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発明の名称 毛髪化粧料
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−70231(P2007−70231A)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
出願番号 特願2005−255590(P2005−255590)
出願日 平成17年9月2日(2005.9.2)
代理人 【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所
発明者 上野 正子 / 上山 健一
要約 課題
処理直後から毛髪を物理的刺激から保護し、かつ高い滑り性、ツヤ、指通り性、まとまり性を付与し、しかもきしみ感、指通りの重たさ、べたつきのない毛髪化粧料の提供。

解決手段
成分(A)〜(D)を含有する毛髪化粧料。
特許請求の範囲
【請求項1】
次の成分(A)〜(D)を含有する毛髪化粧料。
(A) 一般式(1)で表される化合物
【化1】


〔式中、R1は、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、R2は、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又は水酸基を示し、X1は、R3又はR3C=O(R3は炭素数6〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基)を示し、X2は、水素原子又はR4C=O(R4は炭素数6〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基)を示し、n及びmは、1〜3の整数を示す。〕
(B) 粘度が3000〜10000mm2/s(25℃)であるジメチルポリシロキサン
(C) オルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(2)
【化2】


〔式中、R5は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、pは2又は3の数を示す。〕
で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)が結合してなり、該オルガノポリシロキサンセグメントと該ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントとの質量比が98/2〜40/60であり、質量平均分子量が50,000〜500,000であるオルガノポリシロキサン
(D) 炭素数1〜4の低級アルコール
【請求項2】
更に、(E)粘度が10〜100mm2/s(25℃)であるジメチルポリシロキサンを含有する請求項1記載の毛髪化粧料。
【請求項3】
請求項1又は2記載の毛髪化粧料と噴射剤とを、5:95〜99:1の質量比で含むエアゾール型毛髪化粧料。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジオール誘導体を含む毛髪化粧料であって、毛髪への塗布直後から良好な滑り性を付与することができ、かつ濡れている状態から乾いた状態まで良好なくし通りを示し、乾燥後の毛髪のベタツキを抑え、滑り性とツヤを与えることができ、かつ毛髪を機械的刺激から保護することのできる毛髪化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カラーリングやパーマの流行に伴い、ヘアカラー、パーマネントウェーブ等の化学処理、及びブラッシングによる摩擦、ドライヤーによる乾燥等の物理処理の影響で、毛髪の損傷が増加し、毛髪のパサつきが生じてまとまらない、ツヤがなくなる、指通りが悪い等の問題が生じている。そのため、毛髪の湿潤時・乾燥時の両場面において、毛髪に対し良好な滑り性を付与することや、毛髪をブラッシング等の機械的摩擦から保護して損傷を防止することが求められている。
【0003】
上記のように、毛髪を機械的摩擦から保護し、また乾燥後に滑り性を与えるためには、一般に毛髪化粧料に各種油剤を配合する方法が用いられている。しかし、毛髪に十分な滑らかさを与えるためには、通常、油剤を多く使用することが好ましい一方で、油剤量を増加すると、毛髪に均一に付着せず、べたつきや光沢の悪化を招くという問題があった。特に、カラーリングやパーマネントウェーブ処理により損傷した毛髪には、損傷の激しい毛先部分と根元の健常な部分が混在し、毛先部分に必要な量の油剤を配合した毛髪化粧料では、根元部分がべたついてしまう傾向にある。
【0004】
そこで、べたつきを抑えつつ毛髪を保護すべく、特定のジオール誘導体を配合した毛髪化粧料が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。しかしながら、損傷の進んだ毛髪においては、毛髪のきしみ感や処理時の指通りの重たさを感じやすい上、損傷の激しい毛先部分のきしみ感や指通りの重たさを無くし、毛髪を保護し、かつ滑り性を付与するには十分でなかった。
【0005】
【特許文献1】特開昭52-47923号公報
【特許文献2】特開2004-143098号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、毛髪を処理した直後より物理的刺激から毛髪を保護することができ、かつ高い滑り性、ツヤ、指通り性、まとまり性を付与し、しかも、処理時のきしみ感、指通りの重たさがなく、乾燥中から乾燥の一日後においても根元から毛先までべたつきのない毛髪化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、特定の油剤を組み合わせて配合することにより、上記課題が解決されることを見出した。
【0008】
本発明は、次の成分(A)〜(D)を含有する毛髪化粧料を提供するものである。
(A) 一般式(1)で表されるジオール誘導体
【0009】
【化1】


【0010】
〔式中、R1は、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、R2は、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又は水酸基を示し、X1は、R3又はR3C=O(R3は炭素数6〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基)を示し、X2は、水素原子又はR4C=O(R4は炭素数6〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基)を示し、n及びmは、1〜3の整数を示す。〕
(B) 粘度が3000〜10000mm2/sであるジメチルポリシロキサン
(C) オルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(2)
【0011】
【化2】


【0012】
〔式中、R5は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、pは2又は3の数を示す。〕
で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)が結合してなり、該オルガノポリシロキサンセグメントと該ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントとの質量比が98/2〜40/60であり、質量平均分子量が50,000〜500,000であるオルガノポリシロキサン
(D) 炭素数1〜4の低級アルコール
【発明の効果】
【0013】
本発明の毛髪化粧料は、毛髪を処理した直後より物理的刺激から毛髪を保護することができ、かつ高い滑り性、ツヤ、指通り性、まとまり性を付与し、しかも、処理時のきしみ感、指通りの重たさがなく、乾燥中から乾燥の一日後においても根元から毛先までべたつきがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
<(A):一般式(1)で表される化合物>
成分(A)の一般式(1)で表される化合物のR1及びR2としては、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、R3及びR4としては、炭素数6〜12の分岐鎖のアルキル基が好ましい。具体的には、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ-2-エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジラウリン酸ネオペンチルグリコール、2-エチルヘキシルグリセリンエーテル 2,2-ジメチルオクタノエート、モノ-2-エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、3-メチルペンタン-1,3,5-トリオール モノ-2-エチルヘキサノエート、3-メチルペンタン-1,3,5-トリオール ビス(2-エチルヘキサノエート)、2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオール ビス(2-エチルヘキサノエート)、1,6-ヘキサンジオール ビス(2,2-ジメチルオクタノエート)、2-エチルヘキシルグリセリルエーテル-2-エチルヘキサノエートが挙げられる。一般式(1)で表される化合物は、エステル類、特にネオペンチルグリコール類であることが好ましい。
【0015】
成分(A)の化合物は、2種以上を併用することもでき、またその含有量は、べとつかず滑らかな仕上がりが得られる観点から、全組成中に0.1〜10質量%、特に0.5〜8質量%が好ましい。
【0016】
<(B):ジメチルポリシロキサン>
成分(B)のジメチルポリシロキサンは、粘度(25℃)が3000〜10000mm2/sのものである。成分(B)の粘度は、べたつき感を抑制する観点から、3000〜8000mm2/s、特に4000〜7000mm2/sが好ましい。このようなジメチルポリシロキサンの市販品としては、KF96A-5000cs、KF96H-6000cs〔以上、信越化学工業(株)〕、TSF451-5000A、TSF451-6000A〔以上、GE東芝シリコーン(株)〕、SH200C-5000CS〔東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)〕が挙げられる。また、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等の液状の環状シリコーンとの混合物として市販されているものを用いてもよい。更に界面活性剤と併用してエマルションの形態にしたものも用いることができる。
【0017】
成分(B)のジメチルポリシロキサンは2種以上を併用してもよく、またその含有量(混合物又はエマルションの形態で用いる場合は、粘度3000〜10000mm2/sのジメチルポリシロキサン自体の含有量)は、光沢を与える効果、べたつかず滑らかな仕上がりが得られる観点から、全組成中に0.5〜15質量%、特に2〜10質量%が好ましい。
【0018】
<(C):オルガノポリシロキサン>
成分(C)のオルガノポリシロキサンは、前記一般式(2)で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)のセグメントが、オルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して結合してなるものである。R1は、好ましくはメチル基又はエチル基である。
【0019】
成分(C)のオルガノポリシロキサンにおいて、オルガノポリシロキサンセグメントとポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントとの質量比は、98/2〜40/60であるが、94/6〜60/40であるのが好ましく、また質量平均分子量は、50,000〜500,000であるが、100,000〜300,000であるのが好ましい。
【0020】
オルガノポリシロキサンセグメントとポリ(N-アシルアルキレンイミン)との結合において介在するヘテロ原子を含むアルキレン基としては、窒素原子、酸素原子及び/又はイオウ原子を1〜3個含む炭素数2〜20のアルキレン基が挙げられる。その具体例としては、
【0021】
【化3】


【0022】
等が挙げられる。特に、窒素原子を含む炭素数2〜5のアルキレン基が好ましい。また、R5で示されるシクロアルキル基としては炭素数3〜6のものが挙げられ、アラルキル基としてはフェニルアルキル、ナフチルアルキル等が挙げられ、アリール基としてはフェニル、ナフチル、アルキル置換フェニル等が挙げられる。
【0023】
成分(C)のオルガノポリシロキサンは、公知の方法により製造することができ、例えば特開平7-133352号公報に記載の方法に従って、下記一般式(3)
【0024】
【化4】


【0025】
〔式中、R6は同一又は異なって、炭素数1〜22の飽和アルキル基又はフェニル基を示し、R7及びR8はそれぞれR6と同一の基を示すか又は下記式
【0026】
【化5】


【0027】
で表される基を示し、R9は上記式で表される基を示し、sは100〜4000の整数を示し、tは1〜300の整数を示す。〕
で表されるオルガノポリシロキサンと下記一般式(4)
【0028】
【化6】


【0029】
〔式中、R5及びpは前記と同義である。〕
で表される環状イミノエーテルを開環重合して得られる末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン)とを反応させることにより製造される。
【0030】
ここで、環状イミノエーテル(4)の開環重合は、例えばLiebigs Ann. Chem., p996〜p1009(1974)に記載の方法に従って行うことができる。重合開始剤は、求電子反応性の強い化合物、例えばベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、硫酸等の強酸のメチル、エチル、3-プロペニル、ベンジルエステルなどを用いることができる。特に、トルエンスルホン酸アルキルエステル、硫酸ジアルキルエステル、トリフルオロメタンスルホン酸アルキルエステル等を好ましく用いることができる。環状イミノエーテル(4)として例えば2-置換-2-オキサゾリンを用いれば、ポリ(N-アシルエチレンイミン)(式(2)中、p=2に相当)が得られ、2-置換-ジヒドロ-2-オキサジンを用いれば、ポリ(N-アシルプロピレンイミン)(式(2)中、p=3に相当)が得られる。上記ポリ(N-アシルアルキレンイミン)の分子鎖の分子量は、好ましくは150〜50,000、より好ましくは500〜10,000である。
【0031】
上記ポリ(N-アシルアルキレンイミン)鎖とシリコーン鎖との連結方法には、カルボキシル基と水酸基との縮合によるエステルの形成反応;カルボキシル基とアミノ基との縮合によるアミドの形成反応;ハロゲン化アルキル基と1級、2級あるいは3級アミノ基とによる2級、3級あるいは4級アンモニウムの形成反応;Si−H基のビニル基への付加反応;エポキシ基とアミノ基とによるβ-ヒドロキシアミン形成反応など多くの手法を利用することができる。このうち、特開平2-276824号公報、特開平4-85334号公報、特開平4-85335号公報、特開平4-96933号公報等に開示されているように、環状イミノエーテルをカチオン開環重合して得られる末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン)に式(3)で表されるオルガノポリシロキサン、すなわち側鎖に前記置換基を有する変性オルガノポリシロキサンを反応させる方法が簡便かつ有効である。
【0032】
アミノ基を含有するオルガノポリシロキサンと、環状イミノエーテルのカチオン重合で得たポリ(N-アシルアルキレンイミン)の反応性末端との反応は、例えば以下のようにして行うことができる。開始剤を極性溶媒、好適にはアセトニトリル、バレロニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレン、酢酸エチル、酢酸メチル等の単独溶媒、あるいは必要に応じて他の溶媒との混合溶媒に溶かし、40〜150℃、好適には60〜100℃に昇温する。そこに上記一般式(4)で表される環状イミノエーテルを一括投入、あるいは反応が激しい場合には滴下し、重合を行う。重合の進行はガスクロマトグラフィーなどの分析機器でモノマーである環状イミノエーテルの残存量を定量することにより追跡することができる。環状イミノエーテルが消費され重合が終了しても、生長末端の活性種は反応性を維持している。ポリマーを単離することなく、引き続き、このポリマー溶液と分子内にアミノ基を含有するオルガノポリシロキサンとを混合し、5〜100℃、好ましくは20〜60℃の条件で反応させる。混合割合は所望により適宜選ぶことができるが、オルガノポリシロキサン中のアミノ基1モルに対してポリ(N-アシルアルキレンイミン)0.1〜1.3モル当量の割合で反応させるのが好ましい以上の如き反応によって、ポリジメチルシロキサンにポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの付いたブロックコポリマー又はグラフトポリマーを得ることができる。
【0033】
成分(C)のオルガノポリシロキサンとしては、ポリ(N-ホルミルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N-アセチルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)オルガノシロキサン等が挙げられる。
【0034】
成分(C)は、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、成分(A)と(B)による毛髪改質効果を減殺することなく、毛髪を処理した直後からきしみ感、指通りの重たさを発現することなく滑り性を付与できる点から、本発明の毛髪化粧料中の0.1〜10質量%が好ましく、更には0.2〜5質量%が好ましい。
【0035】
成分(D)の炭素数1〜4の低級アルコールとしては、特にエタノールが好ましい。成分(D)は、2種以上を併用することもでき、またその含有量は、成分(C)を可溶化し均一なのび、広がりを促進する観点から、1〜95質量%、更には30〜95質量%、特に50〜90質量%が好ましい。
【0036】
<その他の成分>
本発明の毛髪化粧料には、成分(B)の高粘度ジメチルポリシロキサンに加え、成分(E)として、粘度(25℃)が10〜100mm2/sの低粘度ジメチルポリシロキサンを含有することができる。成分(E)の含有量は、高い滑り性と光沢を同時に与えることができる点から、0.1〜10質量%、特に0.5〜8質量%が好ましい。
【0037】
本発明の毛髪化粧料には、溶剤の可溶化、分散性等を含めた系の安定性、及び感触向上の点から、界面活性剤を含有させることができる。界面活性剤としては、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、アニオン界面活性剤のいずれをも使用できる。
【0038】
カチオン界面活性剤としては、次の一般式(5)で表される第4級アンモニウム塩が挙げられる。
【0039】
【化7】


【0040】
〔式中、R10及びR11は各々独立して水素原子、炭素数1〜28のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ピリジル基又はベンジル基を示すが、同時に水素原子、ベンジル基及び炭素数1〜3の低級アルキル基から選ばれる二者である場合を除く。R12及びR13は各々独立して炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基、又は−(CH2−CH(R14)O)qH(ここで、R14は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、qは1〜20の数である。An-はアニオンを示す。〕
【0041】
ここで、R10としては、炭素数8〜28のアルキル基又はヒドロキシアルキル基が好ましく、特に炭素数16〜24、更には炭素数22のアルキル基、特に直鎖アルキル基が好ましい。またR11としては、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基、ベンジル基、又は炭素数8〜22のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基が好ましい。R12及びR13としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。アニオンAn-としては、塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン;エチル硫酸イオン、炭酸メチルイオン等の有機アニオン等が挙げられ、ハロゲン化物イオン、特に塩化物イオンが好ましい。
【0042】
カチオン界面活性剤としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ミリスチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アラキルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化2-デシルテトラデシルトリメチルアンモニウム、塩化2-ドデシルヘキサデシルトリメチルアンモニウム等のモノ長鎖アルキル四級アンモニウム塩;塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ジ(2-ヘキシルデシル)ジメチルアンモニウム等の塩化ジアルキル(C12-18)ジメチルアンモニウム塩;塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム等が挙げられ、特に塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(C12〜18)ジメチルアンモニウムが好ましい。
【0043】
また、本発明の毛髪化粧料には、コンディショニング効果の更なる向上のため、成分(B)、(C)及び(E)以外の各種変性シリコーン類を含有させることができる。これらのシリコーン類としては、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルキル変性シリコーン等が挙げられる。なかでも、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーンが好ましい。
【0044】
ポリエーテル変性シリコーンは、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体の総称であり、毛髪に滑らかさを付与することができる。ポリエーテル変性シリコーンは、種々のHLBを有するものが知られており、市販品としては、シリコーンKF351A、同KF353A、同KF6008、同KF6016、同KF6011、同KF6012〔以上、信越化学工業(株)〕、SH3771C、同3773C、同3775C〔以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)〕等が挙げられる。
【0045】
アミノ変性シリコーンは、毛髪にしっとり感を付与できる点で、平均分子量が約3,000〜100,000の、アモジメチコーン(Amodimethicone)の名称でCTFA辞典(米国,Cosmetic Ingredient Dictionary)第3版中に記載されているもの又はそのエマルションが好ましく、市販品としては、アモジメチコーンエマルションSM8704C、8500 Conditioning Agent〔以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)〕、KT-1989〔GE東芝シリコーン(株)〕等が挙げられる。
【0046】
これら、成分(B)、(C)及び(E)以外の各種変性シリコーン類は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの変性シリコーン類の含有量は、指通り性や、べたつき感のなさの点から、本発明の毛髪化粧料中の0.05〜20質量%が好ましく、更には0.1〜10質量%、特に0.5〜5質量%が好ましい
【0047】
本発明の毛髪化粧料には、更に、毛髪の内部改質(空洞補修など)効果、セット持ち向上効果、まとまり改善効果の点から、有機ジカルボン酸又はその塩を加えることができる。有機ジカルボン酸としては、炭素数2〜8のものが好ましく、具体的にはマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、シュウ酸、リンゴ酸、酒石酸等が挙げられる。これらのうち、炭素数3以上であるもの、特にヒドロキシジカルボン酸であるリンゴ酸、酒石酸のほか、マロン酸、コハク酸が好ましいものとして挙げられ、とりわけリンゴ酸が好ましい。これら有機ジカルボン酸の塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、有機アミン化合物との塩が挙げられる。
【0048】
これら有機ジカルボン酸は、2種以上を併用してもよく、その含有量は、毛髪の内部改質(空洞補修など)効果、セット持ち向上効果、まとまり改善効果の点から、本発明の毛髪化粧料中の0.001〜20質量%が好ましく、更には0.005〜15質量%、特に0.01〜10質量%が好ましい。
【0049】
本発明の毛髪化粧料には、更に、次の(i)〜(v)から選ばれる有機溶剤を含むことができる。
(i) 一般式(6)で表される化合物
【0050】
【化8】


【0051】
〔式中、R15は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は基R16−Ph−R17−(R16は水素原子、メチル基又はメトキシ基;R17は結合手又は炭素数1〜3の飽和若しくは不飽和の二価の炭化水素基;Phはパラフェニレン基)を示し、Y及びZは水素原子又は水酸基を示し、a、b及びcは0〜5の整数を示す。ただし、a=b=0であるときは、Zは水酸基であり、またR15は水素原子及び基R16−Ph−のいずれでもない。〕
【0052】
(ii) 窒素原子に炭素数1〜18のアルキル基が結合したN-アルキルピロリドン
【0053】
(iii) 炭素数2〜4のアルキレンカーボネート
【0054】
(iv) 分子量200〜5000のポリプロピレングリコール
【0055】
(v) 一般式(7)、(8)又は(9)で表されるラクトン又は環状ケトン
【0056】
【化9】


〔式中、Xはメチレン基又は酸素原子を示し、R18及びR19は独立して、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基が置換していてもよい直鎖、分岐鎖又は環状の炭素数1〜10のアルキル基、水酸基、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基及びフェニル基から選ばれる置換基を示し、d及びeは0又は1を示す。〕
【0057】
具体的には、(i)としては、例えばa=b=0でかつZが水酸基の場合、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、ブタノール、イソブタノール等の一価のアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリン等の多価アルコール類;基R16−Ph−R17−を有するものとして、ベンジルアルコール、シンナミルアルコール、フェネチルアルコール、p-アニシルアルコール、p-メチルベンジルアルコール、フェノキシエタノール、2-ベンジルオキシエタノール等の芳香族アルコール類等が挙げられる。更に、メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピルカルビトール、ブチルカルビトール、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
【0058】
(ii)としては、N-メチルピロリドン、N-オクチルピロリドン、N-ラウリルピロリドン等が挙げられる。
【0059】
(iii)としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。
【0060】
(iv)のポリプロピレングリコールとしては、特に分子量200〜1000のものが好ましい。
【0061】
(v)において、一般式(7)〜(9)中のR18及びR19としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基、水酸基、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基、フェニル基、スルホアルキル基、リン酸アルキル基、カルボキシアルキル基等が好ましく、なかでもγ-ラクトンの場合にはγ位、δ-ラクトンの場合にはδ位(すなわちヘテロ酸素原子の隣接メチレン)に置換した、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が好ましい。また、化合物(7)〜(9)の水溶性を増大させたい場合には、R18又はR19としてスルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基等の酸性基やこれらが置換したアルキル基を有するのが好ましい。(v)のうち、ラクトンとしては、γ-ブチロラクトン、γ-カプロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン、δ-カプロラクトン、δ-ヘプタノラクトン等が挙げられるが、ラクトンの安定性の点から、γ-ラクトン、特にγ-ブチロラクトン、γ-カプロラクトンが好ましい。(v)のうち、環状ケトンとしては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、4-メチルシクロヘプタノン等が挙げられる。
【0062】
有機溶剤は、2種以上を併用してもよい。これらの有機溶剤のうち、特に(i)の芳香族アルコール、多価アルコール、(iii)のアルキレンカーボネート、(iv)のポリプロピレングリコールが好ましく、少なくとも1種類の芳香族系の有機溶剤を用いることがより好ましい。
【0063】
有機溶剤の含有量は、本発明の毛髪化粧料中に0.01〜20質量%が好ましく、更には0.1〜15質量%、特に0.5〜10質量%が好ましい。
【0064】
本発明の毛髪化粧料には、更に、乾燥後の毛髪のまとまり感向上のため、油剤を含むことができる。油剤としては、スクワレン、スクワラン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、α-オレフィンオリゴマー、流動パラフィン、シクロパラフィン等の炭化水素類;ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボカド油、オリーブ油等のグリセリド類;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、マイクロクリスタリンワックス、セレシンワックス、カルナウバロウ等のロウ類;セチルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール等の高級アルコール類;ミリスチン酸オクチルドデシル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2-エチルヘキサン酸ヘキサデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸トリデシル等のエステル類;カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、イソステアリル酸、イソパルミチン酸等の高級脂肪酸類;その他イソステアリルグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテルなどが挙げられる。これらの中で、炭化水素類、特にスクワレン、スクワラン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、α-オレフィンオリゴマー等の分岐炭化水素類が特に好ましい。
【0065】
これら油剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用でき、その含有量は、まとまりの良さや、べたつき感の無さの点から、本発明の毛髪化粧料中の0.05〜20質量%が好ましく、更には0.1〜10質量%、特に0.5〜5質量%が好ましい。
【0066】
本発明の毛髪化粧料には、更に、整髪性の向上、粘度の調整、安定性、毛髪塗布時の付着性向上、感触改善、及び毛髪改質効果早期発現の観点から、セットポリマーを含有させてもよい。このようなポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン/酢酸ビニル/プロピオン酸ビニル三元共重合体、ビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート(四級塩化)共重合体、ビニルピロリドン/アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、ビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体等のポリビニルピロリドン系高分子化合物;メチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体等の酸性ビニルエーテル系高分子化合物;酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸/プロピオン酸ビニル共重合体等の酸性ポリ酢酸ビニル系高分子化合物;(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド共重合体等の酸性アクリル系高分子化合物;N-メタクリロイルエチル-N,N-ジメチルアンモニウム・α-N-メチルカルボキシベタイン/メタクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル/アクリル酸オクチルアミド共重合体等の両性アクリル系高分子化合物;アクリルアミド・アクリルエステル系四元共重合体等の塩基性アクリル系高分子化合物;カチオン性セルロース誘導体等のセルロース誘導体;ヒドロキシプロピルキトサン、カルボキシメチルキチン、カルボキシメチルキトサン等のキチン・キトサン誘導体などが挙げられる。
【0067】
これらのセットポリマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、またその含有量は、本発明の毛髪化粧料中の0.1〜10質量%、特に0.5〜5質量%が好ましい。
【0068】
本発明の毛髪化粧料は、上記成分以外に、通常同用途に用いられる成分を、適宜加えることができる。このような成分としては、溶解剤、乳化助剤、緩衝剤、安定化剤、香料、色素、防腐剤、pH調整剤、増粘剤、毛髪保護剤、紫外線防止剤、消炎剤、保湿剤、感触向上剤、収斂剤、育毛成分等が挙げられる。
【0069】
本発明の毛髪化粧料は、ヘアスタイリング剤、ヘアコンディショニング剤等として用いるのが好ましい。剤型としては、ポンプスプレー、エアゾールスプレー、ポンプフォーム、エアゾールフォーム、ジェル、ローション等が挙げられる。
【0070】
エアゾール型毛髪化粧料とする場合には、以上で述べた成分(A)〜(D)及び任意成分からなる毛髪化粧料を原液とし、噴射剤と共に耐圧容器に充填することにより製造される。噴射剤としては、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DME)、炭酸ガス、窒素ガス、これらの混合物等が挙げられる。これらのうち、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DME)が好ましい。また、HFC-152a等の代替フロンを使用することもできる。噴射剤の量は、原液と噴射剤の質量比で、原液:噴射剤=5:95〜99:1、特に30:70〜70:30の範囲が好ましい。また、耐圧容器内の圧力が25℃の温度で0.15〜0.45MPaになるように調整するのが好ましい。
【0071】
更に本発明の毛髪化粧料を毛髪に塗布後、加温することにより、成分(A)及び(B)の毛髪内部への浸透を促進することができる。加温には、ドライヤー、ヒーター、コテ等を使用することができる。温度としては、60℃以上、特に70℃以上が好ましい。
【0072】
また、日常生活において、本発明の毛髪化粧料による処理を日々繰り返すことで、毛髪のツヤ、まとまり性、セット性をより向上させることができる。
【実施例】
【0073】
実施例1
表2に示す毛髪化粧料を調製し、濡れ髪については、「塗布直後のすべり・指通り」、「塗布直後のきしみの無さ」、「滑らかさ」及び「べとつきの無さ」を、また乾燥後の髪については、濡れ髪と同様の4項目に加え、「すべり・指通り」、「まとまり性」及び「ツヤ」の評価を行った。
【0074】
1)評価毛束
パーマ、ヘアカラー等の化学処理を行っていない日本人女性の毛髪を用いて、長さ10cm、幅1.5cm、重さ1gの毛束を作り、ブリーチ処理(花王(株),ラビナス カラーアピール イナズマブリーチ使用)を2回行い、セット性評価毛束とする。
【0075】
2)毛束の処理
・濡れ髪
評価毛束をシャンプー(花王(株),ラビナス デザイニングシャンプー)を用いて洗髪し、タオルドライした後、本発明品又は比較品(以下「処理剤」という)0.2gを均一に塗布し、評価を行った。
【0076】
・乾燥後の髪
評価毛束を上記シャンプーを用いて洗髪し、タオルドライした後、ドライヤーで1分間乾燥した毛髪に、処理剤0.2gを均一に塗布し、評価を行った。
【0077】
3)評価基準
専門パネラー5名により、表1に示す基準に従って官能評価を行い、評価点の平均値を求め、表2に示した。
【0078】
【表1】


【0079】
【表2】


【0080】
実施例2
表2の毛髪化粧料をエアゾール用原液とし、噴射剤と共にエアゾール容器に充填し、ヘアスプレーを調製した。実施例1と同様の方法及び基準に従って評価を行った結果を表3に示す。
【0081】
【表3】






 

 


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