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移動家具 - 株式会社岡村製作所
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発明の名称 移動家具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−82789(P2007−82789A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2005−275779(P2005−275779)
出願日 平成17年9月22日(2005.9.22)
代理人 【識別番号】100098729
【弁理士】
【氏名又は名称】重信 和男
発明者 植竹 澄 / 小林 隆久
要約 課題
充電時おける移動性を損なうことなく、且つ、充電等により接続機器が使用不能とならず継続的に接続機器を使用できるようにすること。

解決手段
移動家具本体2に、発電用燃料を用いて発電する燃料電池10並びに充電が可能な二次電池11とから成る電力供給部と、外部の電気機器に電力を出力するための電力出力部12と、二次電池11への充電を行う充電部23と、燃料電池10からの電力を充電部23に供給して二次電池11へ充電する充電制御を実施する一方、少なくとも燃料電池10からの出力電力が低下したときに二次電池11からの電力を電力出力部12から出力することで、外部の電気機器へ出力される電力量に見合う電力を供給する制御部21と、を設ける。
特許請求の範囲
【請求項1】
家具本体の下部にキャスターを設けた移動家具であって、
前記家具本体に、
発電用燃料を用いて発電する燃料電池並びに充電が可能な二次電池とから成る電力供給部と、
外部の電気機器に電力を出力するための電力出力部と、
前記二次電池への充電を行う充電部と、
前記燃料電池からの電力を前記充電部に供給して前記二次電池へ充電する充電制御を実施する一方、少なくとも前記燃料電池からの出力電力が低下したときに、前記二次電池からの電力を前記電力出力部から外部の電気機器へ出力することで、前記電力出力部から外部の電気機器へ出力される電力量に見合う電力を前記電力供給部より供給する電力出力制御を実施する制御部と、
を設けたことを特徴とする移動家具。
【請求項2】
前記家具本体に、前記燃料電池が発電に使用する燃料が封入された燃料カートリッジを着脱可能に収納する燃料カートリッジ収納部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の移動家具。
【請求項3】
前記制御部は、前記電力出力部から出力する電力量が多いときには、前記燃料電池からの電力に加えて前記二次電池からの電力を前記電力出力部から出力する電力出力制御を実施することを特徴とする請求項1または2に記載の移動家具。
【請求項4】
前記制御部は、前記電力出力部から出力する電力量が少なく、且つ前記燃料電池からの出力電力が十分に大きいときに前記充電制御を実施することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の移動家具。
【請求項5】
前記家具本体に、前記発電用燃料の残量が少なくなったことを検知する残量検知部と、前記発電用燃料の補充が必要であることを報知する報知手段とを設け、前記制御部は、前記残量検知部において前記発電用燃料の残量が少なくなったことを検知したときに、前記報知手段により発電用燃料の補充が必要であることを報知する報知制御を実施することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の移動家具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、家具本体の下部にキャスターを設けたワゴン等の移動家具、特には、移動家具内に電池が内蔵され、外部の電気機器に電力を出力可能とされた移動家具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、キャスターにより移動可能な移動家具に電池を内蔵しておき、その電池からの電力をパーソナルコンピュータ等の外部の電気機器に出力可能とした移動家具が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平10−323235号公報
【特許文献2】特開2001−186935号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1や特許文献2においては、電池として自動車等で使用されている蓄電池や、リチウムイオン電池を使用しており、これらの電池は、いずれも、一度放電して蓄積している電力を消耗してしまうと、再度使用できるように充電するまでに比較的長い時間を要するので、これら充電するために、充電電力の供給を受けるコンセント等に接続する必要が生じて当該移動家具の移動が不能となるとともに、該充電期間においては電池からの電力供給ができないので、接続されている外部の電気機器をこれら充電期間において使用できなくなってしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、充電時においても移動家具の移動性を損なうことなく、且つ、充電等により外部機器が使用できなくなることがなく継続的に外部機器を使用することのできる移動家具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の移動家具は、
家具本体の下部にキャスターを設けた移動家具であって、
前記家具本体に、
発電用燃料を用いて発電する燃料電池並びに充電が可能な二次電池とから成る電力供給部と、
外部の電気機器に電力を出力するための電力出力部と、
前記二次電池への充電を行う充電部と、
前記燃料電池からの電力を前記充電部に供給して前記二次電池へ充電する充電制御を実施する一方、少なくとも前記燃料電池からの出力電力が低下したときに、前記二次電池からの電力を前記電力出力部から外部の電気機器へ出力することで、前記電力出力部から外部の電気機器へ出力される電力量に見合う電力を前記電力供給部より供給する電力出力制御を実施する制御部と、
を設けたことを特徴としている。
この特徴によれば、燃料電池からの電力により二次電池へ充電がなされるので、充電電力の供給を受けるためにコンセント等に接続する必要がなく、よって充電時においても移動家具の移動性を損なうことがないばかりか、これら燃料電池の発電用燃料が消耗して補充や交換が必要となり、燃料電池から電力供給が不能となっても、これら発電用燃料を補充や交換する間においても、外部の電気機器に二次電池から電力が供給されるようになるので、充電等により外部の電気機器が使用できなくなることがなく継続的に電気機器を使用することができる。
【0007】
本発明の請求項2に記載の移動家具は、請求項1に記載の移動家具であって、
前記家具本体に、前記燃料電池が発電に使用する燃料が封入された燃料カートリッジを着脱可能に収納する燃料カートリッジ収納部を設けたことを特徴としている。
この特徴によれば、可燃性や高圧等の危険性を有する燃料カートリッジが収納部に収納されていることで、移動家具の移動時等に、障害物等に接触する等によりこれら燃料カートリッジが破損する危険性を大幅に低減できる。
【0008】
本発明の請求項3に記載の移動家具は、請求項1または2に記載の移動家具であって、
前記制御部は、前記電力出力部から出力する電力量が多いときには、前記燃料電池からの電力に加えて前記二次電池からの電力を前記電力出力部から出力する電力出力制御を実施することを特徴としている。
この特徴によれば、必要に応じて燃料電池からの電力に二次電池からの電力を加えて出力できるようにすることで、外部に出力可能な電力量をより大きくできる。
【0009】
本発明の請求項4に記載の移動家具は、請求項1〜3のいずれかに記載の移動家具であって、
前記制御部は、前記電力出力部から出力する電力量が少なく、且つ前記燃料電池からの出力電力が十分に大きいときに前記充電制御を実施することを特徴としている。
この特徴によれば、前記電力出力部から出力する電力量が大きいときには充電制御を実施しないので、これら充電制御を一義的に実施することにより外部に出力可能な電力量が低減してしまうことを回避できる。
【0010】
本発明の請求項5に記載の移動家具は、請求項1〜4のいずれかに記載の移動家具であって、
前記家具本体に、前記発電用燃料の残量が少なくなったことを検知する残量検知部と、前記発電用燃料の補充が必要であることを報知する報知手段とを設け、前記制御部は、前記残量検知部において前記発電用燃料の残量が少なくなったことを検知したときに、前記報知手段により発電用燃料の補充が必要であることを報知する報知制御を実施することを特徴としている。
この特徴によれば、発電用燃料の補充が必要であることを確実に把握することができ、これら発電用燃料の補充がなされないことにより、二次電池が消耗して外部の電気機器が動作不能となることを極力回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施例を以下に説明する。尚、以下の実施例では、移動家具として収納部となる引き出しを本体に有するワゴンを例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらワゴン以外の移動家具にも本発明を適用することができる。
【実施例】
【0012】
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本実施例における移動家具としてのワゴン1の全体像を示す斜視図である。
【0013】
本実施例のワゴン1は、図1(a)並びに図1(b)に示すように、ワゴン本体2の下部となる底面に、4つのキャスター3を設けることで、ワゴン本体2の背面側側面から導出された把手5等により、ワゴン1を容易に移動させることができる。
【0014】
このワゴン本体2の前面には、それぞれに厚みの異なる3つの引き出し4a〜4cを挿入可能な挿入口が設けられており、各挿入口に対応する厚みの引き出し4a〜4cを挿入することで、各挿入口に連設して設けられた図示しないスライド機構により、各引き出し4a〜4cが挿抜自在とされている。
【0015】
また、これら引き出し4a〜4cが設けられている前面の反対側となるワゴン本体2の背面側には、図1(a)並びに図1(b)に示すように、電力ユニット6が背面前面を覆うように設けられている。
【0016】
この本実施例の電力ユニット6の上面には、図2に示すような操作パネル7が設けられているとともに、該操作パネル7の一方の端部位置には、開閉蓋8’が設けられており、該開閉蓋8’の内部には発電用燃料が封入された燃料カートリッジ9を収納するカートリッジ収納部8が設けられている。
【0017】
このカートリッジ収納部8には、燃料カートリッジ9先端の着脱ノズルを装着するための図示しない装着部が、カートリッジ収納部8の底面に立設されており、該装着部に燃料カートリッジ9が着脱自在とされているとともに、該装着部に燃料カートリッジ9を装着した状態で、開閉蓋8’を閉じることで、燃料カートリッジ9がカートリッジ収納部8内に、当該内部への異物や障害物の進入が規制された状態で格納されるようになっている。
【0018】
このように、燃料カートリッジ9をカートリッジ収納部8内に格納することは、例えば、これら燃料カートリッジ9をワゴン1の外部に露出した状態で保持するようにした場合に、ワゴン1の移動により燃料カートリッジ9が、障害物等と衝突して燃料カートリッジ9が損傷して発電用燃料が漏れてしまう等の危険性を回避できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら燃料カートリッジ9を収納しない構成としても良い。
【0019】
また、本実施例では、これら燃料カートリッジ9をワゴン1の上面に形成した開閉蓋8’から着脱可能としており、このようにすることは、燃料カートリッジ9の着脱を容易に実施でき、交換の作業性を向上できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらカートリッジ収納部8の配置位置等は適宜に選択すれば良い。
【0020】
また、本実施例の電力ユニット6の内部には、カートリッジ収納部8に格納された燃料カートリッジ9からの発電用燃料である水素を使用して発電を行う水素燃料電池ユニット10と、二次電池であるリチウムイオン電池ユニット11とから成る電力供給部(図3参照)が設けられているとともに、操作パネル7の直下位置には、図3に示す、本実施例の電力ユニット6の動作を制御する本発明の制御部としてのコントローラ21が設けられている。
【0021】
本実施例の操作パネル7には、図2に示すように、外部の電気機器に電力を供給する本発明の電力出力部となる3つの出力コンセント12と、該出力コンセント12から出力される交流電圧を計示する電圧計13と、出力コンセント12から出力される交流電流を計示する電流計14と、電力ユニット6の稼働状況を点灯状態により報知する稼働LED15と、後述する燃料カートリッジ9の交換メッセージ等の各種のメッセージ等を表示する本発明の報知手段となる液晶パネル16と、電力ユニット6の稼働・停止の操作を行うメインスイッチ17とが設けられており、該操作パネル7のメインスイッチ17を「ON」状態とした後、通常の家庭用100Vコンセントに接続して動作可能な電気機器、例えばノートパソコン等を出力コンセント12に接続することで、該ノートパソコンに電力ユニット6から動作電力が供給されて当該ノートパソコンを使用することができる。
【0022】
次に、本実施例の電力ユニット6の構成について、図3に基づき説明すると、電力ユニット6内部には、前述したように、コントローラ21、水素燃料電池ユニット10、リチウムイオン電池ユニット11に加えて、コントローラ21から供給される電力を家庭用の100V交流電力(50Hz)に変換して出力コンセント12に供給するDC/ACインバータ22と、コントローラ21から供給される電圧を、リチウムイオン電池ユニット11を充電する充電電圧に昇圧する昇圧回路や、充電電力として所定の一定電流を供給するための定電流回路等を含み、リチウムイオン電池ユニット11の充電を行う充電部23とから主に構成されている。
【0023】
本実施例のコントローラ21は、そのI/Oポートに操作パネル7が接続されており、該操作パネル7におけるメインスイッチ17の操作状況をコントローラ21がI/Oポートを通じて検知できるとともに、該操作パネル7に設けられている燃料カートリッジ9の交換が必要であることを音により報知するための本発明における報知手段となるサウンダ18の駆動制御や、稼働LED15の点灯制御を、該I/Oポートを通じて実施する。
【0024】
また、本実施例のコントローラ21のI/Oポートには、燃料カートリッジ9から水素燃料電池ユニット10への水素の供給経路上に設けられた、燃料カートリッジ9から供給される水素の圧力を検出する本発明における残量検知部となる圧力センサ20が接続されており、該圧力センサ20により水素の圧力を検出することで、燃料カートリッジ9の水素の残量をコントローラ21が把握できるようになっている。
【0025】
また、本実施例のコントローラ21は、電力の入力部として2つの入力部であるPIN1とPIN2を有しており、本実施例では図3に示すように、PIN1に水素燃料電池ユニット10が接続されて該水素燃料電池ユニット10からの電力がPIN1よりコントローラ21に供給されるとともに、PIN2にリチウムイオン電池ユニット11が接続されて該リチウムイオン電池ユニット11からの電力がPIN2よりコントローラ21に供給される。
【0026】
また、水素燃料電池ユニット10をPIN1に接続する接続回路上には、図3に示すように、水素燃料電池ユニット10からの出力電圧を計測するための電圧センサV1と、水素燃料電池ユニット10からの出力電流を計測するための電流センサA1と、当該接続回路を閉じるための接続スイッチS1とが設けられており、これら電圧センサV1並びに電流センサA1は、コントローラ21のデータ入力部となるD1に接続されることで、該コントローラ21が、その時点における水素燃料電池ユニット10からの出力電圧並びに出力電流を検知できるとともに、接続スイッチS1が当該接続スイッチS1のオープン/クローズを制御するコントローラ21のスイッチコントロールポート(SWC)に接続されることで、コントローラ21は、SWCから制御信号を出力することで接続回路のオープン/クローズを制御して、水素燃料電池ユニット10からの電力供給の実施・非実施を制御できるようになっている。
【0027】
また、同様に、リチウムイオン電池ユニット11をPIN2に接続する接続回路上には、図3に示すように、リチウムイオン電池ユニット11からの出力電圧を計測するための電圧センサV2と、リチウムイオン電池ユニット11からの出力電流を計測するための電流センサA2と、当該接続回路を閉じるための接続スイッチS2とが設けられており、これら電圧センサV2並びに電流センサA2は、コントローラ21のデータ入力部となるD2に接続されることで、該コントローラ21が、その時点におけるリチウムイオン電池ユニット11からの出力電圧並びに出力電流を検知できるとともに、接続スイッチS2が当該接続スイッチS2のオープン/クローズを制御するコントローラ21のスイッチコントロールポート(SWC)に接続されることで、コントローラ21は、SWCから制御信号を出力することで接続回路のオープン/クローズを制御して、リチウムイオン電池ユニット11からの電力供給の実施・非実施を制御できるようになっている。
【0028】
また、本実施例のコントローラ21は、電力の出力部として、2つの出力部であるPOUT1とPOUT2とを有しており、本実施例では、POUT1にDC/ACインバータ22が接続されているとともに、POUT2にリチウムイオン電池ユニット11の充電を行う充電部23が接続されている。
【0029】
そして、DC/ACインバータ22と出力コンセント12とを接続する回路上には、該DC/ACインバータ22から出力される交流出力電圧を計測するための電圧センサV3と、DC/ACインバータ22から出力される交流出力電流を計測するための電流センサA3とが設けられており、これら電圧センサV3並びに電流センサA3は、コントローラ21のデータ入力部となるD3に接続されることで、該コントローラ21が、その時点において出力コンセント12から外部の電気機器に対して出力している出力電圧並びに出力電流を検知できるようになっており、これら電圧センサV3並びに電流センサA3にて検知した出力電圧並びに出力電流が電圧計13並びに電流計14に計示されるように、コントローラ21により電圧計13並びに電流計14が制御される。
【0030】
また、充電部23とリチウムイオン電池ユニット11とを接続する回路上には、該充電部23から出力される出力電圧を計測するための電圧センサV4と、充電部23から出力される出力電流を計測するための電流センサA4とが設けられており、これら電圧センサV4並びに電流センサA4は、コントローラ21のデータ入力部となるD4に接続されることで、該コントローラ21が、その時点においてリチウムイオン電池ユニット11に充電される充電電圧並びに充電電流に基づいて充電状況を検知できるようになっている。
【0031】
この本実施例に用いたコントローラ21内部には、ROMに記憶されている制御プログラムに基づいて制御処理を行う制御マイコンや、当該制御マイコンのリセット回路やクロック回路等が設けられており、該制御マイコンにD1〜D4並びにSWCが、ADコンバータや信号出力回路(ドライバ)等を介して接続されている。
【0032】
更にコントローラ21内部には、PIN1またはPIN2をPOUT1に接続したり、或いはPIN1またはPIN2をPOUT2に接続するように、接続経路を個々に切り替える切替回路が設けられており、該切替回路が制御マイコンに接続されて制御されることで、制御マイコンにより、入力される電力が出力される接続経路が適宜に切り替え可能とされている。
【0033】
ここで、本実施例に用いた水素燃料電池ユニット10について簡便に説明すると、これら水素燃料電池ユニット10には、電解質を加えた水に直流電流を加えた際に水が電気分解することにより水素と酸素が生成されるのと反対の反応を用い、水素燃料電池ユニット10内部に内在された燃料電池セルに燃料カートリッジ9から供給される水素と空気中の酸素との反応から直流電気を得るもので、燃料カートリッジ9から供給された水素分子は、水素電極において電子を放出して水素イオンとなり、この電子が陽極側に移動することにより電力が得られる。
【0034】
この水素イオンは、燃料電池セル内の電解質中を陽極側に移動して、陽極で電子を受け取り水素原子に戻るとともに、酸素と反応して水となり、随時水素イオンが消費されていくことにより水素イオンが随時供給されることから連続して電力を出力することができる。
【0035】
これら燃料電池セル(水素燃料電池)としては、動作温度により種々のタイプが存在するが、本実施例では、これら水素燃料電池ユニット10を家具であるワゴン1に搭載するので、動作温度が高いと火災や火傷の危険があることから、最も動作温度の低い固体高分子型の水素燃料電池を用いることが好ましい。尚、本実施例では、所望の発電容量と所望の出力電圧とを得るために、複数の燃料電池セルを用いて、出力電圧を約12〜14Vで、連続使用負荷約8Wの固体高分子型の水素燃料電池セルを、水素燃料電池ユニット10として用いている。
【0036】
尚、本実施例では、水素燃料電池ユニット10に直接、高純度の水素を燃料カートリッジ9から供給して発電するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら水素を供給する燃料として、耐圧性容器を必要としない例えばアルコール等の液体燃料を用いるようにしても良い。
【0037】
また、本実施例のリチウムイオン電池ユニット11は、複数のリチウムイオン電池セルから構成されており、これら複数のリチウムイオン電池セルを用いて、出力電圧を水素燃料電池ユニット10とほぼ同様の約13Vとしている。
【0038】
このように、本実施例では二次電池としてリチウムイオン電池を使用しているが、このようにすることは、これらリチウムイオン電池が電池重量に対する出力電力が大きく、必要な電力を得るための二次電池の重量を小さくでき、ワゴン1の重量増加を抑えることでワゴン1の移動性の低下を極力回避できるとともに、充電速度が速く、且つメモリ効果による充電容量の低下も少ないことから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら二次電池としては、ニッカド電池やニッケル水素電池等を使用しても良い。
【0039】
以下、本実施例のコントローラ21が実施する制御処理の内容について、図4のフロー図に基づいて説明する。
【0040】
まず、メインスイッチ17が「ON」状態とされることにもとづいてコントローラ21は、操作パネル7のLCDの表示の初期化や、各D1〜D4のデータの初期化を実施して起動した後、稼働LED15の点灯状態を連続点灯状態として稼働中を報知する初期化処理を実施する。
【0041】
そして、S2に進み、メインスイッチ17が「OFF」状態であるか否かを判定し、「OFF」状態でない場合にはS4に進んで、圧力センサ20による発電用燃料(水素)の圧力が予め設定されている所定圧力以下である否かを判定し、所定圧力以下でない場合にはS9に進んで電流センサA3における交流出力電流が予め定められた充電閾値電流以下であるか否かを判定し、充電閾値電流以下でない場合にはS12に進んで、電流センサA3における交流出力電流が予め定められた所定電流以上であるか否かを判定し、所定電流以上であればS15〜S16の処理を実施した後S2に戻り、所定電流以上でなければS13〜S14の処理を実施した後S2に戻ることにより、S2→S4→S9→S12の判定を繰返し実施することで、メインスイッチ17が「OFF」状態の検知待ち、燃料圧力の所定圧力以下待ち、交流出力電流の充電閾値電流以下待ちの状態となる。
【0042】
稼働LED15の点灯状態において、出力コンセント12に電気機器が接続されて該電気機器の動作が開始された場合には、出力コンセント12からの電力の出力が開始され、当該出力される電力の指標となる電流センサA3により計測される交流出力電流(出力電圧の100V平均の交流電圧であるので、交流出力電流は出力電力に比例する)が所定電流、例えば、水素燃料電池ユニット10が連続的に安定出力可能な電力容量に相当する、出力電圧の100Vにおけるアンペア数よりも大きいか否かがS12にて判定され、電流センサA3の交流出力電流が該所定電流以上である場合には、S15に進み、接続スイッチS1、S2をクローズして、水素燃料電池ユニット10並びにリチウムイオン電池ユニット11の双方からの電力供給を開始させ、S16に進んで、PIN1並びにPIN2に供給された電力をPOUT1から出力するように切替回路を切り替えることで、水素燃料電池ユニット10並びにリチウムイオン電池ユニット11の双方からの電力供給を、DC/ACインバータ22を通じて出力コンセント12から電気機器に出力する一方、電流センサA3の交流出力電流が該所定電流未満である場合には、S13に進んで、接続スイッチS1をクローズして、水素燃料電池ユニット10からの電力供給を開始させ、PIN1に供給された電力をPOUT1から出力するように切替回路を切り替えるとともに、S14に進んで、接続スイッチS2をオープンとしてリチウムイオン電池ユニット11からの電力供給を停止する。
【0043】
つまり、本発明における制御部となるコントローラ21は、S15並びにS16において、出力コンセント12から出力する電力量が多いときには、水素燃料電池ユニット10からの電力に加えてリチウムイオン電池ユニット11からの電力を出力コンセント12から出力する電力出力制御を実施する。
【0044】
このようにすることで、出力コンセント12に接続されている電気機器にて必要とされる電力量が一時的に大きくなり、水素燃料電池ユニット10により供給される電力のみでは電力が不足する状態が生じても、これら不足した電力がリチウムイオン電池ユニット11から供給される一方、電気機器にて必要とされる電力量が少ない場合には、リチウムイオン電池ユニット11に蓄積している電力を不必要に使用しないようにできるので、これら電力負荷の変動にも柔軟に対応しながら、可能な限り長く電気機器に安定した電力を供給することができる。
【0045】
また、前記したS2→S4→S9→S12の待機状態で、メインスイッチ17が「OFF」とされた場合には、該メインスイッチ17が「OFF」状態がS2にて検出されてS3に進み、POUT1からの電力出力を停止して、外部の電気機器への電力供給を停止するとともに、稼働LED15の点灯状態を消灯状態とし、且つ操作パネル7の動作を停止する停止処理を実施して制御処理を終了する。尚、この停止処理においてコントローラ21は、次回の起動を水素燃料電池ユニット10とリチウムイオン電池ユニット11のいずれの電力からでも起動できるように、接続スイッチS1、S2をクローズとした状態として停止する。
【0046】
一方、発電用燃料である水素を消耗して圧力センサ20の圧力が予め設定されている所定圧力以下となった場合には、該圧力センサ20の圧力が所定圧力以下に低下したことが、S4にて検知されてS5に進み、電圧センサV1にて計測される水素燃料電池ユニット10からの出力電圧が、予め定められた所定電圧、例えば12V以下に低下しているか否かを判定する。
【0047】
そして該判定において所定電圧以下に低下していない場合にはS5+に進んで、液晶パネル16に「燃料が少なくなりました」のメッセージを表示して、燃料が消耗していることを報知した後、S2に戻ることで、圧力センサ20の圧力が所定圧力以下で水素燃料電池ユニット10からの出力電圧が所定電圧以上の状態において、継続して液晶パネル16に「燃料が少なくなりました」のメッセージが表示される。
【0048】
そして、さらに水素を消費に伴う水素の圧力低下により、水素燃料電池ユニット10に供給される水素の量が低下して電圧センサV1の出力電圧が所定電圧より低くなった場合には、S5の判定において「Yes」と判定されてS6に進み、液晶パネル16に「カートリッジを交換してください」のメッセージをスクロール表示するとともに、稼働LED15を点滅点灯状態し、更に、サウンダ18から「ピ、ピ、ピ・・・」の警告音を出力して、燃料カートリッジ9の交換が必要であることを報知するカートリッジ交換報知処理を実施する。
【0049】
つまり、本実施例のカートリッジ交換報知処理においては、残量検知部となる圧力センサ20において発電用燃料である水素の残量(圧力)が少なくなったことを検知したときに、報知手段となる液晶パネル16やサウンダ18により発電用燃料の補充が必要であることが報知されており、該カートリッジ交換報知処理によって本発明における報知制御が形成されている。
【0050】
そして、S7に進み、リチウムイオン電池ユニット11の接続回路の接続スイッチS2をクローズして、リチウムイオン電池ユニット11のPIN2への電力供給を開始させるとともに、該PIN2に供給された電力をPOUT1から出力するように、切替回路を切り替えた後、S8に進んで、出力電圧が低下した水素燃料電池ユニット10の接続回路の接続スイッチS1をオープンして、水素燃料電池ユニット10からPIN1への電力供給を停止させて、燃料カートリッジ9の交換が可能な状態とする。
【0051】
このように、燃料カートリッジ9に封入されている発電用燃料の残量が少なくなって、水素燃料電池ユニット10からの出力電力が低下する燃料カートリッジ9の交換時においても、リチウムイオン電池ユニット11からの電力がPOUT1からDC/ACインバータ22に供給されて出力コンセント12から出力されるようになるので、これら燃料カートリッジ9の交換時においても、出力コンセント12に接続されている電気機器を停止させることなく継続して使用することができる。
【0052】
そして、カートリッジ交換報知が実施されている状態において、カートリッジ収納部8に格納されている古い燃料カートリッジ9は、開閉蓋8’を開放して新たな燃料カートリッジ9と交換される。
【0053】
このカートリッジ交換により、圧力センサ20の検出圧力が所定圧力より大きくなった場合には、該所定圧力より大きくなったことがS4にて検知されてS4+に進むことで、カートリッジ交換報知処理が終了されるとともに、再び、S2→S4→S9→S12の待機状態に移行する。
【0054】
そして、このように燃料カートリッジ9の交換時や、前述したように、電流センサA3における交流出力電流が予め定められた所定電流以上となった時において実施されるS15〜S16の処理時においてリチウムイオン電池ユニット11から消費された電力は、電流センサA3にて計測される交流出力電流が、水素燃料電池ユニット10が出力可能な最大電力量よりも十分に小さい電力量(例えば1W)に該当する充電閾値電流未満である場合、すなわち、外部の電気機器にて使用される電力が十分に少なく、水素燃料電池ユニット10からの供給電力に余裕が十分あるときに、該充電閾値電流以下であることがS9において検知されてS9+に進み、リチウムイオン電池ユニット11の出力電圧V2から、リチウムイオン電池ユニット11の充電が必要であるか否かを判定する。
【0055】
具体的には、燃料カートリッジ9の交換後やS15〜S16の処理後においては、リチウムイオン電池ユニット11の電力が消費されてリチウムイオン電池ユニット11の出力電圧V2が所定電圧よりも低下しているので、S9+において充電が必要であると判定されてS10に進み、接続スイッチS1をクローズする一方、接続スイッチS2をオープンとして、燃料カートリッジ9の交換後においては交換された新たな燃料カートリッジ9にて十分な発電が可能とされた水素燃料電池ユニット10からのPIN1への電力供給を開始させるとともに、該PIN1に供給された電力をPOUT1と並行してPOUT2から出力するように切替回路を切り替えることで、充電部23によりリチウムイオン電池ユニット11への充電が実施される。
【0056】
すなわち、本発明における制御部となるコントローラ21は、本実施例の制御処理を実施することで、水素燃料電池ユニット10からの電力を充電部23に供給してリチウムイオン電池ユニット11へ充電するS10並びにS11の充電制御を実施する一方、少なくとも水素燃料電池ユニット10からの出力電力が低下したときにリチウムイオン電池ユニット11からの電力を出力コンセント12から外部の電気機器へ出力することで、出力コンセント12から外部の電気機器へ出力される電力量に見合う電力を本発明の電力供給部を成すリチウムイオン電池ユニット11より供給する電力出力制御を実施する。
【0057】
尚、これら充電の途中において、外部の電気機器にて使用される電力が大きくなり、電流センサA3の交流出力電流が充電閾値電流よりも大きくなった場合には、該充電閾値電流以上となったことがS9において検知されてS12に進み、S13〜S14またはS15〜S16の処理が実施されることで、POUT2からの出力が停止されて充電が中断される。
【0058】
また、充電によりリチウムイオン電池ユニット11の電圧、すなわち電圧センサV4の電圧が所定の充電閾値電圧以上となった場合には、該充電閾値電圧以上となったことがS9+にて検知されてS2に戻ることで充電が終了される。尚、このV4と比較する充電閾値電圧と、V2と比較する所定電圧とは使用する二次電池の種別によって、同一であっても、異なる値であっても良い。
【0059】
このように、外部の電気機器へ出力する電力量が十分に少ないときに、リチウムイオン電池ユニット11への充電を実施するようにすることは、例えば、リチウムイオン電池ユニット11の電圧低下により該リチウムイオン電池ユニット11への充電を一義的に実施する場合には、例えば、燃料カートリッジ9の交換後において、リチウムイオン電池ユニット11への充電に使用される電力が大きくなり、これら充電に使用される電力が水素燃料電池ユニット10からの供給電力から使用されて、残りの電力が外部の電気機器へ出力されるようになり、結果として、これら充電時において外部に出力可能な電力量が低減してしまうことになってしまうことを回避することができるようになることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、燃料カートリッジ9の交換後においてリチウムイオン電池ユニット11へ充電するときには、外部に出力可能な電力量が低減しても、リチウムイオン電池ユニット11への充電を優先し、該リチウムイオン電池ユニット11への充電が完了した後は、前述のように、外部への電力出力を充電よりも優先するようにしても良い。
【0060】
更に、本実施例のように外部の電気機器へ出力する電力量が十分に少ないときに、リチウムイオン電池ユニット11への充電を実施するようにすることは、出力する電力量がおある程度変動しても、充電に必要な電力量を良好に確保でき、これら充電に必要な電力量が不足して安定した充電ができないことによるリチウムイオン電池ユニット11への負荷を低減できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、水素燃料電池ユニット10からの供給電力から外部の電気機器に供給される電力を差し引いた剰余の電力を用いて、リチウムイオン電池ユニット11を充電するようにしても良い。
【0061】
以上、本実施例によれば、水素燃料電池ユニット10(燃料電池)からの電力によりリチウムイオン電池ユニット11(二次電池)へ充電がなされるので、充電電力の供給を受けるためにコンセント等に接続する必要がなく、よって充電時においてもワゴン1の移動性を損なうことないばかりか、これら水素燃料電池ユニット10の発電用燃料が消耗して燃料カートリッジ9の交換が必要となり、水素燃料電池ユニット10から電力供給が不能となっても、これら燃料カートリッジ9の交換する間においても、外部の電気機器にリチウムイオン電池ユニット11から電力が供給されるようになるので、従来のように、充電等により電気機器が使用できなくなることがなく継続的に電気機器を使用することができる。
【0062】
また、本実施例によれば、可燃性や高圧等の危険性を有する燃料カートリッジ9がカートリッジ収納部8に収納(格納)されていることで、ワゴン1の移動時等に、燃料カートリッジ9が障害物等に接触する等によりこれら燃料カートリッジ9が破損する危険性を大幅に低減できる。
【0063】
また、本実施例によれば、必要に応じて水素燃料電池ユニット10(燃料電池)からの電力にリチウムイオン電池ユニット11(二次電池)からの電力を加えて出力でき、よって、外部に出力可能な電力量をより大きくできる。
【0064】
また、本実施例によれば、電力出力部となる出力コンセント12から外部の電気機器に出力する電力量が大きいときには、制御部となるコントローラ21は、充電制御となる本実施例のS10〜S11の処理を実施しないので、これら充電制御を一義的に実施することにより外部に出力可能な電力量が低減してしまうことを回避できる。
【0065】
また、本実施例によれば、発電用燃料の補充のために燃料カートリッジ9の交換が必要であることを、ワゴン1の利用者が確実に把握することができ、これら発電用燃料の補充がなされないことにより、リチウムイオン電池ユニット11(二次電池)が消耗して外部の電気機器が動作不能となることを極力回避することができる。
【0066】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】(a)は、本実施例のワゴン1の正面側斜視図であり、(b)は、本実施例のワゴン1の裏面側斜視図である。
【図2】本実施例のワゴン1における操作パネルを示す図である。
【図3】本実施例のワゴン1の構成を示すブロック図である。
【図4】本実施例のワゴン1に用いたコントローラ21における制御処理の内容を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0068】
1 ワゴン
2 ワゴン本体
3 キャスター
5 把手
6 電力ユニット
7 操作パネル
8 カートリッジ収納部
9 燃料カートリッジ
10 水素燃料電池ユニット
11 リチウムイオン電池ユニット
12 出力コンセント
13 電圧計
14 電流計
15 稼働LED
16 液晶パネル
17 メインスイッチ
18 サウンダ
20 圧力センサ
21 コントローラ
22 DC/ACインバータ
23 充電部




 

 


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