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発明の名称 超音波診断装置、その制御プログラム、これと交信するICタグを備える被検体カルテおよびリストバンド
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−111439(P2007−111439A)
公開日 平成19年5月10日(2007.5.10)
出願番号 特願2005−308844(P2005−308844)
出願日 平成17年10月24日(2005.10.24)
代理人 【識別番号】110000235
【氏名又は名称】特許業務法人 天城国際特許事務所
発明者 諸川 哲也
要約 課題
被検者の被検体識別情報及び対象の検査プリセット条件の入力が、煩雑で無い単純な操作により確実で安定に設定される超音波診断装置を提供すること。

解決手段
アンテナ手段を介し、非接触型のICタグと交信する超音波診断装置であって、被検体の個人識別情報及び対応医療情報が書き込まれた前記ICタグのROM記憶部から、前記アンテナ手段を介し交信し、読み出した前記被検体の前記個人識別情報を処理して表示する表示手段と、前記超音波診断装置の設定条件データが読み・書きされる前記ICタグのRAM記憶部に、前記被検体の以前の受診において、既に書き込み済の前記設定条件データがある場合に、前記アンテナ手段を介してこれを読み出し、この設定条件を操作設定する条件設定手段と、診療中に操作により変更された設定条件のデータを、診療終了の時点で前記RAM記憶部へ、前記アンテナ手段を介して、書き換える設定書き込み手段とを具備することを特徴とする超音波診断装置。
特許請求の範囲
【請求項1】
アンテナ手段を介し、非接触型のICタグと交信する超音波診断装置であって、
被検体の個人識別情報が書き込まれた前記ICタグのROM記憶部から、前記アンテナ手段を介し交信し、読み出した前記被検体の前記個人識別情報を処理して表示する表示手段と、
前記超音波診断装置の設定条件データが読み/書きされる前記ICタグのRAM記憶部に、前記被検体の以前の受診において、既に書き込み済の前記設定条件データがある場合に、前記アンテナ手段を介してこれを読み出し、この設定条件を操作設定する条件設定手段と、
診療中に操作により変更された設定条件のデータを、診療終了の時点で前記RAM記憶部へ、前記アンテナ手段を介して、書き換える設定書き込み手段と、
を具備することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
非接触型のICタグと、アンテナ手段を介し交信する超音波診断装置において実行されるプログラムであって、
被検体の個人識別情報が書き込まれた前記ICタグのROM記憶部から、前記アンテナ手段を介し交信し、読み出した前記被検体の前記個人識別情報を処理して表示する被検体識別表示ステップと、
前記超音波診断装置の設定条件データが読み/書きされる前記ICタグのRAM記憶部に、前記被検体の以前の受診において、既に書き込み済の前記設定条件データがある場合に、前記アンテナ手段を介してこれを読み出し、この設定条件を操作設定する条件設定ステップと、
診療中の操作により変更された設定条件のデータを、診療終了の時点で前記RAM記憶部へ、前記アンテナ手段を介して、書き換える設定書き込みステップと、
からなることを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。
【請求項3】
被検体の超音波診断画像を生成する超音波診断装置であって、
ICタグに記録された前記被検体を特定するための情報を読み込むリーダと、
このリーダにより読み込まれた前記情報に基づいて、前記超音波診断画像を取得するため前記超音波診断装置の設定条件を設定する条件設定手段と、
この設定された条件に基づいて、前記被検体の超音波診断画像を生成する画像生成手段と、
を具備することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項4】
被検体の超音波診断画像を生成する超音波診断装置であって、
前記被検体に関する情報を取得するための入力手段と、
前記取得した被検体に関する情報をICタグに書き込むライタと、
を具備することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項5】
前記超音波診断装置は、前記装置全体が、移動可能である可搬タイプであることを特徴とする請求項1,3,4のいずれか記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記ICタグが、被検体カルテに設けられて、交信することを特徴とする請求項1,3,4,5のいずれか記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記ICタグが、被検体が装着するリストバンドに設けられ、交信することを特徴とする請求項1,3,4,5のいずれか記載の超音波診断装置。
【請求項8】
超音波診断装置に備えるアンテナを介して交信する非接触型のICタグが、貼着或いは漉き込まれた被検体カルテであって、
被検体の個人識別情報並びに医療対応の情報を予め書き込み記憶保持し、前記交信により前記それぞれの情報が読み出されるROM記憶部手段と、
以前に書き込み記憶した前記被検体の診断、検査における前記超音波診断装置の操作設定の条件データが、前記交信により読み出され、或いは前記被検体の診断、検査において操作設定の前記条件データが変更された時に、前記交信により変更された条件データに書き換えられるRAM記憶部手段と、
を備えるICタグを設けたことを特徴とする被検体カルテ。
【請求項9】
超音波診断装置に備えるアンテナを介して交信する非接触型のICタグが、貼着或いは鋳込まれたリストバンドであって、
被検体の個人識別情報並びに医療対応の情報を予め書き込み記憶保持し、前記交信により前記それぞれの情報が読み出されるROM記憶部手段と、
以前に書き込み記憶した前記被検体の診断、検査における前記超音波診断装置の操作設定の条件データが、前記交信により読み出され、或いは前記被検体の診断、検査において操作設定の前記条件データが変更された時に、前記交信により変更された条件データに書き換えられるRAM記憶部手段と、
を備えるICタグを設けたことを特徴とするリストバンド。
【請求項10】
前記ICタグの前記RAM記憶部に読み書きされる前記操作設定の条件データが、前記超音波診断装置の画像モード毎に操作設定される、接続するプローブ種別、フォーカス位置、フォーカス幅、ドプラパルス幅、ゲイン、ダイナミックレンジ、及びタイムゲインコントロールの各画像モードにおけるプリセット項目或いは画質条件の各データ値であり、
前記超音波診断装置の設定される画像モードを識別して、前記RAM記憶部が読み出され、書き込まれることを特徴とする請求項8記載の被検体カルテ。
【請求項11】
前記ICタグの前記ROM記憶部に書き込まれた被検体の個人識別の情報は、被検体のID、氏名、生年月日、健康保険証IDの少なくも1つを含み、医療対応の情報は、血液型、既往症および発症時期、アレルギー履歴、既受診診療科の少なくも1つを含む複数の項目よりなるものであることを特徴とする請求項8記載の被検体カルテ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置の被検体毎の表示事項あるいは機器の設定条件を被検体毎に設定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置の検査前に、この装置の操作者である検査技師、或いは医師は、被検者である被検体毎にカルテを見て被検体ID、氏名、年齢等を超音波画像の表示における識別情報として手入力した後、所望する超音波検査の方法或いは画像モードに応じて、プローブの種別を選択,決定し、対象被検体に適する感度、ダイナミックレンジなどの画質条件や処理プリセット条件を選択、設定する。これ等の設定がなされた後、超音波診断装置による具体的な検査、診断が行われる。
【0003】
特に、検査を受ける被検体が多い大病院や、画像検査を専門に取り扱う画像診断科や画像診断センタなどの部門では、これ等の設定操作を被検体毎に手で入力・設定を毎回行うことは、医師或いは検査技師に執って煩雑な操作と成るばかりか、被検体IDの入力ミスなどの設定における支障も生じる原因となっていた。
【0004】
この問題を解決するために、これ等の被検体固有のデータを「診察券」や「診察カード」などの被検体が持ち歩くことができる形態の識別情報カードが利用されることも行われている。しかしながら、この種の識別情報カードは、被検体の管理に委ねられており、被検体が紛失する、或いは持参を失念する等の事故により、実施が100%保証されるものではない。更にカードの操作端末機を操作する、即ち手動によるカードスキャン操作を要し、さらに診療後にカードを置き忘れるなど回収、返却のミスもあり、安定で確実な使用に問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上に述べた従来の超音波診断装置における被検体識別情報或いは検査プリセット条件の設定には、操作の煩雑、設定ミス、被検体の失念などによる実施における不安定状況が発生する問題があった。
【0006】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、被検者の被検体識別情報及び対象の検査プリセット条件の入力が、煩雑で無い単純な操作により確実で安定に設定される超音波診断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の超音波診断装置は、アンテナ手段を介し、非接触型のICタグと交信する超音波診断装置であって、被検体の個人識別情報が書き込まれた前記ICタグのROM記憶部から、前記アンテナ手段を介し交信し、読み出した前記被検体の前記個人識別情報を処理して表示する表示手段と、前記超音波診断装置の設定条件データが読み/書きされる前記ICタグのRAM記憶部に、前記被検体の以前の受診において、既に書き込み済の前記設定条件データがある場合に、前記アンテナ手段を介してこれを読み出し、この設定条件を操作設定する条件設定手段と、診療中に操作により変更された設定条件のデータを、診療終了の時点で前記RAM記憶部へ、前記アンテナ手段を介して、書き換える設定書き込み手段とを具備することを特徴とするものである。
【0008】
また、上記の目的を達成するために、超音波診断装置において実行される本発明のプログラムは、非接触型のICタグと、アンテナ手段を介し交信する超音波診断装置において実行されるプログラムであって、被検体の個人識別情報が書き込まれた前記ICタグのROM記憶部から、前記アンテナ手段を介し交信し、読み出した前記被検体の前記個人識別情報を処理して表示する被検体識別表示ステップと、前記超音波診断装置の設定条件データが読み/書きされる前記ICタグのRAM記憶部に、前記被検体の以前の受診において、既に書き込み済の前記設定条件データがある場合に、前記アンテナ手段を介してこれを読み出し、この設定条件を操作設定する条件設定ステップと、診療中の操作により変更された設定条件のデータを、診療終了の時点で前記RAM記憶部へ、前記アンテナ手段を介して、書き換える設定書き込みステップとからなることを特徴とする制御プログラムである。
【0009】
また、本発明の超音波診断装置は、被検体の超音波診断画像を生成する超音波診断装置であって、ICタグに記録された前記被検体を特定するための情報を読み込むリーダと、このリーダにより読み込まれた前記情報に基づいて、前記超音波診断画像を取得するため前記超音波診断装置の設定条件を設定する条件設定手段と、この設定された条件に基づいて、前記被検体の超音波診断画像を生成する画像生成手段とを具備することを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の超音波診断装置は、被検体の超音波診断画像を生成する超音波診断装置であって、前記被検体に関する情報を取得するための入力手段と、前記取得した被検体に関する情報をICタグに書き込むライタとを具備することを特徴とするものである。
【0011】
さらに、上記本発明の超音波診断装置においては、前記装置全体が、移動可能である可搬タイプであることを特徴とするものである。
【0012】
さらに、上記本発明の超音波診断装置においては、前記ICタグが、被検体カルテに設けられて、交信することを特徴とするものである。
【0013】
さらに、上記本発明の超音波診断装置においては、前記ICタグが、被検体が装着するリストバンドに設けられ、交信することを特徴とするものである。
【0014】
また、上記の目的を達成するために、本発明の被検体カルテは、超音波診断装置に備えるアンテナを介して交信する非接触型のICタグが、貼着或いは漉き込まれた被検体カルテであって、被検体の個人識別情報並びに医療対応の情報を予め書き込み記憶保持し、前記交信により前記それぞれの情報が読み出されるROM記憶部手段と、以前に書き込み記憶した前記被検体の診断、検査における前記超音波診断装置の操作設定の条件データが、前記交信により読み出され、或いは前記被検体の診断、検査において操作設定の前記条件データが変更された時に、前記交信により変更された条件データに書き換えられるRAM記憶部手段とを備えるICタグを設けたことを特徴とするものである。
【0015】
また、上記の目的を達成するために、本発明のリストバンドは、超音波診断装置に備えるアンテナを介して交信する非接触型のICタグが、貼着或いは鋳込まれたリストバンドであって、被検体の個人識別情報並びに医療対応の情報を予め書き込み記憶保持し、前記交信により前記それぞれの情報が読み出されるROM記憶部手段と、以前に書き込み記憶した前記被検体の診断、検査における前記超音波診断装置の操作設定の条件データが、前記交信により読み出され、或いは前記被検体の診断、検査において操作設定の前記条件データが変更された時に、前記交信により変更された条件データに書き換えられるRAM記憶部手段とを備えるICタグを設けたことを特徴とするものである。
【0016】
さらに、上記本発明においては、前記ICタグの前記RAM記憶部に読み書きされる前記操作設定の条件データが、前記超音波診断装置の画像モード毎に操作設定される、接続するプローブ種別、フォーカス位置、フォーカス幅、ドプラパルス幅、ゲイン、ダイナミックレンジ、及びタイムゲインコントロールの各画像モードにおけるプリセット項目或いは画質条件の各データ値であり、前記超音波診断装置の設定される画像モードを識別して、前記RAM記憶部が読み出され、書き込まれることを特徴とするものである。
【0017】
さらに、上記本発明においては、前記ICタグの前記ROM記憶部に書き込まれた被検体の個人識別の情報は、被検体のID、氏名、生年月日、健康保険証IDの少なくも1つを含み、医療対応の情報は、血液型、既往症および発症時期、アレルギー履歴、既受診診療科の少なくも1つを含む複数の項目よりなるものであることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明による超音波診断装置によれば、被検者の被検体識別情報の入力及び対象の検査プリセット条件の設定が、煩雑で無い単純な操作により安定で確実に行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面により詳細に説明する。
【0020】
(実施形態1)
図1は、本発明の一実施形態の構成を示す図で、本実施形態はICタグ用送受信手段を具備する超音波診断装置1及び非接触型のICタグ30を貼着具備したカルテ2からなる。
【0021】
本実施形態のICタグ用送受信手段を具備する超音波診断装置1は、図1に示すように、本体部10に超音波プローブ20、モニタ21、入力装置22、及びアンテナ23が接続される。本体部10は、一般的な超音波診断装置の本体部と同様の超音波診断装置1全体の制御を行う制御プロセッサ(CPU)11を具備して、これにバス19を介して接続する内部記憶装置12、送受信ユニット14、画像メモリ17、ソフトウェア格納部18、本発明特有のアンテナ23も接続しているインターフェース手段13、さらに送受信ユニット14に接続して超音波受信信号を処理するBモード処理ユニット15a及びドプラ処理ユニット15bからなる信号処理部15、この処理結果を画像画面に再構成する画像生成回路16により構成されている。本体部10に備える本発明の実施形態特有のインターフェース手段13には、一般的な超音波診断装置のインターフェース手段と同様な入力装置22のトラックボール22a、スイッチ・ボタン22b、マウス22c、キーボード22dなどに対応する操作部パネル部13bと、外部機器接続コネクタ24を介して接続される外部記憶装置やネットワークなどに対応するネット・外部記憶装置部13aと、さらに本発明において設けるICタグ30と通信するアンテナ23に接続して、これに対応するICタグアンテナ部13cの各インターフェースにより構成される。
【0022】
なお、内部記憶装置12の装置制御プログラムに基づく制御プロセッサ11の制御と同様に行われる制御手段を備えて、前記アンテナ23と、これに接続するインターフェースのICタグアンテナ部13cとが、前記ICタグ30の記憶領域に記録されたデータを読み出す機能を専有して行うリーダ、あるいは前記ICタグ30の同記憶領域にデータを書き込む機能を専有して行うライタ、それぞれを機能分離して設けて、本実施形態の構成としても上記と同様となる。
【0023】
また、同じく図1に示すように、本実施形態のカルテ2は、被検体毎に作成されて、被検体を特定する被検体IDにより識別できる該被検体の診療記録であり、その一部にICタグ30を貼着、或いは漉き込んで具備している。このICタグ30は、無線でデータの送受信を行う非接触型ICタグであり、読み書き可能なメモリ領域によるデータ書込みRAM部(図示なし)と初回書込みの後に読み取り専用となるメモリ領域によるデータ保存ROM部(図示なし)とを備える。
【0024】
次に、本実施形態の作用、動作を図2及び図3に示すフローチャートを用いてフローチャート毎に、カルテ交付、初診の作用動作、再診時の作用動作のそれぞれに付いて、順に説明する。
【0025】
カルテ2は、図2(a)に示す手順で交付される。先ず初診時に、被検体毎に固有の被検体IDが発番設定されて(ステップS21)、その被検体ID、及び被検体氏名、生年月日、初診受付日、健康保険被保険者証番号などの被検体の個人識別情報と、さらに、血液型、既往症と発症時期、アレルギー履歴、既受診診療科などの医療対応の情報を記録して作成される(ステップS22)と共に、次のステップS23において、ICタグ書込み装置(図示せず)により、図1に示すようにカルテ2に備えるICタグ30の読み取り専用のデータ保存ROM部(図示せず。)に、当該の被検体ID、被検体氏名、生年月日などからなる被検体の個人識別の情報及び血液型、既往症および発症時期、アレルギー履歴、既受診診療科などの医療対応の情報データを初回のみ書き込み、ステップS24でカルテが交付されて初診受付が行われる。
【0026】
上記の初診受付により作成されたカルテ2、及びこれに備えられて被検体情報データが書き込まれたICタグ30は、診療中はこれを持参する被検体を特定する識別票であり、その検体の診療記録のデータ集の一部として機能する。
【0027】
次に、被検体は上記のカルテ2を持参して、所望の診療科において、これを提示して受診する。図2(b)のフローチャートに示すように、この受診において、被検体からカルテ2が提示された診療科の医師或いは検査技師は、先ずステップS31で、カルテ2を超音波診断装置1に備えるアンテナ23の予め知り得ている交信エリア内に置く。この交信エリアは、アンテナ23の位置や出力が予め調整・設定されて、診療用机の上面やアンテナ近傍に設置されたアンテナ台などにその範囲が設定される。
【0028】
交信エリアに置かれたカルテ2のICタグ30は、次のステップS32で、アンテナ23を接続している超音波診断装置1のインターフェース手段13のICタグ送受信部13dを介して本体部10から発信されるチェック信号に応答して、交信データを送受信する。
【0029】
初診時におけるICタグ30に記録されているデータは、初診受付において書き込まれた読み取り専用のデータ保存ROM部に書き込みした当該の被検体ID、被検体氏名、生年月日などからなる被検体情報データであり、これを送信して応答する。ステップS33で、これを本体部10の制御を行う制御プロセッサ(CPU)11が、インターフェース手段13およびアンテナ23を介して行う送受信より読み込み、これ等が超音波診断装置1の入力装置22から入力されたと同様に、内部記憶装置12の所定の一時記憶保存エリアに書き込まれる。
【0030】
さらに、ステップS34で、この一時記憶保存エリアに書き込まれた各データ値が、表示画面などの該当する項目データとしてモニタ21に表示される。従来の超音波診断装置においては、操作者自身がカルテなどを見ながら、入力装置22を使用して被検体の情報を入力した被検体情報の設定が、本発明の超音波診断装置では自動的に行われ、カルテ被検体情報を自動表示する。
【0031】
次に、ステップS35では、この被検体情報が設定された超音波診断装置の入力装置22を操作して、医師或いは検査技師が、診療の対象となる被検体の超音波診断・検査画像を収集する。
【0032】
この診療科において、一連の超音波画像診断或いは超音波画像検査を終了する時に(ステップS36)、医師或いは検査技師が、再び本実施形態のICタグ30を具備するカルテ2を、交信エリア内の診療用机の上面やアンテナ台などに置き(ステップS37)、入力装置22の「設定条件記録」を指示する。この指示により、本体部10の制御を行う制御プロセッサ(CPU)11は、内部記憶装置12の所定領域に「設定条件記録」として記録している超音波診断装置の駆動条件やゲインやプリセットなどの画質条件の設定データを読み出す。さらに制御プロセッサ(CPU)11の制御により、ステップS38で、この読み出したデータをインターフェース手段13のICタグ送受信部13dを介しアンテナ23から、カルテ2のICタグ30へ無線送信し、これの読み書き可能なメモリ(RAM)領域であるデータ書込みRAM部(図示せず。)へ書き込む。この書き込まれた駆動条件や画質条件のデータは被検体が次回通院して再受診するまで、超音波診断装置の設定条件データとして記録維持される。なお、この初診における診断内容自体の記録は、カルテ2の一般的或いは当該医療機関の規定する様式に則って、医療従事者が記述或いは資料を貼付して作成される。
【0033】
なお、設定条件データの記録としてステップS38で内部記憶装置12から読み出し、ICタグ30データ書込みRAM部へ書き込むデータは、この超音波診断装置の画像モード毎に操作設定される、画像モードの種類、接続するプローブ種別、フォーカス位置、フォーカス幅、ドプラパルス幅などの各画像モードにおけるプリセット項目と、ゲイン、ダイナミックレンジ、タイムゲインコントロール等の画質条件の各設定条件データ値である。
【0034】
次に、2回目以降の再受診の被検体は、当該被検体を特定して既に作成した前記のカルテ2を再診受付けにおいて受け取り、これを持参して所望の診療科において、これを提示して受診する。図3にフローチャートを示すこの再受診では、先ず、医師或いは検査技師がカルテ2をアンテナ23の交信エリア内に置く(ステップS41)。この交信エリアは、アンテナ23の位置や出力が予め調整・設定されて、診療用机の上面やアンテナ近傍に設置されたアンテナ台などにその範囲が設定され、診療の担当者はこれを知り得ている。
【0035】
交信エリアに置かれたカルテ2のICタグ30は、アンテナ23を介して本体部10から発信されるチェック信号に応答して、先ず、初診受付においてデータ保存ROM部に書き込みした当該の被検体ID、被検体氏名、生年月日などからなる被検体情報データをステップS42で送信する。これを受信した本体部10の制御を行う制御プロセッサ(CPU)11が、ステップS43aで、これ等が超音波診断装置1の入力装置22から操作者により入力されたと同様に、内部記憶装置12の所定の一時記憶保存エリアに書き込み、さらに、この一時記憶保存エリアに書き込まれた各データ値を、モニタなどの表示手段の表示画面の該当する項目データとして、操作者の入力操作なしで自動的にモニタ21にステップS43bで表示し、カルテ被検体情報の自動表示を行う。
【0036】
さらに、ステップS44で、ICタグ30は、読み書き可能なメモリ領域であるデータ書込みRAM部に記録されている設定条件データの記録も、応答して送信する。アンテナ23を介しインターフェース手段13のICタグ送受信部13dに受信された設定条件データは、制御プロセッサ(CPU)11の制御により、内部記憶装置12の「設定条件記録」領域に一旦上書き記録されて(ステップS45a)、当該被検体の再診における超音波診断装置1の駆動条件やゲインやプリセットなどの画質条件の初期設定条件として、このデータ内容を基に制御プロセッサ(CPU)11が、ステップS45bで本体部10の各機能構成ブロックの起動設定を自動的に、操作設定する。この設定の制御により、超音波診断装置1は、再診被検体が前回の受診したときの駆動条件や画質条件が自動的に再現されて設定され、操作者はステップS46で対象の被検体の診断或いは検査画像を撮る。
【0037】
再診において、医師或いは検査技師が、他の設定に変更するときには、入力装置22のトラックボール22a、スイッチ・ボタン22b、マウス22c、キーボード22dなどを操作して新たな設定を指示すれば(ステップS47)、これを検知した制御プロセッサ(CPU)11が、ステップS48で内部記憶装置12の設定条件の記録領域の対応項目を指示内容で上書し、当該機能構成ブロックの作動が変更される。
【0038】
再診の被検体に対する一連の超音波画像診断或いは超音波画像検査を終了する時に(ステップS49)、医師或いは検査技師が、ステップS50でカルテ2を交信エリア内の診療用机の上面やアンテナ台などに置き、入力装置22の設定条件の記録を指示する。この指示により、制御プロセッサ11は、ステップS51で、内部記憶装置12の所定領域の設定条件記録データを読み出し、これをインターフェース手段13のICタグ送受信部13dを介しアンテナ23からカルテ2のICタグ30へ無線送信する。さらにこれを受信したICタグ30は、読み書き可能なデータ書込みRAM部の所定領域へ上書きする。この書き込まれた設定条件の駆動条件や画質条件のデータは、被検体が次に通院して再受診するまで記録維持され、前回設定条件情報の自動設定を行う。
【0039】
また、超音波診断装置自体が、小型のポータブル型やキャスタ付きの手押し移動ができるいわゆる可搬タイプの超音波診断装置であって、被検体の居る病室における診断、検査や、出張して病院外の移動検診などのように、院内LANあるいはインターネットなどのネットワーク接続が行えないような環境においても、被検体毎の識別情報や医用情報、さらには機器の過去の設定条件情報など、比較的容量の大きい情報・テータを、本実施形態のICタグにより簡便に装置に入出力できる。
【0040】
さらに、上では、ICタグに記録された情報を超音波診断装置へ読み込み、超音波診断装置の設定データをICタグのRAM部へ更新書き込みすることを説明した。このように、読み・書きの両方が行われるものではなく、例えば、ICタグに記録された情報を超音波診断装置へ読み込む交信が行われるもの、いわゆるICタグのリーダ、あるいは超音波診断装置の設定データをICタグのRAM部へ更新書き込む交信が行われるもの、いわゆるICタグのライタ、のいずれであっても、操作する医師や検査技師の超音波診断装置に対する操作性の向上、すなわち、入力操作の手間、あるいは入力ミスの排除などを操作負担の軽減の図る超音波診断装置を提供できることは明らかである。
【0041】
本実施形態によれば、被検体が診察を受ける場合には、当該被検体のカルテは被検体と共に移動し、医師或いは検査技師に必ず提示されるので、データの記録媒体が手許に存在し、確実に利用できる。また、超音波診断装置では、非接触の無線交信によりデータが送受信され、これ等を煩雑な操作を行うこと無く直接処理することができるので、診断業務において被検体スループットの向上を図ることができる。
【0042】
また、本実施形態によれば、とりわけ可搬タイプの超音波診断装置では、LANあるいはインターネットなどのネットワーク接続によらず、比較的大量の情報に対する操作性の向上が図れる効果もある。
【0043】
(実施形態2)
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、既にICタグを設けていない従来のカルテにより診療の記録を行っている場合に、本発明の目的とする被検体識別情報及び対象の検査プリセット条件が、煩雑で無い単純な操作により確実で安定に設定される超音波診断装置を提供することができる。
【0044】
本実施形態では、非接触ICタグを被検体が受診時に携行装着するリストバンドに設けられる。このリストバンドのICタグには、初診受診時或いは本実施形態の超音波診断装置の稼動後最初に受診する時に、図2(a)に示すフローチャートのステップS23で、被検体情報を読み取り専用のデータ保存ROM部に書き込み、カルテと共に被検体に交付する。このとき,被検体には手首にこのリストバンドを装着するように指導して手渡す。
【0045】
次に、診療科における超音波診断及び検査の受診では、図2(b)のフローチャートに示す手順のステップS31及びステップS37は、本実施形態のアンテナ23の交信エリアを問診する被検体の位置及び診断する被検体用寝台の付近に設定して、同等の作用が得られる。したがって、本実施形態においても、同図に示す初回の手順により、ステップS33で、超音波診断装置1の入力装置22から入力されたと同様に、リストバンドに設けたICタグのデータ保存ROM部に書き込みした被検体情報データが、内部記憶装置12の所定の一時記憶保存エリアに書き込まれる。さらに、ステップS34で、この一時記憶保存エリアに書き込まれた各データ値が、モニタ21に表示される。また、ステップS38で、この内部記憶装置12のデータを、リストバンドに設けたICタグのデータ書込みRAM部へ書き込む。
【0046】
再診療においても、上述の交信エリアの設定がなされており、図3のフローチャートのステップS41及びステップS50は、前述の実施形態1と同等の作用が得られて、実施形態1と同様に作用作動し、リストバンドに設けたICタグに記録されているデータが読み出されて、ステップS43bでは、操作をする医師や検査技師の煩雑な操作を必要とせず被検体情報が表示され、カルテ被検体情報の自動表示を行う。また、ステップS50では、超音波診断装置の内部記憶装置12の所定領域に一時記録した設定条件記録データを、リストバンドに設けたICタグ30の読み書き可能なデータ書込みRAM部へ上書きする。この書き込まれた設定条件記録の駆動条件や画質条件のデータは、このICタグを設けたリストバンドがカルテと共に回収されて、被検体が次に通院して再受診するまでカルテと共に保管され、再診時に再び当該被検体に渡されて、繰り返し利用し、前回設定条件情報の自動設定を行うことができる。
【0047】
本実施形態によれば、ICタグを設けていない従来のカルテを既に使用する被検体に対しても、本実施形態に関わるICタグをリストバンドに設けて交付できて、そのICタグは当該被検体と共に移動し、医師或いは検査技師が行う超音波診断の受診時には必ず超音波診断装置の近くに位置して提示されるので、データの記録媒体を確実に利用でき安定な作動が行える。また、超音波診断装置では、非接触の無線交信によりデータが送受信され、これ等を煩雑な操作を行うこと無く直接処理することができるので、診断業務において被検体スループットの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施形態の構成を示す図。
【図2】本発明の一実施形態による初診受付及び初回診察の手順を示すフローチャート。
【図3】本発明の一実施形態による再診療の手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0049】
1・・・超音波診断装置、
2・・・カルテ、
10・・・本体部、
11・・・制御プロセッサ(CPU)、
12・・・内部記憶装置、
13・・・インターフェース手段、
13a・・・ネット・外部記憶装置部、
13b・・・操作部パネル部、
13c・・・ICタグアンテナ部、
14・・・送受信ユニット、
15・・・信号処理部、
15a・・・Bモード処理ユニット、
15b・・・ドプラ処理ユニット、
16・・・画像生成回路、
17・・・画像メモリ、
18・・・ソフトウェア格納部、
19・・・バス、
20・・・超音波プローブ、
21・・・モニタ、
22・・・入力装置、
22a・・・トラックボール、
22b・・・スイッチ・ボタン、
22c・・・マウス、
22d・・・キーボード、
23・・・アンテナ、
24・・・外部機器接続コネクタ。




 

 


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