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発明の名称 照明付き洋式便器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−117237(P2007−117237A)
公開日 平成19年5月17日(2007.5.17)
出願番号 特願2005−310733(P2005−310733)
出願日 平成17年10月26日(2005.10.26)
代理人
発明者 川田 宗一郎
要約 課題
トイレ室の照明器具とは別に便器に照明手段を設け、とくに、視力の衰えた、あるいは認知症の高齢者が容易に視認することのできる洋式便器を提供する。

解決手段
便器本体2の上面21に便座3および便蓋4を設けてなる洋式便器Aであって、上記便座3の周縁31を便器本体2の上面21よりも外方に張り出して設け、この便座周縁張出し部31の下面に下方の床面を照射する照明体を組み込んでなる。上記便座周縁張出し部31の側面にさらに側方を照射する照明体を組み込んでもよい。また、上記照明体がLED1であることが好ましい。
特許請求の範囲
【請求項1】
便器本体の上面に便座および便蓋を設けてなる洋式便器であって、上記便座の周縁を便器本体の上面よりも外方に張り出して設け、この便座周縁張出し部の下面に下方の床面を照射する照明体を組み込んでなる照明付き洋式便器。
【請求項2】
上記便座周縁張出し部の側面にさらに側方を照射する照明体を組み込んでなる請求項1に記載の照明付き洋式便器。
【請求項3】
上記照明体がLEDである請求項1に記載の照明付き洋式便器。
【請求項4】
上記照明体の電気的配線が人体検知センサによってオン、オフする電源スイッチに接続される請求項1に記載の照明付き洋式便器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、洋式便器に関する。さらに詳しくは、洋式便器の便座に照明手段を設けてなる洋式便器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高齢化社会を迎え、足腰が弱った、あるいは視力が衰えた、または認知症を発症した高齢者が増えつつあり、このような高齢者に適合するように改良された便器設備が種々提案されている。例えば、夜間、認知症の高齢者が用を足すとき、トイレ室の照明器具を付け忘れても、自動的にトイレ室の照明を付けるように人体検知センサを設け、便器の位置がわかるように配慮した便器設備が知られている。
【0003】
また、下記特許文献1には、トイレ室内で便座位置の誤認により発生していた事故、怪我等を防止するため、便座の全体または一部に透過性素材を使用し、上記便座の内部に照明器具を有する発光便座が提案されている。すなわち、下記特許文献1には、その第1図、第2図に示されているように、透過性素材を使用して肉厚に製造された便座の内部に、照明器具および照明器具支えの設置が可能な空間を設け、所定の条件で上記照明器具を点灯、点滅、または消灯するようにされた発光便座が開示されている。
【0004】
そして、下記特許文献の第4図に示されているように、便座を発光させることにより、使用者に便座位置に対しての注意を喚起できることや、視認性を向上させることができるため、便座位置の誤認が原因で発生する不快感、不衛生な状況あるいは怪我等の危険を回避できる旨記載されている。
【特許文献1】特開2000−254041号公報(第1〜4頁、第1図、第2図、第4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術は、構成部材が多く、また、施工に手間がかかり、作業性が悪いという問題がある。本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、トイレ室の照明器具とは別に便器に照明手段を設け、とくに、視力の衰えた、あるいは認知症の高齢者が容易に視認することのできる洋式便器を提供することを、その課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明においては、つぎのような技術的手段を講じている。すなわち、請求項1に記載の発明によれば、便器本体の上面に便座および便蓋を設けてなる洋式便器であって、上記便座を便器本体の上面周縁よりも外方に張り出して設け、この便座周縁張出し部の下面に下方の床面を照射する照明体を組み込んでなる照明付き洋式便器が提供される。上記照明体を組み込む態様はとくに限定されるものではないが、便器を掃除するとき等、水が掛かっても照明体が損傷することのないように、便座の下面に照明体の光透過部を除く部分を埋設することが好ましい。
【0007】
請求項2に記載の照明付き洋式便器は、請求項1に記載の発明に加えて、上記便座周縁張出し部の側面にさらに側方を照射する照明体を組み込むこともできる。好ましくは、上記と同様の理由で便座周縁張出し部の側面に照明体がその光透過部を除いて埋設される。
【0008】
請求項3に記載の照明付き洋式便器は、請求項1に記載の発明に加えて、上記照明体がLEDとされる。上記照明体としては、LED、豆電球等を使用することができるが、消費電力が少なく、照明能力の大きいことからLEDが好ましく用いられる。
【0009】
請求項4に記載の照明付き洋式便器は、請求項1に記載の発明に加えて、上記照明体の電気的配線が人体検知センサによってオン、オフする電源スイッチに接続されることが好ましい。上記電源スイッチとしては、人体検知センサによって動作するもの、マニュアル操作によるもの、電源スイッチが常時オンの状態のもの等をあげることができるが、維持費用、照明体の損耗等の観点から、上記人体検知センサによってオン、オフする電源スイッチが好ましく用いられる。この電源スイッチは、一定時間経過後に電源をオフとするタイマが組み込まれてもよい。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明にかかる照明付き洋式便器は上記のとおりであり、便座の周縁を便器本体の上面よりも外方に張り出して設け、この便座周縁張出し部の下面に下方の床面を照射する照明体を組み込んでなるため、便器本体の脚部周辺を照らし、とくに、視力の衰えた、あるいは認知症の高齢者が容易に便器を視認でき、蹴つまずいたり、転倒する等の事故を防ぐことができる。
【0011】
請求項2に記載の照明付き洋式便器は上記のとおりであり、請求項1の照明付き洋式便器の有する効果に加え、便座周縁張出し部の側面にさらに側方を照射する照明体を組み込むことにより、便座の輪郭が明確となり、便器の位置を視認することがより容易となるため、視力の衰えた、あるいは認知症の高齢者が粗相することなく、清潔にトイレを使用することができる。
【0012】
請求項3に記載の照明付き洋式便器は上記のとおりであり、請求項1の照明付き洋式便器の有する効果に加え、上記照明体がLEDとされているため、消費電力が極めて小さく、維持費を少なく抑えることができる。
【0013】
請求項4に記載の照明付き洋式便器は上記のとおりであり、請求項1の照明付き洋式便器の有する効果に加え、上記照明体の電気的配線が人体検知センサによってオン、オフする電源スイッチに接続されているため、使用者、とくに高齢者が電源スイッチを入れ忘れてトイレ室に入っても、上記照明体が自動的に発光し、便器の位置を容易に確認することができる。また、タイマを用いて一定時間経過後に電源スイッチをオフとすることにより、用を足した後、安全にトイレ室から出ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して、詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態にかかる照明付き洋式便器Aを示す斜視図である。図2は、図1におけるX−X線に沿う断面図である。図1、図2に示されているように、上記照明付き洋式便器Aは、便器本体2の上面21に便座3および便蓋4を回動自在に設け、上記便座3の周縁は便器本体2の上面21よりも外方に張り出して設けられている。さらに、上記便座周縁張出し部31の下面にはLED1がその光透過部を除いて埋設され、このLED1からの発光は下方に向かって照射されて床面を照明する。
【0015】
したがって、使用者、とくに、視力の衰えた、あるいは認知症の高齢者が容易に便器を視認することが可能となり、蹴つまずいたり、転倒する等の事故を防ぐことができる。なお、図2における符号5は緩衝材であり、便座3を便器本体2の上面21に回動して載置したときの衝撃を吸収するために便座3の裏面に設けられている。
【0016】
図3は、本発明の第2実施形態にかかる照明付き洋式便器Bを示す斜視図である。上記照明付き洋式便器Bは、便座周縁張出し部31の側面にさらにLED1aが光透過部を除いて埋設されており、床面を照明する上記LED1に加えて便座3の側方を照射する。このようにすることによって、便座3の輪郭がより明確となり、使用者、とくに高齢者が便器の位置を容易に視認することが可能となる。
【0017】
上記第1実施形態、第2実施形態ともに、LED1、LED1aの電気的配線は図示しないが、上記配線は人体検知センサによってオン、オフする電源スイッチに接続され、使用者がトイレ室に入ると電源がオンとなって上記複数のLEDが発光し、第1実施形態においては便器本体2の脚部周辺の床面が、第2実施形態においては上記床面に加えて便座3の側方が照明される。使用者がトイレ室を出ると電源スイッチに組み込まれたタイマが作動し、一定時間経過後に電源がオフとされる。
【0018】
上記のように構成することにより、使用者、とくに高齢者が電源スイッチを入れ忘れてトイレ室に入っても上記複数のLEDが自動的に発光し、便蓋4が閉じられた状態でも、開けられた状態でも便器の位置を確認することが可能となり、蹴つまずいたり、転倒する等の事故を防げる。また、粗相することなく、清潔にトイレを使用することができる。さらに、用を足した後、タイマにより十分な時間的余裕を取った後、電源スイッチがオフとなるため、安全にトイレ室を出ることができる。
【0019】
なお、上記第1実施形態、第2実施形態ともに、LED1、LED1aの数、発光色、形態等はとくに限定されるものではなく、このように本発明にかかる照明付き洋式便器は種々設計変更可能であり、特許請求の範囲を逸脱しない限り、いずれの場合も本発明の技術的範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる照明付き洋式便器を示す斜視図である。
【図2】図1におけるX−X線に沿う断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態にかかる照明付き洋式便器を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0021】
A 第1実施形態にかかる照明付き洋式便器
B 第2実施形態にかかる照明付き洋式便器
1 LED
1a LED
2 便器本体
21 上面
3 便座
31 便座周縁張出し部
4 便蓋
5 緩衝材




 

 


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