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椅子の背凭れ装置 - 株式会社岡村製作所
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発明の名称 椅子の背凭れ装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−125219(P2007−125219A)
公開日 平成19年5月24日(2007.5.24)
出願番号 特願2005−320759(P2005−320759)
出願日 平成17年11月4日(2005.11.4)
代理人 【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一
発明者 五十嵐 僚 / 築地 宏明
要約 課題
背枠を、背板と連続する板状として見栄えを向上させるとともに、曲げ剛性を高める。

解決手段
背枠20における左右の側枠20aと下端の下枠20bとを板状に形成し、両側枠20a、20aと下枠20bとに、それぞれ外方に開口する平面視外向コ字状の凹溝22と、下方に開口する側面視下向コ字状の凹溝24とを設け、これら両凹溝22、24の対向面同士を、前後方向を向く平板状の複数のリブ22、25により連結する。
特許請求の範囲
【請求項1】
合成樹脂により形成され、左右両側の下端部が脚体の後両側部により支持された方形の背枠と、その内方の可撓性を有する背板とを備える椅子の背凭れ装置において、前記背枠における左右の側枠と下端の下枠とを板状に形成し、両側枠と下枠とに、それぞれ外方に開口する平面視外向コ字状の凹溝と、下方に開口する側面視下向コ字状の凹溝とを設け、これら両凹溝の対向面同士を、前後方向を向く平板状の複数のリブにより連結したことを特徴とする椅子の背凭れ装置。
【請求項2】
背枠と背板とを、互いに連続する板状に一体的に形成してなる請求項1記載の椅子の背凭れ装置。
【請求項3】
側枠の凹溝内におけるリブを、ほぼ水平をなすようにして上下方向に所定間隔おきに設けるとともに、下枠の凹溝内におけるリブを、ほぼ垂直をなすようにして左右方向に所定間隔おきに設けた請求項1または2記載の椅子の背凭れ装置。
【請求項4】
脚体の後両側部に背凭れ支持杆を立設し、その上端に設けた上方を向く背枠取付杆に、側枠の下端部に形成した下方に開口する取付孔を適正に嵌合し、かつねじにより固定することにより、背枠の下端部を背凭れ支持杆を介して脚体の後両側部に取付けてなる請求項1〜3のいずれかに記載の椅子の背凭れ装置。
【請求項5】
背板の全面に、上下及び左右方向に近接して並ぶ縦長の開口を、多数穿設してなる請求項1〜4のいずれかに記載の椅子の背凭れ装置。
【請求項6】
左右に隣接する開口の上下位置を、交互に上下に異ならせてなる請求項5記載の椅子の背凭れ装置。
【請求項7】
背枠及び背板の厚さを、上方に向かうにしたがって漸次小としてなる請求項1〜6のいずれかに記載の椅子の背凭れ装置。
【請求項8】
背板の厚さを、両側部から中央に向かうにしたがって漸次小としてなる請求項1〜7のいずれかに記載の椅子の背凭れ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成樹脂により一体成形され、曲げ剛性の高い背枠の内方に、着座者の背中を支持する可撓性の背板を有する椅子の背凭れ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の椅子の背凭れ装置は、例えば特許文献1及び2に記載されており、公知である。
【特許文献1】特開2002−125797号公報
【特許文献2】特開2005−160558号公報 (図10〜図13)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1に記載されている背凭れ装置においては、左右の背枠は、脚体に固着された左右の背杆に強固に取付けるためと、背枠の内方の背板が後方に適度に撓むようにするために、概ね円形の比較的大きな断面形状とされ、その曲げ剛性を高くしている。
そのため、背板が薄肉であるのに対し、背枠が厚肉となって目立ち過ぎ、見栄えが悪いものとなっている。
【0004】
特許文献2に記載の背凭れ装置において、図10に記載の左右の背枠においても、上記と同様、ほぼ円形断面として曲げ剛性を高めているため、それが目立ち過ぎ、見栄えが悪い。また、図12に記載の背枠は、平面視平板状断面をなしているため、曲げ剛性が小さく、その内方の背板に後向きの荷重が加わった際に、背枠も後方に撓んで背板の後方への撓み量が小さくなる恐れがある。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、背枠を、背板と連続する板状とし、かつ比較的薄肉の断面形状とすることにより、見栄えを向上させるととともに、背枠の曲げ剛性を高めて、背板を効果的に後方に撓ませうるようにした椅子の背凭れ装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)合成樹脂により形成され、左右両側の下端部が脚体の後両側部により支持された方形の背枠と、その内方の可撓性を有する背板とを備える椅子の背凭れ装置において、前記背枠における左右の側枠と下端の下枠とを板状に形成し、両側枠と下枠とに、それぞれ外方に開口する平面視外向コ字状の凹溝と、下方に開口する側面視下向コ字状の凹溝とを設け、これら両凹溝の対向面同士を、前後方向を向く平板状の複数のリブにより連結する。
【0007】
(2)上記(1)項において、背枠と背板とを、互いに連続する板状に一体的に形成する。
【0008】
(3)上記(1)または(2)項において、側枠の凹溝内におけるリブを、ほぼ水平をなすようにして上下方向に所定間隔おきに設けるとともに、下枠の凹溝内におけるリブを、ほぼ垂直をなすようにして左右方向に所定間隔おきに設ける。
【0009】
(4)上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、脚体の後両側部に背凭れ支持杆を立設し、その上端に設けた上方を向く背枠取付杆に、側枠の下端部に形成した下方に開口する取付孔を適正に嵌合し、かつねじにより固定することにより、背枠の下端部を背凭れ支持杆を介して脚体の後両側部に取付ける。
【0010】
(5)上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、背板の全面に、上下及び左右方向に近接して並ぶ縦長の開口を、多数穿設する。
【0011】
(6)上記(5)項において、背枠及び背板の厚さを、上方に向かうにしたがって漸次小とする。
【0012】
(7)上記(1)〜(6)項のいずれかにおいて、背枠及び背板の厚さを、上方に向かうにしたがって漸次小とする。
【0013】
(8)上記(1)〜(7)項のいずれかにおいて、背板の厚さを、両側部から中央に向かうにしたがって漸次小とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の発明によれば、背枠における側枠の外側面と下枠の下面とに、それぞれ外方及び下方に開口する凹溝を設けて、その対向面同士を複数の前後方向を向くリブにより連結しているため、背枠を板状としたにも拘らず、その前後方向の曲げ剛性が高くなり、着座者の背中により背板が押圧された際、背板を効果的に後方に撓ませることができ、座り心地がよくなる。
また、背枠の曲げ剛性が高まることから、その厚さをより小さくすることも可能となり、見栄えがより向上する。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、背枠と背板は、互いに連続する板状をなしているため、それらが一体感を呈し、見栄えが向上する。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、凹溝の対向面に、平板状のリブがほぼ直交状に連結されるので、側枠及び下枠を含む背枠全体の曲げ剛性をより高めうる。
【0017】
請求項4記載の発明によれば、背枠の背凭れ支持杆への取付けが上方より容易に行いうるとともに、側枠の下端部が、背凭れ支持杆の上端の背枠取付杆に適正に嵌合されてねじにより固定されているので、背枠の下端部の曲げ剛性が大となる。
【0018】
請求項5記載の発明によれば、着座者の背中の荷重が背板に加わった際に、背板は、背中にフィットするように、縦長の開口を中心として後方に凸状に撓み易くなるため、座り心地がよくなる。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、上下に並ぶ開口間に形成される連結片が、左右方向に沿って上下に交互にずれ、横一直線上に並ぶことがないので、背板全体に適度な曲げ抵抗が付与され、その強度を保つことができる。
【0020】
請求項7記載の発明によれば、着座者の背中を背板に強く押し当てた際に、背枠の上部が適度に後方に撓むとともに、背板も上部ほど大きく後方に撓み易くなるため、背中の上部が快適に支持される。
【0021】
請求項8記載の発明によれば、背中の押圧力が最も大きく加わる背板の中央部ほど、曲げ剛性が小さくなって後方に大きく撓み易くなるため、背中の中央部はもとより、背中全体が快適に支持され、座り心地が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用した椅子の正面図、図2は、同じく側面図、図3は、同じく前方斜視図、図4は、背凭れの拡大正面図である。
【0023】
椅子(1)は、先端にキャスタ(2)が取付けられた放射方向を向く5本の脚杆(3)を有する脚体(4)と、その中心に立設され、内部に収容されたガススプリング(図示略)により伸縮可能な脚柱(5)と、この脚柱(5)の上端に固着された支基(6)とを備えている。
【0024】
支基(6)の前端には、斜め前上方を向く座支持フレーム(7)が一体的に連設され、また支基(6)における脚柱(5)よりもやや後方の両側部には、図5にも示すように(左右対称であるため一方のみ図示する)、側面視概ね前向きくの字形をなすとともに、下端部が内向L字状に折曲された左右1対の背凭れ支持杆(8)(8)が、その内向折曲部内端の枢軸部(8a)を、支基(6)の内部に設けられたゴムトーションユニット(図示略)に枢嵌することにより、前向きの付勢力が付与された状態で前後方向に回動可能に取付けられている。
【0025】
上記座支持フレーム(7)の前端部上面により、座体すなわち上面にクッション材(9)が張設された座板(10)の前端部下面の左右両側部が、前後方向に移動可能に支持されている。座板(10)の後端部の左右両側部は、左右の背凭れ支持杆(8)の上端に、次のようにして枢着されている。すなわち、座板(10)の後端部の上端縁には、左右1対の支持片(11)(11)が立設され、この両支持片(11)の外側面に皿ねじ(12a)により固定された1対の座支持ブラケット(12)の上端を、図5に示すように、背凭れ支持杆(8)の上端に固着された左右方向を向く軸状支持部(13)の内側面に突設した内向きの角軸(13a)に遊嵌することにより、座板(10)の後端部の左右両側部は、左右の背凭れ支持杆(8)の上端により、後傾可能に支持されている。
【0026】
上記角軸(13a)の内端部には、後記する背凭れ(19)の下端部を支持する上下方向を向く背枠取付杆(14)の下端の軸状部(14a)の角孔(14b)が、平座金(15)と2分割構造のブッシュ(16)(16)を介して、上記座支持ブラケット(12)を挟持するようにして、相対回動不能に嵌合され、軸状支持部(13)の外側方より挿入したボルト(17)を、角軸(13a)を貫通して軸状部(14a)の内部のめねじ(図示略)に螺合することにより固定されている。
【0027】
(18)(18)は、それぞれ、軸状支持部(13)の外側面の開口と、背枠取付杆(14)の軸状部(14a)の内側面の開口に止着されたキャップで、ボルト(17)の頭部と先端部とを目隠ししている。
【0028】
(19)は板状の背凭れで、正面視ほぼ方形枠状をなす背枠(20)と、それにより囲まれた内方の背板(21)とからなり、それら全体が合成樹脂により一体成形されている。
【0029】
図4に示すように、背枠(20)における左右の側枠(20a)(20a)の下部は、外側方に若干拡開し、かつ下端部には、背凭れ支持杆(8)への取付部(20c)(20c)が下向きに連設されている。
【0030】
側枠(20a)は、背板(21)と連続する板状をなし、その前後寸法(厚さ)は、図2の側面図及び図6の断面図に示すように、下端部が大きく、上端に向かうにしたがって漸次小さくなるように形成され、また、その断面形状は、図8及び図9に示すように、平面視外向コ字状をなし、外側面には、外方と下方に開口する凹溝(22)が、上下方向に向かって上端付近まで形成されている。
【0031】
上記凹溝(22)における下端部を除いた対向面同士は、ほぼ水平をなす平板状の多数のリブ(23)により、一定間隔おきに連結され、側枠(20a)の前後方向への曲げ剛性を高めている。
【0032】
背枠(20)の下端の円弧状に湾曲する下枠(20b)は、背板(21)と連続する板状をなし、その断面形状は、図7に示すように、側面視下向コ字状をなし、下面に形成された下方に開口する凹溝(24)の対向面同士は、ほぼ垂直をなす平板状の多数のリブ(25)により連結され、下枠(20b)の曲げ剛性を高めている。
【0033】
側枠(20a)の下端部における取付部(20c)とその上方の凹溝(22)の奥面には、後記肘掛け(29)取付用のボルトが挿通する2個の段付孔(26)(26)か形成されている(図5参照)。
【0034】
図7に示すように、背板(21)の厚さ(前後寸法)は、側枠(20a)と同様、下部側が大きく、上端に向かうにしたがって漸次小とされ、また、図8に示すように、両側部が大きく、中央に向かって漸次小となるように形成されている。
【0035】
背板(21)の全面には、縦長スリット状の多数の開口(27)が、上下及び左右方向に一定間隔おきに規則正しい配列で穿設されている。すなわち、互いに隣接する左右の開口(27)は、その上下寸法のほぼ半分の長さだけ上下位置を交互に異ならせた態様で、左右方向に千鳥足状に近接して穿設され、かつ上下の各開口(27)は、互いに近接して一直線状に並んで形成されている。
【0036】
図10に拡大して示すように、背板(21)における互いに左右に隣接する開口(27)間の上下に連続する連結片(21a)の厚さ(前後寸法)は、図8に示すように、左右寸法よりも大とされ、前後方向に長いリブ状の断面形状とされている。
【0037】
また、図9に示すように、上下方向に並ぶ開口(27)間の連結片(21b)の厚さ(前後寸法)は、上記左右に隣接する連結片(21a)の厚さよりも小とされ、その部分の断面形状は、後面中央が薄肉をなすほぼ平面視後向コ字状断面とされている。
【0038】
このような断面形状とすると、背板(21)に後向きの押圧荷重が加わった際に、多数の連結片(21b)の後面側が外開き状に拡開し、背板(21)全体は、上下に並ぶ開口(27)を中心として後方に凸曲面状に撓み易く、また、左右方向に並ぶ開口(27)と直交する後方に対しては、十分な剛性を有し、撓みにくくなる。
【0039】
また、左右に隣接する開口(27)間の連結片(21a)は、前後方向に長いほぼ長方形断面をなしているため、背板(21)の強度が低下する恐れはない。
【0040】
図11に示すように、背枠(20)における左右の側枠(20a)(左右対称で同一構造であるため一方のみ図示する)の下端部には、上記背枠取付杆(14)と補形をなす下端が開口する方形断面の取付孔(28)が、上下方向に向かって形成され、この取付孔(28)には、上述した背凭れ支持杆(8)の上端に取付けた角柱状の背枠取付杆(14)が適正に嵌合され、肘掛け(29)と共に次のようにして固定されている。
【0041】
図5に示すように、背枠(20)における側枠(20a)の下端部の外側面に形成された凹溝(22)に、肘掛け(29)の内端に連設された下向取付部(29a)を嵌合し、この下向取付部(29a)における外面の凹溝(30)の奥面に形成された上下2個の段付孔(31)に外側方より挿入したボルト(32)を、凹溝(22)の奥面の上下2個の段付孔(26)を介して、側枠(20a)の下端の取付孔(28)に嵌合した背枠取付杆(14)における左右方向を向く上下2個のめねじ孔(33)(33)に螺合して締付ける。
【0042】
これにより、背凭れ支持杆(8)に取付けた背枠取付杆(14)と、背枠(20)の側枠(20a)と、肘掛け(29)とが、2本のボルト(32)により強固に共締めされる。特に、肘掛け(29)の下向取付部(29a)は、側枠(20a)の凹溝(22)に嵌合されて固定されているので、前後及び上下方向にぐらつくことはない。
【0043】
なお、図11に示すように、肘掛け(29)の下向取付部(29a)の内側面におけるボルト(32)の挿通部には、側枠(20a)の段付孔(26)における外側の大径部に嵌合される突部(34)が突設され、側枠(20a)に取付ける際の位置決めを容易としてある。
【0044】
また、下向取付部(29a)と側枠(20a)の下端には、それぞれ図5に示すように、背凭れ支持杆(8)の上端の軸状支持部(13)の上面及び背枠取付杆(14)の軸状部(14a)の上面に嵌合される上向き円弧状の嵌合凹部(35)(35)が形成され、背凭れ支持杆(8)に背凭れ(19)や肘掛け(29)の下端を取付ける際に、前後方向に位置ずれしたり、ぐらついたりするのが防止されるとともに、取付後の見栄えが向上する。
【0045】
ボルト(32)の頭部は、下向取付部(29a)の凹溝(30)の奥面において段付孔(31)の外側の大径部内に位置し、肘掛け(29)の外部に露呈しないようになっている。
【0046】
以上説明したように、上記実施形態においては、背凭れ(19)の背枠(20)は、背板(21)と連続する比較的薄肉の板状をなしているため、互いに一体感を呈し、見栄えが向上する。
【0047】
また、背枠(20)の側枠(20a)と下枠(20b)は、それぞれ外向コ字状断面とされ、外側面と下面に形成された凹溝(22)(24)の対向面同士を、多数の板状をなすリブ(23)(25)により連結しているため、背枠(20)を板状にしたにも拘らず、前後方向の曲げ剛性が高く、着座者の背中の荷重により背凭れ(19)が後方に押圧された際に、背板(21)のみが効果的に後方に撓むことから、座り心地がよくなる。
【0048】
さらに、背枠(20)の側枠(20a)及び背板(21)の前後寸法(板厚)は、上端に向かうにしたがって漸次小さくなるようにしているため、背凭れ(19)が強く押圧された際、剛性を高めた背枠(20)の上部が適度に後方に撓むとともに、背板(21)の上方も後方に大きく撓み易くなり、特に背中の上部を快適に支持することができる。しかも、連結片(21a)を含む背板(21)全体の前後寸法を、両側部から中央に向かって漸次小としてあるため、背中の押圧力が最も大きく加わる背板(21)の中央部ほど、曲げ剛性が小さくなって後方に大きく撓み易くなり、背中の中央部はもとより、背中全体が快適に支持されるようになる。
【0049】
さらにまた、背板(21)の全面には、上下方向に並ぶ多数の開口(27)が穿設され、かつ上下の開口(27)間の連結片(21b)の後面中央を薄肉として、その部分が後方に拡開し易いようにしているため、背板(21)全体が上下方向を向く多数の開口(27)を中心として後方に凸状に撓み、背中全体にフィットすることにより、快適な座り心地が得られる。
【0050】
左右に隣接する開口(27)間の上下方向に連続する連結片(21a)は、前後寸法が左右寸法より大きい前後方向に長いリブ状の断面形状とされているため、背板(21)は、その幅方向に対し、それと直交する前後方向への撓み剛性が高くなる。従って、多数の開口(27)を穿設したにも拘らず、背板(21)の強度が低下することはない。
【0051】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、背板(21)の左右に隣接する開口(27)は、左右方向に千鳥足状に上下位置を異ならせて穿設しているが、上下方向に並ぶ各開口(27)の上下両端を左右方向に整合させて穿設してもよい。また、開口(27)の上下寸法の異なるものを適宜に組み合わせて配列してもよい。
【0052】
本発明は、上述した特許文献1に記載されているような簡易な椅子にも適用することができる。この際には、脚体の一部をなす左右1対の後脚の上端に、上方を向く背凭れ支持杆を固着し、この上端に立設した、上記実施形態と同様の背枠取付杆(14)に、背凭れ(19)を取付けるとともに、肘掛け(29)をボルトにより共締めすればよい。
【0053】
本発明は、肘掛け(29)のない椅子にも適用しうる。この際には、若干短寸のボルト(32)を、側枠(20a)の段付孔(26)より挿入し、背枠取付杆(14)のめねじ孔(33)に直接螺合すればよい。また、背凭れ支持杆(8)の上端部を、側枠(20a)の取付孔(28)に嵌合しうる形状とすれば、背凭れ支持杆(8)の上端部に背枠(20)の下端部を直接取付けることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明を適用した椅子の正面図である。
【図2】同じく側面図である。
【図3】同じく前方斜視図である。
【図4】同じく、背凭れの拡大正面図である。
【図5】同じく、背凭れと肘掛けの取付部の分解斜視図である。
【図6】図4のVI−VI線拡大縦断側面図である。
【図7】同じく、VII−VII線拡大縦断側面図である。
【図8】同じく、VIII−VIII線拡大横断平面図である。
【図9】同じく、IX−IX線拡大横断平面図である。
【図10】背板の一部の拡大正面図である。
【図11】図1のXI−XI線拡大横断平面図である。
【符号の説明】
【0055】
(1)椅子
(2)キャスタ
(3)脚杆
(4)脚体
(5)脚柱
(6)支基
(7)座支持フレーム
(8)背凭れ支持杆
(8a)枢軸部
(9)クッション材
(10)座板
(11)支持片
(12)座支持ブラケット
(12a)皿ねじ
(13)軸状支持部
(13a)角軸
(14)背枠取付杆
(14a)軸状部
(14b)角孔
(15)平座金
(16)ブッシュ
(17)ボルト
(18)キャップ
(19)背凭れ
(20)背枠
(20a)側枠
(20b)下枠
(20c)取付部
(21)背板
(21a)(21b)連結片
(22)凹溝
(23)リブ
(24)凹溝
(25)リブ
(26)段付孔
(27)開口
(28)取付孔
(29)肘掛け
(29a)下向取付部
(30)凹溝
(31)段付孔
(32)ボルト
(33)めねじ孔
(34)突部
(35)嵌合凹部




 

 


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