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発明の名称 エアゾール製剤
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−31397(P2007−31397A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−220081(P2005−220081)
出願日 平成17年7月29日(2005.7.29)
代理人 【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所
発明者 横道 秀季 / 三浦 康広 / 森 秀樹
要約 課題
内容物を噴射しても圧縮ガス噴射剤の圧力低下が抑制され噴射特性の変化が少ない、圧縮ガスを高圧力、高濃度で充填できるエアゾール製剤を提供する。

解決手段
圧縮ガスを噴射剤とするエアゾール製剤において、エアゾール容器中に、温度依存性のガス貯留媒体を密閉したガス透過性容器を保持するエアゾール製剤。
特許請求の範囲
【請求項1】
圧縮ガスを噴射剤とするエアゾール製剤において、エアゾール容器中に、温度依存性のガス貯留媒体を内封したガス透過性容器を保持するエアゾール製剤。
【請求項2】
圧縮ガスが、炭酸ガス又は亜酸化窒素ガスである請求項1記載のエアゾール製剤。
【請求項3】
温度依存性のガス貯留媒体の融点が、0〜40℃である請求項1又は2記載のエアゾール製剤。
【請求項4】
温度依存性のガス貯留媒体が、油脂類、高級脂肪酸、脂肪族高級アルコール、アルコール脂肪酸エステル、多価アルコール、ポリオール脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコール及びポリエチレングリコールの群から選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜3のいずれか1項記載のエアゾール製剤。
【請求項5】
ガス透過性容器中に、更に物理的ガス吸着物質を共存させる請求項1〜4のいずれか1項記載のエアゾール製剤。
【請求項6】
エアゾール容器が2重エアゾール容器であって、噴射内容物を充填する内袋の外側の圧縮ガス充填部にガス透過性容器を保持したものである請求項1〜5のいずれか1項記載のエアゾール製剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮ガスを噴射剤とするエアゾール製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
噴射ガスとして圧縮ガスを用いたエアゾールは、LPG等の液化ガスを用いたエアゾールに比べ、内容物が噴射されるにつれ、急速に噴射圧が低下して噴射特性が変化する問題がある。これを解決する方法として充填時の初期圧を上げて充填する方法、内容物の充填率を低減して噴射圧力の低下を抑える方法がある。しかし、初期圧を上げると、40℃といった通常使用される温度範囲内でも、高圧ガス保安法で規制される圧力1.0Mpaを超えてしまう場合があり、更に容器の耐圧範囲を超えてしまうおそれがある。また、内容物の充填率を下げて噴射特性の変化を抑制しようとすると、使用した際の噴射容量が少なくなるという問題がある。
圧縮ガスの噴射圧低下に起因する問題の解決策として、例えば、内容物を噴射すると気体生成反応により圧力を発生する膨張性袋嚢を有するエンビロスプレー(特許文献1)が知られている。しかし、このエンビロスプレーは装置が複雑であって、また炭酸塩と酸の反応を利用するので炭酸ガス以外の圧縮ガスには応用し難いという問題がある。
【0003】
圧縮ガスを噴射剤とするエアゾール製剤は、食品分野、香粧品分野、医薬品分野等において幅広く使用されている。例えば、食品分野では、亜酸化窒素ガス等の圧縮ガスを用いたホイップクリーム、バターやマーガリン等のフィリング、スプレッド;炭酸ガスを用いた霧状スプレーやフォーム状スプレー剤;窒素ガスを用いた炒め物用油の液状スプレー、ムース状スプレー等のエアゾール容器に充填された食品が知られているが、何れも圧力低下に対する考慮がなされていなかった(特許文献2)。噴射剤と内容物が隔離されて収納されてなる二重構造エアゾール容器であって、一定の範囲の比表面積、細孔径を有する吸着材を収納してなるエアゾール容器が開示されている(特許文献3)。しかし、このエアゾール容器に収納された吸着材には噴射剤の圧力低下は防止できても、圧力を制御しようとする思想はなく、また水分のある系では活性炭が水分を吸着、炭酸ガスを放出するため使用できないものであった。
【特許文献1】特開昭58−112979号公報
【特許文献2】特開2004−201506号公報
【特許文献3】特開2005−8204号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、内容物を噴射しても圧縮ガス噴射剤の圧力低下が抑制され噴射特性の変化が少ない、圧縮ガスを高圧力、高濃度で充填できるエアゾール製剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、本発明者らは、40℃といった高温の時でも内圧の上昇を抑えることができ、かつ高圧力で圧縮ガスを充填でき、より簡便に製造できるエアゾール製剤を探索したところ、高温時、すなわち液体状態では水よりも圧縮ガスを高濃度に溶解して溶存することができ、低温時、すなわち固体状態ではほとんど圧縮ガスを溶解しない温度依存性のガス貯留媒体を、ガス透過性容器に内封してエアゾール容器内に保持させると、圧縮ガスを高圧力で高濃度に充填しても、高温時においては圧縮ガスがガス貯留媒体中に高濃度に溶解しているため内圧の上昇が少なく、内容物を噴射することによる噴射圧の低下を抑制できることを見出した。
【0006】
すなわち、本発明は、圧縮ガスを噴射剤とするエアゾール製剤において、エアゾール容器中に、温度依存性のガス貯留媒体を内封したガス透過性容器を保持するエアゾール製剤を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明のエアゾール製剤は、圧縮ガスを高圧力、高濃度で充填しているにもかかわらず、高温時における内圧の上昇が少なく、内容物を噴射しても噴射圧の低下が抑制され、噴射特性の変化が少ない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明のエアゾール製剤に使用する圧縮ガスとしては、炭酸ガス、窒素ガス、亜酸化窒素ガス、空気等が挙げられ、これらの噴射剤は適宜混合した混合ガスとして使用してもよい。圧縮ガスとしては、炭酸ガス、亜酸化窒素ガス、特に炭酸ガスが好ましい。
【0009】
本発明のエアゾール製剤は、圧縮ガスの初期の充填圧力が、25℃において、1.5〜0.40Mpa、更に1.0〜0.5Mpa、特に1.0〜0.7Mpaになるように充填されるのが好ましい。この範囲にあると、内容物を噴射しても噴射特性の変化が少なく、製剤効果の安定したエアゾール製剤が得られる。
【0010】
本発明において使用する温度依存性のガス貯留媒体は、ガス貯留性に温度依存性があり、媒体が液体又はゲル状態にあるときは同温度の水よりも圧縮ガスを少なくとも2質量倍以上溶解するが、媒体が結晶等の固体状態にあるときはほとんど圧縮ガスを溶解しない。該媒体が液体状態にあるときの圧縮ガスの溶解性は、同温度の水の3質量倍以上溶解するのが好ましい。
【0011】
温度依存性のガス貯留媒体は、融点が0〜40℃、更に5〜40℃、特に10〜35℃であると、エアゾール製剤を通常使用する温度範囲で少なくとも一部が液体状態となるものが、圧縮ガスの貯留性及び放出性に優れ好ましい。すなわち、融点以上の温度ではガス貯留媒体は、液体状態で圧縮ガスを溶解するが、融点以下の低温になると固体状態となって圧縮ガスをほとんど溶解せずに放出する。従って、高温時にガス貯留媒体が融点以上となり全て液体状態に変化することでより多くの圧縮ガスを溶解することが可能となるので、高温にともない内圧が上昇しても圧縮ガスはガス貯留媒体に溶解し内圧の上昇が抑制される。一方、液体状態のガス貯留媒体に多くの圧縮ガスを溶存させていると噴射して使用することにより内圧が低下しても、ガス貯留媒体に貯留されている圧縮ガスが容易に放出され内圧が維持される。また、温度が下がり内圧が低下しても、ガス貯留媒体の固体状態の部分が増えることで、炭酸ガスを放出しエアゾール容器内の圧力を維持できる。
【0012】
ガス貯留媒体としては、例えばオリーブ油、大豆油、綿実油、トウモロコシ油、なたね油、牛脂、パームオレイン等のグリセリン脂肪酸エステル(油脂類);カプリン酸、カプリル酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸;ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の脂肪族高級アルコール;ラウリン酸メチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸オレイル、ステアリン酸メチル等のアルコール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコール(PEG;平均分子量300〜1500)、ポリプロピレングリコール(PPG;平均分子量500〜40000)といった多価アルコール;グリセリン、ポリグリセリン、ブタンジオール、蔗糖等のポリオールと脂肪酸からなるポリオール脂肪酸エステルや、ポリオキシエチレン鎖やポリオキシプロピレン鎖とエーテル結合を有するもの等が挙げられる。特にガス貯留媒体としては、油脂類、脂肪酸、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールが好ましく、特にパームオレイン等の融点が10〜35℃の油脂類、カプリン酸、オレイン酸、ポリエチレングリコール(PEG400、PEG600、PEG1000)等が好ましい。なお、ここで脂肪酸及び脂肪族高級アルコールの炭素数は8〜24が好ましい。
【0013】
ガス貯留媒体は、単独又は2種以上の混合物として使用することができる。この場合、融点の相違する2種以上を混合して使用しても良い。高融点のガス貯留媒体の融点以上では、全てのガス貯留媒体が液体となり圧縮ガスを多量に貯留することができるので内圧の上昇を抑制でき、また、融点の低いガス貯留媒体の融点以下では、全てのガス貯留媒体が固形状となるので圧縮ガスが放出され低温による内圧低下が抑えられる。例えば、40℃未満の融点を有するガス貯留媒体と40℃以上の融点を有するガス貯留媒体を混合物して用いると、40℃未満では、液体のガス貯留媒体部分が圧縮ガスを溶解して圧縮ガスリザーバーとなり、40℃以上では共存する融点が40℃以上のガス貯留媒体も液体となり、圧縮ガスを更に溶解するので、高温時におけるエアゾール容器内の圧力上昇を抑制することができる。更に、例えばガス貯留媒体の融点を10℃付近(例えば10〜15℃)のものと30〜40℃の間に融点をもつものを組合わせると、40℃を超える高温では全てのガス貯留媒体が融解し液体となり、圧縮ガスを溶解し内圧の上昇を抑制し、10〜30℃では融点が低いガス貯留媒体は液体であるので圧縮ガスのガスリザーバーとして働き、10℃以下の低温ではガス貯留媒体は全て固体状態であるので貯留されていた圧縮ガスが放出され、内容物自体のガス溶存量が上昇して噴射圧が低下する現象が抑制できる。従って、多くの圧縮ガスを充填できる他、高温時の内圧上昇の抑制と、低温時の内圧低下の抑制が同時に可能となる。
【0014】
ガス貯留媒体が液体でガス透過性容器内において扱い難い場合は、他の物質に吸着させたもの又はゲル化させても良い。この吸着物質としては、シリカゲルやゼオライトなど無機物の多孔質担体が上げられる。またゲル化剤としては、セルロースやポリオールに脂肪酸鎖などを導入した油脂ゲル化剤や、硬化ヒマシ油の誘導体などが挙げられる。
ガス貯留媒体を2種以上混合して使用する場合には、混合物を同一のガス透過性容器に封入しても良く、それぞれを別のガス透過性容器中に封入しても良い。
【0015】
本発明で使用するガス透過性容器とは、噴射剤である圧縮ガスが透過できるフィルム又はシート部分、もしくはエラストマー部分を少なくとも一部に有し、液体を透過させない容器である。このようなガス透過性容器にガス貯留媒体を内封すれば、エアゾール製剤のエアゾール容器内の圧力が低下した場合、ガス透過性容器内のガス貯留媒体中に溶解している圧縮ガスを透過させてエアゾール容器内の圧力を調整し、また、高温時にエアゾール容器内の圧力が上昇した場合、圧縮ガスをガス透過性容器内のガス貯留媒体中に取込んで溶解して、エアゾール容器内の圧力を調整する内圧保持調整機能を生じる。ここで、ガス透過性は、目的とする炭酸ガスや亜酸化窒素ガスの透過性であるが、500cc/m2・day・atm(25℃)(ASTM D-1434)以上の樹脂及び樹脂フィルムからなるのもが好ましい。
【0016】
ガス透過性容器に使用するフィルム又はシートは高分子化合物であって、例えばナイロン12、ナイロン11等のポリアミド;ポリ塩化ビニル;ポリカーボネート;ポリスチレン;ポリテトラフルオロエチレン;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート;ポリビニルアセテート;エチルセルロース;シリコンゴムやスチレンブチレンコポリマー等のエラストマー等が挙げられる。好ましい材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリスチレン等が挙げられ、ポリオレフィンがより好ましく、熱融着性やコストの面から特にポリエチレンが好ましい。
高分子化合物フィルム又はシートは、単層でも良いが、積層したものでも良い。この高分子化合物のフィルムの厚さは、好ましくは10μm〜500μm、特に40μm〜200μmであるのが、圧縮ガスの透過性の点とガス透過性容器として調整する際に熱シールなどの加工のしやすさ、ガス透過に伴う体積変化に対して耐久性の面で好ましい。
【0017】
ガス透過性容器のガス透過性フィルム又はシート以外の部分の材質は、ガス不透過性物質であれば特に限定されなく、例えば、プラスチック、金属、ガラスなどを使用しても良いしアルミ箔などを積層したフィルム等を使用しても良い。ガス透過性容器は、全体がガス透過性フィルム又はシートであるのが、圧縮ガスの透過効率の点から好ましい。
【0018】
ガス透過性容器の形状は、容器表面積が大きく圧縮ガスの透過効率の良いものであれば特に限定されないが、例えば、ピロー、一部の部分にガス透過フィルムを使用した箱状のもの等が挙げられる。スチレンとポリオレフィン(プロピレン・ブチレン)コポリマーなどのエラストマー内に包埋したものも使用できる。また、エアゾールの生産性の面では、バルブの一部にこのようなガス透過性容器の機構を付属させたバルブを使用しても良い。これらの形状では、圧力変化に対する対応のし易さの点で、特にピローが好ましく、ガス貯留媒体を充填し、熱シール等で密封することで、安価で簡便に製造できる。
【0019】
ガス透過性容器は、急激な圧力変化による膨張に対応できるように、該容器内の体積に対し好ましくは20〜80体積%、より好ましくは40〜60体積%の割り合いでガス貯留媒体を保持させるのが好ましい。
【0020】
また、ガス貯留媒体のエアゾール容器に占める割合は、ガス充填時のヘッドスペース、操作性確保、内容物の充填率を低減させない等の点から、エアゾール容器の3〜40体積%、更に5〜15体積%であることが好ましい。
【0021】
エアゾール製剤のエアゾール容器が、内袋を有する2重容器の場合には、噴射内容物を充填する内袋の外側の圧縮ガス充填部に、ガス透過性容器を保持する。この場合、内袋の外側の空間である圧縮ガス充填部の体積の5〜70体積%、更に5〜40体積%のガス貯留媒体を封入したガス透過性容器を充填することが好ましい。また、直接、ガス貯留媒体を内袋とエアゾール容器(外筒缶)との間に充填しても良い。この範囲であると、噴射して内圧が低下した場合に、ガス透過性容器から圧縮ガスの供給が容易であって内圧の維持に優れる。また5体積%以下では圧縮ガスの貯留量が少なく、内圧の維持が充分でない場合がある。
【0022】
ガス透過性容器には、ガス貯留媒体の他に、物理的ガス吸着物質、例えば圧縮ガスを物理的に吸着する多孔体を共存させると、更に圧縮ガスの溶存量を増加できる点で好ましい。物理的ガス吸着物質としては、活性炭、シリカゲル、ゼオライト等の多孔体が挙げられる。この物理的ガス吸着物質は、ガス貯留媒体100部に対し5〜70部、更に10〜50部、特に10〜30部使用するのが好ましい。物理的ガス吸着物質は数10μm〜数mmの粉末状〜粒状、柱状、板状など他の形状でも使用できる。また、BET法で測定した値で、表面積が600〜3000m2/g、細孔容積が0.2〜3.0mL/g、更に表面積が800〜1300m2/g、細孔容積が0.3〜1.0mL/gであるものが、吸着量の増大と入手の容易さの点で好ましい。
【0023】
物理的ガス吸着物質は充填する内容物に水分が含まれていると、細孔部分に水分を吸着し圧縮ガスが吸着し難く、また物理的ガス吸着物質自体が既に水分を吸着していることが多いので、前処理として高温減圧下で乾燥後に、予め油脂類等の疎水性の高い液体と混合しておくと、安定した圧縮ガス吸着量が得られ好ましい。この油脂類としても前述のガス貯留媒体を利用することが好ましい。
更に好ましくは、疎水性カップリング剤で物理的ガス吸着物質の表面を疎水化処理したものを使用すると細孔への油脂の浸透が増加するために使用しやすい剤となる。
【0024】
エアゾール容器としては、耐圧容器であればよく、金属、ガラス、プラスチック等の素材が使用できるが、充填方法としてガッサーシェイカー法等を利用する場合、耐圧性能の高いアルミニウムのインパクト缶やDI缶、ブリキ・モノブロック缶が好ましい。
また、エアゾール容器が内容物を充填する内袋を備えた2重容器の場合は、内袋はガス透過性をある程度確保するために、ポリエチレン、ポリプロピレン等が好ましい。
【0025】
本発明のエアゾール製剤は、圧縮ガスの圧力低下が少ないので、内容物を噴射したときのスプレーパターンの変化、フォーム状スプレーのフォーム比容積等の低減が少なく種々の分野において使用することができる。例えば、食品分野では、ホイップクリーム;バターやマーガリン等のフィリング;スプレッド;炒め物用油の液状スプレー、ムース状スプレー等のエアゾール製剤が挙げられる。また、香粧品分野では、泡状、ジェル状、ムース状、液状、霧状のスプレーとなる洗浄料、化粧水、乳液、整髪料、育毛剤等のエアゾール製剤、医薬品分野では、外用消毒、鎮痛、痒み止め用の泡状、ジェル状、ムース状のエアゾール製剤等が挙げられる。
これらの製品に、本発明のエアゾール製剤を使用すると、使用時の圧力低下に伴う噴射特性の変化が抑制され、フォーム比容積等の製品物性が安定したものが得られ好ましい。
【実施例】
【0026】
実施例1 フォーム状洗浄料
本発明品1
表1に記載の処方1に従い、洗浄剤組成物を調製し、内容積350mLのエアゾール缶(φ60mm×135mmのアルミDI缶)に、この洗浄剤組成物210gを充填し、併せて、ガス透過性容器としてポリエチレンフィルム(厚さ40μ)ピロー(内寸3cm×5cm)に、炭酸ガス貯留媒体としてPEG1000(融点35〜37℃)5gを充填したものをエアゾール缶内に保持し、最終平衡圧が0.9Mpaとなるように炭酸ガスを充填してフォーム状洗浄料を製造した。
【0027】
【表1】


【0028】
本発明品2
本発明品1のPEG1000に代えて、オレイン酸(融点:4〜8℃)10gとカプリン酸(融点:30〜32℃)7gを混合した脂肪酸15gを同条件でガス貯留媒体として使用し、炭酸ガスを最終平衡圧0.9Mpaとなるように充填した。
【0029】
比較品1
本発明品1と同様の条件で、220mLの洗浄剤組成物のみをエアゾール缶に充填し、最終平衡圧が0.9Mpaとなるように炭酸ガスを充填した。
【0030】
比較品2
本発明品1と同様の条件で、210mLの洗浄剤組成物のみをエアゾール缶に充填し、最終平衡圧が0.83Mpaとなるように炭酸ガスを充填した。
【0031】
本発明品1、2及び比較品1、2のフォーム状洗浄料を40℃に1週間静置した後の内圧並びにそれを25℃に温度調整した後の内圧及び10gを噴射したときのフォーム比容積を測定した。次いで25℃の環境下に静置し、1日1回10gを間歇噴射した。合計20回噴射した後の内圧及び20回目の噴射時のフォーム比容積を測定した。
【0032】
フォーム比容積測定法:20mLの半球状容器にフォームを噴霧し、すえ切りを行った後、その重量を測定し比容積を求めた。
【0033】
フォームの感触:専門パネラー5人により、上腕内側に、フォームをピンポン球大に噴霧し、そのフォームを指で押し伸ばす時の感触を、重い(1点)、やや重い(2点)、やや軽い(3点)、軽い(4点)の4段階で評価し、その平均数値で評価した。
【0034】
結果を表2に示す。
【0035】
【表2】


【0036】
本発明のエアゾール製剤は、20回噴射してもフォーム比容積が高く、高温時でも1.0Mpaを超えず安全であった。
【0037】
実施例2 フォーム状ジェル化粧水
本発明品3
表3に記載の処方2に従い、ジェル組成物を調製し、内袋を有する2重容器に充填を行った。外筒缶(φ40mm×156mm 内容積176mLのアルミDI缶)に、内容積138mLのポリエチレン製の内袋を有する2重容器を使用した。外筒缶に炭酸ガス貯留媒体としてラウリン酸を主体とする脂肪酸(表4脂肪酸組成:融点約32〜36℃)20gを充填後、内袋の挿入と25℃にて炭酸ガス充填を行ない、内袋内に130gのジェル組成物を充填した。このときの炭酸ガスの最終充填圧は0.88Mpaであった。
【0038】
【表3】


【0039】
【表4】


【0040】
比較品3
本発明品3に使用したジェル組成物を、2重容器の内体に130g充填し、炭酸ガスを最終充填圧が0.88Mpaとなるように炭酸ガスを充填した。
【0041】
本発明品3及び比較品3のフォーム状化粧料を40℃に1週間静置した後の内圧並びにそれを25℃に温度調整した後の内圧及び5gを噴射したときのフォーム比容積を測定した。次いで25℃の環境下に静置し、1日1回5gを間歇噴射した。合計20回噴射した後の内圧及び20回目の噴射時のフォーム比容積を測定した。評価を行った結果を、表5に示す。
【0042】
【表5】


【0043】
本発明のエアゾール製剤は、フォームの比容積の低下が少なく、かつ高温時の圧保持でも1.0Mpaを超えることはなかった。また、フォームの感触は本発明例3も比較品3も重いが、ジェルフォームの伸展性(塗り伸ばしやすさ)ついては、本発明品3の方が比較品3に比べて伸展性が良好なレベルを20回噴射後まで維持した。




 

 


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