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発明の名称 マスク
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−378(P2007−378A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−184143(P2005−184143)
出願日 平成17年6月23日(2005.6.23)
代理人 【識別番号】100076532
【弁理士】
【氏名又は名称】羽鳥 修
発明者 中野 尚 / 藤波 進 / 一ノ戸 健二
要約 課題
花粉を始めとする各種微小粒子の吸い込みや、メガネのレンズの曇りを防止し得るマスクを提供すること。

解決手段
マスク10は、マスク本体部20と、マスク本体部20の外面を覆う外側カバー30と、マスク本体20に着脱可能に取り付けられるフィルタ40とを備える。マスク本体20の左右両側部に耳掛け紐22が取り付けられている。外側カバー30に紐通し孔36が設けられており、紐通し孔36に耳掛け紐22を通すようになされている。耳掛け紐22は、その取り付け位置が変更可能なようにマスク本体部20に着脱可能になっている。
特許請求の範囲
【請求項1】
マスク本体部と、該マスク本体部の外面を覆う外側カバーと、該マスク本体に着脱可能に取り付けられるフィルタとを備え、該マスク本体の左右両側部に耳掛け紐が取り付けられているマスク。
【請求項2】
前記外側カバーに紐通し孔が設けられており、該紐通し孔に前記耳掛け紐を通すようになされている請求項1記載のマスク。
【請求項3】
前記耳掛け紐は、その取り付け位置が変更可能なように前記マスク本体部に着脱可能になっている請求項1又は2記載のマスク。
【請求項4】
前記外側カバーが外層部及び内層部を備え、これら両層部間に前記マスク本体部が保持され、
保持された状態の前記マスク本体部の位置に対応する前記内層部の位置に開口部が設けられている請求項1ないし3の何れかに記載のマスク。
【請求項5】
前記内層部に紐通し孔が設けられており、該紐通し孔に前記耳掛け紐を通すようになされている請求項4記載のマスク。
【請求項6】
前記外側カバーが、左右両側部が開口した筒状体からなり、該開口に前記耳掛け紐を通すようになされている請求項4記載のマスク。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば医療分野、食品分野、各種製造業の分野などで防塵に用いられるマスクに関し、特に衛生マスク、例えば日常生活における花粉症対策、ハウスダスト対策、風邪対策などに有効なマスクに関する。
【背景技術】
【0002】
マスクと顔面の密着性を高めることは、微小粒子の吸い込みを防止する観点から重要である。この目的のために種々の形状のマスクが提案されている。しかし、これまで提案されているマスクでは、マスクと顔面との密着性が未だ十分なものとは言えない。特に、顔面のうちで最も起伏を有している部位である鼻付近において、マスクと顔面との間に隙間ができやすい。例えば小鼻の部分に隙間ができると、その隙間を通じて呼気が抜けてメガネのレンズを曇らせるなどの不都合が生じる。
【0003】
また、マスクの形状によっては呼気が放出されづらくなり、両者間の空間の湿度が高まって蒸れ感が生じる場合がある。そこで、顔の輪郭に沿った保形具の外面に、プリーツを設けた伸縮性生地からなるフィルタを取り付けたマスクが提案されている(特許文献1参照)。しかし、生地の伸縮性によって密着性を高めるには限度があり、また、フィルタにしめひもが取付けられている為、顔面への保形具の押さえつける力が弱く、顔面への密着性を高めるには限度があった。
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3105617号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って本発明の目的は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得るマスクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、マスク本体部と、該マスク本体部の外面を覆う外側カバーと、該マスク本体に着脱可能に取り付けられるフィルタとを備え、該マスク本体の左右両側部に耳掛け紐が取り付けられているマスクを提供することにより前記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明のマスクによれば、マスクと顔面との密着性が従来のマスクに比較して向上し、花粉を始めとする各種微小粒子の吸い込みを効果的に防止できる。また小鼻の付近に隙間が生じにくいので、呼気が抜けることに起因するメガネのレンズの曇りを効果的に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明のマスクの一実施形態の分解斜視図が示されている。図2には、図1に示すマスクの組立状態の斜視図が示されている。図3には、図2における縦断面が示されている。本実施形態のマスク10は、3つの部材から構成されている。これら3つの部材は、マスク本体部20、本体部20の外面を覆う外側カバー30、及び本体部20に着脱可能に取り付けられるフィルタ40である。外側カバー30も本体部20に対して着脱可能になっている。
【0009】
図4には、本体部20をその外面側からみた斜視図が示されている。本体部20は、使用者の鼻から顎にかけての部位を覆う立体的な椀形をしている。本体部20は、例えば熱可塑性樹脂の射出成形によって形成されている。本体部20は、その中央部に格子21が形成されている。格子21は、その周囲に位置する枠部23と一体的に形成されている。格子21の部位には、該格子21を完全に覆う大きさのフィルタ40が着脱可能に取り付けられる。フィルタ40の着脱の仕方については後述する。
【0010】
本体部20の左右両側部には、マスク10を使用者の顔面に固定するための耳掛け紐22がそれぞれ取り付けられている。耳掛け紐22は、この種の材料として通常用いられている伸縮性素材から構成されている。後述するように、耳掛け紐22はその取り付け位置が変更可能なように本体部20に着脱可能になっている。
【0011】
図5(a)及び(b)には、外側カバー30をその外面側及び内面側からみた斜視図がそれぞれ示されている。外側カバー30は、それぞれシート状の材料からなる外層部31及び内層部32を備えている。外層部31と内層部32とは、それらの上下方向の端縁でそれぞれ接合固定されている。更に、それらの左右両側縁でそれぞれ接合固定されている。それによって、外層部31と内層部32との間には空間33(図3参照)が形成されている。この空間33には、先に述べた本体部20が挿入される。従って本体部20の外面は、外側カバー30における外層部31によって覆われることになる。一方、本体部20の内面は、外側カバー30における内層部32によって覆われる。
【0012】
外層部31には、その幅方向に延びるプリーツ34が複数条形成されている。プリーツ34は下向き(図3参照)に形成されている。
【0013】
内層部32には、外側カバー30内に保持された状態の本体部20の位置に対応する位置に開口部35が設けられている。開口部35の輪郭は、本体部20の輪郭よりも若干小さな略相似形になっている。外層部31と内層部32との間に形成される前記の空間33(図3参照)は、開口部35を介して外部に通じている。
【0014】
内層部32には、その左右両側部に紐通し孔36がそれぞれ設けられている。紐通し孔36は、外側カバー30の縦方向に延びる長穴からなる。紐通し孔36には、本体部20に取り付けられた耳掛け紐22が通される。耳掛け紐22の通し方の詳細については後述する。
【0015】
以上の構成を有するマスク10は、その使用前は、図1に示すように3部材20,30,40がそれぞれ別個になった状態になっている。そして使用に際してこれらの部材を組み立てることで図2及び図3に示す形態のマスク10となる。これらの部材からのマスク10の組立の手順を、図1を参照しながら説明する。先ず、フィルタ40を本体部20に取り付ける。本実施形態においては、本体部20の外面にフィルタ40を取り付けている。先に述べた通り、フィルタ40は本体部20における格子21を完全に覆うように取り付けられる。
【0016】
次に、フィルタ40が取り付けられた本体部20を、外側カバー30内に挿入する。本体部20の挿入に先立ち、本体部20に取り付けられた耳掛け紐22を外側カバー30内に挿入する。耳掛け紐22の挿入は、外側カバー30における内層部32に設けられた開口部35を通じて行う。外側カバー30内に挿入された耳掛け紐22は、外側カバー30における内層部32の左右両側部に設けられた紐通し孔36に通され、マスク10の手前(内面側)に引き出される。
【0017】
引き続き、本体部20を外側カバー30内に挿入する。本体部20の挿入も、外側カバー30の内層部32に設けられた開口部35を通じて行う。開口部35は本体部20よりも若干小さいものなので、開口部35を拡げた状態で本体部20を挿入する。本体部20の挿入が完了した状態においては、本体部20に取り付けられたフィルタ40が、内層部32に設けられた開口部35に臨むように本体部20の位置を整えることが好ましい。このようにして図2及び図3に示す状態が完成する。
【0018】
本実施形態のマスク10によれば、耳掛け紐22が本体部20に取り付けられており、その耳掛け紐22を外側カバー30に設けられた紐通し孔36に通した状態でマスク10を顔面に着用するので、先に述べた特許文献1に記載のマスクと比較して、マスクと顔面との密着性が向上する。従って、花粉やハウスダストを始めとする各種微小粒子の吸い込みを効果的に防止することができる。更に、呼気が漏れやすい小鼻付近においてもマスクと顔面との密着性が高いので、呼気に起因するメガネのレンズの曇りも効果的に防止される。しかも、外側カバー30にはその外層部31にプリーツ34が形成されているので、外層部31と内層部32によって形成される空間33を十分に確保することができ、本体部20の挿入を容易に行うことができる。このことは、本体部20の形状が立体的である場合に特に有効である。本体部20の形状が立体的であることは、マスク10を装着した状態での呼吸や会話が容易である点や、例えば女性の場合、口紅を始めとする各種化粧料が付着しにくい点から有利である。
【0019】
しかも本実施形態のマスク10は、外側カバー30とフィルタ40とで二重に微小粒子の吸い込みを阻止するので、微小粒子の進入阻止の効果が非常に高い。また、外側カバー30やフィルタ40が汚れた場合には、マスク10の全体を廃棄する必要はなく、これらを交換すれば足りるので経済的である。
【0020】
特に、本体部20を、合成樹脂等の剛性のある素材を原料として立体的に成形することで、マスク10と顔面との空間を安定的に維持することができ、呼吸のたびに該空間が変化してマスクが口や鼻に密着するという不都合が生じにくくなる。
【0021】
マスク10を構成する各部材の材料について説明すると、外側カバー30における外層部31としては、繊維材料のシート、例えば各種不織布やガーゼなどを用いることができる。不織布としては、例えばスパンボンド不織布、メルトブローン不織布などの見掛け密度の高い(繊維間距離の小さい)不織布を用いることが有利である。内層部32も基本的には外層部31と同様の材料から構成することができる。内層部32に特に求められる性能としては、本体部20の挿入容易性が挙げられる。また、内層部32は使用者の顔面に直接接触する部材であることから、肌触り等の風合いが良好であることも求められる。これらの目的のために、内層部32は伸縮性を有する布又は布様の材料から構成されていることが好ましい。
【0022】
本体部20は剛性の高い材料、例えば先に述べたように合成樹脂製であることが、マスク10と顔面との空間を安定的に維持し得る点から好ましい。例えば合成樹脂を射出成形した成形体を用いることができる。或いは、真空成形、圧空成形、プレス成形した成形体を用いることができる。更には、パルプモールド法によって製造された成形体を用いることもできる。
【0023】
フィルタ40は、マスク10において微小粒子の進入を主として阻止する部材である。この目的のためにフィルタ40は、例えば、外側カバー30と同様に不織布であったり、織布、ガーゼ、紙、抄紙体、網状体、フェルト等から構成されていることが好ましい。
【0024】
マスク10の装着中における蒸れの発生を防止する観点から、フィルタ40に吸湿性材料を含ませてもよい。例えば吸水ポリマー、吸湿繊維、乾燥剤等を含ませることができる。また、マスク10の装着中における異臭の発生を防止する観点から、各種消臭剤ないし脱臭剤をフィルタ40に含ませることができる。そのような剤としては、例えばカンクリナイト等の鉱物、活性炭、ゼオライトなどが挙げられる。これらの剤は、例えば繊維状、粉粒状、液状であり得る。更に、フィルタ40に例えば除菌剤、殺菌剤、抗菌剤等を含ませることもできる。これらの剤は、例えば繊維状、液状であり得る。
【0025】
フィルタ40は平面的なものでもよく、或いは立体的なものでもよい。本体部20における格子21によって形成される面が平面である場合、フィルタ40はそれに対応して平面であることが好ましい。格子21によって形成される面が立体面である場合、フィルタ40はそれに対応して立体であることが好ましい。或いは、平面のフィルタ40の適切な箇所に切り込みを入れて、格子21によって形成される立体面に対応した立体形状になしてもよい。
【0026】
図6ないし図8には、フィルタ40を本体部20に着脱可能に取り付けるための構造が示されている。図6(a)及び(b)に示す実施形態では、フィルタ40が本体部20へ着脱可能に係合する。詳細には、フィルタ40はその四隅に小開孔41がそれぞれ形成されている。一方、本体部20には、格子(図示せず)を取り囲む枠部23に、突起部24が形成されている。突起部24は、小開孔41に対応する位置に取り付けられている。突起部24の頭部は球形であり、小開孔41よりも若干大きな寸法になっている。本実施形態においては、突起部24を小開孔41内に押し込んで係合させることで、フィルタ40が本体部20に対して着脱可能に固定される。
【0027】
フィルタ40と本体部20との係合関係は逆でもよい。即ち、図6(c)に示すように、フィルタ40に突起部42を設け、一方、本体部20の枠部23に小開孔25を設けてもよい。更に、図6(b)と図6(c)を組み合わせた形態も可能である。即ち、フィルタ40に小開孔41及び突起部42を設け、一方、本体部20の枠部23に、小開孔41に対応する突起部24と、突起部42に対応する小開孔25を設けてもよい。
【0028】
図7(a)及び(b)に示す実施形態においても、フィルタ40が本体部20へ着脱可能に係合する。図7(a)に示す実施形態では、フィルタ40は、その左右両側縁から外方に延出する耳片43を備えている。耳片43は、フィルタ40の各側縁に2個ずつ設けられている。一方、本体部20の枠部23には、耳片43に対応する位置に、縦方向に延びるスリット26が設けられている。本実施形態においては、フィルタ40の耳片43を、本体部20のスリット26内に挿入することで、フィルタ40が本体部20に係合する。
【0029】
図7(b)に示す実施形態ではフィルタ40は矩形である。一方、本体部20の枠部23には、フィルタ40の四隅に対応する位置に、フィルタ40の四隅を挿入できるように所定角度に傾斜したスリット27が形成されている。本実施形態においては、フィルタ40の四隅を、本体部20のスリット27内に挿入することで、フィルタ40が本体部20に係合する。
【0030】
図8(a)及び(b)に示す実施形態ではフィルタ40は矩形である。一方、本体部20の枠部23には、本体部20の幅方向に延びる案内部28が上下一対設けられている。案内部28はレール形状になっており、該案内部28をフィルタ40が摺動自在になっている。各案内部28の一方の端部にはストッパ29が連設されている。本実施形態においては、ストッパ29が設けられていない側から、案内部28内にフィルタ40を挿入し、案内部28内を摺動させて、フィルタ40を所定位置に設置する。本実施形態においては、本体部20におけるフィルタ40の取り付け部位は平面になっている。なお本体部20は全体としては立体形状になっているので、本実施形態の本体部20はいわゆる2.5次元の形状であると言える。ここで2.5次元の形状とは、円筒の側面部の様に平面をねじれないように湾曲させた形状のことをいう。
【0031】
図9及び図10には、耳掛け紐22を、その取り付け位置が変更可能なように本体部20に着脱可能に取り付ける構造が種々示されている。図9(a)においては、本体部20の左右両側部における枠部23に、本体部20の縦方向に沿って多数の係合用孔50が設けられている。一方、耳掛け紐22には、その両端部に係合用フック51が取り付けられている。本実施形態においては、各フック51を、孔50の任意の位置に係合させることで、使用者の顔のサイズに応じ、耳掛け紐22の長さを調節することができる。その結果、マスク10と顔面との密着性が一層向上する。
【0032】
図9(b)においては、本体部20の構造は図9(a)に示す実施形態と同様である。一方、耳掛け紐22には、その両端部に係合用球状頭部52が取り付けられている。頭部52のサイズは係合用孔50よりも若干大きくなっている。本実施形態においては、各頭部52を任意の孔50に押し込むことで、頭部52が孔50に係合する。
【0033】
図9(c)においては、本体部20の左右両側縁に半環状の係合用ループ53が設けられている。ループ53は本体部20の縦方向に沿って多数設けられている。一方、耳掛け紐22の構造は、先に述べた図9(a)に示す実施形態と同様である。本実施形態においては、耳掛け紐22の各フック51を、任意のループ53に引っかけることで、フック51がループ53に係合する。図9(d)においては、本体部20の構造は図9(c)に示す実施形態と同様である。一方、耳掛け紐22の構造は、先に述べた図9(b)に示す実施形態と同様である。頭部52のサイズはループ53よりも若干大きくなっている。本実施形態においては、各頭部52を任意のループ53に押し込むことで、頭部52がループ53に係合する。
【0034】
図10(a)においては、耳掛け紐22の両端部に開閉可能なクリップ54が取り付けられている。そしてクリップ54を、本体部20の左右両側縁の位置において閉じることで、耳掛け紐22が本体部20に取り付けられる。クリップ54の取り付け位置を適宜調整することで、使用者の顔のサイズに応じ、耳掛け紐22の長さを調節することができる。
【0035】
図10(b)においては、本体部20の構造は図9(a)に示す実施形態と同様である。一方、耳掛け紐22の各端部には特別な構造を設けていない。本実施形態においては、耳掛け紐22の各端部を任意の孔50において結束することで、耳掛け紐22の長さを調節している。図10(c)は、本体部の構造が図9(c)に示す実施形態と同様である以外は、図10(b)に示す実施形態と同様である。本実施形態においては、耳掛け紐22の各端部を任意のループ53において結束することで、耳掛け紐22の長さを調節している。
【0036】
図10(d)に示す実施形態は、先に述べた図9(b)に示す実施形態に類似のものである。本実施形態おいては、本体部20の左右両側部における枠部23に、本体部20の縦方向に沿って多数の係合用孔50が設けられている。各孔50は長孔55によって連結されている。一方、耳掛け紐22の構造は、図9(b)に示す実施形態と同様である。本実施形態においては、耳掛け紐22の各頭部52を任意の孔50に押し込み、頭部52を孔50に係合させ、次いで、耳掛け紐22が所望の長さになるように長孔55を通じて耳掛け紐22を上下に摺動させ、所定の位置に設置する。
【0037】
次いで、本発明のその他の実施形態について、図11〜図14を参照しながら説明する。その他の実施形態に関し特に説明しない点については、先に述べた実施形態に関する説明が適宜適用される。また図11〜図14において、図1〜図10と同じ部材には同じ符号を付してある。
【0038】
図11(a)に示す実施形態においては、外側カバー30が、上下が開口した筒状体からなる。筒状体における内層部32には開口部35が形成されている。また内層部32における左右両側部には長孔からなる紐通し孔36がそれぞれ形成されている。本実施形態においては、フィルタが取り付けられた本体部を筒状体の上部開口又は下部開口から筒状体内に挿入し、耳掛け紐を紐通し孔36を介して手前に引き出す。
【0039】
図11(b)に示す実施形態においては、縦長矩形状のシートをその横中心線Cに沿って二つ折りにし、二つ折りにされたシートの左右両側縁を接合することで、一辺が開口した矩形の袋状の外側カバー30が形成されている。袋状の外側カバー30における内層部32には、その左右両側部に長孔からなる紐通し孔36がそれぞれ形成されている。本実施形態においては、袋状の外側カバー30における開口を下向きにし、該開口を通じて、フィルタが取り付けられた本体部を外側カバー30内に上方向に挿入する。
【0040】
図11(c)に示す実施形態では、外側カバー30が、左右が開口した筒状体からなる。筒状体における内層部32には開口部35が形成されている。また内層部32における左右両側部には長孔からなる紐通し孔36がそれぞれ形成されている。本実施形態においては、フィルタが取り付けられた本体部を筒状体の右側又は左側の開口から筒状体内に挿入し、耳掛け紐を紐通し孔36を介して手前に引き出す。また本実施形態の変形例として、筒状体に紐通し孔36を設けない実施形態が挙げられる。この場合には、筒状体における左右両側部の開口に各耳掛け紐を通せばよい。
【0041】
図11(d)に示す実施形態においては、図11(b)に示す実施形態と同様に、横長矩形状のシートをその縦中心線Cに沿って二つ折りにし、二つ折りにされたシートの上下両側縁を接合することで、一辺が開口した矩形の袋状の外側カバー30が形成されている。袋状の外側カバー30における内層部32には、その左右両側部に長孔からなる紐通し孔36がそれぞれ形成されている。本実施形態においては、袋状の外側カバー30における開口を横向きにし、該開口を通じて、フィルタが取り付けられた本体部を外側カバー30内に横方向に挿入する。
【0042】
なお、図11(a)ないし(d)に示す実施形態では、紐通し孔36が内層部32に設けられているが、これに代えて紐通し孔を外層部31に設けても良い。或いは、内層部32と外層部31の両方にまたがって紐通し孔を貫通させて設けてもよい。また、内層部32と外層部31の境界となる稜線上に紐通し孔があって、該孔の領域が内層部32と外層部31の両方にまたがってもよい。なお、本実施形態に及びその他の実施形態における紐通し孔は、耳掛け紐を通すことができる限りにおいて、その形状は開孔形状に限られず、例えばスリット形状であってもよい。
【0043】
図12に示す実施形態においては、外層部31の上下方向の端縁部に、そこから延出する一対の腕部37a,37bがそれぞれ設けられている。腕部37a,37bは、矩形の外層部31の四隅の位置から延出している。各腕部37a,37bは何れも細幅の帯状の形状をしている。腕部37aの先端部には、その内面側に止着部材38が取り付けられている。一方、腕部37bの先端部には、その外面側に、止着部材38と係合する被着部材39が取り付けられている。止着部材38及び被着部材39としては、例えば面ファスナのループ部材とフック部材の組み合わせを用いることができる。本実施形態においては、フィルタ40が取り付けられた本体部20の外面に、外側カバー30の外層部31を当接させ、その状態下に、各腕部37a,37bを本体部20内面側に回り込ませる。そして、回り込んだ腕部37aと腕部37bを、止着部材38及び被着部材39の係合によって固定する。これによって、外側カバー30を本体部20に巻き付け、本体部20が使用者の顔面に直接接触しない様に固定する。また、腕部37aと腕部37bとが係合固定された状態では、本体部20の内面側に、開口部に相当する部分空間が形成される。そして各腕部37a,37bは、使用者の顔面に直接接触する役割を持つ内層部になる。
【0044】
図13に示す実施形態のマスク10は、図12に示す実施形態のマスクに類似のものである。両者が相違する点は、本体部20の構造である。本実施形態においては、本体部20の枠部23における下端部からヒンジHが延出している。ヒンジHは第2の格子21’に連設している。第2の格子21’は、本体部20の中央に設けられた格子21と同形状をしている。ヒンジHを曲げた状態においては格子21と第2の格子21’とが嵌合する。更に、両格子間には所定空間が形成される。この空間にフィルタ40を位置させて、両格子によってフィルタ40を挟持固定することで、フィルタ40は本体部20に取り付けられる。
【0045】
図14(a)ないし(c)には、図12及び図13に示す実施形態のマスクに適用可能な種々の外側カバーが示されている。図14(a)に示す外側カバー30は、矩形の外層部31における上下方向の端縁部から延出する腕部37a,37bを有している。腕部37a,37bは、矩形の外層部31における対角線上に位置している。一方、図14(b)に示す外側カバー30は、矩形の外層部31における上端縁部から延出する一対の腕部37aを有している。腕部37aは、矩形の外層部31における上端縁部の左右の端の位置から延出している。図14(a)及び図14(b)に示す実施形態においては、フィルタが取り付けられた本体部の外面に、外側カバー30の外層部31を当接させ、その状態下に、各腕部37a,37bを本体部20内面側に回り込ませる。そして、回り込んだ腕部37a,37bを、外層部31に固定する。固定の手段に特に制限はなく、例えば先に述べた止着部材38と被着部材39の組み合わせを用いることができる。これによって、外側カバー30を本体部に巻き付けて固定する。これらの実施形態の外側カバー30によれば、図12及び図13に示す実施形態の外側カバーよりも材料の使用量を減らすことが可能であり、経済的なメリットがある。
【0046】
図14(c)に示す外側カバー30においては、縦長矩形状のシートをその横中心線Cに沿って仮想的に上下二分する。そして上半分の中央部を開口させて開口部35を形成する。この状態のシートを横中心線Cに沿って山折りする。次いで、山折りにされたシートの内部に、フィルタが取り付けられた本体部を設置する。このとき、開口部35が形成された側(つまり、仮想的に上下二分したうちの上側)が、本体部の内面側に位置し、開口部が形成されていない側(つまり、仮想的に上下二分したうちの下側)が、本体部の外面側に位置するようにする。これによって、シートを仮想的に上下二分したうちの上側が内層部32となり、下側が外層部31となる。
【0047】
なお、図14(a)及び(b)に示す実施形態における各腕部37a、37bの外層部31への固定方法や、図14(c)に示す実施形態における外層部31と内層部32との固定方法に特に制限はない。例えば、先に述べた図6に示す実施形態のように突起部24と小開孔41を適宜使用したり、図12に示す実施形態のように止着部材38と被着部材39を適宜使用すればよい。また、図7に示す実施形態のようにスリット26を設けて、各腕部を挿入してもよい。
【0048】
以上の各実施形態のマスクは、花粉やハウスダストの吸い込み防止に特に効果的であるが、それ以外の用途にも勿論適用することができる。例えば風邪マスク、外科手術を始めとする医療分野で用いられるマスク、食品の製造、調理、弁当の製造を始めとする食品分野で用いられるマスク、半導体製造用のクリーンルームで用いられるマスク、各種製造業の分野などで防塵に用いられるマスクとして、本発明のマスクを用いることができる。
【0049】
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、これまでに説明した各実施形態を相互に組み合わせて更に別の実施形態とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】図1は、本発明のマスクの一実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】図2は、図1に示すマスクの組立状態を内側からみた斜視図である。
【図3】図3は、図2における幅方向中央部での縦断面である。
【図4】図4は、マスク本体部をその外側からみた斜視図である。
【図5】図5(a)は、外側カバーをその外側からみた斜視図であり、図5(b)は、外側カバーをその内側からみた斜視図である。
【図6】図6(a)ないし(c)は、フィルタをマスク本体部に着脱可能に取り付けるための構造を示す模式図である。
【図7】図7(a)及び(b)は、フィルタをマスク本体部に着脱可能に取り付けるための別の構造を示す模式図である。
【図8】図8(a)及び(b)は、フィルタをマスク本体部に着脱可能に取り付けるための更に別の構造を示す模式図である。
【図9】図9(a)ないし(d)は、耳掛け紐を、その取り付け位置が変更可能なように本体部に着脱可能に取り付ける構造を示す模式図である。
【図10】図10(a)ないし(d)は、耳掛け紐を、その取り付け位置が変更可能なように本体部に着脱可能に取り付ける別の構造を示す模式図である。
【図11】図11(a)ないし(d)は、外側カバーの他の実施形態を示す模式図である。
【図12】図12は、本発明のマスクの他の実施形態を示す分解斜視図である。
【図13】図13は、本発明のマスクの更に他の実施形態を示す分解斜視図である。
【図14】図14(a)ないし(c)は、図12及び図13に示すマスクに適用可能な外側カバーを示す模式図である。
【符号の説明】
【0051】
10 マスク
20 マスク本体部
21 格子
22 枠部
30 外側カバー
31 外層部
32 内層部
33 空間
34 プリーツ
35 開口部
36 紐通し孔
40 フィルタ




 

 


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