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発明の名称 集塵袋及びこれを備えた電気掃除機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−37820(P2007−37820A)
公開日 平成19年2月15日(2007.2.15)
出願番号 特願2005−226442(P2005−226442)
出願日 平成17年8月4日(2005.8.4)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 岩佐 徹 / 北村 秀典 / 三谷 知已 / 伊藤 幸一
要約 課題
塵埃による悪臭を長期間に渡って、しかも効果的に脱臭できる電気掃除機用集塵袋を提供する。

解決手段
塵埃吸引用の開口部2aを有し電気掃除機内に装着される口芯2と、開口部2aより吸引された塵埃を捕集する袋状体4と、開口部2aに連通すると共に内部に脱臭剤を収納した収納ケース3と、収納ケース3に設けられ、前記脱臭剤を排出する排出口3dを覆う接着部を有した薄板状の覆部材5とを備え、覆部材5の接着部の一部に糊抜き部を設けたもので、脱臭剤が、吸引される塵埃と混合し長時間にわたって脱臭を持続でき、また薄板状の覆部材5で排出口3dが覆われ脱臭剤が漏れ出ることが無く、更に覆部材5の接着部の一部が糊抜き加工されており薄板状の覆部材5が剥がれ易いものである。
特許請求の範囲
【請求項1】
塵埃吸引用の開口部を有すると共に電気掃除機内に装着される口芯と、前記口芯の開口部より吸引された塵埃を捕集する袋状体と、前記口芯の開口部に連通すると共に内部に粒状又は粉状の脱臭剤を収納した収納ケースと、前記収納ケースに設けられ、前記脱臭剤を排出する排出口を覆う接着部を有した薄板状の覆部材とを備え、前記覆部材の接着部の一部に糊抜き部を設けた集塵袋。
【請求項2】
接着部端面の糊部の形状を不均一とした請求項1に記載の集塵袋。
【請求項3】
接着部の糊抜き部を収納ケースの曲面部に設けた請求項1または2に記載の集塵袋。
【請求項4】
接着部の先端部分の接着面積を低減した請求項1〜3のいずれか1項に記載の集塵袋。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の集塵袋が装着される集塵室と、前記集塵室内に空気を吸引するための電動送風機を備えた電気掃除機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、集塵袋及びこれを備えた電気掃除機に関するもので、特に、電気掃除機用の集塵袋内に堆積した塵埃の脱臭に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の、電気掃除機用集塵袋内に堆積した塵埃の脱臭方法として、紙パックや集塵フィルターに脱臭剤を含浸させて、その脱臭剤によって塵埃から発する臭いを脱臭するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
又、電気掃除機の集塵袋を収納する集塵室内空間に消臭芳香剤を設置したものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平5−70871号公報
【特許文献2】特許第2810090号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載された従来の脱臭方法では、脱臭剤が紙パックや集塵フィルターの濾材のみに含浸されているだけなので、その濾材と塵埃との接触面積が少なく、かつ、接触時間も瞬間的であるため、十分な脱臭効果が得られない、という課題があった。そのため、上記従来の紙パックや集塵フィルターを装着した電気掃除機を運転した時に、塵埃の種類や蓄積期間によっては、電気掃除機からの排気風に混じって悪臭が発せられ、不快なものであった。
【0005】
又、特許文献2に記載された構成は、集塵室内空間に消臭芳香剤を設置することで、集塵室内に消臭成分を飛散させて、電気掃除機用集塵袋内の塵埃の消臭を行い、運転時の排気臭を緩和させるようにしたものであるが、消臭芳香剤は、塵埃の臭気に別に香りを混合させて、排気臭を緩和するため、根本的な臭気の除去には至らず、吸引した塵埃の種類によっては、不快な異臭として電気掃除機から排気されるという課題を有していた。
【0006】
また、前記従来の構成では、多量の塵埃を吸引して、長期に渡って保持できる集塵袋式掃除機では、吸引気流がほぼ全て塵埃中を通過するため、吸塵量の増加に従い、臭気発生量が増加し、集塵袋の許容量に近い状態では、臭気発生が大幅に増加するため、消臭芳香剤の消臭効果では、ほとんど効果が得られないという課題を有していた。
【0007】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、電気掃除機用集塵袋内の塵埃量や、貯留期間に関係なく、電気掃除機使用時の排気に含まれる塵埃由来の臭気を大幅に低減し、使用勝手の良い電気掃除機用集塵袋及び電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記従来の課題を解決するために、本発明の集塵袋は、塵埃吸引用の開口部を有すると共に電気掃除機内に装着される口芯と、前記口芯の開口部より吸引された塵埃を捕集する袋状体と、前記口芯の開口部に連通すると共に内部に粒状又は粉状の脱臭剤を収納した収納ケースと、前記収納ケースに設けられ、前記脱臭剤を排出する排出口を覆う接着部を有した薄板状の覆部材とを備え、前記覆部材の接着部の一部に糊抜き部を設けたもので、塵埃吸引時の吸引風により、収納ケース内の粒状又は粉状の脱臭剤が収納ケースより排出され、それが、吸引される塵埃と混合して袋状体内に堆積することにより、塵埃と脱臭剤の接触面積が極めて広く、しかも脱臭剤が、集塵袋が廃棄或いは、袋状体が空にされるまで残っているので、脱臭効果が大きくしかも長時間持続できるので、常に快適に掃除を行うことができる。また、覆部材で排出口が覆われているので、集塵袋の運搬時に、収納ケースから脱臭剤が漏れ出ることが無いので、集塵袋の使用時に支障をきたすことが無い。また覆部材は容易に剥がすことができるので、非常に使い勝手のよいものになっている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の集塵袋は、塵埃由来の悪臭が排気に含まれるのを大幅に低減し、かつ集塵袋内の塵埃が許容量に達するまで長期に渡って脱臭効果を維持させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
第1の発明は、塵埃吸引用の開口部を有すると共に電気掃除機内に装着される口芯と、前記口芯の開口部より吸引された塵埃を捕集する袋状体と、前記口芯の開口部に連通すると共に内部に粒状又は粉状の脱臭剤を収納した収納ケースと、前記収納ケースに設けられ、前記脱臭剤を排出する排出口を覆う接着部を有した薄板状の覆部材とを備え、前記覆部材の接着部の一部に糊抜き部を設けたもので、塵埃吸引時の吸引風により、収納ケース内の粒状又は粉状の脱臭剤が収納ケースより排出され、それが、吸引される塵埃と混合して袋状体内に堆積することにより、塵埃と脱臭剤の接触面積が極めて広く、しかも脱臭剤が、集塵袋が廃棄或いは、袋状体が空にされるまで残っているので、脱臭効果が大きくしかも長時間持続できるので、常に快適に掃除を行うことができる。
【0011】
また、薄板状の覆部材で排出口が覆われているので、集塵袋の運搬時に、収納ケースから脱臭剤が漏れ出ることが無いので、集塵袋の使用時に支障をきたすことが無い。さらに、脱臭剤排出口付近以外の薄板状の部品の接着部分の糊抜きすることにより、開口部付近の接着力を落とさず、また接着部分を剥す力を必要以上に上げることなく容易に脱臭剤排出口を開口することができる。また本体に装着した状態でも排出口を開口することができ、脱臭剤が集塵袋内に確実に吸引され、脱臭剤が電気掃除機内に落下または利用者に付着することなく集塵袋を利用することができる。
【0012】
第2の発明は、特に、第1の発明の覆部材の接着部の糊部形状を不均一な形状としたもので、脱臭剤の排出口を開口する際の薄板状の部品をさらに容易に引き抜くことができる。
【0013】
第3の発明は、特に、第1又は第2の発明の薄板状の部品において、糊抜き箇所を曲面部に設けたもので、薄板状部品の接着部を剥す力を軽減することができる。
【0014】
第4の発明は、特に、第1〜第3のいずれか1つの発明の薄板状の部品において、先端部分の接着面積を低減したもので、薄板状の部品の接着部を剥す力を軽減することができる。
【0015】
第5の発明は、第1〜第4のいずれか1つの発明の集塵袋が装着される集塵室と、前記集塵室内に空気を吸引するための電動送風機を備えたもので、優れた脱臭性能を長期間にわたって発揮し、常に快適に使用することができる電気掃除機を提供することができる。
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における電気掃除機用集塵袋の展開斜視図で、図2、6、7、8は、同集塵袋の薄板状の部品の斜視図、図3は、同集塵袋の収納ケースの断面図、図4は、同集塵袋の要部断面図、図5は、同集塵袋を搭載した電気掃除機の全体斜視図である。
【0018】
図1〜図4において、本実施の形態における電気掃除機用の集塵袋(以下「集塵袋」と称す)1は、塵埃吸引用の開口部2aを有し、紙材又は樹脂材からなる口芯2と、口芯2の裏面(電気掃除機に装着した時に、吸引風の下流側になる面)に取着されると共に粒状又は粉状の脱臭剤3aを収納する収納ケース3と、前面に塵埃吸引用の吸引口4aを有し、紙や布などからなる濾材で袋状に形成された袋状体4から構成されている。本実施の形態では、袋状体4を紙材で形成し、収納ケース3の裏面に接着して取り付けている。
【0019】
収納ケース3は、開口部3bを備え、その開口部3bを形成すると共に口芯2の開口部2aから流入する吸引風の流れと平行な内周面3cには、収納ケース3の内部と開口部3bとを連通し、内部に収納された脱臭剤3aが排出される排出口3dが設けられている。また、収納ケース3の上端には、収納ケース3内に脱臭剤3aを投入した後に閉じられる蓋3eが設けられている(図は、蓋3eを閉じた状態を示している)。
【0020】
収納ケース3には、運搬時、脱臭剤3aの洩れを防止する為の薄板状の覆部材5を、排出口3dを覆うようにして設けている。
【0021】
薄板状の覆部材5は、形状変形が容易な材料である紙又は合成紙等で形成され、排出口3dに当接する側の面に排出口3dを密閉する接着部5cを備え、薄板状の覆部材5を取り外す為に指で摘んで引張ることができる取っ手部5bを形成している。また、分岐した部分の接着部の糊抜き部5dを、排出口3dの周囲以外に1箇所以上設けることで、排出口3dを密閉しつつ、接着部5cの面積を減らし薄板上の覆部材5を剥がす力を減らすことができる。
【0022】
さらに、図6のように接着部5cの端面を不均一とすること、例えば分岐した部分の接着部5cの糊を剥がし始めの部分を少なくし、徐々に広くすることで剥がし始めの力が少なく確実に接着部5cを剥がすことが可能であり、分岐した部分の破れを防止することができる。また、剥がし終わりの部分においても、徐々に接着部5cを面積を少なくすることで剥がし力が小さくなり、剥がした瞬間の力が最も小さくなることで薄板上の覆部材5をスムーズに剥がすことができる。また糊抜き部5dを曲面部に設けることにより、上方に取っ手部5bを引っ張った場合に力が伝わりにくい方向のために、曲面部に糊抜き部5dを設けることで、接着部5cを剥しやすくできる。
【0023】
また、図7のように接着部5cの端面を糊抜き部5dを設けることにより、薄板状の覆部材5の取っ手部5bと反対方向の先端部分の接着部5cを無くすことにより、接着面積が減り、薄板状の覆部材5の接着部5cを剥がす力は低くなる。また、分岐した先端部分だけの糊を抜いても、薄板状の覆部材5の先端部分と収納ケース3の端部とを位置決めすることは可能であるので、薄板状の覆部材5を収納ケース3に貼り付ける作業における位置決め等は容易なままである。同様に図8においても、薄板状の覆部材5の分岐した部分の先端部分をC面加工することで接着面積を減らすことができ、薄板状の覆部材5の剥がし力は低くなる。また、C面加工した状態でも薄板状の覆部材5の先端部分と収納ケース3の端部とを位置決めすることは可能であるので、薄板状の覆部材5を収納ケース3に貼り付ける作業における位置決め等は容易なままである。そして、糊抜き加工の費用と比べ、薄板状の部品5の先端部分をC面可能する方が安価な場合にはこちらの手法を選択することができる。
【0024】
集塵袋1の組み立ての際には、言うまでもなく、口芯2の開口部2aと、収納ケース3の開口部3b及び袋状体4の吸引口4aが連通するように、それぞれの位置を合致させて取着される。
【0025】
本実施の形態では、脱臭剤3aとして、取り扱いの容易なゼオライトを使用している。
【0026】
上記構成により、集塵袋1の梱包時に、接着部を有する紙または合成紙等で形成された薄板状の部品5で、収納ケース3に設けた排出口3dを覆うようにしたことにより、集塵袋1の運搬時に、収納ケース3から脱臭剤3aが漏れ出ることが無いので、集塵袋の使用時に支障をきたすことが無い。
【0027】
また、薄板状の覆部材5は、紙または合成紙で形成しているので、排出口3dへの取り付け、取り外しが容易になると共に、接着部を有するので排出口3dの密閉性が向上し、収納ケース3内の脱臭剤3aの脱臭性能が、集塵袋1の保管時に低下することがない。
【0028】
なお、上記薄板状の部品5は排出口3dを覆う形状のものであればどのようなものであっても良く、強度や耐久性を向上させるために樹脂、金属などを用いても良い。また、排出口3dを覆う薄板状の覆部材5の密閉性を向上させることにより湿気が進入して固形化するのを防止することができ、長期間粒状或いは粉状に維持して確実に供給可能な状態に維持することができる。
【0029】
次に、本実施の形態における集塵袋1が装着される電気掃除機について、図5を用いて説明する。
【0030】
電気掃除機本体(以下「本体」と称す)6は、後部に走行用の後輪7が一対、前部に同じく走行用の前輪キャスター8が設けられている。本体6の前面には、後述の集塵室に連通する吸気口10が設けられ、この吸気口10にホース11の一端に設けた接続パイプ11aが接続され、ホース11の他端には、電気掃除機を使用する際に操作する先端パイプ11bが設けられている。さらに先端パイプ11bは、延長管12を介して床用吸い込み具13に接続される。
【0031】
次に、本実施の形態における集塵袋1を装着した電気掃除機の作用、動作について述べる。
【0032】
本体6から導出した電源コード(図示せず)のプラグ(図示せず)を壁コンセント(図示せず)に差し込み、先端パイプ11bに設けたスイッチ11cを操作すると、電動送風機16の運転が開始し、それによって発生した吸引力が、ホース11、延長管12を経て、床用吸い込み具13の底面に設けた吸い込み口(図示せず)に作用し、周囲の空気と共に、床面の塵埃が吸引される。
【0033】
床用吸い込み具13の吸い込み口から流入した空気は吸引風となって、塵埃と共に、延長管12、ホース11、吸気口10を経て、口芯2の開口部2a、収納ケース3の開口部3b、袋状体4の吸引口4aを通って、袋状体4内に流入し、そこで塵埃が捕集され、きれいになった空気が、電動送風機16を通って、排気口から外部に排出される。
【0034】
そして、塵埃を含んだ吸引風が、収納ケース3の開口部3bを通過する際に、図5に示すように、排出口3dを通して収納ケース3内にエゼクター効果による吸引力が作用し、内部に収納された粒状又は紛状の脱臭剤3aが排出され、その排出された脱臭剤3aが塵埃と交じり合いながら、袋状体4内に入り奥側(電動送風機16側)から堆積していく。
【0035】
このとき塵埃はミクロ的に観察すると、個々の塵埃の外周が粒状或いは粉状の脱臭剤3aで囲まれたような形となるため、塵埃と脱臭剤3aとの接触面積は極めて大きなものとなり、かつ、集塵袋1内で、塵埃が脱臭剤3aで囲まれたような形で保持されるようになる。その結果、脱臭剤3aの脱臭効果は遺憾なく発揮され、臭気は大幅に低減する。例えば臭気の強い犬・猫の毛を集めたものを吸引させて本体6からの排気風の臭いを嗅いで見たが、その臭いはほとんど感じない程度に低減されていた。
【0036】
また、脱臭剤3aは、集塵袋1が廃棄或いは、袋状体4が空にされるまで塵埃と共に残っているので、脱臭効果が大きくしかも長時間持続できるので、常に快適に掃除を行うことができる。
【0037】
さらに、脱臭剤3aはその粒径或いは粉径を、袋状体4の空気が通過する細孔(袋状体4を形成する紙材や布材の繊維間の隙間)より大きく設定してあるから、塵埃と共に吸引された脱臭剤3aが、袋状体4の細孔を通り抜けることが無く、脱臭剤3aによる脱臭効果を長期間に渡って維持できる。
【0038】
また、脱臭剤3aを形成するゼオライトに疎水性加工を施せば、粒状又は粉状のゼオライトが、集塵袋1の保管時或いは、使用時に周囲の湿気を吸引して団子状になったりすることが無いので、脱臭剤3aの、収納ケース3の排出口3dからの排出性が悪くなり脱臭性能が低下することが無い。
【0039】
また、収納ケース3を、口芯2の下流側に設けたことにより、収納ケース3を備えていない従来の集塵袋を使用する電気掃除機にも使用できるようになり、互換性に優れ、集塵袋1の製造や在庫管理が簡素化される。
【0040】
また、口芯2と、収納ケース3と、袋状体4のそれぞれを可燃材料で形成することにより、集塵袋1を廃棄する際、材料分別する必要が無く、一般の燃えるごみとして廃棄できるので、後始末が簡単でしかも衛生的である。
【0041】
また、可燃材料として、紙材を用いれば、材料コストが安く、また成型用の金型が不要なので、量産性に優れ、トータルコストを大きく低減することができる。
【0042】
さらに、粒状又は粉状の脱臭剤3aに帯電防止加工を施せば、集塵袋1の運搬時或いは、集塵袋1を装着した掃除機本体6の移動や使用時に、収納ケース3内の粒状又は粉状の脱臭剤が振動で互いに擦りあっても静電気を帯びないので、互いにくっつきあって、排出口3dから出にくくなることが無く、常に優れた脱臭効果を発揮することができる。
【0043】
また、収納ケース3の、流入する空気の流れと平行な面に排出口3dを設けたことにより、収納ケース3内の粒状又は粉状の脱臭剤3aが、吸引風のエゼクター効果による吸引作用により排出口3dから途切れることなく、しかも効率的に排出され、高い脱臭効果を発揮することができる。また、上記エゼクター効果は吸引流速に応じて変化するので、吸引風量が多い(吸塵量が多い)時には多く、吸引風量が少ない(吸塵量が少ない)時には少なくなる。すなわち脱臭剤3aは、吸塵量に応じて自動的に供給量が変わるので無駄なく且つ効果的に脱臭効果を発揮することになる。
【0044】
本実施の形態では、袋状体3を収納ケース3の裏面に接着して取り付けたが、口芯2の裏面に接着等で取り付けてもよく、コストや集塵袋の組み立て性を考慮して適宜決められるものである。
【0045】
又本実施の形態では、袋状体3を紙材で形成したが、布材で形成し、さらに開閉自在の塵埃廃棄用の廃棄口(図示せず)を下流側端部に設け、袋状体3が塵埃で一杯になったら、前記廃棄口を開けて、中の塵埃を捨て、再度使うようにしても良い。この場合は、塵埃の廃棄の都度或いは、数回の塵埃の廃棄ごとに、収納ケース3に脱臭剤3aを補充する必要があるので、収納ケース3の蓋3eを開閉自在にしておき、使用者が必要に応じて脱臭剤3aを補充できるようにしておくと良い。さらに、収納ケース3を、透明または半透明材料で形成すれば、内部の脱臭剤3aの残量が容易に外部から見られるので、使用途中で脱臭剤3aが切れたりすることがなく使用勝手が向上する。
【0046】
なお、上記のように、収納ケース3を透明または半透明材料で形成すれば、脱臭剤3aが入っている部分の前後に発光素子(図示せず)と受光素子(図示せず)を対向して設けて、脱臭剤3aの残量を検知し、少なくなったら、その旨を、音、光、振動等で使用者に報知するようにすれば、さらに使用勝手が良くなるものである。
【0047】
(実施の形態2)
図9は、本発明の第2の実施の形態の集塵袋の収納ケースの断面図、図10は収納ケースの下面からの斜視図、なお、上記第1の実施の形態と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0048】
図9、10において薄板状の覆部材5で、収納ケース3に設けた排出口3dを覆うことにより、集塵袋1の運搬時に、収納ケース3から脱臭剤3aが漏れ出ることが無いので、集塵袋の使用時に支障をきたすことが無い。
【0049】
薄板状の部品5は形状変形が容易である材料の紙又は合成紙等で形成され、排出口3dに当接する側の面に排出口3dを密閉する接着部5cを備え、開口部3b側には薄板状の覆部材5を取り外す為に指で摘んで引張ることができる取っ手部5bを形成している。薄板状の覆部材5は、奥側(電気掃除機に装着したときに、吸引風の下流側になる面)にかかる部分をC面カット加工されている。薄板状の部品5の取って部5bを上方に引き抜く場合には、薄板状の覆部材5と口芯2の接触部5fが支点部となり、奥側の接着部端部5eから必ず外れる。徐々に上方に引き抜くと、奥側(電気掃除機に装着したときに、吸引風の下流側になる面)が手前側よりも常に先行して剥がれる。そして接着部5cの端面は奥側にかかる面がC面加工してあるので、徐々に接着部5cの面積を少なくなることで剥がし力が小さくなり、剥がした瞬間の力が最も小さくなることで薄板上の覆部材5をスムーズに剥がすことができる。また、薄板状の覆部材5を、形状変形が容易である材料で形成しているので、排出口3dへの取り付け、取り外しが容易になると共に、排出口3dの密閉性が向上するので、収納ケース3内の脱臭剤3aの脱臭性能が、集塵袋1の保管時に低下することがない。
【0050】
なお、上記薄板状の覆部材5は排出口3dを覆う形状のものであればどのようなものであっても良く、例えば排出口3dと同数の複数の分岐部分を持つものが考えられる。また、排出口3dを覆う薄板状の覆部材5の密閉性を向上させることにより湿気が進入して固形化するのを防止することができ、長期間粒状或いは粉状に維持して確実に供給可能な状態に維持することができる。
【0051】
また、上記第1、第2の実施の形態で説明した集塵袋1を電気掃除機に使用することにより、優れた脱臭性能を長期間にわたって発揮し、常に快適に、また楽しく掃除作業を行うことができるものである。
【0052】
なお、上記実施の形態1、2では、脱臭剤3aとしてゼオライトを用いたが、吸着剤を用い、塵埃由来の臭気物質である低級脂肪酸類、アンモニア、アルデヒド等様々な臭気に対して吸着効果のある活性炭を用いても良い。
【0053】
さらに、上記脱臭剤3aに抗菌剤または芳香剤を混合させることも可能である。抗菌剤の抗菌材料としては、無機系としては、銀系、亜鉛系、銅系、有機系としては、イソチオシアン酸アリル類、カテキン類等を用いるのが、細菌、真菌に対して優れた抗菌効果を発揮し、特に銀系は、少量で高い抗菌効果を発揮する点で特に好ましく、脱臭とともに殺菌作用も得ることができて安全性の向上も図れる。
【0054】
ところで、長期旅行等により電気掃除機をしばらく放置した後に、掃除を行う際、収納ケース3内の脱臭剤3aが吸湿により固まって、脱臭剤3aの排出がスムーズに行われないケースが起こりうる。これを解決するために、収納ケース3に強制的に振動を与える振動手段(図示せず)を設け、この振動手段を、本体6の運転開始時に動作させるようにしても良い。なお、振動手段は、特に図示しないが、電気で振動する振動素子や、電源コードの引き出し操作或いは、後輪7の回転に機械的に連動して収納ケース3に振動を加える振動体などで形成すると良い。
【0055】
又、集塵袋1の袋状体4の少なくとも一部に振動を与える振動手段を設けて、その振動手段を定期的或いは、不定期に動作させるようにすれば、袋状体4内の塵埃と脱臭剤3aが揺すられ、相互間の接触状態が変わり、より効果的に脱臭することができる。
【0056】
なお、袋状体4に振動を加える振動手段としては、上述の収納ケース3に振動を加える振動手段と同じ構成でも良い。
【産業上の利用可能性】
【0057】
以上のように、本発明に係る集塵袋は、塵埃と脱臭剤との接触面積及び接触時間が従来に比べ飛躍的に多くなり、その結果脱臭効果は著しく良好なものとなるもので、電気掃除機に限らず、臭気を発する生ゴミ処理機等各種機器の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の実施の形態1における集塵袋の展開斜視図
【図2】同、集塵袋の薄板状の部品の斜視図
【図3】(a)同、集塵袋の薄板状部品を取り付けてない状態の収納ケースの断面図(b)薄板状部品を取り付けた状態の収納ケースの断面図
【図4】(a)同、集塵袋の排出口が開口状態の要部断面図(b)同、集塵袋の排出口が薄板状の部品で覆われている状態の要部断面図
【図5】同、集塵袋を搭載した電気掃除機の全体斜視図
【図6】同、集塵袋の薄板状の部品の斜視図
【図7】同、集塵袋の薄板状の部品の斜視図
【図8】同、集塵袋の薄板状の部品の斜視図
【図9】(a)本発明の実施の形態2における接着部端部が剥がれていない状態を示す集塵袋の収納ケースの断面図(b)同、接着部端部が剥がれる直前の状態を示す集塵袋の収納ケースの断面図
【図10】同、集塵袋の収納ケースの下面からの斜視図
【符号の説明】
【0059】
1 集塵袋
2 口芯
2a 開口部
3 収納ケース
3a 脱臭剤
3d 排出口
4 袋状体
5 覆部材
6 本体




 

 


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