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発明の名称 吸収性物品
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−82577(P2007−82577A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2005−271469(P2005−271469)
出願日 平成17年9月20日(2005.9.20)
代理人 【識別番号】100076532
【弁理士】
【氏名又は名称】羽鳥 修
発明者 近藤 幸 / 店網 俊安 / 長原 進介
要約 課題
簡易な構造であり、良好な装着感を有し、陰唇間に挟んで使用される吸収性物品を提供すること。

解決手段
本発明の吸収性物品1は、吸収体4を備えた実質的に縦長の吸収性本体12からなり、陰唇間に挟まれて使用される。吸収性本体12の形状は円筒形状であり、略同形状の吸収体4の外周面に表面シート2が接着されて形成されている。吸収体4は陰唇間の装着圧力で、該陰唇間の空間形状に沿って変形可能な材料から形成されている。具体的には、吸収体4は、不織布から形成されており、不織布はエアレイド法又はエアースルー法により作製されていることが好ましい。
特許請求の範囲
【請求項1】
吸収体を備えた実質的に縦長の吸収性本体からなり、陰唇間に挟まれて使用される吸収性物品であって、
前記吸収体は陰唇間の装着圧力で、該陰唇間の空間形状に沿って変形可能な材料から形成されている吸収性物品。
【請求項2】
前記吸収性本体が筒状体であり、該筒状体の中空部に指先を挿入して装着される請求項1記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記吸収性本体が、筒状体の周壁の一部が長手方向全体に亘って切開された筒状形状体であり、該筒状形状体の中空部に指を挿入して装着される請求項1記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記筒状形状体の切開部に、保形シートが架け渡されている請求項3記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記吸収体は不織布から形成されている請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記吸収性本体における長手方向の両側縁部から一対のウイング部が延出している請求項1〜5の何れかに記載の吸収性物品。
【請求項7】
下着の内側に装着固定された生理用ナプキンと併用される請求項1〜6の何れかに記載の吸収性物品。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品、特に女性の陰唇間に挟んで使用される吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、女性の陰唇間の空間に挟んで使用される陰唇間パッド等の小型の吸収性物品が知られている。この種の吸収性物品は、その肌当接面が直接陰唇間と密着して着用されるものであり、その防漏性が高められている。
また、女性の陰唇間への確実かつ衛生的な装着を容易にする構造の陰唇間パッドが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1において、着用者の指が挿入される指挿入用洞が非肌当接面の長手方向に沿って形成されており、指挿入用洞の開口部が非肌当接面の面方向に指幅方向の開口が直接的に確保される指挿入用口となっており、指挿入用口は、着用者の陰唇間の所定の位置に当接される肌当接面の当接ポイントに対応する非肌当接面の指当接ポイントに着用者の指先を案内するものであり、指当接ポイントの近傍に、指挿入用洞内において指挿入用口からの指の挿入の進行を規制する指挿入規制部が設けられている陰唇間パッドが開示されている。
【0004】
【特許文献1】再表2002−94150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1記載の陰唇間パッドは、陰唇間への陰唇間パッドの装着が確実かつ衛生的なものである。該パッドの構造は、該パッドの縦中心線に沿って、肌当接面側が山となるように且つ非肌当接面側が谷となるように2つ折りされており、非肌当接面側の面同士が接着剤で部分的に接着されて、指挿入規制部が形成されている。また、非肌当接面側における2つ折りの谷の幅が、長手方向の一方に向けて、次第に狭くなるように形成されている。このように、該パッドは、比較的複雑な構造を有している。
また、特許文献1記載の陰唇間パッドは、主に略平面状の部分から構成されており、女性の陰唇間に挟んで使用された場合、違和感を与える惧れも考えられる。
【0006】
従って、本発明の目的は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る陰唇間に挟んで使用される吸収性物品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、吸収体を備えた実質的に縦長の吸収性本体からなり、陰唇間に挟まれて使用される吸収性物品であって、前記吸収体は陰唇間の装着圧力で、該陰唇間の空間形状に沿って変形可能な材料から形成されている吸収性物品を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の吸収性物品によれば、簡易な構造であり、良好な装着感を有し、陰唇間に挟んで使用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の吸収性物品の好ましい第1実施形態について、図1及び図2を参照しながら説明する。
【0010】
本実施形態の吸収性物品1は経血の吸収パッドであって、図1に示すように、吸収層10及び防漏層11を備えた実質的に縦長の吸収性本体12からなり、陰唇間に挟まれて使用される。吸収性本体12における吸収層10は、液透過性の表面シート2と液保持性の吸収体4とから形成されていて、防漏層11は、液不透過性の裏面シート3からなる。吸収体4は陰唇間の装着圧力で、該陰唇間の空間形状に沿って変形可能な材料から形成されている。具体的には、吸収体4は不織布から形成されている。尚、図1には、本物品1の長手方向の両端部のうち一方のみが示されているが、他方も同様に形成されている(以下、同様)。
本物品1は、下着の内側に固定された生理用ナプキン等の吸収性物品と併用されることが、多量の体液を漏れることなく吸収保持できる観点から好ましい。
【0011】
本実施形態の吸収性物品1について詳述すると、吸収性本体12は、図1に示すように、円筒状体であり、具体的には略同心2重円筒形状を有している。吸収性本体12内の中空部13は円柱状の空間であり、該中空部13の前後端部それぞれは略円形に開口している。
本物品1は、その中心軸に対して略回転対称性を有しており、外周面における周方向の何れの部分も陰唇間の空間に挟んで装着することできるようになされている。また、本物品1は、その回転中心線を垂直2等分する仮想断面に対して略面対称性を有しており、長手方向両端部のどちら側の部分も、着用者の腹側又はヒップ側に向け装着することができるようになされている。
【0012】
本実施形態の吸収性物品1は、円筒状体である吸収性本体12の中空部13に指先を挿入支持して身体へ装着される。吸収性本体12の長手方向の前後端部それぞれには、図1に示すように、円形の開口部14が設けられている。本物品1は、前述したような略面対称性を有しており、前記前後端部の何れの開口部14にも指先を挿入して、本物品1を支持することができる。本物品1の中空部13に指先が挿入されると、その周囲全体が吸収性本体12の内周面により包まれ、本物品1が該指先に引っかかり、本物品1が操作時に指先から脱落しないようになされている。
また、身体から本物品1を取り外す際には、同様に、指先を腹側に向いている開口部14に挿入して行われる。このように、本物品1の操作時に、身体への装着及び身体からの取り外しの際に、指先が直接身体に触れないため、該指先が汚れないようになっている。
【0013】
本物品1は、陰唇間の空間に挟んで装着された場合、図2に示すように、陰唇間の空間形状に沿って変形可能であり、吸収性本体12における中空部13も、吸収体4の変形に従い変形するようになされている。本物品1は、円筒形状の吸収体4が柔軟性のある不織布から形成されていることに加えて、その内部に中空部13である空間を設けることにより、その変形性が更に高められている。
表面シート2及び裏面シート3それぞれも、後述するような柔軟な材料から形成されていることが好ましい。
【0014】
本実施形態の吸収性物品1について、更に説明すると、吸収性本体12の外周面は表面シート2から形成されている。表面シート2は、薄く柔らかい材料から形成されていて、円筒形状に形成された吸収体4の外周面上に捲かれ接着されている。
また、円筒形状の吸収体4の内周面上には裏面シート3が接着されている。裏面シート3は防漏性を有していることが、本物品1をその使用後に取り外す際、中空部13に挿入した指先に、吸収体4に保持されている体液が直接付着しないようにする観点から好ましい。
【0015】
本物品1は、表面シート2が円筒形状の吸収体4の外周面に捲かれており、着用状態における肌当接面及び非肌当接面それぞれが、共に一枚の該表面シート2から形成されていて、肌当接面側から非肌当接面側への液透過性を有している。
本物品1は、比較的少量の体液であれば本物品1のみで吸収保持することができる。一方、排泄される体液の量が多い場合、体液の吸収性能をより高める観点から、下着の内側に固定して使用される生理用ナプキン等が併用されることが好ましい。
【0016】
本実施形態の吸収性物品1は、体液を吸収した本物品1を交換する際に、下着の内側に装着固定された生理用ナプキン等が更に体液を吸収保持することが可能であれば、本物品1のみを交換し、該生理用ナプキン等は交換せずに、そのまま継続して使用することが好ましい。
【0017】
本実施形態の吸収性物品1における吸収性本体12の外径は、陰唇間の空間に好ましく密着し挟まれる観点から、5〜60mmであることが好ましく、特に10〜35mmであることが好ましい。また、吸収性本体12の内径は、中空部13に陰唇間の空間形状に沿って変形する際の十分な空間を設ける観点から、3〜50mmであることが好ましく、特に7〜30mmであることが好ましい。
また、吸収性本体12の長さは、陰唇間の空間に好ましく密着し挟まれる観点から、25〜120mmであることが好ましく、更に20〜110mmであることが好ましく、特に30〜80mmであることが好ましい。
【0018】
本実施形態の吸収性物品1は、陰唇間に挟まれるとき、容易に変形し、違和感を感じさせないものでなければならない。即ち、陰唇間の空間形状に沿って容易に変形可能な柔らかさを持たねばならない。一方、使用中完全に押し潰れて脱落してはならない。すなわち、変形に対する回復性を持たねばならない。
特に吸収性物品1中央の中空部13が容易に潰れるが、回復性を持っていることが、高い変形追随性と、高い脱落防止性を両立する上で重要である。このため、加圧性評価と回復性評価を以下のように行った。
オリエンテック(株)製テンシロン試験機(RTC-1220)を加圧モードとし、測定部(ロードセル)に加圧用円盤を取り付け、測定をおこなった。加圧用円盤は、下側が直径150mm、上側が直径100mmで、各々が平行となるようにセットした。円筒形状の吸収体4は、長さ100mm以下の場合はそのまま、100mm以上の場合は(測定機に入る様)100mmにカットして、円筒を横にして上下加圧用円盤の間に置く。
(加圧性評価)
加圧性評価では、円筒状吸収性物品の潰れ易さを評価する。そのため、前記吸収体をはさんだ状態(従って円盤間距離は、吸収体の大きさに合わせて適宜調節する)で、計測を開始し、圧縮応力500cNとなるか又は上下円盤間の距離が5mmとなった時点で計測を終了する。圧縮速度は50mm/分で測定をおこなう。
好ましい円筒状吸収性物品は、上下円盤間の距離が5mmにおいて圧縮応力が500cN未満であり、上下円盤間の距離が10mmのときの圧縮応力が20cN以下であることが好ましく、2〜15cNがより好ましく、5〜10cNが特に好ましく、装着時の違和感を感じ難い。
(回復性評価)
回復性評価では、円筒状吸収性物品の圧縮後の回復性を評価する。そのため、加圧性評価における上下円盤間の距離5mmの圧縮状態で、円筒状吸収性物品を20分保持する。20分後上昇速度50mm/分で上側円盤を上昇させ、圧縮応力が1cNとなる距離H1をチャートから読み取る。これを用いて回復比を次の様に計算する。回復比=H1(mm)/5(mm)×100(%)。この回復比は、20%〜90%が好ましく、40%〜70%であることが更に好ましく、使用後に円筒状吸収性物品の脱落が起こりにくく、前記回復比であれば、中空部13が部分的に回復しているため、廃棄時に指を挿入し易くする点から好ましい。
【0019】
本実施形態の吸収性物品1において、吸収性本体12における吸収体4の形成材料としては、吸収性能を有し且つ陰唇間の空間形状に沿って変形可能な材料が好ましい。具体的には、吸収体4の形成材料としては、熱可塑性繊維を用い、熱融着によってネットワークを形成した不織布が好ましく、特に、エアレイド法により作製された不織布が好ましい。また上記のような優れた回復性を発現する観点から、用いる熱可塑性繊維が3次クリンプした捲縮度の高い繊維であることが更に好ましい。
エアレイド法により作製した不織布は、エアレイド空気を利用してパルプ繊維等の分散を行っているため、繊維密度が低く、ふんわりとしたソフト感があり、保液性、ろ過性、嵩高性に優れている。エアレイド法により作製した不織布から、円筒状体を形成する方法としては、例えば、エアレイド法による不織布の作製後20〜50mm程度の幅に不織布をスリットし、ロール状とするか、このまま5〜15mmの直径を持つ回転する円筒に斜めに巻き付け、円筒の回転軸方向に不織布を移動させる。円筒は回転装置と繋がった軸端部と固定されていない開放端を有している。スパイラル状に巻きつけられた不織布は、以下のいずれかの方法の単独または組み合わせにて厚み方向に固定される。すなわち、不織布と不織布の重なり部に接着剤を塗工する方法、ホットエアーを円筒から噴きつけ再固定させる方法、ピンエンボス(ヒートシールまたは超音波シール)により固定する方法等が挙げられる。前記厚み方向固定後、円筒の開放端付近もしくは開放端を越えて所望の長さにカットし、円筒状吸収体を得る。この他、不織布をスリットせずに長手方向に所望の重ね枚数となるように巻取り、厚み方向に固定しカットする方法によって製造することもできる。このように作製した不織布は、繊維材料が一体的に形成されており、つなぎ目を有していない。
また、前述したような一体的な円筒状体の作製方法に替えて、エアレイド法により作製した嵩高な不織布を丸めて、一層又は複数の層からなる円筒状体の吸収体4を作製することも好ましい。この場合には、不織布の端部は、ヒートシール又はホットメルト接着剤等の公知の手法により接合されることが好ましい。
【0020】
前述したように、エアレイド法により作製した吸収体4の坪量は、吸収性能を有し且つ陰唇間の空間形状に沿って変形可能にする観点から、20〜200g/m2であることが好ましく、特に60〜150g/cm2であることが好ましい。また、円筒形状の吸収体4の動径方向において、繊維密度差を設けることも好ましい。例えば、円筒状体の外周面側の部分の繊維密度を0.01〜0.1g/cm3とし、内周面側の部分の繊維密度を0.05〜0.5g/cm3とすることは、良好な装着感を確保すると共に、湿潤時の剛性及び吸収性を得る観点から好ましい。ここで、円筒状体の外周面側の部分は、吸収体の実質的な厚みに対し、外側1/3までの部分、更に詳細には最外面〜吸収体厚みの25%までの長さの部分である。同内周面側の部分は、内側1/3までの部分、更に詳細には最内面〜吸収体厚みの25%までの長さの部分である(以下、同様)。
吸収体4の動径方向において、円筒状体の外周面側の部分と内周面側の部分との間における繊維密度は、両周面側の部分の繊維密度の中間の値であって、漸次変化していることが好ましい(以下、同様)。
エアレイド法により作製した吸収体4の動径方向において、繊維密度を変化させる方法としては、吸収体を同じ不織布より作成し、層構造を2層以上好ましくは3層以上とするだけで内径外径差によって密度差を生じるが、例えば、前述した吸収体の製造方法において、巻きつける際のテンションをコントロールする方法、部分的に(内周面側の部分)にエンボス処理をおこなう方法、多層に重ねた不織布にホットエアーを吹き付けて、外面側の不織布の厚みを増す方法等がある。
【0021】
また、吸収体4の形成材料としては、エアスルー法により作製した不織布も好ましい。該不織布は、熱風を利用して熱融着繊維を含む繊維の交絡接着を行っているため、繊維密度が比較的低く、ソフト感があり、保液性、ろ過性に優れている。エアスルー法により作製した不織布は、エアレイド法により作製した不織布程の嵩高さはなく、厚さが薄いので、ロール状に捲回し多層に重ねて、円筒状体を形成することが好ましい。捲回された不織布の端部が、円筒形状の吸収体4の外周面上に、その長手方向に亘って接合されているが、不織布の厚さを薄くすることで、装着時に該端部が着用者に違和感を与えることを防止できる。具体的には、不織布の厚さは、1〜15mmであることが好ましい。尚、後述する如く、該不織布は複数枚重ねて吸収性物品を形成することが可能である。この場合、当該接合端部は重ねる不織布ごとに位相をずらす方が違和感を感じにくい。
【0022】
前述したように、エアスルー法による不織布を捲回して作製した吸収体4の坪量は、吸収性能を有し且つ陰唇間の空間形状に沿って変形可能にする観点から、20〜200g/m2であることが好ましく、特に60〜150g/cm2であることが好ましい。また、円筒形状の吸収体4の動径方向において、繊維密度差を設けることも好ましい。例えば、円筒状体の外周面側の部分の繊維密度を30〜80g/cm3とし、内周面側の部分の繊維密度を80〜300g/cm3とすることは、良好な装着感を確保すると共に、湿潤時の剛性及び吸収性を得る観点から好ましい。
エアスルー法により作製した吸収体4の動径方向において、繊維密度を変化させる方法としては、例えば、予め繊維密度の異なる複数枚の不織布を形成しておき、所定枚数重ねて吸収体を作成する方法がある。
【0023】
前述した吸収体4を形成する不織布の繊維としては、各種公知のものを用いることができるが、親水性繊維、熱可塑性繊維又は両者の混合繊維が好ましい。吸収体4は、良好な柔らかさと回復性の両立の観点から、熱可塑性繊維(例えば、熱融着性の合成繊維を親水化剤等で親水化した繊維)から形成されていることが好ましい。吸収性を向上させる観点から、親水性繊維を混合して吸収体を構成することが更に好ましい。良好な吸収性と柔らかさを兼ね備える観点から、親水性繊維と熱可塑性繊維との質量比は、100:0〜60:40であることが好ましい。親水性繊維の配合量は前記外周面と内周面で変えても良く、その場合内周の配合量を増やす方が液を内周側に移行させる観点から有利である。
親水性繊維としては、具体的には、木材パルプ、セルロース繊維、再生セルロース繊維又はそれらの混合繊維を含む繊維等が好ましい。木材パルプとしては、針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)、針葉樹サルファイトパルプ(NBSP)、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)等の漂白された木質パルプ、化学処理を施してアルカリ膨潤したマーセル化パルプ、螺旋構造を有する化学架橋パルプ等が挙げられる。セルロース繊維としては、コットン繊維等が挙げられる。再生セルロース繊維としては、ビスコース法、銅アンモニア法、有機溶剤法により得られた繊維等が挙げられる。例えば、ビスコース法により形成されるレーヨン繊維等を好ましく用いることができる。
熱可塑性繊維としては、具体的には、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド等の樹脂からなる合成繊維、及びこれらの複合繊維、更にこれらの繊維に耐久性親水化剤を塗布した繊維等が好ましい。
【0024】
本実施形態の吸収性物品において、表面シート2は、薄くて柔らかく、液透過性を有していることが好ましい。表面シート2の形成材料としては、従来の吸収性物品において使用されている各種の材料を用いることができるが、特に前記熱可塑性繊維から成るエアスルー不織布が好ましい。
本実施形態の吸収性物品において、裏面シート3は、薄くて柔らかく、液不透過性を有していることが好ましい。裏面シート3の形成材料としては、従来の吸収性物品において使用されている各種の材料を用いることができるが、特に液不透過性の各種フィルムが好ましく、微細開孔によって水蒸気透過性と液不透過性を有する透湿フィルムもが好ましい。
【0025】
本実施形態の吸収性物品1によれば、その形状が前述したような各対称性を有しており、装着が容易であって、装着ミスを起こし難いものである。
また、本物品1は、中空部13を有し且つ柔軟な材料から形成されているので、優れた装着感を有している。
このように、本物品1は操作性の向上と装着感の向上とを兼ね備えている。
尚、このバリエーションとして、表面シートが長手方向の一方の開口部14を覆って閉じており、指とめを兼用している形態もありえる。
また、防漏性の裏面シートはなくても良い。
【0026】
次に第2〜4実施形態の吸収性物品を、図3〜5を参照しながら説明する。第2〜4実施形態について、特に説明しない点については、第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、図3〜5において、図1,2と同じ部材に同じ符号を付してある。
【0027】
本発明の好ましい第2実施形態の吸収性物品1において、吸収性本体12は、図3に示すように、円筒状体の周壁の一部が長手方向全体に亘って切開された円筒状形状体であり、該円筒状形状体の中空部13に指先を挿入して本物品1を支持し装着される。吸収性本体12は、長手方向に亘って略等幅に開口している。吸収性本体12における長手方向と直交する断面において、該断面における内周の両端と、該内周を円周の一部とし且つ該内周の両端を延長して形成される円の中心とを結んで形成される該吸収性本体12側の角度(以下、断面における中心角ともいう)が、180度より大きくなっている。
そのため、中空部13に挿入した指先は、その周囲が吸収性本体12の内周面により包まれて、本物品1が指先から脱落しないようになされている。
【0028】
本実施形態の吸収性物品1は、その中心軸に対して回転対称性を有していない。吸収性本体12の切開部を非肌当接面側にして、本物品1を身体に装着することが好ましい。
吸収性本体12の非肌当接面側における長手方向の両側部それぞれは、円筒形状の吸収性本体12の一部が長手方向に切断された縦長の略矩形形状を有している。吸収性本体12の長手方向の前記両側部それぞれは、裏面シート3が吸収性本体12の内周面から幅方向外側に延出し覆われていることが好ましい。
【0029】
また、本実施形態の吸収性物品1は、図3に示すように、円筒状形状体である吸収性本体12の切開部に、保形シート7が架け渡されている。詳述すると、保形シート7は、横長の矩形形状を有している。保形シート7は、吸収性本体12の非肌当接面側における長手方向中央部の両側部間に亘り接合されており、本物品1の切開された形態が維持されている。
本物品1を身体に装着する際、指先が中空部13に挿入されると、指先は、吸収性本体12の内周面と保形シート7とによって挟まれ、本物品1の指による支持が確実となるようになされている。
前述した本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、操作性の向上と装着感の向上とを兼ね備えている。
【0030】
本発明の好ましい第3実施形態の吸収性物品1は、図4に示すように、吸収性本体12における長手方向の両側縁部から一対のウイング部5,5が延出している。その他は、第1実施形態と同様である。
本実施形態の吸収性物品1は、吸収性本体12の中心軸に対して回転対称性は有していないが、一対のウイング部5,5の上側又は下側のどちら側も、肌当接面側に向け身体に装着できるようになされている。本物品1の身体への着用の際又は身体から取り外す際に、ウイング部5は摘み部として用いられることが好ましい。
前述した本実施形態によれば、一対のウイング部5,5が設けられていることにより、操作性が更に高められている。
【0031】
本発明の好ましい第4実施形態の吸収性物品1において、図5に示すように、吸収性本体12における長手方向の両側縁部から一対のウイング部5,5が延出している。本物品1の身体への着用の際又は身体から取り外す際に、ウイング部5は摘み部として用いられることが好ましい。その他は、第2実施形態と同様である。
前述した本実施形態によれば、一対のウイング部5,5が設けられていることにより、操作性が更に高められている。
【0032】
本発明の吸収性物品は、前述した実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。
【0033】
例えば、本発明の吸収性物品は、防漏性の裏面シートを有していたが、裏面シートを有していなくても良い。また、各実施形態における裏面シートは、液不透過性であったが、液透過性であっても良い。
また、各実施形態の吸収性物品における吸収体は、不織布から形成されていたが、パルプ繊維等をモールド成形して筒状体等を形成することも好ましい。
また、円筒内の一部を塞ぐように別材料を配置しても良い。
また、第2実施形態の吸収性物品は、図6又は図7に示すような形態を有していても良い。図6に示す吸収性物品の吸収性本体は、その断面における中心角が、第2実施形態よりも大きくなっており、中空部に指先を挿入した際に、指先が包まれる部分の面積が増えており、指先による本物品の支持がより確実となっている。その他は第2実施形態と同様である。また、図7に示す吸収性物品において、吸収性本体12は、輪郭が正5角柱状である筒状体における一つ側壁が長手方向全体に亘って切開された筒状形状体である。中空部の形状も正5角柱状である。その他は、図6に示す実施形態と同様である。
本発明の吸収性物品は、経血の吸収パッドであっても良いが、失禁パッド等であっても良い。
上述した一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する要件は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、本発明の吸収性物品の第1実施形態を模式的に示す斜視図である。
【図2】図2は、第1実施形態の吸収性物品が着用されている状態を模式的に示す断面図である。
【図3】図3は、本発明の吸収性物品の第2実施形態を模式的に示す斜視図である。
【図4】図4は、本発明の吸収性物品の第3実施形態を模式的に示す斜視図である。
【図5】図5は、本発明の吸収性物品の第4実施形態を模式的に示す斜視図である。
【図6】図6は、本発明の吸収性物品の他の実施形態を模式的に示す斜視図である。
【図7】図7は、本発明の吸収性物品の更に他の実施形態を模式的に示す斜視図である。
【符号の説明】
【0035】
1 吸収性物品
12 吸収性本体
13 中空部
14 開口部
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 ウイング部
7 保形シート





 

 


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