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発明の名称 空気浄化装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−89754(P2007−89754A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−281830(P2005−281830)
出願日 平成17年9月28日(2005.9.28)
代理人 【識別番号】100078765
【弁理士】
【氏名又は名称】波多野 久
発明者 中濱 敬文 / 佐藤 和雄 / 荒木 邦行 / 三上 誠
要約 課題
本発明は、通風抵抗を小さくして通風流量を充分にかつスムーズに確保し、殺菌・脱臭などの触媒による空気浄化効果を効果的かつ効率的に発揮する空気浄化装置を提供する。

解決手段
本発明に係る空気浄化装置は、酸化触媒または還元触媒を担持した触媒担持体20をダクト11内にその長手方向に沿って設けるとともに、触媒担持体20の両端部に上流側じゃま板21および下流側じゃま板22をそれぞれ設け、上流側じゃま板21および下流側じゃま板22間を触媒担持体20により担持体上流側領域24と担持体下流側領域25とに区画し、担持体上流側領域24は、ダクト11内上流側流路12aに連通される一方、担持体下流側領域25は、ダクト11内下流側流路12bに連通されたものである。
特許請求の範囲
【請求項1】
酸化触媒または還元触媒を担持した触媒担持体をダクト内にその長手方向に沿って設けるとともに、
前記触媒担持体の両端部に上流側じゃま板および下流側じゃま板をそれぞれ設け、
上記上流側じゃま板および下流側じゃま板間を触媒担持体により担持体上流側領域と担持体下流側領域とに区画し、
上記担持体上流側領域は、ダクト内上流側流路に連通される一方、前記担持体下流側領域は、ダクト内下流側流路に連通されたことを特徴とする空気浄化装置。
【請求項2】
前記触媒担持体は、多孔質構造、格子構造、ハニカム構造あるいはメッシュ構造に構成され、担持体上流側領域は触媒担持体を介して担持体下流側領域に連通され、前記触媒担持体の表面および孔内に酸化触媒または還元触媒が担持された請求項1記載の空気浄化装置。
【請求項3】
前記触媒担持体は、上流側じゃま板および下流側じゃま板の少なくとも一方を介してダクト内周壁に固定された請求項1記載の空気浄化装置。
【請求項4】
前記触媒担持体は、ダクト内空間を2分割するように、ダクト内長手方向に沿って延設されたプレート状あるいは捩れプレート状の仕切プレートで構成した請求項1記載の空気浄化装置。
【請求項5】
前記触媒担持体は、筒状構造に構成され、この触媒担持体は上流側じゃま板または下流側じゃま板を介してダクト内周壁に片持梁状に支持され、触媒担持体の自由端側は下流側じゃま板または上流側じゃま板の端板で閉塞された請求項1記載の空気浄化装置。
【請求項6】
前記触媒担持体は、筒状担持体と、この筒状担持体内に設けられる仕切担持体プレートとから一体に構成され、仕切担持体プレートは、筒状担持体内の空間を複数の小空間に仕切り、各小空間が筒状担持体の長手方向にかつ平行に延設された請求項1または5記載の空気浄化装置。
【請求項7】
前記仕切担持体プレートは、平板状あるいは横断面十字状に形成された請求項6記載の空気浄化装置。
【請求項8】
前記仕切担持体プレートは横断面十字状に形成され、仕切担持体プレートの中央部に長手方向に補強マンドレルを延設し、この補強マンドレルを上流側じゃま板および下流側じゃま板に連結された請求項6記載の空気浄化装置。
【請求項9】
前記筒状担持体は、弾性材料で形成され、ダクト内周壁に固定された内周フランジ状のじゃま板に筒状担持体が片持梁状に設けられ、筒状担持体の自由端側がスペーサを介してダクト内周壁にダクト長手方向に沿って保持された請求項1記載の空気浄化装置。
【請求項10】
前記触媒担持体は、角筒状あるいは円筒状の筒状担持体を有し、この筒状担持体の内周壁にヘリカルプレートを長手方向に沿って改装された請求項1または5記載の空気浄化装置。
【請求項11】
前記ヘリカルプレートは外周側より内周側がダクト下流側にシフトせしめられた請求項10記載の空気浄化装置。
【請求項12】
前記触媒担持体は、角筒状および円筒状の筒状担持体を有し、この筒状担持体の上流側開口を集塵フィルタで覆設した請求項1または5記載の空気浄化装置。
【請求項13】
前記集塵フィルタはプレート状あるいは上流側に凸形状に形成された請求項1記載の空気浄化装置。
【請求項14】
前記触媒担持体は、担持体外筒とこの外筒内に収容される担持体内筒とから多重筒構造に構成され、この触媒担持体は、一側が内周フランジ状のじゃま板によりダクト内周壁に固定される一方、触媒担持体の他側が触媒体外筒とその内筒との間が環状端板としてのじゃま板で閉塞され、前記触媒担持体とダクト内周壁との間を内周フランジ状のじゃま板で、また担持体内筒は端板で閉塞され、
前記触媒担持体をダクト内周壁とのスリーブ状空間および担持体内筒内の空間が担持体上流側領域あるいは担持体下流側領域に形成され、担持体外筒と担持体内筒との間の空間が担持体下流側領域に形成され、担持体外筒と担持体内筒との間の空間が担持体下流側領域あるいは担持体上流側領域に形成された請求項1記載の空気浄化装置。
【請求項15】
前記触媒担持体は、多数の長手方向貫通孔を有する柱状体で構成し、前記柱状体を上流側じゃま板と下流側じゃま板の間で保持する一方、前記各貫通孔は上流側および下流側の一方が閉塞され、下流側が閉塞された各貫通孔内空間を担持体上流側領域に形成し、上流側が閉塞された各貫通孔空間を担持体下流側領域に形成し、前記柱状体とダクト内周壁の間のスリーブ状空間を担持体上流側領域あるいは担持体下流側領域に形成し、上記担持体上流側領域をダクト内上流側流路に、担持体下流側領域をダクト内下流側流路にそれぞれ連通させた請求項1記載の空気浄化装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、触媒作用で空気を浄化させる空気洗浄装置に係り、特に、酸化または還元触媒を用いた空気浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、この種の空気浄化装置は、建物の室内や冷蔵庫の庫内や乗物内の空気に含まれている臭気成分や有害成分を分解して脱臭したり、浄化するようになっている。
【0003】
このうち、冷蔵庫に備えられる空気浄化装置は、特許文献1に記載されたように構成され、角筒状のダクト内に形成される流路に脱臭装置として設けられる。この脱臭装置は、流路内にプレフィルタ、放電手段、光触媒モジュールおよびオゾン分解手段を順次配置し、流路に案内される空気に、放電手段による高電圧放電により紫外線やオゾンを発生させ、発生した紫外線を光触媒モジュールにより光触媒作用させ、またオゾンをオゾン分解手段によりオゾン分解作用させて庫内の冷気に含まれている臭気成分や有害成分を酸化分解し、脱臭したり、空気浄化している。
【0004】
しかし、空気浄化装置は、ダクト内の流路にプレフィルタ、放電手段、光触媒モジュールおよびオゾン分解手段等の多数の装置構成機器をそれぞれ配置した構成のため、ダクト内流路の通風抵抗が大きく通風流量を充分に確保することができない。このため、空気浄化装置は、殺菌や脱臭作用に寄与する流体流量が少なく、充分な空気浄化効果を挙げることが困難であった。
【0005】
また、従来の空気浄化装置は、図24および図25に示すように、角筒状ダクト1内に形成される流路2を横断するように、直交方向または斜めに触媒担持体3または4が設置される。触媒担持体3または4は、多孔質構造やハニカム構造に構成され、酸化触媒や還元触媒を担持している。
【0006】
触媒担持体3または4をダクト1内の流路(通風断面積:S)2に直交するように横断設置したり、斜設しているが、横断設置した場合、耐風圧の関係から点線で示す担持体厚みがTと大きくしなければならず、通風抵抗が増大する。触媒担持体3を斜設した場合にも、実線で示す担持体幅がTだけ必要となる。
【0007】
触媒担持体3または4に酸化または還元触媒を担持させてダクト1内の流路2の横断面を覆うように断面全域に配置すると、触媒担持体3は体積V(=S・T)となり、通風抵抗はR・Rの曲線で表わされるように大きい。
【0008】
触媒担持体3をダクト1内流路2に横断配置した場合には、図26に示すように、空気浄化装置の通風抵抗は曲線Rで表わされ、図示しない送風機の送風特性(曲線C)との組合せでは、大きな圧力損失Pが発生し、通風風量はQと少ない。
【0009】
触媒担持体4をダクト1内の流路2に長手方向に斜めに配置した場合には、通風抵抗は通風抵抗曲線Rで表わされ、通風流量Qとやや増加するものの大きく、空気浄化装置により、殺菌や脱臭などの浄化反応に寄与する流体流量(通風量)が少なく、空気浄化効果が小さい。
【0010】
また、触媒担持体3または4の担持体材料はセラミック、紙などが用いられるために、機械的・物理的強度が弱く、剛性上問題があった。
【0011】
さらに、空気浄化装置に用いられるダクト1は、多くの場合、直線的ではなく、途中で曲がったり、流路断面積が変化している。しかも、空気浄化装置1に案内される空気は、一般に塵埃などを含んでおり、触媒担持体3または4に目詰まりが発生し易く、目詰まりが発生すると通風抵抗がより大きくなり、メンテナンスのインターバルが短くなって、メンテナンスコストが割高になる課題があった。
【特許文献1】特開2001−355958号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、通風抵抗を小さくして通風流量を充分に確保し、殺菌・脱臭などの空気浄化効果を効率的に発揮することができる酸化または還元触媒を用いた空気浄化装置を提供することを目的とする。
【0013】
本発明の他の目的は、非直線的ダクトにも対応でき、触媒担持体が目詰まりしにくくメンテナンスのインターバルを長期化し、メンテナンスコストを低減させた酸化または勧化触媒を用いた空気浄浄化装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係る空気浄化装置は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、酸化触媒または還元触媒を担持した触媒担持体をダクト内にその長手方向に沿って設けるとともに、前記触媒担持体の両端部に上流側じゃま板および下流側じゃま板をそれぞれ設け、上記上流側じゃま板および下流側じゃま板間を触媒担持体により担持体上流側領域と担持体下流側領域とに区画し、上記担持体上流側領域は、ダクト内上流側流路に連通される一方、前記担持体下流側領域は、ダクト内下流側流路に連通されたものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る空気浄化装置においては、触媒担持体を通る通風抵抗を小さくして通風流量を充分かつスムーズに確保し、殺菌・脱臭などの触媒による空気浄化効果を効率的かつ効果的に発揮することができる。
【0016】
本発明に係る空気浄化装置は非直線的ダクトにも対応でき、触媒担持体が目詰まりを起こしにくく、メンテナンスのインターバルを長期化し、メンテナンスコストを大幅に低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明に係る空気浄化装置の実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0018】
[第1実施形態]
図1および図2は本発明に係る空気浄化装置の第1実施形態をそれぞれ示す図である。この空気浄化装置10は、建物内や冷蔵庫の庫内に設けられ、酸化触媒または還元触媒の触媒作用を利用して殺菌・脱臭等の空気浄化を行なうものである。
【0019】
空気浄化装置10は、建物や車内、冷蔵庫の庫内に配置される角筒状(円筒状でもよい。)のダクト11を有し、このダクト11内に空気が案内される流路12が形成される。ダクト11内の流路12には酸化触媒または還元触媒を担持した触媒担持体13が流路長手方向に沿って設置され、格納される。触媒担持体13は金属材料、樹脂材料、あるいはセラミック材料、好ましくは弾性材料で形成され、多孔質構造、格子構造、ハニカム構造あるいはメッシュ構造に構成される。
【0020】
触媒担持体13は、矩形のプレート状に形成され、ダクト11内の流路12を担持体上流側領域15と担持体下流側領域16とに区画している。触媒担持体13は、ダクト13内の横断面を略等分に区分している。
【0021】
触媒担持体13の両端部に流路12を部分的に閉塞する上流側および下流側じゃま板17,18がそれぞれ堰きとして設けられ、触媒担持体13の一端側は上流側じゃま板17を介して流路12の内周壁に設けられ、その他端側は下流側じゃま板18を介して流路12の反対側内周壁に設けられる。触媒担持体13は、上流側じゃま板17および下流側じゃま板18によりダクト11内流路12の長手方向に沿って平行に固定され、ダクト11内に格納される。
【0022】
触媒担持体13により上流側および下流側じゃま板17,18間に形成される担持体上流側領域15は上流側じゃま板17の開口を介してダクト11の上流側流路12aに連通され、担持体下流側領域16は下流側じゃま板18の開口を介してダクト11の下流側流路12bに連通される。また、担持体上流側領域15は担持体下流側領域16に触媒担持体13の反応孔(連通孔)を介して連通している。この反応孔に酸化触媒や還元触媒が担持されている。
【0023】
空気浄化装置10のダクト11は、触媒担持体13がダクト11の横断面を略等分に二分するようにダクト断面の略中央に、ダクト長手方向に沿って配置される。触媒担持体13の厚さをT(<<T)、面積をS(=V/T>>S)とすると、長手方向長さを適宜調整することにより、面積Sが非常に大きくなり、この空気浄化装置10の通風抵抗Rは、
[数1]
R≒R・(T/T)・(S/S)=R・(T/T
となり、Rより充分に小さくなる。
【0024】
すなわち、空気浄化装置10の通風抵抗曲線Rは、触媒担持体13の表面積Sが非常に大きくなり、図3に示すように構成され、従来の空気浄化装置の通風抵抗曲線R・Rより小さくなり、通風特性がCで表わされる従来と同じ送風機のものでは通風流量Qが増加する。
【0025】
通風流量Qの増加により、空気中に含まれ、触媒に接触・付着または接近した物質は触媒の酸化または還元反応によって分解される。例えば、アンモニア(NH)、アセトアルデヒド(CHCHO)などの分子量の小さな臭気性ガスなどは、流速が数m/sec程度以下の範囲で通風流量が増加すると、分解されるガス量が増加し、空気浄化効果は大きくなる。
【0026】
なお、この空気浄化装置10において、触媒担持体13を矩形プレート状に形成してダクト長手方向に平行に配設した例を示したが、上流側じゃま板17および下流側じゃま板18の堰の高さを小さくして、矩形プレート状の触媒担持体13を斜めに設けてもよい。この場合にも、触媒担持体13の表面積が大きくなる分、通風抵抗を小さくすることができる。さらに、触媒担持体13に捩りを入れ、捩られた触媒担持体13の両端部を上流側じゃま板17と下流側じゃま板18で支持させてもよい。
【0027】
[第2実施形態]
図4および図5は、本発明に係る空気浄化装置の第2実施形態を示すものである。
【0028】
この実施形態に示された空気浄化装置10Aは、角筒状あるいは円筒状のダクト11内の流路12に、酸化触媒あるいは還元触媒を担持した筒状の触媒担持体20が、ダクト11の長手方向に沿ってほぼ平行に格納される。触媒担持体20の両端部に内周フランジを形成する上流側じゃま板21と閉塞板を形成する下流側じゃま板22とが設けられ、触媒担持体20は上流側じゃま板21を介してダクト11の内周壁に設けられる。触媒担持体20は、角筒状あるいは円筒状等の筒状担持体23を有し、この筒状担持体23は、金属材料、セラミック材料、あるいは樹脂材料、好ましくは弾性材料で形成され、多孔質構造、格子構造、ハニカム構造あるいはメッシュ構造に構成される。
【0029】
触媒担持体20は上流側じゃま板21に片持梁状に固定され、触媒担持体20の自由端側に下流側じゃま板22が端板あるいは閉塞板として設けられる。触媒担持体20は内部に担持体上流側領域24を形成し、触媒担持体20の外周側とダクト内周壁との間で担持体下流側領域25を形成している。上流側じゃま板21と下流側じゃま板22との間は、筒状触媒担持体20により担持体上流側領域24と担持体下流側領域25とに区画される。
【0030】
担持体上流側領域24は、担持体下流側領域25に触媒担持体20の多数の反応孔(貫通孔、網目孔)を介して連通される一方、担持体上流側領域24は上流側じゃま板21の開口(フランジ口)を介してダクト上流側流路12aに連通され、担持体下流側領域25は、下流側じゃま板22周りの環状開口を介してダクト下流側流路12bに連通される。
【0031】
触媒担持体20は酸化触媒や還元触媒を担持して筒状、好ましくは角筒状(円筒状や楕円筒状であってもよい。)をなし、端板としての下流側じゃま板22で閉塞される。下流側じゃま板22は、プレート状の触媒担持体構造に構成してもよい。この場合、端板としての触媒担持体の肉厚は、筒状触媒担持体20の厚みより大きく形成され、端板としての触媒担持体を通る空気流量が筒状担持体23を通る空気流量との間で調整される。
【0032】
触媒担持体20は、第1実施形態に示された触媒担持体13と同じ材料で、同じ構造に構成される。
【0033】
第2実施形態に示された空気浄化装置10Aにおいては、触媒担持体20のダクト長手方向に垂直な面の投影形状を環状とし、触媒担持体20とダクト内周壁との間に隙間(スリーブ状空間)を設け、筒状触媒担持体20内に担持体上流側領域24を、触媒担持体20の外周側に担持体下流側領域25をそれぞれ形成する。
【0034】
そして、筒状触媒担持体20を上流側じゃま板21を介してダクト内周壁に固定し、触媒担持体20を筒状に構成したので、空気流通用表面積、ひいては空気の通過面積を充分に大きくとることができ、通風抵抗Rを小さくして空気流量Qを増加させることができる。
【0035】
この空気浄化装置10Aにおいても、空気中に含まれる臭気成分や有害成分を、触媒担持体20に担持された酸化触媒や還元触媒と積極的に接触させたり、付着または接近させることができ、酸化または還元反応によって分解させ、空気浄化作用を効率よく効果的に行なうことができる。下流側じゃま板22を触媒担持体で構成した場合には、触媒担持体の接触面積とにより増加させることができるので、空気浄化作用はより一層向上する。
【0036】
なお、図4に示された空気浄化装置10Aは、筒状の触媒担持体23を上流側じゃま板21を介してダクト内周壁に固定した例を示したが、上流側じゃま板を端板で構成し、下流側じゃま板を内周フランジ状あるいはリング状に形成し、筒状の触媒担持体23を下流側じゃま板22によりダクト内周壁に片持梁状に固定し、この触媒担持体23の自由端側を端板としての上流側じゃま板で閉塞してもよい。
【0037】
この場合には、空気浄化装置10Aは、筒状触媒担持体23とダクト内周壁との間にスリーブ状の担持体上流側領域が、触媒担持体23内に担持体下流側領域が形成される。担持体上流側領域は上流側じゃま板外周側の開口を通じてダクト内上流側流路12aに連通され、担持体下流側領域は下流側じゃま板の中央側開口を通じてダクト内下流側流路12bに連通される。
【0038】
[第3実施形態]
図6および図7は、本発明に係る空気浄化装置の第3実施形態を示すものである。
【0039】
この実施形態に示された空気浄化装置10Bは、酸化触媒または還元触媒を担持した触媒担持体30の構造に特徴を有し、他の構成および作用は第2実施形態に示された空気浄化装置10Aと異ならないので、同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0040】
空気浄化装置10Bの触媒担持体30は、角筒状あるいは円筒状等の筒状担持体23を有し、この筒状担持体23内にブリッジ状の仕切担持体プレート31を筒状担持体23の長手方向に介装させて一体化し、横断面「日」形状に構成したもので、触媒担持体30の物理的・機械的強度を向上させたものである。仕切担持体プレート32は筒状担持体31内の内部空間を2分するように設けられる。仕切られた内部空間(小空間)は筒状担持体31の長手方向にかつ平行に延設される。この仕切担持体プレート32は筒状担持体31内に斜めに設置してもよい。
【0041】
空気浄化装置10Bの触媒担持体30は、上流側じゃま板17と下流側じゃま板18との間で、触媒担持体30内に内部空間を長手方向に沿って2分された担持体上流側領域24と触媒担持体30の外周側かつダクト11内周壁との間に形成された担持体下流側領域25とに区画される。
【0042】
担持体上流側領域24は筒状の触媒担持体30の網目状あるいは貫通穴形状の反応孔を介して担持体下流側領域25に連通される。触媒担持体30の反応孔には酸化触媒や還元触媒が担持されている。また、担持体上流側領域24は、内周フランジ状の上流側じゃま板21の開口(連通口)を介してダクト11内の上流側流路12aに連通され、担持体下流側領域25は端板としての下流側じゃま板22の外周側開口を介してダクト11の下流側流路12bに連通される。
【0043】
下流側じゃま板22は、第2実施形態の空気浄化装置10Aで示されたものと同様、プレート状の触媒担持体で構成してもよい。この場合、下流側じゃま板22を構成する触媒担持体の厚みを筒状触媒担持体30の筒状担持体20や仕切担持体プレート31の厚みより厚くすることが望ましい。
【0044】
図6および図7に示された空気浄化装置10Bは、第2実施形態に示された触媒担持体20と同様、触媒担持体30の筒状担持体31の厚みを薄くすることができ、長手方向長さを大きくとれば、空気の通過面積は充分に大きくとることができ、通過風量が増加する。
【0045】
その際、触媒担持体30は担持体上流側領域24内に仕切プレート31を一体に備えて梁の効果が生じ、物理的・機械的強度が補強された補強構造に構成される一方、触媒担持体30の接触面積をより増大させることができ、酸化あるいは還元反応の促進を図ることができる。下流側じゃま板22を触媒担持体で構成した場合により、酸化あるいは還元反応をより一層促進させることができる。
【0046】
また、空気浄化装置10Bは、筒状の触媒担持体30内の空間を担持体上流側領域24として、触媒担持体30とダクト内周壁との間を担持体下流側領域25とした例を示したが、第2実施形態と同様に、筒状の触媒担持体30内を担持体下流側領域に、触媒担持体30とダクト内周壁との間を担持体上流側領域にそれぞれ構成してもよい。この場合、上流側じゃま板を端板に、下流側じゃま板が内周フランジ状あるいはリング状に形成され、図6に示された上流側じゃま板21と下流側じゃま板22と入れ替えられる。
【0047】
[第4実施形態]
図8および図9は、本発明に係る空気浄化装置の第4実施形態を示すものである。
【0048】
この実施形態に示された空気浄化装置10Cは、酸化触媒または還元触媒を担持した触媒担持体35の構造に特徴を有し、他の構成および作用は、第2実施形態に示された空気浄化装置10Aと異ならないので、同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0049】
空気浄化装置10Cの触媒担持体35は、角筒状あるいは円筒状等の筒状担持体23内に横断面十字状の仕切担持体プレート36を筒状担持体23の長手方向に介装させて一体化したものである。筒状担持体23と補強プレートを兼ねた仕切担持体プレート36とは一体構造に形成され、内部に担持体上流側領域24が形成される。この担持体上流側領域24は筒状担持体23内に仕切担持体プレート36を介装することにより複数、例えば4つの小領域(小空間)に区画される。筒状担持体23および仕切担持体プレート36は、触媒担持体35で構成される一方、触媒担持体35の端部を覆う端板としての下流側じゃま板22もディスク状あるいはプレート状の触媒担持体で構成してもよい。
【0050】
また、触媒担持体35の外周側に、ダクト11の内周壁との間に担持体下流側領域25が形成され、この担持体下流側領域25は担持体上流側領域24に触媒担持体35の多数の網目状あるいは貫通孔状の反応孔(小孔)を介して連通される。担持体上流側領域24は、内周フランジとしての上流側じゃま板21の開口を介してダクト11の上流側流路12aに連通され、担持体下流側領域25は、下流側じゃま板22とダクト内周壁との間のトーラス状あるいはリング状開口を介してダクト下流側流路12bに連通される。
【0051】
この触媒担持体35は筒状担持体23を介して担持体上流側領域24と担持体下流側領域25を連通させたから、触媒を担持した流路面積を大きくとることができ、さらに、筒状担持体23内に横断面十字状の仕切担持体プレート36を設けたので、触媒接触面積を増大させることができる。下流側じゃま板22を触媒担持体で構成した場合には、流路面積をより一層増加させることができる。
【0052】
第4実施形態に示された空気浄化装置10Cは、触媒担持体35を筒状担持体23とその内部に設けられる横断面十字状の仕切担持体プレート36にて一体に構成したので、触媒担持体35の物理的・機械的強度をより一層向上させることができる一方、強度を向上させ、剛性を高めても異方性を減少させることができる。
【0053】
また、触媒担持体35は、横断面十字状の仕切担持体プレート36を内部に備えて筒状担持体23で構成したので、空気の通過面積を充分大きくとることができ、かつ、空気と接触する触媒担持体の接触表面積も増大させることができるので、空気流量を増加させることができ、酸化または還元反応によって分解される物質(臭気成分や有害成分)を増加させることができる。
【0054】
第4実施形態に示される空気浄化装置10Cにおいても、触媒担持体35内に担持体上流側領域24を、触媒担持体35とダクト内周壁との間にスリーブ状の担持体下流側領域25をそれぞれ形成した例を示したが、触媒担持体35内を担持体下流側領域に、触媒担持体35とダクト内周壁との間をスリーブ状の担持体上流側領域にそれぞれ形成してもよい。この場合にも、上流側じゃま板21と下流側じゃま板22は互いに入れ替わり、上流側じゃま板を端板形状に、下流側じゃま板は内周フランジ形状にそれぞれ形成してもよい。
【0055】
[第5実施形態]
図10および図11は、本発明に係る空気浄化装置の第5実施形態を示すものである。
【0056】
この実施形態に示された空気浄化装置10Dの基本的構造は、図8および図9に示された空気浄化装置10Cと補強構造を除いて異ならないので、同じ構成および作用には同一符号を付して説明を省略する。
【0057】
第5実施形態に示された空気浄化装置10Dは、内周フランジとしての上流側じゃま板21の中央開口部に補強部材として横断面十字状のクロスバー38を介装させる一方、このクロスバーの中央部と下流側じゃま板22の中央部とを補強を兼ねた連結バー(補強マンドレル)39で連結し、触媒担持体40を片持梁状にサポートしている。連結バー39は、クロスバー38を介して上流側じゃま板21と下流側じゃま板22とを連結し、筒状の触媒担持体40の機械的・物理的強度を向上させ、剛性アップを図っている。
【0058】
触媒担持体40は、角筒状(あるいは円筒状)の筒状担持体23内に横断面十字状の仕切担持体プレート36が介装されて一体化される一方、仕切担持体プレート36の中心部に高強度の部材として連結バー39が補強マンドレルとして長手方向に沿って介装され、触媒担持体40が補強される。
【0059】
この触媒担持体40は、筒状担持体23内に担持体上流側領域24が形成され、この担持体上流側領域24は、仕切担持体プレート36により4つの小領域(小空間)に区画される。担持体上流側領域24は、上流側じゃま板21のクロスバー38により形成される基盤目状(格子状)の開口を介してダクト11内の上流側流路12aに連通される。
【0060】
担持体上流側領域24は触媒担持体35の筒状担持体23を介してスリーブ状の担持体下流側領域25に連通され、この下流側領域25は、下流側じゃま板22の外周側とダクト内周壁とで形成されたトーラス状あるいはリング状開口を介してダクト下流側領域12bに連通している。
【0061】
触媒担持体35は、角筒状(あるいは円筒状)のダクト11内に固定された内フランジ状の上流側じゃま板21に片持梁状に取り付けられる。この場合、下流側じゃま板22が高強度の連結バー39を介して上流側じゃま板21のクロスバー38に連結され、上流側じゃま板21はダクト11の内周壁に固定されるので、触媒担持体35は、支持強度が向上し、大きな剛性力をもって片持梁状に保持される。
【0062】
また、空気浄化装置10Dを構成する触媒担持体40は、角筒状の筒状担持体23と横断面十字状の仕切担持体プレート36より一体に構成される一方、仕切担持体プレート36の中心部に軸方向(長手方向)に延設された連結バー39で強度的に補強される。連結バー39の両端部は上流側じゃま板21のクロスバー38と下流側じゃま板22に固定され、上流側じゃま板21を介して筒状ダクト11の内周壁に固定される。
【0063】
この空気浄化装置10Dは、片持梁状の触媒担持体40を上流側じゃま板21を介してダクト内周壁に固定され、触媒担持体40は高強度の連結バー39により補強されて取り付けられる。しかも、この触媒担持体40内の担持体上流側領域24はダクト上流側流路12aに上流側じゃま板21の中央開口部を介して連通され、この担持体上流側領域24に触媒担持体40を介して連通される担持体下流側領域25は、下流側じゃま板22で形成される環状の開口を介してダクト下流側流路12bに連通される。
【0064】
担持体上流側領域24は、触媒担持体40の筒状担持体23内に複数、例えば4つの小領域(小空間)に分けて形成され、担持体下流側領域25は、触媒担持体40の外周側とダクト内周壁との間に形成されるスリーブ状の領域である。
【0065】
この空気浄化装置10Dにおいても、触媒担持体40は筒状担持体23と横断面十字状の仕切担持体プレート36にて一体構成し、仕切担持体プレート36の中心部に連結バー39を設けたので、触媒担持体40の物理的・機械的強度をより一層向上させることができ、剛性力の大きな保持構造となる。
【0066】
また、触媒担持体40は、担持体上流側領域24を筒状担持体23を介して担持体下流側領域25に連通させたので、空気の通過面積を充分に大きくとることができ、かつ、筒状担持体23内に横断面十字状の仕切担持体プレート36を介装させて一体構成としたので、触媒と空気の接触表面積を増大させることができ、空気流量を増加させて、酸化または還元反応によって分解される物質を増加させることができる。
【0067】
この空気浄化装置10Dにおいても、上流側じゃま板を端板形状とし、下流側じゃま板を内周フランジ形状としてクロスバーを連結することにより、触媒担持体40の内部を担持体下流側領域に、触媒担持体40とダクト内周壁との間を担持体上流側領域に形成してもよい。
【0068】
[第6実施形態]
図12および図13は、本発明に係る空気浄化装置の第6実施形態を示す図である。
【0069】
この実施形態に示された空気浄化装置10Eは、筒状のダクト11Aが長手方向に沿って少なくとも一面が湾曲成形され、この湾曲部に触媒担持体20Aを格納させた例を示す。第2実施形態に示された空気浄化装置10Aと同じ構成および作用には同一符号を付して説明を省略する。
【0070】
触媒担持体20Aは、可撓性を有する筒状の弾性材43で構成され、この弾性材43に酸化触媒あるいは還元触媒が担持される。筒状弾性材43は酸化触媒あるいは還元触媒を担持して多数の反応孔(貫通小孔あるいは網目状孔)を有する一方、触媒担持体20Aの両端部に上流側じゃま板21および下流側じゃま板22が設けられる。上流側じゃま板21は内周フランジ状に形成されて、ダクト11Aの内周壁に固定される。
【0071】
触媒担持体20Aは片持梁状に形成され、自由端側が端板としての下流側じゃま板22で閉塞される。この下流側じゃま板22は触媒担持体で構成してもよい。
【0072】
触媒担持体20Aは筒状弾性材43で構成され、湾曲した筒状ダクト11Aの湾曲部に沿って湾曲形成されるようにスペーサ44で保持される。スペーサ44はバー状をなし、筒状弾性材43の外周側に複数本、例えば放射状に配設される。図13には、ダクト11Aの内周壁と触媒担持体20Aと外周との間に例えば8本のスペーサ44を介装した例を示す。複数のスペーサ44を介装させることで、触媒担持体20Aを筒状ダクト11A内の流路に沿わせて長手方向に配設することができる。
【0073】
また、触媒担持体20A内に担持体上流側領域24が形成され、この担持体上流側領域24は上流側じゃま板21の中央開口部を介してダクト11Aの上流側流路12aに形成される一方、担持体上流側領域24は触媒担持体20Aを介して担持体下流側領域25に連通される。担持体下流側領域25はダクト内周壁と触媒担持体20Aとの間に形成されるスリーブ状領域であり、担持体下流側領域25は、下流側じゃま板22外周側のトーラス状あるいはリング(環)状開口部を介してダクト下流側流路12bに連通される。
【0074】
しかして、筒状のダクト11A内を案内される空気は、ダクト上流側領域12aから上流側じゃま板21の中央開口部(中央入口部)を経て担持体上流側領域24に案内される。この担持体上流側領域24に案内された空気は、触媒担持体20Aの反応孔を通って担持体下流側領域25に導かれ、環状開口部(環状出口)を通ってダクト下流側流路12bに案内される。
【0075】
空気が触媒担持体20A内を流通するとき、酸化触媒あるいは還元触媒と接触して触媒反応が生じ、脱臭・殺菌作用を受けて空気浄化される。その際、触媒担持体20Aは、筒状構造に形成され、筒状体の少なくとも全周側面が空気浄化領域として構成されるので、触媒担持体20Aの長手方向長さを充分にとれば、空気の通過面積を大きくとることができ、空気流路を増加させることができる。これにより、触媒担持体20Aの酸化または還元反応によって分解される物質を増加させ、臭気成分や有害成分を有効的に効率よく除去できる。
【0076】
この空気浄化装置10Eにおいても、触媒担持体20Aの内部空間を担持体下流側領域に、触媒担持体20とダクト内周壁との間を担持体上流側領域に形成してもよい。
【0077】
[第7実施形態]
図14および図15は、本発明に係る空気浄化装置の第7実施形態を示す図である。
【0078】
この実施形態に示された空気浄化装置10Fは、酸化触媒または還元触媒を担持した筒状の触媒担持体20の内部にヘリカル状のプレート46を介装したものである。他の構成および作用は、第2実施形態に示された空気浄化装置10Aと異ならないので、同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0079】
ヘリカル状のプレート46は、触媒担持体20の角筒状(あるいは円筒状)の筒状体23の内周壁に設けられ、固定される。ヘリカル状のプレート46は、外周側が筒状体23の内周壁に取り付けられる一方、プレート内周側はその外周側より空気流れ方向にシフトし、内部に螺旋スロープ状のヘリカル流路を構成し、このヘリカル流路を担持体上流側領域24Aに形成している。この担持体上流側領域24Aは、触媒担持体20に形成された多数の反応孔を介して担持体下流側領域25に連通される。
【0080】
担持体上流側領域24Aは、上流側じゃま板21の中央開口部(中央入口部)を介してダクト上流側流路12aに連通され、担持体下流側領域25は下流側じゃま板22外周側の環状開口部を介してダクト下流側流路12bに連通される。担持体下流側領域25は筒状担持体20とダクト内周壁との間に形成される。
【0081】
この空気浄化装置10Fは、筒状ダクト11内で上流側じゃま板21に片持梁状に設けられた筒状の触媒担持体20を格納し、この触媒担持体20は筒状担持体23内にヘリカル流路を構成し、このヘリカル流路を担持体上流側領域24に構成する。ヘリカル流路は触媒担持体20内に案内された空気を螺旋状に、かつヘリカルプレート46は内周側が下流側内側を向くように傾斜しているのでスロープ状に、撹拌されつつ案内され、筒状の触媒担持体20の多数の反応孔(網目孔)を通って担持体下流側領域25に導かれ、続いてダクト下流側流路12bに案内される。
【0082】
この空気浄化装置10Fにおいては、ダクト11内を案内される空気は、触媒担持体20内に格納されたヘリカルプレート46により撹拌され、筒状触媒担持体20内に導かれるので、触媒担持体20の軸方向長さ(長手方向長さ)を適宜選択することにより、空気の通過面積を充分に大きくとることができ、空気流量を増加させて、触媒担持体20の酸化または還元反応によって空気浄化を促進させることができる。
【0083】
その際、筒状の触媒担持体20内の担持体上流側領域24で、ヘリカルプレート46により空気が撹拌されるので、ヘリカルプレート46のプレート表面に酸化あるいは還元触媒を担持させることにより、ヘリカルプレート46を触媒担持体として構成してもよい。ヘリカルプレート46を担持体とすることにより、担持体上流側領域24のヘリカル流路に案内される空気(撹拌流体)をプレート表面に接触させ、触媒反応をより積極的に促進させることができる。
【0084】
また、筒状の触媒担持体20に格納されたヘリカルプレート46により、触媒担持体20が補強される一方、触媒担持体20に案内された空気は、担持体上流側領域24をヘリカル流路(螺旋スロープ)に沿って旋回しながら進み、旋回速度成分を持った流れとなるので、触媒担持体20の厚み方向にではなく、斜めに通過する。これにより、空気は、触媒担持体20の実際の厚さ(放射方向の肉厚)より厚い接触長さを有し、触媒反応を効率的に行なうことができる。したがって、触媒担持体20を通過する空気は、担持された酸化あるいは還元触媒と接触したり、付着し、接近し、酸化または還元反応によって分解される物質が増加し、空気浄化効果が効率よく能率的に発揮される。
【0085】
この空気浄化装置においても、筒状の触媒担持体の内部空間を担持体下流側領域に、触媒担持体をダクト内周壁との間のスリーブ状空間を担持体上流側領域に形成してもよい。
【0086】
[第8実施形態]
図16および図17は、本発明に係る空気浄化装置の第8実施形態を示す図である。
【0087】
この実施形態に示された空気浄化装置10Gは、上流側じゃま板21の中央開口部(中央入口部)を上流側から覆うように集塵フィルタ48を着脱可能に設けたものであり、他の構成および作用は第2実施形態に示された空気浄化装置10Aと異ならないので同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0088】
図16に示された空気浄化装置10Gは、上流側じゃま板21の中央開口部を覆うプレート状の集塵フィルタ48を設け、この集塵フィルタ48で空気中に浮遊する塵埃などを除去し、筒状の触媒担持体20の目詰まりを防止している。
【0089】
筒状の触媒担持体20の流入側を集塵フィルタ48で覆うことで、このフィルタ作用で空気中の塵埃を除去し、清浄化された空気を担持体上流側領域24に案内している。したがって、触媒担持体20の目詰りを有効的にかつ効率よく防止でき、触媒担持体20による触媒反応を長期に亘り、効率よく発揮することができる。したがって、触媒担持体20は、長期に亘り空気浄化効果を保つことができる。
【0090】
第8実施形態に示された空気浄化装置10Gも、筒状の触媒担持体内を担持体下流側領域に、触媒担持体とダクト内周壁との間のスリーブ状空間を担持体上流側領域にそれぞれ形成してもよい。この場合、担持体上流側領域は上流側環状開口が集塵フィルタで覆設される。
【0091】
[変形例]
図18および図19は、本発明に係る空気浄化装置の第8実施形態における変形例を示すものである。
【0092】
この変形例に示された空気浄化装置10Hは、上流側じゃま板21の中央開口部を覆う集塵フィルタ48Aのフィルタ構造を改良し、フィルタ面積を増加させたものである。他の構成および作用は、第8実施形態に示された空気浄化装置10Gと異ならないので、同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0093】
図18に示された空気浄化装置10Hは、筒状ダクト11内の上流側じゃま板21にキャップ状の集塵フィルタ48Aを設けたものである。集塵フィルタ48Aは上流側じゃま板21の中央開口部(中央入口部)を上流側から覆設したものである。集塵フィルタ48Aをキャップ状とすることで、フィルタ面積を増大させることができ、集塵フィルタ48A自体の目詰まりを有効的に防止できる一方、この集塵フィルタ48Aで塵芥等の異物が除去され、清浄な空気が担持体上流側領域24に案内される。したがって、担持体上流側領域24から触媒担持体20を通って担持体下流側領域25に導かれる空気による触媒担持体20の目詰まりが効率よく有効的に防止され、集塵フィルタ48Aの交換インターバルを長期化することができる。
【0094】
変形例に示された空気浄化装置10Hは、上流側じゃま板21に集塵フィルタ48Aを装着し、この集塵フィルタ48Aを上流側に向って凸形をなすキャップ状に形成したので、集塵フィルタ48Aのフィルタ面積が大きくなり、集塵フィルタ48Aを通る空気通過流速が小さくなり、通風抵抗を小さくするとともに、集塵フィルタ48Aの目詰まりがしにくくなる。
【0095】
なお、集塵フィルタ48Aはキャップ状とした例を示したが、上流側に向って凸形状であれば、種々のフィルタ形状が考えられる。
【0096】
[第9実施形態]
図20および図21は、本発明に係る空気浄化装置の第9実施形態を示すものである。
【0097】
この実施形態に示された空気浄化装置10Iは、筒状ダクト11内に格納される触媒担持体20Bを多重筒構造の筒状担持体で構成し、この触媒担持体20Bを下流側じゃま板50で片持梁状に支持したものである。第2実施形態に示された空気浄化装置10Aと同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0098】
下流側じゃま板50は内周フランジ状をなし、筒状ダクト11内の内周壁に取り付けられて固定される一方、この下流側じゃま板50の上流側に多重の筒状構造の触媒担持体51が上流側に延設されて片持梁状に取り付けられる。
【0099】
触媒担持体51は、担持体外筒52とこの外筒52内に格納される担持体内筒53とを有する多重筒構造で形成され、この担持体内筒53および担持体外筒52の上流側は、端板としてのリング状あるいは環状の上流側じゃま板54で閉塞される。担持体内筒53の下流側は閉塞板55で閉塞される。この閉塞板55は、ディスク状端板として形成され、下流側じゃま板50に複数のブリッジを介して一体に構成し、下流側じゃま板50の一部を構成してもよい。また、閉塞板50は円周フランジ状の下流側じゃま板50から独立した構成としてもよい。この場合、担持体内筒52は環状の上流側じゃま板54に片持梁状に支持されて担持体外筒52内に格納される。
【0100】
しかして、筒状ダクト11の内周壁と担持体外筒52との間および担持体内筒53内に、上流側じゃま板54と下流側じゃま板50との間で、担持体上流側領域56が形成され、担持体外筒52と担持体内筒53との間に担持体下流側領域57が形成される。担持体下流側領域57はスリーブ状の流路を構成している。
【0101】
また、担持体上流側領域56は、筒状ダクト11と担持体外筒52との間に形成されたスリーブ状の筒状流路58と担持体内筒53内に形成される中央流路59とから中心軸を共有する構造に形成される。担持体上流側領域56は上流側じゃま板54により形成される開口部(入口部)を介してダクト内上流側流路12aに連通される。上流側じゃま板54に形成される開口部は、ダクト内周壁とリング状の上流側じゃま板54に形成される環状開口部と上流側じゃま板54内に形成される中央開口部とにより形成される。
【0102】
また、担持体上流側領域56(58,59)は、触媒担持体51の担持体外筒52および担持体内筒53を介して環状あるいはスリーブ状の担持体下流側領域57に連通され、この担持体下流側領域56は、下流側じゃま板50内の開口部を介してダクト内下流側流路12bに連通される。
【0103】
この空気浄化装置10Iは、触媒担持体51が環状あるいはスリーブ状の担持体外筒52および担持体内筒53により多重筒構造に構成されているので、触媒担持体51を通過する空気の通過面積を大幅に増大させることができ、空気は触媒担持体51の厚い層を通過したものと等価となる。したがって、触媒担持体51に担持された酸化あるいは還元触媒と接触し、付着し、または接近する空気量が増大し、酸化または還元反応によって分解される物質が増大し、大きな空気浄化効果が得られる。
【0104】
第9実施形態に示された空気浄化装置10Iは、筒状ダクト11のダクト上流側流路12aを案内される空気流は、上流側じゃま板54により分流されて触媒担持体51の担持体上流側領域56に導かれる。その際、担持体上流側領域56にダクト上流側流路12aを通る空気流がスムーズに案内されるように、上流側に突出するガイドメンバを設けてもよい。
【0105】
担持体上流側領域56では、空気流は、環状の筒状流路58と中央流路59とに分流され、筒状流路58に案内された空気流は担持体外筒52を通って担持体下流側領域57に、また、中央流路59に案内された空気流は担持体内筒53を通って担持体下流側領域57にそれぞれ導かれる。このため、触媒担持体51の空気通過面積を大幅に増大させることができ、通風抵抗を減少させることができる他、空気流が触媒に接触し、付着し、または接近して酸化または還元処理される。この触媒反応によって分解される物質が増加し、大きな空気浄化効果が得られる。
【0106】
なお、第9実施形態に示された空気浄化装置10Iにおいて、触媒担持体の空気通過面積をより一層増大させるために、下流側じゃま板50や閉塞板55を触媒担持体51と同様な触媒担持体で構成してもよい。この場合、下流側じゃま板50や閉塞板55の触媒担持体は筒状触媒担持体51の肉厚より厚肉に形成される。
【0107】
この空気浄化装置10Iでは、触媒担持体51とダクト内周壁との間のスリーブ状空間および担持体内筒53内の空間を担持体上流側領域56に、担持体内筒53とその外筒52とのスリーブ状空間を担持体下流側領域57にそれぞれ形成した例を示したが、担持体上流側領域55と担持体下流側領域57は逆であってもよい。
【0108】
すなわち、担持体内筒53と外筒52との間のスリーブ状空間を担持体上流側領域に形成し、残りを担持体下流側領域に形成してもよい。
【0109】
[第10実施形態]
図22および図23は、本発明に係る空気浄化装置の第10実施形態を示すものである。
【0110】
この実施形態に示された空気浄化装置10Jは、筒状ダクト11内に設けられたディスク状の上流側じゃま板60に柱状の触媒担持体61が片持梁状に、ダクト11の長手方向に延設されるように格納される。触媒担持体61は角柱状あるいは円柱状の柱体62を有し、この柱体62に軸方向(長手方向)に貫通する多数の貫通孔が形成される。貫通孔の一部、例えば大径の貫通孔は上流側じゃま板60で閉塞され、残りの貫通孔はディスク状端板としての下流側じゃま板65で閉塞される。
【0111】
下流側じゃま板65で閉塞される多数の貫通孔により、上流側じゃま板60と下流側じゃま板65の間に、担持体上流側領域66が形成される。この担持体上流側領域66は触媒担持体61を介して担持体下流側領域67に連通される。担持体下流側領域67は、筒状ダクト内周壁と触媒担持体61との間に形成されるスリーブ状あるいは環状のスリーブ領域68と、触媒担持体61の貫通孔により形成される孔状領域69とから構成される。
【0112】
担持体上流側領域66は、上流側じゃま板60の開口である多数の連通孔を介してダクト上流側流路12aに連通され、担持体下流側領域67は、下流側じゃま板65のか環状開口および連通孔を介してダクト下流側流路12bに連通される。
【0113】
第10実施形態の空気浄化装置10Jにおいても、担持体上流側領域66から触媒担持体61を通して担持体下流側領域67に至る通風面積を増大させることができ、担持体上流側領域66に導かれた空気は大きな通風面積をもって担持体下流側領域67に案内される。このため、触媒担持体61の空気通過面積を大幅に増大させることができ、空気流が触媒に接触し、付着し、または接近して酸化または還元処理される。したがって、この触媒反応によって分解される物質が増加し、大きな空気浄化効果が得られる。
【0114】
この空気浄化装置10Jは、濾過式集塵機に似た構成となるが、濾過式集塵機とは異なり、触媒担持体61の目を粗く、触媒担持体61の担持体上流側領域66と担持体下流側領域67の厚みを薄くし、長手方向長さを適宜大きくとると、第2実施形態に示された空気浄化装置10Aの触媒担持体20より通風抵抗を小さくとることができる。触媒担持体61の通風抵抗を小さく、通風量を増大させると、酸化または還元反応によって分解される物質が増加し、大きな空気浄化効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明に係る空気浄化装置の第1実施形態を示す側断面図(縦断面図)。
【図2】図1のII−II線に沿う横断面図。
【図3】本発明に係る空気浄化装置における送風機の静圧(P)−流量(Q)特性と、通風抵抗を示す図。
【図4】本発明に係る空気浄化装置の第2実施形態を示す側断面図(縦断面図)。
【図5】図4のV−V線に沿う横断面図。
【図6】本発明に係る空気浄化装置の第3実施形態を示す側断面図。
【図7】図6のVII−VII線に沿う横断面図。
【図8】本発明に係る空気浄化装置の第4実施形態を示す側断面図。
【図9】図8のIX−IX線に沿う横断面図。
【図10】本発明に係る空気浄化装置の第5実施形態を示す側断面図。
【図11】図10のXI−XI線に沿う横断面図。
【図12】本発明に係る空気浄化装置の第6実施形態を示す側断面図。
【図13】図12のXIII−XIII線に沿う横断面図。
【図14】本発明に係る空気浄化装置の第7実施形態を示す側断面図。
【図15】図14のXV−XV線に沿う横断面図。
【図16】本発明に係る空気浄化装置の第8実施形態を示す側断面図。
【図17】図16のXVII−XVII線に沿う横断面図。
【図18】本発明に係る空気浄化装置の第8実施形態の変形例を示す側断面図。
【図19】図18のXIX−XIX線に沿う横断面図。
【図20】本発明に係る空気浄化装置の第9実施形態を示す側断面図。
【図21】図20のXXI−XXI線に沿う横断面図。
【図22】本発明に係る空気浄化装置の第10実施形態を示す側断面図。
【図23】図22のXXIII−XXIII線に沿う横断面図。
【図24】従来の空気浄化装置を示す側断面図(縦断面図)。
【図25】図24のXXV−XXV線に沿う横断面図。
【図26】従来の空気浄化装置における送風機の静圧(P)−流量(Q)特性および通風抵抗をそれぞれ示す図。
【符号の説明】
【0116】
10,10A〜10J 空気浄化装置
11 ダクト
12 ダクト内流路
12a 上流側流路
12b 下流側流路
13,20,20A,30,35,40,51,61 触媒担持体
15,24,56,66 担持体上流側領域
16,25,57,67 担持体下流側領域
17,21,54,60 上流側じゃま板
23 筒状担持体
31,36 仕切担持体プレート
38 クロスバー
39 連結バー(補強マンドレル)
43 筒状弾性部材
44 スペーサ
46 ヘリカルプレート
52 担持体外筒
53 担持体内筒
55 閉塞板
58 筒状流路
59 中央流路
62 柱体
68 スリーブ領域
69 孔状領域




 

 


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