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発明の名称 清拭方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−14453(P2007−14453A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−197320(P2005−197320)
出願日 平成17年7月6日(2005.7.6)
代理人 【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所
発明者 松本 千賀子
要約 課題
皮膚の汚れ落ちが良く、使用後べたつかず簡便にスキンケア効果が得られ、介護負担が軽減できる清拭方法を提供する。

解決手段
(A)界面活性剤、(B)油性成分、(C)保湿剤、及び(D)水を含む透明又はO/W型水希釈液、又は(a)一般式(1)
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)界面活性剤、(B)油性成分、(C)保湿剤、及び(D)水を含む透明又はO/W型水希釈液を含浸させたタオルを50〜80℃の温度に温めて身体を拭く清拭方法。
【請求項2】
O/W型水希釈液を含浸させたタオルを使用する請求項1記載の清拭方法。
【請求項3】
タオル含浸時のO/W型水希釈液が(B)油性成分を0.005重量%以上含有する請求項1又は2記載の清拭方法。
【請求項4】
(A)界面活性剤が非イオン界面活性剤から選ばれる一種以上、(B)油性成分が流動パラフィン、脂肪酸、脂肪酸とアルコールとのエステル油、高級アルコール、脂肪酸とグリセリンとのモノ・ジ・トリエステル及びシリコーン油から選ばれる一種以上、そして(C)保湿剤が多価アルコール、セラミド及びセラミド類似化合物から選ばれる一種以上である、請求項1〜3の何れか1項記載の清拭方法。
【請求項5】
(C)保湿剤としてセラミド類似化合物を含有する請求項1〜4の何れか1項記載の清拭方法。
【請求項6】
更にカラスムギ(Avena sativa Linne)の種子からの抽出物及びユーカリ(Eucalyptus globulus Labillardiere)又はフトモモ科(Myrtaceae)に属するその近縁植物のエキスから選ばれる1種以上の物質を含有する請求項1〜5の何れか1項記載の清拭方法。
【請求項7】
(a)一般式(1)
【化1】


(式中、R1及びR2は1個以上の水酸基が置換していてもよい炭素数8〜26の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。)で表わされるセラミド及び一般式(2)
【化2】


(式中、R3は炭素数10〜26の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、R4は炭素数9〜25の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。)で表わされるセラミド類似化合物から選ばれる1種以上の物質0.005〜20重量%、及び(b)ユーカリ(Eucalyptus globulus Labillardiere)又はそのフトモモ科(Myrtaceae)に属する近縁植物からの水及び水溶性有機溶剤から選ばれる1種以上の溶剤の抽出物0.4〜2500ppmを含有する保湿剤組成物の水希釈液を含浸させたタオルを50〜80℃の温度に温めて身体を拭く清拭方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、透明又はO/W型水希釈液を含浸させたタオルを温めて身体を拭く清拭方法に関し、更に詳しくは皮膚の汚れ落ちが良く、使用後べたつかず、簡便にスキンケア効果が得られ、介護負担が軽減できる清拭方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に高齢者介護施設では、入浴日の体調がすぐれない場合、入浴を控え、温かいお湯で絞ったタオルで身体を拭くことが行なわれている。
一方で、高齢者の皮膚は老人性乾皮症に代表されるように、乾燥していることが知られている。しかしながら、クリーム、ローションなどのスキンケア剤を全身に塗布することは時間がかかるため行なわれていない。
【0003】
高齢者介護施設・病院等では体調不良により入浴出来ない場合や、怪我などで水で流すことができない場合、従来水や湯で濡らしたタオルなどで身体を拭く方法が用いられてきた。またその際清拭剤を水や湯で希釈したものをタオルで絞ったものを用いることもあった。水でタオルを絞ったものを清拭に用いた場合、冷たく感じ、また湯でタオルを絞った場合も清拭時冷めやすい。清拭時、冷め難くする為には、タオルを絞る際に高温の湯を使いゴム手袋など用いて絞る必要がある。しかし、身体清拭時にゴム手袋を用いるのは被介護者にとって心地よいものでなく、またゴム手袋を用いても湯の温度に限界がある。また、タオルが冷めた場合、何度も絞り直さなければならない等、介護負担が大きかった。一度に何本ものタオルを絞っておいても清拭時には冷めてしまっているなど問題があった。
【0004】
特許文献1には油脂と界面活性剤とを繊維に含浸させた衛生製品が開示されているが、この衛生製品は乾燥した状態であるため、清拭に用いる為には予め濡らす必要がある。また特許文献2には携帯型ホットウエットタオルが開示されているが、介護施設等の多くの被介護者を対象として清拭する場合には一枚づつ包装されていると使い難い。特許文献3には清拭剤組成物が開示されており、タオルで拭き取ることが記載されているが、タオルを予め温めて清拭に供する記載はされていない。更に特許文献4ではW/O型の濡れ清浄製品が開示されているが、W/O型の濡れ清浄製品で身体清拭を行なった場合、使用後べたつくなどの問題があった。
【特許文献1】特開昭47−25965号公報
【特許文献2】特開平11−332780号公報
【特許文献3】特開2000−363062号公報
【特許文献4】特表2001−512178号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は皮膚の汚れ落ちが良く、使用後べたつかず簡便にスキンケア効果が得られ、介護負担が軽減できる清拭方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、(A)界面活性剤、(B)油性成分、(C)保湿剤、及び(D)水を含む透明又はO/W型水希釈液を含浸させたタオルを50〜80℃の温度に温めて身体を拭く清拭方法を提供する。
【0007】
本発明はまた、(a)一般式(1)
【0008】
【化1】


【0009】
(式中、R1及びR2は1個以上の水酸基が置換していてもよい炭素数8〜26の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。)で表わされるセラミド及び一般式(2)
【0010】
【化2】


【0011】
(式中、R3は炭素数10〜26の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、R4は炭素数9〜25の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。)で表わされるセラミド類似化合物から選ばれる1種以上の物質0.005〜20重量%、及び(b)ユーカリ(Eucalyptus globulus Labillardiere)又はそのフトモモ科(Myrtaceae)に属するその近縁植物からの水及び水溶性有機溶剤から選ばれる1種以上の溶剤の抽出物0.4〜2500ppmを含有する保湿剤組成物の水希釈液を含浸させたタオルを50〜80℃の温度に温めて身体を拭く清拭方法を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の清拭方法は皮膚の汚れ落ちが良く、使用後べたつかず更に簡便にスキンケア効果が得られ介護負担が軽減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を更に詳しく説明する。
本発明に用いられる透明又はO/W型水希釈液を含浸させたタオルを温めて身体を拭く清拭方法において、タオルを用いることは高齢者介護施設や病院において廃棄問題がない、コスト上あるいは被介護者の皮膚への柔らかさ、面積が大きいので介護者が拭きやすい等の点から必須である。タオルの材質は綿100%、混紡品、表面形状はループ状のもの(パイルタオル)、ループをカットしたもの(シャーリングタオル)、また用いられる糸の種類として無撚糸を使って織ったもの(無撚糸タオル)などが挙げられるが、吸湿性がある限りどのようなものでもよい。ただし、大きさとしては顔等の面積の小さい部分の清拭には一般にハンドタオル又はおしぼりタオルと呼ばれる25〜35cm×25〜45cmの大きさのものが好ましく、また全身清拭やお尻清拭にはフェイスタオルなどと呼ばれる、30〜35cm×70〜90cmの大きさが清拭時の扱いやすさの点から好ましい。
【0014】
タオルを温める温度は清拭時の介護者の扱い易さ及び被介護者の心地よさの点から通常50℃〜80℃であり、特に60℃〜80℃が好ましい。従ってこのような温度に設定可能なホットウォーマーなどの機械を用いるのが好ましい。
【0015】
本発明に用いられる透明又はO/W型水希釈液としては、上記成分(A)〜(D)を含む従来の清拭剤、浴用剤、皮膚化粧料、皮膚外用剤、皮膚保護剤から選ばれる一種以上を希釈して用いることができるが、使用に適する濃度の製品が得られる場合には、希釈せずにそのまま用いることもできる。これらの透明又はO/W型とは、タオルに含浸させる際の液の状態(水希釈液)がそれぞれ透明又はO/W型の乳液状であることを示しており、特に透明とはタオルに含浸する際の水希釈液の外観が透明な状態であることを示し、詳しくは濁度が10%以下であることを示す。又、O/W型の乳液状とは、水に希釈しないでそのまま用いる場合、その液がO/W型乳液状であることを示しているが、特に水に希釈して用いる場合は、希釈前の液の状態が透明、O/W型、W/O型のいずれの状態でもよいが希釈後の液の状態が透明又はO/W型であることを示している。従って、W/O型を希釈して転相乳化し、O/W型になる場合もO/W型水希釈液に含まれる。皮膚の汚れ落ち及びスキンケア効果の点から、O/W型水希釈液を使用することが好ましい。
【0016】
これらの透明又はO/W型水希釈液は、(A)界面活性剤、(B)油性成分、(C)保湿剤、及び(D)水を含有する。
【0017】
(A)成分の界面活性剤としては、非イオン性、陽イオン性、陰イオン性、両性のいずれのものも用いることができる。
非イオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、高級脂肪酸アルカノールアミド等が用いられるが、中でもソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル及びテトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビットから選ばれる1種以上が好ましい。
陽イオン性界面活性剤としては通常身体に用いられる4級アンモニウム塩が挙げられる。
【0018】
陰イオン性界面活性剤としてはアルキル又はアルケニル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、アミノ酸塩型界面活性剤、リン酸エステル型界面活性剤、スルホコハク酸型界面活性剤、タウリン型界面活性剤、アミドエーテルサルフェート型界面活性剤等が挙げられる。
【0019】
両性界面活性剤としてはベタイン型界面活性剤等が挙げられる。
【0020】
(A)成分の界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤及び陰イオン性界面活性剤が好ましく、さらに非イオン性界面活性剤が好ましい。
【0021】
タオルに含浸する際に、透明又はO/W型水希釈液中、(A)成分を合計で、乳化性、皮膚の汚れ落ち及びスキンケア効果の観点から0.1〜10000ppm含有することが好ましく、特に0.1〜1000ppm含有することが好ましい。
【0022】
(B)成分の油性成分としては、植物油、動物油、合成油及びこれらの誘導体が挙げられる。例えば、大豆油、ホホバ油、オリーブ油、ヤシ油、これらに水素添加して得られる硬化油、スクワラン、流動パラフィン、ワセリン、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸又はリノール酸などの脂肪酸、これらの脂肪酸とメタノール、エタノール、イソプロパノール、プロパノール又はブタノールとのエステル油、これらの脂肪酸とグリセリンのモノ−、ジ−又はトリ−エステル油、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコールなどの高級アルコール、コレステロール、ジメチルポリシロキサン、変性シリコーン油などのシリコーン油が挙げられる。
【0023】
タオルに含浸する際に透明又はO/W型水希釈液中、(B)成分を合計でスキンケア効果の観点から0.005重量%以上含有することが好ましく、特に0.01重量%以上、更に0.03重量%以上含有することが好ましく、また、べたつきのなさの観点から、1重量%以下が好ましく、特に0.5重量%以下が好ましい。
【0024】
タオルに含浸する際に透明又はO/W型水希釈液中、〔(B)成分合計〕/〔(A)成分合計〕の重量比率はスキンケア効果の観点から1〜100が好ましく、特に2〜75が好ましい。
【0025】
(C)成分の保湿剤としては例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどの多価アルコール類など通常化粧品で用いられるものの他、前記一般式(1)で表されるセラミド及び前記一般式(2)で表わされるセラミド類似化合物が挙げられる。特に一般式(2)で表されるセラミド類似化合物を含有することがスキンケア効果の点から好ましい。
【0026】
タオルに含浸する際に透明又はO/W型水希釈液中、(C)成分を合計で、スキンケア効果とべたつきのなさの観点から0.01〜10000ppm含有することが好ましく、特に0.01〜1000ppm含有することが好ましい。
【0027】
本発明の透明又はO/W型水希釈液は、更に各種植物抽出エキスを含むことが好ましく、特にカラスムギ(Avena sativa Linne)エキス、又はユーカリ(Eucalyptus globulus Labillardiere)又はフトモモ科(Myrtaceae)に属するその近縁植物のエキスから選ばれる1種以上が好ましい。なかでも、カラスムギエキスとユーカリ又はフトモモ科に属するその近縁植物のエキスの両方を併用するのがより好ましい。
【0028】
本発明の透明又はO/W型水希釈液には、更に通常洗浄剤や化粧品に使用される防腐剤、抗炎症剤、酸化防止剤、キレート剤、pH調整剤、殺菌剤、香料、色素等を含むことができる。
【0029】
本発明の別の態様である、保湿剤組成物の水希釈液を含浸させたタオルを50〜80℃の温度に温めて身体を拭く清拭方法に使用する該保湿剤組成物の成分(a)は、一般式(1)で表わされるセラミド、又は一般式(2)で表わされるセラミド類似化合物から選ばれる物質であって、2種以上を併用してもよく、その際、セラミドとセラミド類似化合物との併用であってもよい。
【0030】
一般式(1)で表わされるセラミドの、R1、R2で示される炭化水素基としては、例えば、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ウンデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシル、ヘキサコシル、ノネニル、デセニル、ドデセニル、ウンデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ノナデセニル、エイコセニル、ヘンエイコセニル、ドコセニル、トリコセニル、テトラコセニル、ペンタコセニル、ヘキサコセニル、ノナジエニル、デカジエニル、ドデカジエニル、ウンデカジエニル、トリデカジエニル、テトラジエニル、ペンタデカジエニル、ヘキサデカジエニル、ヘプタデカジエニル、オクタデカジエニル、ノナデカジエニル、エイコサジエニル、ヘンエイコサジエニル、ドコサジエニル、トリコサジエニル、テトラコサジエニル、ペンタコサジエニル、ヘキサコサジエニル、2−ヘキシルデシル、2−オクチルウンデシル、2−デシルテトラデシル基及びこれらの基に1〜3個の水酸基が置換した基等が挙げられる。本発明においてR1及びR2としては炭素数8〜26のアルキル基、特に炭素数10〜18のアルキル基が好ましい。なお、R1とR2とは同一でも異なっていてもよい。
【0031】
一般式(2)で表わされるセラミド類似化合物のR3で示される炭化水素基としては、R1及びR2において水酸基が置換している基及び炭素数8〜9の炭化水素基を除いた基が挙げられ、R4で表わされる基としては、R1及びR2において水酸基が置換している基及び炭素数8と26の炭化水素基を除いた基が挙げられる。本発明においてR3としては炭素数10〜18のアルキル基が好ましく、またR4としては炭素数9〜17のアルキル基が好ましい。なお、R3とR4とは同一であっても異なっていてもよい。
【0032】
一般式(2)で表わされるセラミド類似化合物は、公知の方法〔例えば、ポリッシュ・ジャーナル・オブ・ケミストリー(Pol. J. Chem.)52. 1059(1978)、同52. 1283(1978)、特開昭54−117421号公報、特開昭54−144308号公報、特開昭54−147937号公報、特開昭62−228048号公報、特開昭63−192703号公報、特開昭63−216852号公報〕に従って製造することができる。
【0033】
保湿剤組成物の成分(a)として、セラミドとしては、天然セラミド類、合成セラミド類等、セラミド類似化合物としては、合成等により得られるそれらの類縁体(擬セラミド)等が、肌のかさつき防止及びかゆみ防止の点から特に好ましい。
【0034】
保湿剤組成物中の成分(a)の含有量は、肌のかさつき防止及びかゆみ防止の観点から、組成物中に0.005〜20重量%(以下、単に%と記載する)が好ましく、0.01〜10%がより好ましく、0.03〜10%が更に好ましく、0.1〜5%が特に好ましい。成分(a)は、2種以上含有してもよく、その場合は合計した量を含有量とする。
【0035】
保湿剤組成物の成分(b)は、ユーカリ(Eucalyptus globulus Labillardiere)又はフトモモ科(Myrtaceae)に属するその近縁植物から、水及び水溶性有機溶剤から選ばれる1種以上の溶剤を使用して抽出して得られる物質である。ユーカリの近縁植物としては、ユーカリプタス ラディアタ(Encalyptus radiata)、ユーカリプタス シトリオドラ(Eucalyptus citriodora)、ユーカリプタス デベス(Eucalyptus dives)、ユーカリプタス ポリブラクテア(Eucalyptus polybractea)、ユーカリプタス ビニナリス(Eucalyptus vininalis)等が挙げられる。これら植物の抽出部位は、葉が好ましい。
【0036】
保湿剤組成物の成分(b)の抽出溶剤として水及び水溶性有機溶剤が用いられる。ここで用いられる水溶性有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられるが、就中、エタノール、ブタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールが好ましい。水溶性有機溶剤は、2種以上を併用していてもよい。また水と組み合せて使用するのが好ましい。
【0037】
保湿剤組成物中の成分(b)の含有量は、肌のかさつき防止及びかゆみ防止の観点から、組成物中に水及び水溶性有機溶剤を除いた抽出物換算量(蒸発残分)で0.4〜2500ppmが好ましく、2〜1500ppmがより好ましく、4〜1000ppmが更に好ましく、5〜700ppmが特に好ましい。また成分(b)は2種以上を含有してもよく、その場合は合計した量を含有量とする。
【0038】
保湿剤組成物中の成分(a)と成分(b)の含有重量比率(a)/(b)は、肌の保湿効果、かさつき改善効果、肌のかゆみや湿疹の改善効果の観点から、1/10000〜10000/1が好ましく、1/5000〜5000/1がより好ましく、1/1000〜1000/1が更に好ましく、1/500〜500/1が特に好ましく、1/100〜100/1が最も好ましい。
【0039】
保湿剤組成物には、成分(a)及び成分(b)の他に成分(c)(イ)カラスムギ(Avena sativa Linne)の種子からの水及び水溶性有機溶剤から選ばれる1種以上の溶剤の抽出物、(ロ)米胚芽油及び(ハ)コレステロールとジカルボン酸のモノエステルから選ばれる物質を含有させると肌のかさつき防止及びかゆみ防止の点で好ましい。
【0040】
成分(c)のうち、(イ)カラスムギ(Avena sativa Linne)の種子からの水及び水溶性有機溶剤から選ばれる1種以上の溶剤の抽出物の抽出溶剤に使用する水溶性有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられるが、就中、エタノール、ブタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールが好ましい。水溶性有機溶剤は2種以上を併用して用いてもよく、更に水と組み合せることが好ましい。
【0041】
原料となるカラスムギの種子は、そのまま抽出に用いるより、粗末又は粉末とすることが好ましい。カラスムギの種子は上記抽出溶剤に浸漬(好ましくはカラスムギの種子に対し、溶剤を1〜20重量倍を加えて)し、常法により抽出を行なうが、必要に応じて50℃程度まで加温して抽出効率を高めてもよい。また、抽出物をそのまま又は濃縮した後、溶剤で分画し、有効画分のみ取り出すと、より少量で高い効果を期待することができる。ここで分画に用いる溶剤としては、水と酢酸エチルが好ましく、この水画分を用いることが好ましい。
【0042】
このようにして得られた抽出物は、必要に応じて濃縮し、更に賦形剤により粉末化してもよい。ここで賦形剤としては、一般的にはデキストリン等の多糖類やケイ酸カルシウム等の無機粉体が挙げられる。
【0043】
成分(c)が、(イ)である場合の含有量は、肌のかゆみや湿疹防止の観点から、水及び水溶性有機溶剤を除いた抽出物換算量(蒸発残分)で、組成物中に3〜9000ppmが好ましく、15〜6000ppmがより好ましく、30〜3000ppmが更に好ましく、30〜1500ppmが特に好ましい。
【0044】
保湿剤組成物中の成分(c)の(ロ)米胚芽油は、イネ(Oryza sativa Linne)の胚芽より得られた脂肪油である。成分(c)が(ロ)の米胚芽油である場合の含有量は、肌のかさつき防止の観点から、0.1〜50%が好ましく、0.5〜30%より好ましく、1〜30%が更に好ましく、1〜20%が特に好ましい。
【0045】
保湿剤組成物中の成分(c)の(ハ)コレステロール類とジカルボン酸のモノエステルは、下記一般式(3)
【0046】
【化3】


【0047】
〔式中、−R5−は−(CH2n−(nは2〜10の整数を示す)又は、−CH2−CH(R6)−(R6は炭素数1〜18の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す)を示し、R7はコレステロール類の水酸基プロトンを除く残基を示す〕で表わされ、2種以上を併用してもよい。
【0048】
一般式(3)において、R5を示す−(CH2n−の具体例としては、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン等が挙げられ、特にエチレン、トリメチレン基が好ましい。また、R6の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ウンデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ドデセニル、ウンデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル基等が挙げられ、特にデセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル基が好ましい。また、コレステロール類としては、例えば、コレステロール、β−シトステロール、ラノステロール、エルゴステロール等が挙げられる。
【0049】
(ハ)は公知のものを用いることができ、例えば、コレステロールヘミコハク酸エステル、コレステロールヘミグルタル酸エステル、コレステロールヘミマレイン酸エステル等(例えば、花王株式会社製CHAS)が挙げられる。
【0050】
成分(c)が、(ハ)である場合の含有量は、肌のかさつき防止の観点から、組成物中に0.01〜30%が好ましく、0.05〜20%がより好ましく、0.1〜10%が更に好ましく、0.1〜5%が特に好ましい。
【0051】
成分(c)は、2種以上併用してもよく、その場合は各々の好ましい量を含有すればよい。
【0052】
保湿剤組成物に、成分(a)及び成分(b)、更に必要により使用する成分(c)の保湿剤の組み合せに加えて成分(d)油性成分を含有させると、かさつき防止の点で好ましい。本発明で使用する成分(d)の油性成分は、植物油、動物油、合成油及びこれらの誘導体から選択される。例えば、大豆油、ホホバ油、オリーブ油、ヤシ油、これらに水素添加して得られる硬化油、スクワラン、流動パラフィン、ワセリン、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸、オレイン酸等の脂肪酸、これらの脂肪酸とメタノール、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、ブタノールのエステル油、また、これらの脂肪酸とグリセリンのモノ−、ジ−、トリ−エステル油、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等の高級アルコール、コレステロール、ジメチルポリシロキサン、変性シリコーン油等のシリコーン油等(特開平8−34724号公報、特開平9−118614号公報)が好ましいものとして挙げられる。
【0053】
保湿剤組成物中の成分(d)の含有量は、肌の保湿効果及びかさつき防止の観点から、組成物中に0.01〜99%が好ましく、0.05〜90%がより好ましく、0.1〜85%が更に好ましく、0.5〜80%が特に好ましい。
【0054】
また、保湿剤組成物は、界面活性剤を配合することもでき、これにより保湿剤組成物を水で希釈したとき、油性成分が分離しないようにすると共に、使用感を大幅に向上させることができる。
【0055】
界面活性剤としては、非イオン性、陽イオン性、陰イオン性、両性の天然又は合成のいずれのものも用いることができる。このうち、非イオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、高級脂肪酸アルカノールアミド等が、陽イオン性界面活性剤としては、代表的なものとして第4級アンモニウム塩が挙げられる。第4級アンモニウム塩は通常身体に用いられるものが用いられるが、特に分岐鎖第4級アンモニウム塩を含有する(特開昭61−267505号公報に記載)のが好ましい。陰イオン性界面活性剤としては、直鎖又は分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドを付加したアルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドを付加したアルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩エステル、アミノ酸型界面活性剤、リン酸エステル型界面活性剤、スルホコハク酸型界面活性剤、タウリン型界面活性剤、アマイドエーテルサルフェート型界面活性剤等が挙げられ、両性界面活性剤としてはスルホン酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤等が挙げられる。
【0056】
これら界面活性剤は、保湿剤組成物中に0.1〜50%、特に2〜30%配合するのが好ましい。
【0057】
また上記のようにして調製された保湿剤組成物に0.01〜90%の範囲で水を加えて組成物の安定性を増したり、組成物を乳化させた形態とすることもできる。
【0058】
保湿剤組成物には、更に通常入浴剤に使用されている公知の無機化合物及び無機塩類;有機酸及びその塩類;生薬、漢方薬、ハーブ類;精油、香料類;色素類;ビタミン類;多価アルコール類;微粉体;抗炎症剤;防腐剤;酸化防止剤;キレート剤;蛋白分解酵素;湯の花;イオウ;カゼイン;サリチル酸ナトリウム;入り糠;雲母末;デキストリン;中性白土;脱脂粉乳;尿素;アミノ酸類等の入浴剤用原料を配合することができる。保湿剤組成物は、上記成分を常法により混合機等にて均一に攪拌混合し、粉体、顆粒、錠剤、液体、乳化物等任意の剤形とすることができる。
【0059】
保湿剤組成物はタオルに含浸させる際、水に溶解させて水希釈液として用いることができる。その場合、肌の保湿効果、かさつき改善効果、肌のかゆみや湿疹の改善効果の観点から、水に対して該保湿剤組成物が0.0001〜5%、好ましくは0.001〜1%、更に好ましくは0.005〜1%、特に好ましくは0.005〜0.5%となるように使用する。
【実施例】
【0060】
以下、実施例を挙げて更に詳細に説明する。
実施例1〜5、比較例1〜4
表1に示す透明水希釈液〔実施例4又は実施例5〕又はO/W型水希釈液〔実施例1〜3〕を常法によりそれぞれの希釈倍率に基づきポリバケツで調製し、33cm×80cmのタオル(材質は綿100%で、形状はループ状)をその中に浸漬させ、含浸率が230%になるように絞った。そののちチャックのついたポリ袋に入れて、ホットウォーマーにて所定の温度に温めて使用した。介護者10人に(1)皮膚の汚れ落ち(2)清拭後のべたつき、(3)スキンケア効果、(4)清拭時の介護負担の程度を以下の基準で評価した。尚、比較例1又は比較例2は水のみを含み、比較例3はW/O型水希釈液を、比較例4は透明水希釈液を常法によりそれぞれの希釈倍率に基づき調製し、比較例1〜4はタオルを絞った時の水希釈液の温度が所定の温度であり、かつホットウォーマーで温めない以外は、実施例と同様に評価した。
【0061】
(1)皮膚の汚れ落ち
表1に示す組成物を高齢者8人の顔、手(腕)と足の清拭にそれぞれ使用し、その際の皮膚の汚れ落ちの官能評価を以下の基準でおこなった。
5:汚れ落ちが良いと感じた。
4:汚れ落ちがやや良いと感じた。
3:汚れ落ちが普通と感じた。
2:汚れ落ちがやや良くないと感じた。
1:汚れ落ちが良くないと感じた。
結果は介護者10名の平均値を、以下の基準により皮膚の汚れ落ちとして表した。
◎:平均値が4.0以上(良好)
○:平均値が3.2〜3.9(やや良好)
△:平均値が2.5〜3.1(普通)
×:平均値が2.4以下(不良)
【0062】
(2)清拭後のべたつき
表1に示す組成物を高齢者8人の手(腕)と足の清拭にそれぞれ使用し、その際の清拭後のべたつきの官能評価を以下の基準でおこなった。
5:べたつかないと感じた。
4:べたつきがややないと感じた。
3:べたつきが普通と感じた。
2:べたつきがややあると感じた。
1:べたつきがあると感じた。
結果は介護者10名の平均値を、以下の基準により清拭後のべたつきとして表した。
◎:平均値が4.0以上(べたつきがなく良好)
○:平均値が3.2〜3.9(べたつきがややなく良好)
△:平均値が2.5〜3.1(普通)
×:平均値が2.4以下(べたつきがあり不良)
【0063】
(3)スキンケア効果
表1に示す組成物を高齢者8人の手(腕)と足の清拭にそれぞれ使用し、その際のスキンケア効果の官能評価を以下の基準でおこなった。
5:スキンケア効果があると感じた。
4:スキンケア効果がややあると感じた。
3:スキンケア効果の程度が普通と感じた。
2:スキンケア効果がややないと感じた。
1:スキンケア効果がないと感じた。
結果は介護者10名の平均値を、以下の基準によりスキンケア効果として表した。
◎:平均値が4.0以上(スキンケア効果があり良好)
○:平均値が3.2〜3.9(スキンケア効果がややあり良好)
△:平均値が2.5〜3.1(スキンケア効果が普通)
×:平均値が2.4以下(スキンケア効果はなく不良)
【0064】
(4)清拭時の介護負担
表1に示す組成物を高齢者8人の手(腕)と足の清拭にそれぞれ使用し、その際の介護負担の官能評価を以下の基準でおこなった。
5:介護負担が小さいと感じた。
4:介護負担がやや小さいと感じた。
3:介護負担が普通と感じた。
2:介護負担がやや大きいと感じた。
1:介護負担が大きいと感じた。
結果は介護者10名の平均値を、以下の基準により清拭時の介護負担として表した。
◎:平均値が4.0以上(介護時の負担が少なく良好)
○:平均値が3.2〜3.9(介護時の負担がやや少なく良好)
△:平均値が2.5〜3.1(普通)
×:平均値が2.4以下(介護時の負担が感じられ不良)
【0065】
【表1】






 

 


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