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便座 - 東陶機器株式会社
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発明の名称 便座
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−7108(P2007−7108A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−190792(P2005−190792)
出願日 平成17年6月29日(2005.6.29)
代理人
発明者 稲田 健志 / 井上 誠一郎 / 藤村 弘樹 / 光橋 義陽 / 後藤 省司
要約 課題
本発明は、溶着法によって組み立てられた便座において、その強度を確保して、清掃や使用時の傷付きに対して、優れた耐擦傷性を有する便座を提供することを目的とする。

解決手段
衛生洗浄装置の便座4の座面部材1を、滑剤を0.3〜2.0wt%の割合で混入させたホモ−ポリプロピレン材とし、底板部材2を耐衝撃性の高いブロック−ポリプロピレン材としたことにより、便座としての耐衝撃性を維持し、且つ、滑剤による表面摩擦の低減で座面部材の耐擦傷性を大幅に向上させる効果が得られる。
特許請求の範囲
【請求項1】
滑剤を混入させたホモ−ポリプロピレン製の座面部材と、前記ホモ−ポリプロピレンより高い耐衝撃性を具備するブロック−ポリプロピレン製の底板部材とを溶着したことを特徴とする便座。
【請求項2】
前記滑剤を、0.3〜2.0wt%の割合で前記座面部材に混入したことを特徴とする請求項1記載の便座。
【請求項3】
前記滑剤を、0.3〜0.6wt%の割合で前記座面部材に混入したことを特徴とする請求項1記載の便座。


発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、暖房便座や温水洗浄便座に使用するポリプロピレン製の便座に関する。
【背景技術】
【0002】
暖房便座や温水洗浄便座などの便座装置は、洋式便器に装着されるケースカバーと、ケースカバーに対して回動自在に取り付けられる便座及び便蓋とから構成される。そして、機能に応じてケースカバー内に局部洗浄ノズル、熱交換タンク、電磁弁、温風発生装置、制御基板などが収められている。これらの部品のうち、少なくともケーシング、便座、便蓋は、一般に、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(以下、ABSと略する)もしくはポリプロピレン(以下、PPと略する)などの樹脂成形品で主に構成されている。
【0003】
これら樹脂素材は、それ単体では、便座装置の清掃の際に乾いたぞうきんで拭いたりすると表面に擦り傷がつく。また、トイレ使用時に衣類を脱ぐ際、ベルトやボタンが便座にあたり、便座装置の表面に傷がついてしまうこともあり、その傷が放置されると次第に傷跡にゴミや塵がたまって黒ずみ汚れとなってしまうことになる。そのため、便座装置の外観が次第に悪化してしまうという問題が生じていた。
【0004】
このため、これまで、樹脂素材への滑剤添加による摩擦力の低減化によって便座、便蓋等の耐擦傷性を改良する試みがみられている。その試みは、特許文献1〜3に示されるように、何れの方法も、プロピレン単体の重合体からなる比較的硬度の高いホモPP材中に滑剤を添加している。特に、身体と接触や清掃による擦り頻度が高い便座では、耐擦傷性向上を目的として便座の座面部材と底板部材のどちらもホモPP材で成形されている。
【0005】
しかしながら、かかる方法は耐擦傷性を高めても、耐衝撃性を高めることは出来ず、便座の耐久性に劣るという問題があった。また、一般的に滑剤添加量の増大とともに成形性の低下や耐衝撃性の低下が生じる。このような背景から、便座におけるホモPP材への滑剤添加量は多くても1wt%程度とされている(特許文献3参照)。このような制約の中で、便座全体の耐衝撃性と耐擦傷性を両立させることが望まれている。
【0006】
【特許文献1】特開2001−78922号公報
【特許文献2】特開2000−189345号公報
【特許文献3】特開平11−206691号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
便座の座面部材と底板部材とを組み合わせる方法として、ビス止めや溶着法が挙げられる。ビス止めは、便座内側に複数の支柱状のボスを設け、底板部材からビス止めを行う。一方、溶着法は、座面部材及び底板部材とを勘合させた後、強く押し当てながら一定周波数にて振動させることで発生する摩擦熱で溶融・接合させる方法である。両方法を比較すると、溶着法は、ビスを用いる必要が無いこと、ボス用の樹脂が不要なこと、簡便な工程であることから、ビス止めよりも生産性と製造コストの面で優れる。しかしながら、ホモPP材同士を溶着した場合では、便座に荷重がかかった場合に、溶着部に応力が集中し破壊に至る問題があった。これを回避するために、ホモPP材を用いた便座はビス止めにより組み立てられるのが主流である。これを溶着しようとすると、便座の座面部材や底板部材の肉厚を増やせば可能であるが、材料費が増大しコスト高となるという問題があった。このようなことから、ホモPP材についても、生産性や製造コストを損なうことなく溶着可能な方法が必要とされている。
【0008】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、溶着法によって組み立てられた便座であって、その強度を確保して、清掃や使用時の傷付きに対して、優れた耐擦傷性を有する便座を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、以下の通りである。
(1)本発明の便座は、滑剤を混入させたホモPP製の座面部材と、前記ホモPPより高い耐衝撃性を具備するブロックPP製の底板部材とを溶着したことを特徴とする。
ここで、ブロックPPとは、ゴム成分であるエチレンを共重合したPPであり、ゴム成分添加によってホモPPよりも高い耐衝撃性を有する反面、硬度はホモPPよりも劣るという特性を有する。
(2)また、前記滑剤を、0.3〜2.0wt%の割合で前記座面部材に混入するのが好ましい。より好ましい、滑剤の混入割合は、0.3〜0.6wt%である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、便座の底板部材を耐衝撃性の高いブロックPP材としたため、座面部材を滑剤入りホモPP材として座面部材の耐擦傷性を向上させるとともに、便座としての耐衝撃性を向上させるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図に基づいて詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施の形態を説明するための要部断面図である。図2は図1の便座概観を示す。本発明の実施の形態である材料組成は、座面部材1がホモPP樹脂を母材として滑剤のエルカ酸アミドを添加したもの、底板部材2がブロックPP材である。
このような材料にて座面部材1及び底板部材2を成形し、座面部材1の裏側に便座ヒーターを貼り付けた後、座面部材1と底板部材2の端部5同士を接触させた状態で振動溶着にて接合し、さらに底板部材2の下面にシリコン製クッション3を嵌入させて、便座4が得られる。
【0013】
使用前および使用後にティッシュペーパーなどを用いて便座4を清掃しても、母材樹脂に混入された滑剤の表面への染み出しにより、滑り性が上がるため擦過性の傷を防ぐことができる。
【0014】
ここで、滑剤としては、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の炭化水素系滑剤、ステアリルアルコール、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪族アルコール系、脂肪酸系滑剤、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド等の脂肪族アミド系滑剤、ステアリン酸Ca、ステアリン酸Zn等の金属石鹸系滑剤、ステアリン酸ブチル、ステアリルステアート等のエステル系滑剤、ステアリン酸モノグリセリド等の脂肪酸と多価アルコールの部分エステル系滑剤などが挙げられるがこれに限定するものではない。また、滑剤の添加量としては母材への重量比として、0.3〜2.0wt%が好ましい。滑剤の添加量が2.0wt%を超えると、射出成形時成形機のスクリューが空回りし材料の充分な混練が行われない恐れがある。また、滑剤の添加量が多すぎると、溶着時成形品が滑りやすくなり充分な圧力が加わらないことから、溶着量が減り溶着強度が低くなる恐れがある。一方、滑剤の添加量が0.3wt%より小さければ、耐傷付性を高める効果がない。また、人が座面部材1に、滑らずに安定して座れるような座り心地を持たせようとすると、滑剤の添加量は、0.3〜1.0wt%、より好ましくは0.3〜0.6wt%である。
【0015】
座面部材1の母材樹脂としてのPP樹脂は、硬度の高いプロピレン単独重合体(ホモPP材)が好ましい。なお、造核剤を添加して高結晶化したPP樹脂を使用することができ、用いる造核剤は公知の材料が制約なく使用できる。
【0016】
また、溶着法の条件として、押し付け圧力は500〜2000kgfが好ましい。500kgfより小さければ接合できず、2000kgfを超えると溶着面が潰れるために意匠性に劣る外観となる。また、振幅は1.5mm、周波数は240Hzとすればよい。
【実施例】
【0017】
以下、本発明を更に具体的に説明するために衛生洗浄装置の便座についての実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0018】
(実施例1) エルカ酸アミドを滑剤として、ホモPP材からなるポリプロピレン母材(以下ホモPP母材)に8.7wt%になるよう混合し、ヘンシェルミキサーにて攪拌した後、溶融樹脂温度280℃で2軸押出機により溶融混練し、ストランドカットによってマスターバッチ(以下MB)となるPP樹脂組成物のペレットを得た。滑剤量が0.4wt%となるように、MBとホモPP母材を混合した後、射出成形により、便座の座面部材1の成形を行った。一方、便座の底板部材2については、ブロックPP材の射出成形で作成した。そして、両成形品を、圧力1000kgf、周波数240Hz、振幅1.5mmにて溶着接合した後、耐衝撃試験、耐傷付性の試験を行った。
(比較例1)実施例1において、座面部材1の滑剤添加量を3.0wt%にしたこと以外は同一とした。
(比較例2)実施例1において、座面部材1の滑剤添加量を0.2wt%にしたこと以外は同一とした。
(比較例3)実施例1において、座面部材1をブロックPP材にしたこと以外は同一とした。
(比較例4)実施例1において、座面部材1を滑剤無添加のホモPP材、底板部材2を滑剤無添加のホモPP材にしたこと以外は同一とした。
(比較例5)実施例1において、底板部材2を滑剤無添加のホモPP材にしたこと以外は同じとした。
【0019】
以上の実施例、比較例において、成形性、衝撃強度、耐傷付性の評価は、次の方法により行った。
【0020】
(成形性の確認)ホモPP材を用いた部位について、射出成形機によってスクリューが空回りすることなく成形できるものを(○)、そうでないものを(×)として合否判定を行った。
(耐衝撃試験)荷重92kgの成人男性が、便座座面から高さ50cmを隔てて垂直に便座座面上部に落下・着地することで、5060Nの応力を便座に負荷し、これを5回繰り返して、便座に割れが生じなかった回数をもって衝撃強度を評価した。また、試験に用いた便座試料を3つとした。
(耐傷付性)ラビングテスターの先端に直径2cm、幅1cmのドーナツ状のABS樹脂を、円の中心軸と座面部材表面とが平行となるように取り付けた後、便座を掃除する際に使用する可能性の高いトイレットペーパーでABS樹脂を覆った。さらに、1kgfの荷重で試験片表面を往復擦りし、耐傷付性を評価した。なお、耐傷付性の比較は10回の擦り毎に行った。目視及び光学顕微鏡にて擦られた座面部材を観察し、幅1mmに5本以上の擦傷が生じた時点で傷発生とした。
(総合判定)成形・溶着後の便座に対し、耐衝撃性試験において、便座の割れに達するまでの平均回数が4回を超え、且つ、耐傷付性試験において、傷発生に至る回数が100回目以上となることをもって(○)の評価を、それ以下の特性を示すものを(×)とした。
【0021】
以上の実施例、比較例に関し、表1に示す。
【0022】
【表1】


【0023】
表1に示す結果から、本発明での滑剤添加量の範囲で成形が可能であることが分かる。これに対し、添加量を3.0wt%にすると射出成形機のスクリューが空回りして成形できない(比較例1)。一方、添加量を0.2wt%とすることで成形は可能となるが、耐傷付性は低いことが分かる(比較例2)。
【0024】
また、本発明では便座底板部材をブロックPP材にしたことで、ホモPP材を座面としても、耐衝撃性の高いブロックPP材のみ(比較例3)と遜色ない耐衝撃性が得られることが分かる。併せて、耐傷付性についても滑剤の添加で大幅に向上できることが比較例2及び4との比較より分かる。これに対し、底板部材をホモPP材にして溶着を行った場合では、耐傷付性を有するものの、十分な耐衝撃性がないことが分かる(比較例5)。
【0025】
以上の結果から、便座座面部材を滑剤添加のホモPP材、底板部材をブロックPP材として溶着することで、耐衝撃性と耐傷付性とを併せ持つ便座を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態である便座の断面部図である。
【図2】本発明の実施の形態である便座の斜視図である。
【符号の説明】
【0027】
1;座面部材、2;底板部材、3;シリコンクッション材、4;便座、5;端部






 

 


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