その後は何もしないで処理は終了する。
【0036】
現在の観察モードが通常光観察モードでないときは、ステップS3でNOとなり、観察モードを特殊光観察モードから通常光観察モードに変更する処理を行う(ステップS4)。具体的には、その変更処理では、CPU36は、副ランプ46が点灯したことの通知を含めて、プロセッサ5のCPU23に対して通常光観察モードに変更する所定のコマンドを送信する。その結果、プロセッサ5のCPU23は、そのコマンドを受信したときに、観察モードが蛍光観察等の特殊光観察モードであるときには、観察モードを通常光観察モードに変更する。
【0037】
さらに、CPU36は、光源装置3も通常光観察モードに変更するように各種制御信号を出力する。その結果、光源装置3は、自己の観察モードも通常光観察モードに変更され、例えば、RGB回転板33の回転数を通常光観察用の回転数になる等、光源装置3が通常光観察モードとなる。
【0038】
そして、CPU23は、モニタ4にプロセッサ5と光源装置3の状態が通常光観察モードになっている旨を表示するための表示処理を実行する(ステップS5)。
【0039】
なお、内視鏡2が、図1に示すような2眼タイプの場合、CPU23は、内視鏡2がCCD11aを動作させているときには、通常光観察に用いられるCCD11を動作させるように制御信号を内視鏡2へ出力する。
【0040】
以上のように、術者が内視鏡2を使用して診断等を行っているときに、主ランプ31が機能しなくなっても、副ランプ46が作動し、かつ内視鏡システム1全体が通常光観察モードに変更される。よって、術者は、副ランプ46による通常光観察ができるので、モニタ4に映し出される内視鏡画像を観ながら内視鏡挿入部の抜去等の操作をすることができる。
【0041】
ここで、上述した主ランプのエラーを含めて、光源装置3に発生した各種エラーに応じて、観察モードの変更及び維持の処理について説明する。光源装置3は、内部の各種エラーを検知できるように構成されている。
【0042】
光源装置3には、内部の各種機器の動作状態がモニタされており、CPU36は、エラー状態が検知されたときに、その検知されたエラー状態に応じて観察モードを維持あるいは変更を行う。図8は、エラーの検知内容に応じて、観察モードとモード切替の有効・無効の内容を示す表である。
【0043】
まず、CPU36がフィルタ切り替え部32の回動板が回動しないことを検知した場合は、観察モードはその検知時の観察モードを維持するようにし、かつその検知以降のモード切替指示入力は無効とするように、CPU36は光源装置3を制御する(ケース1)。
【0044】
CPU36がRGB回転板33がモータ52を駆動しても移動しないことを検知した場合は、観察モードはその検知時の観察モードを維持するようにし、かつその検知以降のモード切替指示入力は無効とするように、CPU36は光源装置3を制御する(ケース2)。
【0045】
また、CPU36がRGB回転板33が回動しないことを検知した場合は、フィルタ切り替え部32の回動板を回動させて白色光用のフィルタ部に移動させ、プロセッサ5には通常光観察モードにするように制御信号を送信し、かつその検知以降のモード切替指示入力は無効とするように、CPU36は光源装置3を制御する(ケース3)。
【0046】
また、CPU36が主ランプ31を点灯するように指示したにも拘わらず主ランプ31が点灯しないことを検知した場合は、副ランプ46を光路中に移動して点灯し、プロセッサ5には通常光観察モードにするように制御信号を送信し、かつその検知以降のモード切替指示入力は無効とするように、CPU36は光源装置3を制御する(ケース4)。
【0047】
なお、上述したように、主ランプ31用の温度センサ93が所定の温度値以上となったことをCPU36が検知した場合は、副ランプ46を光路中に移動して点灯し、プロセッサ5には通常光観察モードにするように制御信号を送信し、かつその検知以降のモード切替指示入力は無効とするように、CPU36は光源装置3を制御する(ケース5)。
【0048】
さらに、上述したように、主ランプ31が点灯後、消灯したことをCPU36が検知した場合は、副ランプ46を光路中に移動して点灯し、プロセッサ5には通常光観察モードにするように制御信号を送信し、かつその検知以降のモード切替指示入力は無効とするように、CPU36は光源装置3を制御する(ケース6)。
【0049】
また、CPU36が副ランプ46について断線などの異常が検知した場合は、観察モードはその検知時の観察モードを維持するようにし、かつその検知以降のモード切替指示入力は有効とするように、CPU36は光源装置3を制御する(ケース7)。
【0050】
なお、以上のようなエラーの内ケース1から6の場合は、光源装置3のフロントパネルのLED(発光ダイオード)が、全て点滅するようにして、ユーザにエラーが発生していることが知らされる。
【0051】
次に、絞り34の位置信号の送受信について説明する。
光源装置3では、蛍光観察の場合、観察画像の明るさが足りないと、CCD11aのゲインを上げることによって、観察画像の明るさが確保される。具体的には、CPU36が、観察画像の明るさを確保するように絞り34の位置制御を行いながら、絞り34の位置を検出した結果、最も絞り34が開いているにも拘わらず、観察画像の明るさが足りない場合に、CPU36は、CCD11aの増幅器11bのゲインを上げることによって、蛍光観察の画像の明るさを確保する。
【0052】
図9は、絞り34の位置信号の送受信を説明するための回路図である。図9は、光源装置3とプロセッサ5の回路構成を示す。上述したように、光源装置3では、絞り34には位置制御機構34aが接続されており、CPU36からの制御信号に応じて、絞り34の位置が変更される。また、絞り34の位置を示す信号(以下、絞り位置信号という)は、位置制御機構34aからCPU36とFPGA73へ、それぞれ増幅器71とA/D変換器72を介してフィードバックされている。また、FPGA73は、絞り34の位置すなわち絞り34の開度の情報を、プロセッサ5へ後述するような通信手順に基づいて送信する。
【0053】
光源装置3とプロセッサ5は、信号ケーブル6によって接続されている。信号ケーブル6の両端部には、それぞれ着脱可能なコネクタ75と76が設けられている。信号ケーブ6内には、CPU36とプロセッサ5のCPU23とを接続する信号線77と、絞り位置信号を光源装置3からプロセッサ5へ送信するための2線の信号線78、79と、電源線80とが挿通されている。
【0054】
プロセッサ5は、2線の信号線78、79のそれぞれに対応してフォトカプラ81,82を有する。フォトカプラ81,82には、電源線80を介して光源装置3から電源が供給されている。フォトカプラ81,82のそれぞれのフォトダイオードの出力は、プルアップ抵抗83によりプルアップされ、増幅器84を介してCPU23へ供給される。
【0055】
図10は、2本の信号線78、79に供給される信号の波形図である。FPGA73は、信号線78には、データ信号DATAを供給し、信号線79にはクロック信号CLKを供給する。絞り位置信号は、10ビット信号で送信され、ノイズ、A/D変換の精度を考慮して上位8ビットの部分のみがデータとして利用される。
【0056】
絞り位置信号を表すデータ信号DATAは、信号線78のクロック信号CLKに合わせて、FPGA73から信号線78に出力される。詳しくは、データ信号DATAの各パルス信号は、クロック信号CLKの信号の立下がりに出力される。これは、CPU23では、クロックCLKの立上がりのタイミングでラッチするので、クロックの立ち上がりまでに十分な余裕を持ってセットアップとホールドの時間を確保するためである。
【0057】
特に、絞り位置信号であるデータ信号DATAは、FPGA73から、クロック信号CLKと一緒に、言い換えると、クロック信号CLKが出力されているときのみプロセッサ5のCPU23に送信される。よって、FPGA73は、絞り位置信号を送信する期間t1間に所定の時間間隔t2を設けることによって、受信側のプロセッサ5のCPU23に絞り位置信号の始まりと終わりを認識できるようにしている。言い換えると、CPU23は、時間間隔t2によって絞り位置信号の始まりと終わりを認識する。
【0058】
このように、絞り位置信号は間欠的に出力される。従って、特殊光観察、例えば蛍光観察のモードときに、絞り位置信号を示すデータ信号DATA間、及びクロック信号CLK間に、所定の時間t2の間隔を設けることによって、プロセッサ5が、2本の信号線を用いて絞り位置信号を受信して、絞り34の開度を認識することができる。
【0059】
なお、上述したように、プロセッサ5は、特殊光観察機能がない光源装置とも組み合わせて使用することができる。よって、光源装置3は、プロセッサ5が特殊光観察に対応していないときは、絞り位置信号を送信しない。また、光源装置3が特殊光観察機能に対応していないときは、プロセッサ5は、その信号線78、79を別の機能、例えばレリーズ信号と、フリーズ信号とに割り当てるようにしてもよい。
【0060】
また、光源装置3が特殊光観察機能に対応していない場合は、絞り位置信号の送信は必要ないので、光源装置3とプロセッサ5とを接続する信号ケーブルは、CPU36とプロセッサ5のCPU23とを接続する信号線77と、電源線80とが挿通され、2線の信号線78、79は物理的に挿通されていない信号ケーブルでよい。そのような場合は、絞り位置信号非対応ケーブルでよく、CPU間の通信のための信号線が挿通されているものでよい。
【0061】
但し、絞り位置信号対応ケーブルと絞り位置非対応ケーブルとは、着脱式のコネクタ部は共通の形状をしている。これは、光源装置3とプロセッサ5の側のそれぞれのコネクタ部を、絞り位置対応のものと絞り位置非対応のものとで共通化してコストを低減するためである。
【0062】
そこで、絞り位置対応のものと絞り位置非対応のものとを、信号ケーブル部の色、あるいは両端部のコネクタの色を異ならせるようにして、ユーザが、一目で絞り位置対応のものと絞り位置非対応のものとを区別できるようにしている。あるいは、信号ケーブルあるいはコネクタ部に所定のマーク、記号、文字等を付加するようにしてもよい。
【0063】
図11は、信号ケーブルの例を示す外観図である。信号ケーブル6は、ケーブル部6aの色と、両端のコネクタ部75、76の色が異なる。また、コネクタ部75には、ケーブルの型名が記載された機種名表示部6bが設けられている。
【0064】
さらに、信号ケーブルの形状が同じであるため、上述したように、特殊光観察機能のある光源装置3とプロセッサ5とを、特殊光観察非対応の信号ケーブルによって接続することもできてしまう。
【0065】
そこで、プロセッサ5に、絞り位置信号を監視し、かつ通信によって接続された光源装置3が特殊光対応であるか否かを判定し、特殊光対応の光源装置が接続されているにも拘わらず、予め決められた時間が経過しても絞り位置信号のデータ信号DATA及びクロックCLKの少なくとも一方が受信されないときは、信号ケーブルが特殊光対応のケーブルではないと判定し、モニタ4の画面上にその旨のメッセージを表示する。
【0066】
なお、このDATA信号等の監視は、例えば、プロセッサ5のCPU32(あるいはFPGA)によって行うことができる。あるいは、プロセッサ5に設けられた信号監視用の専用のチップを用いてもよい。
【0067】
さらに加えて、特殊光観察機能のある光源装置3とプロセッサ5とが、特殊光観察非対応の信号ケーブルによって接続された場合、プロセッサ5にいかなる種類の内視鏡が接続されても、プロセッサ5は、モニタ4に表示される映像をモノクロにする。そして、そのような場合に、接続された内視鏡が特殊光観察対応のものであっても、プロセッサ5は、特殊光観察モードには移行しない。
【0068】
すなわち、特殊光観察機能のある光源装置3とプロセッサ5とが、特殊光観察非対応の信号ケーブルによって接続された場合に、内視鏡が特殊光観察対応のものであろうと、通常光観察のみ対応のものであろうと、モニタ4にモノクロの映像が表示されるため、ユーザはシステムに適さないケーブルが接続されていることを容易に認識することができる。図12は、システムに適さないケーブルが接続されていること知らせるための画面例を示す図である。図12示すように、モニタ4の画面上には、モノクロの内視鏡画面表示部91に加えて、「ケーブルを確認して下さい」というメッセージを含むメッセージウインドウ92が表示される。結果として、画面がモノクロになるため、ユーザは内視鏡システムを使用することができないことになる。
【0069】
従って、ユーザは、いつも適切な組合せの状態のシステムを使用することができるので、使用を開始してから、画面が暗い等の問題発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の実施の形態に係わる内視鏡システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わる光源装置の構成を説明するための模式的構成図である。
【図3】フィルタ切り替え部の構成を示す斜視図である。
【図4】フィルタ切り替え部上のフィルタとランプの配置を示す図である。
【図5】光源装置のRGB回転板の駆動機構を示す構成図である。
【図6】RGB回転板の構成を示す構成図である。
【図7】CPUの副ランプを点灯するときの処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図8】エラーの検知内容に応じて、観察モードとモード切替の有効・無効の内容を示す表である。
【図9】絞りの位置信号の送受信を説明するための回路図である。
【図10】2本の信号線に供給される信号の波形図である。
【図11】信号ケーブルの例を示す外観図である。
【図12】システムに適さないケーブルが接続されていること知らせるための画面例を示す図である。
【符号の説明】
【0071】
1 内視鏡システム、2 内視鏡、3 光源装置、4 モニタ、5 プロセッサ、6 信号ケーブル、12 ライトガイド、13,14 コネクタ部、31 主ランプ、32 フィルタ切替部、33 RGB回転板、34 絞り、35 レンズ




 

 


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