米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 医学 -> 花王株式会社

発明の名称 吸収性物品
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−20912(P2007−20912A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−208313(P2005−208313)
出願日 平成17年7月19日(2005.7.19)
代理人 【識別番号】100076532
【弁理士】
【氏名又は名称】羽鳥 修
発明者 根本 研 / 豊島 泰生
要約 課題
着用時に長手方向前後縁部が使用者の身体に密着し、違和感や不安感を使用者に与えることがない吸収性物品を提供すること。

解決手段
トップシート2、バックシート3及び両シート2,3間に介在された吸収体4を有する吸収性物品であって、トップシート2及びバックシート3は、吸収体4の長手方向前後縁部41からそれぞれ延出し、トップシート2及びバックシート3の長手方向前後縁部21,31において互いに接合されてエンドフラップF1を形成しており、トップシート2は、エンドフラップF1における厚みt20が吸収体4上における厚みt21よりも厚くなっており、エンドフラップF1におけるトップシート2と吸収体4上のトップシート2との間には段差がない。
特許請求の範囲
【請求項1】
トップシート、バックシート及び両シート間に介在された吸収体を有する吸収性物品であって、
前記トップシート及び前記バックシートは、前記吸収体の長手方向前後縁部からそれぞれ延出し、該トップシート及び該バックシートの長手方向前後縁部において互いに接合されてエンドフラップを形成しており、
前記トップシートは、前記エンドフラップにおける厚みが前記吸収体上における厚みよりも厚くなっており、
前記エンドフラップにおける前記トップシートと前記吸収体上の前記トップシートとの間には段差がない吸収性物品。
【請求項2】
前記トップシートは、前記吸収体上における繊維密度が前記エンドフラップにおける繊維密度よりも密である請求項1記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記トップシートは、前記吸収体上における繊維密度と前記エンドフラップにおける繊維密度との差が0.01g/cm3以上である請求項2記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記トップシートにおける前記繊維密度の差は、該トップシートを前記吸収体上と前記エンドフラップとで圧縮加工条件を異ならせて圧縮加工することにより設けられている請求項2又は3に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記エンドフラップの形成前において、前記吸収体の厚みが前記トップシートの厚みよりも薄くなっている請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記トップシート及び前記バックシートは、前記吸収体の幅方向両側縁部からそれぞれ延出し、該トップシート及び該バックシートの幅方向両側縁部において互いに接合されてサイドフラップを形成しており、
前記トップシートは、前記サイドフラップにおける厚みが前記吸収体上における厚みよりも厚くなっており、
前記サイドフラップにおける前記トップシートと前記吸収体上の前記トップシートとの間には段差がない請求項1〜5の何れかに記載の吸収性物品。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー、おりものシート、失禁パッド等の吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、トップシート、バックシート及び両シート間に介在された吸収体を有し、トップシート及びバックシートが、吸収体の長手方向前後縁部からそれぞれ延出し、トップシート及びバックシートの長手方向前後縁部においてエンドシール部により互いに接合されてなる生理用ナプキンが開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開昭61−176345号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の第3図には、トップシートがエンドシール部と吸収体上とで段差がないように図示されているが、実際には、トップシートは吸収体により上方に圧縮され、エンドシール部におけるトップシートは吸収体上のトップシートよりも低くなっており、両者間には段差が生じている。
そのため、特許文献1記載の生理用ナプキンでは、着用時にその長手方向前後縁部が使用者の身体に密着せず、それに起因する違和感や不安感を使用者に与えやすい。
【0005】
従って、本発明の目的は、着用時に長手方向前後縁部が使用者の身体に密着し、違和感や不安感を使用者に与えることがない吸収性物品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、トップシート、バックシート及び両シート間に介在された吸収体を有する吸収性物品であって、前記トップシート及び前記バックシートは、前記吸収体の長手方向前後縁部からそれぞれ延出し、該トップシート及び該バックシートの長手方向前後縁部において互いに接合されてエンドフラップを形成しており、前記トップシートは、前記エンドフラップにおける厚みが前記吸収体上における厚みよりも厚くなっており、前記エンドフラップにおける前記トップシートと前記吸収体上の前記トップシートとの間には段差がない吸収性物品を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の吸収性物品によれば、着用時に長手方向前後縁部が使用者の身体に密着し、違和感や不安感を使用者に与えることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい一実施形態である生理用ナプキンについて図面を参照しながら説明する。
本実施形態の生理用ナプキン1は、図1及び図2に示すように、トップシート2、バックシート3及び両シート2,3間に介在された吸収体4を有している。トップシート2及びバックシート3は、吸収体4の長手方向前後縁部41からそれぞれ延出し、トップシート2及びバックシート3の長手方向前後縁部21,31において互いに接合されてエンドフラップF1が形成されている。
【0009】
トップシート2は、エンドフラップF1における厚みt20が吸収体4上における厚みt21よりも厚くなっており、エンドフラップF1におけるトップシート2と吸収体4上のトップシート2との間には段差がない。
尚、以下の説明において、「長手方向」及び「幅方向」というときは、それぞれ「吸収性物品の長手方向」及び「吸収性物品の幅方向」を意味する。「上面」及び「下面」というときは、それぞれ「肌当接面(側の面)」及び「非肌当接面(側の面)」を意味する。
【0010】
更に詳述すると、本実施形態の生理用ナプキン1は、図1及び図2に示すように、液透過性のトップシート2、液保持性の吸収体4及び液不透過性のバックシート3を備えている。吸収体4は、トップシート2とバックシート3との間に介在されている。
トップシート2及びバックシート3は、平面視で同形で、それぞれ長手方向前後縁部21,31が半円形状で、幅方向両側縁部が幅方向内方に向けて湾曲した形状となっており、吸収体4よりも長さ及び幅が大きくなっている。
【0011】
トップシート2は、吸収体4の上面全域を被覆しており、バックシート3は、吸収体4の下面全域を被覆している。トップシート2及びバックシート3は、平面視で吸収体4の長手方向前後縁部41及び幅方向両側縁部から延出している。トップシート2の上面には、幅方向両側縁部から吸収体4の幅方向両側縁部上に亘って、サイド防漏壁を形成する一対のサイド防漏部材5が設けられている。
【0012】
吸収体4の長手方向前後縁部41から延出したトップシート2及びバックシート3は、半円弧状のエンドシールS1により互いに接合されており、エンドフラップF1を形成している。吸収体4の幅方向両側縁部から延出したトップシート2及びバックシート3は、サイド防漏部材5と共に、幅方向内方に向けて湾曲したサイドシール部S2により接合されており、サイドフラップF2を形成している。
バックシート3の下面には、下着止着用の粘着部(図示せず)が設けられている。
【0013】
一対のサイド防漏部材5,5の間の領域の長手方向中央部においては、トップシート2及び吸収体4が、陸上トラック状の中央シール部S3により接合されている。
サイド防漏部材5の長手方向前後縁部は、長手方向に延びる防漏壁シール部S4によりトップシート2に接合されている。防漏壁シール部S4の存在しないサイド防漏部材5の長手方向中央部には、幅方向内方に開口したポケットが形成される。
【0014】
トップシート2は、エンドフラップF1における厚みt20が吸収体4上における厚みt21よりも厚くなっている。両厚みの差(t20−t21)は、0.5mm以上であることが好ましく、1.0mm以上であることが更に好ましい。また、両厚みの比〔t20/t21(>1)〕は、1.5以上であることが好ましく、2.0以上であることが更に好ましい。
【0015】
このように両厚みt20,t21の関係が規定されて、エンドフラップF1におけるトップシート2と吸収体4上のトップシート2との間には段差がない状態になっている。「段差がない」とは、「巨視的にみてトップシート2の上面が面一」であることを意味する。また、本実施形態のように、エンドフラップF1にヒートシールによるエンドシールS1が形成されている場合には、エンドシール部S1の厚みはそれ以外の領域の厚みよりも通常薄くなっているが、エンドフラップF1におけるエンドシール部S1以外の領域のトップシート2の上面と、吸収体4上のトップシート2の上面とが面一であればよい。
【0016】
吸収体4は、エンドフラップF1の形成前において、その厚みt4がトップシート2の厚みt20よりも薄くなっている。厚みの薄い吸収体4は、例えば、厚み方向に圧縮して形成することができる。
また、吸収体4は、例えば、パルプ繊維を堆積させて得られた積繊層、パルプ繊維を原料とする不織布からなるものを用いることができるが、厚み方向の圧縮力に対して変形し難いものが好ましく、本実施形態においてはそのような吸収体4を用いている。このような吸収体4としては、例えば、パルプ繊維と高吸水性ポリマーとを混合積繊した後に強圧縮加工により厚み方向に変形し難く形成したものや、パルプ繊維と高吸水性ポリマーとを混合した後に湿式抄紙により一体化して吸収シート状に形成したものなどが挙げられる。
【0017】
トップシート2は、吸収体4上における繊維密度D1がエンドフラップF1における繊維密度D2よりも密である。吸収体4上における繊維密度D1とエンドフラップF1における繊維密度D2との差(D1−D2)は、好ましくは0.01g/cm3以上、更に好ましくは0.02g/cm3以上である。
このように繊維密度の差(D1−D2)が規定されていると、吸収体4上のトップシート2の毛管力が、エンドフラップF1におけるトップシート2の毛管力よりも大きくなり、吸収体4上からエンドフラップF1への体液の拡散が起き難くなる。
【0018】
トップシート2における前記繊維密度の差(D1−D2)は、例えば、トップシート2を吸収体4上とエンドフラップF1とで圧縮加工条件を異ならせて圧縮加工することにより設けることができる。その具体例については後述する。
【0019】
エンドフラップF1の構造(吸収性物品の長手方向の構造)は、サイドフラップF2の構造(吸収性物品の幅方向の構造)にも採用されている。
例えば、サイドフラップF2においては、トップシート2は、サイドフラップF2における厚みt20が吸収体4上における厚みt21よりも厚くなっており、サイドフラップF2におけるトップシート2と吸収体4上のトップシート2との間には段差がない状態になっている。また、トップシート2は、吸収体4上における繊維密度D1がサイドフラップF2における繊維密度D3よりも密である。
【0020】
トップシート2は、エンドフラップF1における厚みt20を吸収体4上における厚みt21よりも厚く形成可能な物性を有していれば特に制限はない。そのようなシートとしては、例えば、加工前において厚みが厚く、厚み方向に容易に圧縮可能な嵩高シート、加工前において厚みが薄く、構成繊維がほぐされることで厚みが厚くなるシートが挙げられる。
【0021】
厚み方向に容易に圧縮可能な嵩高シートとしては、例えば、図3に示すように、上面側の第1繊維層61と下面側の第2繊維層62とからなり、第1繊維層61と第2繊維層62とが部分的に熱融着されて熱融着部(接合部)63が形成されており、第1繊維層61は、熱融着部63以外の部位において、圧縮弾性を有する多数の凸部64を形成している凹凸シートが挙げられる。
【0022】
前記凹凸シートは、繊維集合体からなる第1繊維層61及び第2繊維層62を、熱エンボスにより所定のパターンで部分的に熱融着させた後、第2繊維層62を水平方向に熱収縮させて得られる。
より詳細に説明すると、熱エンボスによる熱融着は、例えば、多数のエンボスピンが規則的に配設されたエンボス面(エンボスロールの周面等)を、第1繊維層61と第2繊維層62との積層体の第1繊維層61側に圧接させ、各ピンに熱圧された部位における、第1繊維層61及び/又は第2繊維層62の構成繊維を溶融させて行われる。第2繊維層62の熱収縮は、例えば、第2繊維層62を熱収縮性繊維から構成するか又は第2繊維層62中に熱収縮性繊維を含ませておき、第1繊維層61と第2繊維層62とを熱融着させると同時、或いは両者を熱融着させた後に、第2繊維層62を加熱処理することにより行われる。多数の凸部64は、第2繊維層62を水平方向に熱収縮させることにより、第1繊維層61の熱融着部63以外の部位が凸形に変形して生じたものである。
【0023】
多数の熱融着部63は、図3に示すように、散点状且つ千鳥状に規則的に形成されており、熱融着部63同士間の距離はほぼ一定である。
各凸部64は、それぞれドーム状をなしており、その内部は第1繊維層61を構成する繊維で満たされている。また、各凸部64が形成された部分における第1繊維層61と第2繊維層62との界面は接合されていないが密着した状態とされている。
【0024】
第1繊維層61の構成繊維は、実質的に熱収縮性を有しないか、又は後述する第2繊維層62の構成繊維の熱収縮温度以下で熱収縮しないものであることが好ましい。
【0025】
第2繊維層62の構成繊維としては、熱可塑性ポリマー材料からなり且つ熱収縮性を有するものが好適である。また、該構成繊維は、収縮後にもエラストマー的挙動を示すものであることが好ましい。そのような繊維の例としては、潜在捲縮性繊維が挙げられる。第2繊維層62中の潜在捲縮性繊維の含有割合は40〜100重量%であることが好ましい。潜在捲縮性繊維は、加熱される前は、従来の不織布用の繊維と同様に取り扱うことができ、且つ所定温度での加熱によって螺旋状の捲縮が発現して収縮する性質を有する繊維である。潜在捲縮性繊維を用いることで、熱収縮性とエラストマー的挙動の両者を同時に発現させることができる。
【0026】
潜在捲縮性繊維は、例えば収縮率の異なる2種類の熱可塑性ポリマー材料を成分とする偏心芯鞘型又はサイド・バイ・サイド型の複合繊維からなる。その例としては、特開平9−296325号公報や特許第2759331号明細書に記載のものが挙げられる。第2繊維層62は、例えば、このような潜在捲縮性繊維を含ませておき、第1繊維層61との熱融着と同時又はその後に、加熱により該繊維の捲縮を発現させ、収縮させる。
【0027】
また、構成繊維がほぐされることで厚みが厚くなるシートとしては、例えば、嵩高なエアスルー不織布を加圧プレスのような物理的圧力により厚みが薄くなるように加工したものが挙げられる。このようなシートは、熱風を通すことにより物理的圧力によって変形した繊維が元の形状に戻ろうとする力により構成繊維がほぐれることで厚みが回復する。
【0028】
バックシート3としては特に制限はなく、本実施形態においては防漏性のフィルムシートが用いられている。
サイド防漏部材5としては、不織布やフィルムシート、紙等が挙げられ、防漏性の観点から液不透過性又は難透過性である疎水性不織布、防漏性のフィルムシート等が好ましく用いられ、本実施形態においては疎水性不織布が用いられている。
【0029】
本実施形態の生理用ナプキン1の一製造方法について図4及び図5を参照しながら説明する。尚、図4(b)、図5(b)及び図5(c)においてはバックシートの図示を省略している。
まず、バックシート3の上面(トップシート2側の面)に、ホットメルト系接着剤(図示せず)を塗工する。次に、図4(a)に示すように、トップシート2とバックシート3との間に吸収体4を介在させる。エンドフラップF1及びサイドフラップF2となる領域には、吸収体4を介在させていない。
【0030】
次いで、図4(b)に示すように、トップシート2とバックシート3とを一対のロールR1,R1間で長手方向に圧縮(プレス)加工する。その際、一対のロールR1,R1間のクリアランスは、適切な値に設定する。一対のロールR1,R1としては、例えば、両方がフラットロール、両方がエンボスロール、フラットロールとエンボスロールとの組み合わせが挙げられる。
トップシート2の長手方向前後縁部21及びバックシート3の長手方向前後縁部31には、ヒートシールにより、エンドシール部S1(図示せず)が形成され、トップシート2の長手方向前後縁部21とバックシート3の長手方向前後縁部31とが接合されてエンドフラップF1が形成される。
【0031】
図5に示すように、吸収体4上のトップシート2は、その下に吸収体4があるため、強く圧縮され、厚みが薄くなる(t20からt21となる)。一方、吸収体4の長手方向前後縁部41から延出しているトップシート2、即ちエンドフラップF1におけるトップシート2は、その下に吸収体4がないため、圧縮力が吸収体4上のトップシート2に加わる圧縮力がよりも大幅に小さくなっており、厚みがほとんど変わらない(t20のまま)。
【0032】
その結果、トップシート2は、吸収体4上における繊維密度D1がエンドフラップF1における繊維密度D2よりも密になる。そして、図5(a)に示すように、吸収体4上のトップシート2の厚みt21と吸収体4の厚みt4との和(t21+t4)とエンドフラップF1におけるトップシート2の厚みt20とはほぼ同じとなる。
そして、エンドフラップF1におけるトップシート2と吸収体4上のトップシート2とは段差がない状態となる。
【0033】
同様に、ヒートシールにより、サイドフラップF2には、サイドシール部S2が形成され、一対のサイド防漏部材5,5の間の領域には、中央シール部S3が形成され、サイド防漏部材5には、防漏壁シール部S4が形成される。このように形成された各種ヒートシールは、生理用ナプキン1の端部より、5〜10mm内側に形成されており、吸収体4と生理用ナプキン1の端部との間にヒートシールによる窪みが生じているが、生理用ナプキン1の端部の幅が充分にあるため、装着者が吸収体4との段差を感じないようにすることができる。ヒートシールの形成幅としては、段差を感じないようにする点から、1〜7mmが好ましく、2〜5mmがより好ましい。
【0034】
このように構成された本実施形態の生理用ナプキン1によれば、着用時に長手方向前後縁部が使用者の身体に密着する。その結果、違和感や不安感、例えば、長手方向前後縁部が身体に密着していないことに起因する長手方向前後縁部からの漏れに対する違和感や不安感を使用者に与えることがない。
【0035】
また、トップシート2において、吸収体4上における繊維密度D1がエンドフラップF1における繊維密度D2よりも密であるため、エンドフラップF1の方が吸収体4上よりも毛管力が弱く、体液がエンドフラップF1に達しても、体液が更に外方に拡散し難く、漏れ(にじみ)が抑制される。
【0036】
更に、厚み方向の圧縮力に対して変形し難い吸収体4を用いているため、吸収体4上のトップシート2に加えた圧縮力が吸収体4で緩和されることがなく、トップシート2にそのまま作用し、吸収体4上のトップシート2の厚みt21を効率的に薄くすることができる。
【0037】
次に、別の製造方法(第2の製造方法)について図6を参照しながら説明する。
第2の製造方法は、トップシート2単体の状態で、厚みの薄い領域を部分的に形成するものである。
図6(a)に示すように、一対のロールR2,R3のうちの一方のロールR2は、フラットロール、エンボスロール等から構成される。他方のロールR3は、回転軸からの周面の高さが部分的に高くなっているパターンロールとなっている。パターンロールR3は、周面の高さが高い部分(「凸部分R31」という)ではトップシート2を圧縮し、周面の高さの低い部分(「凹部分R32」という)ではトップシート2を全く又はほとんど圧縮しないようになっている。
【0038】
一対のロールR2,R3をトップシート2の長手方向に沿って回転させながら移動する。ロールR2は、トップシート2の上面に接するように移動する。
パターンロールR3は、トップシート2におけるエンドフラップF1及びサイドフラップF2となる領域では、凹部分R32が位置する。そのため、トップシート2は全く又はほとんど圧縮されない。一方、トップシート2における吸収体4上となる領域では、凸部分R31が位置し、トップシート2は上方に向けて強く圧縮される。その結果、トップシート2の下面には、上方に向けて凹んだ凹部22が形成される。
【0039】
その結果、図6(a)及び(b)に示すように、トップシート2の下面においては、その周縁部分(長手方向前後縁部及び幅方向両側縁部)の厚みは変わらず、その内側部分の厚みが薄くなる。
このように、部分的に厚みの薄いトップシート2を形成した後、図6(c)に示すように、トップシート2の下面の凹部22に吸収体4を配設し、更に吸収体4の下面側にバックシート3を配設し、所定の接合、切断等を行い、生理用ナプキンを完成させることができる。
【0040】
次に、更に別の製造方法(第3の製造方法)について図7を参照しながら説明する。
第3の製造方法は、トップシート2に厚みの厚い領域を部分的に形成するものである。
図7(a)及び(b)に示すように、長尺状(素材状態)のトップシート2の下面側に所定形状に形成された吸収体4を配置する。その際に、トップシート2と吸収体4とを固定してもよい。
【0041】
その状態で、図7(b)に示すように、トップシート2の上面におけるエンドフラップF1及びサイドフラップF2となる領域〔図7(a)における二点鎖線と破線とで囲まれた領域〕に、下方に向けて熱風を吹き付ける。トップシート2における熱風が吹き付けられた領域は、熱風によりトップシート2の構成繊維がほぐれ、下向きに厚くなる(t21からt20となる)。一方、トップシート2における吸収体4の上の領域〔図7(a)における破線で囲まれた領域〕は、その下に吸収体4があるため、熱風が当たっても繊維内部までは侵入しないため、構成繊維がほぐれることはほとんどなく、厚みが厚くなることもない(t21のまま)。
【0042】
その結果、図7(c)に示すように、トップシート2の上面に段差がない状態で、エンドフラップF1及びサイドフラップF2となる領域において、トップシート2が下方に厚くなる。その後、図7(d)に示すように、トップシート2を所定形状〔図7(a)における二点鎖線の形状〕に切断する。更に、吸収体4の下面側にバックシート3を配設し、所定の接合、切断等を行い、生理用ナプキンを完成させることができる。
【0043】
本発明の吸収性物品は、前記実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更が可能である。
本発明の吸収性物品は、生理用ナプキン以外に、パンティライナー、おりものシート、失禁パッド等にも適用することができる。
トップシートについて部分的に厚みを厚くし又は薄くする手段には制限はない。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキンを示す平面図である。
【図2】図2は、図1に示すII−II断面図である。
【図3】図3は、図1に示す生理用ナプキンにおけるトップシートを示す図で、(a)は縦断面斜視図、(b)は(a)に示すB−B断面図である。
【図4】図4は、図1に示す生理用ナプキンの第1の製造方法を順次示す図で、(a)は圧縮加工前のエンドフラップを示す長手方向に沿う縦断面図、(b)は圧縮加工工程を示す模式的縦断面図である。
【図5】図5は、図4に示す製造方法により製造された生理用ナプキンを示す図で、(a)は圧縮加工後のエンドフラップを示す長手方向に沿う縦断面図、(b)は圧縮加工後の生理用ナプキンを示す模式的縦断面図、(c)は(b)の底面図である。
【図6】図6は、生理用ナプキンの第2の製造方法を順次示す図で、(a)は圧縮加工工程を示す模式的縦断面図、(b)は圧縮加工後のトップシートを示す底面図、(c)はトップシートの凹部に吸収体を配設した状態を示す底面図である。
【図7】図7は、生理用ナプキンの第3の製造方法を順次示す模式図で、(a)は熱風処理前の状態を示す平面図、(b)は熱風処理時の状態を示す縦断面図、(c)は熱風処理後の状態を示す縦断面図、(d)は所定形状に切断した状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0045】
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 トップシート
21,31,41 長手方向前後縁部
22 凹部
3 バックシート
4 吸収体
5 サイド防漏部材
F1 エンドフラップ
F2 サイドフラップ
S1 エンドシール部
S2 サイドシール部





 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013