米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 医学 -> 花王株式会社

発明の名称 消臭剤組成物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−44422(P2007−44422A)
公開日 平成19年2月22日(2007.2.22)
出願番号 特願2005−234541(P2005−234541)
出願日 平成17年8月12日(2005.8.12)
代理人 【識別番号】100078732
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 保
発明者 藤井 志子 / 石川 晃
要約 課題
汗臭及びアルデヒド類等に由来する複合臭を低減させることができ、水系消臭剤の調製も容易であり、かつ人体に触れても安全な消臭剤を提供すること。

解決手段
下記一般式(1)で表されるポリヒドロキシアミン化合物及び/又はその塩(a)、及び界面活性剤(b)を含有する消臭剤組成物(ただし、陰イオン性界面活性剤の含有量は、該(a)成分に対して、モル比で0.9以下である)。
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(1)で表されるポリヒドロキシアミン化合物及び/又はその塩(a)、及び界面活性剤(b)を含有する消臭剤組成物(ただし、陰イオン性界面活性剤の含有量は、該(a)成分に対して、モル比で0.9以下である)。
【化1】


(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を表し、R2は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を表し、R3及びR4は、炭素数1〜5のアルキレン基を表す。R3及びR4は、同一でも異なっていてもよい。)
【請求項2】
一般式(1)で表されるポリヒドロキシアミン化合物が、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシエチル−1,3−プロパンジオール及びそれらと塩酸等との塩から選ばれる1種以上である請求項1に記載の消臭剤組成物。
【請求項3】
界面活性剤(b)が、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤及び陰イオン性界面活性剤の中から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1又は2に記載の消臭剤組成物。
【請求項4】
前記一般式(1)で表されるポリヒドロキシアミン化合物及び/又はその塩(a)の含有量が0.001〜10質量%であり、界面活性剤(b)の含有量が0.001〜30質量%である、請求項1〜3のいずれかに記載の消臭剤組成物。
【請求項5】
消臭剤が水系消臭剤である請求項1〜4のいずれかに記載の消臭剤組成物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の消臭剤組成物を対象物に付着させ、対象物の臭いを低減させる消臭方法。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は消臭剤組成物に関し、詳しくは、汗臭及びアルデヒド類等に由来する複合臭を低減させることができ、かつ人体に安全な消臭剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
消臭剤は、芳香剤と共に不快な匂いを和らげるものであり、快適な生活を送る上で重要な部分を担っている。消臭に関する近年のニーズは、強い芳香で悪臭をマスキングする芳香剤から、微香性又は無香性で臭い自体を消す消臭剤へと変化している。
また、肌に直接触れない衣類は着てもすぐに洗わないという洗濯習慣が増えているが、その一方で洗わない衣類の匂いを気にしている。生活環境における不快な臭いの殆どは複合臭であり、この複合臭に効果的な消臭剤が求められている。
【0003】
従来、特定の悪臭成分に対する消臭技術は知られているが、複合臭に対して効果的なものは少ない。
例えば、特許文献1には、陽イオン性界面活性剤又は両性界面活性剤とキレート剤を併用することにより,汗臭やタバコ臭を消臭する液体消臭剤が開示され、特許文献2には,香料等の消臭基剤と陽イオン界面活性剤と特定の溶剤を併用することにより,汗臭を消臭する液体消臭剤が開示されている。しかしながら、これらの液体消臭剤は、アルデヒド類等に対する消臭性能は充分ではない。
特許文献3には、植物からの抽出物を主成分とする消臭基材、香料、エタノール及び界面活性剤を併用することにより、腐敗臭を抑制する消臭剤組成物が開示され、特許文献4には、ベタイン型両性化合物、非イオン性界面活性剤、及び陰イオン界面活性剤からなる処理剤で処理することにより、アンモニア臭等を消臭しうる消臭性繊維が開示されている。しかしながら、これらも汗臭やアルデヒド類に対する消臭性能は充分ではない。
【0004】
特許文献5には、トリエタノールアミンやトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等から選ばれる1種以上を塩として含む陰イオン界面活性剤により、低級脂肪酸、アミン類が共存する複合臭を抑制できることが開示されているが、陰イオン界面活性剤のアミン塩はアルデヒド類に対する効果が充分でなく、水に対する溶解性が悪いものもあるため、消臭剤組成物を調製するには適さない。
特許文献6には、有機二塩基酸又はその塩により、酢酸、イソ吉草酸等の低級脂肪酸類やアンモニア、トリメチルアミン等のアミン類等を消臭できることが開示されているが、有機二塩基酸又はその塩は、アルデヒド類に対する消臭効果が充分でない。
特許文献7には、中高年以降に認められる加齢臭の原因物質として深く関わっているとされるノナナール等の不飽和アルデヒドの消臭について、エタノールアミンが効果的であることが開示されているが、汗臭やアルデヒド類等に対する効果が不明であり、またエタノールアミンは刺激性があり、人体に触れる可能性のある形態での使用には適さない。
かかる状況から、特に汗臭及びアルデヒド類等に由来する複合臭を低減させることができ、かつ人体に安全な消臭剤の開発が望まれていた。
【0005】
【特許文献1】特開2001−40581号公報
【特許文献2】特開2001−70423号公報
【特許文献3】特開2001−178806号公報
【特許文献4】特開2004−176225号公報
【特許文献5】特開2004−49889号公報
【特許文献6】特開2001−95907号公報
【特許文献7】特開2001−97838号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、汗臭及びアルデヒド類等に由来する複合臭を低減させることができ、水系消臭剤の調製も容易であり、かつ人体に触れても安全な消臭剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、特定のポリヒドロキシアミン類が汗臭やアルデヒド類等に由来する複合臭の消臭に有効であり、pHを中性付近に調整することでアミン類にも効果を発揮でき、しかも人体に対する刺激が緩和されることを見出した。また、多価アルコール類と併用することにより、消臭性能を更に高め得ることを見出した。
すなわち、本発明は、
(1)下記一般式(1)で表されるポリヒドロキシアミン化合物及び/又はその塩(a)、及び界面活性剤(b)を含有する消臭剤組成物(ただし、陰イオン性界面活性剤の含有量は、該(a)成分に対して、モル比で0.9以下である)、及び
(2)前記(1)に記載の消臭剤を対象物に付着させ、対象物の臭いを低減させる消臭方法、を提供する。
【0008】
【化1】


(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を表し、R2は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を表し、R3及びR4は、炭素数1〜5のアルキレン基を表す。R3及びR4は、同一でも異なっていてもよい。)
【発明の効果】
【0009】
本発明の消臭剤組成物は、汗臭及びアルデヒド類等に由来する複合臭を消臭でき、水系消臭剤の調製も容易であり、かつ人体に触れても安全である。また、空間や繊維製品等の固体表面に付着した複合臭について優れた消臭効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の消臭剤組成物は、下記一般式(1)で表されるポリヒドロキシアミン化合物及び/又はその塩(a)(以下、単に「ポリヒドロキシアミン化合物類(a)」ということがある)を主成分として含有する。
【0011】
【化2】


【0012】
一般式(1)において、R1は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を表す。
炭素数1〜5のアルキル基は、直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基が挙げられる。また、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
1は、消臭性能及び入手性の観点から、上記の中では水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基が好ましく、特に水素原子、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基が好ましい。
【0013】
2は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を表す。
炭素数1〜6のアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基としては、上記のものが挙げられる。
2は、消臭性能及び入手性の観点から、上記の中では水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシエチル基が好ましく、特に水素原子が好ましい。
3及びR4は、炭素数1〜5のアルキレン基を表す。R3及びR4は、同一でも異なっていてもよい。炭素数1〜5のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基が好ましく、特にメチレン基が好ましい。
【0014】
ポリヒドロキシアミン化合物類(a)の具体例としては、例えば、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシエチル−1,3−プロパンジオール、4−アミノ−4−ヒドロキシプロピル−1,7−ヘプタンジオール、2−(N−エチル)アミノ−1,3−プロパンジオール、2−(N−エチル)アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−(N−デシル)アミノ−1,3−プロパンジオール、2−(N−デシル)アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール等、及びそれらと塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、炭酸等との塩が挙げられる。
これらの中では、消臭性能等の観点から、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシエチル−1,3−プロパンジオール及びそれらと塩酸等との塩から選ばれる1種以上が特に好ましい。
【0015】
一般式(1)で表されるポリヒドロキシアミン化合物を塩酸等の塩として用いる場合は、塩基を添加することによりpHを調整することができる。用いることができる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の他、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン等が挙げられる。これらの中では、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。
なお、ポリヒドロキシアミン化合物類(a)は、常法により製造することができる。
【0016】
上記のポリヒドロキシアミン化合物類(a)は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。ポリヒドロキシアミン化合物類(a)の単独物又は混合物でも、脂肪酸類、アルデヒド類及びアミン類に由来する複合臭に対して消臭性能を発揮するが、界面活性剤(b)と併用することにより、消臭性能を更に高めることができる。
すなわち、通常、臭気成分はスーツ、セーター、カーテン、ソファー等の繊維製品等の固体表面に付着するが、界面活性剤は、固体表面に付着した臭気成分の揮発を抑制するばかりでなく、消臭成分であるポリヒドロキシアミン化合物類(a)を安定に分散させ、臭気成分との接触を向上させて、消臭性能を更に高めることができる。
【0017】
本発明に用いられる界面活性剤(b)は、ポリヒドロキシアミン化合物類(a)を繊維に浸透させる働きを示すものならば特に制限はなく、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤及び陰イオン性界面活性剤の中から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。ただし、陰イオン性界面活性剤の含有量がポリヒドロキシアミン化合物類(a)に対してモル比で0.9を超えると、消臭性能が阻害されると考えられるため、陰イオン性界面活性剤の含有量は、ポリヒドロキシアミン化合物類(a)に対して、モル比で0.9以下である。
【0018】
非イオン性界面活性剤としては、炭素数8〜18の第1級又は第2級アルコールにエチレンオキサイド(以下、「EO」という)及び/又はプロピレンオキサイド(以下、「PO」という)を平均6〜18モル付加したポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル;平均炭素数6〜12のアルキル基を有し、EOを平均6〜20モル付加したポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル;炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基を有する脂肪酸に、EO及び/又はPOを平均6〜18モル付加したポリオキシアルキレン脂肪酸エステル;炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基を有する脂肪酸が1〜3モルエステル結合したソルビタン脂肪酸エステル又はグリセリン脂肪酸エステルに、EO及び/又はPOを平均6〜30モル付加したポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル又はポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、もしくはEO及び/又はPOを平均6〜80モル付加したポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル;EO及び/又はPOを平均6〜80モル付加したポリオキシアルキレンヒマシ油又は硬化ヒマシ油;POとプロピレングリコールとの縮合物にEOを付加したもの(プルロニック型界面活性剤);POとエチレンジアミンとの縮合物にEOを付加したもの(テトロニック型界面活性剤);アルキル又はアルケニルジエタノールアマイド、アルキルアミン又はアルキルジメチルアミン、アルケニルアミン又はアルケニルジメチルアミン、炭素数10〜20のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキルアミン又はアルケニルアミンにEO及び/又はPOを平均2〜40モル付加したポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルアミン等が挙げられる。
これらの中では、消臭性能向上の観点から、炭素数8〜18の第1級又は第2級アルコールにEO及び/又はPOを平均6〜18モル付加したポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルが好ましい。
【0019】
陽イオン性界面活性剤としては、第1級アミン塩、第2級アミン塩、第3級アミン塩、第4級アンモニウム塩が挙げられる。これらの中では、第4級アンモニウム塩が好ましい。
第4級アンモニウム塩としては、4つの置換基の少なくとも1つが総炭素数8〜28のアルキル又はアルケニル基であり、残余がベンジル基、炭素数1〜5のアルキル基及び炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基から選ばれる基である化合物が挙げられる。総炭素数8〜28のアルキル又はアルケニル基は、この炭素数の範囲で、アルコキシル基、アルケニルオキシ基、アルカノイルアミノ基、アルケノイルアミノ基、アルカノイルオキシ基又はアルケノイルオキシ基で置換されていてもよい。
特に好適な第4級アンモニウム塩としては、N−ラウリル−N,N−ジメチル−N−ベンジルアンモニウムクロリド、N−ドデシル−N−ベンジル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N−テトラデシル−N−ベンジル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N−テトラデシル−N,N−ジメチル−N−エチル4級アンモニウムエチルサルフェート等が挙げられる。
【0020】
両性界面活性剤としては、炭素数10〜20のアルキル基又はアルケニル基を有する、アミドプロピルアミンオキシド(ラウリン酸とジメチルアミノプロピルアミンとのアミド化合物を過酸化水素と反応させて得たもの)、アルキル又はアルケニルアミンオキサイド、又はジメチルラウリルアミンオキシド;ジメチルアミノ酢酸ベタイン、又はイミダゾリニウムベタイン;炭素数8〜18のアルキル基もしくはアルケニル基を有する、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、N−アシルアミノ酸又はその塩、又はN−アシルメチルタウリン酸塩等が挙げられる。
これらの中では、消臭性能向上の観点から、アミドプロピルアミンオキシド(ラウリン酸とジメチルアミノプロピルアミンとのアミド化合物を過酸化水素と反応させて得たもの)、ジメチルラウリルアミンオキシドが好ましい。
【0021】
陰イオン性界面活性剤としては、炭素数8〜16のアルキル基を有する直鎖又は分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸等);炭素数10〜20の、アルキル硫酸塩もしくはアルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、アルキルグリセリルエーテルスルホン酸のようなアルキル多価アルコールエーテル硫酸塩、高級脂肪酸塩;炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を有し、平均0.5〜8モルのEO、PO、ブチレンオキサイド、又はEO/PO=0.1/9.9〜9.9/0.1の比で付加した、アルキルエーテル硫酸塩又はアルケニルエーテル硫酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩又はアルケニルエーテルカルボン酸塩等が挙げられる。
上記界面活性剤の中では、消臭性能向上の観点から、前記の非イオン界面活性剤、陽イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤の中から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
【0022】
本発明の消臭剤組成物中のポリヒドロキシアミン化合物類(a)と界面活性剤(b)の含有量は、消臭する悪臭の濃度、使用形態によって異なる。
(a)成分は、通常0.001質量%以上、好ましくは0.001〜10質量%、更に好ましくは0.005〜5質量%、特に好ましくは0.01〜5質量%である。
(b)成分は、通常0.001質量%以上、好ましくは0.001〜30質量%、更に好ましくは0.01〜10質量%、特に好ましくは0.01〜5質量%である。
ただし、陰イオン性界面活性剤の含有量は、消臭性能の観点から、(a)成分に対して、モル比で0.9以下であり、好ましくは0.7以下、より好ましくは0.5以下、更に好ましくは0.3以下、特に含まないことが好ましい。
【0023】
本発明の消臭剤組成物のpHは6.0〜9.5である。pH6.0以上で汗臭やアルデヒド類に対する効果が優れ、またpH9.5以下でアミン類等に対する効果が優れる。
汗臭及びアルデヒド類等に由来する複合臭の全てに対する効果、及び皮膚刺激低減の観点から、pHは6.5〜9.5が好ましく、6.8〜9.0が更に好ましい。
本発明の消臭剤組成物のpHは、塩酸等の酸、又は水酸化ナトリウム等のアルカリを添加することにより調整することができる。
【0024】
本発明の消臭剤組成物には、更に、多価アルコール、他の消臭剤、及び一般に添加される各種の溶剤、油剤、ゲル化剤、硫酸ナトリウムやN,N,N−トリメチルグリシン等の塩、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、殺菌・抗菌剤、香料、色素、紫外線吸収剤等の他の成分を添加することができる。
多価アルコール類は、界面活性剤(b)と同様に、固体表面に付着した臭気成分の揮発を抑制し、消臭成分であるポリヒドロキシアミン化合物類(a)を安定に分散させ、臭気成分との接触を向上させて、消臭性能を更に高めることができる。
用いることができる多価アルコール類としては、例えば、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。これらの中では、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールが好ましい。
用いられる多価アルコール類の含有量は、消臭する悪臭の濃度、使用形態によっても異なるが、通常0.001質量%以上、好ましくは0.001〜30質量%、更に好ましくは0.005〜10質量%である。
溶剤としては、水、エタノール、イソプロパノール等の低級(炭素数3〜4)アルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール等の多価アルコール類(炭素数2〜12)、エチレングリコールやプロピレングリコールのモノエチル又はモノブチルエーテル、ジエチレングリコールやジプロピレングリコールのモノエチル又はモノブチルエーテル、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、フェノール性化合物のエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物等が挙げられる。
【0025】
本発明の消臭剤の使用形態は、液状、ゲル状、粉状、粒状等の固体状とすることができる。液状の場合には、特にスプレー、ローション等として繊維や空間、人体、毛髪、ペット等に用いることができる。本発明の消臭剤は、特に水系消臭剤としてミストタイプのスプレー容器に充填し、一回の噴霧量を0.1〜1mlに調整したものが好ましい。
ゲル状、固体状の場合には、人体に部分的に使用するのに適している。また、例えば、紙や不織布等に浸漬、噴霧させて空気清浄器のフィルターとして用いる等、据え置き型として使用することもできる。
【実施例】
【0026】
実施例1〜5及び比較例1〜3
<消臭剤組成物の調製>
表1に示す配合処方の消臭剤組成物を調製した。なお、抗菌剤としてはプロキセルBDN(アビシア株式会社製、10%水溶液)を使用し、香料としては、ケイ皮酸エチル5部、酢酸リナリル10部、リラール部15部、ヘキシルシンナミックアルデヒド10部、パーライド10部、フェニルエチルアルデヒド20部、セダーアルコール10部、及びリモネン20部からなる調合香料を使用し、消臭剤組成物は、1規定の塩酸又は1/10規定の水酸化ナトリウム水溶液でpH8.0に調整した。
表1中の記号の成分は下記のとおりである。
(a)成分
(a)−1:トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
(a)−2:2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール
(a)−3:2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール
(b)成分
(b)−1:炭素数12の直鎖第1級アルコールにエチレンオキサイド(EO)を平均8モル付加させたポリオキシエチレンアルキルエーテル(非イオン性界面活性剤)
(b)−2:ラウリルアミドプロピルアミン−N,N−ジメチル−N−オキサイド(ラウリル酸とN,N−ジメチル−1,3−ジアミノプロパンとのアミド化合物を過酸化水素と反応させて得たもの)(両性界面活性剤)
(b)−3:N−ラウリル−N,N−ジメチル−N−ベンジルアンモニウムクロリド(陽イオン性界面活性剤)
(b)−4:ドデシルベンゼンスルホン酸(陰イオン性界面活性剤)
ドデシルベンゼンスルホン酸のトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンに対するモル比(有効成分量のモル比)は、実施例4では0.1であり、比較例2では1.1であった。
【0027】
<消臭対象物の調製>
木綿メリアス布(10cm×10cm)に、臭気成分として、イソ吉草酸の10ppmエタノール溶液、又はノナナールの1%エタノール溶液をスプレーバイアル(株式会社マルエム、No.6)を用いて1回スプレーし、30分間乾燥させた後、試験片とした。
<消臭方法>
上記方法にて得た試験片に、表1に示す配合処方の消臭剤組成物をスプレーバイアル(株式会社マルエム、No.6)を用いて6回スプレーし、1時間乾燥させた。
<消臭性能評価>
30歳代の男性5人及び女性5人の計10人のパネラーに、試験片の臭いを嗅いでもらい、下記の6段階の臭気強度表示法で評価し、その平均値を求めた。
0:無臭
1:何の臭いか分からないが、ややかすかに何かを感じる強さ(検知閾値のレベル)
2:何の臭いか分かる、容易に感じる弱い臭い(認知閾値のレベル)
3:明らかに感じる臭い
4:強い臭い
5:耐えられないほど強い臭い
平均値0以上1未満を◎、平均値1以上2未満を○、平均値2以上3未満を△、平均値3以上5以下を×として評価した。評価は◎又は○が好ましい。結果を表1に示す。
【0028】
【表1】


【0029】
表1から、比較例1〜3の消臭剤は、汗臭及びアルデヒド臭に対しての消臭性能が不十分であるのに対し、実施例1〜5の消臭剤は、汗臭及びアルデヒド臭のいずれに対しても消臭性能が高いことが分かる。また、実施例5においては、配合した香料の香調は維持されていた。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明の消臭剤組成物は、汗臭及びアルデヒド類等に由来する複合臭を消臭でき、水系消臭剤の調製も容易であり、かつ人体に触れても安全である。このため、本発明の消臭剤組成物は、空間や繊維製品等の固体表面に付着した複合臭の消臭剤組成物として、好適に使用することができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013