米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 家具 -> 株式会社岡村製作所

発明の名称 リクライニング椅子における背凭れのロック装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−135626(P2007−135626A)
公開日 平成19年6月7日(2007.6.7)
出願番号 特願2005−329322(P2005−329322)
出願日 平成17年11月14日(2005.11.14)
代理人 【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一
発明者 益永 浩
要約 課題
背凭れに荷重が加わっているときには、それをロックしたり、ロックを解除したりし得ないようにし、背凭れが急激に後傾するのを防止する。

解決手段
背凭れ支持杆の枢軸部8aの外周面に、背凭れの前後方向への最大傾動量を規制する前限用ストッパ段部65aと後限用ストッパ段部65bを突設するとともに、後限用ストッパ段部65bと支基6の後部上面との間に形成される隙間Sの後方に、ロック部材71を前後方向に移動可能に設け、前端が操作ハンドルに連係された弾性部材74の後端を、ロック部材71に係止することにより、操作ハンドルの非操作時において、ロック部材71を、隙間より離脱する後方に付勢するようにし、操作ハンドルの操作時に、ロック部材71が前方に移動して隙間Sに係合するようにする。
特許請求の範囲
【請求項1】
脚体の上端に設けた支基に、上下方向を向く背凭れ支持杆の下端の左右方向を向く枢軸部を、前記支基に設けた前向付勢手段に抗して背凭れ支持杆が後向きに回動しうるように枢着し、前記背凭れ支持杆に取付けた背凭れの傾動をロックしたり、ロックを解除したりするリクライニング椅子における背凭れのロック装置において、
前記背凭れ支持杆の枢軸部の外周面に、前記支基の前後の上面と当接することにより、前記背凭れの前後方向への最大傾動量を規制する前限用ストッパ段部と後限用ストッパ段部を突設するとともに、前限用ストッパ段部が支基の前部上面と当接したときに形成される前記後限用ストッパ段部と支基の後部上面との間の後方に開口する隙間の後方に、この隙間に係脱可能なロック部材を、前後方向に移動可能に設け、かつ前端が操作ハンドルに連係された側面視上向凸円弧状の弾性部材の後端を、前記ロック部材に係止することにより、前記操作ハンドルの非操作時において、前記ロック部材を、前記隙間より離脱する後方に付勢するようにし、かつ操作ハンドルの操作時に、ロック部材が前方に移動して隙間に係合するようにしたことを特徴とするリクライニング椅子における背凭れのロック装置。
【請求項2】
前限用ストッパ段部、後限用ストッパ段部、ロック部材及び弾性部材を、それぞれ左右1対ずつ設けてなる請求項1記載のリクライニング椅子における背凭れのロック装置。
【請求項3】
弾性部材を、ワイヤ状の作動ばねとしてなる請求項1または2記載のリクライニング椅子における背凭れのロック装置。
【請求項4】
ロック部材を、上下寸法が前方に向かって漸次小となるくさび状とするとともに、隙間も、ロック部材が係脱しうるくさび状としてなる請求項1〜3のいずれかに記載のリクライニング椅子における背凭れのロック装置。
【請求項5】
ロック部材を、支基の後部上面に載置するとともに、支基の上面の不動部材に設けたガイド手段により、前後方向に摺動可能にガイドしてなる請求項1〜4のいずれかに記載のリクライニング椅子における背凭れのロック装置。
【請求項6】
支基の上面に、枢軸部のほぼ下半部が収容される円弧状の凹部を形成し、この凹部を挟む支基の前後の上面に、それぞれ前限用ストッパ段部の下端と後限用ストッパ段部の下端が当接するようにした請求項1〜5のいずれかに記載のリクライニング椅における背凭れのロック装置。
【請求項7】
弾性部材を、枢軸部の上面を跨ぐように上向凸円弧状に湾曲させてなる請求項1〜6のいずれかに記載のリクライニング椅子。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、支基により前後方向に回動可能かつ前方に付勢されて支持された背凭れ支持杆に取付けた背凭れを、操作手段の操作により傾動をロックしたり、ロックを解除したりするリクライニング椅子における背凭れのロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ハンドルの回動操作により、背凭れの傾動をロックしたり、ロックを解除したりしうるロック装置は、例えば特許文献1に記載されており、公知である。
【特許文献1】実公昭50−15765号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献に記載されている背凭れのロック装置は、支基(座取付体)に、背凭れ支持杆(背杆)取付体を設け、この取付体に設けた係合部を、単にハンドルの正逆操作により、支基に取付けたストッパと係脱させることにより、背凭れの傾動をロックしたり、ロックを解除したりするようにしている。
【0004】
そのため、背凭れに背中を押し当てた状態でも、ロックが解除可能となることがあり、不用意にハンドルを操作すると背凭れが急激に後傾して、着座者に不快感を与える恐れがある。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、背凭れに荷重が加わっているときには、それをロックしたり、ロックを解除したりし得ないようにし、背凭れが急激に後傾するのを防止しうるようにした、リクライニング椅子における背凭れのロック装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)脚体の上端に設けた支基に、上下方向を向く背凭れ支持杆の下端の左右方向を向く枢軸部を、前記支基に設けた前向付勢手段に抗して背凭れ支持杆が後向きに回動しうるように枢着し、前記背凭れ支持杆に取付けた背凭れの傾動をロックしたり、ロックを解除したりするリクライニング椅子における背凭れのロック装置において、前記背凭れ支持杆の枢軸部の外周面に、前記支基の前後の上面と当接することにより、前記背凭れの前後方向への最大傾動量を規制する前限用ストッパ段部と後限用ストッパ段部を突設するとともに、前限用ストッパ段部が支基の前部上面と当接したときに形成される前記後限用ストッパ段部と支基の後部上面との間の後方に開口する隙間の後方に、この隙間に係脱可能なロック部材を、前後方向に移動可能に設け、かつ前端が操作ハンドルに連係された側面視上向凸円弧状の弾性部材の後端を、前記ロック部材に係止することにより、前記操作ハンドルの非操作時において、前記ロック部材を、前記隙間より離脱する後方に付勢するようにし、かつ操作ハンドルの操作時に、ロック部材が前方に移動して隙間に係合するようにする。
【0007】
(2)上記(1)項において、前限用ストッパ段部、後限用ストッパ段部、ロック部材及び弾性部材を、それぞれ左右1対ずつ設ける。
【0008】
(3)上記(1)または(2)項において、弾性部材を、ワイヤ状の作動ばねとする。
【0009】
(4)上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、ロック部材を、上下寸法が前方に向かって漸次小となるくさび状とするとともに、隙間も、ロック部材が係脱しうるくさび状とする。
【0010】
(5)上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、ロック部材を、支基の後部上面に載置するとともに、支基の上面の不動部材に設けたガイド手段により、前後方向に摺動可能にガイドする。
【0011】
(6)上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、支基の上面に、枢軸部のほぼ下半部が収容される円弧状の凹部を形成し、この凹部を挟む支基の前後の上面に、それぞれ前限用ストッパ段部の下端と後限用ストッパ段部の下端が当接するようにする。
【0012】
(7)上記(1)〜(6)項において、弾性部材を、枢軸部の上面を跨ぐように上向凸円弧状に湾曲させる。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の発明によれば、背凭れから背中を離し、背凭れを前限まで傾動させない限り、後限用ストッパ段部と支基との間に形成される隙間に、ロック部材を係合させることはできず、しかも背凭れに背中の押圧荷重が加わっているときには、隙間に係合しているロック部材は、後限用ストッパ段部により強く押圧されているので、いくら操作ハンドルをロック解除方向に操作しても、弾性部材の付勢力のみで、ロック部材を隙間より離間させることはできない。
【0014】
従って、背凭れをロックしたり、ロックを解除したりするときには、一旦背中を背凭れより離す必要があり、不用意に操作ハンドルを操作しても、背凭れに背中を押し当てた状態でロックが解除されることはなく、背凭れが急激に後傾するのが防止される。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、背凭れが左右バランスよりロックされるため、背凭れに強く背を当てても、その両側部が前後方向にぐらつくことがない。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、弾性部材の製作や組付作業が容易となるとともに、板ばね等に比して、左右寸法を小とすることができる。
【0017】
請求項4記載の発明によれば、隙間へのロック部材の進入が容易となり、ロック部材を隙間に確実に係合させうるとともに、ロック部材と後限用ストッパ段部との間に隙間が生じるのが防止されるので、ロック時において背凭れが前後方向にがたつく恐れはない。
【0018】
請求項5記載の発明によれば、ロック部材を支基の上面に単に載置するだけでよいので、組付性がよく、かつガイド手段により、前後方向に確実に移動させることができる。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、支基の上下寸法が小さくなるため、見栄えが向上するとともに、前限及び後限用ストッパ段部が当接する当接部材を別途設ける必要がないので、部品点数や組付工数が削減される。
【0020】
請求項7記載の発明によれば、弾性部材は、枢軸部の上面を跨ぐように円弧状に湾曲しているので、弾性部材の支基の上面からの上下寸法が小さくなり、支基の上面に取付けられるカバーを含む支基全体の上下寸法も小さくなるため、その見栄えがより向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用したリクライニング椅子の一実施形態を示す正面図、図2は、同じく側面図、図3は、同じく、要部の分解斜視図である。
【0022】
椅子(1)は、先端にキャスタ(2)が取付けられた放射方向を向く5本の脚杆(3)を有する脚体(4)と、その中心に立設され、内部に収容されたガススプリング(図示略)により伸縮可能な脚柱(5)と、この脚柱(5)の上端に固着された支基(6)とを備えている。
【0023】
支基(6)の前端には、斜め前上方を向くとともに、斜め外側方に向かって延出する平面視枠状の座支持フレーム(7)が一体的に連設され、また支基(6)における脚柱(5)よりもやや後方の両側部には、図3にも示すように(左右対称であるため一方のみ図示する)、側面視概ね前向きくの字形をなすとともに、下端部が内向L字状に折曲された左右1対の背凭れ支持杆(8)(8)が、その内向折曲部内端の枢軸部(8a)を、支基(6)の内部に設けられた後述するゴムトーションユニット(53)に連結することにより、前向きの付勢力が付与された状態で前後方向に回動可能に取付けられている。
【0024】
座支持フレーム(7)における左右の前端部上面には、図4にも示すように、左右両側面に外向コ字状のガイド溝(9a)(9a)を有する1対のガイド部材(9)(9)が、ボルト(10)により固定され、この両ガイド部材(9)には、座体(11)における上面にクッション材(12)が張設された合成樹脂材によりなる座板(13)の前端部の両側部下面に一体形成された前後方向を向く1対のスライド部材(14)がその下面の前後方向を向くあり溝状のスライド溝(14a)を、上記ガイド溝(9a)に摺動可能に嵌合することにより、前後方向に移動可能に支持されている。
【0025】
なお、後述するように、座体(11)は、後ろ下方に下傾するように移動するため、それに支障を来さないように、ガイド溝(9a)とスライド溝(14a)との間には、所要の隙間が設けられている。
【0026】
座体(11)における座板(13)の後端は、次のようにして、左右の背凭れ支持杆(8)に回動可能に支持されている。
【0027】
図3の分解斜視図及び図5の拡大縦断面図に示すように(左右対称につき、一方のみ図示する)、座板(13)の後端の左右両側部には、内部に、下方に開口する上向きの凹孔(15)を有する1対の上向突部(16)が一体的に立設され、その外方の側片(16a)の外面には、上端が開口された上下方向を向く内向凹状の嵌合溝(17)が形成されている。
【0028】
嵌合溝(17)には、それと補形をなす金属平板状の座支持ブラケット(18)の下端部が、それと側片(16a)とに穿設された上下2個の通孔(19)に外方よりボルト(20)を挿入し、その先端部を、凹孔(15)内に下方より挿入した硬質合成樹脂よりなる固定板(21)の通孔(22)に挿通して、その内側面に形成した六角形の凹部(23)内に回り止めして嵌合されたナット(24)に螺合することにより、上端部を上向突部(16)の上端より上方に突出させた状態で固定されている。
【0029】
なお、上記上向突部(16)と座支持ブラケット(18)とにより、座体(11)の後端を支持する支持片(25)を構成している(図1、図2参照)。
【0030】
上記固定板(21)の下端には、上向突部(16)における外方の側片(16a)の下面と当接するとともに、凹孔(15)の開口下端を、座板(13)の下面と連続するように体裁よく塞ぐ閉塞片(21a)が一体的に連設されている。
【0031】
(26)は、座支持ブラケット(18)の外側面及びボルト(20)の頭部を覆う合成樹脂製のカバーで、その内側面に突設した軸状突部(26a)を、座支持ブラケット(18)における上下の通孔(19)間の取付孔(27)に嵌合することにより、嵌合溝(17)内に嵌合されるようにして止着されている。
【0032】
背凭れ支持杆(8)における座体(11)の後端部の上面よりも上方に位置する上端には、左右方向を向くとともに、内側面が閉塞された支持筒(28)が、その下面の突軸(28a)を背凭れ支持杆(8)の上端部に嵌合して溶接することにより固着されている。支持筒(28)の内側面には、支軸(29)と角軸(30)とが同軸をなして一体的に突設され、支軸(29)には、上記座板(13)に固定された座支持ブラケット(18)が、その上端に穿設された円孔(31)を左右1対の鍔付きブッシュ(32)(32)を介して枢嵌することにより、上下に回動可能に支持されている。
【0033】
なお、座支持ブラケット(18)の下部を除いた外周面は、支持筒(28)の外周面と整合する形状とされ、それらの間に段差が生じるのを防止している。
【0034】
上記角軸(30)は、支持筒(28)と同外径をなす軸状の背凭れ支持部材(33)の外側面に形成された、角軸(30)と補形をなす角孔(34)に嵌合され、支持筒(28)内に外方より挿入したボルト(35)を、支軸(29)と角軸(30)の通孔(36)を貫通させて、背凭れ支持部材(33)における角孔(34)の奥面に形成しためねじ(37)に螺合することにより、支持筒(28)と背凭れ支持部材(33)とは、それらの対向面間に、左右の鍔付きブッシュ(32)と座支持ブラケット(18)の上端を回動可能に挟み込むようにして、互いに固定されている。
【0035】
(38)は、支持筒(28)の外側面の開口部に止着されたキャップである。
背凭れ支持部材(33)の上面には、角軸状の背枠取付杆(39)が立設されている。
【0036】
背凭れ(40)は、正面視ほぼ方形枠状の背枠(41)と、それにより囲まれた内方の背板(42)とからなり、それら全体が合成樹脂により板状に一体成形されている。背枠(41)における左右の側枠(41a)(41a)の下部は、外側方に若干拡開し、かつ下端部には、背凭れ支持杆(8)への取付部(41b)が下向きに連設されている。
【0037】
背板(42)の全面には、縦長スリット状の開口(43)が、上下及び左右方向に一定間隔おきに規則正しい配列で多数穿設され、着座者の背中を押し当てた際に、上下方向に並ぶ開口(43)を中心として、背板(42)全体が後方に撓むようにしてある。
【0038】
また、背中(41)及び背板(42)の厚さは、下部側が厚く、上方に向かうにしたがって漸次薄肉とされ、上方ほど後方に撓み易くしている。
さらに、背板(42)の厚さは、左右両側部が厚く、中央に向かうにしたがって、漸次薄肉とされ、中央ほど後方に撓み易くなっている。
【0039】
図5に示すように、背枠(41)における側枠(41a)の下端部の取付部(41b)には、上記背枠取付杆(39)と補形をなす、下端が開口する方形断面の取付孔(44)が、上下方向に向かって形成されている。
【0040】
この取付孔(44)に背枠取付杆(39)を適正に嵌合したのち、図3に示すように、側枠(41a)の外側面に形成された上下方向を向く凹溝(45)の下端部に、肘掛け(46)の後端に連設された下向取付部(46a)を嵌合し、その外側面の凹溝(47)の奥面に穿設された上下2個の通孔(48)に挿入したボルト(49)を、側枠(41a)における凹溝(45)の奥面の上下2個の通孔(50)を挿通して、上記取付孔(44)に嵌合した背枠取付杆(39)における左右方向を向く上下2個のめねじ孔(51)に螺合して締付ける。
【0041】
これにより、背凭れ支持杆(8)と実質的に一体を示す背枠取付杆(39)と、背凭れ(40)における背枠(41)と、肘掛け(46)とが、2本のボルト(49)により強固に共締めされる。
【0042】
なお、肘掛け(46)の下向取付部(46a)の下端と側枠(41a)の下端には、それぞれ背凭れ支持杆(8)の上端の支持筒(28)の上面及び背凭れ支持部材(33)の上面に嵌合される上向円弧状の嵌合凹部(52)(52)が形成され、それらの取付後の見栄えがよくなるようにしてある。
【0043】
背凭れ(40)が、それを支持している背凭れ支持杆(8)の枢軸部(8a)を中心として後傾すると、前端部下面が支基(6)により前後方向に移動可能に支持され、かつ後端部が、背凭れ支持杆(8)の上端に固着した支持筒(28)の左右方向を向く支軸(29)に座支持ブラケット(18)を介して支持されている座体(11)は、その後端部が後ろ下方に下傾するようにして、後方に移動する。
【0044】
この際、座体(11)の後端部は、その上面より離間する上方において、背凭れ支持杆(8)の上端の支軸(29)に枢着されており、その枢着部が、背凭れ支持杆(8)の回動中心である枢軸部(8a)から離れているため、背凭れ支持杆(8)の後方への回動量、すなわち背凭れ(40)の後傾量に対し、座体(11)の後ろ下方への移動量を大きくすることができ、座り心地が向上する。
【0045】
上述した支基(6)の内部には、図6〜図11に示すように、背凭れ支持杆(8)及びそれに取付けられた背凭れ(40)を前方に向かって付勢するゴムトーションユニット(53)が設けられている。
【0046】
ゴムトーションユニット(53)は、左右方向を向く内筒(54)と、それよりも大径かつ短寸の外筒(55)と、内筒(54)と外筒(55)との間のトーションゴム(56)とからなり、それらは互いに強固に固着されて一体的に形成されている。
【0047】
外筒(55)とトーションゴム(56)の下面は、支基(6)の上面中央に形成された凹部(57)の底面に上向き突設された方形断面の突部(58)に嵌合され、支基(6)に対する回転止めと前後左右方向への移動が防止されている。
【0048】
内筒(54)の左右両端部には、上記左右の背凭れ支持杆(8)における下端の内向き折曲部の内端に溶接により固着された筒状の枢軸部(8a)が外嵌され、それらの中心を上下に貫通するように圧入されたピン(59)により、相対回転不能に連結されている。これにより、左右の背凭れ支持杆(8)は、内筒(54)がトーションゴム(56)を円周方向に弾性変形させる際に生じるねじり抵抗により、付勢力が付与される。
【0049】
なお、ゴムトーションユニット(53)は、背凭れ支持杆(8)が常時前向きに付勢されるように、内筒(54)に初期付勢力を与えた状態で組付けられている。
【0050】
図9に示すように、上記左右の枢軸部(8a)には、ブッシュ(60)が嵌合され、このブッシュ(60)の下半部を支基(6)の上面に形成した下向半円状の凹部(61)に嵌合し、かつ上半部を、凹溝(61)を挟む支基(6)の上面にボルト(62)止めされた固定具(63)の下面に嵌合することにより、枢軸部(8a)は回動可能に保持されている。
【0051】
(64)は、支基(6)の上面に止着された、ゴムトーションユニット(53)や固定具(62)等を体裁よく覆うカバーである。
【0052】
左右の背凭れ支持杆(8)における枢軸部(8a)の外周面のほぼ上半部には、図11に示すように、側面視ほぼ半円板状のフランジ板(65)が一体的に突設され、その円周方向の中央部には、上記ピン(59)挿入用の側面視凹状の切欠き(66)が形成されている。
【0053】
フランジ板(65)の前限用ストッパ段部(65a)は、支基(6)の前部上面の凹部(67)内にボルト(68)により固定された、上面が支基(6)の上面とほぼ同一面に整合する当接部材(69)の上面に常時当接するようになっている。この当接時において、フランジ板(65)の後限用ストッパ段部(65b)は、支基(6)の後部上面の当接部(70)と若干離間し、それらの対向面間に、後方に開口するくさび状の隙間(S)が形成されるようになっている。
【0054】
フランジ板(65)の前限用ストッパ段部(65a)が前部の当接部材(69)に当接することにより、背凭れ(40)は前方に最大限傾動し、また後限用ストッパ段部(65b)が後部の当接部(70)と当接することにより、背凭れ(40)の後方への最大傾動量が規制される。
【0055】
図6、図10、図11に示すように、左右のフランジ板(65)の後方における支基(6)の上面には、上記くさび状の隙間(S)に挿入可能な、前半部がくさび状をなすロック部(71)が、その後半部上面に形成した前後方向を向くガイド溝(72)を、固定具(63)の後端部内側面に突設された下向きのガイド片(73)の下端部に嵌合することにより、前後方向に摺動しうるように載置されている。
【0056】
左右のロック部材(71)の内側面には、上向きに凸円弧状に湾曲するワイヤ状の作動ばね(74)の後端の外向折曲片(74a)が嵌合され、その内方の支基(6)の上面に突設した突片(75)により抜け止めされている。
【0057】
作動ばね(74)の前端の内向折曲片(74b)は、左右の固定具(63)の前端部を回動可能に貫通して保持された、支基(6)の左側方に大きく突出する操作ロッド(76)に固着した上方に長い1対の回動板(77)に嵌合されている。
【0058】
作動ばね(74)は、ロック部材(71)を常時隙間(S)から離間する後方に付勢するとともに、回動板(77)を常時上方を向くように付勢するために、若干内向きに撓ませた状態で取付けられている。
【0059】
(78)は、操作ロッド(76)の左側方の突出端部に取付けられた手掛け用の操作ハンドルである。
【0060】
なお、上記フランジ板(65)、ストッパ片(69)、ロック部材(71)、作動ばね(74)、操作ロッド(76)及び回動板(77)等により、背凭れ(40)のロック装置を構成している。
【0061】
操作ハンドル(78)の非操作時においては、図11に示すように、ロック部材(71)は、作動ばね(74)の付勢力により、隙間(S)の後方に移動させられているため、フランジ板(65)の前限用ストッパ段部(65a)と後限用ストッパ段部(65b)とが、それぞれ前部の当接部材(69)と後部の当接部(70)と当接する範囲内で、背凭れ(40)を前後方向にリクライニングすることができる。
【0062】
把手(78)を下向きに操作し、操作ロッド(76)及びそれに固着した回動板(77)が側面視反時計方向にすると、図12に示すように、作動ばね(74)が外開き状に弾性変形しながら前方に引っ張られることにより、その後端に取付けられたロック部材(71)も前方に移動させられる。この際、背凭れ(40)が後傾されているとフランジ板(65)の後限用ストッパ段部(65b)と当接部(70)との間の隙間(S)が閉じられたり、小さいため、ロック部材(71)が隙間(S)に進入することはできず、その前端がフランジ板(65)の外周面に圧接した状態で待機される。
【0063】
この状態で、背中を背凭れ(40)から離して前傾させると、図12に示すように、ロック部材(71)のくさび状をなす前端部が、隙間(S)内に自動的に進入して係合し、フランジ板(65)の回動がロックされる。これにより、フランジ板(65)と一体をなす枢軸部(8a)及び背凭れ支持杆(8)の回動もロックされるため、背凭れ(40)のリクライニングは不能となる。
【0064】
把手(78)を上向き操作し、操作ロッド(76)及び回動板(77)が側面視時計方向に回動すると、作動ばね(74)が内向きに大きく撓むため、その弾発力によりロック部材(71)は、図11に示すように、隙間(S)から後方に離脱してロック解除されることにより、再度背凭れ(40)はリクライニング可能となる。
【0065】
この際、背中を背凭れ(40)より離して、背凭れ(40)に加わる荷重をなくすと、ロック部材(71)は容易に隙間(S)から離脱する。
【0066】
このような背凭れのロック装置を用いると、背凭れ(40)より背中を離した状態でないと、ロック部材(71)が隙間(S)内に進入して背凭れ(40)をロックしたり、ロック部材(71)が隙間(S)より離脱して背凭れ(40)をロックしたりすることができないため、特に、背凭れ(40)に後向きの荷重が加わった状態で急激に後傾するのが防止される。
【0067】
なお、上記実施形態においては、座体(11)の後部を、支軸(29)により支持する支持片(25)を、座体(13)に立設した上向突部(16)と、その側面に固着した上方を向く座支持ブラケット(18)とからなるものとしたが、上向突部(16)の立設寸法を若干大として、その上端を支軸(29)に直接枢嵌するようにしてもよい。
【0068】
また、上記実施形態では、背凭れ(40)の傾動をロックしたり解除したりするロック部材(71)の前後移動を、ワイヤ状の作動ばね(74)により行っているが、板状の作動ばねを用いることもできる。
【0069】
また、このようなロック部材(71)や作動ばね(74)等からなるロック装置は、左右いずれか一方のみとすることもある。
本発明は、脚体が通常の4本脚よりなる椅子にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明を適用したリクライニング椅子の正面図である。
【図2】同じく、側面図である。
【図3】同じく、座体と背凭れの背凭れ支持杆への取付部の分解斜視図である。
【図4】図2のIV−IV線拡大縦断後面図である。
【図5】同じく、図2のV−V線拡大縦断正面図である。
【図6】支基をカバーを取外して示す拡大平面図である。
【図7】図6のVII−VII線拡大縦断正面図である。
【図8】同じく、VIII−VIII線拡大縦断側面図である。
【図9】同じく、IX−IX線拡大縦断側面図である。
【図10】同じく、X−X線拡大縦断後面図である。
【図11】同じくXI−XI線拡大縦断側面図である。
【図12】背凭れをロックしたときの図11と同部位の縦断側面図である。
【符号の説明】
【0071】
(1)椅子
(2)キャスタ
(3)脚杆
(4)脚体
(5)脚柱
(6)支基
(7)座支持フレーム
(8)背凭れ支持杆
(8a)枢軸部
(9)ガイド部材
(9a)ガイド溝
(10)ボルト
(11)座体
(12)クッション材
(13)座板
(14)スライド部材
(14a)スライド溝
(15)凹孔
(16)上向突部
(16a)側片
(17)嵌合溝
(18)座支持ブラケット
(19)通孔
(20)ボルト
(21)固定板
(21a)閉塞片
(22)通孔
(23)凹部
(24)ナット
(25)支持片
(26)カバー
(26a)軸状突部
(27)取付孔
(28)支持筒
(28a)突軸
(29)支軸
(30)角軸
(31)円孔
(32)鍔付きブッシュ
(33)背凭れ支持部材
(34)角孔
(35)ボルト
(36)通孔
(37)めねじ
(38)キャップ
(39)背枠取付杆
(40)背凭れ
(41)背枠
(41a)側枠
(41b)取付部
(42)背板
(43)開口
(44)取付孔
(45)凹溝
(46)肘掛け
(46a)下向取付部
(47)凹溝
(48)通孔
(49)ボルト
(50)通孔
(51)めねじ孔
(52)嵌合凹部
(53)ゴムトーションユニット
(54)内筒
(55)外筒
(56)トーションゴム
(57)凹部
(58)突部
(59)ピン
(60)ブッシュ
(61)凹部
(62)ボルト
(63)固定具
(64)カバー
(65)フランジ板
(65a)前限用ストッパ段部
(65b)後限用ストッパ段部
(66)切欠き
(67)凹部
(68)ボルト
(69)当接部材
(70)当接部
(71)ロック部材
(72)ガイド溝
(73)ガイド片
(74)作動ばね
(74a)外向折曲片
(74b)内向折曲片
(75)突片
(76)操作ロッド
(78)操作ハンドル




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013