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発明の名称 椅子
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−190119(P2007−190119A)
公開日 平成19年8月2日(2007.8.2)
出願番号 特願2006−9606(P2006−9606)
出願日 平成18年1月18日(2006.1.18)
代理人 【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一
発明者 築地 宏明
要約 課題
座体のブラケットへの取付部の見栄えを向上させるとともに、薄肉とした座体でも、脚体に安定して支持しうるようにした椅子を提供する。

解決手段
座板11の後部の左右両側に、内部に下方に開口する凹孔19を有する上向突部17を突設し、この両上向突部17の外側面に、上端部が支軸34をもって後脚9に枢着された左右1対の座支持ブラケット28の下端部を、その外側方より挿入したボルト31を凹孔19に嵌合した固定部材22のナット26に螺合することにより、固着する。
特許請求の範囲
【請求項1】
座体の後部を、左右方向を向く支軸をもって回動可能に脚体に支持してなる椅子において、前記座体の後部の左右両側に、下方に開口する凹孔を有する上向突部を突設し、この両上向突部の外側面に、上端部が前記支軸をもって脚体に枢着された左右1対の座支持ブラケットの下端部を、その外側方より挿入したボルトを前記凹孔に嵌合した固定部材のめねじに螺合することにより、固着したことを特徴とする椅子。
【請求項2】
固定部材を、上下方向を向く上部嵌合部と、その下端部に連設され、前後及び左右寸法を上部嵌合部のそれよりも大とした下部嵌合部とからなるものとし、かつこの固定部材と凹孔とを、互いに補形をなす形状としてなる請求項1記載の椅子。
【請求項3】
下部嵌合部が、凹孔の開口下端を、座体の下面と同一面をなすように閉塞する底片を有するものとした請求項2記載の椅子。
【請求項4】
固定部材を、繊維強化合成樹脂材により一体成形してなる請求項1〜3のいずれかに記載の椅子。
【請求項5】
上向突部の外側面に、側面視凹状の嵌合溝を設け、この嵌合溝に座支持ブラケットの下端部を嵌合して、ボルトにより固定してなる請求項1〜4のいずれかに記載の椅子。
【請求項6】
嵌合溝を、漸次下方が拡幅となる形状とし、かつそれに嵌合される座支持ブラケットの下端部を、前記嵌合溝と補形をなす形状としてなる請求項5記載の椅子。
【請求項7】
嵌合溝に、座支持ブラケットの下端部及びそれを固定するボルトの頭部を覆うカバーを止着してなる請求項5または6記載の椅子。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、座体の後部を、脚体に上下に回動可能に支持してなる椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の椅子の代表的なものは、例えば特許文献1に記載されている。
【特許文献1】特開2001−128776号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1に記載されている椅子においては、座板の後端部の両側部下面を、前後寸法が比較的長い正面視L字形をなす左右1対の座板取付用ブラケットにより支持し、両ブラケットの後端に延設した上方を向く取付片を、左右の後脚の対向面に上下に回動可能に枢着するとともに、左右の座板取付用ブラケットを、合成樹脂製のブラケットカバーにより覆っている。
【0004】
そのため、椅子の使用状態、及び座体を上向回動させた不使用状態のいずれにおいても、座板へのブラケット及びブラケットカバーの取付部が外部に大きく露呈して目立ち、見栄えが悪いものとなっている。
【0005】
また、ブラケットとブラケットカバーとを、座板の下面に直接ねじにより固定しているため、ブラケットの座板への取付部の強度やブラケットによる座板の支持強度を高めるために、座板の厚さを大として、剛性を高める必要があり、例えば合成樹脂等により薄型の座板を成形して、軽量感を有する椅子を製作したいときなどに、適用できないという問題もある。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、座体のブラケットへの取付部の見栄えを向上させるとともに、薄肉とした座体でも、脚体に安定して支持しうるようにした椅子を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)座体の後部を、左右方向を向く支軸をもって回動可能に脚体に支持してなる椅子において、前記座体の後部の左右両側に、下方に開口する凹孔を有する上向突部を突設し、この両上向突部の外側面に、上端部が前記支軸をもって脚体に枢着された左右1対の座支持ブラケットの下端部を、その外側方より挿入したボルトを前記凹孔に嵌合した固定部材のめねじに螺合することにより、固着する。
【0008】
(2)上記(1)項において、固定部材を、上下方向を向く上部嵌合部と、その下端部に連設され、前後及び左右寸法を上部嵌合部のそれよりも大とした下部嵌合部とからなるものとし、かつこの固定部材と凹孔とを、互いに補形をなす形状とする。
【0009】
(3)上記(2)項において、下部嵌合部が、凹孔の開口下端を、座体の下面と同一面をなすように閉塞する底片を有するものとする。
【0010】
(4)上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、固定部材を、繊維強化合成樹脂材により一体成形する。
【0011】
(5)上記記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、上向突部の外側面に、側面視凹状の嵌合溝を設け、この嵌合溝に座支持ブラケットの下端部を嵌合して、ボルトにより固定する。
【0012】
(6)上記(5)項において、嵌合溝を、漸次下方が拡幅となる形状とし、かつそれに嵌合される座支持ブラケットの下端部を、前記嵌合溝と補形をなす形状とする。
【0013】
(7)上記(5)または(6)項において、嵌合溝に、座支持ブラケットの下端部及びそれを固定するボルトの頭部を覆うカバーを止着する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の発明によれば、座体の後部の左右両側に、下方に開口する凹孔を有する上向突部を突設し、その外側面に、座支持ブラケットの下端部を、その外側方より挿入したボルトを前記凹孔に嵌合した固定部材のめねじに螺合することにより固定しているため、座体への座支持ブラケットの取付部が、椅子の使用状態において、外部に大きく露呈せず、見栄えを向上させることができる。
【0015】
また、座支持ブラケットを上向突部の外側面にボルトにより固定すると、上向突部における凹孔よりも外方の側片が、固定部材と座支持ブラケットにより挟持され、上向突部全体が補強されるようになるため、座体の後端を脚体に安定して支持することができる。従って、例えば座体を構成する座板を、合成樹脂等により薄肉に形成し、軽量感を有する椅子を製作することが可能となる。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、固定部材を凹孔に嵌合した際、下部嵌合部の上面が、それと補形をなす凹孔の下部の開口部の下面と当接するので、座体の後部に加わる荷重を、下部嵌合部の上面により、効果的に、かつ安定して支持することができる。
また、固定部材と凹孔とが互いに補形をなす形状としてあるので、固定部材を凹孔に下方より嵌合するだけで、固定部材を簡単に位置決めすることができるとともに、がたつきも防止される。
【0017】
請求項3記載の発明によれば、凹孔の下端が、下部嵌合部の下端の底片により、座体の下面と同一面をなして閉塞されるので、座体を上向きに回動した不使用状態においても、凹孔や固定部材が外部に露呈せず、見栄えがよくなる。
【0018】
請求項4記載の発明によれば、固定部材の剛性が大となるので、座体後部の支持強度が高まる。
【0019】
請求項5記載の発明によれば、座支持ブラケットを、上向突部の外側面に、前後方向へのぐらつきを防止して安定して固定することができる。
【0020】
請求項6記載の発明によれば、座体に加わる下向きの荷重に対し、座支持ブラケットが嵌合溝内において上方に移動するのが阻止されるので、座体の支持強度がより高まる。
【0021】
請求項7記載の発明によれば、座支持ブラケットの下端部、嵌合溝及びボルトの頭部が、カバーにより覆われ、外部に露呈しないので、座支持ブラケットの座体への取付部の見栄えがさらに向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の椅子の一実施形態を示す正面図、図2は、同じく側面図で、椅子(1)は、パイプよりなる脚体(2)と、座体(3)と、背凭れ(4)と、肘掛け(5)とを備えている。
【0023】
脚体(2)は、下端にキャスタ(6)が取付けられた後上方に傾斜する左右1対の前脚(7)(7)と、その上端よりほぼ水平をなして若干外開き状に後方に延出する上脚(8)(8)と、両上脚(8)の後端に上端部の前面が固着された、下端にキャスタ(6)を有する若干前上方に傾斜する左右1対の後脚(9)(9)とからなり、左右の前脚(7)の上端部同士は、座体(3)の前端部下面を支持する支持杆を兼ねる横連結杆(10)により連結されている。
【0024】
座体(3)は、中央部が若干下向きに湾曲するとともに、左右両側部が上向き円弧状に折曲された合成樹脂製の薄肉の座板(11)と、その上面に取付けられたクッション材(12)とからなり、座板(11)の前端部下面が横連結杆(10)の上面により支持されている。
【0025】
背凭れ(4)は、正面視ほぼ方形枠状の背枠(13)と、それにより囲まれた内方の背板(14)とからなり、それら全体が合成樹脂により板状に一体成形されている。背枠(13)における左右の側枠(13a)(13a)の下部は、外側方に若干拡開し、かつ下端部には、左右の後脚(9)の上端より延出する背凭れ支持杆(15)への取付部(13b)が下向きに連設されている。
【0026】
背板(14)の全面には、縦長スリット状の開口(16)が、上下及び左右方向に一定間隔おきに規則正しい配列で多数穿設され、着座者の背中を押し当てた際に、上下方向に並ぶ開口(16)を中心として、背板(14)全体が後方に撓むようにしてある。
【0027】
図3〜図5に示すように(左右対称につき、一方のみ図示する)、座板(11)の左右両側部後端の上縁には、前端部を下方に向かうにしたがって漸次前方に円弧状に湾曲させることにより、側面視において漸次下方が拡幅する上向突部(17)が一体的に立設され、その外側面には、上端が開口された、側面視において漸次下方が拡幅する内向凹状の嵌合溝(18)が、上向突部(17)の形状に沿うように形成されている。
【0028】
上向突部(17)の内部には、座板(11)の下方に開口するとともに、側面視において漸次下方が拡幅し、さらに、下端部の開口部が前方及び左右方向に拡幅された上向きの凹孔(19)が、上端付近まで形成されている。
【0029】
上向突部(17)の外方の側片(17a)の上端部と、やや前方寄りの下端部には、後記するボルト(31)の挿通孔(20)(20)が穿設され、また下部の挿通孔(20)の後方には、後記する座支持ブラケット(28)の位置決め用の突軸(21)が突設されている。
【0030】
図6及び図7は、後記する座支持ブラケット(28)を固定するために、上記上向突部(17)の凹孔(19)内に嵌合される、それとほぼ補形をなす外形形状の固定部材(22)を、外方及び内方より見た斜視図で、ガラス繊維等を加えた繊維強化合成樹脂材により一体成形されている。
【0031】
固定部材(22)は、上下方向を向き、かつ側面視において漸次下方が拡幅する上部嵌合部(22a)と、その下端に、前方及び外側方に延出するように連設され、前後及び左右寸法が上部嵌合部(22a)のそれよりも大とされた鍔状の下部嵌合部(22b)とからなり、上部嵌合部(22a)は、上記上向突部(17)における凹孔(17)の上部に、下部嵌合部(22b)は、同じく凹孔(17)の下端部に、それぞれがたなく適正に嵌合されるようになっている。下部嵌合部(22b)の前端部上面には、凹孔(17)の下部における座板(11)の下面に形成された上向凹部(図示略)に嵌合可能な位置決め兼強度向上用の突起(22c)が突設されている。
【0032】
下部嵌合部(22a)は、凹孔(19)に固定部材(22)を嵌合した際、上部嵌合部(22a)の下端より前方及び側方に突出している部分の上面が、凹孔(19)の開口部に形成された拡幅段部(17b)の下面と当接するようになっている(図5、図8参照)。
【0033】
固定部材(22)は、その内側面が開口された中空状をなし、内部に上下方向を向く複数の補強リブ(23)を一体成形することにより、曲げ剛性が高められている。
【0034】
上部嵌合部(22a)には、これを凹孔(19)に嵌合した際、上向突部(17)の側片(17a)に設けた上下の挿通孔(20)と整合する通孔(24)(24)が穿設され、また内部には、内側面が開口する六角孔(25)(25)が、上下の通孔(24)と連通するようにして形成されている。両六角孔(25)には、ナット(26)(26)が回転不能に嵌合されるようになっている。
【0035】
座板(11)における左右の上向突部(17)は、左右の背凭れ支持杆(15)に、次のようにして上下に回動可能に取付けられている。
【0036】
図3及び図8に示すように(左右対称につき、椅子の左側のみ図示する)、上向突部(17)の嵌合溝(18)には、その形状とほぼ補形をなす金属平板よりなる座支持ブラケット(28)が、次のようにして固定されている。すなわち、座支持ブラケット(28)の後端下部に穿設された位置決め孔(29)を、側片(17a)の突軸(21)に嵌合したのち、側片(17a)の上下の挿通孔(20)と、それと整合するように座支持ブラケット(28)に穿設された上下の挿通孔(30)とに挿通したボルト(31)(31)を、上向突部(17)の凹孔(19)に下方より嵌合した固定部材(22)の上下の通孔(24)(24)に挿入し、六角孔(25)に予め嵌合したナット(26)に螺合して締付けることにより、上端部を上向突部(17)の上端より上方に突出させた状態で固定されている。
【0037】
なお、この固定状態において、固定部材(22)における下部嵌合部(22b)と一体をなす底片(22d)により、凹孔(19)の開口下端が閉塞されるとともに、底片(22d)と座板(11)の下面とが、同一面をなして連続するようになっており、座体(3)を上向きに回動させた際の見栄えをよくしている。
【0038】
(32)は、座支持ブラケット(28)及びボルト(31)の頭部を覆う合成樹脂製のカバーで、上向突部(17)の外側面の嵌合溝(18)内に着脱可能に嵌着されている。
【0039】
背凭れ支持杆(15)の上端には、左右方向を向くとともに、内側面が閉塞された支持筒(33)が、その下面の突軸(33a)を背凭れ支持杆(15)の上端部に嵌合して溶接することにより固着されている。支持筒(33)の内側面には、支軸(34)と角軸(35)が同軸をなして一体的に突設され、支軸(34)には、上記座板(11)に固定された座支持ブラケット(28)が、その上端に穿設された円孔(36)を左右1対の鍔付きブッシュ(37)(37)を介して枢嵌することにより、上下に回動可能に支持されている。
【0040】
なお、座支持ブラケット(28)の上部の外周面は、支持筒(33)の外周面と同一面に整合する形状とされ、それらの間に段差が生じるのを防止している。
【0041】
図8に示すように、上記角軸(35)は、支持筒(33)と同外径をなす軸状の背凭れ支持部材(38)の外側面に形成された、角軸(35)と補形をなす角孔(39)に嵌合され、支持筒(33)内に外方より挿入したボルト(40)を、支軸(34)と角軸(35)の通孔(41)を貫通させて、背凭れ支持部材(38)における角孔(39)の奥面に形成しためねじ(42)に螺合することにより、支持筒(33)と背凭れ支持部材(38)とは、それらの対向面間に、左右の鍔付きブッシュ(37)と座支持ブラケット(28)の上端を回動可能に挟み込むようにして、互いに固定されている。
【0042】
(43)は、支持筒(33)の外側面の開口部に止着されたキャップである。
背凭れ支持部材(38)の上面には、角軸状の背枠取付杆(44)が立設され、この背枠取付杆(44)には、背枠(13)の下端部と肘掛け(5)が、次のようにして取付けられている、
【0043】
図8に示すように、背枠(13)における側枠(13a)の下端部の取付部(13b)には、背枠取付杆(44)と補形をなす、下端が開口する方形断面の取付孔(45)が、上下方向に向かって形成されている。
【0044】
この取付孔(45)に背枠取付杆(44)を適正に嵌合したのち、図3に示すように、側枠(13a)の外側面に形成された上下方向を向く凹溝(46)の下端部に、肘掛け(5)の後端に連設された下向取付部(5a)を嵌合し、その外側面の凹溝(47)の奥面に穿設された上下2個の通孔(48)に挿入したボルト(49)を、側枠(13a)における凹溝(46)の奥面の上下2個の通孔(50)を挿通して、上記取付孔(45)に嵌合した背枠取付杆(44)における左右方向を向く上下2個のめねじ孔(51)に螺合して締付ける。
【0045】
これにより、背凭れ支持杆(15)と実質的に一体を示す背枠取付杆(44)と、背凭れ(4)における背枠(13)と、肘掛け(5)とが、2本のボルト(49)により強固に共締めされる。
【0046】
なお、肘掛け(5)の下向取付部(5a)の下端と側枠(13a)の下端には、それぞれ背凭れ支持杆(15)の上端の支持筒(33)の上面及び背凭れ支持部材(38)の上面に嵌合される上向円弧状の嵌合凹部(52)(52)が形成され、それらの取付後の見栄えがよくなるようにしてある。
【0047】
このようにして組立てられた椅子は、座体(3)の後端を支持筒(33)を中心として上方に跳ね上げることにより、多数の椅子を前後方向に重ねてネスティングすることができる。
【0048】
以上説明したように、上記実施形態の椅子においては、座体(3)の一部をなす座板(11)の左右両側部の後端に、内部に下方に開口する凹孔(19)を有する左右1対の上向突部(17)を連設し、この外側面の嵌合溝(18)内に、上端部が、脚体(2)における左右1対の後脚(9)と一体をなす背凭れ支持杆(15)に設けた支持筒(33)の支軸(34)に上下に回動可能に枢着された座支持ブラケット(28)の下端部を、凹孔(19)に嵌合した固定部材(22)のナット(26)にボルト(31)を螺合して固定しているため、座板(11)への座支持ブラケット(28)の取付部が、従来のように外部に大きく露呈せず、見栄えがよい。
【0049】
また、座支持ブラケット(28)及びその取付けボルト(31)は、カバー(32)により覆われ、かつ座支持ブラケット(28)を座板(11)に固定するための固定部材(22)は、上向突部(17)の内部の下方に開口する凹孔(19)内に嵌合されて隠蔽されるとともに、凹孔(19)の開口下端も、固定部材(22)の底片(22d)により、座板(11)の下面と同一面をなすようにして閉塞されているので、椅子の使用状態及び座体(3)を上向回動させた不使用状態のいずれにおいても、座支持ブラケット(28)や固定部材(22)、凹孔(19)が露呈せず、外観的体裁を向上させることができる。
【0050】
さらに、固定部材(22)は、繊維強化合成樹脂材により、凹孔(19)と補形をなす形状に一体成形され、かつ固定部材(22)と座支持ブラケット(28)とにより、上向突部(17)の外方の側片(17a)を挟持するようにして、ボルト(31)により締付けられているので、上向突部(17)が補強され、座体(3)の後端を脚体(2)に強固に支持することができる。従って、座板(11)を薄肉に形成して、軽量感を有する椅子を製作することも可能となる。
【0051】
固定部材(22)の下部嵌合部(22b)は、前後及び左右方向の寸法が上部嵌合部(22a)よりも大きい鍔状をなし、その上面が、凹孔(19)の下端部の拡幅段部(17b)の下面と当接するようにしてあるので、座体(3)の後部に加わる荷重を、下部嵌合部(22b)の上面により、効果的に、かつ安定して支持することができる。
【0052】
なお、上記実施形態においては、固定部材(22)の内側面に六角孔(25)を形成し、この孔に嵌合したナット(26)に、座支持ブラケット(28)固定用のボルト(31)を螺合しているが、固定部材(22)にめねじ孔を形成し、このめねじ孔に、ボルト(31)を直接螺合するようにし、ナット(26)を省略してもよい。この際、固定部材(22)は、金属製とすることもある。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の椅子の一実施形態を示す正面図である。
【図2】同じく、側面図である。
【図3】同じく、座体と背凭れの、背凭れ支持杆への取付部の分解斜視図である。
【図4】座板の後部の拡大側面図である。
【図5】図4のV−V線縦断正面図である。
【図6】固定部材を外側方より見た拡大斜視図である。
【図7】同じく内側方より見た拡大斜視図である。
【図8】図2のVIII−VIII線拡大縦断正面図である。
【符号の説明】
【0054】
(1)椅子
(2)脚体
(3)座体
(4)背凭れ
(5)肘掛け
(5a)下向取付部
(6)キャスタ
(7)前脚
(8)上脚
(9)後脚
(10)横連結杆
(11)座板
(12)クッション材
(13)背枠
(13a)側枠
(13b)取付部
(14)背板
(15)背凭れ支持杆
(16)開口
(17)上向突部
(17a)側片
(17b)拡幅段部
(18)嵌合溝
(19)凹孔
(20)挿通孔
(21)突軸
(22)固定部材
(22a)上部嵌合部
(22b)下部嵌合部
(22c)突起
(22d)底片
(23)補強リブ
(24)通孔
(25)六角孔
(26)ナット
(28)座支持ブラケット
(29)位置決め孔
(30)挿通孔
(31)ボルト
(32)カバー
(33)支持筒
(33a)突軸
(34)支軸
(35)角軸
(36)円孔
(37)鍔付きブッシュ
(38)背凭れ支持部材
(39)角孔
(40)ボルト
(41)通孔
(42)めねじ
(43)キャップ
(44)背枠取付杆
(45)取付孔
(46)(47)凹溝
(48)通孔
(49)ボルト
(50)通孔
(51)めねじ孔
(52)嵌合凹部




 

 


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