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発明の名称 食器洗浄機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−117315(P2007−117315A)
公開日 平成19年5月17日(2007.5.17)
出願番号 特願2005−311987(P2005−311987)
出願日 平成17年10月26日(2005.10.26)
代理人 【識別番号】100087767
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 惠清
発明者 前田 康成 / 山口 重行 / 北村 仁史 / 六嶋 一雅 / 北地 範行 / 伊藤 良泰 / 柴田 尚紀
要約 課題
微細気泡を有する微細気泡含有水を洗浄槽内に吐出でき、効率良く洗浄やすすぎが行え、水や洗浄液が流れる配管内を清潔にでき、しかも騒音を抑えることができる食器洗浄機を提供する。

解決手段
吐水手段9により洗浄槽3内に収納した食器に向けて水を吐出する食器洗浄機である。吐水手段により洗浄槽3内に吐出する水に径が0.1〜1000μmの微細気泡を発生させる微細気泡発生装置14を備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
吐水手段により洗浄槽内に収納した食器に向けて水を吐出して食器の洗浄を行う食器洗浄機において、吐水手段により洗浄槽内に吐出する水の中に径が0.1〜1000μmの微細気泡を発生させる微細気泡発生装置を備えて成ることを特徴とする食器洗浄機。
【請求項2】
上記微細気泡発生装置により発生させる気泡の径を調節する気泡径調節手段を備えて成ることを特徴とする請求項1に記載の食器洗浄機。
【請求項3】
上記微細気泡含有水に食器の洗浄に有用な有用成分を付与する有用成分付与手段を備えて成ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の食器洗浄機。
【請求項4】
上記微細気泡発生装置を洗剤を含む水からなる洗浄液中に微細気泡を発生させるものとし、該微細気泡を発生させた洗浄液からなる微細気泡含有水を洗浄槽内に吐出して食器を洗浄する本洗浄モードを備えて成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の食器洗浄機。
【請求項5】
上記微細気泡発生装置を水に微細気泡を発生するものとし、洗浄槽内に洗剤を含む水からなる洗浄液を吐出する本洗浄モードと、前記微細気泡を発生させた水からなる微細気泡含有水を洗浄槽内に吐出するすすぎ洗浄モードを備えて成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の食器洗浄機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は食器洗浄機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な食器洗浄機は、食器を収納する洗浄槽と、洗浄槽内に水や洗剤を含む水からなる洗浄液を吐出する吐水手段を備え、吐水手段にて水や洗浄液を洗浄槽内に吐出することで、洗浄液を洗浄槽内に収納した食器に当てて本洗浄を行ったり、水を食器に当ててすすぎ洗浄を行ったりする(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし上記食器洗浄機は単に洗浄液が有する洗浄能力や洗浄液の吐出圧力のみを用いて食器を洗浄するものであり、また洗浄液が有する洗浄能力を有効に利用することができず、このため効率良く食器を洗浄できない。さらに洗浄液を洗浄槽内に吐出した後、洗浄槽内の食器に水を当ててすすぎ洗浄を行う場合も、食器を効率良くすすぐことができず、水の使用量が多くなってしまう。さらに水や洗浄液が流れる配管は掃除がし難く、汚れやぬめりが発生し易いものであるが、上記洗浄液を配管内に流すだけでは汚れやぬめりを効果的に除去できない。また水や洗浄液が勢い良く食器に当たったり、水や洗浄液を配管に通水した時には騒音が発生する。
【特許文献1】特開2005−237405号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、微細気泡を有する微細気泡含有水を洗浄槽内に吐出でき、効率良く本洗浄やすすぎ洗浄が行え、水や洗浄液が流れる配管内を清潔にでき、しかも騒音を抑えることができる食器洗浄機を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本発明に係る食器洗浄機は、吐水手段9により洗浄槽3内に収納した食器に向けて水を吐出して食器の洗浄を行う食器洗浄機において、吐水手段9により洗浄槽3内に吐出する水の中に径が0.1〜1000μmの微細気泡を発生させる微細気泡発生装置14を備えて成ることを特徴とするものである。
【0006】
上記構成により、径が0.1〜1000μmと非常に小さい微細気泡を含む微細気泡含有水を食器に当てることができて、微細気泡の作用により食器の本洗浄やすすぎ洗浄を効果的に行える。また微細気泡の弾力性により微細気泡含有水が食器に衝突した時や配管を流れる際に発生する音を小さくできる。さらに微細気泡含有水が流れる配管内の汚れやヌメリも微細気泡の作用により効果的に除去できる。
【0007】
また上記微細気泡発生装置14により発生させる気泡の径を調節する気泡径調節手段37を備えることも好ましい。この場合、微細気泡発生装置14により発生させる気泡の径を適宜変更しながら効果的に食器の汚れを除去したり、すすぎを行ったりできる。
【0008】
また上記微細気泡含有水に食器の洗浄に有用な有用成分を付与する有用成分付与手段を備えることも好ましい。この場合、有用成分により食器の洗浄やすすぎをより効果的に行える。
【0009】
また上記微細気泡発生装置14を洗剤を含む水からなる洗浄液中に微細気泡を発生させるものとし、該微細気泡を発生させた洗浄液からなる微細気泡含有水を洗浄槽3内に吐出して食器を洗浄する本洗浄モードを備えることも好ましい。この場合、微細気泡の作用により食器に付着した汚れを効果的に除去できる。
【0010】
また上記微細気泡発生装置14を水に微細気泡を発生するものとし、洗浄槽3内に洗剤を含む水からなる洗浄液を吐出する本洗浄モードと、前記微細気泡を発生させた水からなる微細気泡含有水を洗浄槽3内に吐出するすすぎ洗浄モードを備えることも好ましい。
【0011】
この場合、微細気泡の作用により食器を効果的にすすぐことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明では微細気泡を有する微細気泡含有水を洗浄槽内に吐出でき、効率良く本洗浄やすすぎ洗浄が行え、水や洗浄液が流れる配管内を清潔にでき、しかも騒音を抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1や図2に示す本実施形態の食器洗浄機は洗浄槽3を備えている。洗浄槽3は、前面が開口した槽本体1と、槽本体1の前面開口を開閉自在に閉塞する扉2とで構成されている。洗浄槽3内には複数の食器棚4又は食器かごを設けてあり、食器棚4又は食器かごに食器を置いて洗浄槽3内に食器を並べて収納できるようになっている。
【0014】
食器洗浄機は水道管に接続した給水路5で構成される給水手段と、排水路6と該排水路6に設けた排水ポンプ7で構成される排水手段を備えている。給水路5の下流端は洗浄槽3に接続してあり、給水路5に設けた給水弁8を開閉することで洗浄槽3内への水の供給及び停止を切り換えられるようにしている。排水路6は一端が槽本体1の底部に接続され且つ他端が調理台のシンクに設けた排水トラップ(図示せず)に連通しており、排水ポンプ7を運転することで槽本体1の底部に溜まった水を排水トラップを介して外部に排出できるようになっている。なお給水路5から洗浄槽3内に供給される水を冷水と温水に切換えられるしても良いものとする。
【0015】
また食器洗浄機には洗浄槽3内に収納した食器に向けて水を吐出する吐水手段9を設けている。吐水手段9は、槽本体1の底部に設けた噴射ノズル10と、一端を槽本体1の底部に接続すると共に他端を前記噴射ノズル10を備えた噴射部11に接続した循環路12と、循環路12の途中に設けた循環ポンプ13を備えている。吐水手段9は、循環ポンプ13を運転することで、槽本体1の底部に溜まった水を循環路12内に流入させ、この水を循環ポンプ13を介して噴射部11の噴射ノズル10に流入させ、この水を噴射ノズル10内で分岐して噴射ノズル10の上面に設けた多数の噴射口(図示せず)から洗浄槽3内の食器に向けて吐出し、これにより洗浄槽3内の水を循環路12を介して循環させる。なお噴射ノズル10は周方向に回転可能なものであり、周方向に回転しつつ図1及び図2の矢印アに示すように多数の噴射口から洗浄槽3内に噴射可能となっている。
【0016】
上記食器洗浄機には吐水手段9により洗浄槽3内に吐出する水の中に径が0.1〜1000μm(好ましくは200μm以下)の微細気泡を発生させる微細気泡発生装置14を設けている。
【0017】
微細気泡発生装置14は吐水手段9により洗浄槽3内に吐出する水に気体を混合して気体混合水を得る気体混合部15を備え、気体混合水に含まれる気体を微細気泡とするものである。気体混合水に含まれる気体を微細気泡とする方法としては、加圧溶解法、剪断法、又はこれらを併用した方法が挙げられる。加圧溶解法は加圧により気体混合水に含まれる気体を十分に溶解させ、該十分に気体を溶解させた水(気体溶解水)を減圧することで、溶解した気体を析出させて微細気泡を発生するものである。また剪断法は気体混合水に含まれる気体を剪断して微細気泡を発生するものである。
【0018】
図1に微細気泡発生装置14の一例を示す。本例の微細気泡発生装置14は加圧溶解法及び剪断法を併用して微細気泡を発生するものである。微細気泡発生装置14は、循環路12に上流側から順に設けた、気体混合部15、循環ポンプ13、溶解部16、析出部17で構成されている。
【0019】
気体混合部15は一端を気体導入口38として大気に開放した気体供給路18の他端を循環路12の循環ポンプ13よりも上流側に接続することで構成してある。気体混合部15は、循環ポンプ13を運転して循環路12に水を流すことで生じるエゼクター効果により気体導入口38から循環路12内に空気を引き込み、これにより循環路12を流れる水に気体を混合して気体混合水を得る。なお気体供給路18には水の逆流を防ぐ逆止弁19を設けている。
【0020】
溶解部16は循環ポンプ13から圧送した気体混合水内の気体を高圧環境下で水に十分に溶解させて気体溶解水を得る溶解タンク20からなる。図3のように溶解タンク20の上部には上流側の循環路12に接続された噴射口21を設けてあり、また下部には下流側の循環路12に接続された排出口22を設けている。溶解タンク20では、循環ポンプ13から圧送された気体混合水が噴射口21によって溶解タンク20内に噴射されて溶解タンク20内の水を攪拌し、これにより循環ポンプ13による高圧環境下において気体を水に十分に溶解させて気体溶解水を得る。なお図3の23は溶解タンク20の上部に設けた空気抜弁であって、該空気抜き弁23により溶解タンク20内の上部に溜まった余剰気体を排出して溶解タンク20内の水位を一定に保っている。
【0021】
図4に示す析出部17は溶解部16で得た気体溶解水内の気体を析出させて微細気泡を発生させて微細気泡含有水を得る微細気泡発生ノズル24からなる。
【0022】
微細気泡発生ノズル24には上流側から順に、上流側流路25、上流側流路25の下流端外周に連通する環状又は放射状の小径経路26、小径経路26の外周に連通する環状の渦流生成部27、渦流生成部27に連通する下流側流路28を設けている。上流側流路25から小径経路26に流れてきた水は圧力が急激に低下し、これにより気体溶解水が減圧され、気体溶解水から気体を微細気泡として析出する。また渦流生成部27では、渦流を発生させて比較的泡径の小さく均質な微細気泡のみを下流側流路28に流す。詳しくは、渦流生成部27では矢印Aのような渦が発生する。この渦の中心部は渦の外周部よりも流速が低いので圧力が低くなり、小径経路26で発生した微細気泡同士が衝突する等でできた径の大きい気泡がたまる。また渦には半径方向に発生する速度勾配により剪断力が作用するので、渦の中心部の大きな気泡が渦の外周部に遠心力で移動する際に、渦の剪断力によって分割されて小さい気泡に変わる。下流側流路28には矢印Bのように渦の回転による遠心力により渦の外周部が優先的に吐出されるが、上記のように渦の外周部には径の大きい気泡が除かれた所定径以下の微細気泡が存在しているので、この所定径以下の微細気泡が水と共に渦の外周部から連続して吐出されるようになっている。
【0023】
上記微細気泡発生ノズル24の下流側流路28の下流端である出口29は噴射ノズル10の上流端に接続してあり、噴射ノズル10では微細気泡発生ノズル24の出口29から吐出された微細気泡を含む水からなる微細気泡含有水を分岐して各噴射口から噴射する。
【0024】
ここで上記微細気泡発生装置14の溶解部16は図5に示す蛇腹状の溶解管31であっても良い。溶解管31はその内面に圧力及び流速を急変させるための抵抗部30を軸方向に多数設けている。抵抗部30は断面弧状をした環状凹部からなり、隣合う抵抗部30同士の連結部分が溶解管31内に突出した環状凸部32となっている。循環ポンプ13で加圧された気体混合水が溶解管31に流入すると、図5の矢印Cに示すように気体混合水は連続した抵抗部30によって次々と局所的に大きく撹乱される。また溶解管31内は環状凸部32の部分が最も径が小さいので、この環状凸部32の内側が流速が速く且つ圧力が小となり、また抵抗部30の底部が最も径が大きいので、この底部の内側が流速が遅く且つ圧力が大となり、これにより溶解管31内を通過する気体混合水は流速、圧力の急変を繰り返す。これらの作用により気体混合水が溶解管31を通過する際に攪拌混合され、気体混合水中の気体の水への溶解が大きく促進される。
【0025】
図2に微細気泡発生装置14の他例を示す。本例の微細気泡発生装置14は剪断法で微細気泡を発生するものである。微細気泡発生装置14は、循環路12に上流側から順に設けた、気体混合部15、循環ポンプ13、ベンチュリ管からなる剪断部33(図6参照)で構成している。該微細気泡発生装置14は図6のように水が剪断部33を通過した時に圧力を変動させるものであり、この圧力変動に伴う剪断力を気体混合部15にて給水路5内の水に混合した気泡に対して作用させることで気体を剪断して微細気泡を発生させる。ここで本例の剪断部33は噴射ノズル10の上流端に接続した剪断ノズル34からなるものであり、つまり噴射ノズル10は剪断ノズル34の出口42から吐出された微細気泡含有水を分岐して各噴射口から噴射するものである。
【0026】
なお上記剪断部33は図7のように上流側の主流路35と該主流路35から分岐し複数の分岐流路36で構成し、気体混合水に混合した気体を主流路35から分岐流路路36に流れる際の剪断力で分割して微細気泡を発生するようにしても良い。図7では上流側の主流路35をベンチュリ管としてあり、該ベンチュリ管で図3の例と同様に気体混合水に混合した気体に圧力変動に伴う剪断力を作用させてさらなる微細化をはかっている。
【0027】
上記したような微細気泡発生装置14を備えた食器洗浄機は、既述の循環ポンプ13、排水ポンプ7、給水路5に設けた給水弁8を図示しない制御部に接続している。該制御部は食器を洗浄する本洗浄モードと該本洗浄モードで洗浄した食器をすすぐすすぎ洗浄モードとを備えており、本洗浄モード及びすすぎ洗浄モードを順次行うことで食器を洗浄できるようになっている。
【0028】
即ち食器洗浄機を用いて食器を洗浄する場合は、まず洗浄槽3の扉2を開いた後、洗浄槽3内に食器の洗浄に有用な有用成分として食器洗浄機専用の固体の洗剤等からなる洗剤を入れると共に扉2を閉じる。なお洗剤を洗浄槽3内に入れるのは手で入れても良いが、例えば扉2の裏面に設けた洗剤収納部(図示せず)から扉2を閉じた際に自動的に洗剤を槽本体1の底部に落とすようにしても良いものとする。
【0029】
そして図示しない操作部を操作して食器洗浄を開始すると、制御部は本洗浄モード及びすすぎ洗浄モードを順に行う。
【0030】
本洗浄モードでは排水ポンプ7を停止した状態で、給水路5の給水弁8を一定時間だけ開いた後、循環ポンプ13を運転する。これにより洗浄槽3の底部に溜まった水に洗剤が徐々に溶解しつつ、該洗剤を含む水からなる洗浄液が前述のように循環路12内に流入し、この洗浄液内に微細気泡が発生した後、該微細気泡を含む洗浄液からなる微細気泡含有水が回転する噴射ノズル10の各噴射口から洗浄槽3内の食器に向けて吐出されて洗浄される。
【0031】
上記本洗浄モードが終了するとすすぎ洗浄モードに移行する。すすぎ洗浄モードでは、給水弁8を開いて洗浄槽3内に水を供給しつつ、循環ポンプ13及び排水ポンプ7を適宜運転する。これにより噴射ノズル10から吐出された微細気泡含有水を食器に当ててすすぎを行うと共に、洗剤や汚れを含む水を排水路6から排出する。そしてこのすすぎ洗浄モードが終了した時点で、給水弁8を閉じると共に、循環ポンプ13及び排水ポンプ7を停止して、食器洗浄を終了する。なおすすぎ洗浄モードでは、循環ポンプ13と排水ポンプ7を同時に運転しても良いし、また循環ポンプ13の運転により行う食器のすすぎと、排水ポンプ7の運転により行う排水を複数回交互に行っても良いものとする。
【0032】
ここで本発明では径が0.1〜1000μmと非常に小さい微細気泡を含む微細気泡含有水を食器に当てることができるので、本洗浄やすすぎ洗浄を効果的に行うことができる。即ち微細気泡は表面張力により内圧が高く且つ汚れに対する浸透力が高く、また大量の微細気泡の崩壊時に生じる超音波、高音高圧場(ホットスポット)、ラジカルの影響、加えて微細気泡界面が有する吸着特性により、食器に付着した汚れを効果的に剥離して除去できる。また微細気泡含有水は大量の微細気泡を含むため比表面積(表面積/体積)が大きいため、洗剤を含む洗浄液のよごれに対する反応を高めてより効率良く汚れを除去できる。
【0033】
また微細気泡の弾力性により微細気泡含有水が食器に衝突した時の衝撃音を軽減できる。さらには微細気泡含有水と配管の摩擦抵抗を低減できて微細気泡含有水が循環路12や排水路6に通水した時の騒音を抑えることもできる。また微細気泡を含むことで微細気泡含有水は乳白色となり視覚的にも良い。また効率良くすすぎが行えるので、水の使用量を抑えることができる。さらに微細気泡含有水が流れる洗浄槽3の底部や、循環路12、排水路6、排水先の排水トラップ等のヌメリも除去でき、またこれらの内面に微細気泡を付着させて汚れ等が付着してヌメリが新たに生じることも防止できる。またこの場合、特に循環路12にあっては洗浄モード中において洗剤を含む洗浄液中に微細気泡を発生させた微細気泡含有水を循環できてより効果的に洗浄できる。
【0034】
次に他の実施形態の食器洗浄機を示す。なお上記実施形態の食器洗浄機と同一の構成については同一の番号を付与してあり、重複する説明は省略する。
【0035】
本実施形態の食器洗浄機は微細気泡発生装置14により発生させる気泡の径を調節する気泡径調節手段37を備えている。
【0036】
図8に気泡径調節手段37の一例を示す。本例の気泡径調節手段37は、気体混合部15によって循環路12を流れる水に混合する気体の量(つまり洗浄槽3内に吐出される水に対する気体の体積比)を調節して微細気泡発生装置14で発生する気泡の径を調節するものであり、気体供給路18の気体導入口38に設けた弁体39からなる。弁体39は気体供給路18の気体導入口38の軸方向(矢印D)に沿って移動自在となっており、弁体39を気体導入口38の軸方向の任意の位置に固定することで、弁体39の円錐状弁部40の外面と気体導入口38のテーパー状の内面との距離を調節して、気体の単位時間当たりの混合量を大きくして微細気泡発生装置14で発生する気泡の径を大きくしたり、逆に気体の単位時間当たりの混合量を小さくして気泡の径を小さくしたりできるようになっている。
【0037】
図9に気泡径調節手段37の他例を示す。循環路12の流路面積を調節することで気体を剪断する力を変化させて気泡の径を調節するものである。気泡径調節手段37は、噴射ノズル10に微細気泡含有水を吐出するノズル(即ち析出部17を構成する微細気泡発生ノズル24や、剪断部33を構成する剪断ノズル34である)と、該ノズル24、34の出口29、42を塞ぐように設けた回動自在な回動板43とで構成されている。また本例のノズル24、34の出口29、42は多数の円形の孔44で構成してあり、また回動板43にはノズル24、34の孔44に対応する位置に円形の孔45を形成している。そして本例の気泡径調節手段37は、回動板43を任意の位置に回動することで、ノズル24、34の孔44に重複して連通する回動板43の孔45の数を変更して、循環路12の流路面積を変更できるようにしている。これにより噴射ノズル10へ流れ込む流速を変化させると共に噴射ノズル10に流れ込む気泡にかかる圧力を変動させ、この圧力変動に伴う剪断力の変化により発生する気泡の径を変化できる。即ち本例の気泡径調節手段37は、図9(a)のように回動板43を回動することで、ノズル24、34の孔44に連通する回動板43の孔45の数を増やして、循環路12の流路面積を大きくして、気泡径調節手段37よりも下流側で気泡を細かく剪断して気泡の径を小さくできる。また逆に図9(b)のようにノズル24、34の孔44に連通する回動板43の孔45の数を減らして、循環路12の流路面積を小さくして、気泡径調節手段37よりも下流側で気泡を大きく剪断したり又剪断しないようにして、気泡の径を大きくできる。なお図9(b)のハッチング部分はノズル24、34の孔44に連通していない回動板43の孔45である。また上記図8及び図9に示す弁体39の位置や回動板43の回動位置は自動で変更できるものであり、気泡径調節手段37による気泡の径の調節は自動で行えるものとする。また上記気泡径調節手段37により調節可能な気泡の径の範囲の上限は、0.1〜1000μmであっても良いし、1000μmよりも大きくても良いものとする。
【0038】
このように上記微細気泡含有水中に含まれる気泡の径を調節する気泡径調節手段37を設けることで、例えば本洗浄モードにおける気泡の径を時間の経過と共に小さくして、始めに大きな気泡で大きな汚れを効果的に除去し、後に浸透力のある小さな微細気泡で小さな汚れを効果的に除去できる。また本洗浄モードにおける微細気泡の径を大きくすることと小さくすることを交互に行えるようにして、衝撃力の緩急により食器の汚れを効果的に除去できる。
【0039】
なお気泡径調節手段37は図8、9のものに限定されず、例えば少なくとも加圧溶解法を用いて微細気泡を発生させる微細気泡発生装置14を備えた食器洗浄機において、上記微細気泡を発生させる水の温度を変更することで空気の溶解量を変更し、これにより微細気泡の径を変更できるようにしても良い。ここで微細気泡含有水の温度の変更は、例えば給水路5から供給される水の温度を変更して行うものとする。
【0040】
次に更に他の実施形態の食器洗浄機を示す。なお上記一例の食器洗浄機と同一の構成については同一の番号を付与してあり、重複する説明は省略する。
【0041】
本実施形態の食器洗浄機には洗浄に有用な有用成分を付与する有用成分付与手段を設けている。
【0042】
図10に有用成分付与手段の一例を示す。本例の有用成分付与手段は、有用成分として本洗浄に有用な液体の界面活性剤を循環路12を流れる水に付与するものであり、界面活性剤を貯留するタンク46と、タンク46と循環路12の循環ポンプ13よりも上流側を接続する接続路47からなる。循環路12の接続路47を接続する部分においては、循環路12の内面から下流側に向けて先端を絞った筒状の絞り部48を突設してあり、絞り部48の外面と循環路12の内面との間の隙間で負圧発生部49を形成している。前記接続路47は循環路12の絞り部48の外方に位置する部分に接続してあり、循環ポンプ13を運転して負圧発生部49を負圧にすることでタンク46内の界面活性剤を循環路12内に導入するようにしている。なお図示例では気体供給路18も循環路12の負圧発生部49を構成する部分に接続してある。また接続路47には開閉バルブ50を設けてあり、制御部により開閉バルブ50を開閉することで循環路12内に界面活性剤を導入するか否かを自動で切り換えられるようにしている。
【0043】
ここで上記開閉バルブ50は図11のように本洗浄モードの初期を除く期間にのみ開くようにしてあり、これにより本洗浄モードの中期から後期にかけて循環路12を流れる水に界面活性剤を付与できるようにしている。即ち本洗浄モードの初期は界面活性剤を付与していない微細気泡含有水を洗浄槽3内に吐出する予備洗浄期間としている。
【0044】
上記のように食器の洗浄に有用な有用成分を付与する有用成分付与手段を設けることで、食器をより効率良く洗浄できる。しかもこの有用成分を構成する界面活性剤は循環路12を流れる水の表面張力を低下させるので微細気泡発生装置14による気泡の微細化を促進できる。
【0045】
次に他例の有用成分付与手段を図12に示す。本例の有用成分付与手段は有用成分としてすすぎ洗浄に有用な気体であるオゾンを循環路12を流れる水に付与するものである。有用成分付与手段は、一端を大気又は酸素を多量に含む気体を生成する酸素富化装置(図示せず)に接続した気体供給路18の途中にオゾン発生装置51を設けることで構成している。オゾン発生装置51は、気体供給路18内に配された一対の電極を有する放電部52と、放電部52の電極間に電圧を印加する電圧印加部53とを備えている。該オゾン発生装置51は前記電極間に高電圧を印加することで放電を生じさせ、これにより気体供給路18の一端から取り込んだ大気中又は酸素富化装置から供給された酸素を多量に含む気体中にオゾンを発生させる。つまり本例の微細気泡発生装置14は微細気泡の基となる気体を大気ではなくオゾンを多量に含む気体(以下単にオゾン気体という)としている。また上記気体供給路18の放電部52よりも下流側には循環路12を流れる水に混合するオゾン気体の量を調節する流量調整手段を設けている。
【0046】
ここでオゾン発生装置51の運転のON/OFF(即ち放電部への電圧印加の有無)は図13のようにすすぎ洗浄モードの初期を除く期間においてのみONとなるようにしてあり、これによりすすぎ洗浄モードの中期から後期にかけて循環路12を流れる水にオゾン気体を付与できるようにしている。即ちすすぎ洗浄モードの初期においては大気で生成した微細気泡を有する微細気泡含有水を洗浄槽3内に吐出する予備すすぎ期間としている。
【0047】
上記のようにすすぎ洗浄に有用な有用成分を付与する有用成分付与手段を設けることで、すすぎ洗浄をより効率良く洗浄できる。即ちこの有用成分を構成するオゾンは強力な洗浄効果及び殺菌効果を有するので食器を効果的に除菌できる。また同時に洗浄槽3内や、循環路12、排水路6、排水先の排水トラップ等の除菌もできる。
【0048】
また例えば図10の例における気体混合部15を図12に示す有用成分付与手段の構成とする等して、循環路12を流れる水に、界面活性剤からなる有用成分と、オゾンを多量に含む気体からなる有用成分を付与できるようにしても良い。ここで開閉バルブ50の開閉とオゾン発生装置51のON/OFFのタイミングは図14に示すように上記図10、12の例と同じものとする。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施の形態の一例の食器洗浄機を示す説明図である。
【図2】他例の食器洗浄機を示す説明図である。
【図3】溶解部の一例を示す断面図である。
【図4】微細気泡発生ノズルを示す断面図である。
【図5】溶解部の他例を示す要部断面図である。
【図6】剪断部の一例を示す断面図である。
【図7】剪断部の他例を示す断面図である。
【図8】気泡径調節手段の一例を示す断面図である。
【図9】気泡径調節手段の他例を示し、(a)は循環路の流路面積を大きくした状態を示す説明図、(b)は循環路の流路面積を小さくした状態を示す説明図、(c)は(a)(b)の側面図である。
【図10】有用成分付与手段の一例を示す説明図である。
【図11】同上の有用成分付与手段を有する食器洗浄機における循環ポンプのON/OFF及び開閉バルブの開閉のタイミングを示すタイムチャートである。
【図12】有用成分付与手段の他例を示す説明図である。
【図13】同上の有用成分付与手段を有する食器洗浄機における循環ポンプのON/OFF及びオゾン発生装置のON/OFFのタイミングを示すタイムチャートである。
【図14】図10及び図12の有用成分付与手段を有する食器洗浄機における循環ポンプのON/OFF及び開閉バルブの開閉及びオゾン発生装置のON/OFFのタイミングを示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0050】
3 洗浄槽
9 吐水手段
14 微細気泡発生装置
37 気泡径調節手段




 

 


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