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発明の名称 吸収性物品
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−7456(P2007−7456A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2006−274128(P2006−274128)
出願日 平成18年10月5日(2006.10.5)
代理人 【識別番号】100076532
【弁理士】
【氏名又は名称】羽鳥 修
発明者 豊島 泰生 / 草川 哲也 / 近藤 幸 / 濱島 美次 / 中西 稔
要約 課題
確実に漏れを防止することのできる吸収性物品を提供すること。

解決手段
液透過性の肌当接面Pと、液不透過性の非肌当接面と、肌当接面P及び該非肌当接面の間に介在された吸収部Aとを備え、実質的に縦長に形成されてなる吸収性物品70において、装着時に装着者の体液排泄部に当接される排泄部当接部10aの肌当接面Pに、吸収性物品10の長手方向に沿って形成された一対の前方溝16を有しており、装着時に装着者の後ろ側に当接される後方部10bの肌当接面Pに、吸収性物品10の幅方向に沿って形成された後方溝75を有しており、後方溝75は、吸収性物品10の長手方向に直列に複数配設されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
液透過性の肌当接面と、液不透過性の非肌当接面と、該肌当接面及び該非肌当接面の間に介在された吸収部とを備え、実質的に縦長に形成されてなる吸収性物品において、
装着時に装着者の体液排泄部に当接される排泄部当接部の上記肌当接面に、上記吸収性物品の長手方向に沿って形成された一対の前方溝を有しており、
装着時に装着者の後ろ側に当接される後方部の上記肌当接面に、上記吸収性物品の幅方向に沿って形成された後方溝を有しており、
上記後方溝の最後方部と上記吸収部の後端との距離が10〜50mmであり、
一対の上記前方溝の上記吸収性物品の幅方向における最内側部どうしの距離は、上記後方溝の上記吸収性物品の幅方向における最外側部間の距離よりも短い
ことを特徴とする吸収性物品。
【請求項2】
一対の上記前方溝の上記吸収性物品の幅方向における最内側部どうしの距離は、20〜50mmであることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
一対の上記前方溝は、それぞれ、幅方向における内方へ向けて凸形の円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項4】
上記前方溝及び上記後方溝の深さが1〜10mmであり、かつ上記前方溝及び上記後方溝の形成されている部分の厚さの、いずれの溝も形成されていない部分の厚さに対する比が0.05〜0.7であることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項5】
上記吸収性物品の長手方向に沿う両側縁部に、該吸収性物品を長手方向に所定長に亘って収縮させて該吸収性物品の形状を上記肌当接面側が凹状の湾曲形状となす弾性部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項6】
上記吸収性物品の長手方向に沿う両側縁部に防漏壁が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理用ナプキンや失禁パッド等の吸収性物品に関し、更に詳細には、防漏性に優れた吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、生理用ナプキン、失禁用パッド、パンティーライナー、紙オムツ等の、液透過性の肌当接面と、液不透過性の非肌当接面と、該肌当接面及び該非肌当接面の間に介在された吸収部とを備え、実質的に縦長に形成されてなる吸収性物品は種々提案されている。就寝時や長時間および多量の体液を吸収させる目的で使用される吸収性物品は、横向きや仰向けなどの使用者の体位の影響や多量の体液により、体液が使用者の身体を伝ったり吸収性物品の表面を流れたりして漏れたり、吸収体の中を伝って端部より滲み出たりすることがある。またこの様な吸収性物品においては、特に後方部や横方向での漏れの発生が多い。
【0003】
そのため、従来より、実開昭56−59013号公報や、実開平2−88625号公報、特開平1−111002号公報、及び特開昭64−49555号公報に記載されるように、吸収性物品に溝を設けて体液を堰き止めたり拡散性を制御することにより漏れを回避する技術が提案されている。しかしこれらの従来技術においては、まだ十分に漏れを特に後方部の漏れを回避できない場合があった。
【0004】
【特許文献1】実開昭56−59013号公報
【特許文献2】実開平2−88625号公報
【特許文献3】特開平1−111002号公報
【特許文献4】特開昭64−49555号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の目的は、確実に横漏れおよび後ろ漏れを防止することのできる吸収性物品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、上記課題を解決するために種々検討した結果、特定の形状の溝を特定の位置に配設した吸収性物品が、上記目的を達成しうることを知見した。
【0007】
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、液透過性の肌当接面と、液不透過性の非肌当接面と、該肌当接面及び該非肌当接面の間に介在された吸収部とを備え、実質的に縦長に形成されてなる吸収性物品において、装着時に装着者の体液排泄部に当接される排泄部当接部の上記肌当接面に、上記吸収性物品の長手方向に沿って形成された一対の前方溝を有しており、装着時に装着者の後ろ側に当接される後方部の上記肌当接面に、上記吸収性物品の幅方向に沿って形成された後方溝を有しており、上記後方溝の最後方部と上記吸収部の後端との距離が10〜50mmであり、一対の上記前方溝の上記吸収性物品の幅方向における最内側部どうしの距離は、上記後方溝の上記吸収性物品の幅方向における最外側部間の距離よりも短いことを特徴とする吸収性物品を提供するものである。
【0008】
上記「吸収性物品の長手方向に沿って形成された一対の前方溝」は、吸収性物品の長手方向と略平行に形成されていればよく、各前方溝が、吸収性物品の長手方向と平行に形成されている場合の他、各前方溝がそれぞれの一端部から他端側合等も含まれ、また、一本の直線状に形成されている場合、一対等の複数本の直線状に形成されている場合、一本又は一対等の複数本の円弧状等の曲線状に形成されている場合も含まれる。
上記「吸収性物品の幅方向に沿って形成された後方溝」は、吸収性物品の幅方向と略平行に形成されていればよく、後方溝が、幅方向と平行に形成されている場合の他、後方にいくに従い幅方向における外方に位置するように形成されている場合等も含まれ、また、一本の直線状に形成されている場合、一対等の複数本の直線状に形成されている場合、一本又は一対等の複数本の円弧状等の曲線状に形成されている場合も含まれる。
【発明の効果】
【0009】
以上説明した様に、本発明の吸収性物品は、横漏れ及び後ろ漏れを良好に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の吸収性物品の第1の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は、本発明の吸収性物品の第1の実施形態としての生理用ナプキンを示す平面図であり、図2は図1の生理用ナプキンの要部平面図であり、図3は図2のI−I断面図である。
【0011】
本実施形態の吸収性物品(生理用ナプキン)10は、図1に示すように、液透過性の肌当接面Pと、液不透過性の非肌当接面と、該肌当接面P及び該非肌当接面の間に介在された吸収部Aとを備え、実質的に縦長に形成されている。
【0012】
更に詳述すると、上記肌当接面Pは液体透過性の表面シート12により形成されており、上記非肌当接面は液体不透過性の裏面シートにより形成されている。また、上記表面シート12と上記裏面シートとは、生理用ナプキン10の長手方向両端において接着されている。
【0013】
また、上記表面シート12及び上記裏面シートの左右両側縁部は幅方向外方に延出され、ウイング14,14が形成されている。このウイング14,14の裏面シートの表面には、粘着剤が塗布されてズレ止め部14a,14aが形成されており、このズレ止め部14a,14aは剥離紙若しくは剥離フィルム等(図示せず)により保護されている。
【0014】
これらの構成については、従来の吸収性物品と同じであり、上記表面シート12及び上記裏面シートの形成材料、及び上記ズレ止め部14a,14aを形成させる粘着剤としては、通常公知のものを特に制限なく用いることができる。
【0015】
而して、本形態の生理用ナプキン10は、図1に示すように、装着時に装着者の体液が排泄される排泄部に当接される排泄部当接部10aの上記肌当接面Pに、上記生理用ナプキン10の長手方向に沿って形成された一対の前方溝16,16を有しており、装着時に装着者の後ろ側に当接される後方部10bの上記肌当接面Pに、上記生理用ナプキン10の幅方向に沿って形成された後方溝15を有している。そして、後方溝15の最後方部15aと吸収部Aの後端との距離Lは10〜50mmとなっており、一対の前方溝16,16の生理用ナプキン10の幅方向における最内側部どうしの距離W1は、後方溝15の生理用ナプキン10の幅方向における最外側部間の距離W2よりも短くなっている。
該距離Lは、10〜50mmであることが必要であり、好ましくは10〜30mmである。10mm未満では、溝の後方側における体液の吸収可能量が小さ過ぎて、一旦後方溝15から後方へ流れて漏れた体液が吸収部Aに吸収されずに吸収性物品1から漏出してしまうおそれがあり、50mm以上では、後方溝15と排泄位置との距離が近すぎることがあり、後方溝15に至る体液量が多くなって体液が容易に後方溝15を乗り越えやすくなり、後方に流れて漏れてしまうおそれがある。
【0016】
更に詳述すると、本実施形態の生理用ナプキン10においては、上記後方溝15は、上記吸収部Aの後端に沿う円弧状に形成され上記生理用ナプキン10の幅方向に形成された後方部15bと、該後方部15bから生理用ナプキン10の長手方向の両側縁に沿って直線状に前方へ延設された一対の側方部15c,15cとよりなっている。
【0017】
上記後方溝15は、その深さDが1〜10mmであるのが好ましく、3〜8mmであるのがより好ましい。後方溝15及び前方溝16の深さDが1mm未満では、表面を流れる体液を堰き止める効果が得難く好ましくなく、10mmを超えると装着者に違和感を与え好ましくない。
また、生理用ナプキン10の、上記後方溝15の形成されている部分における厚さT1の、溝の形成されていない部分における厚さT2に対する比T1/T2は、0.05〜0.7が好ましく、0.1〜0.5がより好ましい。
1/T2が0.05未満では生理用ナプキン10として好ましい厚さT2を有する生理用ナプキン(生理用ナプキン10の厚さT2は、1.5〜15mmが好ましく、2〜10mmがより好ましい。)において、押圧によって後方溝15及び前方溝16を形成させた場合に後方溝15や前方溝16が硬くなりすぎ、フィット性をそこなう場合があり、0.7を超えると、吸収部A中の体液の流れを遮断する十分な効果を得ることができず、好ましくない。
【0018】
以下、好ましい溝構造について記載する。
上記後方溝15は、図2及び図3に示すように、菱形形状の小溝15dを複数個非連続的に形成させる溝加工を肌当接面P側から所定形状に沿って施し、小溝15d及び小溝15d間を連続的に肌当接面Pよりも窪ませた2段階の深さに形成されている。このように、小溝15d及び小溝15d間を連続的に肌当接面Pよりも窪ませ2段階の深さに形成することにより、後方溝15の深さDを深く形成しつつ溝部分の可撓性を高く保持し良好なフィット性を得ることが可能となる。上記小溝15dの大きさは、1〜100mm2とするのが好ましい。1mm2より小さいと体液を堰き止める効果が小さく、100mm2を超えると好ましい可撓性が得られなくなる。また、各小溝15dのピッチは、0.5〜5mmとするのが好ましい。0.5mm未満であると、好ましい可撓性及び肌当たり性が得られず、5mmを超えると小溝15d間に窪まない部分が生じて漏れ防止効果が小さくなる。
また、小溝15dを非連続的形成させる溝加工において、生理用ナプキン10の、小溝15d間における厚さT3の、溝の形成されていない部分における厚さT2に対する比T3/T2は、体液の堰き止め効果及び装着感から、0.2〜0.8が好ましく、0.3〜0.6がより好ましい。
更に、生理用ナプキン10の、小溝15dの形成されている部分における厚さT1の、小溝15d間における厚さT3に対する比T1/T3は、体液の堰き止め効果及び装着感から0.1〜0.8が好ましく、0.3〜0.7がより好ましい。
上記溝加工は、菱形形状のエンボス凸部を有する所定温度のエンボスロールを通常公知の溝のない生理用ナプキンに肌当接面側から押圧して該生理用ナプキンを厚さ方向に加熱圧縮するものである。
【0019】
一対の上記前方溝16,16は、平面視生理用ナプキン10の長手方向内側へ向けて凸型の円弧状に左右対称に形成されている。これらの前方溝16,16の生理用ナプキン10の幅方向における最内側部どうしの距離W1は、20〜50mmとなっており、後方溝15の生理用ナプキン10の幅方向における最外側部間の距離W2よりも短くなっている。
この一対の前方溝16,16は、上記後方溝15と同様の溝加工により形成されている。
また、これらの前方溝16,16は、後方溝15の2つの側方部15c,15cの前端に一本ずつ連設されており、前方溝16,16及び後方溝15が一本の溝状に形成されている。
上記前方溝16,16の好ましい深さD、上記前方溝16,16の形成されている部分における生理用ナプキンの厚さの、溝の形成されていない部分における生理用ナプキンの厚さに対する比、好ましい溝加工の手法については、上記後方溝15の場合と同じである。
【0020】
上記吸収部Aは、従来より吸収性物品の吸収部を形成するために用いられているパルプ、紙、不織布や高吸水性ポリマーを用いて構成することができるが、熱可塑性繊維を含有するものが、上記後方溝15及び前方溝16,16をより安定した状態に形成・保持させる点で、好ましい。
【0021】
上記該熱可塑性繊維は、吸収シート13中において相互に結合している方が、体液を吸収した際に熱可塑性繊維が吸収シート13の形状を安定に保ち、生理用ナプキン10の好ましい装着形態を維持し、また圧力が開放された時にもとの状態に回復し、ヨレずに生理用ナプキン1を安定に保つため、好ましい。
上記熱可塑性繊維としては、加熱する事により互いに繊維どうしが接着するものであれば特に制限されないが、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル繊維やポリエチレン−ポリエステル複合繊維、ポリプロピレン−ポリエステル複合繊維等が好ましく使用される。また、熱水に溶解し乾燥させることにより互いに繊維が結合するポリビニルアルコール繊維等も好ましく使用することができる。
【0022】
また、上記吸収シート13は、上記熱可塑性繊維のみにより形成されたものでもよいが、フラップパルプ、レーヨンなどの親水性繊維、公知の高吸水性ポリマー等を混合してもよい。これらを混合して用いる際の上記熱可塑性繊維の配合量は、吸収シート13全体に対して、1〜30重量%とするのが好ましい。
【0023】
本形態の生理用ナプキン10は、排泄部当接部10aを股間に配置して従来の通常の生理用ナプキンと同様に装着・使用する。
装着状態においては、生理用ナプキン10の排泄部当接部10aに側方から幅方向の力が加えられ、上記排泄部当接部10aは、前方溝16,16において屈曲し、前方溝16,16間が肌当接面P側に隆起した断面アーチ状となって、装着者の股間に良好にフィットした状態で当接される。
そして、装着者からの体液は、排泄部当接部10aの中央部に排泄される。
【0024】
排泄された体液は、排泄部当接部10aの中央部分から肌当接面P上を移行しつつ吸収シート13中へ吸収され、外方へ拡散されていく。
そして肌当接面P上を移行し前方溝16に至った体液は、一旦前方溝16,16に滞留し、前方溝16,16から表面シート12を通って吸収シート13に吸収され保持される。吸収シート13に吸収されなかった体液は、前方溝16,16によって幅方向の拡散を抑制され、生理用ナプキン10の長手方向に移行、拡散され、仰臥時等には特に後方へ移行される。
また、排泄部当接部10aの中央部分から肌当接面P上を移行して直接、又は前方溝16,16に沿って後方溝15に至った体液は、一旦後方溝15に滞留し、後方溝15から表面シート12を通って吸収シート13に吸収され保持される。そして、後方溝15に至った体液が多量の場合や装着者の動きが激しい場合、また体液が表面シート上を速い速度で移行する場合等には、一部の体液が後方溝15から溢れ、生理用ナプキン10の更に後方において表面シート12を通って吸収シート13に吸収され保持される。
吸収部A中を移行してする体液は、前方溝16,16や後方溝15に至ると、前方溝16,16や後方溝15によってこれらの前方溝16,16や後方溝15よりも外方への移行を阻止され、前方溝16,16や後方溝15の周囲において吸収シート13に吸収され保持される。
【0025】
この様に、本実施形態の生理用ナプキン10によると、排泄部当接部10aの肌当接面Pに、一対の前方溝16,16が生理用ナプキン10の長手方向に形成されているので、肌当接面P上及び吸収部A内の体液の幅方向の移行が前方溝16,16によって阻止され、横漏れが防止される。また、仰臥時において体液の後方部10bへ移行が良好に促進され、仰臥時においても体液の横漏れが良好に防止される。
本実施形態の生理用ナプキン10によると、排泄部当接部10aの肌当接面Pに、一対の前方溝16,16が生理用ナプキン10の長手方向に沿って形成されているので、装着時に排泄部当接部10aが断面アーチ状になって装着者に良好にフィッし、排泄された体液が確実に排泄部当接部10aから吸収され、前方溝16,16や後方溝15に至る体液の量が少なく抑えられる。
本実施形態の生理用ナプキン10によると、一対の前方溝16,16の生理用ナプキン10の幅方向における最内側部どうしの距離W1が、後方溝15の生理用ナプキン10の幅方向における最外側部間の距離W2よりも短くなっているので、前方溝16,16において幅方向の移行を阻止された体液が確実に後方溝15へ誘導され、確実に後方溝15で後ろ漏れを防止することができる。
【0026】
また、本実施形態の生理用ナプキン10によると、上記前方溝16,16は、平面視生理用ナプキン10の長手方向内側へ向けて凸型の円弧状に左右対称に形成されており、且つこれらの前方溝16,16の生理用ナプキン10の幅方向における最内側部どうしの距離W1が20〜50mmとなっているので、装着時に排泄部当接部10aが特に良好に装着者にフィットし、排泄された体液がより確実に排泄部当接部10aから吸収され前方溝16,16や後方溝15に至る体液の量が一層が少なく抑えられる。
更には、本実施形態の生理用ナプキン10によると、上記前方溝16,16の幅方向における最内側部どうしの距離W1が20〜50mmとなっており、前方溝16,16の幅方向外側に吸収部Aが配置されているので、前方溝16,16から溢れた体液が生理用ナプキン10の長手方向に沿う両側縁部に至る前に吸収部Aに吸収され、横漏れが回避される。
【0027】
本実施形態の生理用ナプキン10によると、後方部10bに、後方溝15の後方部15bが上記生理用ナプキン10の幅方向に形成されているので、肌当接面P上及び吸収部A内の体液の長手方向の移行が後方溝15の後方部15bによって阻止され、後ろ漏れが防止される。
本実施形態の生理用ナプキン10によると、後方溝15の最後方部15aと吸収部Aの後端との距離Lが10〜50mmとなっているので、後方溝15から溢れた体液が生理用ナプキン10の後端に至る前に吸収部Aに吸収され、後ろ漏れが回避される。
【0028】
本実施形態の生理用ナプキン10によると、後方溝15の側方部15c,15cによって、後方部10bにおいても横漏れが回避される。
本実施形態の生理用ナプキン10によると、後方溝15が生理用ナプキン10の長手方向の両側縁部に沿う側方部15c,15cを備えているので、装着時に後方部10bも装着者に良好にフィッし、排泄された体液が装着者の皮膚を伝わって移行するのが回避され、後方溝15の後方部15bに至る体液の量が少なく抑えられる。
本実施形態の生理用ナプキン10によると、後方溝15が前方溝16,16と連設されているので、広範囲において余すところなく体液の漏れが回避される。
また、本実施形態の生理用ナプキン10によると、後方溝15及び前方溝16,16が、非連続で複数の小溝を連続させることにより形成されされているので、長手方向及び後方部の幅方向において良好な可撓性が確保され、より良好なフィット性により後漏れ、横漏れが回避される。
本実施形態の生理用ナプキン10によると、後方溝15及び前方溝16,16が全て同一の溝加工を肌当接面P側から施すことにより形成されるので、一度の工程で全ての溝を形成させることが可能である。
【0029】
次に、本発明の吸収性物品の第2の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。尚、本実施形態に於いて図1乃至図3に示す第1の実施形態と同様の部材については同一の符号を付し、説明は省略する。
図4は、本発明の吸収性物品の第2の実施形態としての生理用ナプキンを示す斜視図である。
【0030】
本実施形態の生理用ナプキン20においては、図4に示すように、後方溝25,25は、生理用ナプキン20の幅方向中央部を除いて左右に一対形成されている。これらの後方溝25,25は、各前方溝16,16に1本ずつ連設されている。これらの後方溝25,25の最後方部25a,25aどうしの距離W3は、後方への漏れを良好に防止するためには、3cm以内が好ましく、1cm以内がより好ましい。
後方溝25が幅方向中央部に配設されずに2本になっている以外は上述の第1の実施形態と同じである。
本実施形態においても、上述の第1の実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
特に、本実施形態によると、後方溝25が最後方部25a,25aどうしが該距離をおいた一対に形成されているので、最後方部25a,25a間が装着時に盛り上がって、臀部の形状にフィットし、優れた漏れ防止及び肌当たり性が発揮される効果を得ることができる。
【0031】
次に、本発明の吸収性物品の第3の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。尚、本実施形態に於いて図1及び図2に示す第1の実施形態と同様の部材については同一の符号を付し、説明は省略する。
図5は、本発明の吸収性物品の第3の実施形態としての生理用ナプキンを示す斜視図である。
【0032】
本実施形態の生理用ナプキン30においては、図5に示すように、生理用ナプキン30の長手方向に沿う両側縁部に、生理用ナプキン30を長手方向に所定長に亘って収縮させて生理用ナプキン30の形状を上記肌当接面P側が凹状の湾曲形状となす弾性部材37,37を備えている。
【0033】
本実施形態について詳述すると、上記弾性部材37,37は、伸張された状態で吸収部A及び表面シート12間に固定されており、弾性部材37,37が収縮して生理用ナプキン30の形状が上記肌当接面P側が凹状の湾曲形状となっている。
上記弾性部材37,37としては、ポリウレタンやポリブタジエン、イソプレン等のゴム系、エチレン−酢酸ビニル、伸縮性を有するポリオレフィン系の重合体よりなるフィルム、繊維、発泡体等を用いることができる。この弾性部材37,37は、装着感を悪化させることなく生理用ナプキン30を良好に装着者にフィットする形状に形成させるためには、伸張率30%伸張時の応力が10〜300gfのものが好ましい。尚、上記伸張率は、伸張され増加した分の長さの自然長に対する割合であり、例えば、自然長100cmのものを200cmに伸張した場合その伸張率は100%である。
弾性部材37,37を備えている以外は上述の第1の実施形態と同じである。
【0034】
本実施形態においても、上述の第1の実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
特に本実施形態の生理用ナプキン30によると、生理用ナプキン30がその長手方向においても装着者にフィットするので、体液が装着者の皮膚を伝わるのが回避されるので、より良好に前方溝16,16や後方溝15の機能が発揮され更に一層体液の横漏れや後ろ漏れが回避される。
【0035】
次に、本発明の吸収性物品の第4の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。尚、本実施形態に於いて図1乃至図3に示す第1の実施形態と同様の部材については同一の符号を付し、説明は省略する。
図6は、本発明の吸収性物品の第4の実施形態としての生理用ナプキンを示す斜視図である。
【0036】
本実施形態の生理用ナプキン40においては、図6に示すように、生理用ナプキン40の長手方向に沿う側縁部に防漏壁48aが形成されている。
本実施形態について詳述すると、本実施形態においては、生理用ナプキン40がフラップ48を備えている。このフラップ48は、生理用ナプキン40の長手方向に沿う側縁部に沿って配置されて表面シート12に対面する防漏壁48aを有しており、表面シート12と防漏面48bとによってサイドポケットSが形成されている。更に、このフラップ48は、表面シート12側において肌当接面Pと平行に配置される防漏面48bを有している。この防漏面48bには防漏面保持弾性部材49が配設されており、上記防漏面48bが確実に肌当接面Pに平行に保持されるようになっている。
上記フラップ48の更に詳細な例については、特開平8−182702号公報に記載の吸収性物品、特開平8−224271号公報に記載の吸収性物品、及び特開平8−224271号公報に記載の吸収性物品を参照することができる。
本実施形態にフラップ48が備えられ防漏壁48a及び防漏面48bが形成されていること及びこの防漏面48bに防漏面保持弾性部材49が配設されていること以外は上述の第1の実施形態と同じである。
【0037】
本実施形態においても、上述の第1の実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
特に本実施形態によると、フラップにより形成された防漏壁48aにより更に横漏れが確実に回避される。また、防漏壁48aからの折り返しによってサイドポケットSが形成されるのでこのサイドポケットSによっても、横漏れが回避される。また、防漏面48aが装着者の肌に沿って広がった状態で保持されるので、サイドポケットSの形状が安定して保持され、また吸収部Aのよれが抑制される。
【0038】
次に、本発明の吸収性物品の第5の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。尚、本実施形態に於いて図1乃至図3に示す第1の実施形態と同様の部材については同一の符号を付し、説明は省略する。
図7は、本発明の吸収性物品の第4の実施形態としての男性用失禁パッドを示す平面図である。
【0039】
本実施形態の男性用失禁パッド50は、図7に示すように、肌当接面Pを形成する表面シート52と、非肌当接面を形成する裏面シート、及び該肌当接面P及び該非肌当接面の間に介在された吸収部A’は、いずれも長手方向の中央部Cが括れた断面砂時計状をしており、中央部Cよりも前方側が排泄部当接部50aとなっている。
【0040】
本実施形態の男性用失禁パッド50は、中央部Cが股下に当接され、前方溝16は装着者の前方に配置された状態で装着される。装着状態においては、排泄部当接部50aに側方から幅方向の力が加えられ、上記排泄部当接部50aは、前方溝16,16において屈曲し、前方溝16,16間が非肌当接面P側に隆起した断面アーチ状となって、装着者に良好にフィットした状態で当接される。
そして、上記第1の実施形態と同様に、後漏れ、横漏れが回避される。このように、排泄部当接部が上記第1の実施形態乃至第4の実施形態の如く股下部に配置されない吸収性物品においても、前方溝及び後方溝により良好なフィットを得、且つ後漏れ、横漏れを回避することができる。
【0041】
尚、本発明の吸収性物品は、上述の形態には何ら制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
例えば、本発明の吸収性物品における後方溝は、上記各実施形態のように前端から後端までの一本の連続した溝に限られず、図8に示すように、数箇所において非連続に形成された後方溝65とすることもできる。
また、図9に示すように、後方溝75を、頂点が幅方向中央に配置された略く字形のものとすることもできる。この後方溝75を生理用ナプキン70の長手方向に直列に複数配設することによって、上記第1の実施形態の後方溝15や第2の実施形態の後方溝25における側方部15c,25cと同様の作用により、後方部10bにおける横漏れも回避することができる。
また、後方溝は、上述のように小溝を連結したものでなく、連続して溝加工を施された均一の深さの後方溝とすることもできる。また、上述の実施形態のように長手方向において分割された非連続複数の小溝により形成した場合に、小溝の形状等は特に限定されない。
図10に示すように、前方溝16,16と後方溝15とは連続していないものとしたり、図11に示すように、前方溝それぞれの前端どうしをつなぐ前方溝99を設けることもできる。
【0042】
また、吸収部は、上述の実施形態の如く吸収シートのみにより構成してもよいが、他の吸収シートや高吸収性ポリマーや他の吸収部材を併用したり、より厚い吸収体により構成することもできる。尚、吸収部Aの厚みは、1.5〜15mmとするのが好ましい。
吸収性物品は、図8乃至図10に示すように、ウイングのない生理用ナプキン60,70,80はもちろん、図7に示すような失禁用パッド50、パンティーライナー、紙オムツ等とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の吸収性物品の第1の実施形態としての生理用ナプキンを示す平面図である。
【図2】図1の生理用ナプキンを示す要部平面図である。
【図3】図2のI−I断面図である。
【図4】本発明の吸収性物品の第2の実施形態としての生理用ナプキンを示す平面図である。
【図5】本発明の吸収性物品の第3の実施形態としての生理用ナプキンを示す斜視図である。
【図6】本発明の吸収性物品の第4の実施形態としての生理用ナプキンを示す断面斜視図である。
【図7】本発明の吸収性物品の第5の実施形態としての男性用失禁パッドを示す平面図である。
【図8】本発明の吸収性物品の他の実施形態としての生理用ナプキンを示す平面図である。
【図9】本発明の吸収性物品の他の実施形態としての生理用ナプキンを示す平面図である。
【図10】本発明の吸収性物品の他の実施形態としての生理用ナプキンを示す平面図である。
【図11】本発明の吸収性物品の他の実施形態としての生理用ナプキンを示す平面図である。
【符号の説明】
【0044】
10 生理用ナプキン(吸収性物品)
10a 排泄部当接部
10b 後方部
11 裏面シート
12 表面シート
13 吸収シート
14 ウイング
14a ズレ止め部
15 後方溝
15a 最後方部
15b 後方部
15c 側方部
16 前方溝
20 生理用ナプキン(吸収性物品)
25 後方溝
25a 最後方部
25b 後方部
25c 側方部
30 生理用ナプキン(吸収性物品)
37 弾性部材
40 生理用ナプキン(吸収性物品)
48 フラップ
48a 防漏壁
48b 防漏面
49 防漏面保持弾性部材
50 男性用失禁パッド(吸収性物品)
50a 排泄部当接部
50b 後方部
60 生理用ナプキン(吸収性物品)
65 後方溝
65a 最後方部
65b 後方部
65c 側方部
70 生理用ナプキン(吸収性物品)
75 後方溝
75a 最後方部
80 生理用ナプキン(吸収性物品)
85 後方溝
90 生理用ナプキン(吸収性物品)
99 前方溝
P 肌当接面
I 非肌当接面




 

 


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