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発明の名称 シートのリクライニング装置およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−229067(P2007−229067A)
公開日 平成19年9月13日(2007.9.13)
出願番号 特願2006−52078(P2006−52078)
出願日 平成18年2月28日(2006.2.28)
代理人 【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
発明者 紀藤 昇政 / 小島 清幸
要約 課題
内歯車盤の回動軸方向に対するガタのないシートのリクライニング装置を実現する。

解決手段
円筒形にプレス成形され、周壁2bの左側端部2eが、その周縁に沿って内側に屈曲形成されたカバーブラケット2によって内歯車プレート11の外周を覆い、屈曲部2hの内側に形成された内側角部2iに内歯車プレート11の外周の左側周縁を隙間が形成されないように合致させる。周壁2bの外周面2cのうち、内歯車プレート11の外周の右側周縁に対応する部位よりもやや右寄りの部位を内面2gに向けて打出し、内面2gから突出した突起部2fを形成する。これにより、内歯車プレート11の外周は、内側角部2iおよび突起部2fの側部2jによって隙間なく回動可能に保持される。
特許請求の範囲
【請求項1】
シートクッションに対してシートバックを傾動可能に保持するシートのリクライニング装置であって、
内歯車と、
この内歯車よりも小径であり、前記内歯車の内歯よりも少ない歯数の外歯を有する外歯車とを備えており、
この外歯車の前記外歯の一部と前記内歯の一部とを噛み合わせ、前記内歯車および前記外歯車を相対的に偏心運動させるための偏心機構と、
前記内歯車および前記外歯車の各外周を保護するためのカバーと、を備えており、
前記シートクッションおよび前記シートバックの一方の側に前記内歯車が、他方の側に前記外歯車がそれぞれ取付けられたシートのリクライニング装置において、
前記カバーは、筒状に形成されており、かつ、周壁の一方の端部は、内側に屈曲形成されており、さらに、前記周壁の内周面には、前記周壁の外周面を内周面に向けて打出すことにより内周面から突出した突起部が複数箇所に形成されており、
前記内歯車の外周は、前記カバーの内側に屈曲形成された屈曲部の内側角部と、前記突起部の側部とによって回動可能に保持されていることを特徴とするシートのリクライニング装置。
【請求項2】
前記カバーは、プレス成形により形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシートのリクライニング装置。
【請求項3】
前記偏心機構は、
前記シートバックの回動軸と同じ回動軸を有するシャフトと、
このシャフトが回動中心に挿通されており、外周にカム部と、前記外歯車の内周面と接触可能な接触部とを有し、前記外歯車の回動中心に配置された偏心部材とを備えており、
前記偏心部材を前記シャフトの変位方向へ変位させ、前記偏心部材の前記接触部および前記外歯車の前記内周面を接触状態と非接触状態とに変換する変換機構を備えており、
前記内歯車は、
前記シャフトが挿通された底部と、前記内歯車の外周と、前記底部の周縁と前記内歯車の外周との間に形成された周壁とを有し、かつ、前記内歯は、前記内歯車の外周の内方に形成された開口部の周縁に形成されており、さらに、前記底部には、前記変換機構によって変位した前記偏心部材を変位前の位置に復帰させるための弾性部材が配置されており、さらに、前記内歯車の周壁の内側には、前記弾性部材を配置位置に保持するための保持部材が配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシートのリクライニング装置。
【請求項4】
請求項1に記載のシートのリクライニング装置の製造方法であって、
前記屈曲部が形成されており、前記突起部を形成する前の筒状の前記カバーと、前記内歯車と、前記外歯車とを用意し、
前記内歯車における外周を規定する2つの周縁のうち、前記内歯が形成されていない側の周縁と、前記カバーの屈曲部の内側角部とを一致させることにより、前記内歯車を前記カバーの内側に配置する第1工程と、
この第1工程を行った後に、前記カバーの外周面のうち、前記内歯車の前記内歯が形成されている側の周縁に対応する所定個所を内周面に向けて打出すことにより、前記内周面に前記突起部を形成する第2工程と、を備えており、
前記内歯車の外周が、前記カバーの屈曲部の内側角部と、前記突起部の側部とによって回動可能に保持された状態にすることを特徴とするシートのリクライニング装置の製造方法。
【請求項5】
請求項3に記載のシートのリクライニング装置の製造方法であって、
前記弾性部材を前記内歯車の底部に配置し、前記保持部材を、前記内歯車の前記弾性部材よりも前記開口部側に配置する工程と、
前記内歯車における外周を規定する2つの周縁のうち、前記内歯が形成されていない側の周縁と、前記カバーの屈曲部の内側角部とを一致させることにより、前記内歯車を前記カバーの内側に配置し、前記カバーの外周面のうち、前記内歯車の前記内歯が形成されている側の周縁に対応する所定個所を内周面に向けて打出すことにより、前記内周面に前記突起部を形成する工程と、を備えており、
前記内歯車の外周が、前記カバーの屈曲部の内側角部と、前記突起部の側部とによって回動可能に保持された状態にすることを特徴とするシートのリクライニング装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、シートクッションに対してシートバックを傾動可能に保持するシートのリクライニング装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、先の出願において、タウメル機構(差動伝達機構)を備えた自動車シートのリクライニング装置を提案した(特開2004−276659号公報:特許文献1)。
上記公報の図12および図13は、リクライニング装置の側面断面図であり、図12はシートバックBが固定された状態を、図13はシートバックBの位置調整可能状態をそれぞれ示す。図14は、図12の断面図である。
【0003】
内歯車盤(2)には、枢支軸(1)が回動可能に挿通されており、枢支軸(1)は、偏心軸筒(3)に挿通されている。偏心軸筒(3)は、外歯車盤(4)の回動中心に装着されており、偏心軸筒(3)の回動中心は、外歯車盤(4)の回動中心から偏心している。外歯車盤(4)は、内歯車盤(2)よりも小径に形成されており、内歯車盤(2)の噛合歯(2c)よりも歯数の少ない噛合歯(4a)を有し、噛合歯(4a)の一部は、内歯車盤(2)の噛合歯(2c)の一部と噛み合っている。内歯車盤(2)、外歯車盤(4)および偏心軸筒(3)によってタウメル機構が構成されており、偏心軸筒(3)の回動に伴ない、噛合部位が偏心軸筒(3)の回動方向と同じ方向に移動することにより、内歯車盤(2)および外歯車盤(4)が相対的に回動する。
【0004】
枢支軸(1)には従動盤(5)が回動可能に軸支されており、従動盤(5)と外歯車盤(4)との間は、従動盤(5)の回転を外歯車盤(4)に伝達するための滑り盤(9)が介在されている。従動盤(5)、滑り盤(9)および外歯車盤(4)によりオルダム継手機構(軸中心が一致しない平行な軸(食違い軸)間において、一方の軸の回転を他方の軸に等速同方向で回転を伝達する機構)Dが構成されている。
また、内歯車盤(2)の底部には、皿バネ(15)が配置されている。内歯車盤(2)、外歯車盤(4)、滑り盤(9)および従動盤(5)の各外周は、外周縁部が円環状のリングカバー(10)の内周面によって保護されている。従動盤(5)は、リングカバー(10)の内周溝(10a)に嵌合された状態でカシメ固定されており、内歯車盤(2)は、内周溝(10b)に回動可能に装着されている。
【0005】
図12に示す状態では、偏心軸筒(3)の面接触部(3d)が外歯車盤(4)のテーパー内周面部(4c)と面接触しており、外歯車盤(4)の回転が阻止されている。また、皿バネ(15)によって偏心軸筒(3)が外方(図12において右方)へ押圧されており、それに伴ってオルダム継手Dが圧接嵌合状態になっている。つまり、シートバックBが固定された状態になっている。
【0006】
そして、図13に示すように、枢支軸(1)の先端に取付けられた操作レバー(13)を回動操作すると、枢支軸(1)に軸支された作動筒(31)が内方(図12において左方)へ移動し、それに伴って偏心軸筒(3)の面接触部(3d)と外歯車盤(4)のテーパー内周面部(4c)との面接触状態が解除され、偏心軸筒(3)が皿バネ(15)のバネ力に抗して内方へ移動する。そして、偏心軸筒(3)による外歯車盤(4)の押圧状態が解除され、オルダム継手Dの圧接嵌合状態が解除される。
これにより、シートバックBへの負荷、つまり従動盤(5)からオルダム継手機構Dを介して伝達される外歯車盤(4)への回動トルクによって偏心軸筒(3)が枢支軸(1)を軸心として回動し、この偏心軸筒(3)の回転に伴なう外歯車盤(4)と内歯車盤(2)の噛合部位の転移動により内歯車盤(2)と外歯車盤(4)が相対的に回動され、シートバックBが無段階に調節可能になる。
【0007】
【特許文献1】特開2004−276659号公報(第19〜26段落、図2〜図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、その後研究を重ねた結果、次のことが分かった。内歯車盤(2)に存在する公差を考慮して、リングカバー(10)に形成された内周溝(10b)の幅が広めに形成されているので、内歯車盤(2)の回動軸方向に対するガタが存在する。そして、そのようなガタが発生すると、シートバックBの位置調整時に不快な振動や異音が発生するおそれがある。
また、内周溝(10b)は、リングカバー(10)の内周面を切削加工して形成するため、加工時間が長くなり、このことが製造コスト削減を妨げる要因の一つになっている。
さらに、従来の自動車シートのリクライニング装置は、従動盤(5)を最下部に配置し、その上に滑り盤(9)、外歯車盤(4)、皿バネ(15)および内歯車盤(2)などの構成部材を積み上げ、最後に内歯車盤(2)をリングカバー(10)の内周溝(10b)に、従動盤(5)を内周溝(10a)にそれぞれ嵌め込む組付け方法である。このため、内歯車盤(2)および従動盤(5)が不安定で逃げやすいため、リングカバー(10)を装着し難い。
【0009】
そこでこの発明は、内歯車盤の回動軸方向に対するガタのないシートのリクライニング装置を実現することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、シートクッションに対してシートバックを傾動可能に保持するシートのリクライニング装置であって、内歯車(11)と、この内歯車(11)よりも小径であり、前記内歯車(11)の内歯(11d)よりも少ない歯数の外歯(9f)を有する外歯車(9)とを備えており、この外歯車(9)の前記外歯(9f)の一部と前記内歯(11d)の一部とを噛み合わせ、前記内歯車(11)および前記外歯車(9)を相対的に偏心運動させるための偏心機構(4,7)と、前記内歯車(11)および前記外歯車(9)の各外周を保護するためのカバー(2)と、を備えており、前記シートクッションおよび前記シートバックの一方の側に前記内歯車(11)が、他方の側に前記外歯車(9)がそれぞれ取付けられたシートのリクライニング装置(1)において、前記カバー(2)は、筒状に形成されており、かつ、周壁(2a,2b)の一方の端部(2e)は、内側に屈曲形成されており、さらに、前記周壁(2a,2b)の内周面(2g)には、前記周壁(2a,2b)の外周面(2c)を内周面(2g)に向けて打出すことにより内周面(2g)から突出した突起部(2f)が複数箇所に形成されており、前記内歯車(11)の外周は、前記カバー(2)の内側に屈曲形成された屈曲部(2h)の内側角部(2i)と、前記突起部(2f)の側部(2j)とによって回動可能に保持されていることを特徴とするシートのリクライニング装置(1)という技術的手段を用いる。
【0011】
内歯車の外周は、カバーの周壁の一方の端部に屈曲形成された屈曲部の内側角部と、カバーの周壁の外周面を内周面に向けて打出すことにより内周面から突出した突起部の側部とによって回動可能に保持されているため、内歯車の回動軸方向に対するガタをなくすことができる。
つまり、突起部の側部が内歯車の外周に当接する位置を狙ってカバーの外周面を内周面に向けて打出すようにすれば、内歯車の回動軸方向に対するガタをなくすことができる。 また、突起部の基部と内歯車の内周面との境界部位が、内歯車の外周の周縁に当接するように、突起部を形成すれば、内歯車の外周の周縁と内歯車の内周面との間のラジアル隙間を減少または消滅させることができるため、内歯車のラジアル方向のガタを減少または消滅させることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のシートのリクライニング装置(1)において、前記カバー(2)は、プレス成形により形成されているという技術的手段を用いる。
【0013】
カバーはプレス成形により形成されているため、従来のように、内周溝を切削加工するカバーよりも加工時間を短くすることができるので、シートのリクライニング装置の製造コスト削減に寄与することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載のシートのリクライニング装置(1)において、前記偏心機構(4,7)は、前記シートバックの回動軸と同じ回動軸を有するシャフト(4)と、このシャフト(4)が回動中心に挿通されており、外周(7c)にカム部(7d)と、前記外歯車(9)の内周面(9g)と接触可能な接触部(7a)とを有し、前記外歯車(9)の回動中心に配置された偏心部材(7)とを備えており、前記偏心部材(7)を前記シャフト(4)の変位方向へ変位させ、前記偏心部材(7)の前記接触部(7a)および前記外歯車(9)の前記内周面(9g)を接触状態と非接触状態とに変換する変換機構(4b,4c,6)を備えており、前記内歯車は、前記シャフト(4)が挿通された底部(11e)と、前記内歯車の外周と、前記底部(11e)の周縁と前記内歯車の外周(11a)との間に形成された周壁(11f)とを有し、かつ、前記内歯(11d)は、前記内歯車の外周の内方に形成された開口部の周縁に形成されており、さらに、前記底部(11e)には、前記変換機構(4b,4c,6)によって変位した前記偏心部材(7)を変位前の位置に復帰させるための弾性部材(10)が配置されており、さらに、前記内歯車の周壁の内側には、前記弾性部材(10)を配置位置に保持するための保持部材(14)が配置されているという技術的手段を用いる。
【0015】
内歯車の底部には、変換機構によって変位した偏心部材を変位前の位置に復帰させるための弾性部材が配置されており、内歯車の周壁の内側には、弾性部材を配置位置に保持するための保持部材が配置されているため、予め弾性部材が保持部材によって内歯車の配置位置に保持された状態にしておけば、シートのリクライニング装置の各構成部材を組付けるときに、弾性部材の配置位置がずれるおそれがないので、組付性を改善することができる。
【0016】
請求項4に記載の発明では、請求項1に記載のシートのリクライニング装置(1)の製造方法であって、前記屈曲部(2h)が形成されており、前記突起部(2f)を形成する前の筒状の前記カバー(2)と、前記内歯車(11)と、前記外歯車(9)とを用意し、前記内歯車(11)における外周を規定する2つの周縁(11g,11h)のうち、前記内歯(11d)が形成されていない側の周縁(11h)と、前記カバー(2)の屈曲部(2h)の内側角部(2i)とを一致させることにより、前記内歯車(11)を前記カバー(2)の内側に配置する第1工程と、この第1工程を行った後に、前記カバー(2)の外周面(2c)のうち、前記内歯車(11)の前記内歯(11d)が形成されている側の周縁(11g)に対応する所定個所を内周面(2g)に向けて打出すことにより、前記内周面(2g)に前記突起部(2f)を形成する第2工程と、を備えており、前記内歯車(11)の外周が、前記カバー(2)の屈曲部(2h)の内側角部(2i)と、前記突起部(2f)の側部(2j)とによって回動可能に保持された状態にすることを特徴とするシートのリクライニング装置(1)の製造方法という技術的手段を用いる。
【0017】
内歯車の外周は、カバーの一方の周縁に屈曲形成された屈曲部の内側角部と、カバーの外周面のうち、内歯車の内歯が形成されている側の周縁に対応する所定個所を内周面に向けて打出すことにより内周面から突出した突起部の側部とによって回動可能に保持されているため、内歯車の回動軸方向に対するガタをなくすことができる。
つまり、突起部の側部が内歯車の外周に当接する位置を狙ってカバーの外周面を内周面に向けて打出すようにすれば、内歯車の回動軸方向に対するガタをなくすことができる。
また、突起部の基部と内歯車の内周面との境界部位が、内歯車の外周の周縁に当接するように、突起部を形成すれば、内歯車の外周の周縁と内歯車の内周面との間のラジアル隙間を減少または消滅させることができるため、内歯車のラジアル方向のガタを減少または消滅させることができる。
さらに、内歯車、外歯車および偏心部材などを組付ける前に、予め内歯車の外周がカバーに保持された状態にしてから外歯車および偏心部材などをカバー内部に組付けることができるため、カバーの組付性を改善することができる。
【0018】
請求項5に記載の発明では、請求項3に記載のシートのリクライニング装置(1)の製造方法であって、前記弾性部材(10)を前記内歯車(11)の底部(11e)に配置し、前記保持部材(14)を、前記内歯車(11)の前記弾性部材(10)よりも前記開口部側に配置する工程と、前記内歯車(11)における外周を規定する2つの周縁(11g,11h)のうち、前記内歯(11d)が形成されていない側の周縁(11h)と、前記カバー(2)の屈曲部(2h)の内側角部(2i)とを一致させることにより、前記内歯車(11)を前記カバー(2)の内側に配置し、前記カバー(2)の外周面(2b)のうち、前記内歯車(11)の前記内歯(11d)が形成されている側の周縁(11g)に対応する所定個所を内周面(2g)に向けて打出すことにより、前記内周面(2g)に前記突起部(2f)を形成する工程と、を備えており、前記内歯車(11)の外周が、前記カバー(2)の屈曲部(2h)の内側角部(2i)と、前記突起部(2f)の側部(2j)とによって回動可能に保持された状態にすることを特徴とするシートのリクライニング装置(1)の製造方法という技術的手段を用いる。
【0019】
予め弾性部材が保持部材によって内歯車の取付位置に保持された状態にしておくことができるため、内歯車を外歯車と噛み合わせるときに、弾性部材の取付位置がずれるおそれがないので、組付性を改善することができる。
また、内歯車の外周は、カバーの一方の周縁に屈曲形成された屈曲部の内側角部と、カバーの外周面のうち、内歯車の内歯が形成されている側の周縁に対応する所定個所を内周面に向けて打出すことにより内周面から突出した突起部の側部とによって回動可能に保持されているため、内歯車の回動軸方向に対するガタをなくすことができる。
つまり、突起部の側部が内歯車の外周に当接する位置を狙ってカバーの外周面を内周面に向けて打出すようにすれば、内歯車の回動軸方向に対するガタをなくすことができる。
また、突起部の基部と内歯車の内周面との境界部位が、内歯車の外周の周縁に当接するように、突起部を形成すれば、内歯車の外周の周縁と内歯車の内周面との間のラジアル隙間を減少または消滅させることができるため、内歯車のラジアル方向のガタを減少または消滅させることができる。
さらに、内歯車、外歯車および偏心部材などを組付ける前に、予め内歯車の外周がカバーに保持された状態にしてから外歯車および偏心部材などをカバー内部に組付けることができるため、カバーの組付性を改善することができる。
なお、上記「課題を解決するための手段」における括弧内の符号は、後述する実施形態において使用する符号と対応するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
この発明に係るシートのリクライニング装置(以下、リクライニング装置という)およびその製造方法の実施形態について図を参照して説明する。
なお、以下の説明では、リクライニング装置からシートクッションの側方へ離れる方向を外側または外方とし、その逆方向を内側または内方とする。図1は、この実施形態に係るリクライニング装置の分解斜視図である。図2はリクライニング装置を内側の斜め上方から見た斜視図である。図3はリクライニング装置を外側の斜め上方から見た斜視図である。図4はリクライニング装置を内方から見た側面図である。図5はリクライニング装置を外方から見た側面図である。図6はリクライニング装置の正面図である。図7は位置調整不能状態にある図6に示すリクライニング装置をシャフトの軸に沿って切断した場合の縦断面図である。図8は図7の一部を拡大した拡大図である。図9は位置調整可能状態にある図6に示すリクライニング装置をシャフトの軸に沿って切断した場合の縦断面図である。図10は図7のA−A矢視断面図である。
【0021】
[構成部材の主要構造]
リクライニング装置の構成部材の主要構造について説明する。
図1に示すように、リクライニング装置1は、内歯車プレート11を備える。内歯車プレート11は、内方から見て円板状に形成されており、その回動中心には、ブッシュ12の筒状部材12bを挿通するための挿通孔11kが貫通形成されている。図7に示すように、内歯車プレート11は、略碗形状に形成されており、外方に位置する外周11a(図1)と、内方に位置する底部11eと、外周11aと底部11eとの間に形成された周壁11fとを有する。図7に示すように、周壁11fの外面および内面は、それぞれ階段状に形成されている。図10に示すように、内歯車プレート11の外側は開口形成されており、その開口部の周縁には、平板でリング状の内歯車本体11iが形成されている。内歯車本体11iの内周面に沿って複数の内歯11dが形成されており、各内歯11dによって囲まれた空間11jには、外歯車プレート9の外歯車本体9eが収容されている。また、内歯車プレート11の内側の側面11bには、シートクッションまたはシートバックの内部に設けられた嵌合部材と嵌合する嵌合部11cが形成されている。
【0022】
図1に示すように、外歯車プレート9は、内方から見て平板でリング状に形成されており、その回動中心には、ベアリング8の外周面8aを嵌合するためのベアリング嵌合孔9hが貫通形成されている。外歯車プレート9の内方側面のベアリング嵌合孔9hの周囲には、平板でリング状の外歯車本体9eが形成されており、その外歯車本体9eの外周に沿って複数の外歯9fが形成されている。外歯車本体9eは、内歯車本体11iよりも小径であり、外歯9fの歯数は内歯11dの歯数よりも僅かに少ない。例えば、1つ少ない。
【0023】
外歯車本体9eの外方側面には、外歯車本体9eよりも僅かに大径の外側面板部9aが一体形成されている。外側面板部9aには、突出部9b,9bが、それぞれ外周から径方向へ突出形成されている。各突出部9bには、凸条9cおよび凹溝9dが、それぞれ径と平行に形成されている。凸条9cおよび凹溝9dは、オルダムプレート5の内方側面に形成された凹溝5cおよび凸条5dとそれぞれ嵌合可能に形成されている。
【0024】
また、外側面板部9aには、カム7のロック部7aと当接可能なロック部9gが、ベアリング嵌合孔9hの周縁に沿って外側から見て円弧状の壁に形成されている。図7に示すように、ロック部9gは、テーパ状に形成されており、内方から外方に向けて次第に小径になっている。
【0025】
リクライニング装置1は、カム7を備える。カム7は筒状に形成されており、カム7の回動中心には、ブッシュ6の筒状部6eを挿通するための挿通孔7bが貫通形成されている。挿通孔7bの内周面は、円筒形状に形成されている。カム7の外周面7cとシャフト挿通孔7bとの間に形成された壁部の一部は、肉厚に形成されており、その肉厚部7dの回動中心が肉薄部分の回動中心から径方向へ偏心している。肉厚部7dの内側外周面には、外歯車プレート9のロック部9gと当接可能なロック部7aが径方向へ突出形成されている。
【0026】
ベアリング8は、側面視リング状に形成されており、その回動中心には、カム7の外周面7cを嵌合するための嵌合孔8cが貫通形成されている。その嵌合孔8cの周面には、ベアリング8bが周面に沿って複数配置されている。
【0027】
オルダムプレート5は、平板でリング状に形成されており、その内方側面には、外歯車プレート9の凸条9cおよび凹溝9dと嵌合可能な凹溝5cおよび凸条5dが、それぞれ径と平行に形成されている。オルダムプレート5の外方側面には、従動プレート3の内方側面に形成された凸条3cおよび凹溝3dと嵌合可能な凹溝5cおよび凸条5dがそれぞれ径と平行に形成されている。
【0028】
従動プレート3は、内方側面が開口形成された略碗形状に形成されており、その開口部の周縁には、リング状の開口周縁部3aが形成されている。その開口周縁部3aの内周壁からは、オルダムプレート5の外方側面に形成された凹溝5cおよび凸条5dと嵌合可能な凸条3cおよび凹溝3dがそれぞれ径と平行に形成されている。
従動プレート3の底部であって回動中心には、シャフト4の頭部4dを挿通するための挿通孔3fが貫通形成されている。挿通孔3fの周辺には、ブッシュ6の係止片6aを係止するための係止孔3eが貫通形成されている。
【0029】
シャフト4は、内外方向に伸びたシャフト本体4aを備えており、シャフト本体4aの外側端部に頭部4dを備える。頭部4dの基部の周面からは、ブッシュ6の切欠部6bに係止するための係止片4eが径方向に突出形成されている。係止片4eの内側には、ブッシュ6の係合部6cに係合する係合突起4bが形成されている。係合突起4bには、係合部6cに当接する傾斜部4cが形成されている。なお、図示しないが、頭部4dの周面には、シャフト4を回動操作するための操作レバーの基端が固定されている。
【0030】
ブッシュ6は筒状に形成されており、その回動中心には、ブッシュ12の筒状部材12bを挿通するための挿通孔6dが貫通形成されている。ブッシュ6の外周面には、シャフト4の係止片4eを係止するための切欠部6bが外側端面から内方に向けて切欠き形成されている。切欠部6bの内部内側には、シャフト4の係合突起4bを係合するための係合部6cが形成されており、その係合部6cには、シャフト4の係合突起4bに形成された傾斜部4cが当接する傾斜部が形成されている。
【0031】
リクライニング装置1は、皿バネ10を備える。皿バネ10は側面視円板状に形成されており、その中心には、ブッシュ12の筒状部材12bを挿通するための挿通孔10cが貫通形成されている。皿バネ10の外周10aからは、挿通孔10cの中心に向けて複数のバネ部10bが突出形成されている。バネ部10bには、突出方向が外方にずれたものと内方にずれたものとが存在し、それらが交互に配置されている。
【0032】
リクライニング装置1は、ブッシュ12を備える。ブッシュ12は、リング状部材12aの外方の側面と筒状部材12bの内側端面とを接合した形状に形成されており、両部材には、シャフト4のシャフト本体4aを挿通するためのシャフト挿通孔12cが貫通形成されている。
【0033】
リクライニング装置1は、金属製のカバーブラケット2を備える。カバーブラケット2は、プレス成形によって円筒形状に形成されており、従動プレート3の外周を覆って固定するための周壁2aと、内歯車プレート11からオルダムプレート5までの部分を覆うための周壁2bとを備える。周壁2aは周壁2bよりも大径に形成されており、周壁の境界部分は段付形状に形成されている。
図8に示すように、周壁2bの内側端部2eは、その周縁に沿って内側に屈曲形成されており、その屈曲形成された屈曲部2hの内側には、内側角部2iが周縁に沿って形成されている。内側角部2iは、内歯車プレート11の外周の内側周縁に合致した形状に形成されている。
【0034】
また、周壁2bの内周面2gには、周壁2bの外周面2cのうち、内歯車プレート11の外周の外側周縁に対応する部位よりもやや外方寄りの部位を内面2gに向けて打出すことにより、突起部2fが突出形成されている。突起部2fは、最低でも外周面2cを周方向に3等分した3カ所に形成されている。
また、周壁2aの外側端部2dは、内側に屈曲形成されており、その屈曲形成された屈曲部2mの内側には、内側角部2nが形成されている。内側角部2nは、従動プレート3の外周に合致した形状に形成されている。
【0035】
[リクライニング装置1の主要構造]
リクライニング装置1の主要構造について説明する。
図7において、シャフト4のシャフト本体4aは、シートバック(図示せず)の傾動時の回動軸としてシートクッション(図示せず)の内部に配置された連結シャフトの端部と接続される。従動プレート3は、シートクッションに固定されたブラケット16に固定され、内歯車プレート11は、シートバックに固定されたブラケット15に固定される。
【0036】
ブッシュ12の筒状部材12bは、ブッシュ6の挿通孔6dに内方から途中まで挿入されており、ブッシュ12のシャフト挿通孔12cには、シャフト4のシャフト本体4aが外方から挿通されている。ブッシュ12の筒状部材12bは、内歯車プレート11の内側の側面から挿通孔11kに挿通されている。内歯車プレート11の底部11eには、皿バネ10が配置されており、その皿バネ10の挿通孔10cには、ブッシュ12の筒状部材12bが内側の側面から挿通されている。内歯車プレート11の周壁11fの内面には、皿バネ10を取付位置に保持するための保持部材14が取付けられている。この実施形態では、保持部材14は、円筒部14aおよびリング部14bから形成されている。円筒部14aは、内歯車プレート11の回動軸に対応する幅が径に比較して短い円筒形状に形成されている。リング部14bは、円筒部14aの内側の端面から径方向に延出形成されており、側面視平板のリング状を呈する。
【0037】
保持部材14のリング部14bの内側の側面は、内歯車プレート11の階段状に形成された周壁11fの内部のうち、皿バネ10が配置された底部11eから数えて一段目の垂直壁11mに当接しており、円筒部14aの外周面は、上記垂直壁11mの外周縁から外方に向けて形成された水平壁11nに当接している。円筒部14aの外径は、水平壁11nの内径よりも僅かに大きく形成されており、円筒部14aの外周面は、水平壁11nに圧接されている。つまり、保持部材14は、内歯車プレート11の周壁11fの内部に圧接されて固定されている。
保持部材14のリング部14bの内周縁は、皿バネ10の外周縁と重なっており、皿バネ10が外方へ移動しないように規制している。つまり、皿バネ10は、保持部材14によって配置位置に保持されている。なお、保持部材14を圧接によらないで、接着剤などによって接着して固定することもできる。
【0038】
図8に示すように、カバーブラケット2の周壁2bの内側の端部周縁に形成された屈曲部2hの内側角部2iには、内歯車プレート11の外周の内側の周縁が合致している。換言すると、内側角部2iと、内歯車プレート11の外周の内側の周縁との間には、隙間が形成されていない。カバーブラケット2の外周面2cを内面2gに向けて打出すことにより形成された突起部2cの側部2jには、内歯車プレート11の外周の外側の周縁がそれぞれ当接している。換言すると、各突起部2fの側部2jと、内歯車プレート11の外周の外側の周縁との間には、隙間が形成されていない。
つまり、内歯車プレート11の外周は、カバーブラケット2の内側角部2iと、各突起部2fの側部2jとによって、回動軸方向およびラジアル方向に対するガタが存在しない状態で回動可能に保持されている。
【0039】
ブッシュ6の筒状部6eは、カム7の挿通孔7bに挿通されている。ベアリング8の嵌合孔8cには、カム7が嵌合されており、ベアリング8の内周面に配置されたベアリング8bがカム7の外周面7cに回転可能に当接している。ベアリング8は、外歯車プレート9のベアリング嵌合孔9hに嵌合されている。外歯車プレート9の外歯車本体9eは、内歯車プレート11の空間11jに収容されており、外歯9fの一部と、内歯11dの一部とが噛み合っている。
外歯車プレート9の外側面に形成された凸条9cおよび凹溝9d(図1)は、オルダムプレート5の内側の側面に形成された凹溝5cおよび凸条5dにそれぞれ嵌合している。オルダムプレート5の外側面に形成された凹溝5cおよび凸条5dは、従動プレート3の内側の側面に形成された凸条3cおよび凹溝3dにそれぞれ嵌合している。
【0040】
カバーブラケット2の周壁2aの外側の端部周縁に形成された屈曲部2mの内側角部2nには、従動プレート3の外周が合致している。
つまり、従動プレート3の外周は、カバーブラケット2の周壁2aの外側端部2dによってカシメ固定されている。
皿バネ10は、カム7およびブッシュ6の内側の側面を外方へ押圧しており、カム7のロック部7aが外歯車プレート9のロック部9gを面接触で圧接している。これにより、カム7の周りにおける外歯車プレート9の偏心した回動が阻止されている。また、カム7が外歯車プレート9を外方へ押圧しているため、外歯車プレート9はオルダムプレート5を押圧し、オルダムプレート5が従動プレート3を押圧している。
【0041】
この状態では、カム7のロック部7aと外歯車プレート9のロック部9gとの面接触によるすべり摩擦抵抗による回動トルクと、外歯車プレート9、オルダムプレート5および従動プレート3の相互間に作用するすべり摩擦抵抗による回動トルクとを合わせた回動トルクの方が、シートバックへの負荷、つまりブラケット15が固定された内歯車プレート11から外歯車プレート9に伝達される回動トルクよりも大きい。
したがって、シートバックが所望の傾倒角度に固定されたロックオン状態になっている。
【0042】
シャフト4の頭部4dに固定された操作レバーを回動操作すると、ブッシュ6の係合部6cに係合しているシャフト4の係合突起4bの傾斜部4cが係合部6cの斜面に沿って係合部6cの谷側(内方)へ移動するため、図9に示すように、ブッシュ6およびカム7が、皿バネ10のバネ力に抗しながら内方へ移動する。これにより、カム7のロック部7aと外歯車プレート9のロック部9gとの面接触状態が解消され、オルダムプレート5が、外歯車プレート9と従動プレート3との間で摺動可能であって互いにすべり対偶となる緩い嵌合状態になる。
【0043】
したがって、シートバックへの負荷、つまり内歯車プレート11を介して伝達される外歯車プレート9への回動トルクにより、カム7がブッシュ6の筒状部6eを回動軸として回動し、このカム7の回動に伴なう外歯車プレート9と内歯車プレート11との噛み合い部位の転移動により内歯車プレート11および外歯車プレート9が相対的に回動可能なロックオフ状態になる。
つまり、シートバックの傾倒角度を調節可能な状態になり、シートバックが所望の傾倒角度になったときに操作レバーを放すと、皿バネ10によるバネ力によってカム7およびブッシュ6が外方へ押圧され、ブッシュ6の係合部6cの谷側へ移動していた係合突起4bが係合部6cの山側(外方)へ移動し、前述のロックオンの状態に戻る。
【0044】
[リクライニング装置1の製造過程における特徴]
次に、リクライニング装置1の製造過程における特徴を説明する。
皿バネ10および内歯車プレート11を別個に組付けるのではなく、予め皿バネ10を内歯車プレート11の底部11eに配置し、保持部材14を周壁11fの内面に固定し、皿バネ10の配置位置がずれないようにしておく。
これにより、リクライニング装置1の各構成部材を組付けるときに、皿バネ10の配置位置がずれるおそれがないので、組付性を改善することができる。
【0045】
保持部材14を固定した後に、内歯車プレート11に他の構成部材を組付けるのではなく、先に、内歯車プレート11の外周をカバーブラケット2によって回動可能に保持する作業を行う。まず、円筒形にプレス成形され、周壁2bの内側端部2eが、その周縁に沿って内側に屈曲形成されたカバーブラケット2によって内歯車プレート11の外周を覆い、屈曲部2hの内側に形成された内側角部2iに内歯車プレート11の外周の内側周縁を隙間が形成されないように合致させる。
【0046】
そして、カバーブラケット2の周壁2bの外周面2cのうち、内歯車プレート11の外周の外側周縁に対応する部位よりもやや外方寄りの部位を内面2gに向けて打出し、内面2gから突出した突起部2fを形成する。このとき、突起部2fの内側の側部2jと内歯車プレート11の外側周縁との間に隙間が形成されないように、カバーブラケット2の外周面2cを打出す位置を決定する。突起部2fは、カバーブラケット2による内歯車プレート11の保持力を高めるために、最低でも外周面2cを周方向に3等分した3カ所に形成することが望ましい。
【0047】
このように、内歯車プレート11の外周は、カバーブラケット2の内側の周縁に屈曲形成された屈曲部2hの内側角部2iと、カバーブラケット2の外周面2cを内周面2gに向けて打出すことにより内周面2gから突出した突起部2fの側部2jとによって回動可能に保持されるため、内歯車プレート11の回動軸方向およびラジアル方向に対するガタをなくすことができる。
また、内歯車プレート11以外の外歯車プレート9、オルダムプレート5および従動プレート3などの構成部材を組付ける前に、予め内歯車プレート11の外周がカバーブラケット2に保持された状態にしてから他の構成部材をカバーブラケット2の内部に組付けることができるため、カバーブラケット2の組付性を改善することができる。
【0048】
なお、突起部2fの側部2jと内歯車プレート11の外側周縁とが圧接され、内歯車プレート11が回動し難い場合は、内歯車プレート11およびカバーブラケット2の一方を固定し、両者を相対的に回動させることにより、突起部2fによる圧接部位をなじませ、内歯車プレート11が回動し易い状態にする。
【0049】
オルダムプレート5に従動プレート3を組付けた後に、従動プレート3の外周にカバーブラケット2の周壁2aを被せ、その周壁2aを内側に屈曲させることにより、周壁2aによって従動プレート3の外周をカシメて固定する。これにより、従動プレート3の回動軸方向およびラジアル方向に対するガタをなくすことができる。
【0050】
[実施形態の効果]
(1)上記実施形態に係るリクライニング装置およびその製造方法を実施すれば、内歯車プレート11の外周は、カバーブラケット2の周壁2bの内側端部2eに屈曲形成された屈曲部2hの内側角部2iと、カバーブラケット2の外周面2cを内周面2gに向けて打出すことにより内周面2gから突出した突起部2fの側部2jとによって回動可能に保持されているため、内歯車プレート11の回動軸方向およびラジアル方向に対するガタをなくすことができる。
つまり、突起部2fの側部2jが内歯車プレート11の外周の外側周縁に当接する位置を狙ってカバーブラケット2の外周面2cを内周面2gに向けて打出すようにすれば、内歯車プレート11の回動軸方向およびラジアル方向に対するガタをなくすことができる。
【0051】
(2)しかも、カバーブラケット2は、プレス成形により形成されているため、従来のように、内周溝を切削加工するカバーブラケットよりも加工時間を短くすることができるので、シートのリクライニング装置1の製造コスト削減に寄与することができる。
【0052】
(3)また、予め皿バネ10が保持部材14によって内歯車プレート11の内側の配置位置に保持された状態にしておくことができるため、シートのリクライニング装置1の各構成部材を組付けるときに、皿バネ10の配置位置がずれるおそれがないので、組付性を改善することができる。
【0053】
(4)さらに、カバーブラケット2の内面2gに溝を切削加工する必要がないため、その分、カバーブラケット2の肉厚を薄くすることができるので、その分、リクライニング装置1を軽量化することができる。
【0054】
<他の実施形態>
(1)この発明の請求項1,2,4に係る発明は、特許文献1の図2,3に示されるように、シャフトが皿バネに挿通固定されており、皿バネのバネ力によってシャフトを軸方向へ移動させることにより、ロックオンおよびロックオフの状態に変換する機構を備えたリクライニング装置にも適用することができる。
【0055】
(2)保持部材14は、円筒部14aまたはリング部14bのみの形状でもよい。また、保持部材14を複数に分割して内歯車プレート11の周壁11fに取付ける構成でもよい。例えば、周壁11fの対向する2箇所に断面L字形または平板状などの保持部材を取付ける構成でもよい。また、取付箇所は3箇所以上でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】この発明の実施形態に係るリクライニング装置の分解斜視図である。
【図2】リクライニング装置を内側の斜め上方から見た斜視図である。
【図3】リクライニング装置を外側の斜め上方から見た斜視図である。
【図4】リクライニング装置を内方から見た側面図である。
【図5】リクライニング装置を外方から見た側面図である。
【図6】リクライニング装置の正面図である。
【図7】位置調整不能状態にある図6に示すリクライニング装置をシャフトの軸に沿って切断した場合の縦断面図である。
【図8】図7の一部を拡大した拡大図である。
【図9】位置調整可能状態にある図6に示すリクライニング装置をシャフトの軸に沿って切断した場合の縦断面図である。
【図10】図7のA−A矢視断面図である。
【符号の説明】
【0057】
1・・リクライニング装置、2・・カバーブラケット、2a,2b・・周壁、
2c・・外周面、2d・・外側端部、2e・・内側端部、2f・・突起部、
2g・・内面、2h・・屈曲部、2i・・内側角部、3・・従動プレート、
4・・シャフト、5・・オルダムプレート、6・・ブッシュ、7・・カム、
8・・ベアリング、9・・外歯車プレート、10・・皿バネ、
11・・内歯車プレート、12・・ブッシュ。




 

 


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