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電気掃除機 - 松下電器産業株式会社
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発明の名称 電気掃除機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−54145(P2007−54145A)
公開日 平成19年3月8日(2007.3.8)
出願番号 特願2005−240625(P2005−240625)
出願日 平成17年8月23日(2005.8.23)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 香山 博之 / 栗原 裕明
要約 課題
滑らかな床面と抵抗の大きな床面において、本体に大きな慣性力を発生させずに本体が急停止することを防ぎ、本体停止時の本体の傾斜、床面への衝突、転倒の防止、過度な引っ張り力を必要とせずスムーズな本体引き回し性を実現する使い勝手を向上した電気掃除機を提供する。

解決手段
床面検知部41と走行装置31に負荷を加える負荷装置43を設け、床面検知部41の検知結果により負荷装置43の動作の有無を判断して本体21の移動負荷を変化することができる構成としたことにより、負荷装置43を動作させて本体に大きな慣性力発生しないようにし、かつ自動的に負荷装置43の動作が必要な床面でのみ負荷装置43を動作させて、過度な引っ張り力を必要とせずにスムーズに本体21を引き回し続けることができ、本体21が床面への衝突や転倒により清掃作業を阻害することなく、快適に本体21の引き回しを行うことができる使い勝手を向上する。
特許請求の範囲
【請求項1】
電気掃除機の本体と、一端を前記本体に接続され他端を延長管に接続される可撓性ホースと、前記延長管の一端に接続される床用吸込具と、前記本体に設けた走行装置と、前記電気掃除機のいずれかの箇所に床面を検知する床面検知部と、前記本体に備え前記走行装置に負荷を加える負荷装置と、前記床面検知部での検知信号を基に床面の種別を判定しかつ前記負荷装置を制御する制御装置とを設け、床面状態に応じて前記負荷装置の動作を制御して前記本体の移動負荷を変化させることができる構成とした電気掃除機。
【請求項2】
負荷装置を床面がフローリングやタイルなどの滑らかな略平面であるときのみに動作させる構成とした請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項3】
床面検知部を本体に設けた請求項1または2に記載の電気掃除機。
【請求項4】
床面検知部を床用吸込具に設け、かつ前記床用吸込具と本体との相対位置関係を推定する制御装置を設けた請求項1または2に記載の電気掃除機。
【請求項5】
延長管の一端に配した操作ハンドルに運転スイッチを設け、かつ前記運転スイッチが押された時のみ床面検知部が床面の種別を検知する構成とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気掃除機。
【請求項6】
負荷装置の負荷力を複数の段階に変更可能な構成とし、かつ延長管の一端に配した操作ハンドルに運転スイッチを設け、さらに前記運転スイッチ近傍には使用者の任意で前記負荷装置の負荷力を変更設定できる負荷装置スイッチを設けた請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気掃除機。
【請求項7】
負荷装置の動作の有無を示す表示部を設けた請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気掃除機。
【請求項8】
電気掃除機の本体と、一端を前記本体に接続され他端を延長管に接続される可撓性ホースと、前記延長管の一端に接続される床用吸込具と、前記本体に設けた走行装置と、床面を検知する床面検知部と、前記走行装置に負荷を加える負荷装置とを設け、前記床面検知部と前記負荷装置が一体でありかつ前記本体に備えた構成としたことで、床面状態に応じて前記負荷装置が動作して前記本体の移動負荷を変化させることができる電気掃除機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般家庭等で使用される電気掃除機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の電気掃除機は清掃作業時に、可撓性ホースと延長管と接合付近に設けた操作ハンドルを握りながら床用吸込具を床面に沿って略前後移動させ、床面上の塵埃などを吸引させる。清掃作業を続けると操作ハンドルと本体との距離が遠くなり、可撓性ホースが張られた状態となる。この状態で操作ハンドルを前に押し進めると本体も同時に引っ張ることとなり、操作抵抗が増大し操作性が極めて低下する。これを避けるために使用者は、操作ハンドルを通常の清掃作業動作に比べて力強くかつ素早く動かし、可撓性ホースを介して本体を引き寄せる。この引き寄せ動作を行う時、使用者は本体を目視し続けない、または目視しない場合がほとんどである(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図5及び図6(a)、(b)は前記特許文献1に記載された従来の電気掃除機を示すものである。図5及び図6に示すように、掃除機本体1と、可撓性ホース2と、延長管3と、操作ハンドル4と、主輪5と、補助輪6と、旋回部7から構成されている。
【特許文献1】特開平5−285072号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の構成では、本体を引き寄せる時に操作ハンドルを強くまた速く動かす(矢印A)と本体が操作ハンドルを握っている使用者目掛けて直進する(矢印B)。そして本体がある程度まで近付くと、可撓性ホースが変形する限界まで達してしまい本体が急減速して停止する。
【0005】
このとき本体には大きな慣性力が働いているため、補助輪ではこの慣性力を受け止めることができずに前方もしくは側前方に傾き、慣性力が大きいときには本体の一部が床面へ衝突してしまう。またさらに慣性力が大きな場合や床面が傾斜している場合、障害物がある場合には本体が転倒してしまうという課題を有していた。
【0006】
ただしこの現象が生じるのは、特に本体がフローリングやタイル等の滑らかな床面を移動する場合であり、絨毯等の抵抗の大きな床面では使用者の清掃作業を阻害しないで適切に移動する本体であっても、滑らかな床面では大きな慣性力が働くために一旦移動を開始した本体が長い距離を直進してしまう。さらに小さな質量の本体では、すぐさま本体が加速して頻繁に慣性力が働いて、本体停止時に急減速が起こってしまう。
【0007】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、滑らかな床面(例えばフローリング、木床、タイル、畳)と抵抗の大きな床面(例えば絨毯)の両方の床面において、本体に大きな慣性力を発生させないことで、本体が急減速して停止することを防ぎ、本体停止時の本体の傾斜、床面への衝突、転倒の防止、さらには過度な引っ張り力を必要とせずにスムーズな本体引き回し性を実現することで使い勝手を向上した電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記従来の課題を解決するために、電気掃除機のいずれかの箇所に床面を検知する床面検知部と、前記本体に備え前記走行装置に負荷を加える負荷装置と、前記床面検知部での検知信号を基に床面の種別を判定しかつ前記負荷装置を制御する制御装置とを設け、床面状態に応じて前記負荷装置の動作を制御して前記本体の移動負荷を変化させることができる構成としたものである。
【0009】
これによって、負荷装置を動作させて本体に大きな慣性力発生しないようにし、かつ自動的に負荷装置の動作が必要な床面(例えばフローリング、木床、タイル、畳)でのみ負荷装置を動作させて、負荷装置の動作が必要でない床面(例えば絨毯)では負荷力を加えないので過度な引っ張り力を必要とせず、結果としてどの床面においてもスムーズに本体を引き回し続けることができるものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の電気掃除機は、本体が床面への衝突や転倒により清掃作業を阻害することなく、連続して清掃作業を続けることができ、また快適に本体の引き回しを行うことができ、つまり使い勝手を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
第1の発明は、電気掃除機の本体と、一端を前記本体に接続され他端を延長管に接続される可撓性ホースと、前記延長管の一端に接続される床用吸込具と、前記本体に設けた走行装置と、前記電気掃除機のいずれかの箇所に床面を検知する床面検知部と、前記本体に備え前記走行装置に負荷を加える負荷装置と、前記床面検知部での検知信号を基に床面の種別を判定しかつ前記負荷装置を制御する制御装置とを設け、床面状態に応じて前記負荷装置の動作を制御して前記本体の移動負荷を変化させることができる構成としたことにより、負荷装置を動作させて本体に大きな慣性力発生しないようにし、かつ自動的に負荷装置の動作が必要な床面(例えばフローリング、木床、タイル、畳)でのみ負荷装置を動作させて、負荷装置の動作が必要でない床面(例えば絨毯)では負荷力を加えないので過度な引っ張り力を必要とせず、結果としてどの床面においてもスムーズに本体を引き回し続けることができ、本体の床面衝突や転倒による清掃作業の阻害がなく連続して清掃作業を続けることができ、使い勝手を向上することができる。
【0012】
第2の発明は、特に、第1の発明の負荷装置を、床面がフローリングやタイルなどの滑らかな略平面であるときのみに動作させる構成としたことにより、滑らかな略平面でない床面、すなわち本体との摩擦抵抗抵抗が大きな床面では自動的に負荷装置の動作を停止させて、過度な引っ張り力を発生させることなくスムーズに本体を引き回し続けることができる。
【0013】
第3の発明は、特に、第1または第2の床面検知部を本体に設けたことにより、本体の走行装置に近接した床面の種別を正確に検知することが可能で、かつ本体以外(例えば床用吸込具)の外形や質量を増加させることがないので清掃作業に大きな負担を掛けることなく、快適に清掃作業を行うことができる。
【0014】
第4の発明は、特に、第1または第2の床面検知部を床用吸込具に設け、かつ前記床用吸込具と本体との相対位置関係を推定する制御装置を設けたことにより、床用吸込具に近接する床面の種別を検知し、そして床面の種別に合わせて床用吸込具の集塵能力(吸引力、回転ブラシの掻き揚げ力)も変更することができ、かつ床用吸込具から離れた場所に存在する本体の床面の種別をも推定することで、別途本体に床面検知部を設ける必要がない。
【0015】
第5の発明は、特に、第1〜第4のいずれか1つの発明の延長管の一端に配した操作ハンドルに運転スイッチを設け、かつ前記運転スイッチが押された時のみ床面検知部が床面の種別を検知する構成としたことにより、床面検知部での電力の使用量を減らすことができる。またほとんどの場合、使用者が床面の種別を認知した上で床面を検知することになるため、床面の種別に対する使用者の認識と床面検知部での検知結果とが異なる場合が少なく正確に床面の種別を検知することができる。
【0016】
第6の発明は、特に、第1〜第5のいずれか1つの発明の負荷装置の負荷力を複数の段階に変更可能な構成とし、かつ延長管の一端に配した操作ハンドルに運転スイッチを設け、さらに前記運転スイッチ近傍には使用者の任意で前記負荷装置の負荷力を変更設定できる負荷装置スイッチを設けたことにより、使用者の本体を引っ張る力や床面の状態、障害物の配置等の清掃環境の変化にも対応が可能で、使用者にとって適切な設定に変更することで快適に清掃作業を行うことができる。
【0017】
第7の発明は、特に、第1〜第6のいずれか1つの発明の負荷装置の動作の有無を示す表示部を設けたことにより、外乱による誤動作等により床面の種別に合った負荷装置の動作が行われていない場合に、使用者は表示部の表示状況を確認することで、無理な引っ張り力で本体を引くことを回避でき、さらには速やかに誤動作の状態を取り除くように対応することができる。
【0018】
第8の発明は、電気掃除機の本体と、一端を前記本体に接続され他端を延長管に接続される可撓性ホースと、前記延長管の一端に接続される床用吸込具と、前記本体に設けた走行装置と、床面を検知する床面検知部と、前記走行装置に負荷を加える負荷装置とを設け、前記床面検知部と前記負荷装置が一体でありかつ前記本体に備えた構成とすることにより、簡易な構成で床面検知部と負荷装置を構成することができ、さらに床面検知部と負荷装置をつなぐ結線が不要となり電力を使用せずに負荷装置を動作させることができる。
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における電気掃除機の構成を示す縦断面図であり、図2(a)は、負荷装置の未動作時を示す縦断面図であり、図2(b)は、動作時を示す縦断面図である。
【0021】
図1及び図2(a)、(b)において、掃除機本体21(以下単に本体21という)には、電動送風機22と集塵室23を内蔵している。また床用吸込具24には回転ブラシ25を内蔵し、床用吸込具24の延長管26側には回動部27を設けてあり、この吸込具回動部27を介して延長管26へと回動自在に接続されている。この延長管26と本体21とは可撓性ホース28によって接続されている。さらに延長管26の一端には操作ハンドル29を設けており、この操作ハンドル29近傍に運転スイッチ30を配している。なお延長管26は伸縮式としており、使用者の身長に合わせて自在に長さを調節できるものである。
【0022】
また本体21下部には、走行装置を31設けてあり、この走行装置31は、針路方向に対して後方側に1対の主輪32を有し、主輪32より前方側に補助輪33を有してあり、補助輪33は通常回動自在な旋回部34の外周端部に配されている。ここで主輪32の外周、すなわち接地面側には例えばエラストマー、ゴム、スポンジ、ウレタンといった接地性(グリップ力)と衝撃吸収性の高い材質が配されている。
【0023】
さらに本体21底部内には床面検知部41であるレーザーの反射光から床面の反射率を検知できるレーザーセンサーを内蔵しており、レーザー光を床面に向けて照射できる向きに配している。制御装置42はマイコンを中心とした電子回路で、床面検知部41での検知結果を基に床面の種別(例えば絨毯、フローリング、木床、タイル、畳)を判定できる。
【0024】
主輪32の内周側には負荷装置43を配しており、この負荷装置43は複数個のソレノイド式の伸縮部44と表面に例えばゴム、スポンジ、ウレタン、エラストマーといった材質を配したブレーキパッド部45から構成されている。さらに伸縮部44の動作は、制御装置42からの信号によって行われるものであり、伸縮量は制御装置42からの信号を受けて複数の段階で変化することができる。
【0025】
また本体21上面には負荷装置43の動作の有無を示すLEDを用いた表示部46を有している。
【0026】
操作ハンドル29の運転スイッチ30近傍には負荷装置スイッチ47を配しており、負荷装置43の負荷力を複数の段階的に変更可能とするために制御装置42と接続されている。
【0027】
以上のように構成された電気掃除機について、以下その動作、作用を説明する。
【0028】
清掃作業を行うために、操作ハンドル29を手に持ち、運転スイッチ30を操作すると電動送風機22と回転ブラシ25が動作し、吸引力を発生して床面の塵埃を掻き揚げながら吸込むことになる。このとき操作ハンドル29を握りながら床用吸込具24を床面に沿って略前後移動させ、徐々に床面上の塵埃などを吸引させる。
【0029】
清掃作業を続けると操作ハンドル29と本体21との距離が遠くなり、可撓性ホース28が張られた状態となる。この状態で操作ハンドル29を前に押し進めると本体21も同時に引っ張ることとなり、操作抵抗が増大し操作性が極めて低下する。これを避けるために使用者は、操作ハンドル29を通常の清掃作業動作に比べて力強くかつ素早く動かし(矢印A)、可撓性ホース28を介して本体21を引き寄せる(矢印B)。
【0030】
このとき本体21底部に内蔵した床面検知部41が床面を検知して、この検知結果を基に制御装置42が床面の種別を判定する(矢印D、E)。このとき床面が例えば絨毯等の抵抗のある略平面であった場合には、負荷装置43を動作させずにしておく。その結果、本体21は絨毯上を床面の抵抗を受けながら大きな慣性力を受けずにゆっくりと前進するので、安定して本体21を引き寄せることができる。
【0031】
一方、床面が例えばフローリング、木床、タイル、畳等の滑らかな略平面であった場合には、負荷装置43が動作、すなわち制御装置42からの信号で伸縮部44が伸長して、この伸長部44先端に接続されているブレーキパッド部45が主輪32の内周壁に軽く接触して主輪32が負荷力を受け回転力が弱まることで、主輪32と床面との抵抗が大きくなる。その結果、本体21は床面の抵抗を受けながら大きな慣性力を受けずにゆっくりと前進するので、絨毯上を進むときと同様に安定して本体21を引き寄せることができる。
【0032】
以上のように、本実施の形態において、本体21には走行装置31に負荷を加えて本体の急加速を抑える負荷装置43を設け、床面検知部41の検知結果により負荷装置43の動作の有無を判断して本体21の移動負荷を変化することができる構成としたことにより、負荷装置43を動作させて本体21に大きな慣性力発生しないようにし、かつ自動的に負荷装置43の動作が必要な床面(例えばフローリング、木床、タイル、畳)でのみ負荷装置を動作させて、負荷装置43の動作が必要でない床面(例えば絨毯)では負荷力を加えないので過度な引っ張り力を必要とせず、結果としてどの床面においてもスムーズに本体21を引き回し続けることができ、本体21が床面への衝突や転倒により清掃作業を阻害することなく、連続して清掃作業を続けることができ、また快適に本体21の引き回しを行うことができ、つまり使い勝手を向上することができる。
【0033】
また床面検知部41を本体21に設けたことにより、本体21の走行装置31に近接した床面の種別を正確に検知することが可能で、かつ本体21以外(例えば床用吸込具24)の外形や質量を増加させることがないので清掃作業に大きな負担を掛けることなく、快適に清掃作業を行うことができる。
【0034】
また延長管26の一端に配した操作ハンドル29に運転スイッチ30を設け、かつ運転スイッチ30が押された時のみ床面検知部41が床面の種別を検知する構成としたことにより、床面検知部41での電力の使用量を減らすことができる。またほとんどの場合、使用者が床面の種別を認知した上で床面を検知することになるため、床面の種別に対する使用者の認識と床面検知部41での検知結果とが異なる場合が少なく正確に床面の種別を検知することができる。
【0035】
また負荷装置43の負荷力を複数の段階に変更可能な構成とし、さらに運転スイッチ30近傍には使用者の任意で負荷装置43の負荷力を変更設定できる負荷装置スイッチ47を設けたことにより、使用者の本体21を引っ張る力や床面の状態、障害物の配置等の清掃環境の変化にも対応が可能で、使用者にとって適切な設定に変更することで快適に清掃作業を行うことができる。
【0036】
また負荷装置43の動作の有無を示す表示部46を設けたことにより、外乱による誤動作等により床面の種別に合った負荷装置43の動作が行われていない場合に、使用者は表示部46の表示状況を確認することで、無理な引っ張り力で本体21を引くことを回避でき、さらには速やかに誤動作の状態を取り除くように対応することができる。
【0037】
なお、本実施の形態において、床面検知部41として、レーザー光を用いて床面での乱反射の度合いを検知可能なレーザーセンサーとしたが、例えば赤外線センサー、LEDセンサー、超音波センサー、接触式センサー、CCDカメラによる画像の取り込みを用いて床面の種別を検知しても構わない。
【0038】
また一般的に絨毯はフローリングに比べて塵埃を吸引する量が多いことから、床面の塵埃の量を検知することで擬似的に床面の種別を判断することもできる。
【0039】
また一般的に絨毯はフローリングに比べて床面との摩擦による静電気の発生量が多いことから、本体21底部や走行装置31もしくは床面の静電気量を検知することで擬似的に床面の種別を判断することもできる。
【0040】
なお、本実施の形態において、床面検知部41を本体21底部に配したが、本体21略前面に配して、本体21の進行方向の床面の種別を検知できるようにすることで、床面の情報を先読みして床面検知部41が床面を検知してから制御装置42で判断し負荷装置43が動作するまでの時間遅れの影響を取り除くことができる。
【0041】
なお、本実施の形態において、負荷装置43として、伸縮式のソレノイドとしたが、主輪32の車軸をロックしたり、本体21底部から床面に向けて抵抗となるようなアンカーを突出させて負荷力を与えても構わない。またブレーキ構造以外にもダンパー構造としても構わない。
【0042】
なお、本実施の形態において、表示部46を本体21上面に配したが、操作ハンドル29や延長管26、床用吸込具24に配してもよく、これらに配することで使用者は前方(これから清掃する範囲)を向いたまま負荷装置43の動作の有無、すなわち本体21の移動状況を知ることができる。
【0043】
また表示部46を使用者の視覚で動作状態を認識できるものから、例えば小型スピーカーを設けて聴覚で認識できる構成としも構わない。このとき電動送風機22から発生する音の中で特に大きな音圧レベルを出している周波数を避けた音をスピーカーから出すことが望ましい。
【0044】
また負荷装置43の負荷力の大小に応じて表示部46の表示状態(例えば発光強度、発光範囲の量、点滅速度)を変化させることでより負荷装置43の状態を詳しく知ることができる。これは光の代わりに音を使った場合でも同様の効果を得られる。
【0045】
(実施の形態2)
図3(a)は、本発明の第2の実施の形態の電気掃除機の構成を示す縦断面図であり、図3(b)は、床用吸込具の構成を示す縦断面図(図3(a)のア部の拡大図)である。
【0046】
なお床面検知部41以外の構成は第1の実施の形態と同様であるので、その詳細な説明を省略するものである。
【0047】
本実施の形態では、床面検知部41を本体21底部ではなく床用吸込具24の進行方向前部に設け、かつ本体21内には床用吸込具24と本体21との相対位置関係(距離Fや方角)を推定する制御装置42(負荷装置の制御も同一の制御装置で行う)を設けている。
【0048】
以上のように構成された電気掃除機について、以下その動作、作用を説明する。
【0049】
床用吸込具24を前後に動かすと同時に床面検知部41が床用吸込具24近傍の床面の種別を検知(矢印G)し、そして床面の種別に合わせて床用吸込具24の集塵能力(吸引力、回転ブラシの掻き揚げ力)も変更する。例えば床面が絨毯であった場合には、吸引力、回転ブラシの掻き揚げ力を増して清掃能力を向上させる。それと同時に床用吸込具24と本体21との相対位置関係(距離Fや方角)を推定するのだが、基本的に床用吸込具24の後方の決まった距離に本体21があると考え、その床面が例えば絨毯であったかフローリングであったかを床面検知部41からの信号を処理した制御装置42内のメモリーから呼び出して床面の種別を判断する。
【0050】
その結果、床用吸込具24から離れた場所に存在する本体21の床面の種別をも推定することで、別途本体21に床面検知部を設ける必要がない。
【0051】
(実施の形態3)
図4(a)は、本発明の第3の実施の形態の電気掃除機の負荷装置の未動作時を示す縦断面図であり、図4(b)は、同負荷装置の動作時を示す縦断面図である。
【0052】
なお床面検知部41と負荷装置43以外の構成は第1の実施の形態と同様であるので、その詳細な説明を省略するものである。
【0053】
本実施の形態では、一端には先端が丸み掛かった棒状の床面検知部41を有し、他端には負荷装置43を配している。負荷装置43は支持体52とその先端に回転自在に取り付けた弾性体ローラー53から成っており、弾性体ローラー53の材質は、例えばエラストマー、ゴム、スポンジ、ウレタンである。
【0054】
一体となっている床面検知部41と負荷装置43は本体21内に回動軸51にて回動自在に取り付けられている。このとき床面検知部41の先端は本体21底部から突出し床面と接触している。
【0055】
以上のように構成された電気掃除機について、以下その動作、作用を説明する。
【0056】
本体21が絨毯上を移動中は、床面検知部41が絨毯毛の高さ分だけ持ち上がり、負荷装置43の弾性体ローラー53が主輪32と離れた状態にある(図4(a)の状態)。
【0057】
一方、本体21がフローリング上を移動中は床面検知部41が回動軸51中心に重量バランスまたはバネ等の付勢(図示せず)によって下がり、それに連動して負荷装置43の弾性体ローラー53が主輪32と接触して負荷力を加えることになる。
【0058】
その結果、簡易な構成で床面検知部41と負荷装置43を構成することができ、さらに床面検知部41と負荷装置43をつなぐ結線が不要となり電力を使用せずに負荷装置43を動作させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
以上のように、本発明にかかる電気掃除機は、本体が床面への衝突や転倒により清掃作業を阻害することなく、連続して清掃作業を続けることができ、つまり使い勝手を向上することができるので、一般家庭等で使用される電気掃除機等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施の形態1における電気掃除機の構成を示す縦断面図
【図2】(a)本発明の実施の形態1における負荷装置の未動作時を示す縦断面図(b)同、動作時を示す縦断面図
【図3】(a)本発明の実施の形態2における電気掃除機の構成を示す縦断面図(b)同、床用吸込具の構成を示す縦断面図
【図4】(a)本発明の実施の形態3における負荷装置の未動作時を示す縦断面図(b)同、動作時を示す縦断面図
【図5】従来の電気掃除機の構成を示す側面図
【図6】(a)従来の電気掃除機の移動時を示す側面図(b)同、急減速による停止時を示す側面図
【符号の説明】
【0061】
21 本体
24 床用吸込具
26 延長管
28 可撓性ホース
29 操作ハンドル
30 運転スイッチ
31 走行装置
41 床面検知部
42 制御装置
43 負荷装置
46 表示部
47 負荷装置スイッチ




 

 


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