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発明の名称 食器洗い機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−68601(P2007−68601A)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
出願番号 特願2005−255937(P2005−255937)
出願日 平成17年9月5日(2005.9.5)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 新海 清恭 / 榎本 和久
要約 課題
機外に排出される加熱空気によるやけどや機外への結露を防止できる食器洗い機を提供する。

解決手段
食器類18を収納する洗浄槽16と、前記洗浄槽16内に設けられ前記食器類18を洗浄する洗浄ノズル20と、前記洗浄槽16内の空気を排気口24を通して機外へ排出する第1の送風手段22と、前記排気口24から排出された前記空気に外気を混入させる第2の送風手段28とを備えたもので、食器類18の乾燥性能を低下させることなく、機外に排出される洗浄槽16内の空気の温度、湿度が容易に下げられるので、加熱空気によるやけどや機外への結露を防止することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
食器類を収納する洗浄槽と、前記洗浄槽内に設けられ前記食器類を洗浄する洗浄ノズルと、前記洗浄槽内の空気を排気口を通して機外へ排出する第1の送風手段と、前記排気口から排出された前記空気に外気を混入させる第2の送風手段とを備えた食器洗い機。
【請求項2】
排気口の下流側に設けられ空気を機外に排出する開口と、前記排気口と前記開口を連通する排気経路とを設け、前記排気経路と第2の送風手段とを連通させた請求項1に記載の食器洗い機。
【請求項3】
排気経路と第2の送風手段とを送風経路を介して連通させると共に、前記送風経路を、前記排気経路を通過する空気と前記送風経路を通過する空気とで熱交換するように設けた請求項1または2に記載の食器洗い機。
【請求項4】
洗浄槽を食器洗い機本体より引き出し可能にした請求項1〜3のいずれか1項に記載の食器洗い機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、食器等の洗浄および乾燥を行う食器洗い機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の、この種の食器洗い機は、図2に示すように構成されていた(例えば、特許文献1参照)。以下、その構成について説明する。
【0003】
図2に示すように、1は、システムキッチンに収容された食器洗い機本体で、食器洗い機本体内1に設けた洗浄槽2は、上方に開口部3を有し、食器類4を収容する食器かご5を配置している。
【0004】
食器かご5の下方には、回転自在の洗浄ノズル6が設けられ、洗浄槽2内に溜めた洗浄水をポンプ7によって循環させると共に、洗浄ノズル6より噴射して食器類4を洗浄する。
【0005】
また、洗浄槽2の前方に設けられた前面パネル8の上部には排気口9が設けられ、送風手段10によって、洗浄槽2内の空気を排気口9より機外へ排出して食器類4の乾燥をする。
【0006】
洗浄槽2の側部には第1のレール11を固定しており、第1のレール11は、食器洗い機本体1に固定した第2のレール12により前後方向へ平行移動可能に支持されている。食器類4の出し入れを行う際には、前面パネル8に設けられたハンドル13をつかみ、洗浄槽2を前方に引き出し、上方の開口部3より食器類4を収容する。
【0007】
次に洗浄槽2を食器洗い機本体1に押し戻し、運転を開始すると、洗浄槽2の底部に配置されたヒータ14によって洗浄水が加熱され、その加熱された洗浄水が洗浄ノズル6から食器類4に向かって噴射され、食器類4の汚れを落とす洗浄行程が行われる。その後、食器類4をすすいだ後、乾燥行程を経て運転が終了する。
【特許文献1】特開2001−46301号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このような従来の食器洗い機の構成では、食器洗い機がシステムキッチンに収容された状態で洗浄槽2内の空気を排出するためには、排気口9を洗浄槽2の前方に配置する必要がある。また、排気口9から排出される洗浄槽2内の空気は、洗浄槽2内の温度とほぼ同じ(約80℃)であり、場合によってはやけどの恐れがあるという課題を有していた。
【0009】
また、乾燥工程の初期は、特に水分を多く含んだ空気が排出されるため、体感温度が高くやけどになりやすいとともに、外気との温度差で機外への結露の原因になるという課題を有していた。
【0010】
また、洗浄・すすぎ工程において、洗浄水温が高いとき(約50℃)、洗浄水の蒸気が排気口9から漏出し、排気口9を配置している前面パネル8に結露するという課題を有していた。
【0011】
また、排気口9に外気が混入するように構成した場合、送風手段10により排出される洗浄槽2内の空気の量と混入させる外気の量を調節することができないため、乾燥工程初期の水分の多い空気の温度を下げるためには、洗浄槽2内の空気に対し、多量の外気が必要になり、外気の量を多くするか洗浄槽2内の空気の排出量を減らすことになる。外気の量を必要以上に大きくすると、送風手段10の能力を高くする必要があり、その結果大きなものとなり、限られたスペースにできるだけ多くの食器類4を収納するためには非常に無駄である。
【0012】
また、洗浄槽2内の空気の排出量を減らすことにより、洗浄槽2内の水分を排出するのが遅くなるため、結果的に乾燥工程が長くなるという課題を有していた。
【0013】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、食器の乾燥性能を低下させることなく、機外に排出される洗浄槽内の空気の温度を、容易に低くしつつ、湿度を下げて、加熱空気によるやけどや機外への結露を防止できる食器洗い機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記従来の課題を解決するために、本発明の食器洗い機は、食器類を収納する洗浄槽と、前記洗浄槽内に設けられ前記食器類を洗浄する洗浄ノズルと、前記洗浄槽内の空気を排気口を通して機外へ排出する第1の送風手段と、前記排気口から排出された前記空気に外気を混入させる第2の送風手段とを備えたもので、食器の乾燥性能を低下させることなく、機外に排出される洗浄槽内の空気の温度、湿度が容易に下げられるので、加熱空気によるやけどや機外への結露を防止することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の食器洗い機は、食器類の乾燥性能を低下させることなく、機外に排出される洗浄槽内の空気の温度を容易に低くしつつ、湿度が下げられるので、加熱空気によるやけどや機外への結露を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
第1の発明は、食器類を収納する洗浄槽と、前記洗浄槽内に設けられ前記食器類を洗浄する洗浄ノズルと、前記洗浄槽内の空気を排気口を通して機外へ排出する第1の送風手段と、前記排気口から排出された前記空気に外気を混入させる第2の送風手段とを備えたもので、食器の乾燥性能を低下させることなく、機外に排出される洗浄槽内の空気の温度、湿度が容易に下げられるので、加熱空気によるやけどや機外への結露を防止することができる。
【0017】
第2の発明は、特に、第1の発明の排気口の下流側に設けられ空気を機外に排出する開口と、前記排気口と前記開口を連通する排気経路とを設け、前記排気経路と第2の送風手段とを連通させたもので、排気口を通して洗浄槽内から排出される空気と外気を確実に混合させて、機外に排出される空気の温度を下げると共に、空気の混合時に発生する結露を、排気経路内に回収して、機外への結露を防止することができる。
【0018】
第3の発明は、特に、第1又は第2の発明の排気経路と第2の送風手段とを送風経路を介して連通させると共に、前記送風経路を、前記排気経路を通過する空気と前記送風経路を通過する空気とで熱交換するように設けたもので、熱交換の際、排気経路内に洗浄槽内から排出された空気の水分を確実に結露させて、開口より機外に排出される空気中の水分をより少なくすることができる。
【0019】
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか一つの発明の洗浄槽を食器洗い機本体より引き出し可能にしたもので、キッチンの所定の位置にビルトインされる食器洗い機の場合でも、前面に設けた開口から排出される空気の温度、湿度が低いため、より安全で使用勝手の良い食器洗い機を提供することができる。
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
【0021】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における食器洗い機の側断面図である。
【0022】
図1において、15は、システムキッチンに収容された食器洗い機本体で、その食器洗い機本体15の内部に設けた洗浄槽16は、上方に開口部17を有し、食器類18を収容する食器かご19を配置している。食器かご19の下方には、洗浄水を噴射する洗浄ノズル20が回転自在に設けられていると共に、洗浄槽16内に溜めた洗浄水を、洗浄ノズル20から噴射させながら循環させるポンプ21を設けている。また、洗浄槽16の底部には、洗浄水と第1の送風手段22によって送風される空気とを加熱するヒータ23が配設されている。
【0023】
排気口24は、洗浄槽16の前方に設けた前面パネル25と洗浄槽16との間に配設され、第1の送風手段22によって洗浄槽16内の空気が排気口24より排気されるように構成されている。また、26は、前面パネル25に設けられ、空気を機外に排出する為の開口で、排気口24と開口26は排気経路27で連通されている。
【0024】
28は、第2の送風手段で、第1の送風手段22とほぼ同じ送風能力を有し、外気を前面パネル25の後方に配設した送風経路29に連通させ、開口26に送風するよう構成されている。送風経路29は、排気経路27と前後方向で面接触するよう配設しつつ、開口26で、排気口24を通して排出された洗浄槽16内からの空気と、外気が混合するよう構成されている。
【0025】
また、洗浄槽16の下部には、洗浄水又は洗浄槽16の温度を検知する温度検知手段30が設けられている。洗浄・すすぎ・乾燥工程を逐次制御する制御手段31は、温度検知手段30からの信号によって第1の送風手段22と第2の送風手段28の運転時間を制御するよう構成されており、洗浄・すすぎ工程で、温度検知手段30が一定の温度(例えば50℃)を検知すると、第2の送風手段28が運転し、乾燥工程に入ると、第2の送風手段28を運転すると共に、第1の送風手段22を数分間間欠運転させた後、連続運転させ、一定の時間経過後に、第2の送風手段28の運転を停止するようにしている。
【0026】
また、洗浄槽16の両側面には第1のレール32が固定されており、第1のレール32は、食器洗い機本体15に固定した第2のレール33によって前後方向へ平行移動可能に支持されている。食器類18の出し入れを行う際には、前面パネル25に設けられたハンドル34をつかみ、洗浄槽16を前方に引き出し、上方の開口部17より食器類18を収容する。
【0027】
上記の構成における食器洗い機の動作、作用について以下に説明する。
【0028】
まず、使用者が前面パネル25に設けたハンドル34をつかみ洗浄槽16を食器洗い機本体15から引き出し、洗浄槽16内に配置した食器かご19に汚れた食器類18をセットする。次に洗浄槽16を食器洗い機本体15に押し戻し、運転を開始すると、洗浄槽16の内底に配置されたヒータ23によって洗浄水が加熱され、その加熱された洗浄水が洗浄ノズル20から食器類18に向かって噴射され、食器類18の汚れを落とす洗浄工程が行われる。その後、数回の溜めすすぎを行った後、ヒータ23によって約80℃に加熱しながらすすぐ、加熱すすぎ工程を行った後、食器類18および洗浄槽16内部を乾かす乾燥工程に移行する。乾燥工程では、ヒータ23によって洗浄槽16内の空気を加熱しながら、第1の送風手段22によって、水分を多く含むと共に高温の加熱空気が排気口24より排出され、その排気口24から排出された空気は、開口26で、第2の送風手段28により送られてきた外気と合流し、温度、湿度が低減されて、外部に排出される。乾燥工程が終了すると食器洗い機本体15の全ての運転が終了する。
【0029】
乾燥工程の初期は、特に水分を多く含んだ加熱空気が排気口24から排出されるが、第2の送風手段28を運転すると共に、第1の送風手段22を数分間間欠運転することにより、容易に第1の送風手段22の風量を落とすことができるため、間欠運転後の送風量は従来のまま乾燥工程を続けることが可能になり、食器類18の乾燥性能を低下させることなく、容易に排気口24から排出された洗浄槽16内の空気の温度を下げるとともに、空気の水分を減少させることで、加熱空気によるやけどや機外への結露を防止することができる。
【0030】
また、加熱すすぎ工程など、洗浄水温が高温になる場合、洗浄水の蒸気が排気口24より漏出するが、温度検知手段30によって洗浄槽16が一定の温度(例えば50℃)に達したことを検知すると、第2の送風手段28が運転することによって、排気される空気の水分が減り、前面パネル25に結露するのを防止することができる。
【0031】
なお、第2の送風手段28の運転制御には、温度検知手段30を用いず、各運転工程での洗浄槽16内の温度が把握できていれば、時間で制御しても同様な効果が得られる。また、排気経路27に、送風経路29を介して第2の送風手段28を連結しているため、開口26で、洗浄槽16内から排気口24を通して排出される空気と外気を確実に混合すると共に、混合と同時に発生する結露を送風経路29内に回収し、機外への結露を防止することができる。
【0032】
また、排気経路27と送風経路29とを前後方向で面接触させているため、面接触部で熱交換され、洗浄槽16内から排気口24を通して排出された空気の水分を結露させて、開口26より排出される空気中の水分をより少なくすることができる。
【0033】
なお、排気経路27と送風経路29は、必ずしも前後方向で面接触させる必要はなく、左右方向あるいは排気経路27内に送風経路29を配設するなど、熱交換できる構成にすれば、同様の効果が得られる。また、キッチンの所定の位置にビルトインされる食器洗い機の場合でも、前面に設けた開口26から排出される空気の温度が低いため、より安全性を向上することができる。
【0034】
以上のように本実施の形態によれば、食器洗い機本体15内に設けた洗浄槽16と、前記洗浄槽16の内底部に設けた洗浄ノズル20と、前記洗浄槽16内の空気を排気口24を通して機外へ排出する第1の送風手段22と、前記排気口24から排出された洗浄槽16内の空気に外気を混入させる第2の送風手段28とを備えたことにより、食器の乾燥性能を低下させることなく、排気口24から排出された洗浄槽16内の空気の温度を容易に低くしつつ、湿度を下げて機外に排出することで、加熱空気によるやけどや機外への結露を防止することができる。
【0035】
また、排気口24の下流側に開口26を設け、前記排気口24と開口26を排気経路27により連通させるとともに、前記排気経路27に第2の送風手段28を連結したことにより、洗浄槽16内から排出される空気と外気を確実に混合するとともに、混合と同時に発生する結露を排気経路27内に回収し、機外への結露を防止することができる。
【0036】
また、第2の送風手段28により送風する送風経路29を設け、前記送風経路29を排気経路27を通過する洗浄槽16内の空気と熱交換するように設けたことにより、排気経路27に熱交換の際に洗浄槽16内から排出された空気の水分を結露させて、開口26より排出される空気の水分をより少なくすることができる。
【0037】
また、洗浄槽16を食器洗い機本体15より引き出し可能にしたことにより、キッチンの所定に位置にビルトインされる食器洗い機の場合でも、前面に設けた開口から排出される空気の温度が低いため、より安全性を向上することができる。
【0038】
なお、上記実施の形態では、第1の送風手段22と第2の送風手段28の風量を、連続運転と間欠運転とで、すなわち運転時間で変えるようにしたが、いずれも連続運転しながら、回転数を変えて、風量を変えるようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0039】
以上のように本発明に係る食器洗い機は、食器類の乾燥性能を低下させることなく、機外に排出される洗浄槽内の空気の温度、湿度が容易に下げられ、加熱空気によるやけどや機外への結露を防止することができるもので、家庭用、業務用食器洗い機の他、蒸気を外部に排出する調理機器、乾燥機器、加工機器など各種機器に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施の形態1における食器洗い機の側断面図
【図2】従来の食器洗い機の側断面図
【符号の説明】
【0041】
15 食器洗い機本体
16 洗浄槽
18 食器類
20 洗浄ノズル
22 第1の送風手段
24 排気口
28 第2の送風手段




 

 


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