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発明の名称 毛髪処理方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−63295(P2007−63295A)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
出願番号 特願2006−334791(P2006−334791)
出願日 平成18年12月12日(2006.12.12)
代理人 【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所
発明者 西澤 栄一
要約 課題
浮き毛やハネ毛のない、美しいまとめ髪を簡単に作ることのできる毛髪処理方法の提供。

解決手段
(A)水、(B)疎水性シリコーン(C)0.5質量%以上の低級アルコール及び(D)界面活性剤を含有する毛髪処理剤を毛髪に適用した後、直ちに毛髪を束ねて結束道具で固定する毛髪処理方法。
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)水、(B)疎水性シリコーン(C)0.5質量%以上の低級アルコール及び(D)界面活性剤を含有する毛髪処理剤を毛髪に適用した後、直ちに毛髪を束ねて結束道具で固定する毛髪処理方法。
【請求項2】
毛髪の根元から結束道具で固定する部分までの毛髪に適用する請求項1に記載の毛髪処理方法。
【請求項3】
毛髪処理剤の適用を霧状で行う請求項1又は2に記載の毛髪処理方法。
【請求項4】
毛髪を結束道具で固定した後、固定した毛髪を、更に第二の毛髪処理剤で処理する請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪処理方法。
【請求項5】
(B)疎水性シリコーンが、アミノ変性シリコーンである請求項1〜4のいずれかに記載の毛髪処理方法。
【請求項6】
(D)界面活性剤が、カチオン界面活性剤である請求項1〜5のいずれかに記載の毛髪処理方法。
【請求項7】
毛髪処理剤が、更に(E)有機カルボン酸又はその塩を含有し、かつpHが2〜7である請求項1〜6のいずれかに記載の毛髪処理方法。
【請求項8】
毛髪処理剤が、更に(F)以下の(f1)〜(f5)から選ばれる有機溶剤を含有するものである請求項1〜7のいずれかに記載の毛髪処理方法。
(f1)芳香族アルコール
(f2)N-アルキルピロリドン
(f3)アルキレンカーボネート
(f4)プロピレングリコール又はポリプロピレングリコール
(f5)ラクトン又は環状ケトン
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、美しいまとめ髪を作る毛髪処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
まとめ髪とは、髪を束ねて結束道具で固定するヘアスタイルの総称であり、明朗さ、快活さ、清潔感というイメージを持たせることができることなどから、常に女性の髪型における主要な位置づけを占めている。まとめ髪には、束ねた後の髪の扱い方によって豊富なバリエーションがある。例えば、後ろで髪を束ねてそのままにするポニーテール、束ねた髪を頭頂部で団子にするシニオンなどである。しかしながら、美しいまとめ髪をつくるための共通の基本要素は、毛髪を綺麗に束ねて結束道具で固定することである。
【0003】
まとめ髪を作るには、一般に、乾いた毛髪を束ねて結束道具で固定するという毛髪処理方法がとられる。しかし、乾いた毛髪では、根元付近の毛髪が毛根から生えている方向に立ち上がってしまい、クシや手グシで毛髪を頭皮に寝かしつけて一方向に整えることが困難である。また、乾いた毛髪では、根元から結束道具で束ねた部分にかけての毛髪から短い毛が浮いたり(浮き毛)、ハネたり(ハネ毛)しやすいため、毛髪をきれいに束ねて結束道具で固定することができない。
【0004】
一部では、束ねやすくするために、水で毛髪を濡らした後、直ちに束ねて結束道具で固定する毛髪処理方法も行われている。この方法によれば、毛髪を水で濡らすことで毛髪内部のタンパク繊維間の水素結合が開裂し、毛髪自体が軟化するため、根元の毛髪を頭皮に沿って寝かしつけやすくすることができ、毛流れを綺麗に一方向に整えることができる。また、毛髪間に水が存在することで水の毛細管現象により毛髪間に引力が働き(毛細管引力)、根元から結束道具で束ねた部分にかけての毛髪から浮き毛やハネ毛が出にくくなる。しかし、浮き毛やハネ毛を抑えるために髪全体をしっかり濡らすと、束ねた後の毛髪の乾燥に時間がかかり、直ぐに外出できないなどの不都合が生じる。近年、ヘアスタイルのロング化が進んでおり、この傾向はより著しくなっている。しかも、乾いた後のまとめ髪スタイルの持続性は十分に満足できるものではなかった。
【0005】
さらには、近年のヘアカラー処理やパーマネントウェーブ処理の普及により、毛髪の損傷が激しく、毛髪表面が親水化する傾向にある。このため、水で濡らしたときに毛髪間に過剰に強い毛細管引力が働いて、硬くゴワついた束になる傾向がある。この結果、髪を束ねやすくするために水で濡らした後に梳かして毛流れを整えようとしても、クシや手グシの通りが悪く、毛流れを整えることが困難であるため綺麗に束ねて固定することができないという問題もある。
【0006】
加えて、近年、髪のボリュームをダウンさせるために髪を梳くというヘアカット技術が普及してきており、長い毛髪に短い毛髪が混在する傾向がある。このため、髪を濡らしても浮き毛やハネ毛が出やすく、綺麗に束ねて固定することができないという問題も生じてきている。また、このような毛髪では、束ねたい部分の毛髪の表面だけを局所的に濡らすだけでは、浮き毛やハネ毛を抑えにくいという問題も生じている。
【0007】
このため、柔軟性と毛細管引力を付与するために毛髪を濡らしてもゴワつかないで手グシやクシの通りが良く、浮き毛やハネ毛をしっかりと抑えながら毛流れを整えることができて、直ちに毛髪を束ねた後に結束道具で固定して綺麗なまとめ髪を簡単に作れ、かつ、濡れた毛髪が素早く自然に乾燥し、乾燥後にまとめ髪スタイルが持続する毛髪処理方法が望まれていた。
【0008】
なお、まとめ髪を作るための毛髪処理方法に関連する先行技術文献情報は見あたらない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って本発明は、浮き毛やハネ毛のない、美しいまとめ髪を簡単に作ることのできる毛髪処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、(A)水、(B)疎水性シリコーン(C)0.5質量%以上の低級アルコール及び(D)界面活性剤を含有する毛髪処理剤を毛髪に適用した後、直ちに毛髪を束ねて結束道具で固定する毛髪処理方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の毛髪処理方法によれば、柔軟性と毛細管引力を付与するために毛髪を毛髪処理剤で濡らしてもゴワつかないので手グシやクシの通りが良く、浮き毛やハネ毛をしっかりと抑えながら毛流れを整えることができる。その結果、直ちに毛髪を束ねた後に結束道具で固定することで綺麗なまとめ髪を簡単に作ることができる。しかも、濡れた毛髪が素早く自然に乾燥するのでまとめ髪をつくった後に、直ぐ外出できる。さらには、乾燥後にまとめ髪スタイルが良好に持続する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
〔毛髪処理方法〕
水、疎水性シリコーン、低級アルコール及び界面活性剤を含有する毛髪処理剤を用いてまとめ髪を作るには、前記毛髪処理剤を毛髪に適用した後、手グシやクシ等を用いて毛髪の毛流れを整えて、直ちに毛髪を束ねて結束道具で固定すればよい。
【0013】
毛髪への適用方法は、濡らした毛髪が、毛髪を束ねた後に素早く自然に乾燥し、かつ、浮き毛やハネ毛をしっかりと抑えながら毛流れを整えることができるという観点から、毛髪全体や毛先ではなく、好ましくは毛髪の根元から結束道具で束ねる部分までの間に、より好ましくは霧状に、又は薄く適用する。特に表面側だけでなく、比較的全体的に満遍なく毛髪の内側から、かつ、根元から束ねる部分までの毛髪に均一に適用できるようにすることが好ましい。このための具体的な適用方法としては、一旦髪を持ち上げて適用するのが好ましく、また、毛髪処理剤を適用する毛髪部位は、根元から結束道具で固定する部分までとするのが好ましい。
【0014】
本発明に用いる毛髪処理剤の剤型は、薄く適用するという観点からは、ポンプスプレー、エアゾールスプレー、ポンプフォーム、エアゾールフォーム、ジェル、ローション等が好ましい。手軽に薄く均一に適用するという観点からは、ポンプスプレー、エアゾールスプレー、ポンプフォーム、エアゾールフォームがより好ましい。特に霧状に適用するという観点から、ポンプスプレー、エアゾールスプレーが特に好ましく、ポンプスプレーが最も好ましい。
【0015】
ここで本発明において「薄く」とは、浴比が毛髪処理剤:毛髪=0.01:1〜3:1、好ましくは0.04:1〜2:1、最も好ましくは0.08:1〜1:1の範囲となる範囲で毛髪に適用することをいう。この範囲の浴比で適用すると、剤が垂れ落ちず、くし通りが良く、浮き毛やハネ毛を抑えることができ、かつ、髪を束ねた後にすぐに乾燥するという利点が得られる。
【0016】
ここで本発明において「直ちに」とは、毛髪処理剤を適用した後、毛髪を束ねて結束道具で固定する間に、ドライヤーをかけることなく、すぐに固定を行うことをいう。固定するために使用される結束道具としては、ゴム輪、ゴムひも、ヘアピン、かんざし、バレッタ、リボン等が挙げられるが、固定できるものであれば何でも良い。
【0017】
この固定の際には、手グシやクシを用いて毛髪処理剤を適用した毛髪の毛流れを整えることができる。手グシやクシの通し方は、浮き毛やハネ毛を抑えながら毛髪を根元から頭皮に寝かしつけて毛流れを整えるという観点から、手グシの指先、または、クシの歯端を頭皮から浮かすのではなく、頭皮に触れさせながら毛流れを整えることが好ましい。
【0018】
更に、以上のようにして第一の毛髪処理剤で処理して結束道具で固定してまとめ髪をつくった後に、さらに後述する第二の毛髪処理剤で処理してヘアスタイルを固定することにより、持続性をさらに向上させることもできる。
【0019】
〔毛髪処理剤〕
本発明において使用される毛髪処理剤は、柔軟性と毛髪間引力を毛髪に付与するために成分(A)水を含有する。水の含有量は、手グシやクシで毛髪の毛流れを整える時に毛髪を濡らして浮き毛やハネ毛を抑えるという観点から、10〜99質量%、更には30〜95質量%、特に60〜90質量%が好ましい。
【0020】
本発明において使用される毛髪処理剤の形態は、薄く均一に適用するという観点からは、液状、ゲル状、ペースト状、クリーム状、ワックス状等、適宜選択できる。本発明で使用する毛髪処理剤の粘度は、100mPa・s以下が好ましく、50mPa・s以下がより好ましく、特に10mPa・s以下であることが最も好ましい。ここで粘度の測定は、東京計器株式会社製のBM型粘度計を用いて測定するものとする。
【0021】
第二の毛髪処理剤としては、一般的な整髪剤であるワックス、フォーム、ジェル、スプレー(特にスプレー)が挙げられる。ワックスとしては、固体脂を配合したハードタイプが好ましい。固体脂としてはパラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン、などが挙げられる。スプレー、ジェル、フォームとしてはセットポリマーを配合したハードタイプが好ましい。
【0022】
本発明において使用される毛髪処理剤は、成分(B)疎水性シリコーンを含有する。成分(B)の疎水性シリコーンは、毛髪の毛流れを整える時に、濡れ髪の毛髪表面摩擦抵抗を下げることで髪をなめらかにして絡まりを抑えて束ねやすくする効果と、仕上げた後の乾いた髪の毛髪表面に柔らかなセット皮膜を作ることで経時的に浮き毛・ふくらみが出るのを抑えてヘアスタイルの持続性をよくするという効果を有する。本明細書において疎水性シリコーンとは、シリコーンのうち、以下の操作を行った後、目視で透明で均一になるもの以外のものをいうこととする。
【0023】
ここで、疎水性シリコーンとは、室温において、評価液(精製水、好ましくは50質量%エタノール水溶液、最も好ましくは95質量%エタノール水溶液)と1:1の質量比で混合して、5分間静置後に透明とはならない(分離、ゲル化又は白濁)シリコーンをいうものとする。なお、市販されているシリコーンのうち、エマルジョンタイプのもの、有機溶剤と混合されているものは、疎水性シリコーンであるものとする。
【0024】
疎水性シリコーンとしては、例えばジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン(HLBが11未満)、アミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン等が挙げられる。この中でも、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン(HLBが11未満、好ましくは8未満、最も好ましくは5未満)、アミノ変性シリコーンが好ましく、特にアミノ変性シリコーンが好ましい。
【0025】
ジメチルポリシロキサンとしては、一般式(b1)で表されるものが挙げられる。
【0026】
【化1】


【0027】
〔式中、R1はSi(CH3)3又は水素原子を示し、n1は3〜20000の数を示す。〕
【0028】
ジメチルポリシロキサンには、シリコーンオイル(数平均重合度1000未満)とシリコーンガム(数平均重合度1000以上)がある。シリコーンオイルの市販品としては、SH200シリーズ(SH200 C Fluid 1CS、同2CS、同5CS、同10CS、同20CS、同30CS、同50CS、同100CS、同200CS、同350CS、同500CS、同1,000CS、同5,000CS、SH200 Fluid 1.5CS、同3,000CS、同10,000CS、同12,500CS、同30,000CS等)(東レ・ダウコーニング社)、TSF-451シリーズ(GE東芝シリコーン社)、KF-96シリーズ(信越シリコーン社)等が挙げられる。また、これらのシリコーンオイルをエマルションとしたものも使用できる。
【0029】
シリコーンガムの市販品としては、SH200シリーズ(SH200 Fluid 60,000CS、同100,000CS、同1,000,000CS等;東レ・ダウコーニング社)、TSF451-100MA(GE東芝シリコーン社)、BY11-026(東レ・ダウコーニング社;高重合シリコーンの低粘度シリコーンによる希釈溶液)、KF9008(信越シリコーン社;高重合シリコーンの環状シリコーンによる希釈溶液)、BY22-050A(東レ・ダウコーニング社;高重合シリコーンのカチオンエマルション)、BY22-060(東レ・ダウコーニング社;高重合シリコーンを低粘度シリコーンで希釈した溶液のカチオンエマルション)、BY22-020(東レ・ダウコーニング社;高重合シリコーンを流動パラフィンで希釈した溶液のカチオンエマルション)、KM904(信越シリコーン社;高重合シリコーンを低粘度シリコーンで希釈した溶液のカチオンエマルション)等が挙げられる。
【0030】
ポリエーテル変性シリコーンは、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体等の総称であり、一般式(b2)又は(b3)で表されるものが挙げられる。
【0031】
【化2】


【0032】
〔式中、R2は水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基を示し、n2は1〜2000、m2は1〜1000、a1は0〜10、b1は0〜50、c1は0〜50を示し、b1+c1≧1である。〕
【0033】
HLBが11未満のポリエーテル変性シリコーンの市販品としては、SH3775M、SS-2805(以上、東レ・ダウコーニング社)、KF-6015、KF-6016、KF-6017、KF-6029(以上、信越シリコーン社)等が挙げられる。
【0034】
アミノ変性シリコーンとしては、アミノ基又はアンモニウム基を有していればよく、末端水酸基の全て又は一部がメチル基等で封鎖されたアミノ変性シリコーンオイル、末端が封鎖されていないアモジメチコーンのどちらでもよく、以下の一般式(b4)又は(b5)で表されるものが挙げられる。また、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性シリコーンも好適に使用できる。
【0035】
【化3】


【0036】
〔式中、R3はSi(CH3)3又は水素原子を示し、R4は炭素数2〜8のアルキレン基を示し、n3は1〜20000の数を示し、m3は1〜2000の数を示し、a2は0〜3の数を示し、窒素含量は好ましくは0.02〜4質量%、特に0.1〜1質量%である。〕
【0037】
アミノ変性シリコーンの市販品としては、SF8451C(東レ・ダウコーニング社,粘度600mm2/s,窒素含量0.8質量%)、SF8452C(東レ・ダウコーニング社,粘度700mm2/s,窒素含量0.2質量%)、SF8457C(東レ・ダウコーニング社,粘度1200mm2/s,窒素含量0.8質量%)、KF8003(信越シリコーン社,粘度1850mm2/s,窒素含量0.7質量%)、KF8005(信越シリコーン社,粘度1200mm2/s,窒素含量0.1質量%)、KF867(信越シリコーン社,粘度1300mm2/s,窒素含量0.8質量%)、KF8012(信越シリコーン社,粘度90mm2/s,窒素含量0.6質量%)等のアミノ変性シリコーンオイルや、SM8704C(東レ・ダウコーニング社,窒素含量0.8質量%)、SM8904C(東レ・ダウコーニング社,窒素含量0.3質量%)、BY22-079(東レ・ダウコーニング社,窒素含量0.6質量%)等のアモジメチコーンエマルションが挙げられる。また、ジメチルポリシロキサン(数平均重合度550)、ジメチルポリシロキサン(数平均重合度2700)及びアミノ変性シリコーンの混合物(質量比は10:3.7:2.9)であるCF1046(東レ・ダウコーニング社,窒素含量0.14質量%)等も好適に使用できる。
【0038】
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性シリコーンとしては、下記一般式(b6)
【0039】
【化4】


【0040】
〔式中、R5は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、pは2又は3の数を示す。〕
で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)のセグメントとオルガノポリシロキサンセグメントが、オルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して結合してなるものである。R5で示されるアルキル基としては炭素数1〜20のものが好ましく、更には炭素数1〜5、特に炭素数1又は2のものが好ましい。シクロアルキル基としては炭素数3〜6のものが挙げられ、アラルキル基としてはフェニルアルキル、ナフチルアルキル等が挙げられ、アリール基としてはフェニル、ナフチル、アルキル置換フェニル等が挙げられる。R5は、好ましくはメチル基又はエチル基である。
【0041】
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性シリコーンは、オルガノポリシロキサンセグメントとポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントとの重量比は98/2〜40/60であるが、94/6〜60/40であるのが好ましく、また重量平均分子量は50,000〜500,000であるが、100,000〜300,000であるのが好ましい。
【0042】
オルガノポリシロキサンセグメントとポリ(N-アシルアルキレンイミン)との結合において介在するヘテロ原子を含むアルキレン基としては、窒素原子、酸素原子及び/又はイオウ原子を1〜3個含む炭素数2〜20のアルキレン基が挙げられる。その具体例としては、
【0043】
【化5】


【0044】
等が挙げられる。特に、窒素原子を含む炭素数2〜5のアルキレン基が好ましい。
【0045】
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性シリコーンは、公知の方法により製造することができ、例えば特開平7-133352号公報に記載の方法に従って、下記一般式(b6-a)
【0046】
【化6】


【0047】
〔式中、R6は同一又は異なって、炭素数1〜22の飽和アルキル基又はフェニル基を示し、R7及びR8はそれぞれR6と同一の基を示すか又は下記式
【0048】
【化7】


【0049】
で表される基を示し、R9は上記式で表される基を示し、qは100〜4000の整数を示し、rは1〜300の整数を示す。〕
で表されるオルガノポリシロキサンと下記一般式(b6')
【0050】
【化8】


【0051】
〔式中、R5及びpは前記と同義である。〕
で表される環状イミノエーテルを開環重合して得られる末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン)とを反応させることにより製造される。
【0052】
ここで、環状イミノエーテル(b6')の開環重合は、例えばLiebigs Ann. Chem., p996〜p1009(1974)に記載の方法に従って行うことができる。重合開始剤は、求電子反応性の強い化合物、例えばベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、硫酸等の強酸のメチル、エチル、3-プロペニル、ベンジルエステルなどを用いることができる。特に、トルエンスルホン酸アルキルエステル、硫酸ジアルキルエステル、トリフルオロメタンスルホン酸アルキルエステル等を好ましく用いることができる。環状イミノエーテル(b6')として例えば2-置換-2-オキサゾリンを用いれば、ポリ(N-アシルエチレンイミン)(式(b6)中、p=2に相当)が得られ、2-置換-ジヒドロ-2-オキサジンを用いれば、ポリ(N-アシルプロピレンイミン)(式(b6)中、p=3に相当)が得られる。上記ポリ(N-アシルアルキレンイミン)の分子鎖の分子量は、好ましくは150〜50,000、より好ましくは500〜10,000である。
【0053】
上記ポリ(N-アシルアルキレンイミン)鎖とシリコーン鎖との連結方法には、カルボキシル基と水酸基との縮合によるエステルの形成反応;カルボキシル基とアミノ基との縮合によるアミドの形成反応;ハロゲン化アルキル基と1級、2級あるいは3級アミノ基とによる2級、3級あるいは4級アンモニウムの形成反応;Si−H基のビニル基への付加反応;エポキシ基とアミノ基とによるβ-ヒドロキシアミン形成反応など多くの手法を利用することができる。このうち、特開平2-276824号公報、特開平4-85334号公報、特開平4-85335号公報、特開平4-96933号公報等に開示されているように、環状イミノエーテルをカチオン開環重合して得られる末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン)に式(b6-a)で表されるオルガノポリシロキサン、すなわち側鎖に前記置換基を有する変性オルガノポリシロキサンを反応させる方法が簡便かつ有効である。
【0054】
アミノ基を含有するオルガノポリシロキサンと、環状イミノエーテルのカチオン重合で得たポリ(N-アシルアルキレンイミン)の反応性末端との反応は、例えば以下のようにして行うことができる。開始剤を極性溶媒、好適にはアセトニトリル、バレロニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレン、酢酸エチル、酢酸メチル等の単独溶媒、あるいは必要に応じて他の溶媒との混合溶媒に溶かし、40〜150℃、好適には60〜100℃に昇温する。そこに上記一般式(b6')で表される環状イミノエーテルを一括投入、あるいは反応が激しい場合には滴下し、重合を行う。重合の進行はガスクロマトグラフィーなどの分析機器でモノマーである環状イミノエーテルの残存量を定量することにより追跡することができる。環状イミノエーテルが消費され重合が終了しても、生長末端の活性種は反応性を維持している。ポリマーを単離することなく、引き続き、このポリマー溶液と分子内にアミノ基を含有するオルガノポリシロキサンとを混合し、5〜100℃、好ましくは20〜60℃の条件で反応させる。混合割合は所望により適宜選ぶことができるが、オルガノポリシロキサン中のアミノ基1モルに対してポリ(N-アシルアルキレンイミン)0.1〜1.3モル当量の割合で反応させるのが好ましい以上の如き反応によって、ポリジメチルシロキサンにポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの付いたブロックコポリマー又はグラフトポリマーを得ることができる。
【0055】
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性シリコーンとしては、ポリ(N-ホルミルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N-アセチルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)オルガノシロキサン等が挙げられる。
【0056】
成分(B)の疎水性シリコーンは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、なかでも、アミノ変性シリコーンが好ましく、特にポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性シリコーンが好ましい。成分(B)の含有量は、毛髪の毛流れを整える時に、濡れ髪の毛髪表面摩擦抵抗を下げることで髪をなめらかにして絡まりを抑えて束ねやすくする効果と、仕上げた後の乾いた髪の毛髪表面に柔らかなセット皮膜を作ることで経時的に浮き毛・ふくらみが出るのを抑えてヘアスタイルの持続性をよくするという観点から、本発明で使用される毛髪処理剤中の0.01〜20質量%、更には0.1〜10質量%、特に0.5〜5質量%が好ましい。
【0057】
本発明において使用される毛髪処理剤は、更に成分(C)低級アルコールを0.5質量%以上含有する。成分(C)の低級アルコールは、毛髪処理剤の表面張力を下げ、髪を素早く濡らすことができ、かつ髪を束ねた後は、髪の内部まで自然に素早く乾燥させ、しかも成分(B)や後述する成分(F)を溶解させる効果を有する。
【0058】
低級アルコールとしては、炭素数2〜6の直鎖又は分岐鎖のアルコール、具体的には、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール等が挙げられる。これらのうち、エタノール、2-プロパノールが好ましく、特にエタノールが好ましい。低級アルコールの含有量は、髪を素早く濡らすことができ、髪を束ねた後は髪の内部まで自然に素早く乾くという観点から毛髪処理剤中の1〜50質量%、更には4〜40質量%、特に8〜30質量%が好ましい。
【0059】
本発明において使用される毛髪処理剤は、更に成分(D)界面活性剤を含有する。成分(D)の界面活性剤は、後述する成分(F)の可溶化又は乳化、系の安定性、及び感触向上の効果を有する。界面活性剤としては、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、アニオン性界面活性剤のいずれをも使用できる。
【0060】
カチオン界面活性剤としては、次の一般式(d1)で表される第4級アンモニウム塩が挙げられる。
【0061】
【化9】


【0062】
〔式中、R10及びR11は各々独立して水素原子、炭素数1〜28のアルキル基又はベンジル基を示し、同時に水素原子又はベンジル基となる場合、及び、炭素数1〜3の低級アルキル基となる場合を除く。An-はアニオンを示す。〕
【0063】
ここでR10及びR11は、その一方が炭素数16〜24、更には22のアルキル基、特に直鎖アルキル基であるのが好ましく、また他方は炭素数1〜3の低級アルキル基、特にメチル基であるのが好ましい。アニオンAn-としては、塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン;エチル硫酸イオン、炭酸メチルイオン等の有機アニオン等が挙げられ、ハロゲン化物イオン、特に塩化物イオンが好ましい。
【0064】
カチオン界面活性剤としては、モノ長鎖アルキル四級アンモニウム塩が好ましく、具体的には、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アラキルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられ、特に塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムが好ましい。
【0065】
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、高級脂肪酸ショ糖エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノ又はジエタノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、アルキルサッカライド系界面活性剤、アルキルアミンオキサイド、アルキルアミドアミンオキサイド等が挙げられる。これらのうち、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が好ましく、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが特に好ましい。
【0066】
両性界面活性剤としてはイミダゾリン系、カルボベタイン系、アミドベタイン系、スルホベタイン系、ヒドロキシスルホベタイン系、アミドスルホベタイン系等が挙げられる。
【0067】
アニオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N-アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、スルホコハク酸エステル等が挙げられる。上記界面活性剤のアニオン性残基の対イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン;カルシウムイオン、マグネシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン;アンモニウムイオン;炭素数2又は3のアルカノール基を1〜3個有するアルカノールアミン(例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等)を挙げることができる。またカチオン性残基の対イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等のハロゲン化物イオン、メトサルフェートイオン、サッカリネートイオンを挙げることができる。
【0068】
これらのうち、感触の点から、カチオン界面活性剤が好ましい。界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用でき、感触、溶剤の可溶化又は乳化、系の安定性の観点から、その含有量は、本発明において使用される毛髪処理剤の0.01〜10質量%、特に0.05〜3質量%が好ましい。
【0069】
本発明において使用される毛髪処理剤は、毛髪の耐湿性を向上して、乾燥後のまとめ髪スタイルから浮き毛・ハネ毛が出るのを抑えて持続性を良くするという観点から、更に(E)有機カルボン酸を含有することが好ましい。成分(E)の有機カルボン酸としては、ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、酸性アミノ酸が好ましい。具体的には、ヒドロキシカルボン酸として、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等が、ジカルボン酸として、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、シュウ酸、リンゴ酸、酒石酸等が、トリカルボン酸としては、クエン酸等が挙げられ、酸性アミノ酸としてはグルタミン酸、アスパラギン酸が挙げられる。なかでも、リンゴ酸、酒石酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、乳酸が好ましい。とりわけリンゴ酸、乳酸が好ましい。また、これら有機カルボン酸の塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、有機アミン化合物との塩が挙げられる。
【0070】
これら成分(E)は2種以上を併用してもよく、またその含有量は、毛髪処理剤中の0.1〜30質量%が好ましく、更には0.5〜20質量%、特に0.5〜10質量%が好ましい。
【0071】
本発明において使用される毛髪処理剤は、毛髪の耐湿性を向上して、乾燥後のまとめ髪スタイルから浮き毛・ハネ毛が出るのを抑えて持続性を良くするという観点から、更に成分(F)として次の(f1)〜(f5)から選ばれる有機溶剤を含有することが好ましい。
【0072】
(f1) 一般式(f1)で表される芳香族アルコール
【0073】
【化10】


【0074】
〔式中、R12は基R13−Ph−R14−(R13;水素原子、メチル基又はメトキシ基,R14;結合手又は炭素数1〜3の飽和若しくは不飽和の二価の炭化水素基,Ph;パラフェニレン基)を示し、Y及びZは水素原子又は水酸基を示し、s、t及びuは0〜5の整数を示す。ただし、s=t=0であるときは、Zは水酸基であり、またR12は基R13−Ph−ではない。〕
【0075】
(f2) 窒素原子に炭素数1〜18のアルキル基又はアルケニル基が結合したN-アルキルピロリドン又はN-アルキルピロリドン
【0076】
(f3) 炭素数2〜4のアルキレンカーボネート
【0077】
(f4) 数平均分子量100〜1000のポリプロピレングリコール
【0078】
(f5) 一般式(f5-a)、(f5-b)又は(f5-c)で表されるラクトン又は環状ケトン
【0079】
【化11】


【0080】
〔式中、Xはメチレン基又は酸素原子を示し、R15及びR16は相異なる置換基を示し、v及びwは0又は1を示す。〕
【0081】
成分(F)である有機溶剤のうち、(f1)としては、ベンジルアルコール、シンナミルアルコール、フェネチルアルコール、p-アニシルアルコール、p-メチルベンジルアルコール、フェノキシエタノール、2-ベンジルオキシエタノール等が挙げられる。(f2)としては、N-メチルピロリドン、N-オクチルピロリドン、N-ラウリルピロリドン等が挙げられる。(f3)としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。(f4)の数平均分子量100〜1000のポリプロピレングリコールとしては、数平均分子量100〜500のもの、特に重合度2〜5のものが好ましい。(f5)において、一般式(f5-a)〜(f5-c)中のR15及びR16としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基、水酸基、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基、フェニル基、スルホアルキル基、リン酸アルキル基、カルボキシアルキル基等が好ましく、なかでもγ-ラクトンの場合にはγ位、δ-ラクトンの場合にはδ位(すなわちヘテロ酸素原子の隣接メチレン)に置換した、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が好ましい。また、化合物(f5-a)〜(f5-c)の水溶性を増大させたい場合には、R5又はR6としてスルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基等の酸性基やこれらが置換したアルキル基を有するのが好ましい。(f5)のうち、ラクトンとしては、γ-ブチロラクトン、γ-カプロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン、δ-カプロラクトン、δ-ヘプタノラクトン等が挙げられるが、ラクトンの安定性の点から、γ-ラクトン、特にγ-ブチロラクトン、γ-カプロラクトンが好ましい。(f5)のうち、環状ケトンとしては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、4-メチルシクロヘプタノン等が挙げられる。
【0082】
特に好ましい成分(F)として、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、プロピレンカーボネート及びプロピレングリコール(数平均分子量300〜500、特に400)が挙げられる。
【0083】
また、成分(F)は、25℃で液体であることが好ましく、またClogPが−2〜3であることが必要であり、浸透促進の点から、−1〜2であることが好ましい。ここで、ClogPとは、オクタノール相と水相の間での物質の分配を表す尺度である、下式で定義されるオクタノール-水-分配係数(logP)の計算値をいい、ケミカルレビューズ,71巻,6号(1971)にその例が記載されている。
【0084】
logP=log([物質]Octanol/[物質]Water
【0085】
〔式中、[物質]Octanolは1-オクタノール相中の物質のモル濃度を、[物質]Waterは水相中の物質のモル濃度を示す。〕
【0086】
主な成分(F)のClogPを具体的に示すと、ベンジルアルコール(1.1)、2-ベンジルオキシエタノール(1.2)、2-フェニルエタノール(1.2)、1-フェノキシ-2-プロパノール(1.1)、ポリプロピレングリコール400(0.9)、炭酸プロピレン(-0.41)、γ-ブチロラクトン(-0.64)である。
【0087】
成分(F)は、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、毛髪処理剤中の0.1〜40質量%が好ましく、更には0.5〜10質量%、特に1〜5質量%が好ましい。
【0088】
更に、本発明において使用される毛髪処理剤には、多価アルコールを含有させることができる。多価アルコールは、成分(F)の可溶化、安定分散に寄与し、また、成分(F)と相乗的に働き、毛髪の改質効果の向上やツヤを付与する。多価アルコールとしては、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコールなどが挙げられ、特にグリセリンが好ましい。多価アルコールは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用でき、またその含有量は、本発明において使用される毛髪処理剤中の0.1〜10質量%、特に0.5〜5質量%が好ましい。
【0089】
本発明において使用される毛髪処理剤には、更に、まとめ髪をつくる時の毛流れの整え易さ、まとめた髪のヘアスタイルの持続性向上、粘度の調整、安定性の観点から、セットポリマーを含有させてもよい。このようなポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン/酢酸ビニル/プロピオン酸ビニル三元共重合体、ビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート(四級塩化)共重合体、ビニルピロリドン/アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、ビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体等のポリビニルピロリドン系高分子化合物;メチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体等の酸性ビニルエーテル系高分子化合物;酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸/プロピオン酸ビニル共重合体等の酸性ポリ酢酸ビニル系高分子化合物;(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド共重合体等の酸性アクリル系高分子化合物;N-メタクリロイルエチル-N,N-ジメチルアンモニウム・α-N-メチルカルボキシベタイン/メタクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル/アクリル酸オクチルアミド共重合体等の両性アクリル系高分子化合物;アクリルアミド・アクリルエステル系四元共重合体等の塩基性アクリル系高分子化合物;カチオン性セルロース誘導体等のセルロース誘導体;ヒドロキシプロピルキトサン、カルボキシメチルキチン、カルボキシメチルキトサン等のキチン・キトサン誘導体などが挙げられる。
【0090】
これらのセットポリマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、またその含有量は、本発明において使用される毛髪処理剤中の0.01〜10質量%、更には0.04〜5質量%、特に0.08〜2質量%が好ましい。
【0091】
本発明において使用される毛髪処理剤には、上記成分のほか、通常の毛髪化粧料に用いられる成分を目的に応じて適宜配合できる。このような成分としては、例えば抗フケ剤;ビタミン剤;殺菌剤;抗炎症剤;キレート剤;ソルビトール、パンテノール等の保湿剤;染料、顔料等の着色剤;ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、粘土鉱物等の粘度調整剤;有機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のpH調整剤;植物エキス類;パール化剤;香料;色素;紫外線吸収剤;酸化防止剤;炭化水素、グリセリド、高級アルコール、エステル油、高級脂肪酸等の油剤;その他エンサイクロペディア・オブ・シャンプー・イングリーディエンツ〔ENCYCLOPEDIA OF SHAMPOO INGREDIENTS (MICELLE PRESS)〕に記載されている成分等が挙げられる。
【0092】
本発明で使用される毛髪処理剤は、毛髪の耐湿性を向上して、乾燥後のまとめ髪スタイルから浮き毛・ハネ毛が出るのを抑えて持続性を良くするという観点から、水で20重量倍に希釈したときの25℃におけるpHが、2.5〜4.5であるのが好ましく、更にはpH2.5〜4、特にpH3〜4が好ましい。
【実施例】
【0093】
実施例1〜4並びに比較例1〜7
第一の毛髪処理剤として表1に示す毛髪処理剤をポンプミスト容器(ポンプスプレイヤーYSR、吉野工業所社、0.16g/プッシュ)に入れ、ポンプミストを得た。なお、比較品1は水である。各毛髪処理剤について、「安定性」、「髪へのなじみ易さ」、「根元の整え易さ」及び「クシの通り易さ」を、下記基準で評価した。結果を表1に示す。
【0094】
(「安定性」の評価基準)
直後安定性は、毛髪処理剤を室温で6時間静置した後の外観を評価した。低温安定性は、毛髪処理剤を−5℃で1週間静置し、その後外観を評価した。
◎:分離/析出していない
〇:ほとんど分離/析出していない
△:僅かに分離/析出している
×:分離/析出している
【0095】
(「髪へのなじみ易さ」、「根元の整え易さ」及び「クシの通り易さ」の評価基準)
評価は専門パネラー5名により、各自1〜5点の持ち点で行い、5名の合計点が20〜25点の場合を◎、15〜19点の場合を○、10〜14点の場合を△、5〜9点の場合を×として、表1に示した。
・処理剤の髪へのなじみ易さ
【0096】
【表1】


【0097】
また、第二の毛髪処理剤として表2に示すヘアワックス(実施品3)、及び表3に示すヘアスプレーを調製した。
【0098】
【表2】


【0099】
【表3】


【0100】
(「浮き毛・ハネ毛の出にくさ」及び「仕上がりのまとめ髪の乾き易さ」の評価方法)
評価は、ロングヘアーのウイッグ(ビューラックス社製,No.775S)を用いて、専門パネラー5名により各自1〜5点の持ち点で行い、5名の合計点が20〜25点の場合を◎、15〜19点の場合を○、10〜14点の場合を△、5〜9点の場合を×として、表4に示した。
【0101】
(実施例1及び2並びに比較例1〜5)
ウイッグのトップ付近の毛髪を持ち上げて根元から結束道具で束ねる部分の間に、表1記載の毛髪処理剤を3プッシュして噴霧適用し、持ち上げた毛束を下ろした。この操作をほぼ同じ場所で6回繰り返した。これにより浴比はおおよそ、剤:毛髪=0.2:1となった。クシで毛流れを整えたあとで、直ちに髪を束ねて結束道具(ゴム輪)で固定した。
この過程で、処理剤の髪へのなじみ易さ、根元の整え易さ、クシの通り易さ、及び浮き毛・ハネ毛の出にくさ(固定するまで,固定した直後,固定してから12時間後)を評価した。
【0102】
(比較例6及び7)
比較例6として、髪に毛髪処理剤(実施品1)を適用し、クシを通した後、ドライヤーで乾燥させてから髪の固定を行った場合と、比較例7として、乾燥した状態で束ねて結束道具で固定した場合についても評価した。
【0103】
(実施例3)
表1記載の実施品1を用いて、実施例1と同じ方法で処理した後、更に第二の毛髪処理剤として表2記載のヘアワックス(実施品3)を根元から結束道具で束ねた部分に適用した場合について、実施例1と同じように評価した。
【0104】
(実施例4)
表1記載の実施品1を用いて、実施例1と同じ方法で処理した後、更に第二の毛髪処理剤として表3記載のヘアスプレー(実施品4)を根元から結束道具で束ねた部分に適用した場合について、実施例1と同じように評価した。
【0105】
【表4】






 

 


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