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発明の名称 口腔用固形製剤
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−45796(P2007−45796A)
公開日 平成19年2月22日(2007.2.22)
出願番号 特願2005−234636(P2005−234636)
出願日 平成17年8月12日(2005.8.12)
代理人 【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所
発明者 山城 高久 / 茅根 滋人 / 中村 純二
要約 課題
口腔内洗浄効果が高く、味の優れた口腔用固形製剤の提供。

解決手段
次の成分(a)、(b)及び(c):
特許請求の範囲
【請求項1】
次の成分(a)、(b)及び(c):
(a)エリスリトール 製剤全体中18〜85質量%
(b)細菌吸着抑制成分 製剤全体中0.001〜10質量%
(c)賦形剤
を含有する製剤であって、該製剤における各層中の(a)成分と(b)成分の相対的濃度が異なる2層以上の層からなり、層(A)中の(a)成分の含有量が25〜90質量%であり、層(B)中の(a)成分の含有量が0〜8質量%であり、(b)成分の含有量が0.001〜20質量%であることを特徴とする口腔用固形製剤。
【請求項2】
2層以上の積層構造を有するか、又は1層以上の内層と1層以上の外層を有するものである請求項1記載の口腔用固形製剤。
【請求項3】
固形製剤が3層以上の積層構造を有するものであって、層(A)が上層及び/又は下層である請求項1又は2記載の口腔用固形製剤。
【請求項4】
固形製剤が1層以上の内層と1層以上の外層を有するものであって、層(A)が最外層である請求項1又は2記載の口腔用固形製剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔内洗浄効果に優れた口腔用固形製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、口腔内で溶解する形態の医薬部外品や医薬品に殺菌成分等の口腔内洗浄成分を配合する試みがなされてきた。しかしながら、これらの製剤の口臭防止効果等の薬効は十分満足できるものではなかった。
そこで、口腔内洗浄成分の効果を向上させる目的から発泡成分を配合した製剤が知られている(特許文献1参照)。しかしながら、口腔内洗浄成分と発泡成分との併用は効果としては優れるものの、味の点で十分満足するものが得られなかった。
【特許文献1】WO99/27901
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、口腔内洗浄効果が高く、味の優れた口腔用固形製剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者は、エリスリトール及び細菌吸着抑制成分を配合し、さらに各層中のこれら成分の相対的濃度を変えて2層以上の層に分離することにより、口腔内を効果的に洗浄できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち、本発明は、次の成分(a)、(b)及び(c):
(a)エリスリトール 製剤全体中18〜85質量%
(b)細菌吸着抑制成分 製剤全体中0.001〜10質量%
(c)賦形剤
を含有する製剤であって、該製剤における各層中の(a)成分と(b)成分の相対的濃度が異なる2層以上の層からなり、層(A)中の(a)成分の含有量が25〜90質量%であり、層(B)中の(a)成分の含有量が0〜8質量%であり、(b)成分の含有量が0.001〜20質量%であることを特徴とする口腔用固形製剤を提供するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、口腔内洗浄効果が高く、味の優れた口腔用固形製剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の固形製剤は、エリスリトール及び細菌吸着抑制成分を配合し、さらに各層中のこれら成分の相対的濃度を変えて2層以上に分離することに特徴があり、このような構成とすることにより、高い口腔内洗浄効果が得られるものである。
【0008】
本発明において用いられる、成分(a)のエリスリトールは、L−エリスリトール、D−エリスリトール、meso−エリスリトールの3種の異性体が存在するが、本発明はこれらいずれの構造のものであってもよい。結晶状のエリスリトールは、市販品としては、日研化学(株)、三菱化学フーズ(株)、セレスター社製等のものが入手可能である。
【0009】
エリスリトールの配合量は、良好な口腔内洗浄効果を得るために製剤全体中18〜85質量%であるが、好ましくは20〜70質量%、更に好ましくは25〜60質量%、特に好ましくは28〜50質量%である。
本発明の固形製剤は2層以上の層からなり、このうち層(A)中のエリスリトールの含有量は層(A)の25〜90質量%である。洗浄効果及び製剤の強度の点から30〜85質量%が好ましく、さらに好ましくは32〜70質量%であり、特に好ましくは35〜50質量%である。
また、層(B)中のエリスリトールの含有量は層(B)の0〜8質量%であるが、製剤の強度の点から0〜6質量%が好ましく、さらに好ましくは0〜4質量%である。
【0010】
本発明において、成分(b)の細菌吸着抑制成分は、エナメル質、舌、歯茎等の組織に細菌が付着するのを防止する成分であり、後述する参考例1において0.1質量%の水溶液が細菌吸着抑制率(I)50%以上の細菌吸着抑制効果を示すものが好ましい。かかる細菌吸着抑制成分には抗菌剤も含まれる。細菌吸着抑制成分の具体例としては、例えば銅クロロフィリンナトリウム、鉄クロロフィリンナトリウム、イソプロピルメチルフェノール、ヒノキチオール、カンゾウ、ケイヒ、チョウジ、ウイキョウ、フラボン、シャンピニオンエキス、シソエキス、ウーロン茶エキス、テン茶エキス、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化デカリニウム、クロルヘキシジン類、トリクロサン、トラガントガム、アルギン酸ナトリウム、う蝕原因菌付着防止ペプチド(特開2003−192608号)、セラック等が挙げられる。これらの成分は1種又は2種以上を混合して配合することができる。
【0011】
細菌吸着抑制成分の配合量は、製剤全体中に0.001〜10質量%であるが、好ましくは0.005〜5質量%である。また、層(B)中の(b)成分の含有量は0.001〜20質量%であり、好ましくは0.005〜10質量%、さらに好ましくは0.01〜1質量%である。
また、層(A)中の細菌吸着抑制成分の含有量は、特に限定しないが、0〜10質量%が好ましく、さらに0〜0.01質量%が好ましい。
【0012】
また、本発明において、成分(c)の賦形剤としては、通常の口腔用固形製剤に用いられる賦形剤が挙げられ、例えば乳糖、澱粉、デキストリン類、セルロース類、ポリエチレングリコール、ステアリン酸マグネシウム、マルチトール、キシリトール、ソルビトール等が挙げられる。
【0013】
製剤全体中、成分(c)の配合量は80質量%以下であるが、40〜75質量%が好ましい。
【0014】
本発明においては、成分(a)と成分(b)を配合し、さらに固形製剤において、これらの相対的濃度が各層部分により異なるように製剤を設計することが重要である。すなわち、本発明固形製剤中の各層部分における成分(a):(b)の組成比を制御することにより、口中での溶解の初期に成分(a)による洗浄が進み、この洗浄終了後成分(b)を作用させるのが好ましい。
【0015】
このような過程を得るには、固形製剤における成分(a)と成分(b)の相対的濃度が各層部分により異なり、成分(a)の相対的濃度が高い層(A)が最外層、上層及び/又は下層となるように設計するのが好ましい。
【0016】
このような固形製剤の具体例としては、(1)内層と外層とを有する製剤とし、外層(層(A))の成分(a)の相対的濃度を高くし、内層(層(B))の成分(b)の相対濃度を高くする方法(図1参照);(2)3層以上の積層構造を有する積層型の製剤とし、中間層(層(B))の成分(b)の相対的濃度を高くし、上層及び下層(層(A))の成分(a)の相対的濃度を高くする方法(図2参照);(3)2層以上の積層構造を有する積層型の製剤とし、層(A)の成分(a)の相対的濃度を高くし、層(B)の成分(b)の相対的濃度を高くする方法等が挙げられる。
【0017】
本発明の固形製剤の形態は、特に制限されるものではないが、錠剤、丸剤、顆粒剤等が挙げられ、錠剤が特に好ましい。
【0018】
本発明の固形製剤は、常法に従って製造することができ、例えば3層の積層構造を有する積層錠の場合には、成分(a)エリスリトールの相対的濃度の高い層を形成させた後、その上部に成分(b)細菌吸着抑制成分の相対的濃度が高い層を形成し、次いでさらにその上部に成分(a)の相対的濃度の高い層を形成させることにより製造することができる。また、内層と外層を有する製剤の場合には、成分(b)の相対的濃度が高い内層を形成し、次いでその周囲を成分(a)の相対的濃度の高い外層で被覆することにより製造することができる。さらに、成分(a)の相対的濃度の高い外層中に、成分(b)の相対的濃度が高い内層を2以上形成させてもよい(図3)。
【実施例】
【0019】
実施例1
エリスリトール40g、マルチトール40g、コーンスターチ18g、ショ糖脂肪酸エステル1g、香料1gを混合し組成物Aを調製した。エリスリトール5g、トラガントガム1g、マルチトール92g、ショ糖脂肪酸エステル1g、香料1gを混合し組成物Bを調製した。組成物B0.2gを油圧プレス機(リケンR−301)により打錠し、そののち、これを組成物A0.4gで包むように打錠し、口腔用固形製剤を作製した。本固形製剤は、使用後もえぐ味等の不快な味がなく、使用感に優れていた。
【0020】
実施例2
エリスリトール85g、結晶セルロース13g、ショ糖脂肪酸エステル1g、香料1gを混合し組成物Aを調製した。トラガントガム2g、結晶セルロース96g、ショ糖脂肪酸エステル1g、香料1gを混合し組成物Bを調製した。組成物B0.2gを油圧プレス機(リケンR−301)により打錠し、そののち、これを組成物A0.35gで包むように打錠し、口腔用固形製剤を作製した。本固形製剤は、使用後もえぐ味等の不快な味がなく、使用感に優れていた。
【0021】
試験例1
特開2003−334059号公報に記載の試験方法に従い、口腔内洗浄効果の評価を行った。
微生物採取装置10の微生物採取装置(図4)を用いて残存する総菌数を測定した。なお、微生物採取部(ヘッド部)12として直径13mmのものを使用し、直径13mm、厚み1mmのポリエチレンを素材とする不織布をヘッド部の先端に装着して、採取面11とした。また、定量運動発生部の定量運動は、振動子を72度角、3000rpmで反転運動させる運動とした。
男性ボランティア9名の舌の先端から舌根部に向かって正中線に沿って4cm入った部位(以下、「舌中部」とする。)を採取部位として、採取面を3秒間押し当て、舌の表面に付着した微生物類を採取した。直ちにヘッド部を3mLのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に入れて10秒間程度撹拌し、微生物類の分散溶液を調製した。これらの分散溶液をPBSによって任意に希釈することにより希釈液を調製した後、嫌気性細菌検査用培地(変法GAM寒天培地;ニッスイ)に規定量播種し、嫌気条件下(アネロパック使用)、37℃で2日間培養した後、生育された集落の数をカウントした。
実施例1で得られた固形製剤を上記男性ボランティア9名に使用してもらい、1時間後に同様な操作を行った。固形製剤使用前後の結果を表1に示す。
【0022】
【表1】


【0023】
参考例1 細菌吸着抑制試験
次法により成分(b)の細菌吸着抑制成分の細菌吸着抑制効果を測定した。
ヒト口腔内より単離したS.mutans 保存菌体を10μCi/mLメチル化[3H]-チミジン0.2重量%グルコース含有ブレインハートインフュージョン培地(DIFCO社)10mLに接種し、37℃で24時間嫌気培養した。緩衝KCl溶液(50mM塩化カリウム、1mM塩化マグネシウム、0.1mM 塩化マグネシウム含有1mMリン酸緩衝液)で3回洗浄後、5mg/mLウシ血清アルブミン含有緩衝塩化カリウム溶液に1×109CFU/mLの濃度で分散させ、3H標識S.mutans液とした。
【0024】
ヒドロキシアパタイト平板(旭光学(株)社)1cm×1cm×2mmを種々の濃度%の細菌吸着抑制成分水溶液1mLで37℃1時間処理をした。緩衝塩化カリウム溶液2mLで洗浄後、健常男性より採取した耳下腺唾液0.5mL中、4℃で一晩処理した。緩衝塩化カリウム溶液2mLで2回洗浄後、5mg/mLウシ血清アルブミン含有緩衝塩化カリウム溶液0.5mLと、上記3H標識S.mutans液0.5mLを加え、37℃で1時間処理した。緩衝塩化カリウム溶液で3回洗浄後、ヒドロキシアパタイト平板を2M/L水酸化ナトリウム1mL中、70℃で1時間処理した。2N塩酸1mLで中和後、液体シンチレーションカウンターにて、3H放射活性を測定し、細菌吸着数(X)を出した。
【0025】
上記操作で、該水溶液の代わりに蒸留水1mLを用いて同様の処理を行ったときの、細菌吸着数をAとする。
また該水溶液の代わりに蒸留水1mL、耳下腺唾液の代わりに緩衝塩化カリウム溶液0.5mLを用いて同様の処理を行ったときの、細菌吸着数をBとする。
【0026】
(数1)
細菌吸着抑制率I(%)=(A-X)/(A-B)×100
【0027】
トラガントガムの0.1質量%水溶液の細菌吸着抑制率は、86.1%であった。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】内層と外層を有する固形製剤の断面概略図である。
【図2】3層の積層構造を有する固形製剤の断面概略図である。
【図3】内層と外層を有する固形製剤の断面概略図である。
【図4】微生物採取装置を示す斜視図及び拡大斜視図である。
【符号の説明】
【0029】
10;微生物採取装置
11;採取面
12;微生物採取部(ヘッド部)
13;定量運動発生部
14;ハンドル部
15;首部
16;頭部
17;装置本体




 

 


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