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発明の名称 生体成分測定装置及び生体成分測定方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−244736(P2007−244736A)
公開日 平成19年9月27日(2007.9.27)
出願番号 特願2006−74596(P2006−74596)
出願日 平成18年3月17日(2006.3.17)
代理人 【識別番号】100088487
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 允之
発明者 高瀬 智裕 / 縄田 功 / 植松 育生 / 大宮 可容子
要約 課題
一般被測定者が専門的な知識・技術を必要とすることなく、グルコースなどの生体成分の量を手軽に測定することができる測定装置及び測定方法を提供すること。

解決手段
この測定装置は、生体成分センシング機能を備えたセンサチップ112と、これを保持するセンサチップ保持枠111とからなる生体成分センサを、測定装置本体筐体110に配置する。測定装置本体筐体に固着されているセンサチップ支持台124には、固定爪状係止部材118と可動爪状係止部材119とが配置されている。これらがセンサチップ保持枠111を固定支持しており、センサチップは交換可能となっている。この生体成分センサを人体前腕部100に接触させ、前腕部の接触部から滲出する生体成分をセンサチップに接触させて、センサチップの物理的乃至化学的表面性状を変化させ、この変化を検査光照射により測定することによって、生体成分濃度を測定する。
特許請求の範囲
【請求項1】
生体成分センシング機能を具備した板状のセンサチップと、これを取り囲んで保持するセンサチップ保持枠とからなる生体成分センサと、
前記生体成分センサを載置する測定装置本体筐体と、
測定装置本体筐体に固着されている固定爪状係止部材と、
測定装置本体筐体に移動可能に配置されている可動爪状係止部材と、
前記生体成分センサが前記固定爪状係止部材と前記可動爪状係止部材とによって保持されており、
前記生体成分センサを人体前腕部に接触させ、この前腕部の接触部から滲出する生体成分濃度を測定するようになっていることを特徴とする生体成分測定装置。
【請求項2】
前記測定装置本体筐体の前記生体成分センサ取り付け位置に、接触センサを設けたことを特徴とする請求項1に記載の生体成分測定装置。
【請求項3】
前記生体成分測定装置への電力の供給を制御するスイッチとして、スライド機構のスイッチを用い、また、測定装置を操作するスイッチとして、押ボタンスイッチを用いたことをとする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生体成分測定装置。
【請求項4】
前記生体分析測定装置が、電池によって駆動されるものであり、
前記測定装置本体筐体内に該電池収納用の空間を設けるとともに、前記測定装置本体筐体の一部を欠除して、電池収納用開口とし、
該開口を閉塞し、かつ円柱状の突起を有する開閉蓋を該開口に該円柱状突起を回転軸として回転自在に嵌合したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生体成分測定装置。
【請求項5】
前記測定装置本体筐体に、設定情報記録装置挿入用開口及び該設定情報記録装置接続端子を設け、設定情報記録装置を該開口に差し込むことによって、測定装置の操作モードの切替え機能もしくは、前記センサチップの識別機能を付与したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の生体成分測定装置。
【請求項6】
前記測定装置本体筐体が、人体前腕部と接触する下部筐体と、前記生体成分センサを収容する上部筐体とからなり、
前記上部筐体と前記下部筐体は、回転機構によって回転自在に結合しており、
前記上部筐体と下部筐体を密着して固定係止し、人体前腕部に密着させることによって、前記生体分析センサが前記人体前腕部皮膚組織と密着するようになっていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の生体成分測定装置。
【請求項7】
前記回転機構として、ヒンジを用い、最大回転角を150°〜180°にしたことを特徴とする請求項6に記載の生体成分測定装置。
【請求項8】
前記生体成分測定装置が、前記上部筐体と前記下部筐体との固定係止を解除する押しボタンを供えたことを特徴とする請求項6又は請求項7のいずれかに記載の生体成分測定装置。
【請求項9】
生体成分センシング機能を具備した板状のセンサチップと、これを取り囲んで保持するセンサチップ保持枠とからなる生体成分センサと、前記生体成分センサを載置する測定装置本体筐体と、測定装置本体筐体に固着されている固定爪状係止部材と、測定装置本体筐体に移動可能に配置されている可動爪状係止部材と、前記生体成分センサが前記固定爪状係止部材と前記可動爪状係止部材とによって保持されており、前記測定装置本体筐体内に配置され、前記生体成分センサに検査光を照射する光源と、該光源から出射され、前記生体成分センサから反射された検査光を受光する受光素子を少なくとも備えた生体成分測定装置を人体前腕部に密着させ、前記光源から検査光を照射し、前記生体成分センサから反射した該検査光を前記受光素子で受光し、その光量から生体成分の量を測定することを特徴とする生体成分測定方法。
【請求項10】
生体成分センシング機能を具備した板状のセンサチップと、これを取り囲んで保持するセンサチップ保持枠とからなる生体成分センサと、前記生体成分センサを載置する測定装置本体筐体と、測定装置本体筐体に固着されている固定爪状係止部材と、測定装置本体筐体に移動可能に配置されている可動爪状係止部材と、前記生体成分センサが前記固定爪状係止部材と前記可動爪状係止部材とによって保持されており、前記測定装置本体筐体内に配置され、前記生体成分センサに検査光を照射する光源と、該光源から出射され、前記生体成分センサから反射された検査光を受光する受光素子を少なくとも備えた生体成分測定装置を人体前腕部に密着させて、人体前腕部から滲出する生体成分の測定を行う生体成分測定方法であって、
前記生体成分センサを前記測定装置本体筐体に取付け後、検査光を照射して前記生体成分センサから反射した検査光を測定した信号の大きさから、前記センサチップの種類もしくは、生体成分センサの取付け状況を判断することを特徴とする生体成分測定方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、グルコースなどの生体成分を採血などの手段を要することなく測定することのできる生体成分測定装置及び生体成分測定方法に関する。

【背景技術】
【0002】
現在、血糖病患者が個人で血糖値を測定する機器として、採血型のグルコース測定装置が市販されている。これらのグルコース測定装置は、患者自ら血液を採取し、これをグルコースセンサチップの上に滴下し、電気的な抵抗値の変化からグルコース濃度を測定したり、血液そのものに光を照射して、その分光特性からグルコース濃度を算出したりしている。これらの方式では、いずれも採血する行為が不可欠であり、採血時に軽い痛みを伴うことや、採血部位に傷跡が残ること、あるいは採血に使用する注射針などの衛生管理に過大な注意が必要であることなどが大きな課題とされている。被測定者である血糖病患者からは、無採血型のグルコース測定装置の開発が強く望まれている。
【0003】
一方、現在、産業界では、医療研究用途向けのバイオセンサの開発・実用化が盛んである。特に、板状のガラスチップ表面にセンシング機能を持った薄膜や生体反応性物質を貼付け、この部分に生体組織もしくは生体組織液を接触させ、センシングを行う技術開発が活発である。また、センシング機能を持った薄膜や生体反応性物質に光を照射し、得られる光信号によってセンシング結果を判定することが多々行われている。このような医療研究用途向けのセンサの中には、既にグルコース測定を行うセンサも既に開発されている(特許文献1,2,及び3参照)。しかしながら、これらのバイオセンサを用いた測定装置は、医療研究用途向けの装置や、病院での据置き型装置に限定されており、今のところ、血糖病患者のような個人向けのコンパクトな測定装置として実用化された例はない。

【特許文献1】特開平9−61346号公報
【特許文献2】特開2000−227号公報
【特許文献3】特開2002−191582号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
センシング機能を具備した板状ガラスのセンサチップと、センサチップに光を照射して得られる光信号により、センシング結果を判定する医療研究機器向けのセンサの中には、生体組織を接触させてグルコースを測定する機能を有するものが開発されている。これを個人向けのコンパクトなグルコース測定装置として実用化すれば、無採血型の血糖計の開発を望んでいる多くの血糖病患者の期待に応えることができる。
【0005】
しかしながら、個人向けのコンパクトなグルコース測定装置として実用化するにあたっては、多くの課題も残されている。特に、(1)通常センサチップである板状ガラスチップは、1度使用したものを再利用することはないため、測定の都度、これを着脱することとなり、その着脱に伴う安全性及び作業性を確保すること、(2)板状ガラスチップと生体組織の接触を保ちながら、被測定者自身が装置の操作を行うため、操作の容易性を確保すること、(3)光計測精度を維持するため、板状ガラスチップの固定位置精度を確保すること、等が大きな課題である。個人被測定者向けのコンパクトな測定装置としての実用化を考えた場合には、測定装置の取扱い管理やエラー検知機構が極めて複雑になる。このような背景から、板状ガラスセンサチップを用いた個人被測定者向けのコンパクトなグルコース測定装置は、実用化されておらず、これらを解決することが求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、生体成分センシング機能を具備した板状のセンサチップと、これを取り囲んで保持するセンサチップ保持枠とからなる生体成分センサと、
前記生体成分センサを載置する測定装置本体筐体と、
測定装置本体筐体に固着されている固定爪状係止部材と、
測定装置本体筐体に移動可能に配置されている可動爪状係止部材と、
前記生体成分センサが前記固定爪状係止部材と前記可動爪状係止部材とによって保持されており、
前記生体成分センサを人体前腕部に接触させ、この前腕部の接触部から滲出する生体成分濃度を測定するようになっていることを特徴とする生体成分測定装置である。
【0007】
前記第1の本発明において、前記測定装置本体筐体の前記生体成分センサ取り付け位置に、接触センサを設けることが好ましい。
また、前記第1の本発明において、前記生体成分測定装置への電力の供給を制御するスイッチとして、スライド機構のスイッチを用い、また、測定装置を操作するスイッチとして、押ボタンスイッチを用いることが好ましい。
また、前記第1の本発明において、前記生体分析測定装置が、電池によって駆動されるものであり、前記測定装置本体筐体内に該電池収納用の空間を設けるとともに、前記測定装置本体筐体の一部を欠除して、電池収納用開口とし、該開口を閉塞し、かつ円柱状の突起を有する開閉蓋を該開口に該円柱状突起を回転軸として回転自在に嵌合した構造とすることが好ましい。
また、前記第1の本発明において、前記測定装置本体筐体に、設定情報記録装置挿入用開口及び該設定情報記録装置接続端子を設け、設定情報記録装置を該開口に差し込むことによって、測定装置の操作モードの切替え機能もしくは、前記センサチップの識別機能を付与した構造とすることが好ましい。
【0008】
さらに、前記第1の本発明において、前記測定装置本体筐体が、人体前腕部と接触する下部筐体と、前記生体成分センサを収容する上部筐体とからなり、前記上部筐体と前記下部筐体は、回転機構によって回転自在に結合しており、前記上部筐体と下部筐体を密着して固定係止し、人体前腕部に密着させることによって、前記生体分析センサが前記人体前腕部皮膚組織と密着するようになっていることが好ましい。
また、前記上部筐体もしくは前記下部筐体に接触センサを設けることが好ましい。
また、前記回転機構として、ヒンジを用い、最大回転角を150°〜180°にすることが好ましい。
また、前記上部筐体と前記下部筐体との固定係止を解除する押しボタンを供えることが好ましい。
【0009】
第2の発明は、生体成分センシング機能を具備した板状のセンサチップと、これを取り囲んで保持するセンサチップ保持枠とからなる生体成分センサと、前記生体成分センサを載置する測定装置本体筐体と、測定装置本体筐体に固着されている固定爪状係止部材と、測定装置本体筐体に移動可能に配置されている可動爪状係止部材と、前記生体成分センサが前記固定爪状係止部材と前記可動爪状係止部材とによって保持されており、前記測定装置本体筐体内に配置され、前記生体成分センサに検査光を照射する光源と、該光源から出射され、前記生体成分センサから反射された検査光を受光する受光素子を少なくとも備えた生体成分測定装置を人体前腕部に密着させ、前記光源から検査光を照射し、前記生体成分センサから反射した該検査光を前記受光素子で受光し、その光量から生体成分の量を測定することを特徴とする生体成分測定方法である。
【0010】
第3の発明は、生体成分センシング機能を具備した板状のセンサチップと、これを取り囲んで保持するセンサチップ保持枠とからなる生体成分センサと、前記生体成分センサを載置する測定装置本体筐体と、測定装置本体筐体に固着されている固定爪状係止部材と、測定装置本体筐体に移動可能に配置されている可動爪状係止部材と、前記生体成分センサが前記固定爪状係止部材と前記可動爪状係止部材とによって保持されており、前記測定装置本体筐体内に配置され、前記生体成分センサに検査光を照射する光源と、該光源から出射され、前記生体成分センサから反射された検査光を受光する受光素子を少なくとも備えた生体成分測定装置を人体前腕部に密着させて、人体前腕部から滲出する生体成分の測定を行う生体成分測定方法であって、
前記生体成分センサを前記測定装置本体筐体に取付け後、検査光を照射して前記生体成分センサから反射した検査光を測定した信号の大きさから、前記センサチップの種類もしくは、生体成分センサの取付け状況を判断することを特徴とする生体成分測定方法である。
【発明の効果】
【0011】
上記本発明によれば、一般被測定者が専門的な知識・技術を必要とすることなくグルコースなどの生体成分の量を手軽に測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下の実施の形態の説明においては、生体成分としてグルコースに適用する例を示すが、本発明は、必ずしもグルコースに限らず、人体の皮膚皮下組織から滲出する他の成分に適用することもできる。
【0013】
[本発明において用いる生体成分量の測定原理]
以下、本発明において用いるグルコース量を測定する原理について、本発明のグルコース量測定装置の要部拡大図である図3を用いて説明する。
図3において、100が被測定者の前腕部であり、グルコース量を測定するセンサであるセンサチップ112が前腕部の皮膚表面に密接に接している。そして、被測定者の皮膚表面から浸出する体液が、センサチップ112表面に付与されているセンサ膜113と接触し、体液中に存在するグルコースと化学的反応を生じ、センサ膜113表面の性状が変化する。この変化量は、体液中のグルコース量と比例している。表面性状が変化したセンサチップ112に、測定装置本体110に内蔵されている光源310からレーザ光のようなコヒーレントな検査光330が照射され、センサチップ112の表面で反射し、同じく測定装置本体110内に内蔵されている受光素子320によってその光量が測定される。この検査光の光量は、前記グルコース量に比例して減衰していることから、観測される光減衰量から、グルコース量を算出することができる。
【0014】
この測定に当たって、被測定者の前腕部皮膚表面とセンサチップを接触させる前に、皮膚表面を機械的、あるいは電気的に刺激して体液の浸出を促進させることもできる。
【0015】
この測定装置においては、検査光の光路変化は、受光素子で観察される検査光の光量に大きく影響を及ぼすことから、敏感にグルコース濃度測定の誤差につながる。従って、一般被測定者が本発明の測定装置を操作しても、検査光の光路には大きな変化が生じないようにすることが必要であり、以下の本発明の測定装置の実施の形態においては、一般被測定者が測定装置を使用する場合に、簡便に検査精度を落とすことのない操作性及び信頼性の高い測定装置を実現することを意図したものである。
【0016】
[測定装置の実施の形態]
以下、図1乃至図3を用いて本発明のグルコース測定装置の実施の形態について説明する。図1が、本発明のグルコース測定装置の使用状態における図であり、図1(a)が、このグルコース測定装置の正面図であり、図1(b)がその側面図である。また、図2は、図1のグルコース測定装置の受台101と測定装置本体110とを開いた図であり、図2(a)がその正面図であり、図2(b)が側面図である。さらに、前述したように図3がこのグルコース測定装置の要部拡大断面図である。
【0017】
図1において、グルコース測定装置は、被測定者の前腕部に密接する受台101と、この受台101に結合された測定装置本体110とからなっており、これらは、ヒンジのような回転機構114によって回転自在に結合されている。受台101及び測定装置本体110は、受台101に結合されたベルト106によってこのグルコース測定装置を被測定者の前椀部001に固定し、測定を行うことができるようになっている。
【0018】
前記回転機構114は、最大回転角が150°〜180°となるように設定することが好ましい。最大回転角がこの範囲を下回った場合、受台101と測定装置本体110とがなす角度が狭く、センサチップ112取り替えなどの作業に支障を来す。一方、最大角度を180°以上とすることは、測定装置本体を開いた場合、測定装置本体110の一部が被測定者の前腕部に接触し、不安定となるため好ましくない。
【0019】
図1に見られるように閉じた状態の測定装置本体110の外表面には、表示装置134、電源スイッチ130と操作スイッチである押しボタンスイッチ132が配置されている。表示装置134は、測定装置の測定結果の表示や、測定装置の作動状況の表示、誤動作の場合のエラーメッセージ、あるいは、装置の使用説明などの情報を表示できるようになっている。また、電源スイッチ130は、装置に内蔵されている電池からの電力の供給・遮断を行う。このスイッチとしては、誤操作を防止するために、スライドスイッチを用いることが好ましい。また、押しボタンスイッチのような操作スイッチ132は、各種操作を行うために用いられるもので、測定装置の操作モードに応じて、異なる動作の開始キーとして用いることができる。具体的には、測定を開始するためのスタートキー、測定装置の設定段階での設定キー、あるいは、各種設定を初期化するためのリセットスイッチなどとして用いることもできる。このスイッチとしては、操作の容易性から押しボタンスイッチを用いることが好ましい。
【0020】
測定装置の使用中には、図1(b)に見られるように、受台101と測定装置本体110とは、係止具104、105によって係止され、測定装置本体110が不用意に開かないようになっている。この係止具104、105は、本体係止解除ボタン116によって係止が解除され、測定装置本体110が回転機構114を中心として回転し、受台101と測定装置本体110とが開くようになっている。
【0021】
以下、受台101と測定装置本体110が開いた状態を示す図である図2を用いて説明する。図2(a)に見られるように、受台101は、中心部に窓部102が形成されており、測定装置を被測定者の前腕部に装着し、装置本体110を開いた場合、前腕部皮膚表面が窓部102を通して露出するようになっている。受台101の回転機構114が配置されている端部とは反対側の受台101の端部には、係止具104が配置され、前述した通り測定装置本体110の係止具116と協同して受台101と測定装置本体110とを係止するようになっている。
【0022】
以下、本実施の形態の測定装置の要部拡大断面図である図3を用いて本実施の形態の測定装置の要部について説明する。
測定装置本体110の内側表面には、センサチップ支持台124が配置されている。このセンサチップ支持台124に接して、一対の固定爪状係止部材118、および一対の可動爪状係止部材119が配置されている。このセンサチップ支持台124にはセンサチップ112を搭載したセンサチップ保持枠111を載置するようになっており、センサチップ保持枠111は、センサチップ支持台124上に載置され、固定爪状係止部材118と可動爪状係止部材119とによって、センサチップ支持台124上に固定されるようになっている。固定爪状係止部材118は、測定装置本体110に固定されており、一方、可動爪状係止部材119は、固定爪状係止部材118に接近・離間する方向(図3において左右方向)に移動可能となっている。可動爪状係止部材119は図示しないバネのような付勢部材によって図面左手方向に常に付勢されており、固定爪状係止部材118と協同してセンサチップ保持枠111を固定するようになっている。センサチップ保持枠111を測定装置本体110から取り外す際には、可動爪状係止部材119を図3右手方向に強制的に移動させて、センサチップ保持枠111の係止を解除することによって行うことができる。
センサチップ112は、ガラス薄板などでできており、これを直接人が取り扱うことは、負傷する恐れが大きいため、このセンサチップ保持枠111としては、プラスチックでできていることが好ましい。
【0023】
図2に示すように測定装置本体110の内側表面には、受台検知用接触スイッチ126が配置されている。この受台検知用接触スイッチ126は、測定装置本体110表面に配置されており、測定装置本体110と受台101とが接触し係止されて一体化したことを検知するようになっている。この検知情報は、測定装置の制御装置に入力され、測定プロセスの制御に使用される。
本実施の形態のグルコース測定装置において、測定の準備が正常に行われたか否かを判断するには、測定装置本体110と受台101の係止一体化を確認することが必要である。このために、上記受台検知用接触スイッチ126によって、測定装置本体110と受台101との一体化を検知し、準備作業の進行を的確に把握することができる。
なお、この受台検知用接触スイッチは、測定装置本体検知用スイッチとして受台側に配置されていてもよい。
【0024】
また、図3に示すように、センサチップ支持台124表面には、センサチップ検知用接触スイッチ128が配置されており、センサチップ支持台124上にセンサチップ保持枠111が正常に搭載されているか否かを検知するようになっている。この検知情報は、測定装置の制御装置に入力され、測定プロセスの制御に使用される。
本実施の形態のグルコース測定装置において、測定の準備が正常に行われたか否かを判断するために、センサチップ枠が正常に取付けられているか否かの確認が必要である。このために、上記センサチップ検知用接触スイッチ128によって取り付け状体を検知し、準備作業の進行を的確に把握することができる。
【0025】
本実施の形態のグルコース測定装置は単3もしくは単4の電池で駆動することが好ましい。本実施の形態の測定装置の電池収容部分について、要部斜視図である図4及び電池収容部分の蓋の側面図である図5を用いて、説明する。
測定装置本体110の回転機構114に近接して、測定装置を駆動するための電源である電池を収容する空間が設けられており、この電池収納部を電池蓋410が覆っている。この電池蓋410は、図5に示すように、電池蓋本体410とその下部に固定配置されている回転軸416からなっている。そして、測定装置本体の内側には、図4に示すようにこの回転軸416が嵌合できる案内溝420が形成されており、電池蓋本体410は、回転軸416と案内溝420の嵌合によって測定装置本体110と結合されている。また、案内溝420は、測定装置本体110の上表面に平行に形成され、電池蓋本体410は、図4の矢印Bの方向に移動可能となっている。そして、電池蓋本体410が、測定装置本体110から離間する方向に引き出された位置で、回転軸416を中心として図5の矢印C方向に回転し、測定装置駆動用電池を測定装置本体内に収容・取り出しできるようになっている。
このように電池蓋を構成することにより、電池交換の際に、電池蓋410が不用意に分離脱落してしまうことがない。また、電池蓋の組立も容易になる。
【0026】
図1に見られるように、測定装置本体110には、測定装置設定用記録装置である情報カードの挿入口が配置されており、この挿入口に、情報カード120が挿入され、グルコース測定装置の動作の設定あるいはセンサチップの種類特定のための情報などが入力されており、この情報をグルコース測定装置に入力できるようになっている。情報カードには、記録されている情報を伝送するための複数の端子が形成され、一方、挿入口には、この端子と接続するためのコネクタが設けられている。この情報カードは、基板に設定情報等を記録した半導体装置が搭載されたカードであってもよいし、あるいは基板に設けられている複数の端子と、電源線端子を有し、複数の端子の特定の端子がこの電源線端子に接続されており、電源線が接続されている端子位置の組み合わせによって情報が記録されているようなカードであってもよい。具体的には、情報カードが6つの端子及び1つの電源線端子を有し、これらをカード内部で接続することによって64の設定状態を示すことができる。
この構成を用いることにより、複雑な操作をすることなく、測定装置の操作モードの切替えやチップ種別の認識を行うことができるようになる。
【0027】
図3に見られるように、センサチップ保持枠111には、センサチップ112が搭載され、測定装置本体110を受台101から開いた状態では、センサチップ112のセンサ膜113表面が本体表面に露出するようになっている。測定装置本体110のチップ装着面は、前腕皮部の膚組織面に対して150°〜180°の角度を為した状態で静止する。このため、前腕から測定装置自体を取り外すことなく、チップの着脱が可能になる。
そして、測定装置本体を閉じて、測定装置本体110と受台101とを係合し一体化した状態では、センサチップ保持枠111が受台101の窓部102に嵌合し、人体前腕部皮膚表面と密着できるようになっている。
このセンサチップ保持枠111としては、樹脂製とすることが好ましい。これによって、被測定者が通常ガラス板材でできているセンサチップを直接触ることがないため、ガラスチップ取扱いによる負傷などの事故を未然に防ぐことができる。
【0028】
図3に見られるように、測定装置本体110内部には、光源310および光源から出射され、センサチップから反射される検査光330を受光する受光素子320、および図示しないがこれらを制御する制御装置が内蔵されている。
制御装置には、電池、電源スイッチ130、操作スイッチ132、受台接触スイッチ126、センサチップ接触スイッチ128、表示装置134、情報カードコネクタ、光源310、および受光素子320などが電気的に接続され、測定装置の動作を制御するようになっている。
【0029】
センサチップ112は、図3に示すように、光透過性のガラスのような基板表面にセンサ膜113が形成された構造となっており、このセンサチップがセンサチップ保持枠111に固定されている。
【0030】
[グルコース測定方法]
上述のグルコース測定装置を用いて、以下の方法によって検体である人体の前腕部から滲出する物質に含まれるグルコース量の分析を行うことができる。
図1に見られるように、まず、グルコース測定装置を被験者の前腕部100にベルトのような固定具106を用いて固定する。測定装置本体110を受台101から開き、センサチップ112をセンサチップ支持台124上に配置し、可動爪状係止部材119を移動させ、固定爪状係止部材118と協同してセンサチップ112をセンサチップ支持台124上に固定する。
次に、測定装置本体110を、回転機構114を中心に回転させて、受台101に密接させる。この状態で、センサチップ112は、受台101の窓部102と嵌合し、センサチップ112表面は被測定者の前腕部皮膚100表面に密接する。
次に、電源スイッチ130を投入し、グルコース測定装置を起動させ、必要に応じて、情報カード120を挿入口に挿入し、測定条件の設定等を行い、グルコース測定装置の立ち上げを行う。
グルコース測定装置の立ち上げが終了し、測定の準備が完了した段階で、操作スイッチ132を押して、測定を開始する。
【0031】
操作スイッチ132の押釦により、グルコース測定装置の制御装置は、以下の動作によって、測定を開始する。まず、情報カード120が挿入されていれば、この情報カード120の設定情報を読み込み、動作モードを設定する。次に、光源310を点灯し、センサチップ120にレーザ光のようなコヒーレントな検査光を照射する。センサチップ表面では、被測定者の前腕部皮膚から浸出する体液がセンサチップ表面に付着し、化学反応などの相互作用によってセンサチップ表面の性状が変化する。この変化は、体液などに含有されるグルコースの濃度に比例する。センサチップ表面において反射される光は、グルコースの濃度に比例して減衰するため、本体110に内蔵される受光素子によって反射光の光量を測定し、グルコースの濃度に換算する。こうして求められたグルコース濃度は、表示装置134によって表示される。
【0032】
グルコース測定は、測定装置本体の回転角が0°の状態、すなわち、測定装置本体と受台が係合し一体化して、測定装置本体に装着したチップが前腕部の皮膚組織面に密着した状態で行う。測定にかかる時間は数秒〜数十秒であり、この間、不用意に測定装置本体と受台との係合が解除され、測定装置本体が回転機構114を中心として動いてしまうと、正確な測定結果を得ることができない。そこで、測定装置本体110と受台101を係止一体化する際に、一体化をロックする係止機構を備えることで、計測エラーの発生頻度を大幅に削減することができる。
【0033】
このグルコース測定装置によれば、体液中に含まれるグルコース量を、採血などの手段によらず、また、人体を傷つけることなく測定することができ、一般消費者が、日常的に血糖値を測定することができる。
【0034】
[変形例]
上記したグルコース量測定方法において、センサチップの取付け後で、グルコース測定を行う前に、センサチップにセンシング光を照射し、その測定信号の大きさから、チップ種別や、チップ取付け良否を判断する機能を付与することができる。測定開始前に、この過程を経ることによって、測定結果の信頼性が格段に向上する。
【0035】
また、前述したように、グルコース測定を行う前に、前腕部の測定部位を電気的もしくは機械的に前処理することによって皮下組織含有物質の滲出を促進させることができる。電気的に処理するには、グルコースセンサチップに代えて、電気的処理用のチップを測定装置本体に装着して行うが、この場合には、測定装置の本体部分には、前処理チップとグルコースセンサチップの2種が異なるステップにおいて装着されることになる。被測定者が誤ったチップを装着した場合、これを検知するために、前記のセンサチップ枠取付け確認後に、センサチップにセンシング光を照射し、その測定信号の大きさから、チップ種別や、チップ取付け良否を判断することができる。これによって、グルコース測定を開始する前に、エラーや警報を被測定者に対して発することが可能となる。
【0036】
以上の説明では、測定対象としてグルコースを選択した例を示したが、センサチップのセンサ膜を変更することによってグルコース以外の皮下組織に含有される生体構成物質についても適用することは可能である。
【0037】
以上のような本発明の実施の形態によれば、測定装置を前腕部に固定したまま、被測定者が測定段取り作業を行うことができる。また、測定装置を固定した腕とは反対側の、もう一方の手でセンサーチップ(枠部分)をハンドリングし、測定装置の本体部分に容易に装着できる。また、取り外しも片手で容易にできる。
【0038】
このように、本発明によれば、個人被測定者向けのコンパクトなグルコース測定装置を実現することが可能である。このグルコース測定システムでは、板状ガラスセンサチップを用いることで、採血が不要となり、多くの血糖病患者が期待している無採血型血糖計の実用化が可能となる。

【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施の形態の測定装置の上面図及び側面図である。
【図2】図1の測定装置を開いた状態で示した上面図及び側面図である。
【図3】図1の測定装置の要部拡大断面図である。
【図4】図1の測定装置の電池収納部付近の一部を示す斜視図である。
【図5】図4に示す電池蓋の側面図である。
【符号の説明】
【0040】
100…前腕部
101…受台
102…窓部
104、105…係止具
106…ベルト
110…測定装置本体
111…センサチップ保持枠
112…センサチップ
113…センサ膜
114…回転機構
115…係止具
116…本体係止解除ボタン
118…固定爪状係止部材
119…可動爪状係止部材
120…情報カード/設定情報記録装置
124…センサチップ支持台
126…受台検知用接触センサ
128…センサチップ検知用接触センサ
130…電源スイッチ
132…操作スイッチ
134…表示装置
310…光源
320…受光素子
330…検査光
410…電池蓋
412…固定部材
416…回転軸
420…案内溝




 

 


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