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発明の名称 生体情報測定装置および生体情報計測方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−61439(P2007−61439A)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
出願番号 特願2005−252656(P2005−252656)
出願日 平成17年8月31日(2005.8.31)
代理人 【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
発明者 大内 一成 / 鈴木 琢治 / 森屋 彰久
要約 課題
姿勢によらず、より正確に心拍を計測することのできる生体情報計測装置を提供する。

解決手段
ユーザの頸部と接触すべき凸部を備えた枕型の生体情報計測装置1であって、凸部12に配置され、ユーザの睡眠中における生体情報を計測する第1の生体情報計測手段102と、凸部12以外の位置に配置され、ユーザの睡眠中における生体情報を計測する第2の生体情報計測手段104と、第1の生体情報計測手段102による計測結果および第2の生体情報計測手段104による計測結果に基づいて、第1の生体情報計測手段102と第2の生体情報計測手段104のうちいずれか一方を選択する選択手段106と、選択された第1の生体情報計測手段102または第2の生体情報計測手段104による計測結果に基づいて、ユーザの心拍を検出する心拍検出手段110とを備えた。
特許請求の範囲
【請求項1】
ユーザの頸部に接触すべき凸部を備えた枕型の生体情報計測装置であって、
前記凸部に配置され、ユーザの睡眠中における生体情報を計測する第1の生体情報計測手段と、
前記凸部以外の位置に配置され、ユーザの睡眠中における生体情報を計測する第2の生体情報計測手段と、
前記第1の生体情報計測手段による計測結果および前記第2の生体情報計測手段による計測結果に基づいて、前記第1の生体情報計測手段と前記第2の生体情報計測手段のうちいずれか一方を選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された前記第1の生体情報計測手段または前記第2の生体情報計測手段による計測結果に基づいて、ユーザの心拍を検出する心拍検出手段と
を備えたことを特徴とする生体情報計測装置。
【請求項2】
前記第2の生体情報計測手段は、ユーザの後頭部に接触すべき位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の生体情報計測装置。
【請求項3】
前記第2の生体情報計測手段は、ユーザの肩に接触すべき位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の生体情報計測装置。
【請求項4】
前記第2の生体情報計測手段は、前記凸部が形成されている面と同一の面に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の生体情報計測装置。
【請求項5】
前記第2の生体情報計測手段は、前記凸部が形成されている面と反対側の面に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の生体情報計測装置。
【請求項6】
前記凸部を備えた枕本体と一体に形成された、ユーザの肩甲骨に接触すべきパッド部をさらに備え、
前記第2の生体情報計測手段は、前記パッド部に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の生体情報計測装置。
【請求項7】
前記第1の生体情報計測手段による計測結果および前記第2の生体情報計測手段による計測結果に基づいて、前記ユーザの姿勢を判定する姿勢判定手段と、
前記心拍検出手段による検出結果および姿勢判定手段における姿勢判定結果に基づいて、前記ユーザの睡眠状態を判定する睡眠状態判定手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の生体情報計測装置。
【請求項8】
前記第1の生体情報計測手段および前記第2の生体情報計測手段のうち前記選択手段により選択されたいずれか一方の生体情報計測手段における計測精度を検出する計測精度検出手段をさらに備え、
前記選択手段は、前記計測精度検出手段により検出された計測精度が予め定められた閾値よりも小さくなった場合に、前記第1の生体情報計測手段および前記第2の生体情報計測手段のうちいずれか一方を選択することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の生体情報計測装置。
【請求項9】
前記第1の生体情報計測手段における計測精度および前記第2の生体情報計測手段における計測精度を検出する計測精度検出手段をさらに備え、
前記選択手段は、前記第1の生体情報計測手段および前記第2の生体情報計測手段のうち前記計測精度検出手段により検出された計測精度の高い生体情報計測手段を選択することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の生体情報計測装置。
【請求項10】
ユーザの頸部に接触すべき凸部を備えた枕型の生体情報計測装置によりユーザの生体情報を計測する生体情報計測方法であって、
前記凸部に配置された第1の生体情報計測手段が、ユーザの睡眠中における生体情報を計測する第1の生体情報計測ステップと、
前記凸部以外の位置に配置された第2の生体情報計測手段が、ユーザの睡眠中における生体情報を計測する第2の生体情報計測ステップと、
前記第1の生体情報計測ステップにおける計測結果および前記第2の生体情報計測ステップにおける計測結果に基づいて、前記第1の生体情報計測手段と前記第2の生体情報計測手段のうちいずれか一方を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにおいて選択された前記第1の生体情報計測手段または前記第2の生体情報計測手段による計測結果に基づいて、ユーザの心拍を検出する心拍検出ステップと
を有することを特徴とする生体情報計測方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの頸部に接触すべき凸部を備えた枕形の生体情報測定装置および生体情報測定装置によりユーザの生体情報を計測する生体情報計測方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、睡眠状態を計測する方法としては、終夜ポリグラフ検査が一般的である。これは、脳波、心電、筋電、呼吸センサ、血中酸素飽和濃度(SpO2)センサなど複数のセンサを装着して睡眠の状態を把握するものである。病院など専門の施設で2泊3日の検査が必要であり、患者、医者ともに大きな負担を伴う。
【0003】
そこで、マット型のセンサなどをユーザの身体の下側に配置して簡便に睡眠状態を推定しようという取り組みも行われている。これらは呼吸、心拍および体動に伴う圧力変化を圧力センサなどで捉え、睡眠状態の推定に利用するというものである。心拍数の変動から睡眠状態を推定するものや、心拍間隔の変動からわかる自律神経系の活動から睡眠状態を推定するものなどがある。
【0004】
一方、マット型センサよりも小型で手軽な構成としては、同様のセンサを枕に配置して睡眠状態を推定しようという試みがある。例えば、枕内部に圧電シートを配置してレム睡眠を検出する枕が提案されている(特許文献1)。また、枕上面に配置したマット型センサで計測した生体情報から睡眠状態を判断し、快適な睡眠が得られるような形状に変形させる枕が提案されている(特許文献2)。
【0005】
【特許文献1】特開平4―256732号公報
【特許文献2】特開2004−113329号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
脳波計測は行わずに睡眠状態をある程度詳細に推定するためには、心拍を検出し、心拍数、あるいは心拍ピーク間隔の周波数解析による自律神経指標を用いることが考えられる。しかし、枕に配置したマット型センサは、仰臥位、側臥位などの姿勢の変化によって、身体と枕の接触位置、接触部位、接触状態などが変化する。したがって、このようなマット型センサにおいては、終夜を通しての安定的な心拍計測は困難であった。
【0007】
また、接触部位を広くしようとセンサの面積を大きくすると、計測感度が下がってしまい、精度良い計測が困難となってしまう。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、姿勢によらず、より正確に心拍を計測することのできる生体情報計測装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、ユーザの頸部に接触すべき凸部を備えた枕型の生体情報計測装置であって、前記凸部に配置され、ユーザの睡眠中における生体情報を計測する第1の生体情報計測手段と、前記凸部以外の位置に配置され、ユーザの睡眠中における生体情報を計測する第2の生体情報計測手段と、前記第1の生体情報計測手段による計測結果および前記第2の生体情報計測手段による計測結果に基づいて、前記第1の生体情報計測手段と前記第2の生体情報計測手段のうちいずれか一方を選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された前記第1の生体情報計測手段または前記第2の生体情報計測手段による計測結果に基づいて、ユーザの心拍を検出する心拍検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の他の形態は、ユーザの頸部に接触すべき凸部を備えた枕型の生体情報計測装置によりユーザの生体情報を計測する生体情報計測方法であって、前記凸部に配置された第1の生体情報計測手段が、ユーザの睡眠中における生体情報を計測する第1の生体情報計測ステップと、前記凸部以外の位置に配置された第2の生体情報計測手段が、ユーザの睡眠中における生体情報を計測する第2の生体情報計測ステップと、前記第1の生体情報計測ステップにおける計測結果および前記第2の生体情報計測ステップにおける計測結果に基づいて、前記第1の生体情報計測手段と前記第2の生体情報計測手段のうちいずれか一方を選択する選択ステップと、前記選択ステップにおいて選択された前記第1の生体情報計測手段または前記第2の生体情報計測手段による計測結果に基づいて、ユーザの心拍を検出する心拍検出ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明にかかる生体情報計測装置は、第1の生体情報計測手段が、凸部に配置され、ユーザの睡眠中における生体情報を計測し、第2の生体情報計測手段が、凸部以外の位置に配置され、ユーザの睡眠中における生体情報を計測し、選択手段が、第1の生体情報計測手段による計測結果および第2の生体情報計測手段による計測結果に基づいて、第1の生体情報計測手段と第2の生体情報計測手段のうちいずれか一方を選択し、心拍検出手段が、選択手段によって選択された第1の生体情報計測手段または第2の生体情報計測手段による計測結果に基づいて、ユーザの心拍を検出するので、ユーザの姿勢によらず、より正確に心拍を計測することができるという効果を奏する。
【0012】
また、本発明の他の形態にかかる生体情報計測方法は、第1の生体情報計測ステップにおいて、凸部に配置された第1の生体情報計測手段が、ユーザの睡眠中における生体情報を計測し、第2の生体情報計測ステップにおいて、凸部以外の位置に配置された第2の生体情報計測手段が、ユーザの睡眠中における生体情報を計測し、選択ステップにおいて、第1の生体情報計測ステップにおける計測結果および第2の生体情報計測ステップにおける計測結果に基づいて、第1の生体情報計測手段と第2の生体情報計測手段のうちいずれか一方を選択し、心拍検出ステップにおいて、選択ステップにおいて選択された第1の生体情報計測手段または第2の生体情報計測手段による計測結果に基づいて、ユーザの心拍を検出するので、ユーザの姿勢によらず、より正確に心拍を計測することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、本発明にかかる生体情報計測装置および生体情報計測方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0014】
図1は、本実施の形態にかかる生体情報計測装置1の全体構成を示す図である。生体情報計測装置1は、枕10に内蔵された第1センサ102および第2センサ104と、センサ選択部106と、心拍検出部110と、計測精度評価部112と、姿勢判定部114と、呼吸検出部120と、いびき検出部122と、体動検出部124と、睡眠状態解析部130と、解析結果保持部132と、表示部140とを備えている。
【0015】
第1センサ102および第2センサ104は、ユーザの睡眠時の生体情報を検出する。ここで、生体情報とは、センサに接触している部分、例えば後頭部の拍動や頚動脈の脈動などの情報である。なお、本実施の形態にかかる第1センサ102および第2センサ104は、それぞれ特許請求の範囲に記載の第1の計測情報生成手段および第2の生体情報計測手段に対応する。
【0016】
センサ選択部106は、第1センサ102および第2センサ104のいずれか一方を後述の睡眠状態解析処理に利用すべき生体情報を取得すべきセンサとして選択する。心拍検出部110は、センサ選択部106によって選択されたセンサにおいて検出された生体情報を取得する。そして、周波数成分および信号レベルなどに基づいて、生体情報から心拍情報を分離する。ここで、心拍情報とは、ユーザの心拍に対応して変化する信号である。具体的には、心拍情報は、カットオフ周波数1Hz〜5Hz程度のBPF(バンドパスフィルタ)により生体情報から分離される。
【0017】
呼吸検出部120は、周波数成分および信号レベルなどに基づいて、生体情報から呼吸情報を分離する。ここで呼吸情報とは、ユーザの呼吸に対応して変化する信号である。呼吸情報は、カットオフ周波数1Hz程度のLPF(ローパスフィルタ)により生体情報から分離される。
【0018】
いびき検出部122は、周波数成分および信号レベルなどに基づいて、生体情報からいびき情報を分離する。ここで、いびき情報とは、ユーザのいびきに対応して変化する信号である。いびき情報は、カットオフ周波数5Hz程度のHPF(ハイパスフィルタ)により生体情報から分離される。
【0019】
体動検出部124は、周波数成分および信号レベルなどに基づいて、生体情報から体動情報を検出する。ここで、体動情報とは、ユーザの体動に対応して変化する信号である。例えば生体情報の信号レベルの閾値を設定しておき、その閾値を超えた場合にその波形を体動情報として得る。
【0020】
図2は、第1センサ102または第2センサ104により検出された生体情報の波形の一例を示す図である。図2に示す生体情報波形には、複数の信号が足し合わされている。図3−1および図3−2は、図2に示す生体情報から分離された各情報の波形を示している。図3−1は、心拍情報を示す図である。図3−2は、呼吸情報を示す図である。
【0021】
計測精度評価部112は、心拍検出部110から心拍情報を取得し、心拍情報に基づいて、第1センサ102または第2センサ104の計測精度を評価する。計測精度評価部112は、評価結果を姿勢判定部114およびセンサ選択部106に送る。より具体的には、心拍情報に対するテストパターンを予め保持しておく。そして、テストパターンとの相関関係を示す相関係数を算出する。そして、この相関係数に基づいて、計測精度を評価する。
【0022】
姿勢判定部114は、計測精度評価部112による評価結果に基づいて、ユーザの姿勢を判定する。判定可能な姿勢としては、ユーザの頭部の左右方向が枕10の垂直方向と平行になる側臥位およびユーザの頭部の左右方向が枕10の左右方向と平行になる仰臥位がある。
【0023】
睡眠状態解析部130は、心拍検出部110から心拍情報を取得する。さらに、呼吸検出部120から呼吸情報を取得する。いびき検出部122からいびき情報を取得する。体動検出部124から体動情報を取得する。姿勢判定部114から姿勢判定結果を取得する。そして、睡眠状態解析部130は、これらの情報に基づいて、睡眠状態を解析する。
【0024】
具体的には、心拍情報から拍数または心拍ピーク間隔を周波数解析することにより得られる自律神経系の活動の程度を特定する。さらに、呼吸情報、いびき情報、体動情報、姿勢情報などを利用して、レム睡眠、ノンレム睡眠等の睡眠状態を解析する。
【0025】
なお、睡眠状態解析部130は、睡眠状態解析において、少なくとも心拍情報を使用していればよく、上述のすべての情報を利用する必要はない。
【0026】
解析結果保持部132は、睡眠状態解析部130による睡眠状態の解析結果を保持する。表示部140は、解析結果保持部132に保持されている睡眠状態の解析結果を、グラフや数値等で表示する。なお、表示部140は、睡眠状態の解析結果をリアルタイムに表示してもよく、また他の例としては、ユーザからの要求に応じて表示してもよい。
【0027】
図4−1は、枕10を側面から見た図である。図4−2は、枕10を表面から見た図である。枕10は、ユーザの頸部が当たるべき凸部12を有している。凸部12には、第1センサ102が設けられている。
【0028】
第1センサ102を凸部12に設けることにより、第1センサ102は、ユーザの頸部の動脈の脈動を検出することができる。また、第1センサ102は、凸部12に形成されているので、ユーザが側臥位になったときでも、ユーザとの接触状態を良好に保つことができる。
【0029】
また第2センサ104は、凸部12以外の領域に設けられている。より具体的には、第2センサ104は、ユーザの後頭部と接触する位置に設けられている。これにより、後頭部における拍動を生体情報として検出することができる。
【0030】
第1センサ102および第2センサ104は、いずれも枕の横方向において、右端から左端にわたり一様に形成されている。このように、第1センサ102および第2センサ104は、枕10の右端から左端にわたって形成されているので、ユーザが寝返りなどにより左右方向に移動した場合であっても、精度よく生体情報を検出することができる。
【0031】
また、第1センサ102および第2センサ104の枕の上下方向における幅は、100mm以下であることが好ましい。これは以下の理由による。すなわち、枕の上下方向における幅が広すぎると、例えば、頚動脈における脈波と、頭部の拍動とを共に検出するなど、複数パスにおける生体情報を検出する場合があり、正確な生体情報を検出することができず問題である。
【0032】
また、ユーザの睡眠中の体動を考慮し、枕10の横方向には広く形成する必要がある一方で、第1センサ102および第2センサ104の体積が大き過ぎた場合には、検出感度が低下してしまうという問題がある。以上の点から、枕10における横方向の幅を長くする一方で縦方向における幅を狭くすることとした。
【0033】
枕10の凸部12は、ユーザの頸部から頭部の形状とフィットするように形成されている。このため、凸部12に頸部が当たるような位置に頭部を乗せる場合が多いと考えられる。すなわち、このように、凸部12を設けることにより、ユーザが睡眠中に寝返りなどにより動いた場合であっても、頭部の位置を枕の上下方向において、ある程度固定することができる。これにより、第1センサ102および第2センサ104の接触状態を良好に保つことができる。
【0034】
第1センサ102は側臥位の計測に適している。また、第2センサ104は、仰臥位の計測に適している。図5−1〜図8−2を参照しつつ詳述する。図5−1は、仰臥位において第1センサ102が検出した生体情報の波形を示す図である。図5−2は、仰臥位において第1センサ102が検出した生体情報と、生体情報に対するテストパターンとの相関関係を示す相関係数を示す図である。
【0035】
また、図6−1は、側臥位において第1センサ102が検出した生体情報の波形を示す図である。図6−2は、側臥位において第1センサ102が検出した生体情報の相関係数を示す図である。以上の図が示すように、側臥位における相関係数は、比較的高い値で安定している。これに対し仰臥位における相関係数は、ばらつきが大きく不安定である。すなわち、第1センサ102は、側臥位における生体情報の検出に適している。
【0036】
一方、図7−1は、仰臥位において第2センサ104が検出した生体情報の波形を示す図である。図7−2は、仰臥位において第2センサ104が検出した生体情報と、生体情報に対するテストパターンとの相関関係を示す相関係数を示す図である。
【0037】
また、図8−1は、側臥位において第2センサ104が検出した生体情報の波形を示す図である。図8−2は、側臥位において第2センサ104が検出した生体情報の相関係数を示す図である。以上の図が示すように、仰臥位における相関係数は、安定している。これに対し側臥位における相関係数は、ばらつきが大きく不安定である。すなわち、第2センサ104は、仰臥位における生体情報の検出に適している。
【0038】
さらに、以上のように、ユーザの睡眠中の姿勢に応じて、第1センサ102および第2センサ104のうちいずれのセンサの検出精度が高いかが異なるので、2つのセンサの検出精度に基づいて、睡眠中のユーザの姿勢を判定することができる。
【0039】
図9は、第1センサ102の詳細な構成を示す図である。第1センサ102は、枕10に内蔵されるエアマット1021と、エアマット1021と一体に形成されたゴムチューブ1022と、ゴムチューブ1022を介してエアマット1021内の圧力変化を検出する圧力センサ1023とを有している。
【0040】
なお、他の例としては、圧力センサ1023は、ゴムチューブ1022を介さずに、直接エアマット1021に接続し、圧力変化を検出してもよい。
【0041】
図10は、生体情報計測装置1における生体情報計測処理を示すフローチャートである。まず、第1センサ102および第2センサ104のうち、センサ選択部106によって選択されているセンサが生体情報を計測する(ステップS100)。なお、生体情報計測装置1の起動時などいずれのセンサも選択されていない場合には、デフォルトとして第1センサ102が生体情報を計測することとしてもよい。また、他の例としては、後述のセンサ選択処理(ステップS120)によりセンサを選択してもよい。
【0042】
次に、計測精度評価部112は、選択されたセンサにおける計測精度を評価する(ステップS102)。具体的には、心拍検出部110から取得した心拍の波形の相関係数に基づいて、計測精度を評価する。
【0043】
計測精度が十分である場合には(ステップS104,Yes)、現在選択されているセンサが適切であると判断し、選択されているセンサにより計測された生体情報に基づいて睡眠状態を解析する。具体的には、まず各種情報を得る(ステップS108)。次に、睡眠状態解析部130は、得られた情報に基づいて、睡眠状態を判定し(ステップS110)、結果を表示する(ステップS112)。以上で、生体情報計測処理が完了する。
【0044】
一方、ステップS104において計測精度が十分でない場合には(ステップS104,No)、センサ選択部106は、計測精度評価部112による各センサの生体情報の計測結果に基づいて、適切なセンサを選択する(ステップS120)。
【0045】
図11は、図10において説明した計測精度評価処理(ステップS102)における詳細な処理を示すフローチャートである。まず、計測精度評価部112は、所定の時間、すなわち単位時間の間に計測された生体情報から心拍に該当する周波数成分(例えば、1Hz〜5Hz)の信号を取り出す(ステップS200)。次に、計測精度評価部112に予め保持されているテンプレート波形と取り出された信号との相関係数を算出する(ステップS202)。
【0046】
なお、計測精度評価部112は、テンプレート波形として、第1センサ102により計測された生体情報に使用するものと第2センサ104により計測された生体情報に対し使用するものとがそれぞれ1つずつ保持している。そして、計測精度評価部112は、対応するテンプレートを使用して、相関係数を算出する。
【0047】
なお、他の例としては、テンプレート波形は、1つのみ保持されていてもよい。この場合には、第1センサ102により計測された生体情報および第2センサ104により計測された生体情報のいずれについても、同一のテンプレート波形を利用して相関係数を算出する。
【0048】
また、他の例としては、第1センサ102により計測された生体情報に使用するテンプレート波形を複数保持し、さらに第2センサ104により計測された生体情報に使用するテンプレート波形を複数保持してもよい。この場合には、複数のテンプレート波形それぞれにおける再現性を評価し、最も再現性の高いテンプレート波形を使用することとするのが好ましい。
【0049】
また、他の例としては、計測精度評価部112が保持するテンプレート波形は、計測精度評価部112が動的に生成してもよい。具体的には、例えば、テンプレート生成後、一定の時間の間に計測された心拍の波形のうち、最初の心拍波形を用いてもよい。また他の例としては、複数の心拍波形からテンプレート候補の波形をいくつか抽出し、その中から最も再現性の高いものをテンプレート波形としてもよい。
【0050】
次に、計測精度評価部112は、相関係数のピークを検出する(ステップS204)。次に、検出したピークの値が、予め設定した閾値を超えているかどうかを判定し(ステップS206)、閾値を越えるピークの数をカウントする(ステップS208)。以上で計測精度評価処理(ステップS102)が完了する。
【0051】
図12および図13は、計測精度評価処理(ステップS102)をより具体的に説明するための図である。図12は、閾値以上のピークを示す相関係数のグラフを示す図である。なお、図12に示す例においては、閾値は、0.8に設定されている。図12に示す例においては、すべてのピークが閾値を越えている。したがって、ステップS208においては、すべてのピークの数をカウントする。
【0052】
一方、図13は、閾値以上のピークを含まない相関係数のグラフを示す図である。図13に示す例における閾値は、0.8である。図13に示す例においては、いずれのピークも閾値以下の値である。この場合にはカウント数は「0」である。
【0053】
計測精度評価部112は、ステップS208においてカウントした閾値以上のピークの数が予め定めた数以上である場合に、測定精度良好であると評価する。一方、ピークの数が予め定めた数未満である場合には、測定精度不良であると評価する。なお、予め定めた数としては、例えば、単位時間内におけるすべてのピークの数に対する90%の数であってもよい。
【0054】
図14は、図10に示す各種情報検出処理(ステップS108)における詳細な処理を示すフローチャートである。心拍検出部110は、生体情報から心拍に該当する周波数成分(例えば、1Hz〜5Hz)の信号を取り出す(ステップS300)。次に、呼吸検出部120は、呼吸に該当する周波数成分の信号を取り出す(ステップS302)。次に、いびき検出部122は、いびきに該当する周波数成分の信号を取り出す(ステップS304)。次に、体動検出部124は、体動信号を取り出す(ステップS306)。さらに、姿勢判定部114は、姿勢を判定する(ステップS308)。以上で、各種情報検出処理が完了する。
【0055】
図15は、図10に示すセンサ選択処理(ステップS120)における詳細な処理を示すフローチャートである。まず、生体情報から心拍情報を抽出する(ステップS400)。次に、心拍情報と、計測精度評価部112に予め保持されているテンプレート波形とに基づいて、相関係数を算出する(ステップS402)。なお、この処理は、図11において説明した相関係数算出処理(ステップS202)と同様である。
【0056】
次に、相関係数のピークを検出し(ステップS404)、ピークの値を記憶する(ステップS406)。以上の処理を単位時間の間に計測された生体情報に対して行う(ステップS408)。次に、単位時間に計測され、記憶された複数のピークの値の平均値を算出する(ステップS410)。
【0057】
以上の処理を、第1センサ102により計測された生体情報および第2センサ104により計測された生体情報に対して行う。そして、センサ選択部106は、より高い平均値が算出された方のセンサを選択する(ステップS412)。以上で、センサ選択処理(ステップS120)が完了する。
【0058】
なお、本実施の形態においては、第1センサ102により計測された生体情報および第2センサ104により計測された生体情報それぞれから算出されたピークの平均値に基づいて、センサを選択したが、ピーク値に基づいてセンサを選択すればよくその方法はこれに限定されるものではない。
【0059】
他の例としては、ピークの平均値にかえて、ピークの標準偏差に基づいて、センサを選択してもよい。また、他の例としては、予め定めた閾値を越えるピークの数に基づいてセンサを選択してもよい。
【0060】
図16は、以上の処理により得られた睡眠状態解析結果の表示例を示す図である。このように、表示部140は、睡眠中の各時刻における睡眠深度や、無呼吸状態が検出された時刻を示す無呼吸ポイント、体動が検出された時刻を示す体動ポイントなどを表示する。さらに、各時刻におけるユーザの状態が仰臥位であるか側臥位であるかを表示する。また、心拍数や呼吸回数、各時刻に計測された心拍の波形などを表示する。
【0061】
図17は、本実施の形態にかかる生体情報計測装置1のハードウェア構成を示す図である。生体情報計測装置1は、ハードウェア構成として、生体情報計測装置1におけるセンサ選択以降の処理を実行する生体情報計測プログラムなどが格納されているROM52と、ROM52内のプログラムに従って生体情報計測装置1の各部を制御するCPU51と、生体情報計測装置1の制御に必要な種々のデータを記憶するRAM53と、ネットワークに接続して通信を行う通信I/F57と、各部を接続するバス62とを備えている。
【0062】
先に述べた生体情報計測装置1における生体情報計測プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フロッピー(R)ディスク(FD)、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0063】
この場合には、生体情報計測プログラムは、生体情報計測装置1において上記記録媒体から読み出して実行することにより主記憶装置上にロードされ、上記ソフトウェア構成で説明した各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0064】
また、本実施の形態の生体情報計測プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。
【0065】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができる。
【0066】
そうした第1の変更例としては、本実施の形態にかかる枕10は、凸部12に第1センサ102が設けられ、かつユーザの後頭部が接触すべき位置に第2センサ104が形成されたが、第2センサ104が形成される位置は、枕10のうち凸部12以外の位置であって、かつユーザと接触する位置であればよく、実施の形態に限定されるものではない。
【0067】
図18は、第2センサ104を設けることのできる範囲を示す図である。第2センサ104は、図18において斜線で示す領域202,204,210,220のうちいずれの領域に形成されてもよい。図18に示すように、枕10のうちユーザと接触する面、すなわち表面200においては、ユーザの後頭部が接触すべき位置202以外にも、両肩が接触すべき位置204に形成されてもよい。
【0068】
また、枕10のうち裏面210のいずれの位置に形成されてもよい。また、枕10のうち下側の側面220のいずれの位置に形成されてもよい。なお、いずれの場合にも、被験者が横方向に動くことを考慮し、枕の右端から左端にわたって形成されることが望ましい。
【0069】
図19〜図21は、第2センサ104の配置の一例を示す図である。図18に示す例においては、第2センサ104は、裏面210のうち第1センサ102が形成されている面に対向する面に形成されている。図19に示す例においては、第2センサ104は、裏面210のうち被験者の後頭部が接触する面に対向する面に形成されている。図20に示す例においては、第2センサ104は、側面220に形成されている。
【0070】
図22は、第2の変更例にかかる枕10の外観を示す図である。本例にかかる枕10は、枕本体から伸びるパッド部14を備えている。この場合、第2センサ104は、パッド部14の表面240および裏面230のうちいずれの位置に形成されてもよい。この場合も、パッド部14の右端から左端に渡り形成されることが望ましい。
【0071】
図23は、第3の変更例にかかる枕10の外観を示す図である。本例にかかる枕10は、2つの凸部12,16を備えている。本例に示す枕10には、凸部16がさらに形成されているので、被験者の頭部上方の上下方向の位置を固定することができる。これにより被験者の上下方向における接触位置をある程度固定することができる。
【0072】
また、第4の変更例としては、本実施の形態においては、測定精度評価において相関係数を使用したが、これに限定されるものではなく、センサにより計測されたい生体情報自体に含まれる心拍ピークに基づいて、S/N比を検出し、S/N比に基づいて、測定精度を評価してもよい。
【0073】
また、第5の変更例としては、本実施の形態においては、選択されているセンサにおける測定精度が十分でなくなると、センサ選択処理を行うが、これにかえて、測定ごと、または所定の時間が経過する度にセンサ選択処理を行うこととしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本実施の形態にかかる生体情報計測装置1の全体構成を示す図である。
【図2】第1センサ102または第2センサ104により検出された生体情報の波形の一例を示す図である。
【図3−1】図2に示す生体情報から分離された各情報の波形を示す図である。
【図3−2】図2に示す生体情報から分離された各情報の波形を示す図である。
【図4−1】枕10を側面から見た図である。
【図4−2】枕10を表面から見た図である。
【図5−1】仰臥位において第1センサ102が検出した生体情報の波形を示す図である。
【図5−2】仰臥位において第1センサ102が検出した生体情報と、生体情報に対するテストパターンとの相関関係を示す図である。
【図6−1】側臥位において第1センサ102が検出した生体情報の波形を示す図である。
【図6−2】側臥位において第1センサ102が検出した生体情報の相関係数を示す図である。
【図7−1】仰臥位において第2センサ104が検出した生体情報の波形を示す図である。
【図7−2】仰臥位において第2センサ104が検出した生体情報と、生体情報に対するテストパターンとの相関関係を示す図である。
【図8−1】側臥位において第2センサ104が検出した生体情報の波形を示す図である。
【図8−2】側臥位において第2センサ104が検出した生体情報の相関係数を示す図である。
【図9】第1センサ102の詳細な構成を示す図である。
【図10】生体情報計測装置1における生体情報計測処理を示すフローチャートである。
【図11】図10において説明した計測精度評価処理(ステップS102)における詳細な処理を示すフローチャートである。
【図12】計測精度評価処理(ステップS102)をより具体的に説明するための図である。
【図13】計測精度評価処理(ステップS102)をより具体的に説明するための図である。
【図14】図10に示す各種情報検出処理(ステップS108)における詳細な処理を示すフローチャートである。
【図15】図10に示すセンサ選択処理(ステップS120)における詳細な処理を示すフローチャートである。
【図16】睡眠状態解析結果の表示例を示す図である。
【図17】本実施の形態にかかる生体情報計測装置1のハードウェア構成を示す図である。
【図18】第2センサ104を設けることのできる範囲を示す図である。
【図19】第2センサ104の配置の一例を示す図である。
【図20】第2センサ104の配置の一例を示す図である。
【図21】第2センサ104の配置の一例を示す図である。
【図22】第2の変更例にかかる枕10の外観を示す図である。
【図23】第3の変更例にかかる枕10の外観を示す図である。
【符号の説明】
【0075】
1 生体情報計測装置
10 枕
12,16 凸部
14 パッド部
51 CPU
52 ROM
53 RAM
57 通信I/F
62 バス
102 第1センサ
104 第2センサ
106 センサ選択部
110 心拍検出部
112 計測精度評価部
114 姿勢判定部
120 呼吸検出部
122 いびき検出部
124 体動検出部
130 睡眠状態判定部
132 解析結果保持部
140 表示部
1021 エアマット
1022 ゴムチューブ
1023 圧力センサ




 

 


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