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発明の名称 下層吸収パッド
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−29128(P2007−29128A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−212288(P2005−212288)
出願日 平成17年7月22日(2005.7.22)
代理人 【識別番号】100076532
【弁理士】
【氏名又は名称】羽鳥 修
発明者 店網 俊安 / 近藤 幸 / 長原 進介
要約 課題
本発明の目的は、吸収層及び防漏層を有し、小型吸収パッドと組み合わせて用いられる下層吸収パッドにおいて、装着時の取り扱い性に優れた下層吸収パッドを提供することにある。

解決手段
吸収層2及び防漏層6を有し、小型吸収パッド9と組み合わせて用いられる下層吸収パッド1であって、吸収層2の肌当接面21側の平面方向中央部22に、その周辺部23よりも厚み方向に凹んだ、小型吸収パッド9の載置用の載置用凹部3が形成されており、載置用凹部3は、平面視で、それに載置された小型吸収パッド9を包含する形状を有しており、長手方向及び/又は幅方向に小型吸収パッド9の1.1倍以上大きくなされている。
特許請求の範囲
【請求項1】
吸収層及び防漏層を有し、小型吸収パッドと組み合わせて用いられる下層吸収パッドであって、
前記吸収層の肌当接面側の平面方向中央部に、その周辺部よりも厚み方向に凹んだ、前記小型吸収パッドの載置用の載置用凹部が形成されており、
前記載置用凹部は、平面視で、それに載置された前記小型吸収パッドを包含する形状を有しており、長手方向及び/又は幅方向に該小型吸収パッドの1.1倍以上大きくなされている下層吸収パッド。
【請求項2】
平面視において、前記載置用凹部の幅は、前記小型吸収パッドの幅の1.1〜1.8倍である請求項1記載の下層吸収パッド。
【請求項3】
前記載置用凹部の深さは、前記小型吸収パッドの周縁部の厚みよりも大きくなっている請求項1又は2に記載の下層吸収パッド。
【請求項4】
平面視において、前記載置用凹部の長さは、前記小型吸収パッドの長さの1.3〜2.3倍である請求項1〜3の何れかに記載の下層吸収パッド。
【請求項5】
前記載置用凹部は、平面視で幅方向よりも長手方向に長い形状を有している請求項1〜4の何れかに記載の下層吸収パッド。
【請求項6】
前記載置用凹部の底面中央部は、底面周辺部よりも、前記吸収層の肌当接面側の前記周辺部を超えない範囲で隆起し、中洲状凸部を形成している請求項1〜5の何れかに記載の下層吸収パッド。
【請求項7】
前記吸収層の肌当接面側は、液透過性の表面シートから形成されており、該表面シートにおける前記載置用凹部の底面周辺部及び/又は側面を形成する領域に、通液用開孔が設けられている請求項1〜6の何れかに記載の下層吸収パッド。
【請求項8】
前記吸収層は、その肌当接面側が液透過性の表面シートから形成されており、該表面シートの非肌当接面側に液保持性の吸収体が配設されており、
前記載置用凹部の底面周辺部及び/又は側面には、前記表面シートから前記吸収体に向けて凹む通液用凹みが形成されている請求項1〜7の何れかに記載の下層吸収パッド。
【請求項9】
請求項1〜8の何れかに記載の前記下層吸収パッドと、前記小型吸収パッドとからなる吸収性物品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収層及び防漏層を有し、小型吸収パッドと組み合わせて用いられる下層吸収パッドに関する。
【背景技術】
【0002】
生理用ナプキン等の吸収性物品において、そのフィット性、漏れ防止性、吸収容量等を高める目的で、肌当接面側の中央部を盛り上げた形状の吸収性物品が種々提案されている。また、この種の吸収性物品とは別に、小型吸収パッドを使用者の排泄部に当接するように装着することで、同様の効果を図る提案もなされており、例えば、陰唇間に挟み込んで保持されるタイプのいわゆる陰唇間パッドが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
陰唇間パッドは、単独でも使用可能であるが、生理用ナプキンと併用される場合も多く、その便宜のため、非肌当接面側に粘着剤を塗工し、この粘着剤の粘着力により、生理用ナプキンの肌当接面側に固定して使用できるようにした小型吸収パッドが知られている(特許文献2参照)。
【0004】
このような生理用ナプキンと陰唇間パッドとの組み合わせにおいては、例えば、(1)陰唇間パッドを陰唇間に挟み込み、生理用ナプキンをショーツの股下部に止着し、その状態でショーツを着用することで、陰唇間パッドを粘着剤により生理用ナプキンの肌当接面側に固定させる装着手順や、(2)陰唇間パッドを粘着剤により下層吸収パッドの肌当接面側に固定させた後、下層吸収パッドをショーツの股下部に止着し、その状態でショーツを着用することで、陰唇間パッドを陰唇間に挟み込む装着手順が採られる。
【0005】
また、2種の生理用ナプキンを組み合せて使用するため、上部に設置するナプキンの形状に合わせた凹面部を持つ下部ナプキンが知られている(特許文献3参照)。
このように上部および下部に設置するナプキンを組み合わせて使用する生理用ナプキンでは、当初よりナプキンをショーツに取り付けるため、凹面部の形状に合わせて、上部ナプキンを凹面部内に固定する。
【0006】
【特許文献1】国際公開第2002/094150号パンフレット
【特許文献2】特開2003−38564号公報
【特許文献3】特開平5−49660号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献2記載の技術においては、生理用ナプキンへの陰唇間パッドの固定に、陰唇間パッドに設けられた粘着剤を用いているため、前記(1)の装着手順では、生理用ナプキンへの陰唇間パッドの固定時に、陰唇間パッドが意図せず使用者の手や生理用ナプキンにおける所定位置以外の位置に付着することがあり、取り扱い性に優れていない。また、前記(2)の装着手順では、陰唇間パッドを陰唇間に挟んだ後、陰唇間パッドと生理用ナプキンとの相対位置をずらしたい場合に、陰唇間パッドと生理用ナプキンとを剥がす必要があり、取り扱い性に優れていない。
【0008】
また、特許文献3記載の技術においては、生理用ナプキンが身体側に装着されることはなく、着用者の着用感・その股部への適合性の面から、凹面部の形状は上部ナプキンの形状に略合わせられており、凹面部が余分に形成されていない。
【0009】
従って、本発明の目的は、吸収層及び防漏層を有し、小型吸収パッドと組み合わせて用いられる下層吸収パッドにおいて、装着時の取り扱い性に優れた下層吸収パッド、及び該下層吸収パッドと前記小型吸収パッドとからなる吸収性物品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、吸収層及び防漏層を有し、小型吸収パッドと組み合わせて用いられる下層吸収パッドであって、前記吸収層の肌当接面側の平面方向中央部に、その周辺部よりも厚み方向に凹んだ、前記小型吸収パッドの載置用の載置用凹部が形成されており、前記載置用凹部は、平面視で、それに載置された前記小型吸収パッドを包含する形状を有しており、長手方向及び/又は幅方向に該小型吸収パッドの1.1倍以上大きくなされている下層吸収パッドを提供することにより前記目的を達成したものである。
【0011】
また、本発明は、前記下層吸収パッドと前記小型吸収パッドとからなる吸収性物品を提供することにより前記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の下層吸収パッド及び吸収性物品によれば、装着時の取り扱い性に優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。本発明の第1実施形態の吸収性物品は、図1に示すように、下層吸収パッド1と、小型吸収パッド9とからなる。
まず、第1実施形態の下層吸収パッド1について説明する。第1実施形態の下層吸収パッド1は、図1〜図3に示すように、吸収層2及び防漏層6を有し、小型吸収パッド9と組み合わせて用いられるものである。
【0014】
吸収層2の肌当接面21側の平面方向中央部22に、その周辺部23よりも厚み方向に凹んだ、小型吸収パッド9の載置用の載置用凹部3が形成されている。平面方向中央部22は、下層吸収パッド1(吸収層2)を平面視したときに、長手方向前後部からも幅方向両側部からも離間した領域であり、周辺部23は、平面方向中央部22を包囲する領域である。
周辺部23の肌当接面21側には、ギャザー等を設けることができ、周辺部23の外側には、更にウイング部やギャザー等を設けることもできる(何れも図示せず)。
【0015】
尚、「平面視」とは、吸収性物品を肌当接面側から非肌当接面側に向けて視ることを意味する。「長手方向」及び「幅方向」というときは、それぞれ「吸収性物品の長手方向」及び「吸収性物品の幅方向」を意味する。「上面」及び「下面」というときは、それぞれ「肌当接面(側の面)」及び「非肌当接面(側の面)」を意味する。
【0016】
載置用凹部3は、平面視で、それに載置された小型吸収パッド9を包含する形状を有している。「小型吸収パッド9を包含する」とは、小型吸収パッド9が載置された載置用凹部3を平面視したときに、小型吸収パッド9の外周縁が載置用凹部3の外周縁よりも外側に位置しないことをいう。
【0017】
載置用凹部3の平面視形状は、小型吸収パッド9を載置用凹部3内に収められることができると共に、長手方向及び/又は幅方向に小型吸収パッド9の1.1倍以上大きくなされていれば特に制限はないが、平面視で長手方向に長い小型吸収パッド9の形状に合わせて、平面視で幅方向よりも長手方向に長い形状を有していることが幅方向での吸収性を高めることができる点で好ましい。本実施形態においては、図2(b)に示すように、載置用凹部3の長手方向前後部の形状は、それぞれ半円状であり、長手方向両側部の形状は、幅方向内方に凹んだ湾曲形状となっている。
【0018】
載置用凹部3の幅W1は、載置用凹部3に対する小型吸収パッド9の載置位置の位置ズレを許容する観点(詳細は後述)から、平面視において、小型吸収パッド9の幅W2の好ましくは1.1倍以上であり、より好ましくは1.1〜1.8倍であり、更に好ましくは1.2〜1.5倍である。小型吸収パッド9の幅W2に対する載置用凹部3の幅W1の比(W1/W2)は、小型吸収パッド9が載置された載置用凹部3を平面視して該比(W1/W2)を測定した場合に、どの位置で測定しても、前記の範囲であればよい。
【0019】
同様の観点から、載置用凹部3の長さL1は、平面視において、小型吸収パッド9の長さL2の好ましくは1.1倍以上であり、より好ましくは1.3〜2.3倍であり、更に好ましくは1.5〜2.0倍である。小型吸収パッド9の長さL2に対する載置用凹部3の長さL1の比(L1/L2)は、小型吸収パッド9が載置された載置用凹部3を平面視して該比(L1/L2)を測定した場合に、どの位置で測定しても、前記の範囲であればよい。
【0020】
載置用凹部3の深さは、好ましくは1.0〜8.0mmであり、更に好ましくは2.0〜5.0mmである。また、図1(b)に示すように、載置用凹部3の深さが小型吸収パッド9の周縁部の厚みよりも大きくなっていると、載置用凹部3に載置された小型吸収パッド9が載置用凹部3の側面33を乗り越えてズレ難く、好ましい。載置用凹部3の深さは、小型吸収パッド9の周縁部の厚みよりも、1.0mm以上大きいことが好ましく、2.0mm以上大きくなっていることが更に好ましい。
載置用凹部3の側面33の縦断面視形状は、鉛直方向に沿う直線状、傾斜した直線状、曲線状等にすることができる。
【0021】
吸収層2は、図2(c)に示すように、肌当接面21を形成する液透過性の表面シート4と、表面シート4の非肌当接面側に配設された液保持性の吸収体5とを主体として構成されている。吸収体5は、図2(b)及び(c)に示すように、載置用凹部3を包囲する周状吸収体51と周状吸収体51の長手方向両側部それぞれに沿って配設された一対のサイド吸収体52,52とから形成されている。
【0022】
周状吸収体51の長手方向前後部は、長手方向外方に向けて凸の湾曲形状を有している。周状吸収体51の長手方向両側部は、幅方向内方に向けて凹んだ湾曲形状を有している。サイド吸収体52の長手方向内側部は、周状吸収体51における湾曲形状の前記長手方向両側部の形状に対応して、幅方向内方に向けて凸の湾曲形状を有している。サイド吸収体52の長手方向外側部は、直線状となっている。
【0023】
従って、平面視において、吸収層2の長手方向前後部は、周状吸収体51の長手方向前後部から形成されており、吸収層2の長手方向両側部は、サイド吸収体52の長手方向外側部から形成されている。
また、吸収層2の平面方向中央部22(載置用凹部3)は、表面シート4のみから形成されており、吸収層2の周辺部23は、表面シート4及び吸収体5(周状吸収体51、サイド吸収体52)から形成されている。
【0024】
表面シート4としては、当該技術分野において通常用いられている液透過性の材料を特に制限なく用いることができ、例えば、親水化処理が施された各種不織布を用いることができる。
【0025】
本実施形態においては、表面シート4として、図4に示す凹凸シートを用いている。図4に示す凹凸シートは、上面側の第1繊維層41と下面側の第2繊維層42とからなり、第1繊維層41と第2繊維層42とが部分的に熱融着されて熱融着部(接合部)43が形成されており、第1繊維層41は、熱融着部43以外の部位において、圧縮弾性を有する多数の凸部44を形成している凹凸シートである。
【0026】
このような凹凸シートは、繊維集合体からなる第1繊維層41及び第2繊維層42を、熱エンボスにより所定のパターンで部分的に熱融着させた後、第2繊維層42を水平方向に熱収縮させて得られる。
【0027】
より詳細に説明すると、熱エンボスによる熱融着は、例えば、多数のエンボスピンが規則的に配設されたエンボス面(エンボスロールの周面等)を、第1繊維層41と第2繊維層42との積層体の第1繊維層41側に圧接させ、各ピンに熱圧された部位における、第1繊維層41及び/又は第2繊維層42の構成繊維を溶融させて行われる。第2繊維層42の熱収縮は、例えば、第2繊維層42を熱収縮性繊維から構成するか又は第2繊維層42中に熱収縮性繊維を含ませておき、第1繊維層41と第2繊維層42とを熱融着させると同時、或いは両者を熱融着させた後に、第2繊維層42を加熱処理することにより行われる。多数の凸部44は、第2繊維層42を水平方向に熱収縮させることにより、第1繊維層41の熱融着部43以外の部位が凸形に変形して生じたものである。
【0028】
多数の熱融着部43は、図4に示すように、散点状且つ千鳥状に規則的に形成されており、熱融着部43同士間の距離はほぼ一定である。
各凸部44は、それぞれドーム状をなしており、その内部は第1繊維層41を構成する繊維で満たされている。また、各凸部44が形成された部分における第1繊維層41と第2繊維層42との界面は接合されていないが密着した状態とされている。
【0029】
第1繊維層41の構成繊維は、実質的に熱収縮性を有しないか、又は後述する第2繊維層42の構成繊維の熱収縮温度以下で熱収縮しないものであることが好ましい。
【0030】
第2繊維層42の構成繊維としては、熱可塑性ポリマー材料からなり且つ熱収縮性を有するものが好適である。また、該構成繊維は、収縮後にもエラストマー的挙動を示すものであることが好ましい。そのような繊維の例としては、潜在捲縮性繊維が挙げられる。第2繊維層42中の潜在捲縮性繊維の含有割合は40〜100重量%であることが好ましい。潜在捲縮性繊維は、加熱される前は、従来の不織布用の繊維と同様に取り扱うことができ、且つ所定温度での加熱によって螺旋状の捲縮が発現して収縮する性質を有する繊維である。潜在捲縮性繊維を用いることで、熱収縮性とエラストマー的挙動の両者を同時に発現させることができる。
【0031】
潜在捲縮性繊維は、例えば収縮率の異なる2種類の熱可塑性ポリマー材料を成分とする偏心芯鞘型又はサイド・バイ・サイド型の複合繊維からなる。その例としては、特開平9−294325号公報や特許第2759331号公報に記載のものが挙げられる。第2繊維層42は、例えば、このような潜在捲縮性繊維を含ませておき、第1繊維層41との熱融着と同時又はその後に、加熱により該繊維の捲縮を発現させ、収縮させる。
【0032】
吸収体5(周状吸収体51、サイド吸収体52)としては、当該技術分野において通常用いられている液保持性の材料を特に制限なく用いることができる。例えば、フラッフパルプと高吸収性ポリマーとの積繊体や、高吸収性ポリマーを含んだ吸収紙、液保持性の嵩高な不織布からなるものを用いることができる。
【0033】
防漏層6は、本実施形態においては裏面シート61から形成されている。裏面シート61としては、液不透過性又は撥水性の材料が用いられ、例えば、熱可塑性樹脂のフィルム、撥水性を有する不織布や、該フィルムと該不織布とのラミネートを用いることができる。裏面シート61は、防漏性に加え、ムレ防止のため透湿性を有していることが好ましい。
【0034】
本実施形態においては、図2(c)に示すように、防漏層6の長手方向両側部は、サイド吸収体52の外側縁部及び上部を被覆するように回り込んでおり、表面シート4との対向領域において、表面シート4の非肌当接面側と接合されている。表面シート4における吸収層2の平面方向中央部22を形成する領域は、防漏層6に接合されている。
防漏層6の非肌当接面側には、下層吸収パッド1を使用者のショーツに固定するための粘着剤(図示せず)が設けられている。
【0035】
次に、小型吸収パッド9について詳述する。本実施形態における小型吸収パッド9は、陰唇間に挟んで使用される陰唇間パッドである。小型吸収パッド9は、図5に示すように、吸収層91及び防漏層92の積層構造を有する小型パッド本体93を主体として構成されている。小型パッド本体93は、展開状態において略楕円形のシート状であり、その長軸を折り返し線として、肌当接面側が山となるように2つ折りされて構成されている。
【0036】
吸収層91は、所望の吸収性能を有していればその構成に制限はないが、薄さを重視するならば、例えば、下層吸収パッド1における表面シート4と同じシートから形成することができ、吸収容量を重視するならば、例えば、下層吸収パッド1における表面シート4と同じシートと吸収体5と同じ吸収体との積層体から形成することができる。
【0037】
防漏層92は、所望の防漏性能を有していればその構成に制限はないが、例えば、下層吸収パッド1における裏面シート61と同じシートから形成することができる。
小型パッド本体93の2つ折りの形態は、小型パッド本体93の非肌当接面側における長手方向両側部間に架け渡された保形シート94により維持されている。保形シート94は、小型パッド本体93における後方部〔図5(b)における右側約1/3〕及び中央部(該後方部と後述する前方部との間の領域)に設けられており、小型パッド本体93における前方部〔図5(b)における左側約1/3〕には設けられていない。
【0038】
小型パッド本体93の非肌当接面側と保形シート94との間には、指挿入空間95が形成されている。小型吸収パッド9は、このような指挿入空間95を有しているため、保形シート94の設けられていない箇所から指を指挿入空間95に挿入して小型吸収パッド9を支持し、その状態で小型吸収パッド9を陰唇間に挟みこんで装着することができる。
【0039】
尚、小型パッド本体93は、下層吸収パッド1の載置用凹部3に載置することができれば、その構成には特に制限はない。例えば、小型パッド本体93は、防漏層92を省略し、吸収層91のみから形成することができる(図示せず)。
【0040】
また、表面シートと吸収体との積層構造からなる吸収層91において、幅方向中央部が肌当接面側に向かって隆起した吸収体を採用することにより、全体として幅方向中央部が肌当接面側に向かって隆起した形状を有する小型パッド本体93を構成することができる。このように隆起した形状を有する小型パッド本体93においては、保形シート94がなくても小型パッド本体93の保形性を確保することができるので、保形シート94を省略することができる。
【0041】
本実施形態の吸収性物品(下層吸収パッド1、小型吸収パッド9)は、例えば下記(1)の手順で装着される。
(1)小型吸収パッド9を、使用者の陰唇間に直接挟み込んで装着・保持する。また、下層吸収パッド1を、通常の生理用ナプキン等と同様にショーツの股下部に止着する。この状態下に、下層吸収パッド1が止着されたショーツを引き上げる。このようにして、吸収性物品全体としての装着状態が完成する。
【0042】
このように装着された吸収性物品によれば、装着中に体液の排泄があった場合には、体液は主として小型吸収パッド9によって吸収される。下層吸収パッド1には、小型吸収パッド9によっては吸収されなかった体液や小型吸収パッド9から漏れた体液が吸収される。このように、小型吸収パッド9が主として体液を吸収することになるので、下層吸収パッド1は小型吸収パッド9に比較して体液で汚れにくい。従って、小型吸収パッド9の交換の度に下層吸収パッド1を交換する必要は必ずしもなく、小型吸収パッド9を何回か交換するごとに、下層吸収パッド1を1回交換すればよい。
【0043】
以上の説明の通り、本実施形態の吸収性物品によれば、前記(1)の手順で装着する場合には、使用者の陰唇間に挟み込まれた小型吸収パッド9と、ショーツに固着されている下層吸収パッド1における載置用凹部3との間に若干の位置ズレがあったとしても、小型吸収パッド9は、載置用凹部3における位置がずれて適当な位置に配置されることになる。
【0044】
このように、本実施形態の吸収性物品によれば、前記(1)の手順によって装着した場合においても、小型吸収パッド9は、下層吸収パッド1の載置用凹部3における適当な位置に配置されることになるので、装着時の取り扱いに優れている。
【0045】
次に、本発明の別の実施形態について図面を参照しながら説明する。別の実施形態については、第1の実施形態と異なる点についてのみ説明し、特に説明しない点については、第1の実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、同じ構成部位については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0046】
第2実施形態の吸収性物品は、図6〜図8に示すように、第1実施形態の吸収性物品に比して、下層吸収パッド1における載置用凹部3の構成が異なり、その他の構成は同様である。具体的には、載置用凹部3の底面中央部31は、底面周辺部32よりも、吸収層2の肌当接面21側の周辺部23を超えない範囲で隆起し、中洲状凸部34を形成している。
【0047】
更に詳述すると、第2実施形態の下層吸収パッド1においては、図7(c)に示すように、その吸収層2の周辺部23は、第1実施形態の下層吸収パッド1における吸収層2の周辺部23と同様の構成を有している。而して、吸収層2の平面方向中央部22は、表面シート4の非肌当接面側に当接して中央吸収体53が配設されている。換言すると、載置用凹部3においては、中央吸収体53が、底面中央部31における表面シート4と裏面シート61との間に配設されている。
【0048】
表面シート4は、中央吸収体53の上面及び側面を被覆し、表面シート4と裏面シート61との間で中央吸収体53を挟持するように、裏面シート61に多数のピン状のヒートシール部により接合されている。多数のヒートシール部は、図7に示すように、平面視で中央吸収体53の外周部に近接して所定ピッチで設けられた内側ヒートシール部S1と、周状吸収体51の内周部(内側ヒートシール部S1が設けられている箇所は除く)に近接して所定ピッチで設けられた外側ヒートシール部S2とからなる。
【0049】
中洲状凸部34の平面視形状は、載置用凹部3における中洲状凸部34以外の領域である底面周辺部32に、小型吸収パッド9が載置できる形状であれば特に制限はない。本実施形態においては、巨視的にみて載置用凹部3の平面視形状の相似形状となっている。
その他の構成については、第1実施形態の下層吸収パッド1と同様の構成を有している。
【0050】
載置用凹部3に中洲状凸部34を有する第2実施形態の吸収性物品(下層吸収パッド1)によれば、第1実施形態と同様の効果が奏される他、以下の効果が奏される。
小型吸収パッド9が、図5に示す形態のように、非肌当接面側が肌当接面側に向けて凹んだ形態の場合には、下層吸収パッド1の載置用凹部3に小型吸収パッド9を載置すると、小型吸収パッド9の非肌当接面側の凹みが載置用凹部3の中洲状凸部34により幅方向の移動が規制されることになる。そのため、下層吸収パッド1に対する小型吸収パッド9の位置決めがなされ、位置ズレが生じ難い。このような効果は、前記(2)の装着方法(下層吸収パッド1の載置用凹部3に小型吸収パッド9を載置してから装着する方法)を用いる場合に特に好都合である。
【0051】
また、載置用凹部3の内側に、中洲状凸部34を形成する中央吸収体53が配設されているため、載置用凹部3における小型吸収パッド9の載置容易性を確保しつつ、下層吸収パッド1における吸収容量を増大させることができる。
【0052】
下層吸収パッド1は、前述の第1実施形態及び第2実施形態に、例えば、以下の構成を更に組み合わせて採用すると、好ましい。
【0053】
第1の別の形態としては、図9に示すように、吸収層2の肌当接面21側を形成する表面シートには、載置用凹部3の底面周辺部32及び/又は側面33を形成する領域に、通液用開孔35を設けることができる。通液用開孔35の形状、大きさ、数、形成位置等については適宜設定されるが、例えば、通液用開孔35の大きさは、0.5〜7.0mm2が好ましい。通液用開孔35を有する表面シートとしては、例えば、開孔フィルム、ネット状シートが挙げられる。
【0054】
表面シートにおける底面周辺部32及び/又は側面33を形成する領域に通液用開孔35が設けられていると、小型吸収パッド9から下層吸収パッド1の載置用凹部3に、小型吸収パッド9によって吸収されなかった体液や小型吸収パッド9から漏れた体液が流入したときに、通液用開孔35を通じて吸収層2の吸収体に速やかに伝搬して吸収されることになる。尚、表面シートにおける底面周辺部32及び/又は側面33を形成する領域に通液用開孔35を設けることが好ましいのは、図9(d)に示すように、かかる領域が小型吸収パッド9によって吸収されなかった体液や小型吸収パッド9から漏れた体液が集まる位置だからである。また、通液用開孔35は、平面視で、載置用凹部3に載置された小型吸収パッド9よりも外方に位置していることが好ましい。
【0055】
また、使用者は、下層吸収パッド1の載置用凹部3から吸収層2の周辺部23の肌当接面21に体液が漏れ出すと下層吸収パッド1の交換を認識することが多いため、例えば載置用凹部3に流入した体液が吸収層2の吸収体にスムーズに吸収されないことに起因して、吸収層2の周辺部23の肌当接面21に体液が漏れ出すことは極力防止する必要がある。而して、通液用開孔35が設けられていると、載置用凹部3に流入した体液が吸収層2の吸収体にスムーズに吸収されるため、このような問題が生じ難い。
【0056】
また、第2の別の形態としては、下層吸収パッド1は、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、吸収層2について、その肌当接面21側を液透過性の表面シートから形成し、該表面シートの非肌当接面側に吸収体を配設させると共に、図10に示すように、載置用凹部3の底面周辺部32に、表面シートから吸収体に向けて凹む通液用凹み36を形成することができる。
【0057】
通液用凹み36の形状、大きさ、深さ、数、形成位置等については適宜設定されるが、例えば、通液用凹み36の大きさは、好ましくは0.5〜12.0mm2であり、深さは、好ましくは0.3〜2.0mmである。通液用凹み36は、効果的には通液用開孔35と同様のものであり、通液用開孔35に関する前記記載(形成位置等)については、通液用凹み36にも適宜適用される。尚、通液用凹み36は、載置用凹部3の底面周辺部32及び側面33の両方に形成することができ、該側面33のみに形成することもできる(図示せず)。
【0058】
底面周辺部32及び/又は側面33に通液用凹み36が設けられていると、図9に示す通液用開孔35が設けられた形態と同様に、図10(c)に示すように、小型吸収パッド9によって吸収されなかった体液や小型吸収パッド9から漏れた体液が、通液用凹み36を介して吸収層2の吸収体に速やかに伝搬して吸収されることになる。
【0059】
また、第3の別の形態としては、下層吸収パッド1における吸収層2の周辺部23は、図11に示すように、内周部23Aの厚みと外周部23Bの厚みとを異ならせることができる。詳細には、周辺部23の内周部23Aは、載置用凹部3の深さを確保するため、厚くなっているが、周辺部23の外周部23Bは薄くなっている。吸収層2の周辺部23の外周部23Bを薄く構成すると、装着時に吸収層2の周辺部23が使用者の肌に沿って変形し易く、下層吸収パッド1が使用者の肌に密着し易くなる。吸収層2の周辺部23の厚みは、内周部23Aから外周部23Bに向けて、図11に示す形態のように段階的に薄くしてもよいが、漸減的に(滑らかに)薄くすることもできる(図示せず)。
【0060】
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は、前記実施形態に制限されず、適宜変更が可能である。
例えば、吸収層2の構成には特に制限はなく、前記実施形態においては、吸収層2の平面方向中央部22は、表面シート4のみから形成されているが、表面シート4及び吸収体5の両方から形成することができる。前述した各形態における各構成を適宜組み合わせることができる。
小型吸収パッド9は、陰唇間パッドに制限されない。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図1は、本発明の吸収性物品の第1実施形態を示す図で、(a)は斜視図、(b)は(a)に示すB−B断面模式図である。
【図2】図2は、図1に示す吸収性物品における下層吸収パッドを示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は(b)に示すC−C断面図である。
【図3】図3は、図2に示す下層吸収パッドを示す模式図で、(a)は平面図、(b)は(a)に示すB−B断面図、(c)は(a)に示すC−C断面図である。
【図4】図4は、図2に示す下層吸収パッドにおける表面シートを示す図で、(a)は斜視図、(b)は(a)に示すB−B断面図である。
【図5】図5は、図1に示す吸収性物品における小型吸収パッドを示す図で、(a)は斜視図、(b)は底面図、(c)は(b)に示すC−C断面図である。
【図6】図6は、本発明の吸収性物品の第2実施形態を示す図で、(a)は斜視図、(b)は(a)に示すB−B断面模式図である。
【図7】図7は、図6に示す吸収性物品における下層吸収パッドを示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は(b)に示すC−C断面図である。
【図8】図8は、図7に示す下層吸収パッドを示す模式図で、(a)は平面図、(b)は(a)に示すB−B断面図、(c)は(a)に示すC−C断面図である。
【図9】図9は、第1の別の形態の下層吸収パッドを示す模式図で、(a)は平面図、(b)は(a)に示すB−B断面図、(c)は(a)に示すC−C断面図、(d)は小型吸収パッドを載置した状態を示すC−C断面図である。
【図10】図10は、第2の別の形態の下層吸収パッドを示す模式図で、(a)は幅方向中央部を通る縦断面図〔図9(b)対応図〕、(b)は長手方向中央部を通る縦断面図〔図9(c)対応図〕、(c)は小型吸収パッドを載置した状態を示す縦断面図〔図9(d)対応図〕である。
【図11】図11は、第3の別の形態の下層吸収パッドを示す模式図で、(a)は平面図、(b)は(a)に示すB−B断面図、(c)は(a)に示すC−C断面図である。
【符号の説明】
【0062】
1 下層吸収パッド
2 吸収層
21 肌当接面
22 平面方向中央部
23 周辺部
3 載置用凹部
31 底面中央部
32 底面周辺部
33 側面
34 中洲状凸部
35 通液用開孔
36 通液用凹み
4 表面シート
5 吸収体
51 周状吸収体
52 サイド吸収体
53 中央吸収体
6 防漏層
61 裏面シート
9 小型吸収パッド
91 吸収層
92 防漏層
93 小型パッド本体
94 保形シート
95 指挿入空間





 

 


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