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発明の名称 車両用シート
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−215695(P2007−215695A)
公開日 平成19年8月30日(2007.8.30)
出願番号 特願2006−38545(P2006−38545)
出願日 平成18年2月15日(2006.2.15)
代理人 【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
発明者 重藤 和英
要約 課題
より効果的にユーザの覚醒度合を維持しあるいは高めることができる車両用シートを提供すること。

解決手段
本発明に係る車両用シートは、ユーザを緩衝自在に支持する弾性部材を備え、当該弾性部材の座面側にシート表皮を被せてなる車両用シート1であって、車両室内の空気に通じる背面側開口部2と、車両用シート1の座面3a、4aに通じる座面側開口部5と、背面側開口部2と座面側開口部5とを連通する連通手段6と、座面側開口部5に連通手段6を介して車両室内の空気を供給するあるいは座面側開口部5から連通手段6を介して車両室内の空気を吸引する給排手段7、8、9とを備えるとともに、連通手段6を弾性部材の座面側に溝部を設けることにより形成することを特徴とする
特許請求の範囲
【請求項1】
ユーザを緩衝自在に支持する弾性部材を備え、当該弾性部材の座面側にシート表皮を被せてなる車両用シートであって、
車両室内の空気に通じる背面側開口部と、前記車両用シートの座面に通じる座面側開口部と、前記背面側開口部と前記座面側開口部とを連通する連通手段と、前記座面側開口部に前記連通手段を介して車両室内の空気を供給するあるいは前記座面側開口部から前記連通手段を介して車両室内の空気を吸引する給排手段とを備えるとともに、当該連通手段を前記弾性部材の座面側に溝部を設けることにより形成することを特徴とする車両用シート。
【請求項2】
ユーザの覚醒度合の低下を検出する覚醒度合検出手段と、前記給排手段をユーザの覚醒度合が低下した場合に動作させる制御手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
【請求項3】
前記背面側開口部を前記車両用シートの座部の後端部あるいは背もたれ部の下端部に設けることを特徴とする請求項1または2のいずれか一項に記載の車両用シート。
【請求項4】
前記空気を常温の空気とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の車両用シート。
【請求項5】
前記座面側開口部を、前記車両用シートの座面の全体にわたって複数個設けることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の車両用シート。
【請求項6】
前記溝部の深さを前記弾性部材の厚みとすることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の車両用シート。
【請求項7】
前記連通手段の延在方向に垂直な断面内の形状を、前記座面側を底辺とする三角形状とすることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の車両用シート。
【請求項8】
前記連通手段の延在方向に垂直な断面内の形状を、前記座面側を下底とする台形形状とすることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の車両用シート。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、乗用車、トラック、バス等の車両に用いて好適な車両用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが車両を運転中に、道路環境が物理的、視覚的に単調となること、あるいは、渋滞等の発生により、当該ユーザの覚醒度合が低下する場合がある。このような場合に、ユーザの覚醒度合を維持しあるいは高めるために、ユーザに送風を行って刺激を与えることが考えられる。このような目的でのユーザへの送風に供しうる構造として、特許文献1において、ユーザの背中あるいは大腿部に対して空調装置の排気を送風する車両用シートの構造が提案されている。
【特許文献1】特開2005−143981号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に開示された車両用シートにおいては、ユーザの背中あるいは大腿部への送風のために空気を供給するにあたり、軟質材よりなる配管を埋設しているため、例えば車両用シートの座部の車両後方等の、ユーザの自重により荷重が集中する部分において、当該配管が押しつぶされ、車両用シートの座面および背もたれ面のうち所望の部分に所望の風量の送風つまりは空気の供給を行うことができず、当該ユーザの覚醒度合を維持し高める効果が薄れてしまうという問題が生じた。
【0004】
そこで本発明は、上記問題に鑑み、より効果的にユーザの覚醒度合を維持しあるいは高めることができる車両用シートを提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の問題を解決するため、本発明に係る車両用シートは、
ユーザを緩衝自在に支持する弾性部材を備え、当該弾性部材の座面側にシート表皮を被せてなる車両用シートであって、
車両室内の空気に通じる背面側開口部と、前記車両用シートの座面に通じる座面側開口部と、前記背面側開口部と前記座面側開口部とを連通する連通手段と、前記座面側開口部に前記連通手段を介して車両室内の空気を供給するあるいは前記座面側開口部から前記連通手段を介して車両室内の空気を吸引する給排手段とを備えるとともに、当該連通手段を前記弾性部材の座面側に溝部を設けることにより形成することを特徴とする。ここで座面とは車両用シートの座部および背もたれ部の着座したユーザ側の面を指し、背面側とは座面と反対側を示す。
【0006】
ここで、ユーザの覚醒度合の低下を検出する覚醒度合検出手段と、前記給排手段をユーザの覚醒度合が低下した場合に動作させる制御手段とを備えることが好ましい。
【0007】
さらに、前記背面側開口部を前記車両用シートの座部の後端部あるいは背もたれ部の下端部に設けることが好ましい。
【0008】
加えて、前記空気を常温の空気とすることが好ましい。
【0009】
さらに、前記座面側開口部を、前記車両用シートの座面の全体にわたって複数個設けることが好ましい。
【0010】
加えて、前記溝部の深さを前記弾性部材の厚みとすることが好ましい。
【0011】
ここで、前記連通手段の延在方向に垂直な断面内の形状を、前記座面側を底辺とする三角形状とすることが好ましい。
【0012】
あるいは、前記連通手段の延在方向に垂直な断面内の形状を、前記座面側を下底とする台形形状とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、車両用シートの座面のうち所望の部分に所望の風量の送風を行い、当該ユーザの覚醒度合をより効果的に維持し高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1は、本発明による車両用シートの一実施例を示す模式図であり、図2は本発明による車両用シートの一実施例を示すシステム構成図であり、図3は本発明による車両用シートの一実施例の後述するシート表皮を除いて上方から視て示す模式図であり、図4は本発明による車両用シートの一実施例の一部を斜め後方から視て示す模式図である。さらに、図5は本発明による車両用シートの後述する導入エクステンションを示す模式図である。
【0016】
本実施例の車両用シート1は、ユーザを緩衝自在に支持する弾性部材であるクッションを備えた車両用シートであって、
車両室内の空気に通じる背面側開口部2と、車両用シートの座部3および背もたれ部4の座面3a、4aの全体にわたって通じる複数の座面側開口部5と、背面側開口部2と座面側開口部5とを連通する連通手段としての複数条の導風路6と、座面側開口部5に導風路6を介して車両室内の常温の空気を供給するあるいは座面側開口部5から導風路6を介して車両室内の空気を吸引する給排手段としてのほぼ台形筒状の導入エクステンション7、外部配管8、ファン9とを備える。
【0017】
加えて、図2に示すように、ユーザの覚醒度合を検出する覚醒度合検出手段10aと、当該覚醒度合が低下した場合にファン9を動作させる制御手段10bとしてのECU10がファン9に接続されて設けられ、当該ECU9には撮像手段であるCCDカメラ11が接続される。ユーザの覚醒度合の低下の検出はCCDカメラ11によりユーザの顔を撮像し、視線および口の動き等をECU10が検出し所定の処理を行うことにより行われる。
【0018】
導入エクステンション7は図5に示すように、上底面側および下底面側が開口したほぼ台形筒状に形成される。図5中7aは上底面側の開口部を、7bは下底面側の開口部を示す。ここでは上底面側の開口部7aは円筒形状に形成されている。この導入エクステンション7は図1に示すように、座部3の後端部および背もたれ部4の下端部にそれぞれに設けられ、面積の大きい側の下底面側の開口部7bが座部3の後端部および背もたれ部4の下端部に設けられた導風路6の背面側開口部2に接続され、面積の小さい側の上底面側の開口部7aが外部配管8に接続される。
【0019】
これとともに、図3に示すように、連通手段としての導風路6を例えばウレタン等で形成される弾性部材であるクッション12の座面側に複数条の溝部13を設けシート表皮14をクッション12の座面側に被せることにより形成する。なお、座面3aおよび4aは図6に示すように、本革、合成皮革、天然繊維あるいは合成繊維等のシート表皮14により構成され、図2に示した溝部13に対応する複数の箇所に円孔状の座面側開口部5が穿設される。
【0020】
このように構成される車両用シート1において、ユーザの覚醒度合の低下をECU10が検出した場合に、ECU10の制御によりファン9を順方向に動作させると、車両室内の空気は外部配管8、導入エクステンション7を通じて、背面側開口部2に供給されて、さらに背面側開口部2に供給された空気は導風路6を介して座面側開口部5に供給されて、図7に示すようにユーザCの背中および太股裏側に供給されて送風され、ユーザに刺激を与える。あるいはファン9を逆方向に動作させて、座面側開口部5から逆に空気を吸引して、ユーザCに刺激を与えることも可能である。
【0021】
ここで、クッション12とそれに関連する部分の構造は種々の形態とすることができる。以下にその例を示す。
【0022】
図8は本発明による車両用シートの一実施形態のクッションの一例を後述するシートパッドを含んで斜め後方から視て示す模式図である。
【0023】
ここでは、溝部13の深さがクッション12の厚みよりも小さいつまりは、溝部がクッションを貫通しない。このため、クッション12は、前後方向に延びる四角柱状のクッション部12aと、左右両端に位置して後端部にエッジ部が形成されたクッション部12bと、後方が開口するほぼU字形状に形成されたクッション部12cと、平板状のクッション部12dとから構成され、クッション部12a、12b、12c、12dにより溝部13がクッション12に形成され、これにより、連通手段である導風路6が形成され、背面側開口部2が形成される。クッション部12aはここでは3本設けられているが、さらに多く設けることもできる。クッション12の座面と反対側にはシートパッド15が配置される。
【0024】
図9は本発明による車両用シートの一実施形態のクッションの一例を斜め後方から視て示す模式図である。
【0025】
ここでは、溝部13の深さがクッション12の厚みと同じであるつまりは、溝部13がクッション12を貫通する。このため、クッション12は、前後方向に延びる四角柱状のクッション部12aと、左右両端に位置して後端部にエッジ部が形成されたクッション部12bと、後方が開口するほぼU字形状に形成されたクッション部12cとから構成され、クッション部12a、12b、12c、12dにより溝部13がクッション12に形成され、この溝部13とここでは図示しないシート表皮14により、連通手段である導風路6が形成され、当該導風路6の後端部に背面側開口部2が形成される。クッション部12a、12b、12c、12dは平板状のシートパッド15の座面側に接着剤等により接合されて設けられる。なお、クッション部12aはここでは3本設けられているが、さらに多く設けることもできる。
【0026】
図10は本発明による車両用シートの一実施形態のクッションの一例を斜め後方から視て示す模式図である。
【0027】
ここでは、溝部13の深さがクッション12の厚みと同じであるつまりは、溝部13がクッション12を貫通する。このため、クッション12は、前後方向に延びる四角柱状のクッション部12aと、左右両端に位置して後端部にエッジ部が形成されたクッション部12bと、後方が開口するほぼU字形状に形成されたクッション部12cとから構成され、クッション部12a、12b、12c、12dにより溝部13がクッション12に形成され、これにより、連通手段である導風路6が形成され、当該導風路6の後端部に背面側開口部2が形成される。平板状のシートパッド15の座面側にはクッション12よりも弾性率が高いクッションシート16が積層され、このクッションシート15の座面側にクッション部12a、12b、12c、12dが接着剤等により接合されて設けられる。なお、クッション部12aはここでは3本設けられているが、さらに多く設けることもできる。
【0028】
図11は本発明による車両用シートの一実施形態のクッションの一例を斜め後方から視て示す模式図である。
【0029】
ここでは、溝部13の深さがクッション12の厚みよりも小さいつまりは、溝部13がクッション12を貫通しない。加えて図7および図8に示したシートパッドをクッション12と同一の弾性部材により構成してクッション12とシートパッドとを一体成形したものである。クッション12は、前後方向に延びる四角柱状のクッション部12aと、左右両端に位置して後端部にエッジ部が形成されたクッション部12bと、後方が開口するほぼU字形状に形成されたクッション部12cと、平板状のクッション部12dとから構成され、クッション部12a、12b、12c、12dにより溝部13がクッション12に形成され、これにより、連通手段である導風路6が形成され、背面側開口部2が形成される。なお、クッション部12aはここでは3本設けられているが、さらに多く設けることもできる。
【0030】
図12は本発明による車両用シートの一実施形態のクッションの他の例を斜め後方から視て示す模式図である。
【0031】
ここでは、クッション17にはクッション17の厚みより浅い一条の溝部18aが左右方向中央部に後方から前方に延在するように設けられ、溝部18aの後端部には背面側開口部2が形成され、当該後端部から左右に分岐して斜め前方に延びる溝部18bが設けられるとともに、溝部18bの前端部から後方に延びる溝部18cが設けられ、これらのことにより導風路6が形成される。背面側開口部2は、図示しない導入エクステンション7に接続される。
【0032】
以上述べたクッションの形態のうち、図8、11、12に示したものは、溝部によりクッションが分割されることがないため、クッション12あるいは17を射出成形により一体に成形するのに有利であり、図9および図10に示したものは、導風路6の延在方向に垂直な平面内での断面積をなるべく大きくして、ユーザの着座による加重が作用した場合に導風路6の断面積を確保するのにより有利であり、図10に示したものにおいては、弾性率がより高いクッションシート16を設けることにより、ユーザの着座による加重によりクッション12がシートパッド15に対してめり込むことを防止して、導風路6の断面積をより効果的に確保することができる。さらに図11に示したものにおいてはシートパッドをクッションと一体成形することができるので、部品点数の削減と製造工程の簡素化を図ることができる。
【0033】
また、導風路6の延在方向に垂直な平面内での形態は種々のものとすることができる。
【0034】
図13、14、15、16は図2に示した本発明による車両用シート1の、連通手段である導風路6(すなわち溝部13)の延在方向に垂直なAA断面を、シート表皮14を含めて示す模式図である。
【0035】
図13に示す車両用シートにおいては、導風路6の断面形状は長方形状に形成され、これに伴い、溝部13の断面形状も長方形状に形成され、クッション12の断面形状は対応する櫛歯形状に形成される。
【0036】
図13において15はシートパッドを示し、19はパッドキャリアを示す。シートパッド15は車両用シート1の形を作るために、射出成形により例えば発泡スチロール等の軟質の素材により構成されるものである。もちろん図10に示したもののように車両用シートをスポーツタイプのものとしてパッドキャリアとクッションとを一体成形する場合には、パッドキャリアは弾性部材により構成される。パッドキャリア19は車両用シート全体を支持するために、鉄やアルミ等の金属あるいは合成樹脂等の硬質の素材により構成されるものである。
【0037】
図14に示す車両用シート1においても、導風路6の断面形状は長方形状に形成され、これに伴い、溝部13およびクッション12の断面形状も長方形状に形成される。また、導風路6を形成する溝部13の深さは、弾性部材であるクッション12の厚みと同じとして溝部13をクッション12の厚み方向に貫通させている。図12と同じく、15はシートパッドを示し19はパッドキャリアを示す。
【0038】
図15に示す車両用シート1においては、導風路6の断面形状は座面側を底辺とする三角形状に形成され、これに伴い、溝部13の断面形状も三角形状に、弾性部材であるクッション12は座面側を上底(上底<下底)とする台形形状に形成される。
【0039】
図16に示す車両用シート1においては、導風路6の断面形状は座面側を下底とする台形形状に形成され、これに伴い、溝部13の断面形状も座面側を下底とする台形形状に形成され、弾性部材であるクッション12は座面側を上底とする台形形状に形成される。
【0040】
このように形成された車両用シートにおいて、ユーザが着座することにより荷重Fが作用した場合に、図17あるいは図18に示すように、荷重Fは弾性部材であるクッション12の弾性により支持されるため、クッション12により形成される溝部12ひいては連通手段である導風路6の断面形状は、弾性によりクッション12が変形して、その変形に伴って変形するものの、依然として導風路6は、給排手段を構成するファン9の動作により、背面側開口部2から座面側開口部5に空気を供給するために必要な断面積を確保することができるため、連通手段である導風路6が潰れて、座面のいずれの箇所の座面側開口部5に空気を供給あるいは吸引できなくなることを防止することができる。このため、所望の部分に所望の風量の送風あるいは吸引を行いユーザに刺激を与えて、ユーザの覚醒度合をより効果的に維持し高めることができる。また、ユーザを緩衝自在に支持する弾性部材であるクッション12により連通手段である導風路6を形成するので、軟質材よりなる配管やシート等により導風路6を構成することに比べて、車両用シートとして部品点数を少なくすることができる。
【0041】
また、上記のように背面側開口部2ひいては導入エクステンション7を車両用シート1の座部3の後端部あるいは背もたれ部4の下端部に設けることにより、例えば、座部3の前端部に背面側開口部を設けて背もたれ部4の上端部まで導風路6を一気通貫に設けるあるいは背もたれ部4の上端部に背面側開口部を設けて座部3の前端部まで導風路を一気通貫に設けることに比べて、座面側開口部5から背面側開口部2の間に位置する連通手段である導風路6の長さを短くし、かつ均一にすることができるので、ファン9から外部配管8を介してそれぞれの座面側開口部5により均一に空気を供給するあるいは吸引することができる。
【0042】
上述したように、座面側開口部6を座面全体にわたって設けることにより、より効果的にユーザの覚醒度合を維持し高めることができる。これは、人間の送風に対する温度識別感覚は、当該送風を受ける体表面の面積が大きくなるほど大きくなることを利用したものである。これは面積効果と呼ばれるもので、例えば、人間は体表面1平方センチメートルでは1.0℃の温度差しか識別できないが、体表面全体では0.01℃の温度差を識別できる。また、供給する空気量、つまり送風量は40m/min以上であることが好ましい。
【0043】
また、常温の空気を送風することによっても、より効果的にユーザの覚醒度合を維持し高めることができる。これは、人間の送風に対する温度識別感覚は、常温(例えば24〜30℃では0.1〜1.0℃の差を識別できる)においてほかの温度域よりも高くなることを利用するためである。このため、ここでは図示しないが、本実施例におけるファン9は車両の空調装置の排出口から所定の距離だけ離隔した位置に設ける。
【0044】
さらに、いずれの形態の車両用シートにおいても、クッション12を構成する弾性部材は、溝部13を設けない本発明に属さない車両用シートに用いられるものに比べて、弾性率の高いものを用いる。これは、溝部13を設けることによって断面積が減少しても、ユーザの自重を支持するに足るクッション性を確保するためである。
【0045】
さらに、図15に示したように、導風路6の断面形状を、座面側を底辺とする三角形状とし、クッション12の断面形状を、座面側を上底とする台形形状とすることにより、ユーザが着座した場合の、座面における荷重分布をより均一なものとすることができ、ユーザの座り心地を高めることができる。加えて、導風路6の座面側開口部5に面する座面側の断面積を大きくし、座面側の反対側の断面積を小さくすることで、クッション12の断面積をより大きくして、ユーザの着座時の荷重を支持するにあたり有利な形態とすることができる。さらに、クッション12のシートパッド15に接する面積をなるべく大きくすることができるので、クッション12がシートパッド15にユーザの着座による荷重によりめり込むことを防止して、導風路6の断面積が小さくなることを防止することができる。
【0046】
また、図16に示したように、導風路6の断面形状を、座面側を下底とする台形形状とし、クッション12の断面形状を、座面側を上底とする台形形状とすることによっても、ユーザが着座した場合の、座面における荷重分布をより均一なものとすることができ、ユーザの座り心地を高めることができる。この場合も、導風路6の座面側開口部5に面する座面側の断面積を大きくし、座面側の反対側の断面積を小さくすることで、クッション12の断面積をより大きくして、ユーザの着座時の荷重を支持するにあたり有利な形態とすることができる。さらに、クッション12のシートパッド15に接する面積をなるべく大きくすることができるので、クッション12がシートパッド15にユーザの着座による荷重によりめり込むことを防止して、導風路6の断面積が小さくなることを防止することができる。
【0047】
上述したように、溝部13の深さを弾性部材であるクッション12の厚みと同じとすることにより、弾性部材により連通手段である導風路6を形成するにあたり、導風路6の断面積をできるだけ大きくして、ユーザの着座により荷重が作用した場合における導風路6の断面積の確保をより有利なものとすることができる。
【0048】
以上本発明の一実施例について詳細に説明したが、本発明は上述した実施例に制限されることなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形および置換を加えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、車両用シートに関するものであり、乗用車、トラック、バス等の様々な車両に適用可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明による車両用シートの一実施例を斜め上方から見て示す模式図である。
【図2】本発明による車両用シートの一実施例のシステム構成を示す模式図である。
【図3】本発明による車両用シートの一実施例を一部を削除して示す模式図である。
【図4】本発明による車両用シートの一実施例の一部を示す模式図である。
【図5】本発明による車両用シートの一実施例の一部を示す模式図である。
【図6】本発明による車両用シートの一実施例の一部を示す模式図である。
【図7】本発明による車両用シートの一実施例の作用を示す模式図である。
【図8】本発明による車両用シートの一実施例の一部を示す模式図である。
【図9】本発明による車両用シートの一実施例の一部を示す模式図である。
【図10】本発明による車両用シートの一実施例の一部を示す模式図である。
【図11】本発明による車両用シートの一実施例の一部を示す模式図である。
【図12】本発明による車両用シートの一実施例の一部を示す模式図である。
【図13】図2に示した本発明による車両用シートのAA断面の一実施形態を示す模式断面図である。
【図14】図2に示した本発明による車両用シートのAA断面の他の実施形態を示す模式断面図である。
【図15】図2に示した本発明による車両用シートのAA断面の他の実施形態を示す模式断面図である。
【図16】図2に示した本発明による車両用シートのAA断面の他の実施形態を示す模式断面図である。
【図17】本発明による車両用シートの一実施例にユーザの着座による荷重が作用した場合の形態を示す模式図である。
【図18】本発明による車両用シートの一実施例にユーザの着座による荷重が作用した場合の形態を示す模式図である。
【符号の説明】
【0051】
1 車両用シート
2 背面側開口部
3 座部
4 背もたれ部
5 座面側開口部
6 導風路
7 導入エクステンション
8 外部配管
9 ファン
10 ECU
11 CCDカメラ
12 クッション
13 溝部
14 シート表皮
15 シートパッド
16 クッションシート
17 クッション
18 溝部
19 パッドキャリア




 

 


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